JP2585735B2

JP2585735B2 - 回転シート用ターンテーブル装置

Info

Publication number: JP2585735B2
Application number: JP63189172A
Authority: JP
Inventors: 憲司津村; 喜美男桂木; 幸文山田; 隆己寺田
Original assignee: Aisin Seiki Co Ltd; Daihatsu Kogyo KK
Current assignee: Daihatsu Motor Co Ltd; Aisin Corp
Priority date: 1988-07-28
Filing date: 1988-07-28
Publication date: 1997-02-26
Anticipated expiration: 2012-02-26
Also published as: JPH0237051A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、主として自動車の回転シートに用いるター
ンテーブル装置に関する。

（従来の技術）従来、この種回転シート用ターンテーブル装置は、例
えば実開昭59−40135号公報に記載されているごとく、
自動車のフロア側にロアパネルを固定し、該ロアパネル
の上部にアッパパネルを回転自由に支持すると共に、こ
のアッパパネル上にシートを固定して、該シートを前記
アッパパネルを介して前記ロアパネルに対し回転させる
ようにしている。

ところで、自動車のシートには、固定式及び回転式の
何れにもシートベルトを取付ける必要がある。

しかして固定式としたシートにシートベルトを取付け
る場合には、前記シートが移動しないことから、前記シ
ートベルトの一端を支持するシートベルトアンカを、自
動車フロアなど任意の静止部材に取付けることが可能で
あるが、一方、回転式としたシートにおいて、前記シー
トベルトアンカを前記静止部材に取付けたりすると、前
記シートの回転時に、該シートと前記シートベルトアン
カとの相対位置が変更されるので、該シートベルトアン
カを複数箇所に設けなければならない。

そこで、前記シートを如何なる位置に回転させる場合
にあっても、前記シートベルトの使用を可能ならしめる
ために、前記回転シート側にシートベルトアンカを取付
け、該シートベルトアンカに前記シートベルトの一端を
支持させることが考えられたのである。

（発明が解決しようとする課題）ところが、以上のような従来構造において、前記回転
シート側にシートベルトアンカを取付けた場合には、例
えば車両の衝突時などにおいてシートベルトを介して前
記シートベルトアンカに大きな引っ張り荷重が作用した
時、前記アッパパネルにもロアパネルに対して剥離する
方向（離間方向）の荷重が加わって、前記アッパパネル
が変形し、前記アッパパネルつまりシート側の前記ロア
パネルに対する回転がスムーズに行えない不都合が発生
し、また斯かる不都合を解消すべく、前記アッパパネル
などを肉厚大の板材で形成すると、自動車の重量が大と
なったり、製作コストが高くなるなどの問題が発生す
る。

本発明は以上のような問題に鑑みてなしたものであ
り、その目的は、前記シートを如何なる位置に回転させ
る場合にあっても、前記シートベルトの使用を可能なら
しめるべく、前記シートベルトアンカをシート側に取付
けるにも拘わらず、部品が変形するのを抑制し、しかも
前記シートのスムーズな回転を行うことができる回転シ
ート用ターンテーブル装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために、本発明は、シートベルト
アンカを設けた回転シートを車体に対して回転自由に支
持するターンテーブル装置であって、前記回転シート側
に固定する環状の第１レールと、車体側に固定する第２
レールとを備え、前記第１レールに、上部対向壁とこの
上部対向壁に対して所定間隔開けて相対向する下部対向
壁とを備えたガイド部を設ける一方、前記第２レール
に、シャフトを支持して、該シャフトに、前記ガイド部
の下部対向壁に当接する第１ローラと、前記ガイド部の
上部対向壁に当接する第２ローラとを設けて、これら両
ローラを介して前記第２レールを前記第１レールに対し
相対回転可能としたことを特徴とするものである。

（作用）本発明によれば、例えば車両の衝突時などにおいて前
記回転シート側に設けるシートベルトアンカに大きな引
っ張り荷重がかかったようなときには、この引っ張り荷
重が、前記ガイド部の下部対向壁を介して前記第２レー
ルの第１ローラとシャフトとで受止められ、該シートベ
ルトアンカに充分な支持強度を得ることができ、しかも
前記各レールの変形なども抑制されるのである。

また本発明によれば、前記ガイド部の下部対向壁に前
記第１ローラを当接させると共に、前記ガイド部の上部
対向癖に前記第２ローラを当接させているので、前記第
１レールを前記第２レールに対してガタつくことなくス
ムーズに回転させることが出来るし、また前記第１ロー
ラ及び該ローラを支持するシャフトが、車体側に固定す
る第２レールに設けられているので、車体に対する前記
荷重の伝達経路が一定となって、前記回転シートの支持
強度が向上するのである。

（実施例）実施例について、図面を参照して説明する。

第３図は、一人掛用回転シート（Ｓ）に適用したター
ンテーブル装置（Ｔ）の全体構造を示しており、車体の
フロア上に組付けたベース部材（Ｆ）上に、車体前後方
向に移動調節可能としたスライド機構（SL）を設けると
共に、該スライド機構（SL）の上部側に前記ターンテー
ブル装置（Ｔ）を配設し、このターンテーブル装置
（Ｔ）上に前記シート（Ｓ）を取付ける一方、このシー
ト（Ｓ）の側部位置に、シートベルト（図示せず）を係
止するためのシートベルトアンカ（Ａ）を取付けてい
る。

前記ターンテーブル装置（Ｔ）は、第２図にも示した
ように、所定幅をもった環状の第１レール（１）と、該
レール（１）の幅方向中間部位に対向配設される半円弧
形状をなす２組の第２レール（２）（２）とを備え、前
記第１レール（１）を前記回転シート（Ｓ）側に固定す
ると共に、前記各第２レール（２）を前記スライド機構
（SL）側に相対向状に固定する。

そして、第１図で明らかにしたごとく、前記第２レー
ル（２）を断面概略Ｕ字状に形成して、該第２レール
（２）の両側壁（21）（21）で周方向両側に、それぞれ
相対向する貫通孔（22）（22）を設け、該各貫通孔（2
2）間にシャフト（３）を挿通支持させると共に、この
シャフト（３）の前記各側壁（21）から突出される両端
部に、それぞれ第１ローラ（４）（４）を組付ける一
方、前記シャフト（３）の長さ方向中間部で前記各側壁
（21）間には、第２ローラ（５）を組付ける。

また、前記第１レール（１）を断面概略Ｃ形状に形成
し、即ち前記シート（Ｓ）側に配設される上部対向壁
（11）と、該上部対向壁（11）の両側から下方に向けて
対向状に延設される一対の側壁（12）（12）と、これら
各側壁（12）の下端側からそれぞれ内方側に向けて延設
される下部対向壁（13）（13）とにより断面概略Ｃ形状
に形成して、これら上下対向壁（11）（13）で、前記各
ローラ（４）（５）のガイド部（６）を形成すると共
に、該ガイド部（６）の前記各下部対向壁（13）に、前
記各第１ローラ（４）の下部側外周面を当接支持させる
ようになす一方、前記上部対向壁（11）に前記第２ロー
ラ（５）の上部側外周面を当接支持させるようになし、
これら各ローラ（４）（５）を前記上部対向壁（11）と
下部対向壁（13）に摺接させて転動させることにより、
前記第２レール（２）に対し前記第１レール（１）を、
ガタなどを発生することなく回転させるようになすので
ある。

第１図の実施例では、前記シャフト（３）の長さ方向
両端部に、それぞれ合成樹脂などから成るスペーサ
（７）を取付け、該各スペーサ（７）を前記第１レール
（１）の各側壁（12）に当接させるようにしている。

また、同図においては、前記第１レール（１）の上部
側にブラケット（８）を一体に取付け、該ブラケット
（８）を介して前記回転シート（Ｓ）を前記第１レール
（１）側に固定すると共に、前記ブラケット（８）の下
部側に、前記第１レール（１）の各側壁（12）と各下部
対向壁（13）とを抱持するように補強部材（９）を取付
けている。

以上の実施例では、一人掛用回転シート（Ｓ）に適用
したターンテーブル装置（Ｔ）について説明したが、本
発明では二人掛用回転シート（Ｓ）に適用することも可
能であり、即ち第４図及び第５図に示したごとく、前記
第２レール（２）における各側壁（21）の周方向両側
で、前記各貫通孔（22）の内側に、それぞれ相対向する
補助孔（23）（23）を設け、この各補助孔（23）間に前
記シャフト（３）を追加して取付け、該シャフト（３）
の前記第２レール（２）から突出される両端部に、それ
ぞれ前述した場合と同様な第１ローラ（４）（４）を取
付けるのである。

更に、第３図に示したスライド機構（SL）は、車体前
後方向に延びる左右一対のアッパレール（31）（31）と
ロアレール（32）（32）とから成り、該各ロアレール
（32）を前記フロア（Ｆ）側に、また前記各アッパレー
ル（31）を前記回転シート（Ｓ）側にそれぞれ固定する
と共に、前記各レール（31）（32）間にそれぞれ３個の
ローラ（33）を介装させている。

（発明の効果）以上説明したように、本発明にかかる回転シート用タ
ーンテーブル装置では、回転シート側に固定する環状の
第１レールと、車体側に固定する第２レールとを備え、
前記第１レールに、上部対向壁とこの上部対向壁に対し
て所定間隔開けて相対向する下部対向壁とを備えたガイ
ド部を設ける一方、前記第２レールに、シャフトを支持
して、該シャフトに、前記ガイド部の下部対向壁に当接
する第１ローラと、前記ガイド部の上部対向壁に当接す
る第２ローラとを設けて、これら両ローラを介して前記
第２レールを前記第１レールに対し相対回転可能とした
ことにより、例えば車両の衝突時などにおいて前記回転
シート側に設けるシートベルトアンカに大きな引っ張り
荷重がかかっても、この引っ張り荷重を前記シャフトや
第１ローラで確実に受止め得て、前記各レールの変形な
どを抑制でき、該シートベルトアンカに充分な支持強度
を得ることができるのは勿論のこと、前記ガイド部の下
部対向壁に前記第１ローラを当接させると共に、前記ガ
イド部の上部対向壁に前記第２ローラを当接させている
ので、前記第１レールを前記第２レールに対してガタつ
くことなくスムーズに回転させることが出来るし、また
前記第１ローラ及び該第１ローラを支持するシャフト
が、車体側に固定する第２レールに設けられているの
で、車体に対する前記荷重の伝達経路が一定となって、
前記回転シートの支持強度が向上するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる回転シート用ターンテーブル装
置の要部を示す断面図、第２図は同ターンテーブル装置
を簡略的に示す平面図、第３図は同ターンテーブル装置
の全体構造を示す正面図、第４図及び第５図はそれぞれ
他の実施例を示す図面である。（１）……第１レール（11）……上部対向壁（13）……下部対向壁（２）……第２レール（３）……シャフト（４）……第１ローラ（５）……第２ローラ（６）……ガイド部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者寺田隆己愛知県刈谷市朝日町２丁目１番地アイシン精機株式会社内審査官林茂樹 (56)参考文献実開昭58−167229（ＪＰ，Ｕ) 実開昭61−57047（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】シートベルトアンカを設けた回転シートを
車体に対して回転自由に支持するターンテーブル装置で
あって、前記回転シート側に固定する環状の第１レールと、車体
側に固定する第２レールとを備え、前記第１レールに、
上部対向壁とこの上部対向壁に対して所定間隔開けて相
対向する下部対向壁とを備えたガイド部を設ける一方、
前記第２レールに、シャフトを支持して、該シャフト
に、前記ガイド部の下部対向壁に当接する第１ローラと
前記ガイド部の上部対向壁に当接する第２ローラとを設
けて、これら両ローラを介して前記第２レールを前記第
１レールに対し相対回転可能としたことを特徴とする回
転シート用ターンテーブル装置。