JP2004245644A - 位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出器を異物から保護する。
【解決手段】所定のピッチで位置信号が記録されているスケールと、スケールに対向して相対移動可能な位置に配設され、スケールから位置信号を検出する検出器と、検出器がスケール表面から所定距離隔てて相対移動するように検出器を保持する保持部とを備え、検出器表面からスケール表面までの距離、及びスケールの膜厚は、保持部表面からスケール表面までの距離と同等かそれ以上であり、スケールは、保持部の硬度よりも低い硬度の材料で構成されている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械、産業機械及び一般計測機械等に搭載され、直線・回転移動等の移動量検出及び位置検出等に用いる磁気式検出センサを備えた位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、磁気式の検出素子として、Fe−Ni又はNi−Co等の強磁性体薄膜の磁気抵抗効果を利用したセンサ、いわゆるMR(Magnetoresistance)センサが多く用いられている。MRセンサは、ガラス、シリコン又はセラミックス等の基板上に強磁性体薄膜が形成され(このときの膜厚は、一般的に約50〜100nmである。)、低抵抗の金属材料を用いて、外部へ信号を取り出すための引き出し部分と接続端子等のパターンがフォトリソグラフィ技術により形成されている。なお、MRセンサには、異方性磁気抵抗効果(Anisotropic Magnetoresistance)を利用したAMRセンサや、磁性層と非磁性導体の多層膜等から構成される巨大磁気抵抗効果(Giant Magnetoresistance)を利用したGMRセンサや、磁性層と絶縁層の多層膜から構成されるトンネル型磁気抵抗効果(Tunnel Magnetoresistance)を利用したTMRセンサ等がある。
【0003】
MRセンサは、外部磁界によって抵抗値が変化するセンサであり、磁気記録媒体に記録された磁気信号を再生する磁気ヘッドや、工作機械及び産業機械等に搭載され、外部磁界の大きさや方向を検出する磁気センサ等に使用されている。
【0004】
工作機械等において、MRセンサは、等ピッチ又は一定の波長で交番磁界が記録された磁気記録媒体、又は何らかの磁極パターンを有する磁気記録媒体と相対的に移動するように、磁気記録媒体の対向面に配置されている。したがって、MRセンサは、例えば、交番磁界を記録した磁気記録媒体が発生する漏洩磁界を検出し、周期的な信号(概ね正弦波状の信号)を検出することができる。工作機械等は、上記信号の周期をカウントすることで直線・回転移動量及び相対位置等の検出を行なったり、所定の処理により上記信号をさらに電気的に分割することにより、磁気記録媒体に記録されているピッチ間隔よりも狭い分解能で直線・回転移動量及び相対位置等の検出を行なっている。
【0005】
また、位置や角度等の検出の分解能又はピッチが細かく記録されている(数十μm〜数ミリ)磁気記録媒体は、漏洩磁界が微弱であるので、この漏洩磁界を検出できる程度にMRセンサを磁気記録媒体に接近させる必要がある。一般的にMRセンサと磁気記録媒体の間隔は、記録ピッチより小さく、記録波長の4半分から半分程度必要とされている。そのため、微弱な漏洩磁界を検出するためには、MRセンサ面が磁気記録媒体に対面する構成となってしまう。
【0006】
このようにMRセンサ面と磁気記録媒体が対面する構成では、機械的な振動等によりMRセンサと磁気記録媒体が接触し、MRセンサを損傷してしまうことがある。そこで、従来から、MRセンサ表面を保護するための保護膜として、酸化シリコン又は窒化シリコン等の無機膜をMRセンサ膜の上面に成膜し、さらに、無機膜の上面にポリイミド樹脂又はエポキシ等の高分子材料の有機膜を成膜している。なお、有機膜は、主に、機械的な振動等からMRセンサを保護し、無機膜は、主に、有機膜の応力をMRセンサに与えないようにMRセンサを保護する役目を果たしている。また、実用的には、無機膜の膜厚は、0.5〜2μm程度であり、有機膜の膜厚は、ポリイミド樹脂の場合には2〜8μm程度、エポキシの場合には20μm程度である。
【0007】
ここで、MRセンサを用いた具体例として磁気式スケール装置について述べる。磁気式スケール装置は、磁気目盛りを長手方向に記録されたスケールと、スケールに記録されている磁気目盛りを検出するMRセンサが形成されてなる磁気ヘッドを搭載しているヘッドスライダ部と、ヘッドスライダ部をスケールの長手方向に移動するキャリアと、スケールを固定するハウジングとを備えている。スケールは、例えば、平板の形状をした記録媒体に、長手方向に沿って磁気目盛りが記録されて形成されている磁気記録媒体である。
【0008】
このような磁気式スケール装置は、例えば、相対的に直線移動する工作機械等の基準部と可動部とに取り付けられる。磁気式スケール装置は、ハウジング或いはヘッドスライダ部のいずれか一方が、移動をしない基準部に固定され、他方が、可動部に固定される。このとき、ハウジングは、内部に固定されているスケールの長手方向が、可動部の移動方向に平行となるように取り付けられる。従って、この磁気式スケール装置では、この可動部の直線移動に応じてハウジングとヘッドスライダ部との相対位置が変化する。磁気式スケール装置では、ヘッドスライダ部内に設けられた磁気ヘッドがこの相対位置の変化に応じて変化する磁気目盛りを検出し、この可動部の移動位置の検出を行なう。
【0009】
また、スケールは、ガラス基板上にめっき処理等によりCo−Ni又はCo−Ni−P等の磁性媒体が形成された構造となっており、磁性媒体の膜厚は、数μm程度である。スケールは、このように膜厚は薄くても、磁性合金のめっき処理により形成されたものであるため、一般的に、MRセンサ表面に形成する保護膜よりも硬度が高い。
【0010】
また、MRセンサの保護膜として、ダイヤモンド晶系の結晶構造を有する炭素皮膜(DLC膜)を用いるものも提案されている(特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−82978号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにポリイミド樹脂よりも厚い膜厚で成膜することができるエポキシ(膜厚20μm)の方がMRセンサを外的衝撃等から強く保護することができるため、エポキシを保護膜として採用する方がよい。しかし、MRセンサ上に形成する保護膜の膜厚が厚いと、その分MRセンサ面が磁気記録媒体から遠のいてしまうため、MRセンサにより検出できる程度の漏洩磁界を発生する磁気記録媒体を使用する必要がある。したがって、短い磁気記録波長により磁気信号が記録されている磁気記録媒体は、漏洩磁界が微弱となるため使用できないことになる。
【0013】
例えば、80μm程度の短い磁気記録波長で磁気信号が記録されている磁気記録媒体では、MRセンサ面と磁気記録媒体の間隔が約20〜30μm前後にする必要がある。したがって、短い磁気記録波長で磁気信号が記録された磁気記録媒体を使用する場合には、保護膜の膜厚を薄く形成することになる。このように保護膜の膜厚が薄いと比較的弱い外的衝撃にしか耐えることができず、大きな外的衝撃が加わった際に、保護膜が破壊され、MRセンサに損傷を与える問題がある。
【0014】
また、MRセンサは、一般的に、位置検出器、或いは工作機械等に組み込む時や、動作時等に損傷を与えてしまうケースが多い。MRセンサを位置検出器、或いは工作機械等に組み込む時点において、磁気記録媒体と適切な間隔、いわゆるクリアランスを設定するために、磁気記録媒体とMRセンサとの間にマイラーフィルム等で作られている適当な厚さのスペーサを挟み込むことがある。MRセンサを固定した後、スペーサを引き抜く作業を行なう時に、保護膜を傷めMRセンサに損傷を与えてしまうことがある。また、スペーサを引き抜く作業時には問題とならなかった傷が、後になってMRセンサの故障の原因になることがある。
【0015】
また、工作機械の稼働中に、クリアランスに切削粉等(以下、異物という。)が混入し、保護膜とMRセンサに損傷を与える場合もある。これは、MRセンサの最表面に成膜されている保護膜が異物よりも柔らかい素材(高分子系の材料)で構成されているために、クリアランスよりもやや大きめの異物でもあっても、保護膜を押し入って侵入してしまうのである。
【0016】
また、MRセンサの保護膜の硬度よりも磁気記録媒体表面の硬度の方が高いため、上述のようにクリアランス内に異物が侵入した場合、異物による影響(ストレス)はMRセンサにかかり、MRセンサに損傷を与えてしまい、MRセンサが故障してしまうことがある。
【0017】
また、特許文献1により保護膜として提案されているDLC膜は、一般的に、非常に応力が強いことが知られている。したがって、DLC膜をMRセンサ面上にそのまま成膜すると、応力がMRセンサにかかり、センサの磁気抵抗変化特性に影響を与えてしまう。特に、Fe−Ni又はNi−Co等の強磁性体薄膜からなっているMRセンサでは、特許文献1に示されているような方法でDLC膜を成膜してしまうと、応力により磁気抵抗変化特性が劣化してしまい、センサとして十分機能させることができない。
【0018】
また、現在一般的にDLC膜の成膜手法として用いられているのは、イオンプレーディング法又はCVD法等である。これらの成膜法では、主に炭素を主成分とするカーボン膜は、アモルファス状の構造を有した膜となるため、特許文献1に記載されている保護膜(ダイアモンド晶系の結晶構造を持つ炭素皮膜)を作成することは困難である。
【0019】
また、HDD(hard disc drive)等の磁気式ヘッドにもMRセンサが用いられており、この磁気式ヘッドをディスクとの摺動動作等による損傷から保護するためにディスクと接する磁気式ヘッドの表面にDLC膜を成膜しているものがある。HDDでは、図10に示すように、磁気式ヘッドがディスクと接触する面にDLC膜が成膜されており、MRセンサ膜面上に直接形成されていない。したがって、HDDでは、DLC膜の応力を考慮することなく磁気式ヘッドの表面にDLC膜を形成している。また、このような用途で使用されるDLC膜は、膜厚が数nm〜数十nmの極薄膜であり、センサ用途のMR素子の保護膜としては用をなさない。
【0020】
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、MRセンサを保持する保持部とスケールとの間の間隔を、MRセンサとスケールとの間隔及びスケールの膜厚に基づき設定し、また、MRセンサ表面に外的衝撃に強い硬質皮膜を形成し、また保持部表面とスケール表面の硬度を所定の高さに設定することにより、混入した異物からMRセンサを保護することが可能な位置検出装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る位置検出装置は、上述の課題を解決するために、所定のピッチで位置信号が記録されているスケールと、上記スケールに対向して相対移動可能な位置に配設され、上記スケールから位置信号を検出する検出器と、上記検出器が上記スケール表面から所定距離隔てて相対移動するように上記検出器を保持する保持部とを備え、上記検出器表面から上記スケール表面までの距離、及び上記スケールの膜厚は、上記保持部表面から上記スケール表面までの距離と同等かそれ以上であり、上記スケールは、上記保持部の硬度よりも低い硬度の材料で構成されている。
【0022】
また、本発明に係る位置検出装置は、上述の課題を解決するために、所定のピッチで位置信号が記録されているスケールと、上記スケールに対向して相対移動可能な位置に配設され、上記スケールから位置信号を検出する検出器と、上記検出器が上記スケール表面から所定距離隔てて相対移動するように上記検出器を保持する保持部とを備え、上記検出器は、基板上に感磁素子が形成されてなっており、当該磁気検出器の最外表面に硬質皮膜が形成され、上記硬質皮膜の下部に、硬質皮膜による応力を緩和する有機膜が形成され、上記有機膜と上記感磁素子の間に、有機膜による応力を緩和する無機膜が形成されている。
【0023】
また、本発明に係る位置検出装置は、上述の課題を解決するために、所定のピッチで信号が位置記録されているスケールと、上記スケールに対向して相対移動可能な位置に配設され、上記スケールから位置信号を検出する検出器と、上記検出器が上記スケール表面から所定距離隔てて相対移動するように上記検出器を保持する保持部とを備え、上記保持部は、上記検出器が上記スケール上を移動する方向、すなわち上記検出器の両端に配設されており、上記検出器表面から上記スケール表面までの距離、及び上記スケールの膜厚は、上記保持部表面から上記スケール表面までの距離と同等かそれ以上であり、上記保持部は、上記スケールに対向している面の一部又は全部が上記スケールの硬度よりも低い硬度の材料で構成されている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
本発明は、磁気抵抗効果により磁界の強さ等を検出する位置検出装置1に適用される。位置検出装置1は、図1に示すように、磁気目盛りを長手方向に記録されたスケール10と、スケール10に記録されている磁気目盛りを検出する検出器を内蔵するヘッドスライダ部11と、ヘッドスライダ部11をスケール10の長手方向に移動するキャリア12と、スケール10を固定するハウジング13とを備えている。
【0026】
位置検出装置1は、例えば、相対的に直線移動する工作機械等の基準部と可動部とに取り付けられる。位置検出装置1は、ハウジング13或いはヘッドスライダ部11のいずれか一方が、移動をしない基準部に固定され、他方が、可動部に固定される。このとき、ハウジング13は、内部に固定されているスケール10の長手方向が、可動部の移動方向に平行となるように取り付けられる。したがって、位置検出装置1では、この可動部の直線移動に応じてハウジング13とヘッドスライダ部11との相対位置が変化する。位置検出装置1は、ヘッドスライダ部11内に配設された検出器がこの相対位置の変化に応じて変化する磁気目盛りを検出し、その検出結果に基づき可動部の移動量等の検出を行なう。
【0027】
ここで、スケール10の構造について説明する。スケール10は、例えば、平板の形状をしたスケール母材(ガラス基板)表面にメタル磁性粉及び有機バインダ(ウレタン等)その他添加剤を有機溶剤で混合撹拌したものを塗布し、所定時間放置して乾燥し硬化させて磁性媒体を形成し、形成した磁性媒体上に長手方向に沿って所定のピッチで磁気目盛りを記録して作成される。なお、本実施例では磁性媒体の厚さは25μmである。
【0028】
ヘッドスライダ部11は、ホルダ部20を有しており、図2に示すように、当該ホルダ部20に検出器21が固定されている。ここで、検出器21をホルダ部20に固定する際の具体的な構成例と、ホルダ部20の構造について説明する。
検出器21は、基板上にスケール10に記録されている磁気目盛りを磁気抵抗効果を利用して検出するMR(Magnetoresistance)センサが形成され、MRセンサ表面には、MRセンサを保護する保護膜が形成されている。
【0029】
ホルダ部20は、図2に示すように、略矩形状に形成されており、検出器21を接着固定する検出器取付領域が中央部に設けられている。検出器取付領域に取り付けられた検出器21は、一端が位置検出装置1のキャリア12と接続されているFPC(Flexible Printed Circuit)部22と接続されており、FPC部22を介してスケール10から検出した信号をキャリア12を介して当該位置検出装置1の外部に出力する。
【0030】
また、位置検出装置1では、ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離(クリアランス)を20μmに設定する。ホルダ部20は、この距離を保ってスケール10上を長手方向に相対移動する。なお、検出器21は、図3に示すように、当該検出器21表面とホルダ部20表面とが同一平面(ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離a=検出器21表面からスケール10表面までの距離b)となるようにホルダ部20の検出器取付領域に固定されているので、検出器21表面からスケール10表面までの距離も20μmである。なお、ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離aは、スケール10表面の磁性媒体の膜厚cと同等かそれよりも狭いこととする。
【0031】
また、ホルダ部20の材質は、SUS304で形成されており、硬度は概略100〜200(Hv)程度となっている。一方、スケール10表面の硬度は、鉛筆硬度で3〜4程度となっている。したがって、スケール10表面に形成されている磁性媒体は、ホルダ部20よりも柔らかい材質である。
【0032】
このように構成されている位置検出装置1では、ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離aを20μmに設定し、スケール10を構成している磁性媒体の膜厚を25μmに設定し、ホルダ部20の部材の硬度よりも低い硬度の磁性材料をスケール10表面に形成するので、ホルダ部20とスケール10の間にはせいぜい2倍程度(40μm)以下のサイズの粉塵や切削粉等の異物しか混入せず、また、動作中に当該異物がホルダ部20とスケール10の間に混入した場合には、図4(A)に示すように、異物はホルダ部20に押されて硬度の低いスケール10表面に埋め込まれるので、ホルダの中央部に配設されている検出器21を異物から保護することができる。なお、例えば、約40μmの異物がホルダ部20とスケール10の間に混入した場合には、ホルダ部20に押されて一部(埋込サイズは約20μm)がスケール10に埋まり、残りが突起物(突起サイズは20μm)としてスケール10表面から突き出るようになるが、突起サイズは、ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離aと同程度なので、表面に保護膜が形成されている検出器21に損傷を与えることはない。また、スケール10表面が異物により損傷を受けるが、長手方向に損傷を受けるわけではなく、位置検出装置1の動作に影響はない。
【0033】
また、検出器21は、図5に示すように、スケール10に対してホルダ部20よりも離れる(引っ込む)(ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離a<検出器21表面からスケール10表面までの距離b)ようにホルダ部20の検出器取付領域に固定されても良い。なお、ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離aは、スケール10表面の磁性媒体の膜厚cと同等かそれよりも狭いこととする。
【0034】
このように構成されている位置検出装置1では、ホルダ部20とスケール10の間に異物が混入し、異物による突起物がスケール10表面にできてしまっても、その突起サイズは、最大でもホルダ部20表面からスケール10表面までの距離aと同程度であり、検出器21表面からスケール10表面までの距離bには達しないので、異物から検出器21を保護することができる。
【0035】
また、ホルダ部20の材質は、上述したSUS304の他アルミ等の他の金属材料やセラミックス等でも良い。
【0036】
また、位置検出装置1は、スケール10表面に形成されている磁性材料の硬度よりも低い高度の部材(例えば、ウレタン)によりホルダ部20の一部が形成されても良い。このように構成される位置検出装置1は、ホルダ表面からスケール10表面までの距離aを20μmに設定し、スケール10を構成している磁性媒体の膜厚を25μmに設定し、スケール10表面の磁性材料の硬度よりも低い高度の部材をホルダ部20の一部に用いるので、ホルダ部20とスケール10の間には2倍程度(40μm)以下のサイズの異物しか混入せず、また、動作中に当該異物がホルダ部20とスケール10の間に混入した場合には、図4(B)に示すように、異物はスケール10に押されて硬度の低いホルダ部20の表面に埋め込まれ固定されるので、ホルダの中央部に配設されている検出器21は異物による影響を受けることがない。なお、ホルダ部20は、図4(B)に示すように、一部のみがスケール10の磁性材料の硬度よりも低い部材が形成されている。
【0037】
また、検出器21は、図5に示すように、スケール10に対してホルダ部20よりも離れる(引っ込む)(ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離a<検出器21表面からスケール10表面までの距離b)ようにホルダ部20の検出器取付領域に固定されても良い。なお、ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離aは、スケール10表面の磁性媒体の膜厚cと同等かそれよりも狭いこととする。
【0038】
また、当該検出器21表面に形成されている保護膜は、硬質皮膜を含んだものであってもよい。保護膜に硬質皮膜を含むことにより、検出器21を異物や外的衝撃等から保護することができる。以下に、検出器21表面に硬質皮膜を含む保護膜を形成する具体例について図6及び図8を用いて説明する。
【0039】
検出器21は、ガラス、シリコン又はセラミックス等の基板上に強磁性体薄膜が形成され、低抵抗の金属材料を用いて、外部へ信号を取り出すための引き出し部分と接続端子等のパターンがフォトリソグラフィ技術により形成されている。
本発明に係る検出器21aでは、強磁性体薄膜を外的衝撃等から保護するために、強磁性体薄膜上に所定の保護膜が形成されている。ここで、検出器21aの第1の構造について図6を用いて以下に説明する。なお、図6は、検出器21aの構造を示す断面図である。
【0040】
検出器21aは、図6に示すように、例えば、Si基板30上に、MR膜としてFe−Ni薄膜31が約数十nm形成され、Fe−Ni薄膜31上に無機膜32として窒化膜が約100〜3000nm形成され、窒化膜の上部に有機膜33としてポリイミド樹脂が数μm形成され、ポリイミド樹脂の上部に硬質皮膜34が0.1〜5μm形成されてなる。また、検出器21aは、低抵抗の金属材料を用いて、外部へ信号を取り出すための引き出し部分と接続端子等の電極部35のパターンがフォトリソグラフィ技術により形成されてなる。なお、電極部35の厚さは、1000nm程度である。
【0041】
ここで、検出器21aの具体的な作製方法について図7に示すフローチャートにしたがって説明する。まず、Si基板30上にFe−Ni薄膜31が数十nmの膜厚で形成され、フォトリソグラフィ技術でパターンが形成された後(ステップS1)、同様に電極部35のパターンが形成される(ステップS2)。その後、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により窒化膜を100〜3000nm形成し(ステップS3)、次に、ポリイミド樹脂を数μm形成する(ステップS4)。そして、ポリイミド樹脂上に硬質皮膜34を0.1〜5μm形成する(ステップS5)。なお、ステップS5において、硬質皮膜34は、プラズマCVD装置を用いて、CとHを主成分とするアモルファス水素化カーボン膜(以下、DLC膜という。)をポリイミド樹脂上に形成する。また、DLC膜を形成させない部位がある場合には、マスキング処理を施してその部位が成膜しないようにしても良い。
【0042】
ここで、保護膜の技術的意義について述べる。保護膜は、応力が小さく、硬度が高い物質であることが望ましい。それは、無機膜32の応力が高いと、応力が被形成膜にかかってしまい、検出器21aのMR特性が劣化してしまうし、また、硬度が低いと保護膜としての役目を果たせないためである。本発明に係る検出器21aでは、無機膜32、有機膜33及びDLC膜の3層構造で保護膜がFe−Ni薄膜31上に形成されいる。なお、本願発明では、上述したように、無機膜32として窒化膜を使用し、有機膜33としてポリイミド樹脂を使用している。
【0043】
窒化膜は、Fe−Ni薄膜31に及ぼす応力が小さく、かつ比較的高い硬度を有している。さらに、窒化膜は、電気的絶縁性及び耐湿性も有している。一方で、窒化膜を厚く形成し過ぎると応力が増加してしまうため、Fe−Ni薄膜31のMR特性を悪化させてしまったり、また、成膜時間の増加によるコストの増加等の原因となるので窒化膜の膜厚は100〜3000nm程度となる。この膜厚では、耐衝撃性が低いので、窒化膜の上面に有機膜33であるポリイミド樹脂を形成している。なお、窒化膜は、ポリイミド樹脂により生じる応力が、Fe−Ni薄膜31に影響しないように当該応力を吸収する機能も果たしている。
【0044】
本願発明に係る検出器21aでは、さらに耐衝撃性を向上させる目的で、有機膜33の上面にDLC膜を形成する。なお、ポリイミド樹脂は、窒化膜よりも軟質な材料であるので、DLC膜による応力を吸収する機能を果たしている。したがって、Fe−Ni薄膜31は、ポリイミド樹脂及びDLC膜の応力による影響を受けることがない。
【0045】
このように構成された検出器21aは、Fe−Ni薄膜31上に窒化膜、ポリイミド樹脂及びDLC膜からなる保護膜が形成されているので、通常の検出器(窒化膜100〜3000nm+ポリイミド樹脂数μm)に比べて、外的衝撃に強く、また、ポリイミド樹脂の応力を窒化膜で緩和し、DLC膜の応力をポリイミド樹脂で緩和するので、保護膜による応力の影響をFe−Ni薄膜31に与えることがなく、磁気抵抗変化率等のセンサの特性において通常の検出器に劣ることなく、十分に使用可能な検出器とすることができる。
【0046】
つぎに、検出器の第2の構造について図8を用いて以下に説明する。なお、図8は、検出器21bの構造を示す断面図である。
【0047】
検出器21bは、例えば、Si基板40上に、MR膜としてFe−Ni薄膜41が約数十nm形成され、Fe−Ni薄膜41上に無機膜42として窒化膜が約100〜3000nm形成され、窒化膜の上部に有機膜43としてポリイミド樹脂が数μm形成され、ポリイミド樹脂の上部にポリイミド樹脂と硬質皮膜45を結合するための中間膜44が3μm形成され、中間膜44の上部に硬質皮膜45が1μm形成されてなる。なお、中間膜44も硬質皮膜45の一種である。また、検出器21bは、低抵抗の金属材料を用いて、外部へ信号を取り出すための引き出し部分と接続端子等の電極部46のパターンがフォトリソグラフィ技術により形成されてなる。なお、電極部46の厚さは、1000nm程度である。
【0048】
ここで、検出器21bの具体的な作製方法について図9に示すフローチャートにしたがって説明する。まず、Si基板40上にFe−Ni薄膜41が数十nmの膜厚で形成され、フォトリソグラフィ技術でパターンが形成された後(ステップS10)、同様に電極部46のパターンが形成される(ステップS11)。その後、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により窒化膜を100〜3000nm形成し(ステップS12)、次に、ポリイミド樹脂を数μm形成する(ステップS13)。そして、ポリイミド樹脂上にポリイミド樹脂と硬質皮膜45を結合させる中間膜44を1μm形成する(ステップS14)。中間膜44は、Si,C,O,Hの組成からなっており、ポリイミド樹脂との結合性がよく、かつC(炭素)を主成分とする硬質皮膜45との結合性もよい。したがって、ポリイミド樹脂の上面に直接硬質皮膜45を形成するよりも、ポリイミド樹脂と硬質皮膜45の間に中間膜44を形成した方が、膜結合力が向上する利点がある。また、中間膜44(Si,C,O,H)は、DLC膜ほど硬度は高くないが、応力が小さな硬質皮膜45の一種である。
【0049】
ステップS15において、中間膜44の上面に硬質皮膜45を0.1〜5μm形成する。なお、中間膜44及び硬質皮膜45は、プラズマCVD装置により形成される。プラズマCVD装置は、最初にSi,C,O,Hの組成からなる中間膜44をポリイミド樹脂の上面に形成し、原料ガスを徐々に切り換え、連続的にDLC膜を形成する。また、DLC膜を形成させない部位がある場合には、マスキング処理を施してその部位が成膜しないようにしても良い。
【0050】
なお、保護膜の技術的意義については上述したので省略する。
【0051】
また、中間膜は、Si,Ti,Cr,W又はTa等の酸化物を形成する元素のいずれか一つ又は複数が混合されていても良い。このような元素を中間膜に混合することにより、中間膜の硬度は下がってしまうが、その減少量よりも中間膜による応力を大幅に減少させることができる。したがって、ポリイミド樹脂上に膜厚の厚い硬質皮膜を形成することが可能となり、より強い衝撃からFe−Ni薄膜41を保護することが可能となる。
【0052】
このように構成された検出器21bは、Fe−Ni薄膜41上に窒化膜、ポリイミド樹脂、中間膜44(Si,C,O,H)及びDLC膜からなる保護膜が形成されているので、通常の検出器(窒化膜100〜3000nm+ポリイミド樹脂数μm)に比べて、外的衝撃に強く、また、ポリイミド樹脂の応力を窒化膜で緩和し、中間膜44及びDLC膜の応力をポリイミド樹脂で緩和するので、保護膜による応力の影響をFe−Ni薄膜41に与えることがなく、磁気抵抗変化率等のセンサ特性において通常の検出器に劣ることなく、十分に使用可能な検出器とすることができる。また、検出器21bは、中間膜44(Si,C,O,H)が形成されている分DLC膜の膜厚が薄く形成されているので、当該検出器21bを短時間で製造することができる。また、検出器21bは、硬質皮膜45が中間膜44(Si,C,O,H)からDLC膜へ連続的な組成となっているので、硬質皮膜45全体がDLC膜であるものよりも膜の応力を小さくすることができる。
【0053】
また、検出器21a及び検出器21bでは、熱伝導性の大きな材料であるシリコンを最良な基板材料として使用しているが、ガラス、セラミック(Al)等を用いても良い。
【0054】
また、Fe−Ni薄膜31,41の厚さは、Fe−Ni薄膜31,41により検出する磁気信号の特性等を考慮した上での設計事項となるものであるため上述した実施例に限られないが、一般的には、10〜150nm程度である。
【0055】
また、電極部35,46の種類、厚さ等も上述した実施例に限定されるものではない。さらに、電極部35,46は、上述した実施例では、Fe−Ni薄膜31,41の上面に形成されているが、Fe−Ni薄膜31,41の下面に形成されても良い。
【0056】
また、上述した実施例では、無機膜32,42として窒化膜を使用したが、SiO,SiO等でも良い。また、有機膜33,43としては、ポリイミド樹脂の他、ポリアミド樹脂,エポキシ等でも良い。また、硬質皮膜34,45としては、硬度及び摺動特性からDLC膜の方が好ましいが、TiN,CrN,SiC,Al,AlN等でも良い。また、中間膜としては、Si,C,O,H組成の膜以外に、SiC,Ti,Cr等でも良い。
【0057】
また、検出器21a及び検出器21bに形成されている各膜の厚さは、任意設定事項であって、実際には、検出器21a及び検出器21bを工作機械等に組み込むときに設定する検出器21a及び検出器21bと被検出物の間、いわゆるクリアランスの距離及び検出器21a及び検出器21bを製造するコストの兼ね合い等に基づき適時設定されるものである。
【0058】
また、検出器21a及び検出器21bに形成されている保護膜は、本実施例に限定されず、人工格子構造、スピンバルブタイプのGMRセンサ、TMRセンサ又は薄膜構造の磁気インピーダンス(MI)センサ等の薄膜型の磁気センサの上面に形成されても良い。
【0059】
このように構成される検出器21a又は検出器21bを用いた位置検出装置1では、検出器21a又は検出器21bの表面に硬質皮膜34,45が形成されているので、動作中にホルダ部20とスケール10の間に、ホルダ部20表面からスケール10表面までの距離aと同程度以下のサイズの異物が混入し、検出器21a又は検出器21bの表面に接触しても、検出器21a又は検出器21bは硬質皮膜34,45により保護され、長期耐久性に優れた構造にすることができる。なお、スケール10は、検出器21a又は検出器21bの表面に形成されている硬質皮膜の硬度よりも低い高度の材料で構成されている。
【0060】
また、DLC膜は、硬質皮膜の中でも高硬度なことに加えて耐摩耗性及び耐摺動性にも優れているため、位置検出装置1は、DLC膜が保護膜として表面に形成されている検出器21a又は検出器21bを直にスケール10表面に接触させて摺動する構成であっても良い。
【0061】
また、本発明に係る位置検出装置1は、直線型に限定されず、回転型のロータリーエンコーダでも良いし、定点検出型の磁気式センサ等でも良い。
【0062】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る位置検出装置は、保持部の中央に配設される検出器表面からスケール表面までの距離が保持部表面からスケール表面までの距離と同一かそれ以上であり、当該スケール表面に形成されている磁性材料の膜厚が保持部表面からスケール表面までの距離と同一かそれ以上であり、スケール表面に形成されている磁性材料の硬度が保持部を形成している部材の硬度よりも低いので、保持部とスケールの間には所定以上のサイズの異物が混入せず、また、保持部とスケールの間に所定サイズ以下の異物が混入した場合には、異物は保持部に押されてスケール表面に埋め込まれるので、検出器を異物から保護することができる。
【0063】
また、本発明に係る位置検出装置に備えられている検出器は、感磁素子の上面に無機膜、有機膜及び硬質皮膜を保護膜として形成されているので、通常の検出器に比べて外的衝撃に強く、また、保護膜の応力による歪みを感磁素子に与えないので、磁気抵抗変化率等のセンサ特性においても通常の検出器に比べて劣ることがない。
【0064】
また、本発明に係る位置検出装置に備えられている検出器は、感磁素子の面上に膜厚が薄くかつ硬質皮膜を含む保護膜が形成されているので、クリアランスを狭く設定することができるので、短い磁気記録波長で磁気目盛りが記録されているスケールと組み合わせて使用することができる。
【0065】
また、本発明に係る位置検出装置に備えられている磁気検出センサは、感磁素子の面上に膜厚が薄くかつ硬質皮膜を含む保護膜が形成されているので、スケールと組み合わせたときのクリアランスと同程度以下のサイズの異物が混入しても感磁素子は硬質皮膜により保護され得る。
【0066】
また、本発明に係る位置検出装置は、保持部の中央に配設される検出器表面からスケール表面までの距離が保持部表面からスケール表面までの距離と同一かそれ以上であり、当該スケール表面に形成されている磁性材料の膜厚が保持部表面からスケール表面までの距離と同一かそれ以上であり、保持部を構成する部材の一部の硬度がスケール表面に形成されている磁性材料の硬度よりも低いので、保持部とスケールの間には所定以上のサイズの異物が混入せず、また、保持部とスケールの間に所定サイズ以下の異物が混入した場合には、異物はスケールに押されて保持部表面に埋め込まれるので、検出器を異物から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位置検出装置の構成を示す構造図である。
【図2】本発明に係る位置検出装置に備えられているホルダ部の構造を示す構造図である。
【図3】ホルダ部に検出器を配設する第1の例を示す図である。
【図4】スケール表面に異物が埋め込まれる例(A)と、ホルダ部に一部に異物が埋め込まれる例(B)を示す図である。
【図5】ホルダ部に検出器を配設する第2の例を示す図である。
【図6】本発明に係る磁気検出センサの第1の構造を示す断面図である。
【図7】本発明に係る磁気検出センサの製造方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る磁気検出センサの第2の構造を示す断面図である。
【図9】本発明に係る磁気検出センサの製造方法を示すフローチャートである。
【図10】ディスクと接触する面にDLC膜が成膜され、MRセンサがディスクと直交する面に配設されてなる磁気式ヘッドの模式図である。
【符号の説明】
1 位置検出装置、20 ホルダ部、21,21a、21b 検出器、30,40 基板、31,41 Fe−Ni薄膜、32,42 無機膜、33,43 有機膜、34,45 硬質皮膜

Claims (8)

  1. 所定のピッチで位置信号が記録されているスケールと、
    上記スケールに対向して相対移動可能な位置に配設され、上記スケールから位置信号を検出する検出器と、
    上記検出器が上記スケール表面から所定距離隔てて相対移動するように上記検出器を保持する保持部とを備え、
    上記検出器表面から上記スケール表面までの距離、及び上記スケールの膜厚は、上記保持部表面から上記スケール表面までの距離と同等かそれ以上であり、
    上記スケールは、上記保持部の硬度よりも低い硬度の材料で構成されていることを特徴とする位置検出装置。
  2. 所定のピッチで位置信号が記録されているスケールと、
    上記スケールに対向して相対移動可能な位置に配設され、上記スケールから位置信号を検出する検出器と、
    上記検出器が上記スケール表面から所定距離隔てて相対移動するように上記検出器を保持する保持部とを備え、
    上記検出器は、基板上に感磁素子が形成されてなっており、
    当該磁気検出器の最外表面に硬質皮膜が形成され、
    上記硬質皮膜の下部に、有機膜が形成され、
    上記有機膜と上記感磁素子の間に、無機膜が形成されていることを特徴とする位置検出装置。
  3. 上記硬質皮膜は、アモルファス水素化カーボン膜(以下、DLC膜という。)であることを特徴とする請求項2記載の位置検出装置。
  4. 上記有機膜と上記硬質皮膜との間に、中間膜が形成されてなることを特徴とする請求項2記載の位置検出装置。
  5. 上記中間膜は、炭素と結合力の強いSi,Ti,Cr,W又はTaのいずれか1つ又は複数の元素が混合されてなることを特徴とする請求項4記載の位置検出装置。
  6. 上記中間膜は、Si,C,O,Hからなることを特徴とする請求項4記載の位置検出装置。
  7. 上記中間膜と上記硬質皮膜の境界は、連続的に組成が変化する構造となっていることを特徴とする請求項4記載の位置検出装置。
  8. 所定のピッチで信号が位置記録されているスケールと、
    上記スケールに対向して相対移動可能な位置に配設され、上記スケールから位置信号を検出する検出器と、
    上記検出器が上記スケール表面から所定距離隔てて相対移動するように上記検出器を保持する保持部とを備え、
    上記保持部は、上記検出器が上記スケール上を移動する方向、すなわち上記検出器の両端に配設されており、
    上記検出器表面から上記スケール表面までの距離、及び上記スケールの膜厚は、上記保持部表面から上記スケール表面までの距離と同等かそれ以上であり、
    上記保持部は、上記スケールに対向している面の一部又は全部が上記スケールの硬度よりも低い硬度の材料で構成されていることを特徴とする位置検出装置。
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