JP2001332783A - スピン・バルブ・センサ及びディスク・ドライブ装置 - Google Patents

スピン・バルブ・センサ及びディスク・ドライブ装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気媒体から情報信号を読み取るためのスピ
ン・バルブ磁気変換器、特にスピン・バルブ・センサの
ための新たな構造とそのようなセンサを備えた磁気記録
装置であるディスク・ドライブ装置を提供。 【解決手段】 スピン・バルブ・センサの下部構造は、
一実施態様では結晶学的に配置されたシード層の利用に
よって、また他の実施態様では改善されたピン留め層の
利用によって、GMR係数を高めるように構成されてい
る。このような改善は、均一な層テクスチャを介してセ
ンシング層の電流分路、センシング層及びピン留め層の
軟化を防ぐことによって得られる。本発明の改善された
シード層は、下にある基板に対して平行な(111)結
晶学的平面を持つ面心立方(FCC)材料によって形成
することができる。シード層で使用される好ましい材料
の1つは、Ni42Fe50Nb8である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気媒体から情報
信号を読み取るためのスピン・バルブ磁気変換器、特に
スピン・バルブ・センサのための新たな構造とそのよう
なセンサを備えた磁気記録装置とに関する。
【0002】
【関連する技術】コンピュータ・システムは、データを
後で使用するためにデータの書き込みや読み取りが可能
な補助記憶装置を一般に利用する。回転磁気ディスクを
組み込む直接アクセス記憶装置、例えばディスク・ドラ
イブは、ディスク面上に磁気的形態によるデータの格納
を行うために一般に使用される。データは、ディスク面
上の同心的かつ放射状に間隔を置いたトランク上に記録
される。次に、読み取りセンサを持つ磁気ヘッドがディ
スク面上のトラックからデータを読み取るために使われ
る。
【0003】容量の大きいディスク・ドライブでは、一
般にMRヘッドと呼ばれる磁気抵抗型読み取りセンサが
現在最も一般的な読み取りセンサである。このことは、
従来使用された薄膜誘導ヘッドが可能な線密度よりも大
きい線密度のディスク上でデータを読み取る能力をMR
ヘッドが有するということが大きく関係している。MR
センサは、該MRセンサに備わったMRセンシング層
(MR素子ともいう)によって検出されている磁束の強
さ及び方向の関数としての抵抗の変化を介して磁場を検
出する。
【0004】従来のMRセンサは、MR素子の磁化と該
MR素子を流れるセンス電流の方向との間の余弦角の平
方としてMR素子抵抗が変化する異方性磁気抵抗(AM
R)効果に基づいて動作する。記録データは磁気媒体か
ら読み取ることができる。なぜなら、記録された磁気媒
体からの外部磁場(信号場)は、MR素子における磁化
の方向に変化を生じさせ、同様にMR素子の抵抗に変化
を生じさせ、さらにそれに対応した変化がセンス電流又
は電圧に生ずる。
【0005】MRセンサの別の種類は、GMR効果を示
す巨大磁気抵抗(GMR)センサである。GMRセンサ
では、MRセンシング層の抵抗は非磁気層(スペーサ)
によって分割された磁気層間の伝導電子とそれに付随す
スピン依存散乱との関数として変化する。スピン依存散
乱は磁気層と非磁気層との境界面で起こる。
【0006】非磁気的導電材料からなる層によって分離
された強磁性体からなる2つの層のみを用いるGMRセ
ンサは、GMRを示すスピン・バルブ(SV)センサと
して一般に言及される。SVセンサでは、それらの強磁
性層のうち、一層はピン留め(pinned)層と呼ばれ、通
常は反強磁性層(例えば、NiO又はFe−Mn)層と
交換結合(exchange coupling)によってピン留めされ
た磁化を有する。
【0007】しかし、自由層と呼ばれる他の強磁性層の
磁化は、固定されず、記録された磁気媒体からの磁場
(信号場)に応答した回転から解放される。SVセンサ
では、SV効果はピン留め層の磁化と自由層の磁化との
間の余弦角として変化する。記録されたデータは、磁気
媒体から読み出すことができる。なぜなら、記録された
磁気媒体からの外部磁場によって自由層における磁化の
方向が変化し、それによってSVセンサの抵抗の変化及
びセンス電流又は電圧のそれに対応した変化が生ずる。
留意すべきことは、AMR効果もまたSVセンサの自由
層で現れ、それによって全体的なGMR効果が減少する
傾向にある。
【0008】図1は、従来のSVセンサの典型的な構成
を説明するための模式図である。図に示すように、SV
センサ100は中央領域102によって分かれる一対の
端部領域104及び106を有する。中央領域102
は、適当な方法、例えばスパッタリングによって形成さ
れ、該中央領域の縁と連続かつ隣接した端部領域を限定
する。自由層(自由強磁性層)110は非磁気的導電ス
ペーサ層115によってピン留め層(ピン留め強磁性
層)120から分離されている。ピン留め層120の磁
化は、反強磁性(AFM)層121による交換結合を介
して固定されている。
【0009】自由層110、スペーサ層115、ピン留
め層120及びAFM層121は全て中央領域102に
形成されている。ハード・バイアス層130及び135
はそれぞれ端部領域104及び106に形成されてお
り、自由層110の長手方向バイアスを与える。リード
140及び145はそれぞれハード・バイアス層130
及び135上に形成され、電源160からSVセンサ1
00へ流れるセンス電流ISのための電気的接続を提供
する。リード140及び145に接続された検出装置1
70は、外部磁場(例えば、ディスクに格納されたデー
タ・ビットによって生成する場)によって自由層110
に誘導された変化による抵抗の変化を検出する。IBM
の米国特許第5,206,590号(Dieny他)はSV
効果に基づいて動作するMRセンサを開示している。な
お、本明細書についてはこの特許の開示内容を参照する
とよい。
【0010】最近開発されたスピン・バルブ・センサの
別のタイプは、逆平行(AP)ピン留めスピン・バルブ
・センサである。図2は、APピン留めスピン・バルブ
・センサの一例を示す。APピン留めスピン・バルブ・
センサ200は中央領域206によって互いに分離され
た一対の端部領域202及び204を有する。また、図
に示すように、APピン留めスピン・バルブ・センサ2
00は、銅スペーサ層220によって、積層されたAP
ピン留め層210から分離したNi−Fe自由層225
を有する。積層されたAPピン留め層210の磁化は、
NiOからなるAFM層208によって固定されてい
る。
【0011】積層されたAPピン留め層210は、コバ
ルトからなる第1の強磁性層212とコバルトからなる
第2の強磁性層216とを有し、これらの層はルテニウ
ム(Ru)逆平行結合層214によって互いに分離され
ている。AFM層208、APピン留め層210、銅ス
ペーサ220、自由層225、及びキャップ層230
は、すべて中央領域206に連続的に形成されている。
一対のハード・バイアス層235及び240が端部領域
202及び204に形成され、自由層225の長手方向
バイアスを提供する。
【0012】一対のリード245及び250もまた、そ
れぞれ端部領域202及び204に形成されており、電
源(不図示)からスピン・バルブ・センサ200へ電流
を供給する。図示した例では、外部磁場が存在しない状
態で平行自由層225の磁化方向と空気軸受(ベアリン
グ)面(ABS)とが平行に定められている。ピン留め
層212及び214の磁化方向もそれぞれABSに対し
て垂直に定められている。ピン留め層212及び214
の磁化方向は、それぞれ図中では、符号260で示す部
分から図面に対して垂直方向に飛び出る方向、及び符号
255で示す部分に外から図面に対して垂直に入る方向
である。自由層225の磁化は、ABSと平行となるよ
うに図示されている。
【0013】ディスク・ドライブ産業は、スピン・バル
ブ・センサの全体的な感度又はGMR係数を高めること
でドライブ・ヘッドが磁束におけるよりいっそう小さな
変化を読み取ることが可能となるように努力してきた。
GMP係数がよりいっそう高ければ、任意に与えられた
ディスク面上によりいっそう多くの情報ビットを格納す
ることが可能となる。スピン・バルブ・センのGMR係
数は、R'/R、又はセンサ材料の全体的な抵抗によっ
て割った該材料の磁気抵抗における変化である。GMR
係数は材料の「軟度(softness)」と全体的な抵抗との
両方に依存する。
【0014】スピン・バルブ・センサの軟度は、材料の
磁気抵抗を、該材料の磁気モーメントを1つの配向から
別の配向へ動かし、最初から90Eでオフセットするの
に一般に要求される所定の量変化させるのに必要な磁場
の閾値の目安である。材料の軟度は、材料が磁壁を示す
時、さらに一般的には磁気結晶異方性特性(propertyma
gnetocrystal line anisotropy)HKによって、その飽
和保持力HCとして言及される。磁気抵抗R'の変化は、
材料の軟度で増大した磁束の変化に比例する。高度の軟
度は、ディスク・ドライブ密度が増加し、かつ記録され
た材料の磁場強度がそれに対応したかたちで減少するの
で、重要性が高まっている。
【0015】センサ材料の抵抗の変化は、材料の全体的
な抵抗Rと比較して大きい場合のみ容易に測定すること
ができる。したがって磁気抵抗R'の変化が大きいこと
と組合わさって、全体的な抵抗Rが低いと、高いGMR
係数が生ずるであろう。
【0016】GMRヘッドの特性に関連した他の特性と
して、例えば磁気歪み、AFMとピン留め層又は複数の
ピン留め層との間の交換結合、及びAFMの電気的固有
抵抗が挙げられる。磁気歪みは、磁気の変化を被る時の
材料のストレス又は変形の目安となる。スピン・バルブ
の構成として求められることは、磁気歪みを最小限にす
ることである。なぜなら、GMRヘッドの材料が変形す
ることで層間の貧弱なインタフェースと磁束変化として
の非線形性能とが生ずる。
【0017】AFMと複数のピン留め層との間の交換結
合は重要である。なぜなら、AFMからの磁束は、安定
した配向でピン留め層の磁気モーメントを保つように最
小限のリラクタンス又は漏れでピン留め層に到達しなけ
ればならない。不十分な交換結合が生ずるとピン留めが
不十分になるので、GMRヘッドの感度が減少すること
がある。
【0018】また、スピン・バルブ・センサを流れる電
流が該スピン・バルブ・センサのピン留め及び感知部分
に制限されることも重要である。もし電流がAFM層に
分流することが可能となるならば、センサによって記録
された磁気抵抗は人為的に低下し、その結果GMR係数
及び非線形信号が低下する。したがって、AFM層のた
めに選択された材料は、分流を防ぐために高い電気的固
有抵抗を持たなければならない。
【0019】ドライブ・ヘッドの製造は、基板の上又は
近傍にシード層又はバッファ層を形成し、続いてシード
層の上部に残りの層を形成することによって行われてき
た。シード層の結晶構造及び配向は、残りの層の構成を
決める。NiFe等の材料は、シード層の全体又は一部
の形成に使われてきた。
【0020】残念なことに、従来使用された下部層は不
均一な結晶学的平面に沿って形成される傾向があり、し
ばしば複数の非平行平面の組み合わせと平坦ではない境
界面までもが生ずる。その結果、シード層の境界を形成
する複数の原子が遠ざかるように広がり、シード層の上
に形成された層は不均一なテクスチャ及び弱い結合を示
す。その結果、磁気軟度が低くなり、またAFMとピン
留め層又は複数のピン留め層との間の交換結合が不良に
なる。
【0021】本発明者が確信したことは、よりいっそう
稠密で、かつよりいっそう均質な境界を持つシード層を
設けることで、層の一様なテクスチャ形成が促進される
ということである。したがって、スピン・バルブ・セン
サのGMR係数は、軟度を高くし、複数のセンシング層
間の電流の動きに対する抵抗を低くすると思われる。ま
た、AFMとピン留め層又は複数のピン留め層との間の
交換結合を改善することで、磁気感度がさらに増大する
だろう。
【0022】ピン留め層又は複数のピン留め層を作るた
めに使用する構造の選択もまた重要だと考えられる。N
iFeも従来の多くのピン留め層に使用されている。現
在使用されているピン留め層の多くは、電流に対して重
大な障害を与えるものではない。したがって、NiFe
等の材料の電気抵抗は、電流分路を防ぐには不十分であ
る。その結果、センシング層及びピン留め層又は複数の
ピン留め層を通過するのでより高い抵抗に遭遇しなけれ
ばならない電流は、AFMを通る「近道」をとることが
可能である。したがって、R'が減少し、それに対応し
たGMR係数の減少が生ずる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】したがって、電気抵抗
が大きいAFMの上に層を形成することも望まれる。そ
のような層によって、電流分路を防ぐことができ、R'
を磁束の変化に対して高感度に保つことが確実になり、
さらにGMR係数が改善されるだろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の装置は、当該技
術分野の現在の状況に応じて、特に現在入手可能なスピ
ン・バルブ・センサによっては完全に解決されていない
当該技術分野における問題及び要求に応じて、開発され
たものである。したがって、本発明の全体的な目的は、
当該技術分野に存在する上記した問題のいくつか、又は
全てを解決する改良されたスピン・バルブ・センサを提
供することである。
【0025】そのような目的を達成するために、また好
ましい実施形態としてここに体現され、また幅広く記述
された本発明にもとづいて、スピン・バルブ・センサ
は、結晶学的に位置合わせされた電気的抵抗層を1つ以
上加えることによって強化された下部構造によって提供
及び構成される。
【0026】本発明のスピン・バルブ・センサは、Ni
FeNbからなる層と金属酸化物(例えば、NiO)か
らなる層とを含むシード層を有する。本発明の別の実施
形態では、重金属(例えば、Ta)からなる層を、シー
ド層の一部としてNiFeNbからなる層と金属酸化物
からなる層との間に設けてもよい。
【0027】選択された実施形態は、ピン留め層の中に
NiFeNbからなる層を設ける。この構成では、Ni
FeNb層は下にある層の高固有抵抗バッファ層として
作用する。この高固有抵抗バッファ層は、シード層のN
iFeNbの使用の有無に関わりなく提供可能である。
【0028】スピン・バルブ・センサは、キャップ層、
自由層、スペーサ層、上記したような強磁性体のピン留
め層、反強磁性層(AFM層)、及び基板を有するもの
であってもよい。しかし、本発明のシード層及び高固有
抵抗バッファ層は、適当な構成を有するスピン・バルブ
・センサの任意のタイプによる使用を意図したものであ
る。
【0029】本発明のスピン・バルブ・センサは、ディ
スク・ドライブ装置に組み込まれてもよい。このディス
ク・ドライブ装置は、磁気ディスクと、上記のように構
成された逆平行(AP)ピン留めスピン・バルブ(S
V)・センサと、磁気ディスク上の磁気的に記録された
データの異なる領域をスピン・バルブ・センサがアクセ
スできるように、磁気記録ディスクの端から端までスピ
ン・バルブ・センサを移動させるアクチュエータと、磁
気的に記録されたデータからの磁場に応じてAPピン留
め層の固定された磁化に関連した自由強磁性層の磁化軸
の回転を生じさせるスピン・バルブ・センサの抵抗変化
を検出するためにスピン・バルブ・センサに電気的に結
合した検出器とを有する。
【0030】
【発明の実施の形態】図3は、本発明の一実施形態であ
るディスク・ドライブ300の一例を示す。図3に示す
ように、ディスク・ドライブ300は、少なくとも1つ
の回転可能な磁気ディスク312を有する。この磁気デ
ィスク312はスピンドル314によって支持され、か
つディスク・ドライブ・モータ318によって回転す
る。各磁気ディスク312上の磁気記録媒体は、同心
的、かつ環状のデータ・トラック(不図示)の形状をな
している。
【0031】少なくとも1つのスライダ313がディス
ク312上に位置している。各スライダ313は、本発
明のGMRセンサを取り込む1つ以上の磁気読み取り/
書き込みヘッド321を支持する。ディスクが回転する
ことで、スライダ313はディスク面322上を放射状
に往復移動する。それによってヘッド321は所望のデ
ータが記録されている磁気ディスク322の異なる部位
にアクセスすることができる。各スライダ313は、サ
スペンジョン315からなる手段によってアクチュエー
タ・アーム319に取り付けられている。サスペンジョ
ン315は、ディスク面322に対してスライダ313
をバイアスする僅かなバネ力を提供する。各アクチュエ
ータ・アーム319はアクチュエータ手段327に取り
付けられている。
【0032】図3に示すようなアクチュエータ手段32
7は、ボイス・コイル・モータ(VCM)であってもよ
い。VCMは、固定された磁場内で移動可能なコイルを
有し、コイル動作の方向及び速度はコントローラによっ
て供給されたモータ電流信号によって制御される。
【0033】ディスク記憶装置の作動中、磁気ディスク
312の回転によってスライダ313(ヘッド321を
含み、かつ磁気ディスク312の表面と向かい合うスラ
イダ313の表面を空機軸受け面(ABS)と呼ぶ)と
該スライダ313の上方向の力又は浮力を生じるディス
ク面322との間に空気軸受けを生成する。したがっ
て、正常に作動している間、空気軸受けはサスペンジョ
ン315の僅かなバネ力をカウンタ・バランスし、実質
的に一定の僅かな空間によって、スライダ313を僅か
にディスク面と離間させ、かつその上に支持する。
【0034】ディスク記憶装置の種々の構成要素は、制
御ユニット329によって生成される制御信号によって
作動中に制御される。制御信号は、アクセス制御信号及
び内部クロック信号を含む。一般に、制御ユニット32
9は論理回路、記憶手段、及びマイクロプロセッサを有
する。制御ユニット329は、ライン323上の駆動モ
ータ制御信号、ライン328上のヘッド位置及びシーク
制御信号等の様々なシステム動作を制御するための制御
信号を生成する。ライン328上の制御信号は、スライ
ダ313をディスク312上の所望のデータ・トラック
に向けて最適に移動かつ配置させる所望の電流プロフィ
ールを提供する。読み取り及び書き込み信号は、記録チ
ャンネル325からなる手段によって、読み取り/書き
込みヘッド321へ伝達されたり、そこから受けたりす
る。図に示す実施形態では、読み取り/書き込みヘッド
321は、本発明のスピン・バルブを有するGMRセン
サが組み込まれている。
【0035】図4は、FCC又は面心立方構造を有する
読み取り/書き込みヘッド321で使用される多くの材
料を示す。FCC構造の原子が最も密に、かつ均一に
(111)結晶学的平面に沿って配置されるという知見
が得られた。したがって、(111)結晶学的平面が基
板に対して平行となるように、読み取り/書き込みヘッ
ド321のFCC材料が配向される場合に読み取り/書
き込みヘッド321が最適に機能する。図4では、基板
372上に配置されたFCC材料の立方体試料370が
図示されている。(111)面心立方材料は基板に対し
て平行に置かれている。立方体試料370の角にある3
つの原子376及び面の中心にある3つの原子378
は、(111)平面374の中にあり、隣接する原子間
の距離を小さくして相対的に等しく離間している。
【0036】後段の層の境界面を形成するために(11
1)平面374が露出される場合、新たな層の結晶構造
はシード層のものと位置合わせして形成される。層と層
との間の境界面は、いくつかの不連続(原子のずれたセ
ット)又は隙間(原子が存在すべき空いた空間)を有す
る。その結果、(111)平面374は、密に結合した
一様のテクスチャ層の成長のための効果的な礎である。
【0037】図5は、本発明にもとづく改善された下部
構造が設けられたスピン・バルブ400の一実施形態の
空気軸受け面(ABS)を示す。APピン留めスピン・
バルブ・センサ400が図示され、かつそれが本発明の
改良された下部構造で使用するのに好ましい一方で、そ
れにもかかわらず、本発明の改良された下部構造もまた
スピン・バルブ・センサの他のタイプ、例えば図1に示
す単純なスピン・バルブ・センサ100で使用すること
ができる。
【0038】図5のスピン・バルブ・センサ400は、
中央領域404によって互いに分離された一対の端部領
域402とともに図示されている。中央領域404は所
定の縁端部を有し、端部領域402は該縁端部と連続し
た接合部を形成し、かつ縁縁部に隣接する。スピン・バ
ルブ・センサ400は基板406に形成されている。基
板406は、適当な任意の基板であってもよく、例えば
ガラス、半導体材料、又はアルミナ(Al23)等のセ
ラミック材料が挙げられる。基板406は当業者に既知
のシールド層及びギャップ層を含むものであってもよ
い。以下の記述では、「上」は基板406よりもさらに
遠ざかることを意味し、「下」は基板406に近づくこ
とを意味する。同様に、「下部」層は基板406にもっ
とも近いものを意味し、さらに「上部」層は基板406
から最も遠ざかったものを意味する。
【0039】第2の層407は基板406の上部に形成
される。シード層407は本発明にもとづくいくつかの
異なる方法で構成されてもよい。シード層407の主な
働きは、その上部に複数の層が成長する礎を形成するこ
とである。したがって、本発明ではシード層407を形
成するのに使用された材料が、図4に関連して説明した
ように、基板406に平行な(111)平面を持って形
成されることが好ましい。もしシード層407の(11
1)平面が基板に平行であるならば、シード層407を
覆うように形成された後段のFCC層は一貫した結晶構
造及び配向を持って形成される。シード層407は、好
ましくは約25オングストローム乃至約185オングス
トローム、より好ましくは約50オングストローム乃至
約80オングストロームの厚さを有する。
【0040】反強磁性(AFM)層408は、好ましく
は中央領域404内のシート層407上に形成される。
あるいは、AFM層408を端部領域402と同様に中
央領域404を形成してもよい。AFM層408は、一
つの実施形態ではIrMnから形成され、その厚さは約
40オングストローム乃至約100オングストロームの
範囲内である。約50オングストローム乃至約80オン
グストロームの範囲の厚さが好ましい。また、約60オ
ングストロームの厚さがIrMrを用いた実施形態にと
って最も好ましい。
【0041】高温で良好なピニング(pinning)を保つ
ために、PtMnを使用して反強磁性層408を形成し
てもよい。また、そのような層は、好ましくは100オ
ングストローム乃至約300オングストロームで、より
好ましくは約125オングストローム乃至約225オン
グストロームで、さらにPtMnにとっては最も好まし
くは約150オングストロームに好ましくは形成する。
IrMnを使用する場合と比較してPtMnを使用する
際に犠牲にしなければならない点は、IrMnよりも反
強磁性層408を厚くしなければならないことである。
同様な点を犠牲にすることで、PtPdMn、NiO、
NiMn、CrPtMn等、他の材料を使用して反強磁
性層408を形成してもよい。
【0042】次に、AFM層408上に積層された逆平
行(AP)ピン留め層410について説明する。図に示
す実施形態では、APピン留め層410は、第1のピン
留め層412、第2のピン留め層414、及び第3のピ
ン留め層416から構成される。あるいは、積層された
ピン留め層414の代わりに、図1の層120と同様
に、単一のピン留め層を使用することも可能である。図
に示す実施形態では、第1及び第2のAPピン留め層4
14及び414は、好ましくは高固有抵抗を有する金属
材料から形成された層418によって互いに分かれてい
る。逆平行結合(APC)層420は、好ましくは非磁
気材料から形成され、それによって第1及び第2のAP
ピン留め層412及び414が反強磁性的に第3のAP
ピン留め層416と結合することを可能とする。
【0043】層418は、任意の抵抗材料から形成する
ことができる。そのような材料として、例えばNFeN
b、NiFeMo、及びNiFeCrが挙げられる。し
かし、NiFeNbは、電気的な固有抵抗が高く、また
均質なFCC構造を有することから特に効果的であると
考えられる。任意の適当な非磁気材料を用いて逆平行結
合層420を用いてもよいが、Ruが好ましい。第1、
第2、及び第3のAPピン留め層412、414、及び
416は適当な材料、例えばCoFe及びCoから形成
することができる。図に示す実施形態では、APピン留
め層412はCoFeからなる層であり、AFM層40
8上に堆積かつ接触している。第2及び第3のAPピン
留め層414及び416もまたCoFeから形成しても
よい。逆平行結合層420が第2のAPピン留め層41
4と第3のAPピン留め層416との間に形成されてい
る。好ましくは、第1及び第2のAPピン留め層412
及び414は、第3のAPピン留め層416の方向42
4とは反対の方向422にピン留めされている。
【0044】ピン留め層全体は、好ましくは厚さが約3
4オングストローム乃至約105オングストローム、よ
り好ましくは約56オングストロームである。第1のA
Pピン留め層412は、好ましくは厚さが約5オングス
トローム乃至約25オングストロームであり、より好ま
しくは約8オングストローム乃至約15オングストロー
ムである。最も好ましい厚さは約10オングストローム
である。ピン留め層410の中の高固有抵抗層418の
厚さは、約5オングストローム乃至約15オングストロ
ームの範囲内に収まることが好ましい。また、より好ま
しくは厚さが約6オングストローム乃至約10オングス
トロームである。高固有抵抗層418が約7オングスト
ロームの厚さであることが最も好ましい。第2のAPピ
ン留め層414は好ましくは約5オングストローム乃至
約25オングストロームの厚さであり、より好ましくは
約5オングストローム乃至約25オングストローム、さ
らに最も好ましくは約5オングストロームである。逆平
行結合層420の厚さは、好ましくは約4オングストロ
ーム乃至約10オングストローム、より好ましくは約6
オングストローム乃至約9オングストローム、さらに最
も約8オングストロームである。
【0045】第3のAPピン留め層416の厚さは、好ま
しくは約15オングストローム乃至約30オングストロ
ーム、より好ましくは22オングストローム乃至約28
オングストローム、さらに最も好ましくは約26オング
ストロームである。第1及び第3のAPピン留め層41
2及び416の厚さは、同時に調整されなければならな
い。なぜなら、スピン・バルブ・センサ400の性能は
それらの間の差に依存するからである。この差、又は第
3のAPピン留め層416の厚さを差し引いた第1のA
Pピン留め層412の厚さは、約3オングストローム乃
至約20オングストロームである。
【0046】図示したように、スピン・バルブ・センサ
400は、第3のAPピン留め層416の上に接触する
ようにして形成されたスペーサ層426を同様に有す
る。スペーサ層426は、好ましくはGMR促進物質
(例えば銅(Cu))から形成されるが、 金(Au)
又は銀(Ag)等の他のGMR促進物質から形成されて
もよい。本発明にとってスペーサ層426の厚さは重要
であり、好ましくは約15オングストローム乃至約30
オングストローム、より好ましくは約18オングストロ
ーム乃至約25オングストローム、さらに最も好ましく
は約21オングストロームである。
【0047】図に示すように、自由強磁性層428がス
ペーサ層426の上に隣接したかたちで形成されてい
る。本発明の優れた点が得られるように、自由強磁性層
428は好ましくは磁気抵抗の度合いが高い材料から形
成される。そのような材料の一例として、Co−Fe合
金が挙げられる。好ましくは、自由強磁性層428は、
該自由強磁性層428の構造が第2の材料に張り合わせ
られている構造とともに磁気軟度HKを保つ。図示した
実施形態では、自由層428はCoFeからなる抵抗層
(ラミネート層)430とNiFeからなるラミネート
層432とから形成され、それはその磁気抵抗が高いこ
と及びその磁気歪みが低いことから選択される。CoF
eからなるラミネート層430及びNiFeからなるラ
ミネート層432は、磁気軟度達成の助けとなる。
【0048】好ましくは、自由磁強磁性層428は、全
体の厚さが約25オングストローム乃至約75オングス
トロームである。より好ましくは約35オングストロー
ム乃至約55オングストロームの厚さである。約45オ
ングストロームが最も好ましい。したがって、抵抗層4
30は好ましくは厚さが約5オングストローム乃至約1
5オングストロームであり、より好ましくは約10オン
グストローム乃至約15オングストローム、さらに最も
好ましくは約15オングストロームである。さらに、ラ
ミネート層432は、好ましくは厚さが約20オングス
トローム乃至約60オングストロームの範囲内で形成さ
れる。より好ましい範囲は、約25オングストローム乃
至約40オングストロームである。最も好ましい厚さは
約30オングストロームである。
【0049】ラミネート層432は、好ましいNi−F
e合金とともに複数の材料から構成されるものであって
もよい。例えば、CoをNi−Fe合金に加えることで
自由強磁性層428の全体的な磁気抵抗が実質的に増加
し、一方で自由強磁性層428の磁気軟度HKが実質的
に減少するという知見が得られている。クロム、タンタ
ル、ロジウム、及びモリブデンもまたNi−Fe合金に
加えることでラミネート層432の抵抗を高め、それに
よって抵抗層430を流れる電流の量を高めることがで
きる。
【0050】再び図5を参照する。図に示すように、ス
ピン・バルブ・センサ400は、中央領域404に堆積
された材料を酸化から保護するために自由強磁性層42
8上に形成されたキャップ層435が設けられている。
キャップ層435は、好ましくはタンタル(Ta)から
作られるが、任意の適当な材料を使用してもよいことは
当然である。また、図に示すように、スピン・バルブ・
センサ400は端部領域402に一対の長手方向にバイ
アスする層436が形成されている。バイアス層436
は、好ましくはCo−Pt−Cr合金等の硬質材料から
作られ、中央領域404を長手方向にバイアスするため
に使用される。
【0051】図に示すように、一対のリード438もま
たバイアス層436上に形成されており、スピン・バル
ブ・センサ400、電源442、及び検出装置440の
間の回路経路を形成するのに用いられる。好ましい実施
の形態では、検出装置440は2本のリード402間の
電圧信号を検出する。ディスク上の磁気信号が変化する
ことでこの電圧信号が変化する。
【0052】センス電圧信号は、記録された媒体からの
印加磁気信号に応答して自由強磁性層428の磁化方向
MFが回転することで中央領域404の抵抗R''が変化
することで生ずる。検出装置は、当業者に知られている
部分応答最尤(PRML)チャンネル等のデジタル記録
チャンネルを有するものであってもよい。あるいは、検
出装置は当業者に知られているピーク検出チャンネルを
含むものであってもよい。一実施形態では、検出装置は
PRML形のデジタル記録チャンネルを有する。
【0053】図6(a)を参照すると、シード層407
はそれ自体が複数の層から形成されていてもよい。図に
示す例では、下部層510が基板406上に直接置かれ
ており、またシード層407の上に形成された層のテク
スチャを制御するために下部層510の上部にテクスチ
ャ層530が置かれている。テクスチャ層530は、好
ましくは面心立方(FCC)結晶構造を持つ材料から形
成されており、該結晶構造の(111)平面を基板40
6に対して平行にする材料からテクスチャ層530を形
成することが優れた点であると考えられる。そのような
材料として、NiFebが最も好ましいが、適当な特性
を持つ他の材料(例えばNiFeMo及びNiFeC
r)を用いてもよい。
【0054】下部層510は、好ましくは基板406及
びテクスチャ層530の両方と適合性のある構造を有す
る。適合性のある構造は、一般に類似の結晶構造、結晶
配向、及び格子定数を有する。結晶材料の格子定数は、
結晶内の隣接する原子間の最も短い距離として定義され
る。類似の格子定数によって、隣接する層の結晶が互い
に整列し、殆ど不規則なところがない均質なきめの細か
い境界が得られる。したがって、下部層510は、好ま
しくは基板410に平行な(111)平面を持つFCC
結晶構造も有するべきである。また、基板406及びテ
クスチャ層530と類似の格子定数を有することが下部
層510に求められる。 NiOは下部層510を形成
する上で好ましい材料ではあるが、他の材料、例えばN
iMnOを用いてもよい。
【0055】このように構成することで、下部層510
は好ましくは厚さが約20オングストローム乃至約10
0オングストロームである。より好ましくは、下部層5
10の厚さは、約30オングストローム乃至約70オン
グストロームである。最も好ましくは、下部層510は
厚さが40オングストロームとするべきである。テクス
チャ層530の厚さは、好ましくは約5オングストロー
ム乃至約30オングストロームである。より好ましく
は、テクスチャ層530の厚さは約7オングストローム
乃至約20オングストロームである。最も好ましくは、
テクスチャ層530の厚さは約10オングストロームで
ある。
【0056】次に図6(b)を参照しながら説明する。
この図では、図5のシード層407に取って代わる実施
形態が示されている。図に示すように、下部層510と
テクスチャ層530との間に移行層520が挿入されて
いる。移行層520は、下部層510とテクスチャ層5
30との間の移行をたやすくすることができ、反強磁性
層408のよりいっそう適当な礎を提供することができ
る。一つの例として、反強磁性層408はPtMnから
形成され、かつ移行層520が好ましくは含まれること
で薄い反強磁性層408の良好な形成が可能となる。T
aは移行層520を形成する上で好ましい材料ではなる
が、他の適当な材料(例えばZr)を用いてもよい。
【0057】下部層510及びテクスチャ層530の厚
さは、この実施形態で構成したように、好ましくは既に
述べたように先行する実施形態と関連させることが好ま
しい。移行層520の厚さは、好ましくは約20オング
ストローム乃至約60オングストロームの範囲内となる
ようにする。より好ましくは、移行層520の厚さは約
25オングストローム乃至約45オングストロームであ
る。この実施形態の移行層520は最も好ましくは約3
0オングストロームの厚さを有する。
【0058】図7は、本発明にもとづくGMRセンサの
別の実施形態を示す。図7の実施形態では、シート層4
07が省かれている。高固有抵抗層418を残して、図
5に関連して説明したような構成とすることができる。
反強磁性層408は、この構成では、好ましくはNiO
から形成されるが、反強磁性層408のピン留め機能を
実施するために他の材料を使用してもよい。他の層及び
構成要素は、図5に関連した説明通りに形成することが
できる。
【0059】高固有抵抗層418及びシード層407を
一緒に用いた場合、特定の相乗効果が得られる。高比抵
抗バッファリング、均一なテクスチャ成長、及び高交換
結合の組み合わせによって、一意的に高いGMR係数を
もたらすことができる。図7の実施形態は、固有抵抗層
418がシード層407の不在下で機能することができ
ることを例証している。同様に、シード層407はピン
留め層410が高固有抵抗層418を含まない実施形態
でも機能することができる。
【0060】本発明の好ましい合金及び濃度は以下の通
りである。第1、第2、及び第3のピン留め層412、
414、及び416で使用するCo−Fe合金の現在の
ところ好ましい例は、Co90Fe10である。ラミネート
層で使用するNi−Fe合金の好ましい例は、Ni81
19である。高固有抵抗層418又はテクスチャ層53
0で使用するNi−Fe合金の好ましい例は、Ni42
50Nb8であり、Ni及びFeの部分は変更すること
ができるが、Nbの部分とほとんど等しいか大きいこと
が好ましい。
【0061】反強磁性層408又は下部層510で使用
する上でNi合金の好ましい一例は、Ni5050であ
る。反強磁性層510で使用する上でIrMnの好まし
い例は、Ir25Mn75であり、Irの部分は約20%か
ら約25%の間で変動してもよく、またMnの部分は約
75%から約80%の間で同様に変動してもよい。反強
磁性層408で使用する上でPtMnの好ましい例は、
Pt40Mn60である。Ptの部分は約40%から約50
%の間で変動してもよく、またMnの部分は同様に約5
0%から約60%の間で変動してもよい。
【0062】以上のことから、本発明の改善された下部
スピン・バルブ構造は、GMR係数を改善するので、ス
ピン・バルブの測定感度が改善される。改善されたシー
ド層及び高固有抵抗層は、層のテクスチャが改善される
ことで自由層の測定可能な抵抗変化を高めるので、自由
層の磁気軟度が増加し、層間の結合が強固となり、さら
に電流分路が減少する。
【0063】本発明は、その必須の特徴から離れること
なく他の特定の形態で具体化することができる。記述し
た実施形態は、全ての点で例証することのみを考慮した
ものであり、何ら限定を加えるためのものではない。し
たがって、本発明の範囲は、上記の説明によってではな
く特許請求の範囲によって示される。各請求項に開示さ
れた発明と等価なものが意味すること及びその範囲に入
る全ての変更は、本発明の特許請求の範囲に包含され
る。
【0064】まとめとして、本発明の構成に関して以下
に事項を開示する。 (1)基板と、前記基板上に設けられ、かつ前記基板に
対して実質的に平行に配置された(111)結晶学的平
面を形成するために選択された面心立方材料を含むシー
ド層と、磁束が通り、かつ該磁束の変化に応答して変化
する電気抵抗を有するように構成され、前記シード層の
上に位置した磁性材料からなる自由層と、を有すること
を特徴とするスピン・バルブ・センサ。 (2)前記シード層は、一般式 NiFeX(式中、XはNb、Mo、及びCrからなる
群から選択される) で表される化合物からなる群から選択される化合物を含
む第1の層を有することを特徴とする上記(1)に記載
のスピン・バルブ・センサ。 (3)前記シード層は、前記第1の層と前記基板との間
に位置した第2の層をさらに有し、また前記第2の層は
Ni合金を含むことを特徴とする上記(2)に記載のス
ピン・バルブ・センサ。 (4)第1の層はNiFeNbを含むことを特徴とする
上記(3)に記載のスピン・バルブ・センサ。 (5)前記第2の層はNiOを含むことを特徴とする上
記(4)に記載のスピン・バルブ・センサ。 (6)前記第1の層の厚さは5オングストローム乃至3
0オングストロームであり、また前記第2の層の厚さは
20オングストローム乃至100オングストロームであ
ることを特徴とする上記(5)に記載のスピン・バルブ
・センサ。 (7)前記第1の層と前記第2の層との間に第3の層を
さらに有し、前記第3の層はTa及びZrからなる群か
ら選択される金属を含有することを特徴とする上記
(3)に記載のスピン・バルブ・センサ。 (8)前記第3の層はTaを含むことを特徴とする上記
(7)に記載のスピン・バルブ・センサ。 (9)前記第3の層の厚さは、20オングストローム乃
至60オングストロームであることを特徴とする上記
(8)に記載のスピン・バルブ・センサ。 (10)前記シード層と前記自由層との間に位置したピ
ン留め層をさらに有し、前記ピン留め層から前記反強磁
性層へ流れる電流の量を減少させるようにして選択され
た抵抗材料からなる層を前記ピン留め層が有することを
特徴とする上記(3)に記載のスピン・バルブ・セン
サ。 (11)前記ピン留め層は、一般式NiFeX(式中、
XはNb、Mo、及びCrからなる群から選択される)
で表される化合物からなる群から選択される化合物を含
むことを特徴とする上記(10)に記載のスピン・バル
ブ・センサ。 (12)前記ピン留め層はNiFeNbを含むことを特
徴とする上記(11)に記載のスピン・バルブ・セン
サ。 (13)基板と、前記基板の上に位置した反強磁性(A
FM)層と、強磁性体から形成され、かつ前記反強磁性
層の上に配置されたピン留め層と、磁束が通り、かつ該
磁束の変化に応答して変化する電気抵抗を有するように
構成され、前記反強磁性(AFM)層の上に位置した磁
性材料からなる自由層とを有し、さらに、前記ピン留め
層の磁気配向が実質的に前記反強磁性層によって固定さ
れ、さらに前記ピン留め層から反強磁性層に流れる電流
の量を減少させるために選択された電気抵抗材料からな
る層を前記ピン留め層が有することを特徴とするスピン
・バルブ・センサ。 (14)前記ピン留め層は、前記反強磁性層に隣接した
第1の逆平行ピン留め層をさらに有し、前記第1の逆平
行ピン留め層はCoFeとCoとからなる群から選択さ
れる材料を含むことを特徴とする上記(13)に記載の
スピン・バルブ・センサ。 (15)前記ピン留め層は、前記第1の逆平行ピン留め
層の上に位置した第2の逆平行ピン留め層をさらに有
し、前記第2の逆平行ピン留め層はCoFeとCoとか
らなる群から選択される材料を含むことを特徴とする上
記(14)に記載のスピン・バルブ・センサ。 (16)電気的抵抗材料からなる層は第1及び第2の逆
平行ピン留め層の間、及び隣接して位置することを特徴
とする上記(15)のスピン・バルブ・センサ。(1
7)前記電気抵抗材料からなる層は、一般式 NifeX(式中、Xは、Nb、Mo、及びCrからな
る群から選択される元素) で表される化合物からなる群から選択される化合物から
なる材料を含むことを特徴とする上記(16)に記載の
スピン・バルブ・センサ。 (18)前記電気抵抗材料からなる層は、NiFeNb
を含むことを特徴とする上記(17)に記載のスピン・
バルブ・センサ。 (19)前記電気抵抗材料からなる層は、厚さが5オン
グストローム乃至15オングストロームであることを特
徴とする上記(18)に記載のスピン・バルブ・セン
サ。 (20)前記第1の逆平行ピン留め層及び第2の逆平行
ピン留め層は、それぞれ厚さが5オングストローム乃至
20オングストロームであることを特徴とする上記(1
9)に記載のスピン・バルブ・センサ。 (21)(1)磁気記録ディスクと、(2)基板、 一般式 NiFeX(式中、XはNb、Mo、及びCrからなる
群から選択される) で表される化合物からなる群から選択される化合物を含
む第1の層と、前記第1の層と前記基板との間に位置
し、かつNi合金を含む第2の層とを有し、前記基板の
上に配置されたシード層、前記シード層の上に配置した
反強磁性(AFM)層、強磁性体から形成され、かつ前
記反強磁性層の上に配置され、さらに磁気的配向が実質
的に固定されたピン留め層、前記ピン留め層の上に配置
されたスペーサ層、磁束が通り、かつ該磁束の変化に応
答して変化する電気抵抗を有するように構成され、前記
反強磁性(AFM)層の上に位置した磁性材料からなる
自由層、及び前記自由層の上に配置されたキャップ層を
有し、前記磁気記録ディスク上に記録されたデータを読
み取るための逆平行ピン留めスピン・バルブ・センサ
と、(3)前記磁気記録ディスク上に磁気記録された異
なるデータに前記スピン・バルブ・センサがアクセスす
るために前記磁気記録ディスク上で前記スピン・バルブ
・センサを移動させるアクチュエータと、(4)前記ス
ピン・バルブ・センサに電気的に連結し、かつ前記磁気
記録されたデータによって誘導される磁場の変化に応答
して前記ピン留め層の一定の磁化を基準とした前記自由
層の磁化軸の回転によって生ずる前記スピン・バルブ・
センサの抵抗の変化を検出するように構成された検出器
と、を備えることを特徴とするディスク・ドライブ装
置。 (22)前記第1の層はNiFeNbを含み、また前記
第2の層はNiOを含むことを特徴とする上記(21)
に記載のディスク・ドライブ装置。 (23)前記第1の層は厚さが5オングストローム乃至
30オングストロームであり、また前記第2の層は厚さ
が20オングストローム乃至100オングストロームで
あることを特徴とする上記(22)に記載のディスク・
ドライブ装置。 (24)前記シード層は、前記第1の層と前記第2の層
との間に位置したTaからなる第3の層をさらに有する
ことを特徴とする上記(23)に記載のディスク・ドラ
イブ装置。 (25)前記ピン留め層は前記ピン留め層から前記反強
磁性層へ流れる電流の量を減少させるように選択された
電気抵抗材料からなる層を有することを特徴とする上記
(24)に記載のディスク・ドライブ装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスピン・バルブ・センサの構成要素を説
明するための模式的断面図である。
【図2】従来のAPピン留めスピン・バルブ・センサの
構成要素を説明するための模式的断面図である。
【図3】本発明の磁気記録ディスク・ドライブ装置の一
実施形態の概略的構成を説明するためのブロック図であ
る。
【図4】本発明にもとづくSVヘッドの基板に対して平
行な(111)平面を持つ面心立方体(FCC)の微視
的部分の模式的斜視図である。
【図5】本発明にもとづく改善されたシード層を組み込
んだスピン・バルブ・センサの一実施形態の構成要素を
説明するための模式的断面図である。
【図6】図5に示す改善されたシード層を形成する複数
の層を説明するための断面図で、(a)はテクスチャ層
と下部層との間に移行層がない場合、(b)はテクスチ
ャ層と下部層との間に移行層が設けられた場合を示す。
【図7】本発明にもとづく改善されたピン留め層を組み
込んだスピン・バルブ・センサの一実施形態の構成要素
を説明するための模式的断面図である。
【符号の説明】
300 ディスク・ドライブ 312 磁気ディスク312 313 スライダ 314 スピンドル 315 サスペンジョン 318 ディスク・ドライブ・モータ 319 アクチュエータ・アーム 321 磁気読み取り/書き込みヘッド 322 ディスク面 327 アクチュエータ手段 329 制御ユニット 323、328 ライン 325 記録チャンネル 370 立方体試料 372 基板372 374 (111)平面 378 原子 400 スピン・バルブ・センサ 402 端部領域 404 中央領域 406 基板 407 第2の層(シード層) 408 反強磁性(AFM)層 410 APピン留め層 412 第1のピン留め層 414 第2のピン留め層 416 第3のピン留め層 418 高固有抵抗層 420 逆平行結合(APC)層 422、424 方向 426 スペーサ層 428 自由強磁性層 430 抵抗層(ラミネート層) 432 ラミネート層 435 キャップ層 436 バイアス層 438 リード 440 検出装置 442 電源 510 下部層 520 移行層 530 テクスチャ層

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 前記基板上に設けられ、かつ前記基板に対して実質的に
    平行に配置された(111)結晶学的平面を形成するた
    めに選択された面心立方材料を含むシード層と、 磁束が通り、かつ該磁束の変化に応答して変化する電気
    抵抗を有するように構成され、前記シード層の上に位置
    した磁性材料からなる自由層と、 を有することを特徴とするスピン・バルブ・センサ。
  2. 【請求項2】前記シード層は、一般式 NiFeX(式中、XはNb、Mo、及びCrからなる
    群から選択される) で表される化合物からなる群から選択される化合物を含
    む第1の層を有することを特徴とする請求項1に記載の
    スピン・バルブ・センサ。
  3. 【請求項3】前記シード層は、前記第1の層と前記基板
    との間に位置した第2の層をさらに有し、また前記第2
    の層はNi合金を含むことを特徴とする請求項2に記載
    のスピン・バルブ・センサ。
  4. 【請求項4】第1の層はNiFeNbを含むことを特徴
    とする請求項3に記載のスピン・バルブ・センサ。
  5. 【請求項5】前記第2の層はNiOを含むことを特徴と
    する請求項4に記載のスピン・バルブ・センサ。
  6. 【請求項6】前記第1の層の厚さは5オングストローム
    乃至30オングストロームであり、また前記第2の層の
    厚さは20オングストローム乃至100オングストロー
    ムであることを特徴とする請求項5に記載のスピン・バ
    ルブ・センサ。
  7. 【請求項7】前記第1の層と前記第2の層との間に第3
    の層をさらに有し、前記第3の層はTa及びZrからな
    る群から選択される金属を含有することを特徴とする請
    求項3に記載のスピン・バルブ・センサ。
  8. 【請求項8】前記第3の層はTaを含むことを特徴とす
    る請求項7に記載のスピン・バルブ・センサ。
  9. 【請求項9】前記第3の層の厚さは、20オングストロ
    ーム乃至60オングストロームであることを特徴とする
    請求項8に記載のスピン・バルブ・センサ。
  10. 【請求項10】前記シード層と前記自由層との間に位置
    したピン留め層をさらに有し、前記ピン留め層から前記
    反強磁性層へ流れる電流の量を減少させるようにして選
    択された抵抗材料からなる層を前記ピン留め層が有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のスピン・バルブ・セ
    ンサ。
  11. 【請求項11】前記ピン留め層は、一般式 NiFeX(式中、XはNb、Mo、及びCrからなる
    群から選択される) で表される化合物からなる群から選択される化合物を含
    むことを特徴とする請求項10に記載のスピン・バルブ
    ・センサ。
  12. 【請求項12】前記ピン留め層はNiFeNbを含むこ
    とを特徴とする請求項11に記載のスピン・バルブ・セ
    ンサ。
  13. 【請求項13】基板と、 前記基板の上に位置した反強磁性(AFM)層と、 強磁性体から形成され、かつ前記反強磁性層の上に配置
    されたピン留め層と、 磁束が通り、かつ該磁束の変化に応答して変化する電気
    抵抗を有するように構成され、前記反強磁性(AFM)
    層の上に位置した磁性材料からなる自由層とを有し、さ
    らに、 前記ピン留め層の磁気配向が実質的に前記反強磁性層に
    よって固定され、さらに前記ピン留め層から反強磁性層
    に流れる電流の量を減少させるために選択された電気抵
    抗材料からなる層を前記ピン留め層が有することを特徴
    とするスピン・バルブ・センサ。
  14. 【請求項14】前記ピン留め層は、前記反強磁性層に隣
    接した第1の逆平行ピン留め層をさらに有し、前記第1
    の逆平行ピン留め層はCoFeとCoとからなる群から
    選択される材料を含むことを特徴とする請求項13に記
    載のスピン・バルブ・センサ。
  15. 【請求項15】前記ピン留め層は、前記第1の逆平行ピ
    ン留め層の上に位置した第2の逆平行ピン留め層をさら
    に有し、前記第2の逆平行ピン留め層はCoFeとCo
    とからなる群から選択される材料を含むことを特徴とす
    る請求項14に記載のスピン・バルブ・センサ。
  16. 【請求項16】電気的抵抗材料からなる層は第1及び第
    2の逆平行ピン留め層の間、及び隣接して位置すること
    を特徴とする請求項15のスピン・バルブ・センサ。
  17. 【請求項17】前記電気抵抗材料からなる層は、一般式 NifeX(式中、Xは、Nb、Mo、及びCrからな
    る群から選択される元素) で表される化合物からなる群から選択される化合物から
    なる材料を含むことを特徴とする請求項16に記載のス
    ピン・バルブ・センサ。
  18. 【請求項18】前記電気抵抗材料からなる層は、NiF
    eNbを含むことを特徴とする請求項17に記載のスピ
    ン・バルブ・センサ。
  19. 【請求項19】前記電気抵抗材料からなる層は、厚さが
    5オングストローム乃至15オングストロームであるこ
    とを特徴とする請求項18に記載のスピン・バルブ・セ
    ンサ。
  20. 【請求項20】前記第1の逆平行ピン留め層及び第2の
    逆平行ピン留め層は、それぞれ厚さが5オングストロー
    ム乃至20オングストロームであることを特徴とする請
    求項19に記載のスピン・バルブ・センサ。
  21. 【請求項21】(1)磁気記録ディスクと、 (2)基板、 一般式 NiFeX(式中、XはNb、Mo、及びCrからなる
    群から選択される) で表される化合物からなる群から選択される化合物を含
    む第1の層と、 前記第1の層と前記基板との間に位置し、かつNi合金
    を含む第2の層とを有し、前記基板の上に配置されたシ
    ード層、 前記シード層の上に配置した反強磁性(AFM)層、 強磁性体から形成され、かつ前記反強磁性層の上に配置
    され、さらに磁気的配向が実質的に固定されたピン留め
    層、 前記ピン留め層の上に配置されたスペーサ層、 磁束が通り、かつ該磁束の変化に応答して変化する電気
    抵抗を有するように構成され、前記反強磁性(AFM)
    層の上に位置した磁性材料からなる自由層、及び前記自
    由層の上に配置されたキャップ層を有し、前記磁気記録
    ディスク上に記録されたデータを読み取るための逆平行
    ピン留めスピン・バルブ・センサと、 (3)前記磁気記録ディスク上に磁気記録された異なる
    データに前記スピン・バルブ・センサがアクセスするた
    めに前記磁気記録ディスク上で前記スピン・バルブ・セ
    ンサを移動させるアクチュエータと、 (4)前記スピン・バルブ・センサに電気的に連結し、
    かつ前記磁気記録されたデータによって誘導される磁場
    の変化に応答して前記ピン留め層の一定の磁化を基準と
    した前記自由層の磁化軸の回転によって生ずる前記スピ
    ン・バルブ・センサの抵抗の変化を検出するように構成
    された検出器と、 を備えることを特徴とするディスク・ドライブ装置。
  22. 【請求項22】前記第1の層はNiFeNbを含み、ま
    た前記第2の層はNiOを含むことを特徴とする請求項
    21に記載のディスク・ドライブ装置。
  23. 【請求項23】前記第1の層は厚さが5オングストロー
    ム乃至30オングストロームであり、また前記第2の層
    は厚さが20オングストローム乃至100オングストロ
    ームであることを特徴とする請求項22に記載のディス
    ク・ドライブ装置。
  24. 【請求項24】前記シード層は、前記第1の層と前記第
    2の層との間に位置したTaからなる第3の層をさらに
    有することを特徴とする請求項23に記載のディスク・
    ドライブ装置。
  25. 【請求項25】前記ピン留め層は前記ピン留め層から前
    記反強磁性層へ流れる電流の量を減少させるように選択
    された電気抵抗材料からなる層を有することを特徴とす
    る請求項24に記載のディスク・ドライブ装置。
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