JP2013203161A - スライドレール機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】外力が作用しても変形し難く、ロアレールの内空間に一部分が挿入された状態のままで安定的に保持される可動レールを備えたスライドレール機構を提供する。
【解決手段】アッパレール20のうち、中空状のロアレール40の内空間ISに挿入されるインナー部22は、アッパレール20のスライド移動方向において、当該スライド移動方向を法線方向とする断面が閉断面となった領域を備えている。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両用シートのスライドレール機構に係り、特に、中空状の固定レールの内空間に可動レール中の少なくとも一部が挿入されている構造のスライドレール機構に関する。
車体フロアに対してスライド移動可能な状態で車両用シートを固定するスライドレール機構は、既に周知であり、車体フロア側に固定される固定レール、及び、固定レールに沿ってスライド移動することが可能な可動レールを主たる構成要素として有する。スライドレール機構の中には、固定レールが中空体となっており、可動レールの全部又は一部が固定レールの内空間に挿入された状態で動作するものも存在する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のシートスライド装置では、可動レールとしてのアッパレールが、上壁面と、上壁面の両端側から下方に向けて延出する側壁面と、側壁面の下端部から外側に向けて屈曲する屈曲面と、屈曲面の端部から更に内側に向けて屈曲する傾斜面とを備えている。そして、特許文献1に記載のシートスライド装置では、固定レールとしてのロアレールの内空間に、アッパレールのうち、側壁面の下端部から傾斜面に亘る部分が挿入されている。
特開2010−887号公報
ところで、特許文献1に記載のシートスライド装置では、ロアレールの上部に開口が形成されており、アッパレールの一部は当該開口を通じてロアレールの外側に露出している。より具体的に説明すると、アッパレールのうち、上壁面から側壁面に亘る部分については、上記の開口を通じてロアレールの内空間の外側に飛び出た状態になっている。ロアレールの内空間の外側に飛び出た上壁面には、車両用シートのシート本体が固定されている。
以上のような構成の場合、車両用シートに着座した乗員の背がシートバックに凭れ掛かる等すると、アッパレールの上壁面に上向きの荷重が作用する。この荷重によりアッパレールが変形し、ロアレールの内空間に挿入されていた部分が、ロアレールの上部に形成された開口から抜け出て、最終的にアッパレールがロアレールから外れてしまう虞がある。
したがって、可動レールについては、外力が作用したとしても変形し難く、ロアレールの内空間に一部分が挿入されている状態、換言すると、ロアレールに対してスライド移動自在な状態を維持することが可能な構造であることが望まれている。また、固定レール側についても、可動レールが抜け出る程度の幅になるまで開口が広がってしまわないように、レールの変形を抑制しなければならない。
一方、アッパレールをロアレールに対してスライド自在な状態で組み付ける上で、アッパレールの一部をロアレールの所定箇所に係合させる形になるが、アッパレールとロアレールの係合状態を保持しながら、アッパレールをロアレールに沿って安定的にスライド移動することが可能な構成が求められている。
また、可動レール中、ロアレールの内空間に挿入されている部分は、変形し難い形状となるように成形されるが、当該形状が内空間のスペースを有効活用した形状になっていると、好適である。さらに、可動レールの形状については、ロアレールの内空間に挿入されている部分の姿勢を保持することが可能な形状になっていると、より一層好適である。
また、可動レールの状態を固定レールに対して相対移動不能な状態、すなわち、ロック状態とするために、可動レール及び固定レールの各々に設けられた歯(ギア)を互いに噛み合わせる構成において、可動レール側歯と固定レール側歯との組み合わせが異なる場所に複数設置することがある。かかる場合には、各歯が、その噛み合い状態を安定的に保持しておくのに好適な位置に設置されていることが望ましい。
さらに、ロアレールの変形を抑制するために可動レールに形成された部分は、ロアレールの変形を抑制する際に、固定レール中、対応する部分に当接(干渉)することになり、この際に異音の発生を伴う虞がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、外力が作用しても変形し難く、ロアレールの内空間に一部分が挿入された状態のままで安定的に保持される可動レールを備えたスライドレール機構を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上壁に形成された開口が広がる方向に固定レールが変形してしまうのを抑制することが可能なスライドレール機構を提供することである。
また、本発明の他の目的は、アッパレールをロアレールに対してスライド自在に組み付けるためにアッパレールの一部がロアレールの所定箇所に係合された上で、アッパレールがロアレールとの係合状態を保持しつつロアレールに沿って安定的にスライド移動し得るスライドレール機構を提供することである。
また、本発明の他の目的は、可動レールのうち、ロアレールの内空間に挿入されている部分の形状が、内空間のスペースに応じて好適な形状に設定されたスライドレール機構を提供することである。さらに、本発明の他の目的は、可動レールのうち、ロアレールの内空間に挿入されている部分の形状が、当該挿入部分の内空間での姿勢を保持することが可能な形状に設定されたスライドレール機構を提供することである。
また、本発明の他の目的は、可動レールの状態を固定レールに対して相対移動不能な状態とする上で可動レール及び固定レールの各々に設けられた歯を互いに噛み合わせる構成において、可動レール側歯及び固定レール側歯が、その噛み合い状態を安定的に保持しておくのに好適な位置に設置されたスライドレール機構を提供することである。
また、本発明の他の目的は、ロアレールの変形を抑制するために可動レールに形成された部分が固定レール中の対応する部分に当接する際に、異音が発生するのを抑制することが可能なスライドレール機構を提供することである。
前記課題は、本発明のスライドレール機構によれば、車両本体に固定された中空状の固定レールと、少なくとも一部分が前記固定レールの内空間に挿入された状態で前記固定レールに沿ってスライド移動する可動レールと、該可動レールのうち、前記内空間に挿入される部分は、前記可動レールのスライド移動方向において、該スライド移動方向を法線方向とする断面が中実断面又は閉断面となった領域を備えることにより解決される。
上記のように、可動レールのうち、固定レールの内空間に挿入される部分の一部又は全部について、スライド移動方向を法線方向とする断面が中実断面又は閉断面となっていれば、当該固定レールの内空間に挿入される部分の剛性が向上することになる。この結果、本発明の可動レールについては、外力が作用しても変形し難く、固定レールの内空間に一部分が挿入された状態のままで安定的に保持されることになる。
また、上記のスライドレール機構によれば、前記固定レールは、前記スライド移動方向に沿って前記固定レールの一端から他端までスリットが形成された上壁を備え、前記可動レールの一部分は、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置されており、前記可動レールのうち、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置された部分は、上下方向において前記上壁の上面と対向する対向領域と、前記スライド移動方向と交差する交差方向における前記対向領域の端部と隣接した位置で下方に延出した第1延出領域と、を備え、該第1延出領域は、前記交差方向において前記上壁の端面と対向して、前記スリットが前記交差方向に広がるように前記上壁が変形するのを規制すると、好適である。
上記のように、可動レールのうち、固定レールの上壁に形成されたスリットの上方位置にあって固定レールの内空間の外に配置された部分に、上記の交差方向における上壁の端面と対向する第1延出領域が設けられていれば、第1延出領域が上壁の端面を係止するので、スリットが広がる方向に固定レールの上壁が変形するのを抑制することが可能になる。
また、上記のスライドレール機構において、前記第1延出領域は、前記上壁の下端位置まで延出しており、前記可動レールのうち、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置された部分は、前記第1延出領域の下端部と隣接した位置で前記交差方向において前記固定レールに向かって延出した第2延出領域を更に備えていると、好適である。
上記のように、第1延出領域と交差する第2延出領域が第1延出領域の下端部と隣接するように設けられていれば、第1延出領域の剛性が向上し、第1延出領域によって上壁の変形を規制する効果がより効果的に奏されるようになる。
また、上記のスライドレール機構において、前記上壁の下面には、該下面の前記交差方向における端部に位置し、上向きに窪むことによって形成された凹部が形成されており、
前記可動レールのうち、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置された部分は、前記第2延出領域中、前記交差方向において前記第1延出領域が位置する側とは反対側の端部と隣接した位置で前記凹部に向かって上方に延出した第3延出領域を更に備え、該第3延出領域の上端部は、前記凹部に嵌まり込んでいると、より好適である。
上記のように、第2延出領域と交差する第3延出領域が第2延出領域の端部と隣接するように設けられていれば、第1延出領域周辺の剛性が更に向上する。さらに、第3延出領域の上端部が、固定レールの上壁の下面に形成された凹部に嵌まり込むので、上壁の変形を規制する効果がより一層効果的に奏されるようになる。また、可動レールについては、第3延出領域の上端部が凹部にガイドされながらスライド移動するので、より安定した状態で固定レールに沿ってスライド移動することが可能になる。
また、上記のスライドレール機構において、前記固定レールは、前記交差方向における前記固定レールの端面から外側に隆起した隆起部を有し、該隆起部は、上下方向において前記第2延出領域と対向して、前記第2延出領域中、前記交差方向において前記第3延出領域が位置する側の端部が下方に動くのを規制すると、より一層好適である。
上記のように、第2延出領域中、第3延出領域が位置する側の端部が下方に動いた際、隆起部が当該端部を係止すれば、固定レール側の係合部と可動レール側の係合部との係合が解除されないようになる。これにより、両係合部間の係合状態が良好に保持されるので、可動レールがより安定した状態で固定レールに沿ってスライド移動するようになる。
また、上記のスライドレール機構において、前記可動レールのうち、前記第1延出領域、前記第2延出領域及び前記第3延出領域は、樹脂材料からなり、前記上壁のうち、前記第1延出領域、前記第2延出領域若しくは前記第3延出領域のいずれかと対向する部分は、樹脂材料からなると、好適である。
上記の構成であれば、ロアレールの変形を抑制するために可動レールに形成された部分、すなわち、第1延出領域、第2延出領域及び第3延出領域が、固定レール中の対応する部分に当接する際に異音が生じるのを抑制することが可能になる。
また、上記のスライドレール機構において、前記可動レールのうち、前記内空間に挿入される部分は、前記スリットの下方位置に位置し、かつ、前記交差方向において前記スリットの縁よりも外側に張り出た張出部を備えていると、好適である。
上記のように、可動レール中、固定レールの内空間に挿入される部分が、スリットの縁よりも外側に張り出た張出部を備えていれば、内空間のスペースを有効活用して、当該内空間に挿入される部分の形状を、剛性を確保するのに好適な形状に設定することが可能である。
また、上記のスライドレール機構において、前記張出部は、前記上壁の下面の直下位置にあり、前記張出部の上端面は、前記下面中、前記スリットと隣接する範囲に沿っていると、より好適である。
上記のように、張出部の上端面が固定レールの上壁の下面中、スリットと隣接する範囲に沿っていれば、可動レール中、固定レールの内空間に挿入されている部分に対して外力が作用しても、張出部が上壁に係止されるので、当該固定レールの内空間に挿入されている部分の傾きを抑制することが可能である。
また、上記のスライドレール機構において、前記内空間に設けられ、前記可動レールの状態を前記固定レールに対して相対移動不能な状態にするために形成された固定レール側歯と、前記可動レールに取り付けられ、上下方向に移動して前記固定レール側歯と噛み合うロック用歯と、を備え、前記固定レール側歯及び前記ロック用歯の組み合わせが、前記交差方向において、前記可動レールのうち、前記内空間に挿入される部分の両脇位置にそれぞれ配置されていると、好適である。
上記のように、可動レール中、固定レールの内空間に挿入される部分の両脇位置に固定レール側歯及びロック用歯の組み合わせが配置されていれば、交差方向において一端側にある固定レール側歯及びロック用歯、並びに、他端側にある固定レール側歯及びロック用歯は、交差方向において間隔を空けた状態で噛み合うようになる。これにより、内空間の一端側及び他端側において、両歯同士が噛み合った状態を安定的に保持しておくことが可能となる。
請求項1の発明によれば、可動レールについて、外力が作用しても変形し難く、固定レールの内空間に一部分が挿入された状態のままで安定的に保持されることになる。
請求項2の発明によれば、スリットが広がる方向に固定レールの上壁が変形するのを抑制することが可能になる。
請求項3の発明によれば、第1延出領域の剛性が向上し、第1延出領域によって上壁の変形を規制する効果がより効果的に奏されるようになる。
請求項4の発明によれば、上壁の変形をより一層効果的に規制するとともに、可動レールのスライド移動をより安定させることが可能になる。
請求項5の発明によれば、固定レール側の係合部と可動レール側の係合部との係合状態が良好に保持され、可動レールのスライド移動をより安定させることが可能になる。
請求項6の発明によれば、第1延出領域、第2延出領域及び第3延出領域が、固定レール中の対応する部分に当接する際に異音が生じるのを抑制することが可能になる。
請求項7の発明によれば、可動レール中、固定レールの内空間に挿入される部分の形状を、内空間のスペースを有効活用しつつ、剛性を確保するのに好適な形状に設定することが可能になる。
請求項8の発明によれば、可動レール中、固定レールの内空間に挿入されている部分に対して外力が作用しても、当該部分の傾きを抑制することが可能になる。
請求項9の発明によれば、交差方向一端側にある固定レール側歯及びロック用歯、並びに、他端側にある固定レール側歯及びロック用歯が、交差方向において間隔を空けた状態で噛み合うようになり、内空間の一端側及び他端側において、両歯同士が噛み合った状態を安定的に保持しておくことが可能となる。
車両用シートを示す模式斜視図である。 車両用シートのフレームを示す概略斜視図である。 本実施形態に係るスライドレール機構の前方側を示す模式斜視図である。 前端側から見たときのスライドレール機構を示す模式図である。 本実施形態に係るスライドレール機構の全体を示す模式斜視図である。 図5のA−A断面図である。 本実施形態に係るアッパレール及びロック解除機構を示す模式側面図である。 本実施形態に係るロアレールを前端側から見たときの模式図である。 本実施形態に係るロアレールについての幅方向を法線方向とする模式断面図である。 アッパレールのスライド移動範囲の前側限界位置を示す図である。 アッパレールのスライド移動範囲の後側限界位置を示す図である。 ロック解除機構が組み付けられた状態のアッパレールを後端側から見た模式図である。 ロックガイド部の説明図である。 本実施形態に係るアッパレールの後端部を示す模式斜視図である。 本実施形態に係るロック解除機構及びリンク部材を示す模式側面図である。 本実施形態に係るロック解除機構及びリンク部材を示す模式平面図である。 図16(A)は、ロック状態の説明図であり、図16(B)は、アンロック状態の説明図である。 渦巻きバネが取り付けられた状態の操作レバーの模式斜視図である。 レバー取り付け部中、操作レバーが取り付けられている部分の周辺を拡大した図である。 付勢バネが組み付けられた状態のスライドレール機構の前端部を示す模式側面図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について、図を参照しながら説明する。
図1は、車両用シートを示す模式斜視図である。図2は、車両用シートのフレームを示す概略斜視図である。図3は、本実施形態に係るスライドレール機構の前方側を示す模式斜視図である。図4は、前端側から見たときのスライドレール機構を示す模式図である。図5は、本実施形態に係るスライドレール機構の全体を示す模式斜視図である。図6は、図5のA−A断面図である。図7は、本実施形態に係るアッパレール及びロック解除機構を示す模式側面図である。図7は、ロック解除機構の構成を図示する都合上、アッパレールの一部を切り欠いて図示している。
図8は、本実施形態に係るロアレールを前端側から見たときの模式図である。図9は、本実施形態に係るロアレールについての幅方向を法線方向とする模式断面図である。図10Aは、アッパレールのスライド移動範囲の前側限界位置を示す図であり、図10Bは、アッパレールのスライド移動範囲の後側限界位置を示す図である。図10A及び図10Bでは、説明を分かり易くするために、スライドレール機構を幾分簡略化して図示しており、例えば、図中、アッパレールについては後述するアウター部を省略して図示している。
図11は、ロック解除機構が組み付けられた状態のアッパレールを後端側から見た模式図である。図12は、ロックガイド部の説明図である。図13は、本実施形態に係るアッパレールの後端部を示す模式斜視図である。
図14は、本実施形態に係るロック解除機構及びリンク部材を示す模式側面図である。図15は、本実施形態に係るロック解除機構及びリンク部材を示す模式平面図であり、同図では、ロック解除機構の構成を図示する都合上、アッパレールの一部を切り欠いて図示している。図16(A)は、ロック状態の説明図であり、図16(B)は、アンロック状態の説明図である。図17は、渦巻きバネが取り付けられた状態の操作レバーの模式斜視図である。図18は、レバー取り付け部中、操作レバーが取り付けられている部分の周辺を拡大した図である。図19は、付勢バネが組み付けられた状態のスライドレール機構の前端部を示す模式側面図である。
また、以下の説明において、前後方向とは、車両の進行方向に一致する方向のことであり、幅方向とは、車両の横幅に沿う方向のことであり、上下方向とは、車両の上下方向のことである。そして、以下で説明する各部材の位置については、車両用シートが車両の正規位置に取り付けられた状態での位置である。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
本実施形態に係るスライドレール機構4は、車両用シートSの一部を構成し、車両用シートを前後方向に位置調整可能な状態で車体に取り付けるためのものである。すなわち、スライドレール機構4は、上下方向において図1に示すシート本体と車体フロアとの間に介在し、シート本体が載置されたアッパレール20が車体フロアに固定されたロアレール40に沿ってスライド移動することで、車両用シートSが車体フロアに対して前後方向に相対移動する。
ここで、シート本体とは、車両用シートSのうち、シートバックS1、シートクッションS2及びヘッドレストS3により構成されている部分である。シートバックS1及びシートクッションS2は、それぞれ、フレーム1,2にクッションパッド1a,2aを配して表皮材1b,2bで被覆された構成となっている。ヘッドレストS3は、不図示の芯材にクッションパッド3aを配して表皮材3bで被覆された構成となっており、シートバックフレーム1に取り付けられたヘッドレストピラーHPによって支持される。
なお、本実施形態では、図2に示すように、アッパレール20とシートクッションフレーム2との間に、車両用シートSの上下位置を調整するための高さ調整機構5が配置されておいる。すなわち、本実施形態では、シート本体が高さ調整機構5を介してスライドレール機構4のアッパレール20に固定されている。
次に、スライドレール機構4の構成について概説する。
スライドレール機構4は、図3乃至7に示すように、固定レールとしてのロアレール40と、可動レールとしてのアッパレール20と、ロック解除機構60と、駆動部材としてのリンク部材80と、を有している。
ロアレール40は、車体、より具体的には車体フロアに固定された中空状の長尺体であり、本実施形態では樹脂材料によって一体成形されている。また、図2に示すように、ロアレール40は、幅方向に適宜な間隔を空けて一対設けられており、各々の構成については略左右対称となっている。
アッパレール20は、その一部をロアレール40の内空間ISに挿入した状態でロアレール40に沿ってスライド移動する長尺体であり、本実施形態では樹脂材料によって一体成形されている。本実施形態に係るアッパレール20は、図4または6に示すように、ロアレール40の内空間ISに挿入される部分(以下、インナー部22)と、ロアレール40の上方位置にあってシート本体が載置される部分(以下、アウター部24)と、略垂直方向に立設されておりインナー部22とアウター部24とを連結する立設部26とを有する。
以上のような構成のアッパレール20がロアレール40に沿ってスライドする際、インナー部22がロアレール40の底壁46の内表面46sを摺動し、アウター部24がロアレール40の上壁42の外表面42tのうち、上面を摺動する。一方、立設部26は、ロアレール40の上壁42の前端から後端に亘って直線状に形成されたスリット48に沿って移動する。
ロック解除機構60は、図6または図7に図示されており、アッパレール20の状態を、ロアレール40に対して相対移動不能な状態(以下、ロック状態)から、ロアレール40に対して相対移動可能な状態(アンロック状態)へ切り替えるために動作するものであり、アッパレール20のインナー部22の外側面22a、特に本実施形態では長手方向中央部に取り付けられている。ロック解除機構60の構造については、後に詳述する。
リンク部材80は、図7に図示されており、アッパレール20のロック状態を解除すべくロック解除機構60を駆動させる部材である。具体的に説明すると、リンク部材80は、アッパレールのロック状態を解除するために車両の乗員が操作する操作レバーLBと、ロック解除機構60との間に介在し、操作レバーLBからロック解除機構60へ駆動力を伝達する。
本実施形態において、リンク部材80は、アッパレール20のインナー部22、より詳しくは前端部側に取り付けられており、アッパレール20がスライド移動する際、アッパレール20と一体的に移動することとなる。ここで、リンク部材80のうち、操作レバーLBが取り付けられている部分(以下、レバー取り付け部82)は、上方に向かって延出している。そして、アッパレール20がスライド移動している間、リンク部材80は、図5に示すように、レバー取り付け部82の、取り付け穴82aが形成されている側の端部がスリット48を通じてロアレール40の内空間ISの外に出た状態となっている。
なお、アッパレール20に対するリンク部材80の締結は、締結部材としての締結ピン100によって実現されている。リンク部材80及び締結ピン100の構造については、後に詳述する。
以下、スライドレール機構4の各部、すなわち、ロアレール40、アッパレール20、ロック解除機構60及びリンク部材80の構成について詳しく説明する。
(ロアレール40)
ロアレール40は、車体フロアに固定され、前述したように、車両用シートSの幅方向において間隔を設けた状態で一対配置されている。一対のロアレール40の各々は、略左右対称の構成となっているので、以下の説明では、幅方向一端側のロアレール40の構造のみを説明する。
本実施形態においてロアレール40は、樹脂材料にて一体成形されており、その長手方向両端が開口端となるように構成されている。なお、ロアレール40の材質については、樹脂材料に限定されるものではなく、金属等、他の材料であってもよい。
また、ロアレール40は、中空体となっており、図8に示すように正面視で略矩形状の閉断面構造となっている。つまり、ロアレール40内には正面視で略矩形型の内空間ISが形成され、当該内空間ISは、上壁42、左右一対の側壁44,44及び底壁46に取り囲まれている。
上壁42は、その外表面42tである上面をアッパレール20のアウター部24が摺動する部分であり、その幅方向中央部には、アッパレール20のスライド移動方向に沿ってロアレール40の前端から後端までスリット48が形成されている。また、本実施形態に係るロアレール40では、図8に示すように、上壁42の幅方向両端部が略L字状に下方に折り曲げられてロアレール側係合部42aが形成されており、さらに、上壁42の下面においてロアレール側係合部42aと隣接する領域には係合溝42bが形成されている。
底壁46は、車体フロアに固定される部分であり、上壁42や側壁44と比較して幾分肉厚に形成されている一方で、軽量化のために、下側角部が面取りされている。本実施形態に係るロアレール40では、図8に示すように、底壁46の内表面46sのうち、幅方向中央部が下方に落ち込んでいる。つまり、底壁46には段差46a,46aが形成されており、当該段差46a,46a間には凹型溝46bが形成されている。この凹型溝46bは、ロアレール40の前端から後端に亘って形成されている。
そして、前述したように、アッパレール20がロアレール40に対してスライド移動する際には、底壁46の内表面46sをアッパレール20のインナー部22が摺動することになる。また、このとき、インナー部22の一部(具体的には、後述する被係止部28)が上記の凹型溝46bに嵌まり込んだ状態で凹型溝46b内を移動することとなる。
さらに、本実施形態のロアレール40では、図8に示す通り、上記の凹型溝46bのうち、前端よりも幾分後端側の位置に略直方体状の凸部46cが形成されている。この凸部46cは、ロアレール40の内空間ISに設けられ、アッパレール20中、当該内空間ISに挿入されている部分がロアレール40の前端側から内空間ISの外に抜けるのを規制するためのものである。
具体的に説明すると、アッパレール20がそのスライド移動範囲の前側限界位置に至った際に、ロアレール40の内空間ISでは、アッパレール20のインナー部22の下面に設けられた被係止部28が上記の凸部46cに係止されるようになっている。換言すると、アッパレール20のスライド移動範囲における前側限界位置とは、被係止部28が凸部46cに係止される位置であり、図10Aに示すアッパレール20の位置である。
左右一対の側壁44,44は、ロアレール40の内空間ISの側方に位置し、上壁42や底壁46に対して略垂直に立っている。換言すると、上壁42及び底壁46は、各側壁44,44に対して交差した状態で各側壁44,44と隣接する隣接壁に相当する。
また、図8に示すように、各側壁44の外表面44tの上下方向中央部分には、外側に隆起した隆起部44aが形成されている。この隆起部44aは、ロアレール40の前端から後端に亘って形成されている。
ところで、本実施形態に係るロアレール40において、上壁42及び底壁46の各々には、図8及び図9に示すように、内空間ISの隅付近でロアレール40の前端から後端まで伸びている歯形成部50が設けられている。そして、この歯形成部50には、前端よりもやや後端側に位置した部分から、後端よりもやや前端側に位置した部分に亘って矩形波状のロアレール側歯52が形成されている。
ロアレール側歯52は、固定レール側歯に相当し、後述するロック解除機構60に設けられたロック用歯66と噛み合うものであり、ロアレール40の長手方向、すなわち、アッパレール20のスライド移動方向に沿って並ぶように複数形成されている。なお、本実施形態において、ロアレール側歯52は、樹脂材料からなり、ロアレール40のうちの他の部分とともに一体成形されたものである。ただし、これに限定されるものではなく、ロアレール40のうち、歯形成部50のみが他とは異なる材料、例えば、金属から構成されていることとしてもよい。
そして、本実施形態では、上下方向において互いに対向する歯形成部50同士の間に形成された隙間のうち、ロアレール40の後端よりも幾分前端側の位置に、側壁44の内表面44sから突出形成された係止突起54が設けられている。この係止突起54は、アッパレール20中、ロアレール40の内空間ISに挿入されている部分が後端側から内空間ISの外に抜けるのを規制するためのものである。
具体的に説明すると、アッパレール20がそのスライド移動範囲の後側限界位置に至った際に、ロアレール40の内空間ISでは、アッパレール20のインナー部22に取り付けられた被係止部材が上記の係止突起54に係止されるようになっている。換言すると、アッパレール20のスライド移動範囲における後側限界位置とは、アッパレール20に取り付けられている被係止部材が係止突起54に係止される位置であり、図10Bに示すアッパレール20の位置である。なお、アッパレール20に取り付けられている被係止部材については、後に詳述する。
ここで、係止突起54は、側壁44の内表面44sから突出形成されている。これは、前後方向において係止突起54が形成された位置では、他の位置と比較して、側壁44の肉厚が大きくなっていることを意味している。換言すると、前後方向において係止突起54が形成されていない位置では、係止突起54が形成された位置と比較して、側壁44が薄肉となっており、その分、剛性が低くなってしまう。一方、本実施形態に係るロアレール40では、側壁44の外表面44tから外側に隆起した隆起部44aが形成されており、隆起部44aの隆起量に相当する分だけ側壁44の肉厚が確保されている。これにより、前後方向において係止突起54が形成されていない位置での側壁44の肉厚がより小さくなっていることに起因して剛性が低下したとしても、当該低下分の剛性を上記の隆起部44aによって補填することが可能である。
また、本実施形態では、上記の係止突起54が、樹脂材料からなりロアレール40のうちの他の部分とともに一体成形されている。さらに、係止突起54は、図8に示すように、ロアレール40の内空間ISの幅方向両端に一つずつ設けられており、各係止突起54は、上壁42及び底壁46の各々の歯形成部50との間を連結するように形成されている。つまり、本実施形態では、各側壁44,44及び上壁42がなす角部、ならびに、各側壁44,44及び底壁46がなす角部に係止突起54が位置している。このように係止突起54が側壁44、及び、側壁44に隣接する壁(具体的には、上壁42や底壁46)の双方に取り付けられているので、係止突起54自体の剛性が向上することになる。
さらに、本実施形態において、各係止突起54は、アッパレール20がスライド移動範囲の後側限界位置に到達した際に上記の被係止部材と当接する前端面から、ロアレール40の後端に向かってロアレール40の長手方向、換言すると、アッパレール20のスライド移動方向に沿って伸びて形成されている。一方、前述したように、歯形成部50に形成された複数のロアレール側歯52は、アッパレール20のスライド移動方向に沿って並んでいる。このようにロアレール側歯52が並ぶ方向と係止突起54の形成方向とが互いに沿っていることにより、本実施形態では、ロアレール側歯52及び係止突起54の各々の剛性が向上することとなる。
さらにまた、上記の隆起部44aはロアレール40の前端から後端に亘って形成されているので、前後方向において係止突起54が形成されている位置にも隆起部44aが設けられていることになる。さらに、図8に示すように、隆起部44aは、上下方向において係止突起54が形成された範囲内、分かり易く説明すると係止突起54の上端から下端までの範囲内に設けられている。このように側壁44のうち、係止突起54が形成されている部分については、その外表面44tに隆起部44aが設けられているので、その分より肉厚となって係止突起54の剛性が向上することになる。この結果、係止突起54は、安定して、アッパレール20に取り付けられた被係止部材を係止することができるようになっている。
以上のように構成されたロアレール40の内空間ISでは、幅方向において、内空間ISの両端に設けられた係止突起54よりも内側の位置に、ロアレール側歯52が列をなして形成されており、特に本実施形態では、ロアレール側歯52の列が幅方向一端側及び他端側にそれぞれ形成されている。
なお、本実施形態では、係止突起54がロアレール40のうちの他の部分と同様に樹脂材料からなり、当該他の部分とともに一体成形されていることとしたが、これに限定されるものではなく、ロアレール40のうち、係止突起54のみが他とは異なる材料、例えば、金属から構成されていることとしてもよい。
(アッパレール20)
アッパレール20は、前述したように、インナー部22、アウター部24及び立設部26からなり、本実施形態では、いずれの部分も樹脂材料からなり、かつ、一体的に成形されている。ただし、これに限定されるものではなく、インナー部22、アウター部24及び立設部26が別々に成形され、後工程で組み合わせられることとしてもよく、また、互いに異なる材料によって成形されることとしてもよい。
インナー部22は、図11に示すように、断面ロの字状の形状、すなわち、閉断面構造となった長尺中空体である。厳密に説明すると、インナー部22のうち、バネ留め用切り欠き22dが形成された後端部を除く部分については、アッパレール20のスライド移動方向を法線方向とする断面が閉断面となっている。つまり、本実施形態に係るインナー部22は、上記のスライド移動方向において、同方向を法線方向とする断面が閉断面となった領域を備えている。
以上のように、本実施形態では、インナー部22の少なくとも一部が閉断面構造となっていることにより、非閉断面構造である場合と比較して幾分剛性が高くなっている。なお、剛性を向上させる観点では、インナー部22は、上記のスライド移動方向において、同方向を法線方向とする断面が中実断面となった領域を備えていることとしてもよい。ただし、より軽量化された車両用シートSを提供する上では、閉断面構造のインナー部22であることが望ましい。
そして、インナー部22は、ロアレール40の内空間ISに挿入された状態において、ロアレール40の内空間ISの幅方向両端に設けられた係止突起54同士の間に位置し、より詳しく説明すると、図6に示すように、幅方向において一端側及び他端側にあるロアレール側歯52の列の間に位置している。つまり、アッパレール20がロアレール40に対してスライド移動する際、インナー部22は、内空間IS中、幅方向においてロアレール側歯52の列の間に位置するスペースを移動することになる。
換言すると、本実施形態では、ロアレール40の内空間ISにおいて、ロアレール側歯52及びロック用歯66の組み合わせが、幅方向においてインナー部22の両脇位置にそれぞれ配置されている。このように幅方向において間隔を空けた状態で一端側のロアレール側歯52及びロック用歯66、並びに、他端側のロアレール側歯52及びロック用歯66がそれぞれ噛み合う結果、内空間ISの幅方向一端側及び他端側において、両歯同士が互いに噛み合った状態を安定的に保持しておくことが可能となる。なお、上記の幅方向は、スライド移動方向と交差する交差方向に相当する。
また、ロアレール40の内空間ISに挿入された状態のインナー部22は、図6に示すように、ロアレール40の上壁42に形成されたスリット48の直下に位置し、その幅方向における長さは、スリット48の幅よりも幾分長くなっている。このように本実施形態では、内空間IS中、幅方向においてロアレール側歯52の列の間に位置するスペースを有効活用して、インナー部22の剛性を向上する上で好適な形状にインナー部22の形状を設計することが可能である。
より具体的に説明すると、インナー部22の幅方向における長さがスリット48の幅よりも幾分長くなっており、換言すると、インナー部22の上端部には、幅方向においてスリット48の両縁よりも外側に張り出た張出部22gが設けられていることになる。この張出部22gが備えられていることにより、閉断面構造のインナー部22の剛性は、より一層向上することになる。
さらに、本実施形態では、インナー部22の高さが、ロアレール40の内空間ISの高さ(具体的には、上壁42の下面と底壁46の上面との間隔)よりも僅かに小さくなっている。したがって、ロアレール40の内空間ISにインナー部22が挿入された状態では、上記の張出部22gが、ロアレール40の上壁42の直下に位置し、上壁42のうち、スリット48と隣接する部分と対向するようになる。この結果、幅方向の一端(他端)が他端(一端)よりも上方に位置するようにインナー部22をロアレール40に対して傾ける外力が作用したとしても、上記の張出部22gが上壁42に係止されるので、インナー部22の傾きを抑制することが可能である。
さらに、上記の張出部22gは、幅方向においてロアレール側歯52の列の間に位置している。換言すると、ロアレール側歯52は、幅方向において閉断面構造のインナー部22よりも外側に設けられている。これにより、幅方向におけるロアレール側歯52同士の間の距離をより長く確保することができ、各ロアレール側歯52について、ロック用歯66と噛み合った状態を安定的に保持しておくことが可能になる。
また、インナー部22は、その下面の長手方向中央部に、略直方体型の凸部からなる被係止部28を備えている。この被係止部28は、インナー部22がロアレール40の前端から内空間ISの外に抜けるのを規制する抜け止めとして機能する。そして、アッパレール20がロアレール40に対してスライド移動する際、インナー部22は、ロアレール40の内空間ISにおいて、上記の被係止部28がロアレール40の底壁46に形成された凹型溝46bに嵌まり込んだ状態で、当該底壁46の内表面46sを摺動する。
つまり、アッパレール20がスライド移動する際、被係止部28が凹型溝46bの形成方向に沿って凹型溝46b内を移動することになり、換言すると、被係止部28が凹型溝46bにガイドされながら移動するので、アッパレール20の移動方向が規制されるようになる。この結果、アッパレール20は、安定してロアレール40に沿ってスライド移動することが可能である。
なお、本実施形態では、スライドレール機構4の大型化を抑えるため、図11に示すように、被係止部28がインナー部22の幅方向両端の内側に収まるように形成されている。さらに、本実施形態では、インナー部22が閉断面構造となっており、その下面に被係止部28が設けられているため、被係止部28自体の剛性についても向上することになる。
また、インナー部22の外側面22a中、長手方向の中央部には、後述するロック解除機構60の回動軸62を取り付けるための回動軸取り付け用穴(不図示)が形成されている。なお、本実施形態では、回動軸取り付け用穴の形成によってアッパレール20の剛性が低下するのを抑えるために、アッパレール20の長手方向において回動軸取り付け用穴の形成位置に掛かるように上記の被係止部28が設けられている。
また、インナー部22の外側面22a中、回動軸取り付け用穴周辺の部位からは、側面視略U字状のロックガイド部22bが突出形成されている。このロックガイド部22bには平面視略矩形状のスロット溝22cが形成されており、このスロット溝22cには後述するロック解除機構60のロック部材64が上下方向においてのみ移動可能な状態で収容されている。すなわち、ロックガイド部22bは、ロック部材64の上下方向における移動を許容しつつ、前後方向及び左右方向(幅方向)における移動を規制するものである。
ロックガイド部22bの構造について説明すると、図12に示すように、ロックガイド部22bは、一対のスロット溝形成部30,30と、スロット溝22cと、ロック部材係止部32によって構成されている。一対のスロット溝形成部30,30及びロック部材係止部32は、インナー部22の外側面22aから外側に突出した側面視矩形状のベース部34に取り付けられている。
一対のスロット溝形成部30,30は、それぞれ上下方向に沿って直線状に形成されており、アッパレール20の長手方向において間隔を空けて並んでスロット溝22cの前端及び後端を規定している。換言すると、スロット溝22cは、スロット溝形成部30,30間の隙間によって形成されている。
ロック部材係止部32は、スロット溝22cの開口が位置する側とは反対側でスロット溝形成部30,30間を連結しており、スロット溝22cの開口の反対側の端を閉塞している。したがって、スロット溝22c内においてロック部材64がロック部材係止部32に当接する位置まで移動すると、ロック部材係止部32がロック部材64を係止し、ロック部材64がそれまで移動してきた向きと同じ向きに更に移動するのを規制する。なお、本実施形態では、スロット溝形成部30,30の間がロック部材係止部32によって連結されていることにより、スロット溝形成部30,30の各々の剛性が向上している。
本実施形態では、以上までに説明してきた構造のロックガイド部22bが、インナー部22と一体化している。すなわち、本実施形態に係るロックガイド部22bは、アッパレール20の一部として、アッパレール20の他の部分とともに樹脂材料により一体成形されている。このように、ロックガイド部22bがアッパレール20と一体化していることで、部品点数の削減につながり、さらに、アッパレール20及びロックガイド部22bの剛性を向上させることが可能である。ただし、ロックガイド部22bについては、アッパレール20と一体化しているケースに限定されるものではなく、アッパレール20とは別体をなすものであってもよい。
なお、本実施形態では、回動軸取り付け用穴を中心として、上下及び前後対称となる位置に2つのロックガイド部22bが設けられている。具体的に説明すると、より前側に位置するロックガイド部22bについては、スロット溝22cの開口が上方に位置するように設けられており、より後側に位置するロックガイド部22bについては、スロット溝22cの開口が下方に位置するように設けられている。
また、本実施形態では、図7に示すように、2つのロックガイド部22bが前後方向に間隔を空けて設けられており、当該間隔は、後述するロック解除機構60の回動アーム68に備えられた軸取り付け部68aを配置するだけの大きさとなっている。
さらに、本実施形態では、例えば図15に示すように、インナー部22が一端側に備える外側面22a、及び、他端側に備える外側面22aの各々に、2つのロックガイド部22bが設けられている。
インナー部22の外側面22aの前端部には、後述する締結ピン100を取り付けるためのピン取り付け用穴(不図示)が形成されている。
さらに、図13に示すように、インナー部22の後端部の下側部分には、後述する付勢バネ110を引っ掛けて留めておくためのバネ留め用切り欠き22dが形成されており、インナー部22の外側面22aの後端部からは、付勢バネ110を外側面22aに沿わせるために付勢バネ110に引っ掛かる略L字状のバネ係止部22eが突出形成されている。
アウター部24は、正面視で下向きU字状に形成されており、ロアレール40の上壁42に覆い被さっており、その幅方向端部には、鉤状に折り返されることで形成されたアッパレール側係合部24aが設けられている。そして、ロアレール40に対してアッパレール20を組み付ける際、ロアレール40の上壁42の幅方向端部に形成されたロアレール側係合部42aに鉤状のアッパレール側係合部24aが引っ掛けられて、両係合部24a,42a同士が互いに係合するようになる。
なお、両係合部24a,42a同士が互いに係合した状態では、アッパレール側係合部24aが、ロアレール側係合部42aの先端部と前述の隆起部44aとの間に回り込み、さらに、その先端部が前述の係合溝42bに嵌まり込んでいる。かかる構成により、アッパレール側係合部24aとロアレール側係合部42aとの係合状態が強固になる。また、仮に係合状態を解除するためにアッパレール側係合部24a及びロアレール側係合部42aの双方を上方に反り返そうとしても、反り返り途中の段階でアッパレール側係合部24aが隆起部44aに係止されるため、係合状態の解除を抑制することが可能となっている。
より具体的に説明すると、アッパレール20のインナー部22がロアレール40の内空間ISに挿入された状態で、アウター部24は、スリット48の上方位置にあって内空間ISの外に配置されている。アウター部24は、幅方向中央部でロアレール40の上壁42の上面と対向する対向領域24dと、幅方向両端部にそれぞれ設けられた鉤状のアッパレール側係合部24aとを有している。
ここで、アッパレール側係合部24aについて詳しく説明すると、図11に示すように、下方に延出した第1延出領域24e、幅方向に沿って水平に延出した第2延出領域24f、及び、上方に延出した第3延出領域24gによってアッパレール側係合部24aが構成されている。第1延出領域24eは、対向領域24dの幅方向端部と隣接した位置で下方に延出しており、本実施形態ではロアレール40の上壁42の下端位置まで延出している。この第1延出領域24eは、幅方向においてロアレール40の上壁42の端面、より具体的には、上壁42の幅方向端部で略L字状に折り曲げられて形成されたロアレール側係合部42aの外側面と対向する。これにより、第1延出領域24eは、スリット48が幅方向に広がるように上壁42が変形する(具体的には、図6中、矢印にて示すよう方向に上壁42が動く)のを規制する。
以上のようにスリット48が幅方向に広がるように上壁42が変形するのを規制することにより、ロアレール40の内空間に挿入された状態のアッパレール20のインナー部22がスリット48から抜け出してしまうのを抑制することが可能になる。より具体的に説明すると、アッパレール20のアウター部24にはシートベルト等から外力が作用し、この外力により、アッパレール20のインナー部22がロアレール40の上壁42の内表面、特にスリット48の両脇に位置する部分に当接するようになる。そして、ロアレール40がアッパレール20のインナー部22から当接力を受けてスリット48が広がるように変形してしまうと、広がったスリット48からインナー部22が抜け出てしまう虞がある。
これに対して、本実施形態では、幅方向外側で上壁42のロアレール側係合部42aと対向する第1延出領域24eが、スリット48が幅方向に広がるように上壁42が変形するのを規制するので、上述したスリット48からのインナー部22の抜け出しが抑制されることになる。
第2延出領域24fは、アッパレール側係合部24aのうち、第1延出領域24eの下端部と隣接した位置で幅方向においてロアレール40に向かって延出した部分である。この第2延出領域24fが第1延出領域24eの下端部と隣接した状態で設けられていることにより、第1延出領域24eの剛性が向上し、第1延出領域24eによって上壁42の変形を規制する効果がより効果的に奏されるようになる。
第3延出領域24gは、第2延出領域24f中、幅方向において第1延出領域24eが位置する側とは反対側の端部と隣接した位置で上方に延出した部分であり、本実施形態では、ロアレール40の上壁42の下面に形成された前述の係合溝42bに向かって延出している。この係合溝42bは、上壁42の下面の幅方向端部に位置し、上向きに窪むことによって形成された凹部に相当する。そして、第3延出領域24gの上端部は、係合溝42bに嵌まり込んでいる。これにより、第1延出領域24e周辺の剛性が更に向上し、第1延出領域24eによって上壁42の変形を規制する効果がより一層効果的に奏されるようになる。
また、係合溝42bはアッパレール20のスライド移動方向に沿ってロアレール40の前端から後端に亘って形成されており、アッパレール20のスライド移動中、第3延出領域24gの上端部が係合溝42bに沿って同溝42b内を移動する。このように第3延出領域24gの上端部が係合溝42bにガイドされることにより、アッパレール20は、より安定した状態でロアレール40に沿ってスライド移動することが可能になる。
一方、ロアレール40側には、幅方向の端面に相当する側壁44の外表面44tに、前述した隆起部44aが形成されている。この隆起部44aは、側壁44の外表面44t中、上下方向中央部に位置し、ロアレール40の前端から後端に亘って形成されている。より具体的に説明すると、隆起部44aは、上下方向において第2延出領域24fと対向する位置に設けられている。これにより、隆起部44aは、第2延出領域24f中、幅方向において第3延出領域24gが位置する側の端部が下方に動いた際に、当該端部を係止するようになる。すなわち、隆起部44aは、第2延出領域24f中、幅方向において第3延出領域24gが位置する側の端部が下方に動くのを規制することで、ロアレール側係合部42aとアッパレール側係合部24aとの係合が解除されないようにする。
以上のように本実施形態では、隆起部44aが第2延出領域24fの動きを規制することにより、両係合部42a,24a間の係合状態が良好に保持され、この結果、アッパレール20が、より安定した状態でロアレール40に沿ってスライド移動するようになる。
なお、本実施形態では、第1延出領域24e、第2延出領域24f及び第3延出領域24gを含むアッパレール20の略全体が、樹脂材料によって一体成形されている。他方、ロアレール40においては、前述のロアレール側係合部42a及び隆起部44aなどのように、第1延出領域24e、第2延出領域24f若しくは第3延出領域24gのいずれかと対向する部分は、樹脂材料によって一体成形されている。したがって、アッパレール側係合部24aを構成する各延出領域24e,24f,24gが、ロアレール40中の対応している部分と当接(干渉)する際に異音が生じるのを抑制している。ただし、第1延出領域24e、第2延出領域24f及び第3延出領域24g、並びに、ロアレール40中、これらの延出領域24e、24f、24gと対応する領域については、樹脂材料以外の材料、例えば金属によって構成されたものであることとしてもよい。
また、アッパレール20の上面のうち、リンク支持部24bが設けられている部分よりも後側に位置する部分からは、後述する付勢バネ120を引っ掛けて固定しておくための略L字状のバネ係止部24cが突出形成されている。さらに、シートクッションフレーム2とアッパレール20との間には高さ調整機構5が介在しており、アウター部24の上面には、高さ調整機構5による高さ調整時に動作するリンク5aの下端部を支持するためのリンク支持部24bが設けられている。なお、本実施形態では、図13に示すように、アッパレール20の長手方向においてリンク支持部24bが前述のロックガイド部22b(厳密には、より後側に位置するロックガイド部22b)とオーバーラップする位置に設けられており、この結果、上記のロックガイド部22bの剛性が向上している。
(ロック解除機構60)
ロック解除機構60は、図11に示すように、アッパレール20のインナー部22の一端側の外側面22a、及び、他端側の外側面22aにそれぞれ取り付けられている。ここで、一端側の外側面22aに取り付けられたロック解除機構60、及び、他端側の外側面22aに取り付けられたロック解除機構60については、左右対称であり略同じ構造となっている。
ロック解除機構60は、上述したように、アッパレール20のインナー部22の外側面22aよりも外側に取り付けられており、アッパレール20がロアレール40に対してスライド移動する際には、ロアレール40の内空間ISのうち、幅方向両端に設けられた係止突起54の内側を通過する。すなわち、アッパレール20のスライド移動中、ロアレール40の内空間ISにおいてロック解除機構60が係止突起54と干渉することはない。
ロック解除機構60は、図14に示すように、回動軸62を中心に回動する回動アーム68と、回動アーム68の回動動作によって上下方向に移動するロック部材64と、ロック部材64に形成されたロック用歯66を主たる構成要素として有する。なお、本実施形態では、これらロック解除機構60を構成する各部材は、樹脂材料からなる。ただし、これに限定されるものではなく、ロック解除機構60を構成する各部材が、金属等の樹脂材料以外の材料からなるものであってもよい。
ここで、図16の(A)に示すようにロック用歯66がロアレール側歯52に噛み合った状態は、アッパレール20がロアレール40に対して相対的にスライド移動不能な状態、すなわち、ロック状態である。反対に、図16の(B)に示すようにロック用歯66がロアレール側歯52から解放された状態は、アッパレール20がロアレール40に対して相対的にスライド移動可能な状態、すなわち、アンロック状態である。
そして、本実施形態に係るロック解除機構60は、回動アーム68の回動動作により、ロック用歯66の状態をロアレール側歯52に噛み合ったロック状態からロアレール側歯52から解放されたアンロック状態へと切り替えるロック解除動作を実行する。
なお、前述したように、アッパレール20のインナー部22の両方の外側面22aにそれぞれロック解除機構60が取り付けられ、各ロック解除機構60の回動アーム68が回動軸62を介してインナー部22に組み付けられている。ここで、本実施形態では、2つの回動アーム68が1個の回動軸62を共有している。具体的に説明すると、回動軸62は、その端部がインナー部22の外側面22aから突出するようにインナー部22の長手方向中央部を貫通した状態で配置され、回動軸62の端部に各回動アーム68の軸取り付け部68aが組み付けられている。このように2つの回動アーム68が1個の回動軸62を共有することにより、部品点数をより少なくすることが可能になる。
また、本実施形態では、回動アーム68を支持する回動軸62の端部が、インナー部22の外側面22aのうち、2つのロックガイド部22bの間に位置する部分から突出している。このような位置関係で回動軸62がセットされることにより、スライドレール機構4をより小型化することが可能となる。
以下、ロック解除機構60がロック解除動作を実行するための具体的構成について説明する。
回動アーム68は、図14に示すように側面視で略菱形状のプレート部材であり、本実施形態では樹脂材料からなる。この回動アーム68の中央部には、回動軸62が取り付けられる軸取り付け部68aが設けられており、軸取り付け部68aの両側にはアーム本体68b,68cが設けられている。アーム本体68b,68cは、図15に示すように、ロック解除機構60がインナー部22の外側面22aに取り付けられた際に軸取り付け部68aよりも幅方向外側に位置し、回動軸62を中心として点対称な構造となっている。
回動アーム68の構造について詳細に説明すると、回動アーム68は、上方から見たときに、軸取り付け部68aとアーム本体68b,68cとの間に段差が形成されるように折れ曲った構造となっている。このような折れ曲がり構造を採用することにより、回動アーム68の剛性が向上している。
そして、上記の如く回動アーム68が折れ曲がった形状となっているので、図15に示すように、ロック解除機構60がインナー部22の外側面22aに取り付けられた状態では、回動アーム68のうち、軸取り付け部68aがインナー部22の外側面22aに対して当接しているのに対し、アーム本体68b,68cは、幅方向においてインナー部22の外側面22aとの間に隙間を設けて配置されている。アーム本体68b,68cとインナー部22の外側面22aとの間の隙間内には、前述のロックガイド部22b及びロック部材64が配置されている。
軸取り付け部68aには不図示の貫通穴が形成されており、この貫通穴にインナー部22の外側面22aから突出した回動軸62の端部が挿入されることで、回動アーム68が回動軸62に支持されるようになる。特に、本実施形態では、回動軸62の端部のうち、上記の貫通穴から突き出た部分が、軸取り付け部68aとアーム本体68b,68cとの段差内に収まっており、換言すると、回動軸62の端は、アーム本体68b,68cよりも内側(インナー部22側)に位置している。これにより、スライドレール機構4をより一層小型化することが可能となる。
また、図14に示すように、回動軸62の端部の断面形状は円形となっており、これに合せて軸取り付け部68aについても略円形の形状となっている。換言すると、回動アーム68のうち、軸取り付け部68aに相当する部分は、その外縁が回動軸62の端部の輪郭に沿うように、アーム本体68b,68cに対して円柱状に窪んでいる。このような形状を採用することにより回動アーム68を小型化することが可能になる。
アーム本体68b,68cは、先端部に向かうほど幅が狭くなる先細り形状となっている。このような先細り形状を採用することにより、回動アーム68をより軽量化することが可能となり、さらに、回動アーム68の回動中にロアレール40と干渉してしまうのを抑制することが可能になる。
また、アーム本体68b,68cには、それぞれ、中途位置に矩形状の貫通穴68dが形成されている。この貫通穴68dに後述するロック部材64に形成された係合突起64aが嵌ることにより、回動アーム68のアーム本体68b,68cにロック部材64が係合するようになる。
ところで、前述したように、アッパレール20のインナー部22の外側面22aには、2つのロックガイド部22bが、その間に、回動アーム68の軸取り付け部68aを配置するだけの隙間を設けた状態で形成されている。換言すると、2つのロックガイド部22bは、ロックガイド部22b間に軸取り付け部68aを配置するだけのスペースを確保しつつも、互いに極力近付いた位置に形成されている。このため、各ロックガイド部22bに形成されたスロット溝22cに収容されているロック部材64同士の間の距離も短くなり、ひいては、ロック部材64に係合するアーム本体68b,68c同士の間の距離も短くなる。この結果、回動アーム68をより一層小型化することが可能になる。
また、アーム本体68b,68cのうち、より前側に位置するアーム本体68bの先端部には、インナー部22と対向する内側面からインナー部22の外側面22aに向かって延出した円柱状突起68eが設けられている。この円柱状突起68eは、後述するリンク部材80のリンク本体84,84に形成された当接部84aと当接する部分である。そして、アーム本体68bの先端部に上記の円柱状突起68eが形成されていることで、回動アーム68の端部の剛性を向上させることが可能になる。
また、本実施形態では、上記の円柱状突起68eがアーム本体68bの内側面に設けられているので、アーム本体68bの外側面に設けられている構成よりも回動アーム68を小型化することが可能になる。さらに、上記の円柱状突起68eがアーム本体68bの内側面に設けられていることにより、例えば、幅方向外側から回動アーム68のアーム本体68bに対して外力が作用したとしても、円柱状突起68eの先端がインナー部22の外側面22aに当接し、それ以上に回動アーム68が変形するのを抑制することができる。なお、本実施形態では、アーム本体68b,68cのうち、前側のアーム本体68bに円柱状突起68eを設けているが、回動アーム68の変形を抑制する観点から、後側のアーム本体68cに円柱状突起68eを設けることとしてもよい。
ロック部材64は、アーム本体68b,68cの各々に対して設けられており、以下では、前側のアーム本体68bに対して設けられたロック部材64を前側のロック部材64とも呼び、後側のアーム本体68bに対して設けられたロック部材64を後側のロック部材64とも呼ぶ。前側のロック部材64及び後側のロック部材64は、同一の構成となっており、図14に示すように、回動軸62を中心にして上下方向及び前後方向で略対称に配置されている。
具体的に説明すると、前述したように、ロック部材64は、略矩形状の外形形状を有し、上下方向における一端部には、矩形波状のロック用歯66が規則的に複数形成されている。なお、本実施形態においてロック部材64は、樹脂材料からなる部品であるが、これに限定されるものではなく、金属等の他の材料からなることとしてもよい。
一方、アーム本体68b,68cとインナー部22の外側面22aとの間の隙間内にはロックガイド部22bが設けられており、ロックガイド部22bに形成されたスロット溝22cには、ロック部材64が上下方向に移動可能な状態で収容されている。より具体的に説明すると、ロック部材64の前後方向の長さ(換言すると、ロック用歯66が並ぶ方向の長さ)は、スロット溝22cの前後方向の長さよりも僅かに短くなっている。したがって、ロック部材64は、上下方向には移動自在であり、かつ、前後方向及び左右方向には移動不能な状態でスロット溝22cに収容されることとなる。換言すると、ロック部材64は、ロックガイド部22bにガイドされながら上下移動することになる。
なお、本実施形態では、ロック部材64、ロックガイド部22b及びアッパレール20がいずれも樹脂材料からなる。このため、ロック部材64がロックガイド部22bにガイドされながら上下移動する際、あるいは、ロック部材64が上下移動時にアッパレール20中、ロックガイド部22b以外の部位と接触する際、異音が発生するのを抑制することが可能である。
特に、ロック部材64がロックガイド部22b中、ロック部材係止部32に向かって上下移動する際、最終的にロック部材64がロック部材係止部32に当接して係止されることになるが、ロック部材係止部32についても樹脂材料からなるため、ロック部材64がロック部材係止部32に係止される際の衝突音を抑制することが可能である。
そして、ロック部材64は、ロック用歯66が形成されている方の端部がスロット溝22cの開口側に位置するように、スロット溝22c内に収容されている。ここで、前側のロック部材64を収容するスロット溝22cについては、上端が開口となっている。すなわち、前側のロック部材64については、上端部にロック用歯66が形成されており、上端部がスロット溝22cの開口側に位置するようにスロット溝22cに収容されている。
他方、後側のロック部材64を収容するスロット溝22cについては、下端が開口となっている。すなわち、後側のロック部材64については、下端部にロック用歯66が形成されており、下端部がスロット溝22cの開口側に位置するようにスロット溝22cに収容されている。
以上のような状態でスロット溝22cに収容されたロック部材64については、その外側面がアーム本体68b,68cに対して露出しており、当該露出面からは円柱状の係合突起64aがアーム本体68b,68cに向かって突出形成されている。この係合突起64aは、アーム本体68b,68cに形成された貫通穴68dに挿入されている。
ここで、係合突起64aは、貫通穴68dに対して、上下方向には遊びがない状態で、前後方向には若干の遊びが設けられた状態で嵌っている。つまり、回動アーム68は、貫通穴68dの淵部が上下方向に係合突起64aを挟みつつ、前後方向には貫通穴68dに対する係合突起64aの相対移動を許容しながら回動軸62を中心にして回動することになる。したがって、回動アーム68の回動により、係合突起64aは上下方向にのみ移動し、これに伴ってロック部材64がスロット溝22c内を上下方向にのみ移動することとなる。
そして、回動アーム68が通常位置に位置する際、ロック部材64はスロット溝22cの外側に最もはみ出た位置に位置しており、かかる位置にロック部材64がある際、当該ロック部材64に形成されたロック用歯66は、ロアレール側歯52と噛み合い可能となる。
具体的に説明すると、回動アーム68が通常位置に位置する際、前側のロック部材64は上死点に位置する。かかる位置では、前側のロック部材64に形成されたロック用歯66が、インナー部22の上端よりも幾分上方に位置しており、図16の(A)に示すようにロアレール40の上壁42に設けられた歯形成部50に形成されたロアレール側歯52と噛み合い可能な状態にある。このとき、後側のロック部材64は、下死点に位置しており、かかる位置では、後側のロック部材64に形成されたロック用歯66が、インナー部22の下端よりも幾分下方に位置しており、ロアレール40の底壁46に設けられた歯形成部50に形成されたロアレール側歯52と噛み合い可能な状態にある。
そして、ロック用歯66がロアレール側歯52と噛み合うと、アッパレール20がロアレール40に対して相対移動不能な状態、すなわち、ロック状態となる。なお、本実施形態では、ロック用歯66及びロアレール側歯52が、いずれも樹脂材料からなるものであるため、両歯66,52が互いに噛む合う上で当接し合う際に異音が発生するのを抑制することが可能である。
一方で、回動アーム68が所定方向(図16の(B)中、矢印にて表記)に回動すると、これに伴って前側のロック部材64が下降し、後側のロック部材64が上昇する。これにより、各ロック部材64はスロット溝22c内に収まる位置まで上下移動し、各ロック部材64に形成されたロック用歯66は、ロアレール側歯52から退避するようになる。この結果、図16の(B)に示すように、ロック用歯66の状態が、ロアレール側歯52に噛み合ったロック状態からロアレール側歯52から解放されたアンロック状態へと切り替わるようになる。
以上までに説明してきたように、本実施形態に係るロック解除機構60は、回動アーム68の回動動作をロック部材64の上下移動に変換させて、ロック用歯66の状態をロック状態からアンロック状態に切り替える。ここで、回動アーム68の回動動作をロック部材64の上下移動に変換する変換機構は、回動アーム68のアーム本体68b,68cに形成された貫通穴68d、ロック部材64の外側面から突出して貫通穴68dに挿入された係合突起64a、及び、ロック部材64の移動方向を上下方向に規制するロックガイド部22bによって実現されている。
なお、回動アーム68の回動範囲は、ロック部材64の上下移動範囲と対応しており、具体的に説明すると、ロック用歯66がロアレール側歯52と噛み合うようになってからロアレール側歯52によって更なる移動が規制される位置にロック部材64が到達した時点での回動アーム68の位置は、回動範囲の一端位置である。一方、ロック部材64がロックガイド部22bのロック部材係止部32に係止された時点での回動アーム68の位置は、回動範囲の他端位置である。
ところで、本実施形態では前述したように、ロック用歯66の状態をロック状態からアンロック状態に、あるいはアンロック状態からロック状態に切り替えるために上下移動するロック部材64が、回動アーム68とは別部材となっており、回動アーム68に対して相対移動可能に構成されている。
仮に、ロック部材64が回動アーム68と一体化しており回動アーム68と一体的に回動する構成であるとすると、ロック用歯66の状態をロック状態からアンロック状態に切り替える上で、ロック部材64が回動することになる。したがって、ロック用歯66についても回動方向に沿って上下移動することになるため、アンロック状態にしようとしても、依然としてロアレール側歯52と噛み合ったままのロック用歯66が残存してしまう可能性がある。そして、ロアレール側歯52と噛み合ったままのロック用歯66が残存した状態でアッパレール20をスライド移動させてしまうと、ロアレール側歯52と噛み合ったままの状態にあるロック用歯66が破損してしまう虞がある。
これに対して、本実施形態では、ロック部材64が回動アーム68とは別部材で、回動アーム68に対して相対移動可能に構成されており、上述した変換機構によって回動アーム68の回動動作がロック部材64の上下移動(厳密には、上下方向への直進移動)に変換される。このような構成により、ロック用歯66の状態をアンロック状態に切り替える際にロアレール側歯52と噛み合ったままのロック用歯66が残存してしまうという不具合を抑制することが可能になる。
なお、本実施形態では、インナー部22の後端部の下方部分に形成されたバネ留め用切り欠き22dに、略コの字状の付勢バネ110の中央部が引っ掛けられて留められている。
一方、付勢バネ110の先端部は、回動アーム68のうち、後側のアーム本体68cの先端部(後端部)に留められている。かかる状態にある付勢バネ110は、回動アーム68の後端部を下方に付勢して回動アーム68を通常位置に保持するものである。換言すると、付勢バネ110は、ロック用歯66の状態をロック状態に維持しておくために回動アーム68の後端部を下方に付勢するものである。したがって、ロック用歯66の状態をロック状態からアンロック状態に切り替えるためには、付勢バネ110の付勢力に抗して回動アーム68を所定方向に回動させることになる。
また、本実施形態では、回動アーム68の回動軸62がアッパレール20のインナー部22に取り付けられている位置が、前後方向において、インナー部22の下面に設けられた凸部状の被係止部28と略同じ位置になっている。インナー部22のうち、前後方向において被係止部28が設けられた位置にある部分については、剛性が高くなっており、かかる部分に回動アーム68の回動軸62が取り付けられているので、回動アーム68が安定して回動するようになる。この結果、ロック部材64についても安定して上下移動するようになるので、ロック用歯66の状態、すなわち、アッパレール20の状態の切り替えを安定して行うことが可能になる。
(リンク部材80)
リンク部材80は、アッパレール20のインナー部22の前端部に取り付けられており、図14及び15に示すように、インナー部22の外側面22aに沿って延出した一対のリンク本体84,84、一対のリンク本体84,84の前端部同士を連結する連結体86、及び、前述したレバー取り付け部82からなる。なお、本実施形態において、上述したリンク部材80の各部は、いずれの部分も樹脂材料からなり、かつ、一体的に成形されている。ただし、これに限定されるものではなく、レバー取り付け部82、リンク本体84及び連結体86が別々に成形され、後工程で組み合わせられることとしてもよく、また、互いに異なる材料によって成形されることとしてもよい。
一対のリンク本体84,84は、その間にアッパレール20のインナー部22を挟み込んだ状態で、回動軸を中心に回動する部分である。つまり、一対のリンク本体84,84の各々は、インナー部22の外側面22aに回動自在に取り付けられている。より具体的に説明すると、一対のリンク本体84の各々は、前後方向に沿って長く、長手方向中央部には取り付け用穴(不図示)が形成されている。この取り付け用穴と、インナー部22の外側面22aに形成されたピン取り付け用穴とを連通させた上で双方の取り付け穴に締結ピン100を外側から差し込むことで、各リンク本体84,84は、締結ピン100を回動軸として回動することが可能な状態でインナー部22に取り付けられるようになる。
また、一対のリンク本体84,84の各々は、回動時、アッパレール20の幅方向両端にそれぞれ設けられた回動アーム68のうち、対応する側の回動アーム68の前端部に当接する。より詳しく説明すると、一対のリンク本体84,84の各々の後端部には、図14や15に示すように、対応する側の回動アーム68中、前側のアーム本体68bの前端部に形成された円柱状突起68eと当接する当接部84aが形成されている。そして、リンク本体84が所定方向(図14中、矢印にて示す方向)に回動すると、当接部84aが円柱状突起68eに上方から当接し、更なるリンク本体84の回動により、当接部84aが円柱状突起68eを押し下げるようになる。
当接部84aによって円柱状突起68eが押し下げられると、回動アーム68が所定方向に回動し、この結果、ロック部材64が上下移動してロック用歯66の状態がロック状態からアンロック状態に切り替わるようになる。
一対のリンク本体84,84の各々については、アッパレール20のインナー部22の外側面22aに締結ピン100にて取り付けられた状態で、前端部がインナー部22の前端よりも幾分前方に位置している。連結体86は、各リンク本体84,84のうち、インナー部22の前端よりも前方に位置している部分、特に本実施形態では最前端部同士を連結している。
レバー取り付け部82は、連結体86の前端面から上方に向かって延出しており、その上端部には、操作レバーLBの取り付け穴82aが形成されている。より具体的に説明すると、本実施形態に係る操作レバーLBは、パイプからなるレバーであり、その端部(以下、取り付け側端部)LBaが取り付け穴82aに嵌合している。
一方、操作レバーLBの取り付け側端部LBaには、図17に示すように、切り欠きLBbが形成されており、当該切り欠きLBbには渦巻きバネUBの一端部が係止されている。そして、渦巻きバネUBの一端部が形成された状態の操作レバーLBの取り付け側端部LBaを取り付け穴82aに嵌合した上で、図18に示すように、渦巻きバネUBの他端部をレバー取り付け部82の前端部に係止することで、操作レバーLBがレバー取り付け部82に取り付けられるようになる。
以上のようにしてレバー取り付け部82に取り付けられた操作レバーLBは、乗員によって操作されていない状態では、渦巻きバネUBの付勢力により図19に示すように前方に倒れた姿勢となっている。かかる状態にある操作レバーLBを乗員が上記付勢力に抗して後側へ回動させるように操作すると、当該操作が、レバー取り付け部82、連結体86及びリンク本体84に伝わり、最終的にロック解除機構60の回動アーム68まで伝達される。
より具体的に説明すると、乗員により操作レバーLBが操作されると、それまで前傾姿勢にあったレバー取り付け部82が後傾姿勢に切り替わるように動き、これに連動して、一対のリンク本体84,84及び連結体86が回動する。そして、一対のリンク本体84,84が回動すると、各リンク本体84,84の後端部に形成された当接部84aが、対応する側の回動アーム68の前端部に形成された円柱状突起68eを押し下げるようになる。この結果、上述したように、回動アーム68が所定方向に回動し、これに連動してロック部材64が上下移動し、ロック用歯66の状態がロック状態からアンロック状態に切り替わるようになる。
なお、図18に示すように、レバー取り付け部82の後端部には、レバー取り付け部82の延出方向に対して傾斜するように切り欠かれており、当該切り欠き(以下、バネ留め用切り欠き)82bには、略コの字状となった付勢バネ120中の中央部が引っ掛けられている。他方、付勢バネ120の両端部は、前述したように、アッパレール20の上面から突出形成されたバネ係止部24cに係止されることによって固定されている。かかる状態にある付勢バネ120は、レバー取り付け部82を前方に付勢して前傾姿勢、すなわち、リンク本体84の当接部84aを回動アーム68の円柱状突起68eから退避させる状態にする。
換言すると、付勢バネ120は、操作レバーLBが操作されていないときにリンク部材80をロック解除機構60から切り離しておくためにレバー取り付け部82を前方に付勢するものである。したがって、リンク部材80をロック解除機構60に係合させてロック解除機構60を駆動するためには、付勢バネ120の付勢力に抗してレバー取り付け部82を前傾姿勢から後傾姿勢にするように操作レバーLBを操作することになる。
ところで、本実施形態では、締結ピン100によりリンク部材80がアッパレール20に締結されている。この締結ピン100は、樹脂材料からなり、比較的肉厚に形成された円柱状の頂部102を有している。なお、締結ピン100は、リンク部材80中、一対のリンク本体84,84の各々をアッパレール20のインナー部22の外側面22aに締結するために、リンク本体84別に設けられている。すなわち、本実施形態では、2個の締結ピン100が用いられており、一方の締結ピン100は、インナー部22の幅方向一端側の外側面22aに取り付けられており、他方の締結ピン100は、幅方向他端側の外側面22aに取り付けられている。
締結ピン100によりリンク部材80がアッパレール20に締結されている状態では、図15に示すように、締結ピン100の頂部102が、アッパレール20のインナー部22の外側面22aから幅方向外側に幾分突出するようになる。より具体的に説明すると、締結ピン100がインナー部22の外側面22aに取り付けられている状態では、締結ピン100の頂部102が、同じくインナー部22の外側面22aに取り付けられているロック解除機構60の回動アーム68の外表面よりも幅方向外側に幾分突出している。
そして、外側面22aに締結ピン100が取り付けられているインナー部22がロアレール40の内空間ISに挿入されているとき、締結ピン100の頂部102は、幅方向において係止突起54と幾分オーバーラップする位置に配置されている。したがって、アッパレール20がスライド移動して後側限界位置に至ると、ロアレール40の内空間ISにおいて、各締結ピン100の頂部102が、内空間ISの幅方向両側に設けられた係止突起54に係止されるようになる。このように締結ピン100が係止突起54に係止される結果、アッパレール20がスライド移動する際にインナー部22がロアレール40の後端から内空間ISの外に抜けるのを規制することが可能となる。
<<ロアレール40の内空間IS外へのインナー部22の抜け止め構造について>>
以上までに説明してきた通り、本実施形態では、リンク部材80をアッパレール20に締結するために用いられている締結ピン100が、被係止部材としてアッパレール20に取り付けられている。そして、図10Bに示すように、アッパレール20がスライド移動して後側限界位置に至った時点で締結ピン100が上記の係止突起54に係止されることにより、アッパレール20のインナー部22がロアレール40の後端から内空間ISの外に抜けるのを良好に抑制することが可能になる。
なお、本実施形態では、締結ピン100及び係止突起54がいずれも樹脂材料からなる。このため、スライド移動しているアッパレール20が後側限界位置に到達して締結ピン100が係止突起54に衝突する際(換言すると、係止突起54に係止されるようになる際)、異音が発生するのを抑制することが可能である。
そして、本実施形態では、係止突起54が、ロアレール40と一体化されており、ロアレール40の内空間ISにおいて締結ピン100と係合する。したがって、本実施形態では、アッパレール20のインナー部22が内空間ISの外に抜けるのを規制するためにロアレール40側に設けられる抜け止めが、ロアレール40の外側にはみ出すことがない。換言すると、本実施形態では、ロアレール40側の抜け止めがロアレール40の内空間40に収まっており、その分、スライドレール機構4をコンパクト化されている。
なお、本実施形態では、樹脂にて係止突起54とロアレール40とが一体成形されていることとしたが、これに限定されるものではなく、係止突起54をロアレール40と一体化していればよく、係止突起54を別部材で成形し、ロアレール40と接着することで一体化することとしてもよい。
また、本実施形態においてアッパレール20のインナー部22は、前述したように、ロアレール40の内空間IS中、係止突起54間のスペースに配置されている。換言すると、ロアレール40の各側壁44とインナー部22の外側面22aとの間に係止突起54が位置している。一方、被係止部材としての締結ピン100は、インナー部22の外側面22a、すなわち、係止突起54と対向する側の表面に取り付けられている。
このように本実施形態では、ロアレール40の側壁44とアッパレール20のインナー部22との間にはデッドスペース(隙間)が形成され、ロアレール40の内空間ISにおいて係止突起54及び締結ピン100が上記デッドスペース内に位置するようになれば、ロアレール40の内空間ISを有効利用することが可能となる。また、上記デッドスペース内に位置するように係止突起54が設けられていることで、幅方向において側壁44の剛性を向上させることも可能である。
また、本実施形態において、締結ピン100は、円柱状の頂部102の外周面にて係止突起54と当接する。これに対して、係止突起54は、略垂直平面となった前端面にて締結ピン100の頂部102と当接する。ただし、係止突起54に備えられた締結ピン100の頂部102との当接面については、垂直平面に限定されるものではなく、締結ピン100の頂部102に沿って湾曲した湾曲面となっていてもよい。このように係止突起54の当接面が湾曲面となっていれば、当該当接面に締結ピン100の頂部102が衝突した際に発生する衝撃荷重を分散することができ、局所的に荷重が作用することによって生じる係止突起54の変形を抑制することが可能になる。
他方、ロアレール40は、その底壁46に形成された凹型溝46b内に、略直方体状の凸部46cを備えており、アッパレール20は、インナー部22の下部に上記凹型溝46bに嵌まり込む被係止部28を備えている。そして、図10Aに示すようにアッパレール20がスライド移動して前端限界位置に至った時点で被係止部28が凸部46cに係止されることで、アッパレール20のインナー部22がロアレール40の前端から内空間ISの外に抜けるのを抑制することが可能になる。つまり、本実施形態では、インナー部22がロアレール40の両端の各々から内空間ISの外に抜けるのを抑制することが可能である。さらに、上記凸部46cが設けられていることでロアレール40の剛性がより一層向上している。
なお、本実施形態では、ロアレール40側の凸部46c、及び、アッパレール20側の被係止部28がいずれも樹脂材料からなる。このため、スライド移動しているアッパレール20が前端限界位置に到達して被係止部28が凸部46cに衝突する際(換言すると、凸部46cに係止されるようになる際)、異音が発生するのを抑制することが可能である。
<<本実施形態に係るスライドレール機構4におけるロック機構>>
次に、本実施形態に係るスライドレール機構4のロック機構について説明する。
本実施形態では、前述したように、操作レバーLBが操作されていない間、回動アーム68が付勢バネ110の付勢力を受けて通常位置に配置されている。通常位置に配置されている状態にあるとき、回動アーム68は、アーム本体68b,68cに係合されているロック部材64を上死点で保持されている。そして、ロック部材64を上死点で保持されている間、各ロック部材64のロック用歯66は、図16の(A)に示すようにロアレール側歯52と噛み合った状態、すなわち、ロック状態となっている。
以上のように、ロック解除機構60の各部は、操作レバーLBが操作された際にはアッパレール20の状態をロック状態からアンロック状態に切り替えるために動作する一方で、操作レバーLBが操作されていない間は、アッパレール20の状態をロック状態で維持するように構成されている。かかる意味で、本実施形態に係るロック解除機構60は、アッパレール20の状態をロック状態に維持するためのロック機構に相当する。
以下、前述したロック解除機構60を含め、本実施形態に係るロック機構の構成について説明する。
ロック解除機構60は、前述したように、回動軸62、回動アーム68及びロック部材64を備え、本実施形態では、回動アーム68及びロック部材64が、アッパレール20のインナー部22に備えられた一対の外側面22aの各々に取り付けられている。また、ロック解除機構60は、インナー部22の外側面22aに形成された、ロック部材64を上下方向にガイドするロックガイド部22bを備える。
一方、図6に示すように、ロアレール40の内空間ISには、ロック解除機構60がアッパレール20の状態をロック状態にする際にロック部材64と係合する固定レール側係合部、すなわち、ロアレール側歯52が設けられている。特に、本実施形態では、ロアレール側歯52が上下方向において内空間ISの一端側(上側)及び他端側(下側)の各々に設けられている。ここで、上下方向とは、アッパレール20のスライド移動方向と交差した交差方向に相当する。さらに、本実施形態では、上側のロアレール側歯52及び下側のロアレール側歯52の双方が、幅方向において内空間ISの一端側及び他端側に、それぞれ設けられている。
そして、内空間ISの上側と下側にそれぞれロアレール側歯52が設けられていることに対応して、各ロック解除機構60には、2つのロック部材64、すなわち、前側のロック部材64及び後側のロック部材64が設けられている。さらに、2つのロック部材64が設けられていることに対応して、アッパレール20のインナー部22の外側面22aには、2つのロックガイド部22b、すなわち、前側のロックガイド部22b及び後側のロックガイド部22bが設けられている。
ここで、前側のロックガイド部22bには、前側のロック部材64が収容されているスロット溝22cが形成されており、当該スロット溝22cの開口は、上方に位置している。他方、後側のロックガイド部22bには、後側のロック部材64が収容されているスロット溝22cが形成されており、当該スロット溝22cの開口は、下方に位置している。
また、回動アーム68のうち、より前側に位置するアーム本体68bに前側のロック部材64が係合しており、より後側に位置するアーム本体68bに後側のロック部材64が係合している。
以上までに説明してきた構成により、回動アーム68がアンロック時の向きとは反対の向きに回動すると、前側のロック部材64が上方に移動し、これにより、同ロック部材64の上端部に形成されたロック用歯66が上方に突出するようになる。この結果、前側のロック部材64の上端部に形成されたロック用歯66が上側のロアレール側歯52と噛み合うようになる。すなわち、前側のロック部材64は、ロック解除機構60がアッパレール20の状態をロック状態にする際に、ロック用歯66及び上側のロアレール側歯52が互いに噛み合うように上下方向において上向きに移動する第1ロック部材に相当する。なお、前側のロック部材64に形成されたロック用歯66は、第1ロック用歯に相当する。
他方、回動アーム68がアンロック時の向きとは反対の向きに回動すると、後側のロック部材64が下方に移動し、これにより、同ロック部材64の下端部に形成されたロック用歯66が下方に突出するようになる。この結果、後側のロック部材64の下端部に形成されたロック用歯66が下側のロアレール側歯52と噛み合うようになる。すなわち、後側のロック部材64は、ロック解除機構60がアッパレール20の状態をロック状態にする際に、ロック用歯66及び下側のロアレール側歯52が互いに噛み合うように上下方向において下向きに移動する第2ロック部材に相当する。なお、後側のロック部材64に形成されたロック用歯66は、第2ロック用歯に相当する。
このように本実施形態に係るスライドレール機構4では、第1ロック部材に相当するロック部材64と、第2ロック部材に相当するロック部材64の双方が設けられ、これらのロック部材64が、対応するロアレール側歯52と係合するために上下方向において互いに反対の向きに移動するように構成されている。この結果、上記の第1ロック部材及び第2ロック部材のうち、いずれか一方のみが設けられている構成と比較して、アッパレール20の状態をロック状態でより安定的に維持しておくことが可能になる。
また、本実施形態では、アッパレール20のスライド移動方向及び上下方向の双方と交差する回動軸62を中心として回動する回動アーム68が更に設けられており、回動アーム68の一端側にあるアーム本体68bには、第1ロック部材に相当する前側のロック部材64が係止されており、他端側にあるアーム本体68cには、第2ロック部材に相当する後側のロック部材64が係止されている。
以上のような構成により、回動アーム68が回動軸62を中心にして回動すると、前側のロック部材64が上下方向において上向きに移動し、かつ、後側のロック部材64が上下方向において下向きに移動することになる。このように本実施形態では、前側のロック部材64及び後側のロック部材64を上下方向において互いに反対の向きに移動させるために上記の回動アーム68を設けており、結果として、ロック状態を安定的に維持することが、より簡易な構造で実現されることになる。
また、第1ロック部材に相当する前側のロック部材64は、前側のロックガイド部22bに形成されたスロット溝22cに上下移動可能な状態で収容されており、前側のロックガイド部22bにガイドされながら上下方向に移動する。ここで、前側のロックガイド部22bは、第1ガイド部に相当し、前側のロックガイド部22bに形成されたスロット溝22cは、第1ガイド溝に相当する。
同様に、第2ロック部材に相当する後側のロック部材64は、後側のロックガイド部22bに形成されたスロット溝22cに上下移動可能な状態で収容されており、後側のロックガイド部22bにガイドされながら上下方向に移動する。ここで、後側のロックガイド部22bは、第2ガイド部に相当し、後側のロックガイド部22bに形成されたスロット溝22cは、第2ガイド溝に相当する。
以上のように、前側のロック部材64及び後側のロック部材64は、それぞれ、対応するロックガイド部22bによって移動方向を上下方向に規制されながら移動する。すなわち、本実施形態では、各ロック部材64がロックガイド部22bによって確実に上下方向に移動するようになっている。これにより、ロック時にはロック用歯66が確実にロアレール側歯52と噛み合うようになり、アンロック時にはロック用歯66が確実にロアレール側歯52から離れるようになる。
また、本実施形態において、前側のロックガイド部22bには、前後方向に並ぶ一対のスロット溝形成部30,30と、スロット溝22cと、スロット溝22cの下端でスロット溝形成部30,30間を連結するロック部材係止部32が設けられている。ここで、前側のロックガイド部22bに設けられたスロット溝形成部30,30は、第1ガイド溝形成部に相当し、前側のロックガイド部22bに設けられたロック部材係止部32は、第1ロック部材係止部に相当する。そして、前側のロック部材64がスロット溝22c内を移動して移動範囲の下端位置に至った際、前側のロックガイド部22bに設けられたロック部材係止部32が前側のロック部材64を係止し更なる下方移動を規制する。
同様に、後側のロックガイド部22bには、一対のスロット溝形成部30,30と、スロット溝22cと、スロット溝22cの上端でスロット溝形成部30,30間を連結するロック部材係止部32が設けられている。ここで、後側のロックガイド部22bに設けられたスロット溝形成部30,30及びロック部材係止部32は、それぞれ、第2ガイド溝形成部及び第2ロック部材係止部に相当する。そして、後側のロック部材64がスロット溝22c内を移動範囲の上端位置まで移動した際、後側のロックガイド部22bに設けられたロック部材係止部32が前側のロック部材64を係止し更なる上方移動を規制する。
以上のように、前側のロック部材64及び後側のロック部材64については、それぞれ、ロアレール側歯52から離れる方向に移動する際に移動限界位置が設定されており、当該移動限界位置に到達した際にロック部材係止部32がロック部材64を係止し、同方向への更なる移動を規制する。このようにロック部材64の移動がその限界位置で規制されることで、移動が規制されない場合に比して作動時間を短縮することが可能になる。
さらに、本実施形態では、インナー部22に設けられた一対の外側面22aの各々に、ロック解除機構60が取り付けられている。すなわち、前側のロック部材64及び後側のロック部材64は、インナー部22の外側面22a毎に設けられて外側面22aに取り付けられている。
そして、ロアレール40の内空間ISの上側に設けられたロアレール側歯52は、一方の外側面22aに取り付けられた前側のロック部材64の上方位置、及び、他方の外側面22aに取り付けられた前側のロック部材64の上方位置にそれぞれ配置されている。同様に、内空間ISの下側に設けられたロアレール側歯52は、一方の外側面22aに取り付けられた下側のロック部材64の下方位置、及び、他方の外側面22aに取り付けられた下側のロック部材64の下方位置にそれぞれ配置されている。
以上のように本実施形態では、インナー部22の幅方向両側において、前側のロック部材64及び後側のロック部材64が、それぞれロアレール側歯52と係合するようになっている。これにより、インナー部22の幅方向一端(他端)が幅方向他端(一端)よりも下方に位置するように傾いたとしても、少なくとも幅方向一端(他端)側では、前側のロック部材64及び後側のロック部材64がロアレール側歯52と係合するようになる。したがって、本実施形態では、インナー部22が仮に傾いたとしてもロック状態のままで安定的に保持することが可能となる。
S 車両用シート
S1 シートバック
S2 シートクッション
S3 ヘッドレスト
1 シートバックフレーム
2 シートクッションフレーム
1a,2a,3a クッションパッド
HP ヘッドレストピラー
4 スライドレール機構
5 高さ調整機構
5a リンク
20 アッパレール
22 インナー部
22a 外側面
22b ロックガイド部
22c スロット溝
22d バネ留め用切り欠き
22e バネ係止部
22g 張出部
24 アウター部
24a アッパレール側係合部
24b リンク支持部
24c バネ係止部
24d 対向領域
24e 第1延出領域
24f 第2延出領域
24g 第3延出領域
26 立設部
28 被係止部
30 スロット溝形成部
32 ロック部材係止部
34 ベース部
40 ロアレール
42 上壁
42a ロアレール側係合部
42b 係合溝
42s 内表面
42t 外表面
44 側壁
44a 隆起部
44s 内表面
44t 外表面
46 底壁
46a 段差
46b 凹型溝
46c 凸部
46s 内表面
48 スリット
50 歯形成部
52 ロアレール側歯
54 係止突起
60 ロック解除機構
62 回動軸
64 ロック部材
64a 係合突起
66 ロック用歯
68 回動アーム
68a 軸取り付け部
68b,68c アーム本体
68d 貫通穴
68e 円柱状突起
80 リンク部材
82 レバー取り付け部
82a 取り付け穴
82b バネ留め用切り欠き
84 リンク本体
84a 当接部
86 連結体
100 締結ピン
102 頂部
110 付勢バネ
120 付勢バネ
LB 操作レバー
LBa 取り付け側端部
LBb 切り欠き
IS 内空間
UB 渦巻きバネ

Claims (9)

  1. 車両本体に固定された中空状の固定レールと、
    少なくとも一部分が前記固定レールの内空間に挿入された状態で前記固定レールに沿ってスライド移動する可動レールと、
    該可動レールのうち、前記内空間に挿入される部分は、前記可動レールのスライド移動方向において、該スライド移動方向を法線方向とする断面が中実断面又は閉断面となった領域を備えることを特徴とするスライドレール機構。
  2. 前記固定レールは、前記スライド移動方向に沿って前記固定レールの一端から他端までスリットが形成された上壁を備え、
    前記可動レールの一部分は、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置されており、
    前記可動レールのうち、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置された部分は、上下方向において前記上壁の上面と対向する対向領域と、前記スライド移動方向と交差する交差方向における前記対向領域の端部と隣接した位置で下方に延出した第1延出領域と、を備え、
    該第1延出領域は、前記交差方向において前記上壁の端面と対向して、前記スリットが前記交差方向に広がるように前記上壁が変形するのを規制することを特徴とする請求項1に記載のスライドレール機構。
  3. 前記第1延出領域は、前記上壁の下端位置まで延出しており、
    前記可動レールのうち、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置された部分は、前記第1延出領域の下端部と隣接した位置で前記交差方向において前記固定レールに向かって延出した第2延出領域を更に備えていることを特徴とする請求項2に記載のスライドレール機構。
  4. 前記上壁の下面には、該下面の前記交差方向における端部に位置し、上向きに窪むことによって形成された凹部が形成されており、
    前記可動レールのうち、前記スリットの上方位置にあって前記内空間の外に配置された部分は、前記第2延出領域中、前記交差方向において前記第1延出領域が位置する側とは反対側の端部と隣接した位置で前記凹部に向かって上方に延出した第3延出領域を更に備え、
    該第3延出領域の上端部は、前記凹部に嵌まり込んでいることを特徴とする請求項3に記載のスライドレール機構。
  5. 前記固定レールは、前記交差方向における前記固定レールの端面から外側に隆起した隆起部を有し、
    該隆起部は、上下方向において前記第2延出領域と対向して、前記第2延出領域中、前記交差方向において前記第3延出領域が位置する側の端部が下方に動くのを規制することを特徴とする請求項4に記載のスライドレール機構。
  6. 前記可動レールのうち、前記第1延出領域、前記第2延出領域及び前記第3延出領域は、樹脂材料からなり、
    前記上壁のうち、前記第1延出領域、前記第2延出領域若しくは前記第3延出領域のいずれかと対向する部分は、樹脂材料からなることを特徴とする請求項5に記載のスライドレール機構。
  7. 前記可動レールのうち、前記内空間に挿入される部分は、前記スリットの下方位置に位置し、かつ、前記交差方向において前記スリットの縁よりも外側に張り出た張出部を備えていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載のスライドレール機構。
  8. 前記張出部は、前記上壁の下面の直下位置にあり、
    前記張出部の上端面は、前記下面中、前記スリットと隣接する範囲に沿っていることを特徴とする請求項7に記載のスライドレール機構。
  9. 前記内空間に設けられ、前記可動レールの状態を前記固定レールに対して相対移動不能な状態にするために形成された固定レール側歯と、
    前記可動レールに取り付けられ、上下方向に移動して前記固定レール側歯と噛み合うロック用歯と、を備え、
    前記固定レール側歯及び前記ロック用歯の組み合わせが、前記交差方向において、前記可動レールのうち、前記内空間に挿入される部分の両脇位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載のスライドレール機構。
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JPH0976800A (ja) * 1995-09-11 1997-03-25 Delta Kogyo Co Ltd 車両用シートスライド装置
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