JPH11200187A - パイル布帛 - Google Patents
パイル布帛Info
- Publication number
- JPH11200187A JPH11200187A JP10005491A JP549198A JPH11200187A JP H11200187 A JPH11200187 A JP H11200187A JP 10005491 A JP10005491 A JP 10005491A JP 549198 A JP549198 A JP 549198A JP H11200187 A JPH11200187 A JP H11200187A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pile
- fiber
- pile fabric
- section
- fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Coloring (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】無地染めではソフトな風合で、耐毛倒れ性、パ
イル面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差や色
相差の杢感を有し、プリントでは前記無地染めの特性に
加えてプリント発色性の良好なパイル布帛を提供する。 【解決手段】パイル部に、9字形状断面繊維を20〜1
00重量%、およびカチオン染料可染ポリエステル繊維
を80〜20重量%含むことを特徴とするパイル布帛。
イル面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差や色
相差の杢感を有し、プリントでは前記無地染めの特性に
加えてプリント発色性の良好なパイル布帛を提供する。 【解決手段】パイル部に、9字形状断面繊維を20〜1
00重量%、およびカチオン染料可染ポリエステル繊維
を80〜20重量%含むことを特徴とするパイル布帛。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両内装用、カー
テン・椅子張り等の家庭内装用、オフィスの内装用、展
示場内装用、ホットカーペットカバー用、衣料用等に使
用するパイル布帛に関するものである。
テン・椅子張り等の家庭内装用、オフィスの内装用、展
示場内装用、ホットカーペットカバー用、衣料用等に使
用するパイル布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両内装用の布帛としては織物、
編物、パイル織編物、レザー、レザー調の布帛など種々
の布帛が使用されている。この中で特に多く使用されて
いる布帛は、モケットと呼ばれるパイル織物、トリコッ
トの起毛布帛、ダブルラッセル編物がある。
編物、パイル織編物、レザー、レザー調の布帛など種々
の布帛が使用されている。この中で特に多く使用されて
いる布帛は、モケットと呼ばれるパイル織物、トリコッ
トの起毛布帛、ダブルラッセル編物がある。
【0003】これらパイル布帛の改良についても、例え
ば、特開平5−321060号公報に見られるように使
用時に毛倒れしないように収縮率の異なる繊維を混用す
る方法が提案されている。
ば、特開平5−321060号公報に見られるように使
用時に毛倒れしないように収縮率の異なる繊維を混用す
る方法が提案されている。
【0004】また、パイル布帛特有の白ボケ現象を改良
するため、例えば、特開昭62−268855号公報、
特開昭63−105143号公報では、パイル糸として
用いるポリエステル繊維が芯鞘構造で、鞘成分は芯成分
より濃く染まりやすいような成分を使用したものであ
る。
するため、例えば、特開昭62−268855号公報、
特開昭63−105143号公報では、パイル糸として
用いるポリエステル繊維が芯鞘構造で、鞘成分は芯成分
より濃く染まりやすいような成分を使用したものであ
る。
【0005】さらに、シルク調パイル布帛を得るため、
例えば、特公平6−21398号公報では変形十字ある
いはT字断面形状繊維の繊度ミックス繊維を使用するこ
とが提案されている。特開昭62−21842号公報、
特開昭63−59454号公報では扁平糸を用いてソフ
トな風合いを有し、立毛感や地透け感を改善したものも
提案されている。
例えば、特公平6−21398号公報では変形十字ある
いはT字断面形状繊維の繊度ミックス繊維を使用するこ
とが提案されている。特開昭62−21842号公報、
特開昭63−59454号公報では扁平糸を用いてソフ
トな風合いを有し、立毛感や地透け感を改善したものも
提案されている。
【0006】さらにまた、特開昭63−126941号
公報にはソフトな風合いで毛倒れしない立毛パイル布帛
を得る方法として、少なくとも2種類のフイラメントか
らなり、繊度の小さいフィラメントが繊度の大きいフィ
ラメントを中心にして周囲を囲むように配列され、かつ
繊度の小さいフィラメントの先端が繊度の大きいフィラ
メントの先端よりも高く突出してカットパイル先端面に
凹凸が形成されている立毛布帛が提案されている。
公報にはソフトな風合いで毛倒れしない立毛パイル布帛
を得る方法として、少なくとも2種類のフイラメントか
らなり、繊度の小さいフィラメントが繊度の大きいフィ
ラメントを中心にして周囲を囲むように配列され、かつ
繊度の小さいフィラメントの先端が繊度の大きいフィラ
メントの先端よりも高く突出してカットパイル先端面に
凹凸が形成されている立毛布帛が提案されている。
【0007】しかしながら、上記いずれの従来技術にお
いてもソフトな風合いを有しながら、耐毛倒れ性が良好
で、かつパイル面のカバリング性が高く、パイル表面に
明度差や色相差の杢感を有し、しかもプリント発色性に
優れるという特性を兼ね備えたパイル布帛は得られてい
ない。
いてもソフトな風合いを有しながら、耐毛倒れ性が良好
で、かつパイル面のカバリング性が高く、パイル表面に
明度差や色相差の杢感を有し、しかもプリント発色性に
優れるという特性を兼ね備えたパイル布帛は得られてい
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無地染めで
はソフトな風合いを有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル
面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差や色相差
の杢感を有し、プリントでは前記無地染めの特性に加え
てプリント発色性の良好なパイル布帛を提供することを
目的とするものである。
はソフトな風合いを有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル
面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差や色相差
の杢感を有し、プリントでは前記無地染めの特性に加え
てプリント発色性の良好なパイル布帛を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、以下の構成を有する。
解決するために、以下の構成を有する。
【0010】すなわち、パイル部に、9字形状断面繊維
を20〜100重量%、およびカチオン染料可染ポリエ
ステル繊維を80〜20重量%含むことを特徴とするパ
イル布帛である。
を20〜100重量%、およびカチオン染料可染ポリエ
ステル繊維を80〜20重量%含むことを特徴とするパ
イル布帛である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0012】本発明のパイル布帛は、パイル部構成繊維
に9字形状断面(当然のことであるが9字形状断面は、
繊維の長さ方向の見る方向によって図3の様な逆9字形
状断面になるが、以下9字形状断面と称す)繊維を20
〜100重量%含むものである。20重量%未満では本
発明の目的の1つであるソフトな風合いを有し、パイル
面のカバリング性が高く、良好な耐毛倒れ性やプリント
発色性が得られない。図1は、本発明のパイル布帛を構
成する9字形状断面繊維の断面の一例を示す説明図であ
る。この9字形状断面の形状は、本発明の風合い、耐毛
倒れ性、パイル面のカバリング性、プリント発色性に影
響する重要な要素である。
に9字形状断面(当然のことであるが9字形状断面は、
繊維の長さ方向の見る方向によって図3の様な逆9字形
状断面になるが、以下9字形状断面と称す)繊維を20
〜100重量%含むものである。20重量%未満では本
発明の目的の1つであるソフトな風合いを有し、パイル
面のカバリング性が高く、良好な耐毛倒れ性やプリント
発色性が得られない。図1は、本発明のパイル布帛を構
成する9字形状断面繊維の断面の一例を示す説明図であ
る。この9字形状断面の形状は、本発明の風合い、耐毛
倒れ性、パイル面のカバリング性、プリント発色性に影
響する重要な要素である。
【0013】本発明において、9字としての形は特に限
定されないが、全体として丸みを帯びたものが抗フィブ
リル性の面で好ましい。また、9字形状断面の縦方向の
長さaと横方向の長さbとの比、すなわち、縦/横の長
さ比a/bが0.5〜3.5の範囲であることが好まし
く、より好ましい縦/横の長さ比a/bは0.8〜2.
5の範囲である。ここでいう9字形状断面の縦方向の長
さaおよび横方向の長さbとは、図1で示すように、ま
ず接線L1、L2を引き、接線L1に垂直で9字形状断
面に接する線M1、M2を引いて、接線L1と接線M
1、M2の交点間の距離を縦方向の長さaとし、接線M
1と接線L1、L2の交点間の距離を横方向の長さbと
する。接線L1とL2が平行にならない場合は、図2に
示すように、まず接線L3、L4を引き、接線L3に垂
直で9字形状断面に接する線M3、M4を引いて、接線
L3と接線M3、M4の交点間の距離a1と接線L4と
接線M3、M4の交点間の距離a2を求めてその平均
値、すなはち、(a1+a2)/2を縦方向の長さaと
し、接線M3と接線L3、L4の交点間の距離b1と接
線M4と接線L3、L4の交点間の距離b2を求めてそ
の平均値、すなはち、(b1+b2)/2を横方向の長
さbとする。
定されないが、全体として丸みを帯びたものが抗フィブ
リル性の面で好ましい。また、9字形状断面の縦方向の
長さaと横方向の長さbとの比、すなわち、縦/横の長
さ比a/bが0.5〜3.5の範囲であることが好まし
く、より好ましい縦/横の長さ比a/bは0.8〜2.
5の範囲である。ここでいう9字形状断面の縦方向の長
さaおよび横方向の長さbとは、図1で示すように、ま
ず接線L1、L2を引き、接線L1に垂直で9字形状断
面に接する線M1、M2を引いて、接線L1と接線M
1、M2の交点間の距離を縦方向の長さaとし、接線M
1と接線L1、L2の交点間の距離を横方向の長さbと
する。接線L1とL2が平行にならない場合は、図2に
示すように、まず接線L3、L4を引き、接線L3に垂
直で9字形状断面に接する線M3、M4を引いて、接線
L3と接線M3、M4の交点間の距離a1と接線L4と
接線M3、M4の交点間の距離a2を求めてその平均
値、すなはち、(a1+a2)/2を縦方向の長さaと
し、接線M3と接線L3、L4の交点間の距離b1と接
線M4と接線L3、L4の交点間の距離b2を求めてそ
の平均値、すなはち、(b1+b2)/2を横方向の長
さbとする。
【0014】9字形状断面の縦/横の長さ比a/bが
0.5未満では、扁平面が多くなり白ぼけと称する現象
が生じ易い傾向があり、かつ扁平度が高くなって耐毛倒
れ性が低下し易い傾向がある。また、9字形状断面の縦
/横の長さ比a/bが3.5を越えても扁平面が多くな
り白ぼけと称する現象が生じ易い傾向があり、かつ扁平
度が高くなって耐毛倒れ性が低下し易い傾向がある。
0.5未満では、扁平面が多くなり白ぼけと称する現象
が生じ易い傾向があり、かつ扁平度が高くなって耐毛倒
れ性が低下し易い傾向がある。また、9字形状断面の縦
/横の長さ比a/bが3.5を越えても扁平面が多くな
り白ぼけと称する現象が生じ易い傾向があり、かつ扁平
度が高くなって耐毛倒れ性が低下し易い傾向がある。
【0015】なお、9字形状断面の縦/横の長さ比a/
bはパイルの電子顕微鏡断面写真(倍率は1000倍)
をとり、その写真からa、bの長さを測定して、断面2
0個所の平均を求めたものである。
bはパイルの電子顕微鏡断面写真(倍率は1000倍)
をとり、その写真からa、bの長さを測定して、断面2
0個所の平均を求めたものである。
【0016】本発明のパイル布帛は前記したような特定
形状の9字型断面の繊維を使用することにより、本発明
の狙いであるソフトな風合いを有し、耐毛倒れ性が良好
で、パイル面のカバリング性が高く、プリント発色性の
良好なパイル布帛が得られる。
形状の9字型断面の繊維を使用することにより、本発明
の狙いであるソフトな風合いを有し、耐毛倒れ性が良好
で、パイル面のカバリング性が高く、プリント発色性の
良好なパイル布帛が得られる。
【0017】ここでいうプリント発色性とは、通常のオ
ーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後の
オーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後
の抜染での染料の抜け易さ、地染め抜染後のプリントで
の発色性や柄のシャープさ、地染め後の着抜プリントで
の発色性や柄のシャープさのことである。
ーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後の
オーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後
の抜染での染料の抜け易さ、地染め抜染後のプリントで
の発色性や柄のシャープさ、地染め後の着抜プリントで
の発色性や柄のシャープさのことである。
【0018】本発明のパイル布帛のプリント発色性が良
好な理由は、従来の丸断面性繊維などと比較下に解析し
た結果、9字形状断面はプリント糊がパイルの深さ方向
に深く浸透し多量に付着し易い形状であり、そのためい
わゆる糊食い性がよいことや、9字形状断面にすること
によってパイルがよく分散し立毛するため、プリント糊
がいずれのパイルにも均一に付着し易いためであると考
えられる。
好な理由は、従来の丸断面性繊維などと比較下に解析し
た結果、9字形状断面はプリント糊がパイルの深さ方向
に深く浸透し多量に付着し易い形状であり、そのためい
わゆる糊食い性がよいことや、9字形状断面にすること
によってパイルがよく分散し立毛するため、プリント糊
がいずれのパイルにも均一に付着し易いためであると考
えられる。
【0019】また、プリントでは液中染色に比べて繊維
表面のみが染色されるいわゆるリング染色と呼ばれる状
態になる。しかし、本発明の9字形状断面繊維では繊維
の断面方向の肉厚が丸断面繊維に比べて薄いため、例え
リング染色状態になっても繊維内部まで染料が拡散され
て未染色部分が少なくなることや、地染め後の抜染で抜
染剤が繊維内部まで拡散されて未抜染部分が少なくなる
という作用がある。
表面のみが染色されるいわゆるリング染色と呼ばれる状
態になる。しかし、本発明の9字形状断面繊維では繊維
の断面方向の肉厚が丸断面繊維に比べて薄いため、例え
リング染色状態になっても繊維内部まで染料が拡散され
て未染色部分が少なくなることや、地染め後の抜染で抜
染剤が繊維内部まで拡散されて未抜染部分が少なくなる
という作用がある。
【0020】さらに、本発明のパイル布帛のパイル部構
成繊維は、カチオン染料可染ポリエステル繊維を20〜
80重量%含むものである。20重量%未満あるいは8
0重量%を越えると、本発明の他の目的である明瞭な明
度差あるいは色相差の杢感が得られない。
成繊維は、カチオン染料可染ポリエステル繊維を20〜
80重量%含むものである。20重量%未満あるいは8
0重量%を越えると、本発明の他の目的である明瞭な明
度差あるいは色相差の杢感が得られない。
【0021】本発明において、カチオン染料可染ポリエ
ステル繊維と他の繊維、例えば通常のポリエステル繊維
とを混用すると、同一レサイプで染色してもカチオン染
料可染ポリエステル繊維は通常のポリエステル繊維に比
べて明度が低い、つまり濃染される。本発明の目的の一
つはこの明度差を利用し、無地染めで明度差杢感のある
パイル布帛を得ることにある。また、カチオン染料と分
散染料の併用で同浴染色した場合、通常のポリエステル
繊維は分散染料のみによって染着し、カチオン染料可染
ポリエステル繊維はカチオン染料および分散染料共に染
着するため、カチオン染料可染ポリエステル繊維と通常
のポリエステル繊維との間を別の色相に染め分けること
ができるため、色相差のある杢感を容易に得られる効果
がある。カチオン染料可染ポリエステル繊維は9字形状
断面であってもよいし、他の断面、例えば丸や三角断面
であってもよい。
ステル繊維と他の繊維、例えば通常のポリエステル繊維
とを混用すると、同一レサイプで染色してもカチオン染
料可染ポリエステル繊維は通常のポリエステル繊維に比
べて明度が低い、つまり濃染される。本発明の目的の一
つはこの明度差を利用し、無地染めで明度差杢感のある
パイル布帛を得ることにある。また、カチオン染料と分
散染料の併用で同浴染色した場合、通常のポリエステル
繊維は分散染料のみによって染着し、カチオン染料可染
ポリエステル繊維はカチオン染料および分散染料共に染
着するため、カチオン染料可染ポリエステル繊維と通常
のポリエステル繊維との間を別の色相に染め分けること
ができるため、色相差のある杢感を容易に得られる効果
がある。カチオン染料可染ポリエステル繊維は9字形状
断面であってもよいし、他の断面、例えば丸や三角断面
であってもよい。
【0022】なお、カチオン染料可染ポリエステル繊維
は、例えば、特公昭34−10497号公報、特公平1
−20248号公報等に記載されている、金属スルホネ
ート基を含有するイソフタル酸成分を共重合、あるいは
金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分と分子
量400〜6000のグリコール成分を共重合する等の
改質ポリエステルを使用することができる。
は、例えば、特公昭34−10497号公報、特公平1
−20248号公報等に記載されている、金属スルホネ
ート基を含有するイソフタル酸成分を共重合、あるいは
金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分と分子
量400〜6000のグリコール成分を共重合する等の
改質ポリエステルを使用することができる。
【0023】9字形状断面繊維においても、扁平度が高
くなると繊維側面に扁平な面がパイル表面に現れやすく
なり、光がパイル面に当たると鏡面反射しやすく、見る
方向によって鏡面反射光つまり白色光が高くなる傾向が
あり、白ボケと呼ばれる現象を生じ易い。そうした白ボ
ケを防止する観点から、本発明における9字形状断面繊
維やその他使用繊維には、艶消剤を0.01重量%以上
含有させることは好ましい。
くなると繊維側面に扁平な面がパイル表面に現れやすく
なり、光がパイル面に当たると鏡面反射しやすく、見る
方向によって鏡面反射光つまり白色光が高くなる傾向が
あり、白ボケと呼ばれる現象を生じ易い。そうした白ボ
ケを防止する観点から、本発明における9字形状断面繊
維やその他使用繊維には、艶消剤を0.01重量%以上
含有させることは好ましい。
【0024】前記艶消剤は特に限定されるものではない
が、酸化チタンを代表的なものとして用いることがで
き、その他、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどの無機
粒子を用いることができるし、有機粒子であっても差し
支えない。
が、酸化チタンを代表的なものとして用いることがで
き、その他、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどの無機
粒子を用いることができるし、有機粒子であっても差し
支えない。
【0025】なお、一般に杢感とは、高明度が高いもの
と低いものが互いに集団で存在し、粒状を呈するものの
他、これら高明度が高いものと低いものが分散状態で存
在する、いわゆる霜降り状のものもあえて杢感と定義す
る。
と低いものが互いに集団で存在し、粒状を呈するものの
他、これら高明度が高いものと低いものが分散状態で存
在する、いわゆる霜降り状のものもあえて杢感と定義す
る。
【0026】9字形状断面繊維は、例えば、熱可塑性樹
脂を紡糸する際に、紡糸口金の孔の型を9の字状にした
ものを使用して紡糸、延伸することによって得ることが
できる。
脂を紡糸する際に、紡糸口金の孔の型を9の字状にした
ものを使用して紡糸、延伸することによって得ることが
できる。
【0027】本発明のパイル布帛に用いるパイル部構成
繊維の単繊維繊度は1.5〜6デニールが好ましい。よ
り好ましくは2〜3.5デニールである。1.5デニー
ル未満ではソフトな風合いは得られるが、毛倒れし易
く、かつ9字形状断面繊維では断面方向の肉厚が薄くな
って、繊維のささくれ現象であるいわゆるフィブリル化
し易くなる傾向がある。また、6デニールを越えると繊
維の曲げ剛性が高くなってソフトなパイル布帛が得られ
難くなる傾向がある。特に、パイル布帛が車両用に用い
られる場合、パイルとしては風合い、耐毛倒れ性が重要
な要求特性となる。
繊維の単繊維繊度は1.5〜6デニールが好ましい。よ
り好ましくは2〜3.5デニールである。1.5デニー
ル未満ではソフトな風合いは得られるが、毛倒れし易
く、かつ9字形状断面繊維では断面方向の肉厚が薄くな
って、繊維のささくれ現象であるいわゆるフィブリル化
し易くなる傾向がある。また、6デニールを越えると繊
維の曲げ剛性が高くなってソフトなパイル布帛が得られ
難くなる傾向がある。特に、パイル布帛が車両用に用い
られる場合、パイルとしては風合い、耐毛倒れ性が重要
な要求特性となる。
【0028】パイル布帛のパイル部を構成する9字形状
断面繊維としてはポリエステル、ポリアミド、ポリアク
リルなどの合成繊維であれば特に限定されないが、車両
用としては特に耐光性が要求されるためポリエステルか
らなるものが好ましい。
断面繊維としてはポリエステル、ポリアミド、ポリアク
リルなどの合成繊維であれば特に限定されないが、車両
用としては特に耐光性が要求されるためポリエステルか
らなるものが好ましい。
【0029】また、パイル部を構成する繊維として9字
形状断面繊維や丸断面繊維以外に他の断面繊維や他の繊
維を混用することができ、その場合、他の繊維としてウ
ール、コットン、シルクなど天然繊維、ポリエステル、
ポリアミド、ポリアクリルなどの合成繊維、半合成繊維
など特に限定されないが、車両用としては特に耐光性が
要求されるためポリエステルからなる繊維を混用するの
が好ましい。
形状断面繊維や丸断面繊維以外に他の断面繊維や他の繊
維を混用することができ、その場合、他の繊維としてウ
ール、コットン、シルクなど天然繊維、ポリエステル、
ポリアミド、ポリアクリルなどの合成繊維、半合成繊維
など特に限定されないが、車両用としては特に耐光性が
要求されるためポリエステルからなる繊維を混用するの
が好ましい。
【0030】本発明のパイル布帛は無地染めであっても
通常の着色プリントであってもソフトな風合い、耐毛倒
れ性、パイル面の高カバリング性、耐白ボケ性、明度差
あるいは色相差杢感を発揮するが、特にパイル部を構成
する繊維が綿染め、糸染めあるいは布帛液中染色のいず
れかの地染めが施され、かつ着色プリント、プリント抜
染、抜染後着色プリントまたは抜染剤入り着色プリント
されたものにより効果を発揮する。これらプリントパイ
ル布帛では、前記ソフトな風合い、耐毛倒れ性、パイル
面の高カバリング性、耐白ボケ性に加えて、優れたプリ
ント発色性を発揮する。
通常の着色プリントであってもソフトな風合い、耐毛倒
れ性、パイル面の高カバリング性、耐白ボケ性、明度差
あるいは色相差杢感を発揮するが、特にパイル部を構成
する繊維が綿染め、糸染めあるいは布帛液中染色のいず
れかの地染めが施され、かつ着色プリント、プリント抜
染、抜染後着色プリントまたは抜染剤入り着色プリント
されたものにより効果を発揮する。これらプリントパイ
ル布帛では、前記ソフトな風合い、耐毛倒れ性、パイル
面の高カバリング性、耐白ボケ性に加えて、優れたプリ
ント発色性を発揮する。
【0031】パイル布帛のパイル糸は紡績糸の形態でも
よいし、フィラメント糸形態、タスラン等のエァー加工
フィラメント糸形態や仮ヨリ等のフィラメント加工糸形
態、さらには、それら紡績糸とフィラメント糸の複合糸
や交織・交編などの混用形態でもよい。また、パイル布
帛としては、特に限定されず、モケットと呼ばれるパイ
ル織物、トリコット・ダブルラッセル、シールフライス
等の編物の形態でもよい。
よいし、フィラメント糸形態、タスラン等のエァー加工
フィラメント糸形態や仮ヨリ等のフィラメント加工糸形
態、さらには、それら紡績糸とフィラメント糸の複合糸
や交織・交編などの混用形態でもよい。また、パイル布
帛としては、特に限定されず、モケットと呼ばれるパイ
ル織物、トリコット・ダブルラッセル、シールフライス
等の編物の形態でもよい。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によりさらに詳
細に説明する。本発明に記載した諸特性の測定法を次に
示す。
細に説明する。本発明に記載した諸特性の測定法を次に
示す。
【0033】[杢感]同一規格のパイル布帛を作成し、
パイル布帛の杢感あるいは霜降り感を目視判定し、優か
ら不可まで7段階で評価した。
パイル布帛の杢感あるいは霜降り感を目視判定し、優か
ら不可まで7段階で評価した。
【0034】[プリント発色性]同一規格のパイル布帛
を作成し、地染めのアルカリ抜染性、オーバープリント
や着抜染時のプリントの鮮明性と柄のシャープさを目視
判定し、優から不可までの7段階で評価した。
を作成し、地染めのアルカリ抜染性、オーバープリント
や着抜染時のプリントの鮮明性と柄のシャープさを目視
判定し、優から不可までの7段階で評価した。
【0035】[耐毛倒れ性]同一規格のパイル布帛を作
成し、パイル布帛の上に8cmφ、2kgの重りをのせ
た状態で80℃の熱風乾燥機の中に2時間放置した後、
熱風乾燥機からパイル布帛を取り出し、重りを除いて重
りをのせた部分とのせない部分の状態を目視判定し、優
から不可まで7段階で評価した。
成し、パイル布帛の上に8cmφ、2kgの重りをのせ
た状態で80℃の熱風乾燥機の中に2時間放置した後、
熱風乾燥機からパイル布帛を取り出し、重りを除いて重
りをのせた部分とのせない部分の状態を目視判定し、優
から不可まで7段階で評価した。
【0036】[カバリング性]同一規格のパイル布帛を
作成し、パイル布帛の表面地割れや虫食いの状態を目視
判定し、優から不可まで7段階で評価した。
作成し、パイル布帛の表面地割れや虫食いの状態を目視
判定し、優から不可まで7段階で評価した。
【0037】[ソフト風合い]同一規格のパイル布帛を
作成し、パイル布帛の表面の触感を判定し、ソフトから
粗剛まで7段階で評価した。
作成し、パイル布帛の表面の触感を判定し、ソフトから
粗剛まで7段階で評価した。
【0038】[耐白ボケ性]同一規格のパイル布帛を作
成し、パイル布帛を10×10cmの方形に4枚カット
し上段左に正タテ方向が上下方向になるように置き、上
段右に正ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段左
に逆ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段右に逆
タテ方向が上下方向になるように置いて、種々の角度か
ら目視判定し、優から不可まで7段階で評価した。
成し、パイル布帛を10×10cmの方形に4枚カット
し上段左に正タテ方向が上下方向になるように置き、上
段右に正ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段左
に逆ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段右に逆
タテ方向が上下方向になるように置いて、種々の角度か
ら目視判定し、優から不可まで7段階で評価した。
【0039】[実施例1]繊維Aとして酸化チタンを
0.04重量%含有した通常のポリエチレンテレフタレ
ートを用いて溶融紡糸、延伸して、9字形状断面ステー
プル(2.5デニール、51mm)を製造した。これと
は別に、繊維Bとしてジメチル5−ナトリウムスルホイ
ソフタレート(2.7モル%)/エチレンテレフタレー
ト(97.3モル%)共重合体で酸化チタンを0.01
重量%含有したチップを用いて溶融紡糸、延伸して、カ
チオン染料可染型の丸断面形状ステープル(2.5デニ
ール、51mm)を製造した。
0.04重量%含有した通常のポリエチレンテレフタレ
ートを用いて溶融紡糸、延伸して、9字形状断面ステー
プル(2.5デニール、51mm)を製造した。これと
は別に、繊維Bとしてジメチル5−ナトリウムスルホイ
ソフタレート(2.7モル%)/エチレンテレフタレー
ト(97.3モル%)共重合体で酸化チタンを0.01
重量%含有したチップを用いて溶融紡糸、延伸して、カ
チオン染料可染型の丸断面形状ステープル(2.5デニ
ール、51mm)を製造した。
【0040】前記繊維Aを20重量%と繊維Bを80重
量%混綿し、下撚係数=3.2、上撚係数=3.4で2
4/2(綿番手)の紡績糸とし、通常のチーズ分散染料
染色方法で灰色に染色してパイル糸とした。また、地糸
はポリエステル65重量%、レーヨン35重量%の30
/2(綿番手)の紡績糸を使用し、パイル経糸密度=4
2本/in、地経糸密度=42本/in、地緯糸密度=
42本/in、パイル長=2.5mmの条件で二重織モ
ケットを製織した後、毛さばき、剪毛してパイル布帛を
得た。
量%混綿し、下撚係数=3.2、上撚係数=3.4で2
4/2(綿番手)の紡績糸とし、通常のチーズ分散染料
染色方法で灰色に染色してパイル糸とした。また、地糸
はポリエステル65重量%、レーヨン35重量%の30
/2(綿番手)の紡績糸を使用し、パイル経糸密度=4
2本/in、地経糸密度=42本/in、地緯糸密度=
42本/in、パイル長=2.5mmの条件で二重織モ
ケットを製織した後、毛さばき、剪毛してパイル布帛を
得た。
【0041】得られたパイル布帛は繊維Aが淡色で、繊
維Bが濃色の明瞭な霜降り感がある良好なパイル布帛で
あった。さらに、通常のアルカリ抜染、プリント、乾
燥、蒸し、洗浄、乾燥して3色(地部:灰、柄部:紺、
青)の幾何学模様がプリントされたパイル布帛を得た。
得られたパイル布帛は、チーズ染めの染料が抜染時に良
く抜け、その上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色
し、かつ地部とプリント部の境界がシャープないわゆる
プリント発色性良好なパイル布帛が得られた。また、こ
のプリントパイル布帛はカバリング性良好で(パイル表
面に虫食い状の未パイル部分がない)、耐毛倒れ性や耐
白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られた。パイル布
帛に使用した原綿特性とプリントパイル布帛特性を表1
に示す。
維Bが濃色の明瞭な霜降り感がある良好なパイル布帛で
あった。さらに、通常のアルカリ抜染、プリント、乾
燥、蒸し、洗浄、乾燥して3色(地部:灰、柄部:紺、
青)の幾何学模様がプリントされたパイル布帛を得た。
得られたパイル布帛は、チーズ染めの染料が抜染時に良
く抜け、その上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色
し、かつ地部とプリント部の境界がシャープないわゆる
プリント発色性良好なパイル布帛が得られた。また、こ
のプリントパイル布帛はカバリング性良好で(パイル表
面に虫食い状の未パイル部分がない)、耐毛倒れ性や耐
白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られた。パイル布
帛に使用した原綿特性とプリントパイル布帛特性を表1
に示す。
【0042】[実施例2]実施例1で製造した繊維Aお
よび繊維Bをそれぞれ単独に、下撚係数=3.2で24
綿番手の紡績糸とし、繊維Aの紡績糸と繊維Bの紡績糸
を合わせて上撚係数=3.4で24/2(綿番手)の紡
績糸とする他は、実施例1と同様にしてプリントされた
パイル布帛を得た。
よび繊維Bをそれぞれ単独に、下撚係数=3.2で24
綿番手の紡績糸とし、繊維Aの紡績糸と繊維Bの紡績糸
を合わせて上撚係数=3.4で24/2(綿番手)の紡
績糸とする他は、実施例1と同様にしてプリントされた
パイル布帛を得た。
【0043】得られたプリントパイル布帛の地部は、繊
維Aを用いた糸が淡色、繊維Bを用いた糸が濃色の明瞭
な明度差杢感を有し、柄部はチーズ染めの染料が抜染時
に良く抜け、その上にプリントした柄部の色が鮮やかに
着色し、かつ地色とプリント部の境界がシャープないわ
ゆるプリント発色性良好なパイル布帛が得られた。ま
た、このプリントパイル布帛はカバリング性良好で、耐
毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られ
た。パイル布帛に使用した原綿特性とプリントパイル布
帛特性を表1に示す。
維Aを用いた糸が淡色、繊維Bを用いた糸が濃色の明瞭
な明度差杢感を有し、柄部はチーズ染めの染料が抜染時
に良く抜け、その上にプリントした柄部の色が鮮やかに
着色し、かつ地色とプリント部の境界がシャープないわ
ゆるプリント発色性良好なパイル布帛が得られた。ま
た、このプリントパイル布帛はカバリング性良好で、耐
毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られ
た。パイル布帛に使用した原綿特性とプリントパイル布
帛特性を表1に示す。
【0044】また、実施例2において、チーズ染め時に
肌色分散染料と紺色カチオン染料を併用し、染色した糸
を使用して実施例2と同様に二重織モケット織物とし
た。得られたパイル布帛は、繊維Aを用いた糸が肌色、
繊維Bを用いた糸が濃紺色の明瞭な色相差杢感を有する
良好なパイル布帛が得られた。
肌色分散染料と紺色カチオン染料を併用し、染色した糸
を使用して実施例2と同様に二重織モケット織物とし
た。得られたパイル布帛は、繊維Aを用いた糸が肌色、
繊維Bを用いた糸が濃紺色の明瞭な色相差杢感を有する
良好なパイル布帛が得られた。
【0045】[実施例3]実施例1において、繊維Aを
80重量%、繊維Bを20重量%混綿する他は実施例1
と同様にしてプリントされたパイル布帛を得た。
80重量%、繊維Bを20重量%混綿する他は実施例1
と同様にしてプリントされたパイル布帛を得た。
【0046】得られたプリントパイル布帛は、地部の繊
維Aを用いた糸が淡色、繊維Bを用いた糸が濃色の明瞭
な明度差霜降り感を有し、柄部はチーズ染めの染料が抜
染時に良く抜け、その上にプリントした柄部の色が鮮や
かに着色し、かつ地色とプリント部の境界がシャープな
いわゆるプリント発色性良好なパイル布帛が得られた。
また、このプリントパイル布帛はカバリング性良好で、
耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得ら
れた。パイル布帛に使用した原綿特性とプリントパイル
布帛特性を表1に示す。
維Aを用いた糸が淡色、繊維Bを用いた糸が濃色の明瞭
な明度差霜降り感を有し、柄部はチーズ染めの染料が抜
染時に良く抜け、その上にプリントした柄部の色が鮮や
かに着色し、かつ地色とプリント部の境界がシャープな
いわゆるプリント発色性良好なパイル布帛が得られた。
また、このプリントパイル布帛はカバリング性良好で、
耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得ら
れた。パイル布帛に使用した原綿特性とプリントパイル
布帛特性を表1に示す。
【0047】[比較例1]実施例2で製造した繊維Bの
みの24綿番手の紡績糸を2本用いて、24/2(綿番
手)の紡績糸とする他は、実施例2と同様にしてプリン
トされたパイル布帛を得た。得られたプリントパイル布
帛は、耐毛倒れ性の面では問題ないものの、本発明の目
的であるプリント発色性、杢感、カバリング性、ソフト
風合い、耐白ボケ性の面で劣るものであった。パイル布
帛に使用した原綿特性とプリントパイル布帛特性を表1
に示す。
みの24綿番手の紡績糸を2本用いて、24/2(綿番
手)の紡績糸とする他は、実施例2と同様にしてプリン
トされたパイル布帛を得た。得られたプリントパイル布
帛は、耐毛倒れ性の面では問題ないものの、本発明の目
的であるプリント発色性、杢感、カバリング性、ソフト
風合い、耐白ボケ性の面で劣るものであった。パイル布
帛に使用した原綿特性とプリントパイル布帛特性を表1
に示す。
【0048】[比較例2]実施例1において、繊維Aを
10重量%、繊維Bを90重量%混綿する他は実施例1
と同様にしてプリントされたパイル布帛を得た。
10重量%、繊維Bを90重量%混綿する他は実施例1
と同様にしてプリントされたパイル布帛を得た。
【0049】得られたプリントパイル布帛は、耐毛倒れ
性の面では問題ないものの、本発明の目的であるプリン
ト発色性、杢感、カバリング性、ソフト風合いの面で劣
るものであった。パイル布帛に使用した原綿特性とプリ
ントパイル布帛特性を表1に示す。
性の面では問題ないものの、本発明の目的であるプリン
ト発色性、杢感、カバリング性、ソフト風合いの面で劣
るものであった。パイル布帛に使用した原綿特性とプリ
ントパイル布帛特性を表1に示す。
【0050】[比較例3]実施例1において、繊維Aを
90重量%、繊維Bを10重量%混綿する他は実施例1
と同様にしてプリントされたパイル布帛を得た。
90重量%、繊維Bを10重量%混綿する他は実施例1
と同様にしてプリントされたパイル布帛を得た。
【0051】得られたプリントパイル布帛は、プリント
発色性、耐毛倒れ性、カバリング性、ソフト風合い、耐
白ボケ性の面では問題ないものの、本発明の目的である
杢感が弱く、意匠性の面で劣るものであった。パイル布
帛に使用した原綿特性とプリントパイル布帛特性を表1
に示す。
発色性、耐毛倒れ性、カバリング性、ソフト風合い、耐
白ボケ性の面では問題ないものの、本発明の目的である
杢感が弱く、意匠性の面で劣るものであった。パイル布
帛に使用した原綿特性とプリントパイル布帛特性を表1
に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明は、無地染めではソフトな風合い
を有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル面のカバリング性
が高く、パイル表面に明度差や色相差の杢感を有し、プ
リントでは前記無地染めの特性に加えてプリント発色性
の良好なパイル布帛を提供することができる。
を有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル面のカバリング性
が高く、パイル表面に明度差や色相差の杢感を有し、プ
リントでは前記無地染めの特性に加えてプリント発色性
の良好なパイル布帛を提供することができる。
【図1】本発明の9字形状断面繊維の一例で、断面の縦
および横の長さを説明する説明図である。
および横の長さを説明する説明図である。
【図2】本発明の変形9字形状断面繊維における断面の
縦および横の長さを説明する説明図である。
縦および横の長さを説明する説明図である。
【図3】本発明の9字形状断面繊維の長さ方向の他の面
から見た繊維断面を示す模式的断面図である。
から見た繊維断面を示す模式的断面図である。
a:9字形状断面繊維の断面の縦の長さ b:9字形状断面繊維の断面の横の長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06P 3/00 D06P 3/00 M 3/52 3/52 Z
Claims (7)
- 【請求項1】パイル部に、9字形状断面繊維を20〜1
00重量%、およびカチオン染料可染ポリエステル繊維
を80〜20重量%含むことを特徴とするパイル布帛。 - 【請求項2】9字形状断面繊維の断面の縦/横の長さ比
a/bが0.5〜3.5の範囲であることを特徴とする
請求項1に記載のパイル布帛。 - 【請求項3】パイル部構成繊維の単繊維繊度が1.5〜
6デニールであることを特徴とする請求項1または2に
記載のパイル布帛。 - 【請求項4】パイル部構成繊維が艶消剤を0.01重量
%以上含んでいることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載のパイル布帛。 - 【請求項5】少なくともパイル部を構成する繊維がポリ
エステルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載のパイル布帛。 - 【請求項6】パイル部構成繊維に着色プリントが施され
ていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
のパイル布帛。 - 【請求項7】パイル部構成繊維が綿染め、糸染めあるい
は布帛液中染色のいずれかの地染めが施され、かつ、着
色プリント、プリント抜染、抜染後着色プリントまたは
抜染剤入り着色プリントのいずれかが施されていること
を特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のパイル布
帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10005491A JPH11200187A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | パイル布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10005491A JPH11200187A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | パイル布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11200187A true JPH11200187A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11612725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10005491A Pending JPH11200187A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | パイル布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11200187A (ja) |
-
1998
- 1998-01-14 JP JP10005491A patent/JPH11200187A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7021085B2 (en) | Concave and convex-patterned multi-colored fiber pile fabric | |
JP2004285501A (ja) | 異染性ポリエステル混繊糸およびその製造方法および織編物 | |
JPH11200187A (ja) | パイル布帛 | |
JPH11200190A (ja) | パイル布帛 | |
JP3475619B2 (ja) | 杢調パイル布帛 | |
JP3702501B2 (ja) | パイル布帛 | |
JPH11152648A (ja) | パイル布帛 | |
JP3541492B2 (ja) | 杢調パイル布帛 | |
JPH11158753A (ja) | ポリエステルパイル布帛 | |
JPH11152649A (ja) | ポリエステルパイル布帛 | |
JP3391156B2 (ja) | パイル布帛 | |
JPH11152647A (ja) | パイル布帛 | |
JP3197671B2 (ja) | タスラン布帛 | |
JPH11200186A (ja) | パイル布帛 | |
JPH11200188A (ja) | パイル布帛 | |
JPH11200189A (ja) | パイル布帛 | |
JPH11152646A (ja) | パイル布帛 | |
JPS61152849A (ja) | 内装用パイル布帛 | |
JPH11131340A (ja) | パイル布帛 | |
JPH11172551A (ja) | パイル布帛 | |
JPH11117145A (ja) | パイル布帛 | |
JPH09111589A (ja) | パイル布帛 | |
JPH0967738A (ja) | パイル布帛 | |
KR100375247B1 (ko) | 세탁 및 일광견뢰도가 우수한 환편지 | |
JPH08260287A (ja) | パイル布帛 |