JP3745417B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートを前後方向にスライドさせるシートスライド装置に関し、さらに詳しくは、摺動材を介してアッパースライダをロワースライダに対し摺動自在に構成した車両用シートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用シートスライド装置においては、一般に互いに嵌合する一対のスライダチャネルの一方を車体に固定し、他方のスライダチャネルにシートを載置するとともに、複数のローラを介してシートが載置されたスライダチャネルを車体に固定されたスライダチャネルに対しスライド移動させることによりシートの位置を適宜調節している。
【0003】
また、シートをスライド移動させた場合、スライダチャネルの溶接歪等に起因する上下方向あるいは車両幅方向のガタが発生することもあり、上下スライダチャネルの間に鋼球等のボールを介装せしめることによりこのガタを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ガタを上下スライダチャネルの間に設けられたボールで防止する場合、ボールを保持するリテーナが必要となるばかりでなく、カシメ等の後加工を施すことによりリテーナを取り付ける必要があった。
【0005】
また、上下スライダチャネルの間に例えば樹脂製摺動材を設けることにより、上記ガタを防止することもできるが、摺動材の取り付けに際し、やはり上下スライダチャネルのいずれか一方に突起を形成した後カシメ等の後加工を施すという作業が必要であった。
【0006】
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、リテーナを廃止することにより部品点数を削減するとともに、カシメ等の後加工を必要とすることなく摺動材を容易に取り付けることができる車両用シートスライド装置を提供することを目的としている。
【0007】
本発明はさらに、単一形状の摺動材を上下スライダチャネル間に配設することにより上下方向及び車両幅方向のガタを同時に防止することができる車両用シートスライド装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、車体に固定されるロワーチャネルに対し、シートが載置されるアッパーチャネルを摺動自在に配設することによりシートの車両前後方向の位置を調節できるようにした車両用シートスライド装置において、上記アッパーチャネルの下面と上記ロワーチャネルの下部壁との間に複数のローラを配設することにより上記アッパーチャネルを上記ロワーチャネルに対しスライド自在とする一方、嵌合部を有する突起部を上記ロワーチャネルの上部壁の両隅部内面より斜め下方に延在するように形成するとともに、樹脂製摺動材に被嵌合部を形成し、上記摺動材を上記突起部に対し押圧することにより上記嵌合部を上記被嵌合部に嵌合せしめて上記摺動材を上記ロワーチャネルの上部壁と側壁内面に当接するように上記ロワーチャネルに取り付け、上記摺動材の上記アッパーチャネルとの摺動面を上記摺動材の下方から側方まで延在せしめ、上記アッパーチャネルの上記ロワーチャネルに対する上下方向及び車両幅方向のガタを防止したことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、上記摺動材の両端にストッパ部を一体的に形成し、該ストッパ部の内面を上記ロワーチャネルの両端面にそれぞれ対向せしめることにより、上記摺動材の上記ロワーチャネルに対する移動を阻止するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明にかかる車両用シートスライド装置2を示しており、車両長手方向に延在するとともに車体(図示せず)にブラケット(図示せず)を介して固定される一対のロワーチャネル4と、各ロワーチャネル4に摺動自在に取り付けられるアッパーチャネル6とで構成されている。シートSはアッパーチャネル6上に載置固定され、アッパーチャネル6がロワーチャネル4に対し摺動することにより、シートSの車両前後位置を調節できるようになっている。
【0012】
図2に示されるように、ロワーチャネル4はその上部壁の中央部に形成されたスリット4aのみ開口した略閉断面を有しており、その下部壁内面には複数のローラ8が転動自在に収容される凹部4bが形成されている。また、上部壁の両隅内面には略45度斜め下方に突設せしめられた一対の突起部10が形成されており、その下端には後述する摺動材と嵌合する円筒状嵌合部10aが形成されている。
【0013】
一方、アッパーチャネル6は、垂直壁6aと、垂直壁6aの下部に形成された基部6bと、垂直壁6aの中間部に形成された中間突設部6cとを備えており、基部6bと中間突設部6との間の垂直壁6aがロワーチャネル4のスリット4aに遊挿されることによりロワーチャネル4に摺動自在に保持される。また、基部6bの両側には、摺動材との摺動面となる円弧面6dが形成されている。
【0014】
尚、ロワーチャネル4及びアッパーチャネル6はいずれもアルミニウム等の金属材料を押し出し加工して製作したものである。
【0015】
図3乃至図6はロワーチャネル4とアッパーチャネル6との間に介装せしめられる例えばアセタール等の樹脂製摺動材12を示している。摺動材12の長手方向中央部には、ロワーチャネル4に形成された突起部10が容易に挿入されるように突起部10の下端に形成された嵌合部10aの直径と略同一幅のスリット12aが形成されている。また、スリット12aの途中数箇所には、スリット12aより狭い幅の被嵌合部12bが形成されており、この部分12bが突起部10の嵌合部10aと嵌合することにより、摺動材12はロワーチャネル4の突起部10に保持される。
【0016】
尚、摺動材12の下面には、アッパーチャネル6の基部6bの両側に形成された円弧面6dと略同一形状の円弧面12dが形成されるとともに、摺動材12の両端にはストッパ部12cが一体的に形成されており、両ストッパ部12c間の長さはロワーチャネル4の全長と略同じかわずかに長く設定されている。
【0017】
上記構成を有する本発明にかかる車両用シートスライド装置を組みつける場合、ロワーチャネル4にまず摺動材12を挿入し、摺動材の上部スリット12aをロワーチャネル4に形成された一方の突起部10の円筒状嵌合部10aに対向せしめる。しかる後、摺動材12を斜め上方に押圧すると、突起部10の円筒状嵌合部10aの直径より幅狭の被嵌合部12bが多少拡開し、円筒状嵌合部10aが摺動材12の中央部に達するとともに摺動材12の上面がロワーチャネル4の上部壁及び側壁内面と当接する。その結果、摺動材12の弾性力により被嵌合部12bが元の位置に復帰することにより、摺動材12は突起部10に保持される。
【0018】
また、ストッパ部12cを除く摺動材12の長さはロワーチャネル4の全長と略同じかわずかに長く設定されているので、摺動材12が突起部10に保持された状態では、図2に示されるようにストッパ部12cの内面はロワーチャネル4の両端面と対向あるいは当接し、摺動材12がロワーチャネル4に対し前後方向にスライド移動することはない。
【0019】
同様にして、もう一つの摺動材12をロワーチャネル4に挿入し、摺動材12のスリット12aを他方の突起部12に対向せしめた後、斜め下方より押圧することにより摺動材12は突起部10に嵌合せしめられる。
【0020】
次に、所定数のローラ8をロワーチャネル4の下部壁内面に形成された凹部4bに配設した後、アッパーチャネル6の基部6bと中間突設部6cとの間の垂直壁6aとロワーチャネル4の上部スリット4aとを位置合わせし、アッパーチャネル6をロワーチャネル4の長手方向にスライド移動させてアッパーチャネル6の基部6bをロワーチャネル4に収容せしめると、図2に示されるようにシートスライド装置の組付けは完了する。
【0021】
上記構成からなる本発明にかかる車両用シートスライド装置の作用を次に説明する。
【0022】
アッパーチャネル6に固定されたシートSの前後位置を調節する場合、アッパーチャネル6はロワーチャネル4に対し車両前後方向にスライド移動するが、このスライド移動はロワーチャネル4の凹部4bに収容されたローラ8の転動により達成されるので、アッパーチャネル6のロワーチャネル4に対する摺動抵抗は極めて小さい。
【0023】
また、アッパーチャネル6のスライド移動の際、アッパーチャネル6の基部6bに形成された円弧面6dが対応する摺動材12の円弧面12dと常時当接するとともに、摺動面が突起部10の円筒状嵌合部10aの下方から側方まで延在しているので、アッパーチャネル6のロワーチャネル4に対する上下方向及び車両幅方向のガタが同時に防止される。
【0024】
尚、上記実施の態様において、二つの摺動材12を左右対称に配設したので、同一形状の摺動材を併用することができる。
【0025】
また、上記実施の態様において、摺動材をロワーチャネルに保持する構成としたが、摺動材を保持する突起部をアッパーチャネルの基部に形成する一方、ロワーチャネルの上部壁の両隅部内面に円弧面を形成しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0027】
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、ロワーチャネルに対し樹脂製摺動材を押圧することにより、ロワーチャネルの内面に形成された突起部の嵌合部を摺動材に形成された被嵌合部に嵌合せしめるようにしたので、カシメ等の後加工が不要となり取り付けが容易になるとともに、リテーナ等の別体の部材が不要である。
【0028】
また、上記突起部をロワーチャネルの上部壁の両隅部内面より斜め下方に延在せしめるとともに、摺動材のアッパーチャネルとの摺動面を摺動材の下方から側方まで延在せしめただけの簡単な構成で摺動材をロワーチャネルに容易に取り付けることができ、かつ、上下方向及び車両幅方向のガタを同時に防止することができる。
【0029】
さらに、請求項2に記載の発明によれば、摺動材の両端にストッパ部を一体的に形成したので、別体の部材を必要とすることなく摺動材のロワーチャネルに対する移動を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるシートスライド装置を採用した車両用シート装置の斜視図である。
【図2】 本発明にかかるシートスライド装置の一部断面側面図である。
【図3】 図2のシートスライド装置に配設される摺動材の斜視図である。
【図4】 図3の摺動材の平面図である。
【図5】 図4の線V−Vに沿った拡大断面図である。
【図6】 図4の線VI−VIに沿った拡大断面図である。
【符号の説明】
2 車両用シートスライド装置
4 ロワーチャネル
4a スリット
4b 凹部
6 アッパーチャネル
6a 垂直壁
6b 基部
6c 中間突設部
6d 円弧面
8 ローラ
10 突起部
10a 円筒状嵌合部
12 摺動材
12a スリット
12b 被嵌合部
12c ストッパ部
Claims (2)
- 車体に固定されるロワーチャネルに対し、シートが載置されるアッパーチャネルを摺動自在に配設することによりシートの車両前後方向の位置を調節できるようにした車両用シートスライド装置において、
上記アッパーチャネルの下面と上記ロワーチャネルの下部壁との間に複数のローラを配設することにより上記アッパーチャネルを上記ロワーチャネルに対しスライド自在とする一方、嵌合部を有する突起部を上記ロワーチャネルの上部壁の両隅部内面より斜め下方に延在するように形成するとともに、樹脂製摺動材に被嵌合部を形成し、上記摺動材を上記突起部に対し押圧することにより上記嵌合部を上記被嵌合部に嵌合せしめて上記摺動材を上記ロワーチャネルの上部壁と側壁内面に当接するように上記ロワーチャネルに取り付け、上記摺動材の上記アッパーチャネルとの摺動面を上記摺動材の下方から側方まで延在せしめ、上記アッパーチャネルの上記ロワーチャネルに対する上下方向及び車両幅方向のガタを防止したことを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 上記摺動材の両端にストッパ部を一体的に形成し、該ストッパ部の内面を上記ロワーチャネルの両端面にそれぞれ対向せしめることにより、上記摺動材の上記ロワーチャネルに対する移動を阻止するようにした請求項1に記載の車両用シートスライド装置。
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JP23242395A JP3745417B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 車両用シートスライド装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH0976800A JPH0976800A (ja) | 1997-03-25 |
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1995
- 1995-09-11 JP JP23242395A patent/JP3745417B2/ja not_active Expired - Fee Related
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