JP2634753B2 - 歪センサ - Google Patents

歪センサ

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JP2634753B2
JP2634753B2 JP3643793A JP3643793A JP2634753B2 JP 2634753 B2 JP2634753 B2 JP 2634753B2 JP 3643793 A JP3643793 A JP 3643793A JP 3643793 A JP3643793 A JP 3643793A JP 2634753 B2 JP2634753 B2 JP 2634753B2
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俊夫 金子
浩 大槻
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SAGINOMYA SEISAKUSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歪センサに関し、特に機
械部品などに取り付けてそれらの使用中に発生する歪み
量を検知するための薄膜歪センサに関する。
【0002】
【従来の技術】機械部品が使用中に発生する歪み量を検
知するにあたって歪センサを用いることは公知である。
このような機械部品は狭い場所に取り付けられたり、又
使用環境が室内環境とは大幅に異なったりすることがあ
り、そのような場合に利用することができる小型で信頼
性の高い歪センサが望まれている。
【0003】こうした要求に応える歪センサとして、例
えば金属起歪体上に酸化珪素膜を蒸着したうえNi及び
Crを主体とする抵抗材料を蒸着して薄膜抵抗を形成
し、更に薄膜抵抗の一端にリード接続のための端子を蒸
着した歪ゲージが提案されており(特開昭48−309
55)、また物品の表面上にアルミナなどの絶縁フィル
ムを形成し、その上にひずみ感知抵抗材料のパターンを
形成したうえこのパターンを電気接続する導通手段を形
成し、これらの上を絶縁フィルムで被覆した薄膜ひずみ
計も提案されている(特開昭53−44052)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような歪センサは
通常金属製の機械部品等の面上に確実に固定して用いら
れるので、センサの基板材料として金属が用いられるこ
とが普通であった。そして特に高温度などの過酷な環境
下での測定が必要な場合には、従来技術の歪センサでは
基板と抵抗体との間の絶縁性が不十分であるという問題
があった。しかし絶縁性を高めるために基板上に設けら
れる絶縁膜を厚く形成すると、歪センサが全体として厚
くかつ大型となって薄膜型センサを用いるという利点が
失われてしまう。その上、従来の薄膜型歪センサは絶縁
性能のバラツキが大きく、製造に際して多数の製品が不
良品となってしまうという問題があった。
【0005】そこで本発明は、厚さが薄くて絶縁性が優
れた絶縁膜を基板と抵抗体との間に設けることにより、
高性能で信頼性が高くかつ量産に適した薄型の歪センサ
を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
基材上に電気絶縁体薄膜と歪感知用電気抵抗体薄膜とを
積層し、更に該歪感知用電気抵抗体薄膜の電極部の上に
金属薄膜電極を積層してなる歪センサにおいて、前記電
気絶縁体薄膜が酸化アルミニウムと窒化アルミニウムと
の複合物層と酸化珪素層との積層体膜から形成されてい
ることを特徴とする歪センサによって達成される。
【0007】本発明の歪センサにおいて用いられる基材
としては、機械部品等の面に固定する手段を任意に選択
できるところから金属性の基材が好ましく用いられる
が、特に制限されるものではない。
【0008】また本発明の歪センサにおいて、基材上に
設けられる電気絶縁体薄膜は酸化アルミニウムと窒化ア
ルミニウムとの複合物層と酸化珪素層との積層体膜から
形成されるものであるが、かかる酸化アルミニウムと窒
化アルミニウムとの複合物層は、例えば酸化アルミニウ
ムのターゲットを用い、窒素を含むアルゴン等の不活性
ガス雰囲気中でスパッタリング成膜を行うことにより得
ることができる。
【0009】このような複合物層には酸化珪素層が積層
されるが、かかる酸化珪素層は例えば珪素化合物を用い
てCVD法により成膜するか、或いは珪酸化合物系塗料
を塗布するなどの方法により得ることができる。こうし
て得られた酸化アルミニウムと窒化アルミニウムとの複
合物層と酸化珪素層との積層体膜はそのまま電気絶縁体
薄膜として用いてもよいが、更にその上に複合物層を積
層し或いは複合物層と酸化珪素層とを交互に順次積層し
て多数層構成とした電気絶縁体薄膜として用いてもよ
い。
【0010】本発明の歪センサにおいて用いられる歪感
知用電気抵抗体薄膜は、例えば従来公知の白金系、ニッ
ケル・クロム系、シリコン系などの電気抵抗材料を、蒸
着やスパッタリングなどの方法、或いは印刷などの方法
で使用目的に応じたパターンに合わせて成膜して得るこ
とができるが、特に限定されるものではない。
【0011】本発明の歪センサは、こうして形成された
薄膜状の電気抵抗体の端子部上にリード線を取り付ける
ための金属薄膜を積層成膜してあるものであるが、更に
このような構造に加えて、その表面に外界雰囲気から保
護するための被膜を設けてもよく、かかる保護被膜は耐
酸化性や耐食性ばかりでなく電気絶縁性を有しているほ
か電磁遮蔽性などを備えているものであれば一層好まし
い。
【0012】
【作用】本発明の歪センサは薄型であって、機械部品な
どの表面上に固定する際に取り付け位置での外面形状を
殆ど変化させることがない。そして取り付けられた歪セ
ンサには外部電源から端子部を介して電気抵抗体に電流
を流し、機械部品の表面で発生した歪みと同じ大きさの
歪みをうけた歪センサの電気抵抗体の抵抗変化を比較抵
抗体の抵抗値と比較して歪み検出を行うものであるが、
取り付けた機械部品などの応力−歪特性を害することな
く歪み量の正確な測定ができる。
【0013】
【実施例】
(比較例1)表面を研磨した厚さ約3mmのクロム・ニッ
ケル系耐熱鋼板の基板をRFスパッタリング装置内に取
り付け、アルゴンとアルゴンに対して約10%の酸素と
を同時に導入して圧力を約10-2Torrに保ち、加熱した
基板の上に溶融アルミナのターゲットを用いてRFスパ
ッタリング成膜を行い、基板上に約2μmの厚さで10
mm×20mmのアルミナ絶縁膜を形成した。
【0014】次いでこのアルミナ絶縁膜の上に抵抗パタ
ーンを有するレジスト膜を形成し、ニッケル・クロム
(80/20)合金の厚さ0.1μmの抵抗体膜をRF
スパッタリング成膜したのち、更にこの抵抗体膜の両端
及び中央部から延長して設けられた電極部の上を開けた
電極パターンを有するレジスト膜を形成し、白金電極層
をRFスパッタリング成膜した。その後レジスト膜を剥
離して、白金電極が電極部の上に設けられたニッケル・
クロム抵抗体パターンを有する比較用の歪センサAを作
成した。
【0015】(比較例2)比較例1と同様にして基板上
に約2μmの厚さのアルミナ層を形成したのちシロキサ
ンエステルを主剤とした塗料を塗布し、電気炉内で熱分
解処理して厚さ約0.1μmの酸化珪素層を積層形成し
た。こうして形成したアルミナ層と酸化珪素層との積層
絶縁膜の上に、比較例1と同様にして白金電極層を電極
部の上に設けたニッケル・クロム抵抗体パターンを形成
して、比較用の歪センサBを作成した。
【0016】(実施例1)雰囲気ガス中に酸素の代わり
に窒素を加えた他は比較例1と同様にして、基板上に約
2μmの厚さの酸化アルミニウムと窒化アルミニウムと
の複合物層を形成し、更にその上に比較例2と同様にし
て厚さ約0.1μmの酸化珪素層を積層形成した。次い
で比較例1と同様にして上記の積層絶縁膜の上に電極層
を設けた抵抗体パターンを形成して、本発明の歪センサ
Cを作成した。
【0017】(試験例)良品率試験 上記の各歪センサのそれぞれ100個について基板と電
極との間に10Vの直流電圧を印加して絶縁抵抗を測定
し、常温で絶縁抵抗値が2000MΩ以上であるものの
割合を求めて、良品率(%)として表1に示した。
【0018】耐電圧性試験 又、上記の良品率試験に合格した各歪センサについて印
加電圧を徐々に高めて絶縁抵抗の変化を測定し、絶縁抵
抗値が1000MΩ以下となる電圧を求めて耐電圧性
(V)とし、そのバラツキの範囲を表1に併せて示し
た。
【0019】温度特性試験 更に前記の良品率試験に合格した各歪センサについて絶
縁抵抗測定時の環境温度を変化させて直流10Vにおけ
る絶縁抵抗値の変化を調べ、絶縁抵抗値が500MΩに
低下する温度を求めた結果を表1に併せて示した。
【0020】
【表1】 ────────────────────────────────── 歪センサ 良品率(%) 耐電圧性(V) 温度特性(℃) ────────────────────────────────── A* 10 10 〜 30 200 〜 250 B* 27 20 〜 30 250 〜 300 C 73 50 〜 60 300 〜 350 ────────────────────────────────── * : 比較例
【0021】
【発明の効果】本発明の歪センサは、特殊な材料構成の
電気絶縁体薄膜を基材面上に設けたうえ歪抵抗材料のパ
ターンを形成したもので、従来の公知材料から成る電気
絶縁体薄膜を設けたものに比べて際立って絶縁特性が優
れているばかりでなく信頼性が高く、品質の揃った歪セ
ンサを効率的に生産することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に電気絶縁体薄膜と歪感知用電気
    抵抗体薄膜とを積層し、更に該歪感知用電気抵抗体薄膜
    の電極部の上に金属薄膜電極を積層してなる歪センサに
    おいて、前記電気絶縁体薄膜が酸化アルミニウムと窒化
    アルミニウムとの複合物層と酸化珪素層との積層体膜か
    ら形成されていることを特徴とする歪センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001128948A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Amenitex Inc 生命徴候検知及びトイレ異常判断を行う装置
JP2002017692A (ja) * 2000-07-10 2002-01-22 Amenitex Inc 携帯型省エネバイタルチェッカー

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JP2001128948A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Amenitex Inc 生命徴候検知及びトイレ異常判断を行う装置
JP2002017692A (ja) * 2000-07-10 2002-01-22 Amenitex Inc 携帯型省エネバイタルチェッカー

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