JPH11131340A - パイル布帛 - Google Patents
パイル布帛Info
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- JPH11131340A JPH11131340A JP9297065A JP29706597A JPH11131340A JP H11131340 A JPH11131340 A JP H11131340A JP 9297065 A JP9297065 A JP 9297065A JP 29706597 A JP29706597 A JP 29706597A JP H11131340 A JPH11131340 A JP H11131340A
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- pile fabric
- fiber
- fibers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】無地染めではソフトな風合で、耐毛倒れ性、パ
イル面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差の杢
感を有し、プリントでは前期無地染めの特性に加えてプ
リント発色性の良好なパイル布帛を提供する。 【解決手段】パイル部にS形状断面繊維を20〜80重
量%、丸断面繊維を80〜20重量%含むことを特徴と
するパイル布帛。
イル面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差の杢
感を有し、プリントでは前期無地染めの特性に加えてプ
リント発色性の良好なパイル布帛を提供する。 【解決手段】パイル部にS形状断面繊維を20〜80重
量%、丸断面繊維を80〜20重量%含むことを特徴と
するパイル布帛。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両内装用、カー
テン・椅子張り等の家庭内装用、オフィス内装用、展示
場内装用、ホットカーペットカバー用、衣料用等に使用
するパイル布帛に関するものである。
テン・椅子張り等の家庭内装用、オフィス内装用、展示
場内装用、ホットカーペットカバー用、衣料用等に使用
するパイル布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両内装用の布帛としては、織
物、編物、パイル織編物、レザー、レザー調の布帛など
種々の布帛が使用されている。この中で特に多く使用さ
れている布帛は、モケットと呼ばれるパイル織物、トリ
コットの起毛布帛、ダブルラッセル編物がある。
物、編物、パイル織編物、レザー、レザー調の布帛など
種々の布帛が使用されている。この中で特に多く使用さ
れている布帛は、モケットと呼ばれるパイル織物、トリ
コットの起毛布帛、ダブルラッセル編物がある。
【0003】これらパイル布帛の改良についても、例え
ば、特開平5−321060号公報に見られるように使
用時に毛倒れしないように収縮率の異なる繊維を混用す
る方法が提案されている。
ば、特開平5−321060号公報に見られるように使
用時に毛倒れしないように収縮率の異なる繊維を混用す
る方法が提案されている。
【0004】また、パイル布帛特有の白ボケ現象を改良
するため、例えば、特開昭62−268855号公報、
特開昭63−105143号公報では、パイル糸として
用いるポリエステル繊維が芯鞘構造で、鞘成分は芯成分
より濃く染まりやすいような成分を使用したものであ
る。
するため、例えば、特開昭62−268855号公報、
特開昭63−105143号公報では、パイル糸として
用いるポリエステル繊維が芯鞘構造で、鞘成分は芯成分
より濃く染まりやすいような成分を使用したものであ
る。
【0005】さらに、シルク調パイル布帛を得るため、
例えば、特公平6−21398号公報では変形十字ある
いはT字断面形状繊維の繊度ミックス繊維を使用するこ
とが提案されている。特開昭62−21842号公報、
特開昭63−59454号公報では扁平糸を用いてソフ
トな風合いを有し、立毛感や地透け感を改善したものも
提案されている。
例えば、特公平6−21398号公報では変形十字ある
いはT字断面形状繊維の繊度ミックス繊維を使用するこ
とが提案されている。特開昭62−21842号公報、
特開昭63−59454号公報では扁平糸を用いてソフ
トな風合いを有し、立毛感や地透け感を改善したものも
提案されている。
【0006】さらにまた、特開昭63−126941号
公報にはソフトな風合いで毛倒れしない立毛パイル布帛
を得る方法として、少なくとも2種類のフイラメントか
らなり、繊度の小さいフィラメントが繊度の大きいフィ
ラメントを中心にして周囲を囲むように配列され、かつ
繊度の小さいフィラメントの先端が繊度の大きいフィラ
メントの先端よりも高く突出してカットパイル先端面に
凹凸が形成されている立毛布帛が提案されている。
公報にはソフトな風合いで毛倒れしない立毛パイル布帛
を得る方法として、少なくとも2種類のフイラメントか
らなり、繊度の小さいフィラメントが繊度の大きいフィ
ラメントを中心にして周囲を囲むように配列され、かつ
繊度の小さいフィラメントの先端が繊度の大きいフィラ
メントの先端よりも高く突出してカットパイル先端面に
凹凸が形成されている立毛布帛が提案されている。
【0007】しかしながら、上記いずれの従来技術にお
いてもソフトな風合いを有しながら、耐毛倒れ性が良好
で、かつパイル面のカバリング性が高く、しかもプリン
ト発色性に優れるという特性を兼ね備えたパイル布帛は
得られていない。
いてもソフトな風合いを有しながら、耐毛倒れ性が良好
で、かつパイル面のカバリング性が高く、しかもプリン
ト発色性に優れるという特性を兼ね備えたパイル布帛は
得られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無地染めで
はソフトな風合いを有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル
面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差の杢感を
有し、プリントでは前記無地染めの特性に加えてプリン
ト発色性の良好なパイル布帛を提供することを目的とす
るものである。
はソフトな風合いを有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル
面のカバリング性が高く、パイル表面に明度差の杢感を
有し、プリントでは前記無地染めの特性に加えてプリン
ト発色性の良好なパイル布帛を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、以下の構成を有する。
解決するために、以下の構成を有する。
【0010】すなわち、パイル部にS形状断面繊維を2
0〜80重量%、丸断面繊維を80〜20重量%含むこ
とを特徴とするパイル布帛である。
0〜80重量%、丸断面繊維を80〜20重量%含むこ
とを特徴とするパイル布帛である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0012】本発明のパイル布帛は、パイル部構成繊維
にS形状断面(当然のことであるがS形状断面は、繊維
の長さ方向の見る方向によってZ形状断面になるが、以
下S形状断面と称す)繊維と丸断面繊維を含むものであ
る。
にS形状断面(当然のことであるがS形状断面は、繊維
の長さ方向の見る方向によってZ形状断面になるが、以
下S形状断面と称す)繊維と丸断面繊維を含むものであ
る。
【0013】図1は、本発明のパイル布帛を構成するS
形状断面繊維の断面の一例を示す説明図である。本発明
のパイル布帛のパイル部構成繊維に含まれるS形状断面
繊維と丸断面繊維の割合は、いずれも20〜80重量%
とすることが重要で、より好ましくは30〜70重量%
である。S形状断面繊維は丸断面繊維に比べて同一レサ
イプで染色しても、繊維の形状の影響で明度が高い、つ
まり淡色に見える。本発明の目的の一つはこの明度差を
利用し、無地染めで明度差杢感のあるパイル布帛を得る
ことにあり、S形状断面繊維と丸断面繊維の割合がいず
れも20重量%未満あるいは80重量%を越えると杢感
が弱くなる。また、S形状断面繊維が20重量%未満で
は本発明の狙いであるソフトな風合いを有し、耐毛倒れ
性が良好で、パイル面のカバリング性が高く、プリント
発色性の良好なパイル布帛が得難くなり、特にプリント
発色性が低くなる。
形状断面繊維の断面の一例を示す説明図である。本発明
のパイル布帛のパイル部構成繊維に含まれるS形状断面
繊維と丸断面繊維の割合は、いずれも20〜80重量%
とすることが重要で、より好ましくは30〜70重量%
である。S形状断面繊維は丸断面繊維に比べて同一レサ
イプで染色しても、繊維の形状の影響で明度が高い、つ
まり淡色に見える。本発明の目的の一つはこの明度差を
利用し、無地染めで明度差杢感のあるパイル布帛を得る
ことにあり、S形状断面繊維と丸断面繊維の割合がいず
れも20重量%未満あるいは80重量%を越えると杢感
が弱くなる。また、S形状断面繊維が20重量%未満で
は本発明の狙いであるソフトな風合いを有し、耐毛倒れ
性が良好で、パイル面のカバリング性が高く、プリント
発色性の良好なパイル布帛が得難くなり、特にプリント
発色性が低くなる。
【0014】ここでいうプリント発色性とは、通常のオ
ーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後の
オーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後
の抜染での染料の抜け易さ、地染め抜染後のプリントで
の発色性や柄のシャープさ、地染め後の着抜プリントで
の発色性や柄のシャープさのことである。
ーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後の
オーバープリントの発色性や柄のシャープさ、地染め後
の抜染での染料の抜け易さ、地染め抜染後のプリントで
の発色性や柄のシャープさ、地染め後の着抜プリントで
の発色性や柄のシャープさのことである。
【0015】本発明のパイル布帛のプリント発色性が良
好な理由は、従来の丸断面繊維などと比較下に解析した
結果、S形状断面はプリント糊がパイルの深さ方向に深
く浸透し、多量に付着し易い形状であり、そのためいわ
ゆる糊食い性がよいことや、S形状断面にすることによ
ってパイルがよく分散し立毛するため、プリント糊がい
ずれのパイルにも均一に付着し易いためであると考えら
れる。
好な理由は、従来の丸断面繊維などと比較下に解析した
結果、S形状断面はプリント糊がパイルの深さ方向に深
く浸透し、多量に付着し易い形状であり、そのためいわ
ゆる糊食い性がよいことや、S形状断面にすることによ
ってパイルがよく分散し立毛するため、プリント糊がい
ずれのパイルにも均一に付着し易いためであると考えら
れる。
【0016】また、プリントでは液中染色に比べて繊維
表面のみが染色されるいわゆるリング染色と呼ばれる状
態になる。しかし、本発明のS形状断面繊維では繊維の
断面方向の肉厚が丸断面繊維に比べて薄いため、例えリ
ング染色状態になっても、繊維内部まで染料が拡散され
て未染色部分が少なくなることや、地染め後の抜染で抜
染剤が繊維内部まで拡散されて未抜染部分が少なくなる
という作用がある。
表面のみが染色されるいわゆるリング染色と呼ばれる状
態になる。しかし、本発明のS形状断面繊維では繊維の
断面方向の肉厚が丸断面繊維に比べて薄いため、例えリ
ング染色状態になっても、繊維内部まで染料が拡散され
て未染色部分が少なくなることや、地染め後の抜染で抜
染剤が繊維内部まで拡散されて未抜染部分が少なくなる
という作用がある。
【0017】前記S形状断面の形状は、本発明の風合
い、耐毛倒れ性、パイル面のカバリング性、プリント発
色性に影響する重要な要素である。本発明においては、
S形状断面の縦方向の長さaと横方向の長さbとの比、
すなわち、縦/横の長さ比a/bは0.5〜3.5の範
囲であることが好ましく、より好ましくは0.8〜2.
5の範囲である。
い、耐毛倒れ性、パイル面のカバリング性、プリント発
色性に影響する重要な要素である。本発明においては、
S形状断面の縦方向の長さaと横方向の長さbとの比、
すなわち、縦/横の長さ比a/bは0.5〜3.5の範
囲であることが好ましく、より好ましくは0.8〜2.
5の範囲である。
【0018】ここでいうS形状断面の縦方向の長さaお
よび横方向の長さbとは、図1で示すように、まず接線
L1、L2を引き、接線L1に垂直でS形状断面に接す
る線M1、M2を引いて、接線L1と接線M1、M2の
交点間の距離を縦方向の長さaとし、接線M1と接線L
1、L2の交点間の距離を横方向の長さbとする。接線
L1とL2が平行にならない場合は、図2に示すよう
に、まず接線L3、L4を引き、接線L3に垂直でS形
状断面に接する線M3、M4を引いて、接線L3と接線
M3、M4の交点間の距離a1と接線L4と接線M3、
M4の交点間の距離a2を求めてその平均値、すなわ
ち、(a1+a2)/2を縦方向の長さaとし、接線M
3と接線L3、L4の交点間の距離b1と接線M4と接
線L3、L4の交点間の距離b2を求めてその平均値、
すなはち、(a1+a2)/2を横方向の長さbとす
る。
よび横方向の長さbとは、図1で示すように、まず接線
L1、L2を引き、接線L1に垂直でS形状断面に接す
る線M1、M2を引いて、接線L1と接線M1、M2の
交点間の距離を縦方向の長さaとし、接線M1と接線L
1、L2の交点間の距離を横方向の長さbとする。接線
L1とL2が平行にならない場合は、図2に示すよう
に、まず接線L3、L4を引き、接線L3に垂直でS形
状断面に接する線M3、M4を引いて、接線L3と接線
M3、M4の交点間の距離a1と接線L4と接線M3、
M4の交点間の距離a2を求めてその平均値、すなわ
ち、(a1+a2)/2を縦方向の長さaとし、接線M
3と接線L3、L4の交点間の距離b1と接線M4と接
線L3、L4の交点間の距離b2を求めてその平均値、
すなはち、(a1+a2)/2を横方向の長さbとす
る。
【0019】S形状断面の縦/横の長さ比a/bが0.
5未満では、例えば、図3のように扁平面が多くなり、
白ぼけと称する現象が発生し易い傾向があり、かつ扁平
度が高くなって耐毛倒れ性が低下する傾向がある。ま
た、S形状断面の縦/横の長さ比a/bが3.5を越え
ても扁平面が多くなり白ぼけと称する現象が発生し易い
傾向があり、かつ扁平度が高くなって耐毛倒れ性が低下
する傾向がある。
5未満では、例えば、図3のように扁平面が多くなり、
白ぼけと称する現象が発生し易い傾向があり、かつ扁平
度が高くなって耐毛倒れ性が低下する傾向がある。ま
た、S形状断面の縦/横の長さ比a/bが3.5を越え
ても扁平面が多くなり白ぼけと称する現象が発生し易い
傾向があり、かつ扁平度が高くなって耐毛倒れ性が低下
する傾向がある。
【0020】なお、S形状断面の縦/横の長さ比a/b
はパイルの電子顕微鏡断面写真(倍率は1000倍)を
とり、その写真からa、bの長さを測定して、断面20
個所の平均を求めたものである。
はパイルの電子顕微鏡断面写真(倍率は1000倍)を
とり、その写真からa、bの長さを測定して、断面20
個所の平均を求めたものである。
【0021】S形状断面繊維は、例えば、熱可塑性樹脂
を紡糸する際に、紡糸口金の孔の形をS字状にしたもの
を使用して紡糸、延伸することによって得ることができ
る。本発明のパイル布帛において、パイル部構成繊維の
単繊維繊度は1.5〜6デニールが好ましい。より好ま
しくは2〜3.5デニールである。1.5デニール未満
ではソフトな風合いは得られるが、毛倒れし易くなる傾
向があり、かつS形状断面の繊維については断面方向の
肉厚が薄くなって、繊維のささくれ現象であるいわゆる
フィブリル化し易くなる傾向がある。また、6デニール
を越えると繊維の曲げ剛性が高くなってソフトなパイル
布帛が得られ難くなる傾向がある。特に、パイル布帛が
車両用に用いられる場合、パイルとしては風合い、耐毛
倒れ性が重要な要求特性となる。
を紡糸する際に、紡糸口金の孔の形をS字状にしたもの
を使用して紡糸、延伸することによって得ることができ
る。本発明のパイル布帛において、パイル部構成繊維の
単繊維繊度は1.5〜6デニールが好ましい。より好ま
しくは2〜3.5デニールである。1.5デニール未満
ではソフトな風合いは得られるが、毛倒れし易くなる傾
向があり、かつS形状断面の繊維については断面方向の
肉厚が薄くなって、繊維のささくれ現象であるいわゆる
フィブリル化し易くなる傾向がある。また、6デニール
を越えると繊維の曲げ剛性が高くなってソフトなパイル
布帛が得られ難くなる傾向がある。特に、パイル布帛が
車両用に用いられる場合、パイルとしては風合い、耐毛
倒れ性が重要な要求特性となる。
【0022】一般的に、パイル部構成繊維に光が当たる
と鏡面反射しやすく、見る方向によって鏡面反射光つま
り白色光が高くなる傾向があり、白ボケと呼ばれる現象
を生じ易い傾向がある。そうした白ボケを防止する観点
から、本発明においてパイル部構成繊維に酸化チタンな
どの艶消剤を0.01重量%以上含有させることは好ま
しい。上限はその要求に応じて適宜設定すればよいが、
紡糸工程における工程安定性の観点から7重量%以下が
好ましい。
と鏡面反射しやすく、見る方向によって鏡面反射光つま
り白色光が高くなる傾向があり、白ボケと呼ばれる現象
を生じ易い傾向がある。そうした白ボケを防止する観点
から、本発明においてパイル部構成繊維に酸化チタンな
どの艶消剤を0.01重量%以上含有させることは好ま
しい。上限はその要求に応じて適宜設定すればよいが、
紡糸工程における工程安定性の観点から7重量%以下が
好ましい。
【0023】パイル布帛のパイル部を構成するS形状断
面繊維や丸断面繊維としてはポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアクリルなどの合成繊維であれば特に限定され
ないが、車両用としては特に耐光性が要求されるためポ
リエステルからなるものが好ましい。
面繊維や丸断面繊維としてはポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアクリルなどの合成繊維であれば特に限定され
ないが、車両用としては特に耐光性が要求されるためポ
リエステルからなるものが好ましい。
【0024】本発明のパイル布帛は無地染めであっても
プリントであってもソフトな風合い、耐毛倒れ性、パイ
ル面の高カバリング性、耐白ボケ性、明度差杢感を発揮
するが、特にパイル部を構成する繊維が綿染め、糸染め
あるいは布帛液中染色のいずれかの地染めが施され、か
つ着色プリント、プリント抜染、抜染後着色プリントま
たは抜染剤入り着色プリントされたものにより効果を発
揮する。これらプリントパイル布帛では、前記ソフトな
風合い、耐毛倒れ性、パイル面の高カバリング性、耐白
ボケ性に加えて優れたプリント発色性を発揮する。
プリントであってもソフトな風合い、耐毛倒れ性、パイ
ル面の高カバリング性、耐白ボケ性、明度差杢感を発揮
するが、特にパイル部を構成する繊維が綿染め、糸染め
あるいは布帛液中染色のいずれかの地染めが施され、か
つ着色プリント、プリント抜染、抜染後着色プリントま
たは抜染剤入り着色プリントされたものにより効果を発
揮する。これらプリントパイル布帛では、前記ソフトな
風合い、耐毛倒れ性、パイル面の高カバリング性、耐白
ボケ性に加えて優れたプリント発色性を発揮する。
【0025】パイル布帛のパイル糸は紡績糸の形態でも
よいし、フィラメント糸形態、タスラン等のエァー加工
フィラメント糸形態や仮ヨリ等のフィラメント加工糸形
態、さらには、それら紡績糸とフィラメント糸の複合糸
や交織・交編などの混用形態でもよい。また、パイル布
帛としては、特に限定されず、モケットと呼ばれるパイ
ル織物、トリコット・ダブルラッセル、シールフライス
等の編物の形態でもよい。
よいし、フィラメント糸形態、タスラン等のエァー加工
フィラメント糸形態や仮ヨリ等のフィラメント加工糸形
態、さらには、それら紡績糸とフィラメント糸の複合糸
や交織・交編などの混用形態でもよい。また、パイル布
帛としては、特に限定されず、モケットと呼ばれるパイ
ル織物、トリコット・ダブルラッセル、シールフライス
等の編物の形態でもよい。
【0026】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によりさらに詳
細に説明する。本発明に記載した諸特性の測定法を次に
示す。
細に説明する。本発明に記載した諸特性の測定法を次に
示す。
【0027】[杢感]同一規格のパイル布帛を作成し、
パイル布帛の杢感あるいは霜降り感を目視判定し、優か
ら不可まで7段階で評価した。
パイル布帛の杢感あるいは霜降り感を目視判定し、優か
ら不可まで7段階で評価した。
【0028】[プリント発色性]同一規格のパイル布帛
を作成し、地染めのアルカリ抜染性、オーバープリント
や着抜染時のプリントの鮮明性と柄のシャープさを目視
判定し、優から不可までの7段階で評価した。
を作成し、地染めのアルカリ抜染性、オーバープリント
や着抜染時のプリントの鮮明性と柄のシャープさを目視
判定し、優から不可までの7段階で評価した。
【0029】[耐毛倒れ性]同一規格のパイル布帛を作
成し、パイル布帛の上に8cmφ、2kgの重りをのせ
た状態で80℃の熱風乾燥機の中に2時間放置した後、
熱風乾燥機からパイル布帛を取り出し、重りを除いて重
りをのせた部分とのせない部分の状態を目視判定し、優
から不可まで7段階で評価した。
成し、パイル布帛の上に8cmφ、2kgの重りをのせ
た状態で80℃の熱風乾燥機の中に2時間放置した後、
熱風乾燥機からパイル布帛を取り出し、重りを除いて重
りをのせた部分とのせない部分の状態を目視判定し、優
から不可まで7段階で評価した。
【0030】[カバリング性]同一規格のパイル布帛を
作成し、パイル布帛の表面地割れや虫食いの状態を目視
判定し、優から不可まで7段階で評価した。
作成し、パイル布帛の表面地割れや虫食いの状態を目視
判定し、優から不可まで7段階で評価した。
【0031】[ソフト風合い]同一規格のパイル布帛を
作成し、パイル布帛の表面の触感を判定し、ソフトから
粗剛まで7段階で評価した。
作成し、パイル布帛の表面の触感を判定し、ソフトから
粗剛まで7段階で評価した。
【0032】[耐白ボケ性]同一規格のパイル布帛を作
成し、パイル布帛を10×10cmの方形に4枚カット
し上段左に正タテ方向が上下方向になるように置き、上
段右に正ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段左
に逆ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段右に逆
タテ方向が上下方向になるように置いて、種々の角度か
ら目視判定し、優から不可まで7段階で評価した。
成し、パイル布帛を10×10cmの方形に4枚カット
し上段左に正タテ方向が上下方向になるように置き、上
段右に正ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段左
に逆ヨコ方向が左右方向になるように置き、下段右に逆
タテ方向が上下方向になるように置いて、種々の角度か
ら目視判定し、優から不可まで7段階で評価した。
【0033】[実施例1]酸化チタンを0.04重量%
含有した通常のポリエチレンテレフタレートを用いて溶
融紡糸、延伸して、2.7デニール、51mmのS形状
断面ステープルを製造した。このステープルのa/b=
1.82であった。これとは別に酸化チタンを0.04
重量%含有した通常のポリエチレンテレフタレートを用
いて溶融紡糸、延伸して、2.7デニール、51mmの
丸断面ステープルを製造した。前記S形状断面ステープ
ルを21重量%、丸断面ステープルを79重量%の割合
で混綿し、下撚係数=3.2、上撚係数=3.4で24
/2(綿番手)の紡績糸とした。得られた紡績糸を用い
て通常のチーズ染色方法で茶色に染色してパイル糸とし
た。また、地糸はポリエステル65重量%、レーヨン3
5重量%の30/2(綿番手)の紡績糸を使用し、パイ
ル経糸密度=42本/in、地経糸密度=42本/i
n、地緯糸密度=42本/in、パイル長=2.5mm
の条件で二重織モケットを製織した後、毛さばき、剪毛
してパイル布帛を得た。得られたパイル布帛はS形状断
面繊維が淡色で、丸断面繊維が濃色の明瞭な霜降り感が
ある良好なパイル布帛であった。さらに、さらに、通常
のアルカリ抜染、プリント、乾燥、蒸し、洗浄、乾燥し
て4色(地部:茶、柄部:緑、朱、黒)の花柄がプリン
トされたパイル布帛を得た。得られたプリントパイル布
帛は、地部に明瞭な杢感があり、柄部はチーズ染めの染
料が抜染時に良く抜け、その上にプリントした柄部の色
が鮮やかに着色し、かつ地部とプリント部の境界がシャ
ープないわゆるプリント発色性良好なパイル布帛が得ら
れた。また、このプリントパイル布帛はカバリング性良
好で(パイル表面に虫食い状の未パイル部分がない)、
耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得ら
れた。
含有した通常のポリエチレンテレフタレートを用いて溶
融紡糸、延伸して、2.7デニール、51mmのS形状
断面ステープルを製造した。このステープルのa/b=
1.82であった。これとは別に酸化チタンを0.04
重量%含有した通常のポリエチレンテレフタレートを用
いて溶融紡糸、延伸して、2.7デニール、51mmの
丸断面ステープルを製造した。前記S形状断面ステープ
ルを21重量%、丸断面ステープルを79重量%の割合
で混綿し、下撚係数=3.2、上撚係数=3.4で24
/2(綿番手)の紡績糸とした。得られた紡績糸を用い
て通常のチーズ染色方法で茶色に染色してパイル糸とし
た。また、地糸はポリエステル65重量%、レーヨン3
5重量%の30/2(綿番手)の紡績糸を使用し、パイ
ル経糸密度=42本/in、地経糸密度=42本/i
n、地緯糸密度=42本/in、パイル長=2.5mm
の条件で二重織モケットを製織した後、毛さばき、剪毛
してパイル布帛を得た。得られたパイル布帛はS形状断
面繊維が淡色で、丸断面繊維が濃色の明瞭な霜降り感が
ある良好なパイル布帛であった。さらに、さらに、通常
のアルカリ抜染、プリント、乾燥、蒸し、洗浄、乾燥し
て4色(地部:茶、柄部:緑、朱、黒)の花柄がプリン
トされたパイル布帛を得た。得られたプリントパイル布
帛は、地部に明瞭な杢感があり、柄部はチーズ染めの染
料が抜染時に良く抜け、その上にプリントした柄部の色
が鮮やかに着色し、かつ地部とプリント部の境界がシャ
ープないわゆるプリント発色性良好なパイル布帛が得ら
れた。また、このプリントパイル布帛はカバリング性良
好で(パイル表面に虫食い状の未パイル部分がない)、
耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いが得ら
れた。
【0034】パイル布帛に使用した原綿特性とプリント
パイル布帛特性を表1に示す。
パイル布帛特性を表1に示す。
【0035】[実施例2]実施例1で製造したS形状断
面ステープルを用いて撚係数=3.2で24番手(綿番
手)の紡績糸とし、さらに実施例1で製造した丸断面ス
テープルを用いて下撚係数=3.2で24番手(綿番
手)の紡績糸として、前記S形状断面ステープル使い紡
績糸と丸断面ステープル使い紡績糸とを上撚係数=3.
4で双糸とする他は実施例1と同様にしてパイル布帛を
得た。得られたパイル布帛の地部はS形状断面の糸が淡
色で、丸断面の糸が濃色の明瞭な杢感があり、柄部はチ
ーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、その上にプリント
した柄部の色が鮮やかに着色し、かつ地部とプリント部
の境界がシャープないわゆるプリント発色性良好なパイ
ル布帛が得られた。また、このプリントパイル布帛はカ
バリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソ
フトな風合いが得られた。
面ステープルを用いて撚係数=3.2で24番手(綿番
手)の紡績糸とし、さらに実施例1で製造した丸断面ス
テープルを用いて下撚係数=3.2で24番手(綿番
手)の紡績糸として、前記S形状断面ステープル使い紡
績糸と丸断面ステープル使い紡績糸とを上撚係数=3.
4で双糸とする他は実施例1と同様にしてパイル布帛を
得た。得られたパイル布帛の地部はS形状断面の糸が淡
色で、丸断面の糸が濃色の明瞭な杢感があり、柄部はチ
ーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、その上にプリント
した柄部の色が鮮やかに着色し、かつ地部とプリント部
の境界がシャープないわゆるプリント発色性良好なパイ
ル布帛が得られた。また、このプリントパイル布帛はカ
バリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高く、ソ
フトな風合いが得られた。
【0036】パイル布帛に使用した原綿特性とプリント
パイル布帛特性を表1に示す。
パイル布帛特性を表1に示す。
【0037】[実施例3]実施例1において、S形状断
面ステープルを78重量%、丸断面ステープルを22重
量%の割合で混綿する他は実施例1と同様にしてパイル
布帛を得た。得られたパイル布帛は、地部はS形状断面
繊維が淡色で、丸断面繊維が濃色の明瞭な霜降り感があ
り、柄部はチーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、その
上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色し、かつ、地
色とプリント部の境界がシャープないわゆるプリント発
色性良好なパイル布帛が得られた。また、このパイル布
帛はカバリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高
く、ソフトな風合いが得られた。
面ステープルを78重量%、丸断面ステープルを22重
量%の割合で混綿する他は実施例1と同様にしてパイル
布帛を得た。得られたパイル布帛は、地部はS形状断面
繊維が淡色で、丸断面繊維が濃色の明瞭な霜降り感があ
り、柄部はチーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、その
上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色し、かつ、地
色とプリント部の境界がシャープないわゆるプリント発
色性良好なパイル布帛が得られた。また、このパイル布
帛はカバリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白ボケ性が高
く、ソフトな風合いが得られた。
【0038】パイル布帛に使用した原綿特性とプリント
パイル布帛特性を表1に示す。
パイル布帛特性を表1に示す。
【0039】[実施例4]S形状断面ステープル製造時
に紡糸口金のみを変更し、ステープルのa/b=0.5
とする他は実施例2と同様にしてプリントされたパイル
布帛を得た。得られたパイル布帛は、地部に明瞭な杢感
があり、柄部はチーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、
その上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色し、かつ
地色とプリント部の境界がシャープないわゆるプリント
発色性良好なパイル布帛が得られた。また、このプリン
トパイル布帛はカバリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白
ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られた。
に紡糸口金のみを変更し、ステープルのa/b=0.5
とする他は実施例2と同様にしてプリントされたパイル
布帛を得た。得られたパイル布帛は、地部に明瞭な杢感
があり、柄部はチーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、
その上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色し、かつ
地色とプリント部の境界がシャープないわゆるプリント
発色性良好なパイル布帛が得られた。また、このプリン
トパイル布帛はカバリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白
ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られた。
【0040】パイル布帛に使用した原綿特性とプリント
パイル布帛特性を表1に示す。
パイル布帛特性を表1に示す。
【0041】[実施例5]S形状断面ステープル製造時
に紡糸口金のみを変更し、ステープルのa/b=3.5
とする他は実施例2と同様にしてプリントされたパイル
布帛を得た。得られたパイル布帛は、地部に明瞭な杢感
があり、柄部はチーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、
その上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色し、かつ
地色とプリント部の境界がシャープないわゆるプリント
発色性良好なパイル布帛が得られた。また、このプリン
トパイル布帛はカバリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白
ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られた。
に紡糸口金のみを変更し、ステープルのa/b=3.5
とする他は実施例2と同様にしてプリントされたパイル
布帛を得た。得られたパイル布帛は、地部に明瞭な杢感
があり、柄部はチーズ染めの染料が抜染時に良く抜け、
その上にプリントした柄部の色が鮮やかに着色し、かつ
地色とプリント部の境界がシャープないわゆるプリント
発色性良好なパイル布帛が得られた。また、このプリン
トパイル布帛はカバリング性良好で、耐毛倒れ性や耐白
ボケ性が高く、ソフトな風合いが得られた。
【0042】パイル布帛に使用した原綿特性とプリント
パイル布帛特性を表1に示す。
パイル布帛特性を表1に示す。
【0043】[実施例6]パイル糸として酸化チタンを
0.04重量%含有した通常のポリエチレンテレフタレ
ートを用いて溶融紡糸、延伸してS形状断面の75Dデ
ニール、36フィラメントのフィラメント糸を製造し
た。このフィラメント糸のa/b=1.7であった。こ
れとは別に酸化チタンを0.04重量%含有した通常の
ポリエチレンテレフタレートを用いて溶融紡糸、延伸し
て丸断面の75Dデニール、36フィラメントのフィラ
メント糸を製造した。得られたフィラメント糸に下撚S
250T/m、上撚Z250T/mの撚をかけてフロン
ト糸とした。さらに、地糸用としてミドル糸およびバッ
ク糸ともに酸化チタンを0.04重量%含有した通常の
ポリエチレンテレフタレートを用いて溶融紡糸、延伸し
て得られた75Dデニール、24フィラメントの丸断面
フィラメント糸を使用した。得られたパイル糸および地
糸を用いて、フロント1/6、ミドル1/1、バック1
/2、生機密度ウエール28コ/in、コース60コ/
inのトリコットを編成した。得られた生機を通常の染
色加工で灰色の無地染めパイルトリコット地とした後、
剪毛パイル化、毛さばきして、パイル長2.4mm、ウ
エール34.5コ/in、コース62.3コ/in、目
付629g/m2 のでパイルトリコットを得た。得られ
たパイル布帛は、S形状断面繊維が淡色で、丸断面繊維
が濃色の明瞭な杢感があり、カバリング性良好、耐毛倒
れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いの無地染めパ
イル布帛であった。
0.04重量%含有した通常のポリエチレンテレフタレ
ートを用いて溶融紡糸、延伸してS形状断面の75Dデ
ニール、36フィラメントのフィラメント糸を製造し
た。このフィラメント糸のa/b=1.7であった。こ
れとは別に酸化チタンを0.04重量%含有した通常の
ポリエチレンテレフタレートを用いて溶融紡糸、延伸し
て丸断面の75Dデニール、36フィラメントのフィラ
メント糸を製造した。得られたフィラメント糸に下撚S
250T/m、上撚Z250T/mの撚をかけてフロン
ト糸とした。さらに、地糸用としてミドル糸およびバッ
ク糸ともに酸化チタンを0.04重量%含有した通常の
ポリエチレンテレフタレートを用いて溶融紡糸、延伸し
て得られた75Dデニール、24フィラメントの丸断面
フィラメント糸を使用した。得られたパイル糸および地
糸を用いて、フロント1/6、ミドル1/1、バック1
/2、生機密度ウエール28コ/in、コース60コ/
inのトリコットを編成した。得られた生機を通常の染
色加工で灰色の無地染めパイルトリコット地とした後、
剪毛パイル化、毛さばきして、パイル長2.4mm、ウ
エール34.5コ/in、コース62.3コ/in、目
付629g/m2 のでパイルトリコットを得た。得られ
たパイル布帛は、S形状断面繊維が淡色で、丸断面繊維
が濃色の明瞭な杢感があり、カバリング性良好、耐毛倒
れ性や耐白ボケ性が高く、ソフトな風合いの無地染めパ
イル布帛であった。
【0044】[比較例1]S形状断面のステープル10
重量%、丸断面形状ステープル90重量%の割合で混綿
する他は実施例1と同様にしてプリントされたパイル布
帛を得た。得られたプリントパイル布帛は、耐毛倒れや
耐白ボケ性は良好なものの、地部の霜降り感は少なく、
柄部はチーズ染めの染料が抜染時に抜け難く、くすんだ
色のプリントで品質的に劣るものであった。
重量%、丸断面形状ステープル90重量%の割合で混綿
する他は実施例1と同様にしてプリントされたパイル布
帛を得た。得られたプリントパイル布帛は、耐毛倒れや
耐白ボケ性は良好なものの、地部の霜降り感は少なく、
柄部はチーズ染めの染料が抜染時に抜け難く、くすんだ
色のプリントで品質的に劣るものであった。
【0045】[比較例2]S形状断面のステープル90
重量%、丸断面形状ステープル10重量%の割合で混綿
する他は実施例1と同様にしてプリントされたパイル布
帛を得た。得られたパイル布帛は、耐毛倒れや耐白ボケ
性は良好で、カバリング性、耐毛倒れ性や耐白ボケ性が
高く、ソフトな風合いで、柄部のプリント発色性も良好
なものであるが、地部の霜降り感は少なくパイル布帛と
してはやや意匠性に欠けるものであった。
重量%、丸断面形状ステープル10重量%の割合で混綿
する他は実施例1と同様にしてプリントされたパイル布
帛を得た。得られたパイル布帛は、耐毛倒れや耐白ボケ
性は良好で、カバリング性、耐毛倒れ性や耐白ボケ性が
高く、ソフトな風合いで、柄部のプリント発色性も良好
なものであるが、地部の霜降り感は少なくパイル布帛と
してはやや意匠性に欠けるものであった。
【0046】パイル布帛に使用した原綿特性とプリント
パイル布帛特性を表1に示す。
パイル布帛特性を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明は、無地染めではソフトな風合い
を有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル面のカバリング性
が高く、パイル表面に明度差の杢感を有し、プリントで
は前期無地染めの特性に加えてプリント発色性の良好な
パイル布帛を提供することができる。
を有し、耐毛倒れ性が良好で、パイル面のカバリング性
が高く、パイル表面に明度差の杢感を有し、プリントで
は前期無地染めの特性に加えてプリント発色性の良好な
パイル布帛を提供することができる。
【図1】本発明のS形状断面繊維の一例で、断面の縦お
よび横の長さを説明する説明図である。
よび横の長さを説明する説明図である。
【図2】本発明の変形S形状断面繊維における断面の縦
および横の長さを説明する説明図である。
および横の長さを説明する説明図である。
【図3】本発明の他のS形状断面繊維の断面を示す模式
的断面図である。
的断面図である。
a:S形状断面繊維の断面の縦の長さ b:S形状断面繊維の断面の横の長さ
Claims (7)
- 【請求項1】パイル部にS形状断面繊維を20〜80重
量%、丸断面繊維を80〜20重量%含むことを特徴と
するパイル布帛。 - 【請求項2】S形状断面繊維の断面の縦/横の長さ比a
/bが0.5〜3.5の範囲であることを特徴とする請
求項1に記載のパイル布帛。 - 【請求項3】パイル部構成繊維の単繊維繊度が1.5〜
6デニールであることを特徴とする請求項1または2に
記載のパイル布帛。 - 【請求項4】パイル部構成繊維が艶消剤を0.01重量
%以上含んでいることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載のパイル布帛。 - 【請求項5】少なくともパイル部を構成する繊維がポリ
エステルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載のパイル布帛。 - 【請求項6】パイル部構成繊維に着色プリントが施され
ていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
のパイル布帛。 - 【請求項7】パイル部構成繊維が綿染め、糸染めあるい
は布帛液中染色のいずれかの地染めが施され、かつ、着
色プリント、プリント抜染、抜染後着色プリントまたは
抜染剤入り着色プリントのいずれかが施されていること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のパイル布
帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9297065A JPH11131340A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | パイル布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9297065A JPH11131340A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | パイル布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11131340A true JPH11131340A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=17841771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9297065A Pending JPH11131340A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | パイル布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11131340A (ja) |
-
1997
- 1997-10-29 JP JP9297065A patent/JPH11131340A/ja active Pending
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