JP6198306B2 - 車両用シートの傾動ロック装置 - Google Patents
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Description
この傾動ロック装置においては、前傾したシートバックが所定の起立姿勢まで引き起こされると、ロックレバーのフック部がロックスプリングの付勢力を受けてストッパピンと係合する。また、この状態からロックレバーが乗員によってロックスプリングの付勢力に抗する方向に回動操作されると、フック部がストッパピンから外れてシートバックの回動ロックが解除される。
これにより、ロック解除状態にある可動フレームが回動操作されて、固定フレームに対する可動フレームの回動角度が設定角度に達し、その状態でロックレバーがロック方向に回動すると、ロックレバーの係止面と被係止面の間の隙間が次第に減少する。この間、ロックレバーの係止面が、被係止面に対し面上のいずれかの位置で押圧状態で接触すると、その時点で回動フレームの傾動がロックされることになる。
この場合、ロックレバーの係止面がロックレバーの回動軸の設置位置よりもシート幅方向外側に配置されていることから、ロックレバーのロック作動時等に係止面の形成領域が、前記いずれか他方の部材の被係止面以外の領域と干渉するのを有効に抑制することができる。
この場合、ロックレバーの係止面が前記いずれか他方の部材の屈曲部分の屈曲線から離間した位置において被係止面と当接することになる。前記いずれか他方の部材の屈曲部分の端面は屈曲線に近接する部位では面形状が安定しにくいが、屈曲部分の屈曲線から離間した位置では面形状が安定する。このため、ロックレバーの係止面は安定して被係止面に当接することになる。
この場合、固定フレームに対する可動フレームの回動角度が設定角度であるときに、ロックレバーがロック方向に最大に変位すると、ロックレバーの屈曲片が前記いずれか一方の部材側の第1の回動規制部と前記いずれか他方の部材の第2の回動規制部とに当接し、それによってロックレバーの回動変位が規制される。したがって、ロックレバーのロック方向の最大回動を第1の回動規制部と第2の回動規制部の二ヵ所で安定して規制しつつも、構造のコンパクト化を図ることができる。
この場合、前記いずれか他方の部材の前記屈曲線を挟む屈曲した領域が補強ビードによって剛性を高められるため、ロックレバーの係止面と被係止面との間に作用するロック荷重を、前記いずれか他方の部材側で高い剛性をもって支持することが可能になる。
この場合、可動フレームが後方側に設定量傾動操作されると、前記いずれか他方の部材に設けられた後傾規制部がボス部と当接することによって変位を規制されるようになる。また、後傾規制部が前記いずれか他方の部材に設けられた切欠き部の内側に形成されているため、前記いずれか一方の部材と前記いずれか他方の部材の回動軸とロックレバーの回動軸とを離間させることなく、固定フレームに対する可動フレームの後傾を規制することができる。したがって、装置全体のコンパクト化を図ることができる。
この場合、ロックレバーがいずれの回動位置にあっても、ロック片がシート周囲の部材と干渉しにくくなる。
この場合、ロックレバーの係止面と前記いずれか他方の部材の被係止面とが、シートの低い位置に配置され、車室内の有効スペースを占有しにくくなる。
この場合、周域への張り出し量が大きくなるロックレバーが固定フレーム側に配置されるため、可動フレーム側にロックレバーを配置する場合に比較して、可動フレームの回動操作時における周囲スペースの占有量を小さくすることができる。
図1は、この実施形態の車両用シートの傾動ロック装置1をシート幅方向外側から見た図であり、図2は、傾動ロック装置1の構成部品を分解して示した図である。また、図3は、傾動ロック装置1をシート幅方向内側から見た図であり、図4は、図3のA−A断面に対応する断面図、図5は、傾動ロック装置1の一部を後部上方側から見た図である。なお、図1〜図3において、矢印UPは鉛直上方を指し、矢印FRは車両の前方を指し、矢印LHは車両の左側方を指すものとする。
図1において、符号2は、車両用シートのシートクッションであり、符号3は、車両用シートのシートバックである。この実施形態では、傾動ロック装置1は右ハンドル車の運転席側のシートの右側側部に設置されている。
固定ブラケット4と可動ブラケット5は剛性の高い金属板によって形成されており、固定ブラケット4は、例えば、シートの前後スライドを可能にする図示しないシートレールのレールアッパの上面等に一体にボルト締結される。なお、図2中符号34は、固定ブラケット4をシートレールに固定するためのボルトである。また、可動ブラケット5は、例えば、シートバック3の図示しないシートバックフレームの側面等に一体にボルト締結される。
側壁8は、側面視(シート幅方向から見た側面視)で後端側領域8aの高さが最も高く、その後端側領域8aから前方側に向かって次第に高さが低くなり、ある高さに達した時点から一定高さになっている。以下、側壁8の高さが次第に低くなる領域を傾斜領域8bと呼ぶものとする。
ベース壁14の基端側領域14aには、ヒンジピン6が回動可能に嵌入される軸孔15が設けられるとともに、軸孔15の外側の略半周の外側を取り囲むように、断面略円弧状の補強ビード16がシート幅方向外側に膨出して設けられている。この補強ビード16は、ベース壁14の中間部領域14cの一部にまで達するようにベース壁14の外側縁部に沿って設けられている。
これらの図にも示すように、可動ブラケット5は、補強ビード16の下端後方側に、ベース壁14から車幅方向外側に立ち上がる湾曲傾斜壁17が連設されている。この湾曲傾斜壁17は補強ビード16側から後方側に凸に緩やかに湾曲し、その下面側の湾曲面が後に詳述する係止準備機構のガイド面17aを構成するようになっている。なお、湾曲傾斜壁17のシート幅方向の外側端には、ガイド面17aをシート幅方向外側から覆い隠すためのカバーフランジ18が延設されている。図6においては、カバーフランジ18部分が破断されている。
湾曲傾斜壁17の後部上方側の端面は、ベース壁14に対して略直角に(シート幅方向外側に)立ち上がる平坦面とされ、この実施形態の傾動ロック装置1における被係止面17bを構成している。換言すると、被係止面17bは、可動ブラケット5の一部をシート幅方向外側に屈曲させて形成された湾曲傾斜壁17のうちの、屈曲部分の屈曲線b1(図7参照)と略直交する平坦な端面によって形成されている。また、湾曲傾斜壁17のうちの被係止面17bに近接する部分の付根部位置(屈曲線b1を挟む屈曲した領域)には、一部をシート幅方向外側に部分的に膨出変形させた補強ビード36が設けられている。
また、可動ブラケット5は、ベース壁14の後縁部のうちの、先端側領域14bから中間部領域14cの一部に跨る範囲と、ベース壁14の前縁部のうちの、中間部領域14cから先端側領域14bの一部に跨る範囲とに、シート幅方向内側に屈曲する補強フランジ20a,20bが設けられている。
ロックレバー10は固定ブラケット4に対する回動角度が設定角度範囲に規制されている。ロックレバー10は、いずれの回動範囲にある場合にも、レバー本体部21の解除操作片21bが軸孔22(回動ピン13)の上方側に位置されるようになっている。図1、及び、図6は、ロックレバー10の解除操作片21bが後方側に回動した状態を示している。なお、ロックレバー10に関しての「前」「後」や「上」「下」は、特別に断らない限りこの状態での「前」「後」や「上」「下」言うものとする。
また、ロック片21aの延出端側の上端面28は、ロック片21aの延出方向に沿ってほぼ直線状に形成され、その上端面28の前端側は曲率半径の小さい円弧を描いて係止面24に連続している。ロック片21aの上端面28は、可動ブラケット5の後傾側の回動操作時に可動ブラケット5のガイド面17aと摺接する被ガイド面を構成している。上端面28は、ガイド面17aとともに係止準備機構を構成する。
また、屈曲片23には、固定ブラケット4の側壁8のシート幅方向内側位置において、斜め下方に延出する変形規制突起30が形成されている。この変形規制突起30は、側壁8のシート幅方向内側位置において、変位許容孔25の下方側の縁部に臨んでいる。変形規制突起30は、ロックレバー10のロック片21aにシート幅方向外側に向かう過大な押圧力が作用したときに、変位許容孔25の下方側の縁部に当接することにより、ロック片21aのシート幅方向外側方向への変形を規制する。
この実施形態の場合、係止面24と被係止面17bの接触位置(ロックレバー10による可動ブラケット5のロック位置)は、ヒンジピン6と回動ピン13の回動中心O1,O2を結ぶ仮想線Lよりも、可動ブラケット5の後傾回動側(図中下方側)に位置されている。
即ち、係止面24の曲面は、ロックレバー10の回動中心O2を中心とした一定半径の仮想円cに近似した円弧面ではあるが、厳密には、一定半径の円弧に対しロックレバー10のロック側の回動方向に向かって内側(回動ピン13側)に僅かずつ傾斜する形状とされている。さらに、この係止面24の曲面は、ほぼ平坦な被係止面17bと曲面上のいずれの位置で押圧状態で接触したときにも、その押圧力によって可動ブラケット5の前傾方向の回動を規制し得る形状とされている。
このため、例えば、図8(A)に示すように回動停止している被係止面17bに対し、ロックレバー10がロックスプリング27の付勢力によって回動ピン13を中心として図中矢印方向に回動すると、ロックレバー10のロック片21aの回動変位に伴って係止面24と被係止面17bの間の隙間が次第に狭まり、係止面24上のある位置で被係止面17bに押圧状態で接触し、この状態で両者が噛み合って可動ブラケット5の前傾方向の回動が規制されることになる。また、図8(B)に示すように、図8(A)よりも係止面24と被係止面17bの間の隙間誤差が大きい場合には、ロックレバー10が図8(A)の場合よりも多く回動して係止面24上のより後方側の位置で被係止面17bに押圧状態で接触する。この場合も、係止面24と被係止面17bが相互に噛み合い、可動ブラケット5の前傾方向の回動が規制されることになる。
この結果、可動ブラケット5は前後方向の回動を規制された状態で固定ブラケット4に対してロックされる。
可動ブラケット5のロックを解除する場合には、ロックレバー10の解除操作片21bを、図12中の矢印で示すようにロックスプリング27の付勢力に抗して前部下方に回動操作する。こうしてロックレバー10が回動操作されると、ロック片21aが可動ブラケット5側の被係止面17bから円弧を描いて後方側に引き抜かれる。このとき、ロック片21a側の係止面24が可動ブラケット5側の被係止面17bから離間することになるが、係止面24は、ロックレバー10がロック解除方向に回動操作されたときに被係止面17bとの隙間が漸増するように設定されているため、被係止面17bとの係合は比較的容易に解除することができる。
このときには、屈曲片23が変位許容孔25の前端部25a(第1の回動規制部)に当接する位置(ロック方向に最大に変位した位置)までロックレバー10が回動する。この実施形態の場合、図13に示すように、ロックレバー10がロック方向に最大に変位した時点で、屈曲片23の付根部が可動ブラケット5側の湾曲傾斜壁17の被係止面17bに近接した側縁部17cに当接するようになっている。つまり、この実施形態においては、可動ブラケット5が後傾規制位置にあるときに湾曲傾斜壁17の側縁部17cが固定ブラケット4の変位許容孔25の前端部25aとシート幅方向で並列に並ぶように設定されている。湾曲傾斜壁17の側縁部17cは第2の回動規制部を構成している。
したがって、この実施形態の場合、ロックレバー10のロック方向の最大回動を、変位許容孔25の前端部25a(第1の回動規制部)と湾曲傾斜壁17の側縁部17c(第2の回動規制部)の二ヵ所で安定して規制することができる。また、可動ブラケット5が後傾規制位置にあるときには、変位許容孔25の前端部25aと湾曲傾斜壁17の側縁部17cとが相互に近接した位置でシート幅方向で並列に並ぶため、構造のコンパク可を図りつつ、ロックレバー10のロック方向の最大回動を安定して規制することができる。
4…固定ブラケット(固定フレーム)
5…可動ブラケット(可動フレーム)
8…側壁
10…ロックレバー
12…ボス部
13…回動ピン(回動軸)
17b…被係止面
17c…側縁部(第2の回動規制部)
19a…傾斜面(後傾規制部)
21a…ロック片
23…屈曲片
24…係止面
25a…前端部(第1の回動規制部)
27…ロックスプリング
35…屈曲部
36…ビード
Claims (9)
- シートクッションに設けられる固定フレームと、
シートバックに設けられ、前記固定フレームに回動可能に連結される可動フレームと、
前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか一方の部材に回動可能に軸支され、前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか他方の部材と係合することにより前記可動フレームの回動をロックするロックレバーと、
前記ロックレバーを、前記可動フレームの回動をロックするロック方向に付勢するロックスプリングと、を備え、
前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が後傾側の設定角度になったときに、前記ロックレバーが前記いずれか他方の部材の被係止面に係合する車両用シートの傾動ロック装置において、
前記ロックレバーと前記他方の部材には、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が前傾側の所定の角度から前記設定角度まで回動変位する間に、前記ロックレバーを前記ロックスプリングの付勢力に抗して前記ロック方向と逆側に変位させる係止準備機構が設けられ、
前記ロックレバーの係止面は、当該ロックレバーの回動中心を中心とした仮想円の円弧に沿った形状であり、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が前記設定角度であるときに、前記ロックレバーのロック方向の回動に伴って前記被係止面との隙間が漸減し、かつ、いずれの面上位置で前記被係止面に押圧状態で接触したときにも、当該被係止面とのなす角度が前記可動フレームの回動を規制し得る角度となる連続面によって形成されていることを特徴とする車両用シートの傾動ロック装置。 - シートクッションに設けられる固定フレームと、
シートバックに設けられ、前記固定フレームに回動可能に連結される可動フレームと、
前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか一方の部材に回動可能に軸支され、前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか他方の部材と係合することにより前記可動フレームの回動をロックするロックレバーと、
前記ロックレバーを回動付勢するロックスプリングと、を備え、
前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度になったときに、前記ロックレバーが前記いずれか他方の部材の被係止面に係合する車両用シートの傾動ロック装置において、
前記ロックレバーの係止面は、当該ロックレバーの回動中心を中心とした仮想円の円弧に沿った形状であり、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が前記設定角度であるときに、前記ロックレバーのロック方向の回動に伴って前記被係止面との隙間が漸減し、かつ、いずれの面上位置で前記被係止面に押圧状態で接触したときにも、当該被係止面とのなす角度が前記可動フレームの回動を規制し得る角度となる連続面によって形成され、
前記いずれか一方の部材のシート幅方向外側には前記いずれか他方の部材と前記ロックレバーとが配置され、
前記ロックレバーの係止面は、当該ロックレバーの回動軸の設置位置よりもシート幅方向外側に配置されていることを特徴とする車両用シートの傾動ロック装置。 - 前記いずれか他方の部材の被係止面は、当該いずれか他方の部材の一部をシート幅方向外側に屈曲させた屈曲部分の屈曲線と交差する端面によって形成され、
前記ロックレバーには、当該ロックレバーの回動軸の設置位置に対してシート幅方向外側に屈曲する屈曲部が設けられ、
前記係止面は、前記ロックレバーの前記屈曲部を挟む前記回動軸と逆側の延出端に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シートの傾動ロック装置。 - シートクッションに設けられる固定フレームと、
シートバックに設けられ、前記固定フレームに回動可能に連結される可動フレームと、
前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか一方の部材に回動可能に軸支され、前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか他方の部材と係合することにより前記可動フレームの回動をロックするロックレバーと、
前記ロックレバーを回動付勢するロックスプリングと、を備え、
前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度になったときに、前記ロックレバーが前記いずれか他方の部材の被係止面に係合する車両用シートの傾動ロック装置において、
前記ロックレバーの係止面は、当該ロックレバーの回動中心を中心とした仮想円の円弧に沿った形状であり、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が前記設定角度であるときに、前記ロックレバーのロック方向の回動に伴って前記被係止面との隙間が漸減し、かつ、いずれの面上位置で前記被係止面に押圧状態で接触したときにも、当該被係止面とのなす角度が前記可動フレームの回動を規制し得る角度となる連続面によって形成され、
前記いずれか一方の部材のシート幅方向外側には前記いずれか他方の部材と前記ロックレバーとが配置され、
前記ロックレバーには、前記いずれか一方の部材方向に屈曲する屈曲片が設けられ、
前記いずれか一方の部材には、前記ロックレバーがロック方向に最大に変位したときに前記屈曲片が当接して、前記ロックレバーのロック方向の回動変位を規制する第1の回動規制部が設けられ、
前記いずれか他方の部材には、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度であるときに、前記ロックレバーがロック方向に最大に変位した場合に、シート幅方向で前記第1の回動規制部と並列に並ぶ位置で前記屈曲片が当接して、前記ロックレバーのロック方向の回動変位を規制する第2の回動規制部が設けられていることを特徴とする車両用シートの傾動ロック装置。 - シートクッションに設けられる固定フレームと、
シートバックに設けられ、前記固定フレームに回動可能に連結される可動フレームと、
前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか一方の部材に回動可能に軸支され、前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか他方の部材と係合することにより前記可動フレームの回動をロックするロックレバーと、
前記ロックレバーを回動付勢するロックスプリングと、を備え、
前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度になったときに、前記ロックレバーが前記いずれか他方の部材の被係止面に係合する車両用シートの傾動ロック装置において、
前記ロックレバーの係止面は、当該ロックレバーの回動中心を中心とした仮想円の円弧に沿った形状であり、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が前記設定角度であるときに、前記ロックレバーのロック方向の回動に伴って前記被係止面との隙間が漸減し、かつ、いずれの面上位置で前記被係止面に押圧状態で接触したときにも、当該被係止面とのなす角度が前記可動フレームの回動を規制し得る角度となる連続面によって形成され、
前記いずれか他方の部材の被係止面は、当該いずれか他方の部材の一部をシート幅方向外側に屈曲させた屈曲部分の屈曲線と交差する端面によって形成され、
前記いずれか他方の部材の前記屈曲線を挟む屈曲した領域には一部を部分的に膨出変形させた補強ビードが設けられていることを特徴とする車両用シートの傾動ロック装置。 - シートクッションに設けられる固定フレームと、
シートバックに設けられ、前記固定フレームに回動可能に連結される可動フレームと、
前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか一方の部材に回動可能に軸支され、前記固定フレームと前記可動フレームのいずれか他方の部材と係合することにより前記可動フレームの回動をロックするロックレバーと、
前記ロックレバーを回動付勢するロックスプリングと、を備え、
前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が設定角度になったときに、前記ロックレバーが前記いずれか他方の部材の被係止面に係合する車両用シートの傾動ロック装置において、
前記ロックレバーの係止面は、当該ロックレバーの回動中心を中心とした仮想円の円弧に沿った形状であり、前記固定フレームに対する前記可動フレームの回動角度が前記設定角度であるときに、前記ロックレバーのロック方向の回動に伴って前記被係止面との隙間が漸減し、かつ、いずれの面上位置で前記被係止面に押圧状態で接触したときにも、当該被係止面とのなす角度が前記可動フレームの回動を規制し得る角度となる連続面によって形成され、
前記いずれか一方の部材には、前記ロックレバーの回動軸を囲繞するボス部が突設され、
前記いずれか他方の部材には、前記ボス部と当接して前記可動フレームのシート後方側への倒れを規制する後傾規制部が設けられ、
前記後傾規制部は、前記いずれか他方の部材に設けられた切欠き部の内側に形成されていることを特徴とする車両用シートの傾動ロック装置。 - 前記ロックレバーの回動軸の設置部から前記係止面に向かって延出するロック片は、前記ロックレバーの全回動範囲において、側面視で前記いずれか一方の部材の延在範囲内に収まるように形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
- 前記ロックレバーの係止面と前記いずれか他方の部材の被係止面とは、前記ロックレバーの回動軸よりも下方領域で相互に係合することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
- 前記ロックレバーは、前記固定フレームに回動可能に軸支され、前記被係止面は前記可動フレームに設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用シートの傾動ロック装置。
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