JP2589786B2 - 磁気センサー - Google Patents
磁気センサーInfo
- Publication number
- JP2589786B2 JP2589786B2 JP63261770A JP26177088A JP2589786B2 JP 2589786 B2 JP2589786 B2 JP 2589786B2 JP 63261770 A JP63261770 A JP 63261770A JP 26177088 A JP26177088 A JP 26177088A JP 2589786 B2 JP2589786 B2 JP 2589786B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- inorganic oxide
- magnetic sensor
- magnetic sensing
- thin plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気センサーに関するものである。
従来の技術 磁気式ロータリーエンコーダーは、信号磁界を発生す
る磁気ドラムと、信号磁界を検出するための磁気センサ
ーとから構成されている。そして、磁気センサーは磁気
ドラムの磁性部に数10μm〜数100μmの距離で近接配
置されている。
る磁気ドラムと、信号磁界を検出するための磁気センサ
ーとから構成されている。そして、磁気センサーは磁気
ドラムの磁性部に数10μm〜数100μmの距離で近接配
置されている。
ところで、磁気センサーの取り付け位置を調整する
際、回転する磁気ドラムに磁気センサーを接触させ、そ
の磁気センサーの磁気感知部を破損させてしまうという
事故が多い。そのため、磁気センサーの磁気感知部を保
護するための保護層を形成する必要があり、この技術が
重要視されてきている。
際、回転する磁気ドラムに磁気センサーを接触させ、そ
の磁気センサーの磁気感知部を破損させてしまうという
事故が多い。そのため、磁気センサーの磁気感知部を保
護するための保護層を形成する必要があり、この技術が
重要視されてきている。
以下、このような保護層を備えた従来の磁気センサー
について説明する。
について説明する。
第2図は従来の磁気センサーの断面図である。第2図
において、1はガラス基板、2はガラス基板1の上に強
磁性薄膜(Ni-Fe)によって形成された磁気感知部、3
は磁気感知部2と電気的に接続された配線端子部、4は
磁気感知部2を保護するための保護層である。
において、1はガラス基板、2はガラス基板1の上に強
磁性薄膜(Ni-Fe)によって形成された磁気感知部、3
は磁気感知部2と電気的に接続された配線端子部、4は
磁気感知部2を保護するための保護層である。
以下、保護層4について詳細に説明する。保護層4は
例えば特開昭59-113675号公報に記載されているよう
に、SiOまたはSiO2等の無機酸化物を蒸着またはスパッ
タリングなどの方法によって形成していた。そして、十
分な耐磨耗性を持つように、また磁気ドラムに接触した
くらいではがれてしまわないように、保護層4の厚さは
少なくとも30μm〜40μmにしなければならなかった。
例えば特開昭59-113675号公報に記載されているよう
に、SiOまたはSiO2等の無機酸化物を蒸着またはスパッ
タリングなどの方法によって形成していた。そして、十
分な耐磨耗性を持つように、また磁気ドラムに接触した
くらいではがれてしまわないように、保護層4の厚さは
少なくとも30μm〜40μmにしなければならなかった。
発明が解決しようとする課題 しかしながら以上のような構成では、保護層を形成す
るために非常に長い時間を要するという問題があった。
すなわち、スパッタリングまたは蒸着等の方法によって
SiOまたはSiO2等の層が30μm〜40μmの厚さにするた
めには、スパッタリングの成膜速度が数μm/時であるの
で、保護層の形成が完了するまで10時間以上を要する事
となっていた。
るために非常に長い時間を要するという問題があった。
すなわち、スパッタリングまたは蒸着等の方法によって
SiOまたはSiO2等の層が30μm〜40μmの厚さにするた
めには、スパッタリングの成膜速度が数μm/時であるの
で、保護層の形成が完了するまで10時間以上を要する事
となっていた。
本発明は以上の課題に鑑みて成されたものであり、単
時間で強度の高い保護層を形成できる磁気センサーを提
供する事を目的とする。
時間で強度の高い保護層を形成できる磁気センサーを提
供する事を目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は以上の課題を解決するため、磁気感知部上に
薄い無機酸化物層を形成し、その上に接着剤によってセ
ラミックス薄板を接着した。
薄い無機酸化物層を形成し、その上に接着剤によってセ
ラミックス薄板を接着した。
作用 以上のように構成したことにより、無機酸化物層は非
常に薄く、その成膜に要する時間は非常に短くて済むと
ともに、セラミックス薄板を接着剤によって接着する為
に要する時間も非常に短くて済む。
常に薄く、その成膜に要する時間は非常に短くて済むと
ともに、セラミックス薄板を接着剤によって接着する為
に要する時間も非常に短くて済む。
実施例 以下、本発明の実施例を説明する。第1図は本実施例
における磁気センサーの断面図である。第1図におい
て、5は第2図の従来例と同様に構成されたガラス基板
である。6はガラス基板5の上に強磁性薄膜(Ni-Co)
によって形成された磁気感知部、7は磁気感知部2と電
気的に接続された配線端子部である。
における磁気センサーの断面図である。第1図におい
て、5は第2図の従来例と同様に構成されたガラス基板
である。6はガラス基板5の上に強磁性薄膜(Ni-Co)
によって形成された磁気感知部、7は磁気感知部2と電
気的に接続された配線端子部である。
磁気感知部6および配線端子部7は次のように形成さ
れる。すなわち、ガラス基板5上に蒸着によって一様に
Ni-Coの薄膜を数100Å〜数1000Åの膜厚で形成し、フォ
トリソグラフ技術を用いて上記薄膜の不必要な部分を取
り去る。これによってガラス基板5上に磁気感知部6お
よび配線端子部7を備えた配線パターンが形成される事
となる。
れる。すなわち、ガラス基板5上に蒸着によって一様に
Ni-Coの薄膜を数100Å〜数1000Åの膜厚で形成し、フォ
トリソグラフ技術を用いて上記薄膜の不必要な部分を取
り去る。これによってガラス基板5上に磁気感知部6お
よび配線端子部7を備えた配線パターンが形成される事
となる。
8は磁気感知部6を保護するための無機酸化物膜であ
り、無機酸化物膜8はSiO2等の無機酸化物の層をスパッ
タリングによって1μm〜5μmの厚さに形成すること
によって作られている。また無機酸化物膜8は磁気感知
部6の全域と配線端子部7の一部を覆っている。
り、無機酸化物膜8はSiO2等の無機酸化物の層をスパッ
タリングによって1μm〜5μmの厚さに形成すること
によって作られている。また無機酸化物膜8は磁気感知
部6の全域と配線端子部7の一部を覆っている。
9は厚さ10μm〜100μmのセラミックス(Al2O3)薄
板、10はエポキシ系の接着剤であ。セラミックス薄板9
は接着剤10によって無機酸化物膜8の上に接合されてい
る。
板、10はエポキシ系の接着剤であ。セラミックス薄板9
は接着剤10によって無機酸化物膜8の上に接合されてい
る。
以上のように保護層の大部分をセラミックス薄板9に
よって構成すれば、接着剤10によってセラミックス薄板
9を接着するのに要する時間を考慮しても、従来の保護
層形成の時間に比べると10分の1程度に短縮出来る。
よって構成すれば、接着剤10によってセラミックス薄板
9を接着するのに要する時間を考慮しても、従来の保護
層形成の時間に比べると10分の1程度に短縮出来る。
またセラミックス薄板9を固定するためにエポキシ系
の接着剤10を用いているが、磁気感知部6と接着剤10と
の間に無機酸化物膜8を介在させているので、たとえ接
着剤10と磁気感知部6との間に、線膨脹係数に大きな差
が有っても、温度変化によって磁気感知部6に歪みが生
じる事はなく、磁界検出特性が劣化することは無くな
る。
の接着剤10を用いているが、磁気感知部6と接着剤10と
の間に無機酸化物膜8を介在させているので、たとえ接
着剤10と磁気感知部6との間に、線膨脹係数に大きな差
が有っても、温度変化によって磁気感知部6に歪みが生
じる事はなく、磁界検出特性が劣化することは無くな
る。
また、セラミックス薄板9は非常に磨耗しにくいの
で、磁気エンコーダにおいて磁気センサーが常時磁気ド
ラムに摺動するように構成する事も可能となる。しかも
セラミックス薄板9は非常に熱伝導性が高く放熱性が良
いので、摩擦熱が磁気感知部まで伝わりにくく、熱によ
って信号磁界検出特性が劣化してしまう事は無い。
で、磁気エンコーダにおいて磁気センサーが常時磁気ド
ラムに摺動するように構成する事も可能となる。しかも
セラミックス薄板9は非常に熱伝導性が高く放熱性が良
いので、摩擦熱が磁気感知部まで伝わりにくく、熱によ
って信号磁界検出特性が劣化してしまう事は無い。
また、焼結成形されたセラミックス薄板9は非常にち
密な膜質であるので、ピンホールの多い従来の無機酸化
物膜に比べて耐候性に優れており、例えば高温多湿の環
境下においても長期間安定した特性を維持することが出
来る。
密な膜質であるので、ピンホールの多い従来の無機酸化
物膜に比べて耐候性に優れており、例えば高温多湿の環
境下においても長期間安定した特性を維持することが出
来る。
なお、セラミックス薄板9の材料としては以上に示し
たAl2O3以外に、ZrO2,Si3N4,SiC,MgO・SiO2等の材料を
用いてもよく、これらの材料においても優れた強度を有
する保護層を形成する事が出来る。また、無機酸化物膜
8の材料として以上に示したSiO2の他にSiO,Al2O3を使
用しても良い。
たAl2O3以外に、ZrO2,Si3N4,SiC,MgO・SiO2等の材料を
用いてもよく、これらの材料においても優れた強度を有
する保護層を形成する事が出来る。また、無機酸化物膜
8の材料として以上に示したSiO2の他にSiO,Al2O3を使
用しても良い。
また、磁気感知部2を形成する強磁性薄膜として以上
に示したようにNi-Coを使用した場合の他に、例えばNi-
Feを使用した場合であっても良い。
に示したようにNi-Coを使用した場合の他に、例えばNi-
Feを使用した場合であっても良い。
発明の効果 以上のように本発明は、磁気感知部上に無機酸化物層
を形成し、その上に接着剤によってセラミックス薄板を
接着したことにより、セラミックス薄板が十分な対磨耗
性を持っているので、無機酸化物層は非常に薄くて済
み、その成膜に要する時間は非常に短くて済むととも
に、セラミックス薄板を接着剤によって接着する為に要
する時間も非常に短くて済むので、保護層を形成するた
めに要する時間は非常に短くて済む。また、外気に接す
る部分がセラミックスであるため、耐磨耗性および耐候
性に非常に優れている。また無機酸化物層が介在する事
によって接着剤か直接磁気感知部に触れる事は無く、た
とえ温度変化が生じた場合でも磁気感知部に歪が生じて
磁界検出特性が劣化するという問題がない。しかも、上
記接着材の硬化に時に生じる応力も上記無機酸化物層が
吸収する事となるので、その応力によって磁気感知部に
歪みが生じることもない。
を形成し、その上に接着剤によってセラミックス薄板を
接着したことにより、セラミックス薄板が十分な対磨耗
性を持っているので、無機酸化物層は非常に薄くて済
み、その成膜に要する時間は非常に短くて済むととも
に、セラミックス薄板を接着剤によって接着する為に要
する時間も非常に短くて済むので、保護層を形成するた
めに要する時間は非常に短くて済む。また、外気に接す
る部分がセラミックスであるため、耐磨耗性および耐候
性に非常に優れている。また無機酸化物層が介在する事
によって接着剤か直接磁気感知部に触れる事は無く、た
とえ温度変化が生じた場合でも磁気感知部に歪が生じて
磁界検出特性が劣化するという問題がない。しかも、上
記接着材の硬化に時に生じる応力も上記無機酸化物層が
吸収する事となるので、その応力によって磁気感知部に
歪みが生じることもない。
第1図は本発明の実施例における磁気センサーの断面
図、第2図は従来の磁気センサーの断面図である。 5……ガラス基板、6……磁気感知部 7……配線端子部、8……無機酸化物膜 9……セラミックス薄板、10……接着剤
図、第2図は従来の磁気センサーの断面図である。 5……ガラス基板、6……磁気感知部 7……配線端子部、8……無機酸化物膜 9……セラミックス薄板、10……接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 康 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−172521(JP,A) 特開 昭59−175177(JP,A) 特開 昭59−30222(JP,A) 特開 昭60−28016(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】基板上に磁気感知部を形成し、上記磁気感
知部上に無機酸化物層を形成し、上記無機酸化物層の上
に接着剤によってセラミックス薄板を接着した事を特徴
とする磁気センサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63261770A JP2589786B2 (ja) | 1988-10-18 | 1988-10-18 | 磁気センサー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63261770A JP2589786B2 (ja) | 1988-10-18 | 1988-10-18 | 磁気センサー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02108987A JPH02108987A (ja) | 1990-04-20 |
JP2589786B2 true JP2589786B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=17366454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63261770A Expired - Lifetime JP2589786B2 (ja) | 1988-10-18 | 1988-10-18 | 磁気センサー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2589786B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004024406A1 (de) * | 2004-05-14 | 2005-12-08 | Schenck Rotec Gmbh | Verfahren zum Anbringen einer magnetischen Marke an einem zu positionierenden drehbaren Gegenstand und entsprechende Vorrichtung |
JP5737976B2 (ja) * | 2011-02-03 | 2015-06-17 | デクセリアルズ株式会社 | 磁気センサ、磁気センサモジュール、磁気センサの製造方法 |
JP2016205816A (ja) * | 2013-10-03 | 2016-12-08 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | シフト位置検出装置 |
-
1988
- 1988-10-18 JP JP63261770A patent/JP2589786B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02108987A (ja) | 1990-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5831512A (en) | Resistance thermometer | |
JP2589786B2 (ja) | 磁気センサー | |
US7300712B2 (en) | Magnetic sensor and position detector | |
JPH06125122A (ja) | 磁気抵抗素子及びその取付基板並びに該磁気抵抗素子と取付基板を用いた磁気センサ | |
JP3239505B2 (ja) | 薄膜センサーの取付け方法 | |
JPH04319620A (ja) | 磁気式ロータリエンコーダ | |
JP2004245644A (ja) | 位置検出装置 | |
JPS60257582A (ja) | 磁気抵抗装置 | |
JP3206104B2 (ja) | 磁気抵抗素子 | |
JP2694711B2 (ja) | 焦電素子及びその製造方法 | |
JPH02125679A (ja) | 磁気抵抗素子 | |
JP3139192B2 (ja) | Mrセンサ装置 | |
JP3377874B2 (ja) | 薄膜センサエレメント及びその製造方法 | |
JP2001119083A (ja) | 半導体磁気検出素子 | |
JP3102182B2 (ja) | Mrセンサ装置 | |
JP3047553B2 (ja) | 磁気抵抗素子 | |
JPH08304107A (ja) | 磁気センサ | |
JPH04168616A (ja) | 磁気抵抗効果素子 | |
JPH0590660A (ja) | 磁気抵抗素子 | |
JPH08304108A (ja) | 磁気センサ | |
JPS60211988A (ja) | 磁気抵抗素子 | |
JPH0478035B2 (ja) | ||
JPH0369161B2 (ja) | ||
JPH08236835A (ja) | 磁電変換素子およびその製造方法 | |
JPH09159485A (ja) | 磁気式エンコーダ |