JP2731784B2 - モケット調布帛 - Google Patents

モケット調布帛

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JP2731784B2
JP2731784B2 JP8212346A JP21234696A JP2731784B2 JP 2731784 B2 JP2731784 B2 JP 2731784B2 JP 8212346 A JP8212346 A JP 8212346A JP 21234696 A JP21234696 A JP 21234696A JP 2731784 B2 JP2731784 B2 JP 2731784B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シート、椅子
などに使用するフィンガーマークの目立たないモケット
調布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、視覚による光沢変化が少なく、カ
バリング性、開繊性が良好なポリエステル繊維からなる
モケットパイル製品を得るために、パイル繊維として繊
維断面が4個以上の頂点部を有し、かつ隣接する頂点部
を結ぶ接線よりも内側に凹部を有する繊維を使用したモ
ケットパイルが特開昭63−50552号公報に提案さ
れており、また、塩基性染料に可染性のポリエステル非
円形断面繊維をパイル繊維として使用したパイル布帛が
特開昭59−112024号公報に提案され、芯部がポ
リエチレンテレフタレート、鞘部がナイロン−6よりな
る異形断面繊維をカーペット用パイル糸に使用すること
が特開昭54−34414号公報に提案されている。ま
た、モケット、ハイパイルなどの製品に適した8葉異形
断面繊維が特開昭63−315606号公報に提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
異形断面繊維を立毛繊維に使用して視覚による光沢の変
化が少なく、カバリング性を改良したモケット調布帛に
おいては、立毛繊維の倒伏によってもたらされる光沢の
変化、色調の変化などによる外観の変化の改良は期待し
たほど効果が得られず、いわゆるフィンガーマークや白
ぼけなどの改良の余地のある製品であった。本発明は車
両用シート、椅子などに使用するモケット調布帛であっ
て、フィンガーマーク、白ぼけなどの立毛繊維の倒伏に
よる外観の変化が目立たないモケット調布帛を提供する
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、繊維断
面の最大長をL、最大幅をWとしたときL/Wで表わさ
れる扁平度が2.5〜15であり、繊維断面形状が8〜
14葉である偏平断面を有する芯鞘型複合繊維を立毛繊
維として含むモケット調布帛であって、該複合繊維の芯
成分が二酸化チタンを1〜10重量%含有するフルダル
重合体からなり、鞘成分が二酸化チタンを0.3〜0.
8重量%含有するセミダル重合体よりなることを特徴と
するモケット調布帛である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、立毛を構成する
繊維として8〜14葉の偏平異形断面であって、かつ異
なる組成の艶消し重合体を芯鞘型に配した複合繊維を使
用することによって、繊維の側面と断面の見かけの光の
反射特性を近似させて繊維の倒伏による変化が目立たな
いようにすることと、8〜14葉の偏平異形断面繊維に
することで立毛繊維相互の接触面積を大きくし、繊維の
倒伏抵抗を大きくして立毛部分の腰の強さを増し、繊維
の倒伏を少なくし、かつ、繊維表面の凹凸を多くするこ
とにより光を乱反射させキラツキを抑えることによって
外観の変化が目立たないモケット調布帛とするものであ
る。
【0006】断面が8葉に満たないものは、得られるモ
ケットにおいてキラキラしたものとなりやすく光沢の面
で好ましくなく、14葉を越えるものは、そのような繊
維の製造自体が困難となり、光沢の面においても凹凸の
効果が現れにくい。
【0007】本発明のモケット調布帛の構成を図面で説
明すると、第1図は本発明のモケット調布帛の断面構造
の模式図であり、1はモケット調布帛、2はモケット調
布帛の地織布、3は立毛である。
【0008】第2図は、本発明のモケット調布帛の立毛
を構成する艶消しされた偏平異形断面芯鞘型複合繊維の
断面構造の模式図であり、4はフルダル艶消し重合体か
らなる芯成分、5はセミダル艶消し重合体からなる鞘成
分であり、第2図(イ)は8葉断面芯鞘型複合繊維の例
示、第2図(ロ)は10葉断面芯鞘型複合繊維の例示で
ある。
【0009】この立毛を構成する繊維は鞘成分が二酸化
チタンを約0.1〜0.8重量%添加したセミダル艶消
し重合体、芯成分が二酸化チタンを約1〜10重量%添
加したフルダル艶消し重合体からなり、艶消し重合体が
同一の繊維形成性重合体かあるいは異なる2種類の繊維
形成性重合体を、例えば、特開昭63−315606号
公報に記載の偏平異形断面芯鞘型複合紡糸口金を用いて
溶融紡糸し、常法によって得られる繊度2〜4デニール
程度の偏平異形芯鞘型複合繊維である。
【0010】更に、この偏平異形断面繊維は、繊維断面
の最大長L、最大幅Wとした偏平度L/W=2.5〜1
5、好ましくは2.5〜9の繊維である。偏平度がこの
範囲外では立毛繊維の倒伏防止効果、外観変化の目立ち
難さなどの効果を十分に発揮することができない。
【0011】このような、複合繊維を構成する重合体と
しては特に限定はないが、鞘成分には易染性重合体を使
用することが好ましい。具体的に例示すれば、芯成分と
しては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレート等のポリエステル、ポリオレフィ
ン、ポリアミド等の重合体であり、鞘成分としては、例
えば、5−ナトリウムスルイソフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セ
バチン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ブタンジオール、ジ
クロヘキサンジメタノール、ジエチレングコール、ポリ
アルキレングコール、1,4−ビス (2−ヒドロキシ
エトキシ)ベンゼン、2,2−ビス(p−ヒドロキシエ
トキシフエニル)プロパン、ペンタエリスリトール等の
多価アルコール、p−オキシ安息香酸等のヒドロキシカ
ルボン酸等を例えば2〜20モル%程度の割合で共重合
したポリエステル重合体やポリアミド等を使用すること
ができる。また、この複合繊維において芯成分と鞘成分
の複合比は芯/鞘=90/10〜30/70が好まし
い。
【0012】本発明のモケット調布帛は、上記の8〜1
4葉の偏平異形断面繊維を立毛を構成する繊維として使
用し、通常の二重織りあるいは経二重織りで製織して仕
上げたモケット調布帛である。モケット調布帛の着色は
糸染めあるいはモケット調布帛生機染めのいずれでもよ
い。
【0013】また、本発明においては、その目的を損な
わない範囲で上記の8〜14葉の偏平異形断面繊維と他
の異型断面繊維や複合繊維等種々の繊維を混用してもよ
い。しかし、他の繊維もフルダル繊維やセミダル繊維で
あることが望ましい。
【0014】本発明の偏平異形断面艶消し繊維を立毛繊
維としたモケット調布帛は、繊維側面の凹凸による光の
乱反射特性と繊維断面の光の反射特性とが近似し、穏や
かな光沢特性が得られる。この光沢特性は染色したモケ
ット調布帛において一層効果的に現れ、それによって立
毛繊維の倒伏による外観の変化が目立たず、フィンガー
マークや白ぼけなどの欠点が顕著に改善されている。従
って、自動車等の車両用シート、ソファー等の椅子張り
シートとして好適である。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で
説明する。なお、実施例中の部および%は断りのない限
り、重量に関するものである。
【0016】実施例1 固有粘度[η]=0.68のポリエチレンテレフタレー
トに二酸化チタン2.5%添加したポリエステルを芯成
分に、固有粘度[η]=0.66のエチレンテレフタレ
ート共重合体[2,2′−ビス(p−ヒドロキシエトキ
シフエニル)プロパン2モル%を共重合したエチレンテ
レフタレート共重合体:易染性ポリエステル]に二酸化
チタン0.6%添加したポリエステルを鞘成分とした芯
鞘型複合繊維を、8葉偏平異形断面の芯鞘型複合紡糸口
金を用い、芯成分/鞘成分比が40/60、紡糸温度2
95℃で溶融紡糸し、延伸、熱処理して繊度3dr、偏
平度3の第2図 (イ)に模式図で示した8葉偏平異形
断面芯鞘型複合繊維[I]を得た。この繊維[I]のス
テープル繊維を紡績糸としてパイル糸に使用し、二重織
によりモケット生機とし、仕上げ処理および染色などを
施してモケットを得た。このモケットを自動車のシート
に加工して着用評価した結果、フィンガーマークおよび
白ぼけの目立たない、弾性に優れ、触感の優れたもので
あった。
【0017】実施例2 固有粘度[η]=0.66のエチレンテレフタレート共
重合体(5−ナトリウムスルホイソフタル酸を5モル%
共重合させたポリエチレンテレフタレート:易染性ポリ
エステル)に二酸化チタン2%添加したポリエステルを
芯成分、二酸化チタン0.3%添加した6−ナイロンを
鞘成分とした芯鞘型複合繊維を、8葉偏平異形断面の芯
鞘型複合口金を用い、芯成分/鞘成分比が45/55、
紡糸温度295℃で溶融紡糸し、延伸、熱処理して繊度
3dr、偏平度3.5の第2図(イ)に模式図で示した
8葉偏平異形断面芯鞘型複合繊維[II]を得た。この繊
維[II]は実施例1と同様にしてモケットとし、自動車
のシートに加工して着用評価した結果、フィンガーマー
クおよび白ぼけの目立たない、弾性に優れた触感の良い
ものであった。
【0018】
【発明の効果】本発明の偏平異形断面艶消し繊維を立毛
繊維としたモケット調布帛は、立毛層の弾性度が大き
く、風合い、触感が良く、かつフィンガーマーク、白ぼ
けなど立毛繊維の倒伏による外観の変化が目立たないモ
ケット調布帛であり、車両用シート、椅子張りシート、
とりわけ自動車用シートとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモケット調布帛の断面構造の模式図
【図2】本発明のモケット調布帛の立毛を構成する艶消
しされた偏平異形断面繊維の断面構造模式図
【符号の説明】
1:モケット調布帛 2:モケット調布帛の地織布 3:立毛 4:フルダル艶消し重合体からなる芯成分 5:セミダル艶消し重合体からなる鞘成分

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維断面の最大長をL、最大幅をWとし
    たときL/Wで表わされる扁平度が2.5〜15であ
    り、繊維断面形状が8〜14葉である偏平断面を有する
    芯鞘型複合繊維を立毛繊維として含むモケット調布帛で
    あって、該複合繊維の芯成分が二酸化チタンを1〜10
    重量%含有するフルダル重合体からなり、鞘成分が二酸
    化チタンを0.3〜0.8重量%含有するセミダル重合
    体よりなることを特徴とするモケット調布帛。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5865034A (ja) * 1981-10-13 1983-04-18 カネボウ株式会社 立毛製品
JPS63105143A (ja) * 1986-10-21 1988-05-10 旭化成株式会社 内装用パイル布帛
JPH0653974B2 (ja) * 1987-06-15 1994-07-20 株式会社クラレ 特殊断面繊維およびその製造方法

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