JP2592330B2 - 改質イオン交換体の製造方法 - Google Patents
改質イオン交換体の製造方法Info
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- JP2592330B2 JP2592330B2 JP1118264A JP11826489A JP2592330B2 JP 2592330 B2 JP2592330 B2 JP 2592330B2 JP 1118264 A JP1118264 A JP 1118264A JP 11826489 A JP11826489 A JP 11826489A JP 2592330 B2 JP2592330 B2 JP 2592330B2
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- Japan
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- ion
- membrane
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- exchange membrane
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、改質イオン交換体の製造方法、更に詳しく
は特定の化学処理を施すことにより、選択透過性の持続
性に優れたイオン交換体を製造する方法に関する。
は特定の化学処理を施すことにより、選択透過性の持続
性に優れたイオン交換体を製造する方法に関する。
従来、異符号イオン間または同符号イオン間の選択透
過性に優れたイオン交換体についての要望が高まり、種
々の製造方法が開示されている。例えば、イオン交換膜
に一価イオン選択性を持たせるためには、膜の架橋度を
高くすれば、ある程度の効果が得られることが知られて
いるが、この方法は膜抵抗が高くなる傾向があり、必ず
しも好ましい方法とはいえない。
過性に優れたイオン交換体についての要望が高まり、種
々の製造方法が開示されている。例えば、イオン交換膜
に一価イオン選択性を持たせるためには、膜の架橋度を
高くすれば、ある程度の効果が得られることが知られて
いるが、この方法は膜抵抗が高くなる傾向があり、必ず
しも好ましい方法とはいえない。
そこで、この膜抵抗を抑えるために、イオン交換膜の
表面を種々の物質で化学処理する方法がとられている。
例えば、比較的電気抵抗の高い高分子物質(特公昭36−
3164号)、アニリン,メタフェニレンジアミン、メタト
ルイジン等とアルデヒド類の混合物(特公昭36−15258
号)、フェノール−ホルマリン縮合物(特公昭36−4210
号)等をイオン交換膜に薄い塗布することにより、架橋
密度の高い薄層を形成する方法や、イオン交換体中で酸
化重合可能な単量体を重合させる方法(特開昭63−2393
3号、同63−33428号、同63−39930号、同63−118338
号)、あるいはイオン交換膜の表層部にポリエチレンイ
ミン等の高分子電解質の薄層を形成する方法等が挙げら
れる。これらの表面処理方法により、イオン交換膜のイ
オン選択性はある程度改善することができる。しかしな
がら、膜抵抗が高くなったり、持続性に優れた選択透過
性が得られない等の問題が未だ存していた。
表面を種々の物質で化学処理する方法がとられている。
例えば、比較的電気抵抗の高い高分子物質(特公昭36−
3164号)、アニリン,メタフェニレンジアミン、メタト
ルイジン等とアルデヒド類の混合物(特公昭36−15258
号)、フェノール−ホルマリン縮合物(特公昭36−4210
号)等をイオン交換膜に薄い塗布することにより、架橋
密度の高い薄層を形成する方法や、イオン交換体中で酸
化重合可能な単量体を重合させる方法(特開昭63−2393
3号、同63−33428号、同63−39930号、同63−118338
号)、あるいはイオン交換膜の表層部にポリエチレンイ
ミン等の高分子電解質の薄層を形成する方法等が挙げら
れる。これらの表面処理方法により、イオン交換膜のイ
オン選択性はある程度改善することができる。しかしな
がら、膜抵抗が高くなったり、持続性に優れた選択透過
性が得られない等の問題が未だ存していた。
斯かる実情において、本発明者らは鋭意検討した結
果、イオン交換体の内部及び/又は表面で、酸化重合可
能な芳香族化合物の酸化重合を行った後、アルデヒド類
で処理を行えば、膜抵抗が低く、持続性に優れた選択透
過性を持つイオン交換体が得られることを見出し、本発
明を完成した。
果、イオン交換体の内部及び/又は表面で、酸化重合可
能な芳香族化合物の酸化重合を行った後、アルデヒド類
で処理を行えば、膜抵抗が低く、持続性に優れた選択透
過性を持つイオン交換体が得られることを見出し、本発
明を完成した。
すなわち、本発明は、イオン交換体の内部及び/又は
表面において、酸化重合可能な芳香族化合物を化学酸化
重合させ、更にアルデヒド類で処理することを特徴とす
る改質イオン交換体の製造方法を提供するものである。
表面において、酸化重合可能な芳香族化合物を化学酸化
重合させ、更にアルデヒド類で処理することを特徴とす
る改質イオン交換体の製造方法を提供するものである。
本発明のイオン交換体としては、炭化水素系、含ハロ
ゲン系、パーフルオロカーボン系等の有機系イオン交換
体、無機系イオン交換体、又は無機−有機複合イオン交
換体などからなる陽イオン交換体、陰イオン交換体、陽
イオン交換基と陰イオン交換基が共存する両性イオン交
換体、陽イオン交換基と陰イオン交換基が膜の両面に層
状に存在するバイポーラーイオン交換体は、陽イオン交
換領域と陰イオン交換領域が膜の厚さ方向に微細に分か
れて並列に存在するモザイクイオン交換体などを適宜用
いることができる。
ゲン系、パーフルオロカーボン系等の有機系イオン交換
体、無機系イオン交換体、又は無機−有機複合イオン交
換体などからなる陽イオン交換体、陰イオン交換体、陽
イオン交換基と陰イオン交換基が共存する両性イオン交
換体、陽イオン交換基と陰イオン交換基が膜の両面に層
状に存在するバイポーラーイオン交換体は、陽イオン交
換領域と陰イオン交換領域が膜の厚さ方向に微細に分か
れて並列に存在するモザイクイオン交換体などを適宜用
いることができる。
また、形状は、膜状をはじめ、粒状、粉末状、繊維
状、中空糸状など種々の形態のものが使用可能である。
状、中空糸状など種々の形態のものが使用可能である。
尚、以上のイオン交換体の中でも有機系イオン交換体
を使用する場合は、乾燥重量1g当り、0.1〜20ミリ当量
のイオン交換容量を有するものを用いることが好まし
い。
を使用する場合は、乾燥重量1g当り、0.1〜20ミリ当量
のイオン交換容量を有するものを用いることが好まし
い。
本発明のイオン交換体の陽イオン交換基としては、ス
ルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、フェノール性水
酸基、チオール基、パーフルオロ三級アルコール性水酸
基などを;陽イオン交換基としては、一級、二級、三級
アミン、第四級アンモニウム基、第三級スルホニウム
基、第四級ホスホニウム基、アルソニウム基などを挙げ
ることができる。
ルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、フェノール性水
酸基、チオール基、パーフルオロ三級アルコール性水酸
基などを;陽イオン交換基としては、一級、二級、三級
アミン、第四級アンモニウム基、第三級スルホニウム
基、第四級ホスホニウム基、アルソニウム基などを挙げ
ることができる。
本発明において用いる芳香族化合物としては、酸化剤
による化学酸化重合を行い得る化合物であれば特に限定
されず、例えばピロールおよび置換基を有するピロール
系化合物;フランおよび置換基を有するフラン系化合
物;チオフェンおよび置換基を有するチオフェン系化合
物;ピリジンおよび置換基を有するピリジン系化合物;
イソチアナフテン、イソナフトチオフェン、アズレン、
アントラセン、ピレン、フルオレン、フェノール、ベン
ゼン、アニリン、オルトフェニレンジアミン、メタフェ
ニレンジアミン、パラフェニレンジアミン等の芳香族化
合物並びにこれらの誘導体が挙げられる。これらの中で
も特に、ピロール、ピロール系化合物、ピリジン、ピリ
ジン系化合物、アニリン、およびフェニレンジアミン類
およびこれらの誘導体が好ましく用いられる。
による化学酸化重合を行い得る化合物であれば特に限定
されず、例えばピロールおよび置換基を有するピロール
系化合物;フランおよび置換基を有するフラン系化合
物;チオフェンおよび置換基を有するチオフェン系化合
物;ピリジンおよび置換基を有するピリジン系化合物;
イソチアナフテン、イソナフトチオフェン、アズレン、
アントラセン、ピレン、フルオレン、フェノール、ベン
ゼン、アニリン、オルトフェニレンジアミン、メタフェ
ニレンジアミン、パラフェニレンジアミン等の芳香族化
合物並びにこれらの誘導体が挙げられる。これらの中で
も特に、ピロール、ピロール系化合物、ピリジン、ピリ
ジン系化合物、アニリン、およびフェニレンジアミン類
およびこれらの誘導体が好ましく用いられる。
また、本発明において、これらの芳香族化合物を化学
酸化重合させるために使用する酸化剤としては、従来公
知の酸化剤を用いることができ、例えば塩化第二鉄、塩
化第二銅、塩化第二錫、塩化モリブデン、塩化タングス
テン、塩化ルテニウムなどの塩化物;硫酸銅、硫酸第二
鉄などの硫酸塩;硝酸第二鉄、硝酸銅などの硝酸塩;重
クロム酸カリウム、二酸化マンガン、二酸化鉛などの酸
化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、次亜塩素
酸ナトリウム、塩素酸ナトリウム、過酸化水素などのパ
ーオキソ酸;テトラクロロ白金(II)酸カリウム、テト
ラクロロバナジウム(II)ナトリウム、テトラクロロ金
酸ナトリウムなどの金属塩化物;ヨウ素、臭素などのハ
ロゲン等が挙げられる。化学酸化重合を行う際の酸化剤
の濃度は0.001モル/lから飽和濃度までの範囲で適宜選
択することができるが、特に0.01〜5モル/l程度である
ことが好ましい。
酸化重合させるために使用する酸化剤としては、従来公
知の酸化剤を用いることができ、例えば塩化第二鉄、塩
化第二銅、塩化第二錫、塩化モリブデン、塩化タングス
テン、塩化ルテニウムなどの塩化物;硫酸銅、硫酸第二
鉄などの硫酸塩;硝酸第二鉄、硝酸銅などの硝酸塩;重
クロム酸カリウム、二酸化マンガン、二酸化鉛などの酸
化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、次亜塩素
酸ナトリウム、塩素酸ナトリウム、過酸化水素などのパ
ーオキソ酸;テトラクロロ白金(II)酸カリウム、テト
ラクロロバナジウム(II)ナトリウム、テトラクロロ金
酸ナトリウムなどの金属塩化物;ヨウ素、臭素などのハ
ロゲン等が挙げられる。化学酸化重合を行う際の酸化剤
の濃度は0.001モル/lから飽和濃度までの範囲で適宜選
択することができるが、特に0.01〜5モル/l程度である
ことが好ましい。
本発明において、上記芳香族化合物を化学酸化重合さ
せる方法は、通常使用される方法が用いられ、特に限定
されるものではない。例えば、(1)酸化剤を水、メタ
ノール、エタノール、アセトニトリル等の溶媒又はこれ
らの混合溶媒に溶解したものをイオン交換体の片面又は
両面に塗布あるいは浸漬により付着させた後、芳香族化
合物を必要に応じて適当な溶剤に溶解したものを塗布あ
るいは浸漬する方法、(2)芳香族化合物の溶液をイオ
ン交換体の片面又は両面に塗布あるいは浸漬することに
より付着させた後、酸化剤の溶液を塗布あるいは浸漬す
る方法、(3)イオン交換体(膜)を容器内に設置して
二室に区切り、一方から酸化剤の溶液を、他方から芳香
族化合物の溶液を含浸させる方法等が用いられる。
せる方法は、通常使用される方法が用いられ、特に限定
されるものではない。例えば、(1)酸化剤を水、メタ
ノール、エタノール、アセトニトリル等の溶媒又はこれ
らの混合溶媒に溶解したものをイオン交換体の片面又は
両面に塗布あるいは浸漬により付着させた後、芳香族化
合物を必要に応じて適当な溶剤に溶解したものを塗布あ
るいは浸漬する方法、(2)芳香族化合物の溶液をイオ
ン交換体の片面又は両面に塗布あるいは浸漬することに
より付着させた後、酸化剤の溶液を塗布あるいは浸漬す
る方法、(3)イオン交換体(膜)を容器内に設置して
二室に区切り、一方から酸化剤の溶液を、他方から芳香
族化合物の溶液を含浸させる方法等が用いられる。
本発明においては、化学酸化重合の後にイオン交換体
をアルデヒド類で処理するが、この処理は常法により行
われ、特に限定されるものではない。例えば、アルデヒ
ド類の溶液を化学酸化重合処理を行ったイオン交換体の
片面又は両面に塗布、浸漬あるいは液循環等の方法によ
り処理する方法が挙げられる。
をアルデヒド類で処理するが、この処理は常法により行
われ、特に限定されるものではない。例えば、アルデヒ
ド類の溶液を化学酸化重合処理を行ったイオン交換体の
片面又は両面に塗布、浸漬あるいは液循環等の方法によ
り処理する方法が挙げられる。
ここで用いられるアルデヒド類としては、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
ヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
また、アルデヒド類での処理においては適当な触媒を
用いるのが好ましく、この触媒としては、酸性触媒と塩
基性触媒のどちらでも用いることができるが、特に硫
酸、塩酸、リン酸等の酸性触媒が好ましい。使用される
アルデヒド類の濃度としては1〜50重量%(以下、単に
%で示す)、特に5〜15%が好ましい。また、酸触媒の
濃度としては0.01〜20%、特に0.1〜5%が好ましい。
用いるのが好ましく、この触媒としては、酸性触媒と塩
基性触媒のどちらでも用いることができるが、特に硫
酸、塩酸、リン酸等の酸性触媒が好ましい。使用される
アルデヒド類の濃度としては1〜50重量%(以下、単に
%で示す)、特に5〜15%が好ましい。また、酸触媒の
濃度としては0.01〜20%、特に0.1〜5%が好ましい。
本発明により得られる改質イオン交換体は、架橋密度
が適度に上昇していると思われ、膜抵抗の上昇が低く耐
久性に優れ、イオン選択透過性が良好であり、特に電気
透析に用いるイオン交換膜として有用である。
が適度に上昇していると思われ、膜抵抗の上昇が低く耐
久性に優れ、イオン選択透過性が良好であり、特に電気
透析に用いるイオン交換膜として有用である。
以下に実施例を挙げて本発明の方法を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 本実施例ではベースイオン交換体としてイオン交換容
量が1.5〜1.8ミリ当量/g乾燥樹脂であるスルホン酸型陽
イオン交換膜(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体の
スルホン化物)を使用した。アクリル製セルの中央に8
×9cmの前記陽イオン交換膜を設置して二室に分割し、
処理を行う面の槽に10%塩化第二鉄水溶液を、もう一方
の槽にはイオン交換水を入れて25℃で3時間攪拌し、陽
イオン交換膜をFe(III)イオンで置換した。膜をイオ
ン交換水で充分に洗浄後、処理を行う面の槽に6%メタ
フェニレンジアミン水溶液を、もう一方の槽にはイオン
交換水を入れ、25℃で3時間攪拌し、化学酸化重合を行
った。つぎに両槽に4%塩酸を入れ洗浄し鉄イオンを除
去し、更にイオン交換水で洗浄した。処理を行う面の槽
にホルマリン12%および硫酸2%からなる水溶液を、も
う一方の槽にはイオン交換水を入れ25℃で3時間攪拌
し、最後にイオン交換水で充分に洗浄した。このような
方法により処理した陽イオン交換膜をアクリル製のセル
に挟み二槽に分割した。各槽に0.5N塩化ナトリウムおよ
び0.5N塩化カルシウム(1:1)からなる混合溶液を300ml
ずつ入れ、セルを25℃の恒温槽に入れ槽両端に銀・塩化
銀電極を設けた。電流密度1A/dm2で1時間電気透析を行
った後、一度電解液を廃棄し新しい電解液を入れ同条件
で電気透析を行い濃縮液を分析し、ナトリウムイオンの
輪率(Na)及びカルシウムイオンの輪率(Ca)を求
め、下記の式より選択透過係数(▲TCa Na▼)を求め
た。イオン交換膜の有効通電面積は0.36dm2であった。
また、上記の電気透析を5回繰り返し、膜の耐久性を評
価した。
量が1.5〜1.8ミリ当量/g乾燥樹脂であるスルホン酸型陽
イオン交換膜(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体の
スルホン化物)を使用した。アクリル製セルの中央に8
×9cmの前記陽イオン交換膜を設置して二室に分割し、
処理を行う面の槽に10%塩化第二鉄水溶液を、もう一方
の槽にはイオン交換水を入れて25℃で3時間攪拌し、陽
イオン交換膜をFe(III)イオンで置換した。膜をイオ
ン交換水で充分に洗浄後、処理を行う面の槽に6%メタ
フェニレンジアミン水溶液を、もう一方の槽にはイオン
交換水を入れ、25℃で3時間攪拌し、化学酸化重合を行
った。つぎに両槽に4%塩酸を入れ洗浄し鉄イオンを除
去し、更にイオン交換水で洗浄した。処理を行う面の槽
にホルマリン12%および硫酸2%からなる水溶液を、も
う一方の槽にはイオン交換水を入れ25℃で3時間攪拌
し、最後にイオン交換水で充分に洗浄した。このような
方法により処理した陽イオン交換膜をアクリル製のセル
に挟み二槽に分割した。各槽に0.5N塩化ナトリウムおよ
び0.5N塩化カルシウム(1:1)からなる混合溶液を300ml
ずつ入れ、セルを25℃の恒温槽に入れ槽両端に銀・塩化
銀電極を設けた。電流密度1A/dm2で1時間電気透析を行
った後、一度電解液を廃棄し新しい電解液を入れ同条件
で電気透析を行い濃縮液を分析し、ナトリウムイオンの
輪率(Na)及びカルシウムイオンの輪率(Ca)を求
め、下記の式より選択透過係数(▲TCa Na▼)を求め
た。イオン交換膜の有効通電面積は0.36dm2であった。
また、上記の電気透析を5回繰り返し、膜の耐久性を評
価した。
この膜の電気効率は97%で選択透過係数は0.10であっ
た。また、電気透析を5回繰り返した後の電気効率は96
%で、選択透過係数は0.12であった。
た。また、電気透析を5回繰り返した後の電気効率は96
%で、選択透過係数は0.12であった。
実施例2 本実施例ではベースイオン交換体としてイオン交換容
量が1.5〜1.8ミリ当量/g乾燥樹脂であるスルホン酸型陽
イオン交換膜(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体の
スルホン化物)を使用した。アクリル製セルの中央に8
×9cmの前記ベース陽イオン交換膜を設置して二室に分
割し、処理を行う面の槽に10%塩化第二鉄水溶液を入
れ、もう一方の槽にはイオン交換水を入れて25℃で3時
間攪拌し、陽イオン交換膜をFe(III)イオンで置換し
た。膜をイオン交換水で充分に洗浄後、処理を行う面の
槽に3%ピロール水溶液を、もう一方の槽にはイオン交
換水を入れて25℃で3時間攪拌し、化学酸化重合を行っ
た。つぎに両槽に4%塩酸を入れ洗浄し鉄イオンを除去
し、更に、イオン交換水で洗浄した。処理を行う面の槽
にホルマリン12%および硫酸2%からなる水溶液を、も
う一方の槽にはイオン交換水を入れ25℃で3時間攪拌
し、最後にイオン交換水で充分に洗浄した。このような
方法により処理した陽イオン交換膜を用いて実施例1と
同様に電気透析を行った。
量が1.5〜1.8ミリ当量/g乾燥樹脂であるスルホン酸型陽
イオン交換膜(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体の
スルホン化物)を使用した。アクリル製セルの中央に8
×9cmの前記ベース陽イオン交換膜を設置して二室に分
割し、処理を行う面の槽に10%塩化第二鉄水溶液を入
れ、もう一方の槽にはイオン交換水を入れて25℃で3時
間攪拌し、陽イオン交換膜をFe(III)イオンで置換し
た。膜をイオン交換水で充分に洗浄後、処理を行う面の
槽に3%ピロール水溶液を、もう一方の槽にはイオン交
換水を入れて25℃で3時間攪拌し、化学酸化重合を行っ
た。つぎに両槽に4%塩酸を入れ洗浄し鉄イオンを除去
し、更に、イオン交換水で洗浄した。処理を行う面の槽
にホルマリン12%および硫酸2%からなる水溶液を、も
う一方の槽にはイオン交換水を入れ25℃で3時間攪拌
し、最後にイオン交換水で充分に洗浄した。このような
方法により処理した陽イオン交換膜を用いて実施例1と
同様に電気透析を行った。
この膜の電気効率は95%で、選択透過係数は0.20であ
った。また、電気透析を5回繰り返した後の電気効率は
95%で、選択透過係数は0.25であった。
った。また、電気透析を5回繰り返した後の電気効率は
95%で、選択透過係数は0.25であった。
実施例3 本実施例ではベースイオン交換体としてイオン交換容
量が2.0〜2.3ミリ当量/g乾燥樹脂である第四級アンモニ
ウム塩型陰イオン交換膜(スチレン−ジビニルベンゼン
共重合体の第四級アンモニウム塩化物)を使用した。ア
クリル製セルの中央に8×9cmの前記ベース陰イオン交
換膜を設置して二室に分割し、処理を行う面の槽に10%
過硫酸ソーダ水溶液を入れ、もう一方の槽にはイオン交
換水を入れて25℃で3時間攪拌し、陰イオン交換膜をS2
O8 2-で置換した。膜をイオン交換水で充分に洗浄後、処
理を行う面の横に3%ピロール水溶液を、もう一方の槽
にはイオン交換水を入れて25℃で3時間攪拌し、化学酸
化重合を行った。つぎに両槽を20%塩化ナトリウム水溶
液で充分に洗浄した。処理を行う面の槽にホルマリン12
%および硫酸2%からなる水溶液を、もう一方の槽には
イオン交換水を入れ25℃で3時間攪拌し、最後にイオン
交換水で充分に洗浄した。このような方法により処理し
た陰イオン交換膜をアクリル製のセルに挟み二槽に分割
した。各槽に0.5N塩化ナトリウムおよび0.5N硫酸ナトリ
ウム(1:1)からなる混合溶液を300mlずつ入れ、セルを
25℃の恒温槽に入れ槽両端に銀・塩化銀電極を設けた。
電流密度1A/dm2で1時間電気透析を行った後、一度電解
液を廃棄し新しい電解液を入れ、同条件で電気透析を行
い濃縮液を分析し、塩素イオンの輪率(Cl)及び硫酸
イオンの輪率 を求め下記の式より選択透過係数 を求めた。イオン交換膜の有効通電面積は0.36dm2であ
った。また、上記の電気透析を5回繰り返し膜の耐久性
を評価した。
量が2.0〜2.3ミリ当量/g乾燥樹脂である第四級アンモニ
ウム塩型陰イオン交換膜(スチレン−ジビニルベンゼン
共重合体の第四級アンモニウム塩化物)を使用した。ア
クリル製セルの中央に8×9cmの前記ベース陰イオン交
換膜を設置して二室に分割し、処理を行う面の槽に10%
過硫酸ソーダ水溶液を入れ、もう一方の槽にはイオン交
換水を入れて25℃で3時間攪拌し、陰イオン交換膜をS2
O8 2-で置換した。膜をイオン交換水で充分に洗浄後、処
理を行う面の横に3%ピロール水溶液を、もう一方の槽
にはイオン交換水を入れて25℃で3時間攪拌し、化学酸
化重合を行った。つぎに両槽を20%塩化ナトリウム水溶
液で充分に洗浄した。処理を行う面の槽にホルマリン12
%および硫酸2%からなる水溶液を、もう一方の槽には
イオン交換水を入れ25℃で3時間攪拌し、最後にイオン
交換水で充分に洗浄した。このような方法により処理し
た陰イオン交換膜をアクリル製のセルに挟み二槽に分割
した。各槽に0.5N塩化ナトリウムおよび0.5N硫酸ナトリ
ウム(1:1)からなる混合溶液を300mlずつ入れ、セルを
25℃の恒温槽に入れ槽両端に銀・塩化銀電極を設けた。
電流密度1A/dm2で1時間電気透析を行った後、一度電解
液を廃棄し新しい電解液を入れ、同条件で電気透析を行
い濃縮液を分析し、塩素イオンの輪率(Cl)及び硫酸
イオンの輪率 を求め下記の式より選択透過係数 を求めた。イオン交換膜の有効通電面積は0.36dm2であ
った。また、上記の電気透析を5回繰り返し膜の耐久性
を評価した。
この膜の電気効率は97%で、選択透過係数は0.01であ
った。また、電気透析を5回繰り返した後の電気効率は
96%で、選択透過係数は0.02であった。
った。また、電気透析を5回繰り返した後の電気効率は
96%で、選択透過係数は0.02であった。
比較例1 実施例1と同じベース陽イオン交換膜に実施例1と同
じ方法で膜表面片面にメタフェニレンジアミンの化学酸
化重合処理を施し、この膜を用いて実施例1と同じ電気
透析を行った。
じ方法で膜表面片面にメタフェニレンジアミンの化学酸
化重合処理を施し、この膜を用いて実施例1と同じ電気
透析を行った。
比較例2 実施例1のベース陽イオン交換膜を用いて実施例1と
同じ電気透析を行った。
同じ電気透析を行った。
比較例3 実施例2と同じベース陽イオン交換膜に実施例2と同
じ方法にて膜表面片面にピロールにて化学酸化重合処理
し、この膜を用いて実施例1と同じ電気透析を行った。
じ方法にて膜表面片面にピロールにて化学酸化重合処理
し、この膜を用いて実施例1と同じ電気透析を行った。
比較例4 実施例3と同じベース陰イオン交換膜に実施例3と同
じ方法で膜表面片面にピロールを化学酸化重合処理し、
この膜を用いて実施例3と同じ電気透析を行った。
じ方法で膜表面片面にピロールを化学酸化重合処理し、
この膜を用いて実施例3と同じ電気透析を行った。
比較例5 実施例3と同じベース陰イオン交換膜を用いて実施例
3と同じ電気透析を行った。
3と同じ電気透析を行った。
上記の実施例および比較例の結果を表1に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】イオン交換体の内部及び/又は表面におい
て、酸化重合可能な芳香族化合物を化学酸化重合させ、
更にアルデヒド類で処理することを特徴とする改質イオ
ン交換体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1118264A JP2592330B2 (ja) | 1989-05-11 | 1989-05-11 | 改質イオン交換体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1118264A JP2592330B2 (ja) | 1989-05-11 | 1989-05-11 | 改質イオン交換体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02296839A JPH02296839A (ja) | 1990-12-07 |
JP2592330B2 true JP2592330B2 (ja) | 1997-03-19 |
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ID=14732328
Family Applications (1)
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JP1118264A Expired - Lifetime JP2592330B2 (ja) | 1989-05-11 | 1989-05-11 | 改質イオン交換体の製造方法 |
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JP (1) | JP2592330B2 (ja) |
-
1989
- 1989-05-11 JP JP1118264A patent/JP2592330B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH02296839A (ja) | 1990-12-07 |
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