JP3047553B2 - 磁気抵抗素子 - Google Patents

磁気抵抗素子

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JP3047553B2 JP3247274A JP24727491A JP3047553B2 JP 3047553 B2 JP3047553 B2 JP 3047553B2 JP 3247274 A JP3247274 A JP 3247274A JP 24727491 A JP24727491 A JP 24727491A JP 3047553 B2 JP3047553 B2 JP 3047553B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位相や変位量等の位置
情報を検出する磁気式位置検出装置に用いるニッケル合
金の強磁性薄膜からなる磁気抵抗素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の方式は、図2,図3に示すごとく
ニッケル合金からなる強磁性薄膜を用いた磁気抵抗素子
に於いて、基板1にほう珪酸ガラス,シリコンまたはグ
レーズドアルミナを用い、前記基板1上にニッケル合金
の強磁性薄膜2を形成し、さらに前記基板と強磁性薄膜
上に保護膜5,6を形成する。
【0003】周知のように、強磁性薄膜2を用いた磁気
センサの保護膜5,6は、その感度を上げるために膜厚
を薄くする必要があり、また表面は磁気記録媒体と接近
させるため、それに伴う接触の可能性もあり、表面硬度
と機械的強度を大きくする必要がある。これらの要求特
性を満たす材料としてSiO,SiN,ポリイミド樹脂
膜,フェノール樹脂膜,エポキシ樹脂膜のうち、1種類
または数種類を形成する。この場合、最も重要なこと
は、強磁性薄膜2は250℃以上の熱エージングではそ
の特性に不可逆な変化を来たすため、成膜する場合の加
熱温度は250℃以下にしなければならず、低融点ガラ
ス等を保護膜として使用することはできない。また、ニ
ッケル合金である強磁性薄膜2を腐食せしめる不純物、
例えばNa,Ka,Cl等の保護膜材料中の混入は、こ
れを数ppm以下に抑える必要がある。さらに、ポリイミ
ド樹脂のような硬化収縮率の大きな樹脂は、保護膜5成
膜時に強磁性薄膜パターンを切断する恐れがあるため、
前記強磁性薄膜パターンに直接成膜することは不可能で
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在用いられている最
も一般的な方法は、SiOやSiN等の無機膜をスパッ
タリング法,CVD法,真空蒸着法等により形成し、前
記無機膜上にポリイミド樹脂,フェノール樹脂またはエ
ポキシ樹脂をスピンコート,ロールコートまたは印刷に
て形成する方法である。この場合の弊害としては以下の
ものが挙げられる。 1.無機膜を形成するためのスパッタリング法,CVD
法,真空蒸着法の装置の維持にかかるコストが大きい。 2.無機膜を形成するための工数が多く、コストの削減
が困難である。 3.前記無機膜の形成にはクリーンルームを使用するた
め、換気等にコストがかかる。 4.前記無機膜を形成する際に、基板を250℃以上に
加熱するため、前記強磁性薄膜に及ぼす熱ストレスが非
常に大きかった。
【0005】また、低コストの保護膜形成法としては、
前記フェノール樹脂膜,エポキシ樹脂膜を直接前記強磁
性薄膜上に形成するという方法があるが、この方法には
以下の弊害がある。 1.樹脂の耐熱温度が120℃以下である。 2.表面硬度,機械的強度が小さい。 3.基板との密着強度が小さい。 4.樹脂中にNa,Ka,Clが含まれているため、前
記強磁性薄膜を腐食させる恐れがある。
【0006】以上の問題点を鑑みて本発明は、簡便で、
低コストで、耐熱性が高く、表面硬度や機械的強度が大
きい上に、不純物濃度の低い保護膜を有した磁気抵抗素
子を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、基板の表面に形成されたニッケル合金の強
磁性薄膜と、前記強磁性薄膜を保護する保護膜とを備
え、前記保護膜は金属アルコキシドを主原料とする無機
高分子コーティング材からなることを特徴とするもので
ある。
【0008】
【作用】本発明によれば、金属アルコキシドは加熱硬化
させることに依って無機高分子を形成するため、機械的
強度,表面硬度を有機膜より向上させることが可能であ
る。さらにスプレーや印刷にて成膜し、100℃〜20
0℃で硬化させることができる。また、前記金属アルコ
キシドは主成分をなす金属以外はすべて酸素であり、ま
たその溶剤は、成分のすべてが炭素,酸素,水素,窒素
で構成されており、前記強磁性薄膜を腐食させる不純物
は、これを全く含んでいない。従って、耐熱性が高く、
表面硬度や機械的強度が大きく、不純物濃度の低い保護
膜を形成できる。
【0009】なお、強磁性薄膜を形成しているニッケル
合金は窒素原子と配位結合するため、窒素原子を含むカ
ップリング剤をアンダーコートして、磁気抵抗薄膜との
密着性を確保することもできる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例の磁気抵抗素子を添
付の図面を用いて説明する。
【0011】図1に於いて、11は幅5mm,長さ10m
m,厚さ0.5mmのほう珪酸ガラスからなる基板、12
はスパッタリングにて500Å着膜してスパッタエッチ
ングにて幅2mm,長さ5mmとなるようにパターン形成し
た強磁性薄膜で、基板11の中央部に形成されている。
13はこの強磁性薄膜12と接続されるリード線引出し
用の電極、14は窒素原子を含むカップリング剤からな
るアンダーコート膜、15は強磁性薄膜12を被覆する
金属アルコキシドを原料とする無機高分子からなる第1
の保護膜である。
【0012】図1のごとく構成された磁気抵抗素子を様
々な金属アルコキシドを用いて従来例の保護膜の密着強
度を比較したものを(表1)に、耐湿性を比較したもの
を(表2)に、耐熱性を比較したものを(表3)にそれ
ぞれ示す。膜の形成はスプレーコーティングにて行い、
硬化は乾燥炉にて200℃にて1時間行った。ここで密
着強度は1cm2の引っ張り強度、耐湿性はPCT121
℃,2気圧にてテープピーリングを行い、剥離の起こら
ない時間を、耐熱性は1000時間での表面の亀裂の起
こらない最高温度を調べた。これによると、耐熱性,耐
湿性,密着強度のいずれも従来の保護膜を上回っている
ことが判る。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】また保護膜形成に係るトータルコストは図
2に示す従来例の樹脂膜のものと比較して1/3以下、
図3に示す樹脂膜のものと比較して1/2以下であっ
た。
【0017】なお、図1に示すように、第1の保護膜1
5上に第2の保護膜16を形成してもよい。
【0018】以上に説明したごとく、本実施例によれ
ば、 1.樹脂膜では得られなかった200℃以上の耐熱性を
確保できる。 2.樹脂膜では得られなかった耐湿性が確保できる。 3.樹脂膜では得られなかった機械的強度,表面硬度を
確保できる。 4.樹脂膜では達成できなかったNa,Ka,Clを数
ppm以下に抑えることができる。 5.無機薄膜より大幅にコストダウンできる。 6.無機薄膜では達成できなかった、下地に成膜された
強磁性抵抗薄膜への熱的,機械的ストレスを大幅に軽減
できる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、耐熱性
が高く、表面硬度や機械的強度が大きい上に、不純物濃
度の低い保護膜を備えた磁気抵抗素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の磁気抵抗素子を示す断面図
【図2】従来の保護膜として無機膜とポリイミド膜を使
用した磁気抵抗素子を示す断面図
【図3】従来例の保護膜としてフェノール膜を使用した
磁気抵抗素子を示す図
【符号の説明】
11 基板 12 強磁性薄膜 13 電極 14 アンダーコート膜 15 第1の保護膜 16 第2の保護膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の表面に形成されたニッケル合金の強
    磁性薄膜と、前記強磁性薄膜を保護する保護膜とを備
    え、前記保護膜は金属アルコキシドを主原料とする無機
    高分子コーティング材からなることを特徴とする磁気抵
    抗素子。
  2. 【請求項2】保護膜の下に窒素原子を含むカップリング
    剤からなるアンダーコート膜を形成することを特徴とす
    る磁気抵抗素子。
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