JP6134605B2 - 車両用シートの傾動ロック装置 - Google Patents

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Description

この発明は、シートバックをシートクッションに対して一定傾動角度でロックする車両用シートの傾動ロック装置に関するものである。
車両用シートとして、シートクッションに対するシートバックの傾動角度を一定角度で固定する傾動ロック装置を採用したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の傾動ロック装置は、シートクッションに一体に取り付けられる固定フレームと、シートバックに一体に取り付けられる可動フレームとがヒンジ軸を介して回動可能に連結され、可動フレーム上の前記ヒンジ軸から離間した位置にロックレバーが揺動可能に支持されている。そして、固定フレームには断面円形状のストッパピンが突設され、ロックレバーには、シートバックが所定の起立姿勢にあるときにストッパピンと係合可能な略U字状のフック部が設けられている。また、ロックレバーは、フック部がストッパピンと係合する方向(ロック方向)にロックスプリングによって回動付勢されている。このロックスプリングは、両端部が可動フレームの後端部とロックレバー上の連結片とに、可動フレームの側壁のシート幅方向外側において連結されている。
この傾動ロック装置においては、前傾したシートバックが所定の起立姿勢まで引き起こされると、ロックレバーのフック部がロックスプリングの付勢力を受けてストッパピンと係合する。また、この状態からロックレバーが乗員によってロックスプリングの付勢力に抗する方向に回動操作されると、フック部がストッパピンから外れてシートバックの回動ロックが解除される。
特許第4196443号公報
しかし、この従来の傾動ロック装置は、ロックスプリングが可動フレームの側壁のシート幅方向外側に配置されることから、シートに組み付けた状態での占有スペースが大きくなるうえ、可動フレームの傾動操作時に伸縮作動するロックスプリングがシート周囲の部材と干渉し易くなることが懸念される。
そこでこの発明は、シートに組み付けた状態での占有スペースを小さくでき、ロックスプリングとシート周囲の部材との干渉も抑制することのできる車両用シートの傾動ロック装置を提供しようとするものである。
この発明に係る車両用シートの傾動ロック装置は、シートクッションの一側部に設けられる固定フレームと、シートバックの一側部に設けられ、前記固定フレームにヒンジ軸を介して回動可能に連結される可動フレームと、前記固定フレームに前記ヒンジ軸よりも後方側の回動軸を介して回動可能に軸支され、前記可動フレームと係合することにより前記可動フレームの回動をロックするロックレバーと、前記ロックレバーを回動付勢するロックスプリングと、を備え、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度になったときに、前記ロックレバーが前記可動フレームの被係止面に係合する車両用シートの傾動ロック装置において、前記ロックレバーは、前記可動フレームと係合するレバー本体部が前記固定フレームの側壁のシート幅方向外側に配置され、前記ロックスプリングは、前記固定フレームの側壁のシート幅方向内側に配置され、前記固定フレームの側壁のシート幅方向内側には、前記ロックスプリングの一方の端部が取り付けられるスプリング支持部が設けられ、前記スプリング支持部は、前記ヒンジ軸を通る仮想鉛直線と、前記回動軸を通る仮想鉛直線とに挟まれたスペースに配置されていることを特徴とするものである。
これにより、ロックレバーのレバー本体部が側壁のシート幅方向外側に配置され、ロックスプリングが側壁のシート幅方向内側に配置されることになる。そして、ロックスプリングの一方の端部を支持するスプリング支持部は、側壁のシート幅方向内側において、ヒンジ軸を通る仮想鉛直線と回動軸を通る仮想鉛直線とに挟まれたデッドスペースにコンパクトに配置される。
さらに、前記ロックレバーには、前記ロックスプリングの他方の端部が取り付けられるレバー側取付部が設けられ、前記レバー側取付部は、前記ヒンジ軸を通る仮想鉛直線と、前記回動軸を通る仮想鉛直線とに挟まれたスペースに配置されるようにしても良い。
この場合、ロックスプリングの他方の端部が取り付けられるレバー側取付部は、側壁のシート幅方向内側において、ヒンジ軸を通る仮想鉛直線と回動軸を通る仮想鉛直線とに挟まれたデッドスペースに配置されることになる。
前記ロックレバーは、前記レバー本体部から前記固定フレームの側壁を貫通して当該側壁のシート幅方向内側に延出する屈曲片を有し、前記側壁は、前記屈曲片が挿入され前記ロックレバーの回動に伴う前記屈曲片の変位を許容する変位許容孔を有し、前記ロックスプリングの他方の端部が取り付けられるロックレバーのレバー側取付部は、前記屈曲片によって構成されるようにしても良い。
この場合、ロックレバーのレバー側取付部を構成する屈曲片が、側壁の変位許容孔を貫通して側壁のシート幅方向内側に配置されるため、ロックレバーの小型化が可能になる。また、この場合、変位許容孔を通してシート幅方向外側からロックスプリングの取付状態を目視確認することが可能になる。
前記ロックレバーの屈曲片には、前記側壁のシート幅方向内側において前記変位許容孔の縁部に臨む変形規制突起が設けらることが望ましい。
これにより、シートバックに大きな衝撃荷重が入力され、その衝撃荷重が可動フレームを介してロックレバーに入力された場合にも、変形規制突起が側壁のシート幅方向内側で変位許容孔の縁部に当接することで、レバー本体部のシート幅方向外側方向への変形が規制される。
また、前記ロックレバーには、シート幅方向内側に屈曲する屈曲片が設けられ、前記固定フレームには、前記ロックレバーがロック方向に最大に変位したときに前記屈曲片が当接して、前記ロックレバーのロック方向の回動変位を規制する第1の回動規制部が設けられ、前記可動フレームには、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度であるときに、前記ロックレバーがロック方向に最大に変位した場合に、シート幅方向で前記第1の回動規制部と並列に並ぶ位置で前記屈曲片が当接して、前記ロックレバーのロック方向の回動変位を規制する第2の回動規制部が設けられるようにしても良い。
この場合、固定フレームに対する可動フレームの回動角度が設定角度であるときに、ロックレバーがロック方向に最大に変位すると、ロックレバーの屈曲片が固定フレーム側の第1の回動規制部と可動フレーム側の第2の回動規制部とに当接し、それによってロックレバーの回動変位が規制される。したがって、ロックレバーのロック方向の最大回動を第1の回動規制部と第2の回動規制部の二ヵ所で安定して規制しつつも、構造のコンパクト化を図ることができる。
また、前記ロックレバーの前記レバー側取付部は、前記固定フレームのスプリング支持部よりも後部下方に配置されるようにしても良い。
これにより、ロックスプリングが、固定フレームのシート幅方向内側において、一方の端部を上方側に他方の端部を下方側にして斜めに配置されることになる。このため、上下方向のスペースを大きく占有することなく、ロックスプリングをコンパクトに配置することが可能になる。
さらに、前記固定フレームには、前記側壁の下端からシート幅方向内側に屈曲するベース壁が延設され、前記ベース壁の前記レバー側取付部に対向する部位には、下方に窪んだ窪み部が形成されるようにしても良い。
この場合、レバー側取付部が下方に変位した際に、レバー側取付部やロックスプリングがベース壁と干渉するのを窪み部が回避することになる。
前記ベース壁上の車体側との締結固定部は、前記スプリング支持部と対向する部位に配置されるようにしても良い。
この場合、スプリング支持部がレバー側取付部よりも上方側に配置されているため、スプリング支持部やロックスプリングとの干渉を招くことなく、固定フレームを車体側に容易に締結固定することが可能になる。
また、前記側壁のうちの前記変位許容孔を取り囲む領域の端縁には、補強フランジが設けられるようにしても良い。
この場合、変位許容孔の周域部の剛性が補強フランジによって高められることになる。
この発明によれば、ロックスプリングが側壁のシート幅方向の内側に配置されることから、シートに組み付けた状態での占有スペースを小さくでき、しかも、ロックスプリングとシート周囲の部材との干渉も抑制することができる。
この発明の一実施形態の傾動ロック装置の右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の分解斜視図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の左側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の図3のA−A断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の一部を後方側上部から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の一部を破断した右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の一部の部品の斜視図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の作動原理を示す模式的な右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の右側面図である。 この発明の一実施形態の傾動ロック装置の機能を説明するための斜視図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この実施形態の車両用シートの傾動ロック装置1をシート幅方向外側から見た図であり、図2は、傾動ロック装置1の構成部品を分解して示した図である。また、図3は、傾動ロック装置1をシート幅方向内側から見た図であり、図4は、図3のA−A断面に対応する断面図、図5は、傾動ロック装置1の一部を後部上方側から見た図である。なお、図1〜図3において、矢印UPは鉛直上方を指し、矢印FRは車両の前方を指し、矢印LHは車両の左側方を指すものとする。
図1において、符号2は、車両用シートのシートクッションであり、符号3は、車両用シートのシートバックである。この実施形態では、傾動ロック装置1は右ハンドル車の運転席側のシートの右側側部に設置されている。
傾動ロック装置1は、車両用シートのシートクッション2側に一体に取り付けられる固定ブラケット4と、シートバック3側に一体に取り付けられる可動ブラケット5と、を備え、固定ブラケット4と可動ブラケット5がヒンジピン6を介して回動可能に連結されている。また、傾動ロック装置1は、可動ブラケット5を固定ブラケット4に対して起立姿勢の一定傾動角度でロックし、必要に応じて乗員がそのロックを解除するためのロックレバー10を備えている。ロックレバー10は、後に詳述するように固定ブラケット4に回動可能に軸支されている。この実施形態においては、固定ブラケット4と可動ブラケット5が傾動ロック装置1の固定フレームと可動フレームを構成している。ただし、固定フレームや可動フレームは車両用シートの骨格部材(フレーム部材)と共用して構成することも可能である。
固定ブラケット4と可動ブラケット5は剛性の高い金属板によって形成されており、固定ブラケット4は、例えば、シートの前後スライドを可能にする図示しないシートレールのレールアッパの上面等に一体にボルト締結される。なお、図2中符号34は、固定ブラケット4をシートレールに固定するためのボルトである。また、可動ブラケット5は、例えば、シートバック3の図示しないシートバックフレームの側面等に一体にボルト締結される。
固定ブラケット4は、図2に示すように、レールアッパ等のシートクッション2側の部材に略水平姿勢で取り付けられるベース壁7と、そのベース壁7のシート幅方向外側の端部から略鉛直方向に向かって延出する側壁8と、を備え、その側壁8の上辺と後辺にはベース壁7に連なる補強フランジ9が延設されている。
側壁8は、側面視(シート幅方向から見た側面視)で後端側領域8aの高さが最も高く、その後端側領域8aから前方側に向かって次第に高さが低くなり、ある高さに達した時点から一定高さになっている。以下、側壁8の高さが次第に低くなる領域を傾斜領域8bと呼ぶものとする。
図2に示すように、固定ブラケット4の後端側領域8aの上端部の近傍には円形状の貫通孔11が設けられ、その貫通孔11の縁部が、バーリング加工によってシート幅方向外側に略筒状に突出して形成されている。このバーリング加工によって形成された円筒状のボス部12の内側には、ロックレバー10を固定ブラケット4に回動自在に支持させるための回動ピン13(回動軸)が挿通されている。また、このボス部12の外周面は、後に詳述するように固定ブラケット4に対する可動ブラケット5の後傾方向の回動を規制する。
可動ブラケット5は、側面視(シート幅方向外側から見た側面視)が略くの字状のベース壁14を備え、そのベース壁14の長尺方向の一端側の縁部がヒンジピン6(ヒンジ軸)によって固定ブラケット4に軸支され、ベース壁14の他端側の縁部がシートバック3のシートバックフレーム等にボルト締結されるようになっている。以下、ベース壁14の固定ブラケット4に軸支される領域を基端側領域14aと呼び、シートバック3に締結される領域を先端側領域14bと呼び、ベース壁14の先端側領域14bと基端側領域14aの間の領域を中間部領域14cと呼ぶものとする。
ベース壁14の基端側領域14aには、ヒンジピン6が回動可能に嵌入される軸孔15が設けられるとともに、軸孔15の外側の略半周の外側を取り囲むように、断面略円弧状の補強ビード16がシート幅方向外側に膨出して設けられている。この補強ビード16は、ベース壁14の中間部領域14cの一部にまで達するようにベース壁14の外側縁部に沿って設けられている。
ここで、可動ブラケット5は、ベース壁14の基端側領域14aの軸孔15部分がヒンジピン6によって固定ブラケット4に軸支され、ヒンジピン6を中心として車体前後方向に傾動する構造とされているが、可動ブラケット5は、ベース壁14の先端側領域14bが鉛直姿勢より若干後傾側に回動したロック姿勢(図1に示す姿勢)となったときに、後に詳述する傾動ロックのための機構によってロックされる。以下では、説明の便宜上、可動ブラケット5については、ロック姿勢にあるときにベース壁14の車両前方に位置される側を「前」と呼び、ベース壁14の車両後方に位置される側を「後」と呼ぶものとする。また、特別に断らない限り、ロック姿勢にあるときにベース壁14の鉛直上方側に位置される側を「上」と呼び、逆側を「下」と呼ぶものとする。
図6は、可動ブラケット5の一部を破断して示した傾動ロック装置1の右側面図であり、図7は、可動ブラケット5を後方側上部から見た斜視図である。
これらの図にも示すように、可動ブラケット5は、補強ビード16の下端後方側に、ベース壁14から車幅方向外側に立ち上がる湾曲傾斜壁17が連設されている。この湾曲傾斜壁17は補強ビード16側から前方側に凸に緩やかに湾曲し、その下面側の湾曲面が後に詳述する係止準備機構のガイド面17aを構成するようになっている。なお、湾曲傾斜壁17のシート幅方向の外側端には、ガイド面17aをシート幅方向外側から覆い隠すためのカバーフランジ18が延設されている。図6においては、カバーフランジ18部分が破断されている。
湾曲傾斜壁17の後部上方側の端面は、ベース壁14に対して略直角に(シート幅方向外側に)立ち上がる平坦面とされ、この実施形態の傾動ロック装置1における被係止面17bを構成している。換言すると、被係止面17bは、可動ブラケット5の一部をシート幅方向外側に屈曲させて形成された湾曲傾斜壁17のうちの、屈曲部分の屈曲線b1(図7参照)と略直交する平坦な端面によって形成されている。また、湾曲傾斜壁17のうちの被係止面17bに近接する部分の付根部位置(屈曲線b1を挟む屈曲した領域)には、一部をシート幅方向外側に部分的に膨出変形させた補強ビード36が設けられている。
また、可動ブラケット5は、ベース壁14の中間部領域14cの後部側下縁に、中間部領域14cの延出方向に沿う切欠き部19が設けられている。この切欠き部19内には、切欠き部19の底面に対して所定の開き角をもって傾斜した傾斜面19a(後傾規制部)が形成されている。この傾斜面19aは、可動ブラケット5が固定ブラケット4に対して後傾側に設定角度回動したときに(ロック姿勢になったときに)固定ブラケット4のボス部12の外周面に当接することにより、可動ブラケット5の後傾側の回動を規制する。
また、可動ブラケット5は、ベース壁14の後縁部のうちの、先端側領域14bから中間部領域14cの一部に跨る範囲と、ベース壁14の前縁部のうちの、中間部領域14cから先端側領域14bの一部に跨る範囲とに、シート幅方向内側に屈曲する補強フランジ20a,20bが設けられている。
一方、ロックレバー10は、固定ブラケット4や可動ブラケット5と同様に剛性の高い金属板によって形成され、側面視(シート幅方向外側からの側面視)が略L字状のレバー本体部21のほぼ中心部が回動ピン13(回動軸)によって固定ブラケット4のボス部12に軸支されている。ロックレバー10の回動軸(回動ピン13)は、固定ブラケット4上のヒンジピン6の設置位置よりも後部上方側に設置されている。レバー本体部21は、図2に示すように、回動ピン13の挿入される軸孔22を有している。また、レバー本体部21は、可動ブラケット5の前傾方向の回動をロックするロック片21aと、ロック解除操作用の解除操作片21bと、を有し、これらのロック片21aと解除操作片21bが軸孔22を中心として設定角度離間した方向に延出している。なお、図中29は、解除操作片21bの延出端に屈曲して形成された指掛け部である。
ロックレバー10は固定ブラケット4に対する回動角度が設定角度範囲に規制されている。ロックレバー10は、いずれの回動範囲にある場合にも、レバー本体部21の解除操作片21bが軸孔22(回動ピン13)の上方側に位置されるようになっている。図1、及び、図6は、ロックレバー10の解除操作片21bがほぼ最大に後方側に回動した状態を示している。なお、ロックレバー10に関しての「前」「後」や「上」「下」は、特別に断らない限りこの状態での「前」「後」や「上」「下」言うものとする。
ロック片21aは、シート幅方向外側からの側面視がほぼ長方形状に形成されており、軸孔22の形成部から最も離間した延出端の後縁部には、シート幅方向内側に略直角に屈曲する屈曲片23が延設されている。また、ロック片21aの延出端のうちの屈曲片23の付根部の上側に隣接する部位の端面は、可動ブラケット5の被係止面17bと当接可能な係止面24とされている。この係止面24は、側面視で回動ピン13を中心とする円弧に近い曲面形状に形成されている。この係止面24は、可動ブラケット5側の被係止面17bとともに可動ブラケット5の前傾側の回動をロックするロック機構を構成する。この係止面24の曲面形状の詳細については後に説明する。
図4,図5に示すように、ロック片21aには、ロックレバー10の回動軸である回動ピン13の設置位置(軸孔22)に対してシート幅方向外側に屈曲する屈曲部35が設けられている。このため、ロック片21a上の係止面24は、屈曲部35を挟んで回動ピン13の設置位置よりもシート幅方向外側に設定距離離間した位置に配置されている。固定ブラケット4のシート幅方向外側で回動ピン13を中心として回動変位するロック片21aは、ロックレバー10の全回動範囲において、シート幅方向外側からの側面視で、固定ブラケット4の側壁8の延在領域の範囲内に収まるように形成されている。また、ロック片21a上の係止面24と、可動ブラケット5上の被係止面17bとは、図6に示すように、ロックレバー10の回動軸である回動ピン13の設置位置よりも下方領域で相互に係合するようになっている。
また、ロック片21aの延出端側の上端面28は、ロック片21aの延出方向に沿ってほぼ直線状に形成され、その上端面28の前端側は曲率半径の小さい円弧を描いて係止面24に連続している。ロック片21aの上端面28は、可動ブラケット5の後傾側の回動操作時に可動ブラケット5のガイド面17aと摺接する被ガイド面を構成している。上端面28は、ガイド面17aとともに係止準備機構を構成する。
ところで、固定ブラケット4の側壁8の後端側領域8aには、回動ピン13(ボス部12)を円弧中心とする円弧形状の変位許容孔25が形成されている。この変位許容孔25は、回動ピン13の下方にあって設定角度範囲に亙って側壁8を貫通している。この変位許容孔25には、ロックレバー10の屈曲片23がシート幅方向外側から挿入されている。ロックレバー10は、屈曲片23が変位許容孔25の前後の各端面に当接することにより、回動ピン13を中心とした回動範囲が設定角度範囲に規制される。また、側壁8の変位許容孔25の形成された領域は部分的に剛性が低下することになるが、側壁8の変位許容孔25の形成された領域の周域は補強フランジ9とベース壁7とによってほぼ取り囲まれているため、充分な剛性が維持されている。なお、この実施形態においては、変位許容孔25の前端部25aがロックレバー10のロック方向の回動変位を規制する第1の回動規制部を構成している。
また、固定ブラケット4の側壁8の傾斜領域8bの上部には、図2,図3に示すように、シート幅方向内側に向かって突出するようにスプリング支持片26が切り起こされている。スプリング支持片26は別体部材によって形成して側壁8に後付けすることも可能であるが、この実施形態のように側壁8を切り起こして形成することにより、装置の小型・軽量化を図ることができる。スプリング支持片26と屈曲片23の先端部には、それぞれ係止溝26a,23aが設けられている。側壁8のシート幅方向内側にはロックスプリング27が配置され、そのロックスプリング27の両端部がスプリング支持片26と屈曲片23の各係止溝26a,23aに係止されている。屈曲片23の係止溝23a部分はこの実施形態におけるレバー取付部を構成している。スプリング支持片26は、図3に示すように、回動ピン13を中心として揺動する屈曲片23よりも前部上方側に配置されている。ロックスプリング27は、引っ張りばね型のコイルスプリングによって構成され、屈曲片23を常時前部上方側に付勢するようになっている。したがって、ロックレバー10は、外部から荷重が入力されない間は、ロックスプリング27による付勢力を受けて屈曲片23を変位許容孔25の前端面に押し当てられている。ロックレバー10のロック片21aは、このとき前方側に最大に回動した状態とされている。なお、ロック片21aは、屈曲片23が変位許容孔25の後端面に当接するときに、後方側に最大に回動した状態となる。
また、屈曲片23には、固定ブラケット4の側壁8のシート幅方向内側位置において、斜め下方に延出する変形規制突起30が形成されている。この変形規制突起30は、側壁8のシート幅方向内側位置において、変位許容孔25の下方側の縁部に臨んで配置されている。変形規制突起30は、変位許容孔25の下方側の縁部に当接することにより、屈曲片23のシート幅方向外側への位置ずれを規制し、それによってロック片21aのシート幅方向外側方向への変形を抑制する。
ここで、ロックスプリング27の前端側を係止する固定ブラケット4側のスプリング支持片26と、ロックスプリング27の後端側を係止するロックレバー10側の屈曲片23とは、図3に示すように、ヒンジピン6を通る(ヒンジピン6の前端部を通る。)仮想鉛直線Laと、回動ピン13を通る(回動ピン13の後端部を通る。)仮想鉛直線Lbとに挟まれたスペースに配置されている。ロックレバー10側の屈曲片23は、変位許容孔25の形成範囲内で円弧状に移動可能とされているが、固定ブラケット4側のスプリング支持片26との関係では、屈曲片23がスプリング支持片26に対して常に後部下方になるように設置されている。したがって、両端部がスプリング支持片26と屈曲片23とに係止されたロックスプリング27は、前端部側が上方側となるように傾斜姿勢となっている。
固定ブラケット4のベース壁7のうちの、変位許容孔25の下方の領域(変位許容孔25から突出した屈曲片23と下方で対向する領域)には、ベース壁7の一般面に対して下方に窪む窪み部38が形成されている。この窪み部38は、ロックレバー10の屈曲片23が後部下方側に最大に回動変位したときに、ロックスプリング27や変形規制突起30がベース壁7と干渉するのを回避する。
また、図2に示すように、ベース壁7の後縁の窪み部38の形成される領域は、ベース壁7の一般部に比較してシート幅方向の延出幅が狭まるように切欠き部40が設けられている。ベース壁7の変位許容孔25からシート幅方向内側に突出したロックレバー10の屈曲片23の端部(係止溝23a)には、ロックスプリング27の後側の端部を後部下方側に引っ張って係止させる必要があるが、この実施形態では、ベース壁7の後縁に切欠き部40が設けられているため、この切欠き部40を通して屈曲片23の端部に対するロックスプリング27の係止作業を容易に行うことができる。
さらに、ベース壁7上の窪み部38の前方側には、固定ブラケット4をボルト34によって車体側に締結固定するための締結孔39(締結固定部)が設けられている。この締結孔39は、ベース壁7のうちの、側面視でスプリング支持片26と下方側で対向する領域に形成されている。スプリング支持片26は、側壁8の傾斜領域8bの上部(ロックレバー10の屈曲片23よりも上方位置)に配置されているため、締結孔39の上方側に比較的余裕のある作業スペースを確保することができる。したがって、この構造を採用したことにより、車体に対する固定ブラケット4の取付作業を容易に行うことができる。
つづいて、可動ブラケット5の前傾側の回動を規制するロックレバー10の係止面24の形状と、その原理について説明する。図8は、ロックレバー10と可動ブラケット5の各部を模式的に示した図である。図8(A),(B)は、いずれも可動ブラケット5の後傾側の回動が図6に示すように傾斜面19a(後傾規制部)とボス部12の当接によって規制された状態で、ロックレバー10の係止面24と可動ブラケット5側の被係止面17bが接触して可動ブラケット5の前傾側の回動がロックされている状態を示しているが、図8(B)は、図8(A)よりも製造誤差や組付誤差等に起因する隙間誤差が大きい場合を示している。
この実施形態の場合、係止面24と被係止面17bの接触位置(ロックレバー10による可動ブラケット5のロック位置)は、ヒンジピン6と回動ピン13の回動中心O1,O2を結ぶ仮想線Lよりも、可動ブラケット5の後傾回動側(図中下方側)に位置されている。
ロックレバー10の係止面24は、可動ブラケット5が傾斜面19a(後傾規制部)とボス部12の当接によって後傾側の回動変位を規制される一定位置にあるときに、ロックスプリング27の付勢力によるロックレバー10の回動に伴って係止面24と被係止面17bの間の隙間が漸減し、かつ、いずれの面上位置で被係止面17bに押圧状態で接触したときにも、被係止面17bとのなす角度が可動ブラケット5の回動を規制し得る角度となる連続した曲面によって形成されている。なお、係止面24のこの連続した曲面は、ロックレバー10の回動中心O2を中心とした仮想円cに略沿った円弧面とされている。
即ち、係止面24の曲面は、ロックレバー10の回動中心O2を中心とした一定半径の仮想円cに近似した円弧面ではあるが、厳密には、一定半径の円弧cに対しロックレバー10のロック側の回動方向に向かって内側(回動ピン13側)に僅かずつ傾斜する形状とされている。さらに、この係止面24の曲面は、ほぼ平坦な被係止面17bと曲面上のいずれの位置で押圧状態で接触したときにも、その押圧力によって可動ブラケット5の前傾方向の回動を規制し得る形状とされている。
このため、例えば、図8(A)に示すように回動停止している被係止面17bに対し、ロックレバー10がロックスプリング27の付勢力によって回動ピン13を中心として図中矢印方向に回動すると、ロックレバー10のロック片21aの回動変位に伴って係止面24と被係止面17bの間の隙間が次第に狭まり、係止面24上のある位置で被係止面17bに押圧状態で接触し、この状態で両者が噛み合って可動ブラケット5の前傾方向の回動が規制されることになる。また、図8(B)に示すように、図8(A)よりも係止面24と被係止面17bの間の隙間誤差が大きい場合には、ロックレバー10が図8(A)の場合よりも多く回動して係止面24上のより後方側の位置で被係止面17bに押圧状態で接触する。この場合も、係止面24と被係止面17bが相互に噛み合い、可動ブラケット5の前傾方向の回動が規制されることになる。
図9は、可動ブラケット5がほぼ最大に前傾した状態を示す図であり、図10,図11は、この状態から可動ブラケット5が後傾規制位置に向かって引き起こし操作されたときの状態を順次示す図である。なお、可動ブラケット5が図9に示すようにほぼ最大に前傾しているときには、ロックレバー10のロック片21aはロックスプリング27の付勢力を受けて最前端位置に位置されている。
図9に示す状態から、図10,図11に順次示すように、可動ブラケット5がヒンジピン6を中心として後傾側に回動すると、可動ブラケット5の下縁の湾曲傾斜壁17のガイド面17aが、図11に示すように、ロックレバー10のロック片21aの上端面28に当接するようになる。こうして、可動ブラケット5が後傾側にさらに回動すると、ガイド面17aが、図11中の矢印で示すように、ロック片21aを後部下方に押圧し、その結果、ロックレバー10がロックスプリング27の力に抗する方向に回動操作される。このガイド面17aの押圧によるロックレバー10の回動は、ロックレバー10の回動が進んで、湾曲傾斜壁17の端面の被係止面17bがロック片21aの係止面24に臨む位置に達するまで継続する。この間、ロックレバー10のロック片21aはロックスプリング27を伸長しつつ後方側に所定量回動し、つづく係止面24と被係止面17bとの係合に備えられる(以上、係止準備機構の機能)。
また、ロックレバー10の係止面24が被係止面17bに臨む位置まで可動ブラケット5が後傾側に回動すると、可動ブラケット5の下縁の傾斜面19aが固定ブラケット4のボス部12に当接し、それによって可動ブラケット5の後傾側の回動が規制される。ロックレバー10は、この状態でロックスプリング27の付勢力を受けて前述のように回動して、図1,図5に示すように、係止面24上のいずれかの位置が被係止面17bに押圧状態で接触し可動ブラケット5の前傾方向の回動がロックされる。
この結果、可動ブラケット5は前後方向の回動を規制された状態で固定ブラケット4に対してロックされる。
図12は、前後方向の回動をロックされた可動ブラケット5のロックを解除する際の作動を示す図である。
可動ブラケット5のロックを解除する場合には、ロックレバー10の解除操作片21bを、図12中の矢印で示すようにロックスプリング27の付勢力に抗して前部下方に回動操作する。こうしてロックレバー10が回動操作されると、ロック片21aが可動ブラケット5側の被係止面17bから円弧を描いて後方側に引き抜かれる。このとき、ロック片21a側の係止面24が可動ブラケット5側の被係止面17bから離間することになるが、係止面24は、ロックレバー10がロック解除方向に回動操作されたときに被係止面17bとの隙間が漸増するように設定されているため、被係止面17bとの係合は比較的容易に解除することができる。
この傾動ロック装置1においては、ロックレバー10側の係止面24と可動ブラケット5側の被係止面17bとの間の隙間誤差が大きく、ロック作動時に、万が一、ロックレバー10側の係止面24が面上のいずれの位置でも被係止面17bに押圧状態で接触しないことがあっても、係止面24が、ロックレバー10のロック方向の回動に伴って被係止面17bとの隙間が漸減するように形成されているため、ロック部分におけるガタツキを大幅に低減することができる。
図13は、係止面24と被係止面17bとの間の隙間誤差が大きく、ロック作動時に、ロックレバー10側の係止面24が面上のいずれの位置でも被係止面17bに押圧状態で接触しないときの状態を示す図である。
このときには、屈曲片23が変位許容孔25の前端部25a(第1の回動規制部)に当接する位置(ロック方向に最大に変位した位置)までロックレバー10が回動する。この実施形態の場合、図13に示すように、ロックレバー10がロック方向に最大に変位した時点で、屈曲片23の付根部が可動ブラケット5側の湾曲傾斜壁17の被係止面17bに近接した側縁部17cに当接するようになっている。つまり、この実施形態においては、可動ブラケット5が後傾規制位置にあるときに湾曲傾斜壁17の側縁部17cが固定ブラケット4の変位許容孔25の前端部25aとシート幅方向で並列に並ぶように設定されている。湾曲傾斜壁17の側縁部17cは第2の回動規制部を構成している。
したがって、この実施形態の場合、ロックレバー10のロック方向の最大回動を、変位許容孔25の前端部25a(第1の回動規制部)と湾曲傾斜壁17の側縁部17c(第2の回動規制部)の二ヵ所で安定して規制することができる。また、可動ブラケット5が後傾規制位置にあるときには、変位許容孔25の前端部25aと湾曲傾斜壁17の側縁部17cとが相互に近接した位置でシート幅方向で並列に並ぶため、構造のコンパク可を図りつつ、ロックレバー10のロック方向の最大回動を安定して規制することができる。
図14は、図2〜図4等で示したロックレバー10の規制突起30の機能を説明するための傾動ロック装置1の斜視図である。
前述のように可動ブラケット5が設定傾動角度でロックレバー10によってロックされているときに、図14中の矢印で示すように、可動ブラケット5(シートバック3)の後方側から大きな衝撃荷重が入力されると、その衝撃荷重は、可動ブラケット5の被係止面17bとロックレバー10の係止面24との係合部を介してロックレバー10のロック片21aに伝達される。このとき、例えば、被係止面17bが形成される可動ブラケット5側の湾曲傾斜壁17に僅かな変形が生じると、被係止面17bから係止面24に伝達される荷重の向きが僅かにシート幅方向外側に傾斜する事象が起こる。この場合、被係止面17bから係止面24に入力される衝撃荷重の一部は、図14中の仮想線で示すようにロックレバー10のロック片21aをシート幅方向外側に変形させようとする。そして、この際に実際にロック片21aがシート幅方向外側に大きく変形してしまうと、ロックレバー10の係止面24が可動ブラケット5側の被係止面17bに対して押圧されにくくなる。
しかし、この実施形態に係る傾動ロック装置1は、固定ブラケット4の変位許容孔25を貫通したロックレバー10の屈曲片23に、側壁8のシート幅方向内側で変位許容孔25の縁部に臨む変形規制突起30が設けられているため、ロックレバー10にロック片21aをシート幅方向外側に変形させるような荷重が作用した場合には、変形規制突起30が側壁8の変位許容孔25の縁部に当接することにより、屈曲片23のシート幅方向外側への位置ずれが規制される。この結果、ロック片21aのシート幅方向外側への変形が屈曲片23によって抑制される。
この実施形態の傾動ロック装置1は、ロックレバー10のレバー本体部21が固定ブラケット4の側壁8のシート幅方向外側に配置され、ロックレバー10をロック方向に付勢するロックスプリング27が側壁8のシート幅方向内側に配置されるとともに、ロックスプリング27の前端部を側壁8のシート幅方向内側で支持するスプリング支持片26が、図3に示すように、ヒンジピン6を通る仮想鉛直線Laと回動ピン13を通る仮想鉛直線Lbとに挟まれた側壁8のシート幅方向内側のデッドスペースに配置されているため、シートに組み付けた状態での占有スペースを小さくでき、さらに伸縮作動するロックスプリング27がシート周囲の部材と干渉するのも抑制することができる。
さらに、この実施形態の傾動ロック装置1の場合、ロックスプリング27の後端部が取り付けられるロックレバー10の屈曲片23の端部も、ヒンジピン6を通る仮想鉛直線Laと回動ピン13を通る仮想鉛直線Lbとに挟まれた側壁8のシート幅方向内側のスペースに配置されているため、シートに組み付けた状態での占有スペースをより小さくすることができる。
また、この実施形態の傾動ロック装置1は、ロックレバー10の屈曲片23のスプリング支持部分(係止溝23a)が側壁8の変位許容孔25を貫通して側壁8のシート幅方向内側に配置されるため、ロックレバー10のスプリング支持部を側壁8の後部を回り込まてシート幅方向内側に配置する場合に比較して、ロックレバー10と装置全体をより小型化することができる。
さらに、この実施形態の傾動ロック装置1は、ロックスプリング27の後端部を支持するロックレバー10側の屈曲片23が、ロックスプリング27の前端部を支持する固定ブラケット4側のスプリング支持片26よりも後部下方に配置されているため、ロックスプリング27を側壁8のシート幅方向内側に斜め傾斜させて配置することができる。したがって、上下方向のスペースを大きく占有することなく、ロックスプリング27を側壁8のシート幅方向内側にコンパクトに配置することができる。
また、この実施形態の傾動ロック装置1は、ロック解除状態の可動ブラケット5が後傾側に引き起こし操作されて、可動ブラケット5の後傾方向の回動角度が設定角度になり、ロックレバー10がロックスプリング27の付勢力を受けてロック方向に回動するときに、ロックレバー10の係止面24と被係止面17bとの隙間が次第に減少し、ロックレバー10の係止面24が、可動ブラケット5側の被係止面17bに対し面上のいずれかの位置で押圧状態で接触した時点で可動ブラケット5の回動がロックされる構造とされている。このため、ロックレバー10側の係止面24と可動ブラケット5側の被係止面17bとの間に隙間誤差があっても、その隙間誤差に拘わらずロック部分でのガタツキを抑制することができる。
また、この傾動ロック装置1においては、ロックレバー10側の係止面24と可動ブラケット5側の被係止面17bとの間の隙間誤差が大きく、ロック作動時に、万が一、ロックレバー10側の係止面24が面上のいずれの位置でも被係止面17bに押圧状態で接触しないことがあっても、係止面24が、ロックレバー10のロック方向の回動に伴って被係止面17bとの隙間が漸減するように形成されているため、ロック部分におけるガタツキを大幅に低減することができる。
また、この実施形態の傾動ロック装置1は、ロック解除状態の可動ブラケット5が後傾側に引き起こし操作されたときに、可動ブラケット5(傾斜面19a)が固定ブラケット4のボス部12に当接して後傾側の回動を規制され、その状態でロックレバー10の係止面24が可動ブラケット5側の被係止面17bに噛み合って可動ブラケット5の前傾方向の回動が規制されるため、可動ブラケット5を固定ブラケット4に対して引き起こしのワンタッチ操作のみによって容易かつ確実にロックすることができる。
さらに、この実施形態の傾動ロック装置1は、ロックレバー10に一体に形成されたロック片21aの係止面24と、可動ブラケット5に一体に形成された湾曲傾斜壁17の端面の被係止面17bとを相互に噛み合わせて、可動ブラケット5の前傾側の回動をロックするようにしているため、別体のストッパピン等を設ける必要がなく、その分、部品定数の削減とそれに伴う製造コストの低減を図ることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1…傾動ロック装置
4…固定ブラケット(固定フレーム)
6…ヒンジピン(ヒンジ軸)
5…可動ブラケット(可動フレーム)
8…側壁
9…補強フランジ
10…ロックレバー
13…回動ピン(回動軸)
17b…被係止面
17c…側縁部(第2の回動規制部)
21…レバー本体部
23…屈曲片(レバー側取付部)
25…変位許容孔
25a…前端部(第1の回動規制部)
26…スプリング支持片(スプリング支持部)
27…ロックスプリング
30…変形規制突起
38…窪み部
39…締結孔(締結固定部)

Claims (9)

  1. シートクッションの一側部に設けられる固定フレームと、
    シートバックの一側部に設けられ、前記固定フレームにヒンジ軸を介して回動可能に連結される可動フレームと、
    前記固定フレームに前記ヒンジ軸よりも後方側の回動軸を介して回動可能に軸支され、前記可動フレームと係合することにより前記可動フレームの回動をロックするロックレバーと、
    前記ロックレバーを回動付勢するロックスプリングと、を備え、
    前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度になったときに、前記ロックレバーが前記可動フレームの被係止面に係合する車両用シートの傾動ロック装置において、
    前記ロックレバーは、前記可動フレームと係合するレバー本体部が前記固定フレームの側壁のシート幅方向外側に配置され、
    前記ロックスプリングは、前記固定フレームの側壁のシート幅方向内側に配置され、
    前記固定フレームの側壁のシート幅方向内側には、前記ロックスプリングの一方の端部が取り付けられるスプリング支持部が設けられ、
    前記スプリング支持部は、前記ヒンジ軸を通る仮想鉛直線と、前記回動軸を通る仮想鉛直線とに挟まれたスペースに配置されていることを特徴とする車両用シートの傾動ロック装置。
  2. 前記ロックレバーには、前記ロックスプリングの他方の端部が取り付けられるレバー側取付部が設けられ、
    前記レバー側取付部は、前記ヒンジ軸を通る仮想鉛直線と、前記回動軸を通る仮想鉛直線とに挟まれたスペースに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
  3. 前記ロックレバーは、前記レバー本体部から前記固定フレームの側壁を貫通して当該側壁のシート幅方向内側に延出する屈曲片を有し、
    前記側壁は、前記屈曲片が挿入され前記ロックレバーの回動に伴う前記屈曲片の変位を許容する変位許容孔を有し、
    前記ロックスプリングの他方の端部が取り付けられるロックレバーのレバー側取付部は、前記屈曲片によって構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
  4. 前記ロックレバーの屈曲片には、前記側壁のシート幅方向内側において前記変位許容孔の縁部に臨む変形規制突起が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
  5. 前記ロックレバーには、シート幅方向内側に屈曲する屈曲片が設けられ、
    前記固定フレームには、前記ロックレバーがロック方向に最大に変位したときに前記屈曲片が当接して、前記ロックレバーのロック方向の回動変位を規制する第1の回動規制部が設けられ、
    前記可動フレームには、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度であるときに、前記ロックレバーがロック方向に最大に変位した場合に、シート幅方向で前記第1の回動規制部と並列に並ぶ位置で前記屈曲片が当接して、前記ロックレバーのロック方向の回動変位を規制する第2の回動規制部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
  6. 前記ロックレバーの前記レバー側取付部は、前記固定フレームのスプリング支持部よりも後部下方に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
  7. 前記固定フレームには、前記側壁の下端からシート幅方向内側に屈曲するベース壁が延設され、前記ベース壁の前記レバー側取付部に対向する部位には、下方に窪んだ窪み部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
  8. 前記ベース壁上の車体側との締結固定部は、前記スプリング支持部と対向する部位に配置されていることを特徴とする請求項に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
  9. 前記側壁のうちの前記変位許容孔を取り囲む領域の端縁には、補強フランジが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
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