JP6335631B2 - ヘッドレストおよびヘッドレストを備えた乗物用シート - Google Patents

ヘッドレストおよびヘッドレストを備えた乗物用シート Download PDF

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Description

本発明は、ヘッドレストおよびヘッドレストを備えた乗物用シートに関する。
シートのヘッドレストにより得られる快適性や安全性は、ヘッドレストがシートの使用者の頭部に対して適切な位置であることが重要となる。そこで、ヘッドレストピラーによるヘッドレストの高さ調整だけでなく、前後方向の位置も調整できる技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、前後方向の位置調整を可能としたヘッドレストにおいては、軸方向に挿入される金属製のシャフトを、ヘッドレストを前後移動させるためのリンク機構の回転軸として用いたり、ヘッドレストの前後移動をガイドするためのガイド用軸部材として用いたりする場合がある。
例えば、特許文献1に記載のヘッドレストにおいては、左右二組のX状リンクを構成する各リンクをリンク軸(以下、シャフト)によって回動可能に連結し、これによって、前後方向の位置調整を行っている。
特開2006−027593号公報
前後方向の位置調整を可能としたヘッドレストには、シャフトの軸方向への移動を抑制する手段が用いられる場合がある。
ところで、前後方向の位置調整を可能としたヘッドレストには、上述のようにシャフトの軸方向への移動を抑制する手段が設けられる場合はあるものの、シート自体の振動やヘッドレストの前後移動に伴う振動等により、シャフトが軸方向に移動する懸念が恒常的にある。特に、特許文献1に記載のような複数のリンクを備えるヘッドレストの場合は、各リンクの動作が単純ではないため、シャフトの軸方向への移動をより効果的に抑制し、各リンクを安定して支持できるようにすることが望まれていた。
本発明の課題は、リンク機構を備えるヘッドレストおよびヘッドレストを備えた乗物用シートにおいて、シャフトの軸方向への移動をより効果的に抑制することを可能とすることにある。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ヘッドレストであって、ヘッドレストピラーに設けられる固定側部材と、
前記固定側部材に対して前後方向に位置調整可能とされた可動側部材と、
前記固定側部材と前記可動側部材とを連結し、かつ互いに交差した中間部がシャフトを介して回動可能に接続された第一リンクと第二リンクとを有するリンク機構と、を備えており、
前記シャフトは、前記第一リンクの中間部と前記第二リンクの中間部に形成される貫通孔に対して挿入されており、
前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に、前記シャフトの軸方向への移動を規制する移動規制手段が設けられており、
前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの前記側面は、前記貫通孔が形成された位置に向かって凹むように形成されており、
前記移動規制手段は、前記側面のうち前記貫通孔の周辺部に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のヘッドレストにおいて、前記移動規制手段は、
前記側面に前記貫通孔に向かって延出するようにして設けられ、かつ弾力性を有することによって、前記シャフトの前記貫通孔への挿入時に、少なくとも当該シャフトの挿入方向に弾性変形する弾性延出部と、
前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記シャフトが前記貫通孔に挿入される時に前記シャフトを前記貫通孔に案内する案内部と、
前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記貫通孔に挿入された後の前記シャフトの軸方向への移動を規制する規制部と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、ヘッドレストであって
ヘッドレストピラーに設けられる固定側部材と、
前記固定側部材に対して前後方向に位置調整可能とされた可動側部材と、
前記固定側部材と前記可動側部材とを連結する連結部がシャフトを介して回動可能に接続された第一リンクと第二リンクとを有するリンク機構と、を備えており、
前記シャフトは、前記第一リンクの中間部と前記第二リンクの中間部に形成される貫通孔に対して挿入されており、
前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に、前記シャフトの軸方向への移動を規制する移動規制手段が設けられており、
前記移動規制手段は、
前記側面に前記貫通孔に向かって延出するようにして設けられ、かつ弾力性を有することによって、前記シャフトの前記貫通孔への挿入時に、少なくとも当該シャフトの挿入方向に弾性変形する弾性延出部と、
前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記シャフトが前記貫通孔に挿入される時に前記シャフトを前記貫通孔に案内する案内部と、
前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記貫通孔に挿入された後の前記シャフトの軸方向への移動を規制する規制部と、を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のヘッドレストにおいて、前記弾性延出部は前記側面のうち前記貫通孔の周辺部に一体形成され、
当該弾性延出部は、前記案内部および前記規制部の位置とは反対の方向に湾曲する湾曲部を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜のいずれか一項に記載のヘッドレストにおいて、前記案内部は、前記シャフトの前記貫通孔への挿入時に、前記弾性延出部を前記シャフトの軸方向と直交する方向にずらすように弾性変形させるための案内面を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項〜5のいずれか一項に記載のヘッドレストにおいて、前記案内部は、前記弾性延出部の延出方向先端から前記貫通孔側に突出するようにして設けられ、
前記規制部は、前記案内部の突出方向側端面に設けられ、かつ前記貫通孔に挿入された後の前記シャフトに対向するように配置されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項〜6のいずれか一項に記載のヘッドレストにおいて、前記弾性延出部は、前記側面の幅内に収まるように配置されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、シートバックと、当該シートバックの上部に取り付けられたヘッドレストと、を備えた乗物用シートにおいて、
前記ヘッドレストは、
ヘッドレストピラーに設けられる固定側部材と、
前記固定側部材に対して前後方向に位置調整可能とされた可動側部材と、
前記固定側部材と前記可動側部材とを連結する連結部がシャフトを介して回動可能に接続された第一リンクと第二リンクとを有するリンク機構と、を備えており、
前記シャフトは、前記第一リンクの中間部と前記第二リンクの中間部に形成される貫通孔に対して挿入されており、
前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に、前記シャフトの軸方向への移動を規制する移動規制手段が設けられており、
前記リンク機構は、互いに交差した中間部が回動可能に接続された前記第一リンクと前記第二リンクとを有するXリンク機構とされていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第一リンクと第二リンクのうち、シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に設けられた移動規制手段によって、第一リンクの中間部と第二リンクの中間部に形成された貫通孔に対して挿入されたシャフトの軸方向への移動を効果的に抑制することができる。その結果、互いに交差する第一リンクと第二リンクとを安定して接続できる。
また、移動規制手段は、リンクの側面の凹んだ位置に設けられることになるので、側面を凹ませない場合に比して、ヘッドレストの小型化に寄与できる。
請求項2に記載の発明によれば、シャフトの挿入に伴って弾性延出部を弾性変形させ、当該弾性延出部の延出方向先端に位置する案内部によって、シャフトを貫通孔に案内することができるので、シャフトの各リンクへの組み付け性を向上させることができる。さらに、シャフトを貫通孔に挿入させて弾性延出部を弾性復帰させ、当該弾性延出部の延出方向先端に位置する規制部によって、シャフトの軸方向への移動を規制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第一リンクと第二リンクのうち、シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に設けられた移動規制手段によって、第一リンクの中間部と第二リンクの中間部に形成された貫通孔に対して挿入されたシャフトの軸方向への移動を効果的に抑制することができる。その結果、互いに交差する第一リンクと第二リンクとを安定して接続できる。
また、シャフトの挿入に伴って弾性延出部を弾性変形させ、当該弾性延出部の延出方向先端に位置する案内部によって、シャフトを貫通孔に案内することができるので、シャフトの各リンクへの組み付け性を向上させることができる。さらに、シャフトを貫通孔に挿入させて弾性延出部を弾性復帰させ、当該弾性延出部の延出方向先端に位置する規制部によって、シャフトの軸方向への移動を規制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、湾曲部の分だけ、弾性延出部の長さを確保することができるので、当該弾性延出部は変形しやすくなる。これによって、案内部によってシャフトを案内しやすくなるので、シャフトの組み付けやすさを向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、弾性延出部をシャフトの挿入方向に弾性変形させるだけでなく、案内部にある案内面によって、弾性延出部を、シャフトの軸方向と直交する方向にずらすように弾性変形させることができるので、シャフトの組み付けやすさをより向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、案内部は、弾性延出部の延出方向先端から貫通孔側に突出するようにして設けられているので、案内部が貫通孔側とは反対側に突出する場合に比して、ヘッドレストの小型化に寄与できる。さらに、規制部は、案内部の突出方向側端面に設けられているので、案内部が貫通孔側とは反対側に突出する場合とは異なり、規制部を確保することができる。
また、規制部は、貫通孔に挿入された後のシャフトに対向するように配置されるので、シャフトの軸方向への移動を規制しやすい。
請求項7に記載の発明によれば、弾性延出部は、リンクの側面の幅内に収まるように配置されているので、弾性延出部が側面の幅内に収まらない場合に比して、ヘッドレストの小型化に寄与できる。
請求項8に記載の発明によれば、第一リンクと第二リンクのうち、シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に設けられた移動規制手段によって、第一リンクの中間部と第二リンクの中間部に形成された貫通孔に対して挿入されたシャフトの軸方向への移動を効果的に抑制することができる。その結果、互いに交差する第一リンクと第二リンクとを安定して接続できる。
また、シートバックの上部に取り付けられるヘッドレストのリンク機構が、互いに交差した中間部が回動可能に接続された第一リンクと第二リンクとを有するXリンク機構とされているので、互いに交差する第一リンクと第二リンクとをより安定して接続できる。
後側カバーを装着した状態のヘッドレストを示す斜視図である。 前側カバーの内側を示す斜視図である。 前側カバーの外側を示す斜視図である。 第一移動規制手段を示す部分拡大斜視図である。 シャフト挿入時における第一移動規制手段の動作を説明する図である。 貫通孔の形状を説明する図である。 第二移動規制手段を示す部分拡大斜視図である。 第二移動規制手段を含む固定側部材の一部を示す斜視図である。 第二移動規制手段用の確認窓として機能する開口部を説明する図である。 第三移動規制手段を示し、(a)はシャフト挿入前の状態であり、(b)はシャフト挿入時の状態である。 第三移動規制手段を示す側面図である。 位置決め部が設けられた収容凹部を示す断面図である。 前側カバーと第一リンクおよび第二リンクと操作部とを示す図である。 動作前のヘッドレストの内部機構を示す側面図である。 動作後のヘッドレストの内部機構を示す側面図である。 被係合部に樹脂カバーを装着させることを概念的に示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態のヘッドレスト1は、図1〜図16に示すように、互いに離間する左右一対のヘッドレストピラー2,2と、左右一対のホルダー部3,3と、固定側部材4と、可動側部材5と、可動機構であるリンク機構(Xリンク機構)と、前後ロック機構と、上下ロック機構と、操作部9と、を備える。また、当該ヘッドレスト1は、周囲に設けられるクッションパッドや表皮材も含んで構成されている。
そして、当該ヘッドレスト1は車両用シート(乗物用シート)のシートバックの上端部に装着される。
なお、本実施の形態における前後上下左右の方向は、車両用シートおよび車両の方向に即したものとなっている。
左右のホルダー部3,3は、シートバックの骨組みとなるシートバックフレームに取り付けられるものである。
左右のヘッドレストピラー2,2は、ヘッドレスト1の下方に延出して設けられ、左右のホルダー部3,3によって保持される。すなわち、ヘッドレスト1は、左右のヘッドレストピラー2,2および左右のホルダー部3,3を介してシートバックフレームに取り付けられている。
なお、左右のヘッドレストピラー2,2は同径に設定されており、当該左右のヘッドレストピラー2,2の少なくとも一方には、長さ方向に間隔をあけて、複数の切欠15…が形成されている。
左右のヘッドレストピラー2,2は、左右のホルダー部3,3のそれぞれに保持されるとともに、当該左右のホルダー部3,3に沿って上下方向に移動可能とされている。
左右のホルダー部3,3のそれぞれは、左右のヘッドレストピラー2,2を保持する筒状本体3aと、筒状本体3aをカバーするカバー体3bと、筒状本体3aの上端部に設けられる頭部3cとを備える。
また、頭部3cには、左右のヘッドレストピラー2,2の複数の切欠15…に係合して、当該左右のヘッドレストピラー2,2の移動を防止するロック部3dが設けられている。
左右のヘッドレストピラー2,2は、後述する固定側部材4のピラー挿通孔20,20に挿通されたときに、後述する固定側部材4のスリット20a,20aに対してスライド自在に設けられるピラー抜け止め部2a,2aを有する。当該ピラー抜け止め部2a,2aは、ヘッドレストピラー2,2に対して前後方向に配置されている。当該ピラー抜け止め部2a,2aが左右のヘッドレストピラー2,2の外側にある前後ロック機構の動作を妨げないようにしつつ、固定側部材4が左右のヘッドレストピラー2,2から外れることを抑制できる。さらに、当該ピラー抜け止め部2a,2aは、左右のヘッドレストピラー2,2が周方向に回転してしまうことを抑制する、いわゆる回り止めとしても機能する。
固定側部材4は、左右のヘッドレストピラー2,2が左右両端部に設けられた状態となっており、かつ左右のヘッドレストピラー2,2を介してシートバックフレームに設けられるものである。換言すれば、当該固定側部材4は、シートバックフレームに設けられた左右のヘッドレストピラー2,2に対して設けられている。
また、固定側部材4は、左右のヘッドレストピラー2,2に沿って上下方向に移動可能とされている。
可動側部材5は、固定側部材4に対して前後方向に移動可能(位置調整可能)とされたものであり、可動機構を介して固定側部材4と連結されている。より詳細には、この可動側部材5は、可動機構を介して固定側部材4に連結され、当該固定側部材4に対して前方に離間する方向および後方に戻る方向に移動可能とされたものである。
可動側部材5は、互いに組み合わせられることによって内部中空状のケース体として構成される前側カバー30および後側カバー31を有する。これら前側カバー30および後側カバー31からなる内部中空部には、内部機構として、少なくとも左右のヘッドレストピラー2,2の上端部と固定側部材4と可動機構と前後ロック機構とが収容されている。
可動機構は固定側部材4と可動側部材5とを連結するものであり、例えば、固定側部材4および可動側部材5に対し、幅方向両側端部が回転可能に支持された複数のリンク6,7を有するリンク機構が採用される。
本実施の形態では特にXリンク機構が採用されている。当該Xリンク機構は、互いに交差した中間部が回動可能に接続された第一リンク6(以下、内側リンク6)と第二リンク7(以下、外側リンク7)とを有する。
前後ロック機構は、固定側部材4に対する可動側部材5の前後方向への移動をロックおよびロック解除するものであり、複数の被係合部10,10と、当該被係合部10,10に係合するロック部材11と、当該ロック部材11の係合部71,71(後述する)を被係合部10,10側に付勢する付勢部材(図示せず)と、可動側部材5に回動自在に保持されるとともに、ロック部材11を操作する回動操作部材13と、を有する。
上下ロック機構は、固定側部材4を、左右のヘッドレストピラー2,2に対して上下方向の複数の位置でロックおよびロック解除するものである。また、この上下ロック機構は、後述する上下ロック部材を有する。
操作部9は、ヘッドレスト1の外表面から露出し、前後ロック機構と上下ロック機構とを同時に操作するものである。より具体的には、回動操作部材13を介して、前後方向への移動がロックされた状態の可動側部材5のロックを解除するとともに、上下方向への移動がロックされた状態の固定側部材4のロックを解除するための操作を行うものである。
なお、この操作部9の操作方向は左右幅方向に沿うように設定されている。また、この操作部9自体の操作は手動または自動で行われるが、本実施の形態においては手動操作の形態が採用されている。
また、本実施の形態の操作部9は、ヘッドレスト1の内部側に押し込まれることによって前後ロック機構および上下ロック機構を操作することが可能なボタン9とされている。
なお、固定側部材4とXリンク機構(内側リンク6・外側リンク7)、可動側部材5とXリンク機構、および、内側リンク6と外側リンク7の互いに交差した中間部同士は、シャフトSによって回転可能に接続されている。当該シャフトSは金属製で直線状に形成されており、本実施の形態においては5本使用されている。
そして、可動側部材5には、当該可動側部材5とXリンク機構との接続に使用されるシャフトSの軸方向への移動を規制する第一移動規制手段100が設けられている。
また、固定側部材4には、当該固定側部材4とXリンク機構との接続に使用されるシャフトSの軸方向への移動を規制する第二移動規制手段110が設けられている。
さらに、内側リンク6と外側リンク7のうち外側に位置する外側リンク7の側面には、当該内側リンク6の中間部と外側リンク7の中間部との接続に使用されるシャフトSの軸方向への移動を規制する第三移動規制手段120が設けられている。
また、内側リンク6の上下端部と、外側リンク7の上下端部と、固定側部材4の複数の支持部25,25と、可動側部材5の複数の支持部35,35のそれぞれに形成される貫通孔6b,7b,25c,35bおよび挿入穴25d,35cは、図6に示すように円形ではなく、異形の孔(穴)とされている。これらの異形孔(穴)には、これら孔(穴)の内径よりも若干大径に設定された断面正円状のシャフトSを差し込むことができ、これにより、シャフトSを各孔(穴)内に強固に保持できるようになっている。
なお、説明の便宜上、図6では、内側リンク6の貫通孔6bを代表に挙げて説明しているが、外側リンク7の貫通孔7bや、その他の貫通孔にも適用できるものとする。
次に、固定側部材4と可動側部材5とXリンク機構とについてより詳細に説明する。
(固定側部材)
固定側部材4は樹脂製であり、図1,図8,図16等に示すように、ブロック状に形成されており、左右一対のピラー保持部4a,4bと、後面連結部4cと、連結部4dと、連結部4eと、上側当接部4fと、複数の保持部21,21と、複数の装着部23,23と、複数の収容部24,24および抜け止め部24a,24aと、複数の支持部25,26と、ロック保持部27と、突出リブ28と、を有する。なお、当該固定側部材4は、各部が全て一体に形成されている。
左右のピラー保持部4a,4bは、固定側部材4の左右両側端部に設けられ、当該固定側部材4の左右両側部を構成している。また、左右のピラー保持部4a,4bは、左右のヘッドレストピラー2,2のそれぞれを保持しており、これによって、固定側部材4を、左右のヘッドレストピラー2,2に沿って上下方向に移動可能としている。
これら左右のピラー保持部4a,4bには、当該左右のピラー保持部4a,4bを長さ方向(上下方向)に貫通するとともに左右のヘッドレストピラー2,2が挿入されるピラー挿通孔20,20が形成されている。
また、固定側部材4の前面と後面のうち少なくとも一方には、上下方向に沿って、かつピラー挿通孔20,20に連通するスリット20a,20aが形成されている。なお、本実施の形態においては前面と後面の双方に形成されている。
これらスリット20a,20aには、左右のヘッドレストピラー2,2のピラー抜け止め部2a,2aがそれぞれ設けられるようになっている。すなわち、ピラー抜け止め部2a,2aは、ヘッドレストピラー2,2に対して前後方向に突出するようにして設けられている。なお、当該ピラー抜け止め部2a,2aは、ピラー挿通孔20,20に左右のヘッドレストピラー2,2がそれぞれ挿入された後に、当該ヘッドレストピラー2,2に設けられて固定される。
後面連結部4cは、左右のピラー保持部4a,4b間に設けられ、これら左右のピラー保持部4a,4bを連結する板状体である。
また、後面連結部4cの後面側には、後述するロック部材11の被保持部70を保持する複数の保持部21,21が設けられている。これら保持部21,21は、側面視において上向きフック状に形成されており、少なくとも左右のヘッドレストピラー2,2の後方にそれぞれ配置されている。
また、同じく後面連結部4cの後面側には、ロック部材11の被保持部70の中央を保持する中央保持部21aが設けられている。当該中央保持部21aは、側面視において上向きフック状に形成されており、複数の保持部21,21と左右方向に並んで配置されている。
さらに、後面連結部4cの後面側には、複数の移動規制部が設けられている。当該移動規制部は、ロック部材11が保持部21,21に装着される方向に沿って当接することによってロック部材11が装着方向とは反対の方向に移動することを規制するものであり、後面から後方に向かって突出するように凸状に形成されている。
また、当該複数の移動規制部は、複数の保持部21,21と中央保持部21aとの間にそれぞれ配置されている。
側面視において、複数の保持部21,21および中央保持部21aの先端と、複数の移動規制部の先端との間には間隔が空いており、当該間隔の空いた箇所からロック部材11の被保持部70を装着することができる。
連結部4dは、左右のピラー保持部4a,4bの上端部間に設けられ、左右のピラー保持部4a,4bの上端部間を連結する板状体である。また、この連結部4dの上面は、左右のピラー保持部4a,4bの上面と面一となっている。
連結部4eは、左右のピラー保持部4a,4bの下端部間に設けられ、左右のピラー保持部4a,4bの下端部間を連結する板状体である。また、この連結部4eの下面は、左右のピラー保持部4a,4bの下面と面一となっている。
上側当接部4fは、左右のピラー保持部4a,4bの上端部間に設けられた連結部4dのうち、左のピラー保持部4a側と右のピラー保持部4b側の双方に設けられている。当該上側当接部4f,4fは、可動側部材5側に設けられる上側レール部37b,37b(後述する)にそれぞれ当接するものであり、上方に突出し、かつ前後方向に配置される壁状体として形成されている。
固定側部材4のうち左右のピラー保持部4a,4bと連結部4d,4eとで囲まれた部位は、凹状に形成された凹状部22とされている。より詳細に説明すると、左右のピラー保持部4a,4bの互いに対向する面の間であって、後面連結部4cの前面側であって、連結部4dの下面側であって、連結部4eの上面側である空間を指している。
このような凹状部22には、図14に示すように、固定側部材4と可動側部材5との接近時において可動機構が収納される。
後面連結部4cの左右両側面には、図1,図8,図14〜図16等に示すように、前後ロック機構を構成する被係合部10,10が装着される装着部23,23が側方に突出して設けられている。
当該装着部23,23には、被係合部10の第一突出部60と第二突出部61(後述する)に対応する位置に貫通孔23a,23bが形成され、当該貫通孔23a,23bに第一突出部60と第二突出部61とがそれぞれ挿通される。すなわち、貫通孔23a,23bは、装着部23を前後方向に貫通して形成されている。
このような点を鑑みると、前後ロック機構を構成する被係合部10が装着される装着部23,23は、後面連結部4cの左右両側面、すなわち左右のヘッドレストピラー2,2よりも幅方向外側に配置されることになる。換言すれば、被係合部10,10は、左右のヘッドレストピラー2,2よりも幅方向外側にそれぞれ配置される。
複数の収容部24,24は、図8に示すように、固定側部材4の前面側に開口して付勢部材を収容するためのものである。より詳細には、当該収容部24,24は、左右のピラー保持部4a,4bの凹状部22側の面と後面連結部4cとに一体形成された箱状体である。
抜け止め部24aは、収容部24に収容された付勢部材の前方への移動を規制するためのものである。当該抜け止め部24aは、収容部24の上端部における前端から下方に突出するようにして一体形成されている。
複数の収容部24,24にそれぞれ収容される付勢部材はコイルバネであり、一端部がフック状に形成されたフック部とされており、当該フック部は係合部71に引っ掛けられる。他端部は、付勢部材が収容部24に収容されたときに抜け止め部24aに引っ掛かるように設定されている。
すなわち、係合部71,71は、コイルバネによって、後述する被係合部10の複数の歯60a…側に付勢された状態となっている。
複数の支持部25,26は、Xリンク機構を構成する内側リンク6および外側リンク7が、シャフトSを介して、回転可能に接続され、さらに該内側リンク6および外側リンク7を支持するものである。換言すれば、固定側部材4は、シャフトSを介して、内側リンク6と外側リンク7を回転可能に支持する複数の支持部25,26を有する。
また、複数の支持部25,26は、左右のピラー保持部4a,4b同士が互いに対向する面の上下にそれぞれ設けられている。すなわち、凹状部22の四隅に配置されたような状態となっている。
そして、複数の支持部25,26は、後面連結部4cと一体形成されている。さらに、上側に配置される支持部25,25は、一方(左側)がピラー保持部4aと一体形成され、他方(右側)がピラー保持部4bから離間して配置されている。また、下側に配置される支持部26,26は、一方がピラー保持部4aから離間して配置され、他方がピラー保持部4bと一体形成されている。
また、複数の支持部25,25と内側リンク6との接続に使用されるシャフトSは、固定側部材4に対して操作部9が設けられる側とは反対側(右側のピラー保持部4b側)から組み付けられる。
そのため、ピラー保持部4bを形成する壁には、シャフトSの挿入方向に沿って挿入孔25a,25bが貫通形成されている。また、ピラー保持部4b側の支持部25には、シャフトSの挿入方向に沿って貫通孔25cが形成されている。また、複数の支持部25,25間に位置する内側リンク6の後端部には、シャフトSの挿入方向に沿って、かつ切欠部6aを介して貫通孔6bが形成されている。さらに、ピラー保持部4a側の支持部25には、当該支持部25を貫通せずに、かつシャフトSの挿入方向先端を収容する挿入穴25dが形成されている。
すなわち、シャフトSは、左右のピラー保持部4a,4bのうち右側のピラー保持部4bの側面に開口する挿入孔25aから、左側のピラー保持部4a側の支持部25に形成された挿入穴25dまで、内側リンク6の後端部を接続するようにして挿入される。さらに換言すれば、シャフトSは、複数のリンク6,7と複数の支持部25,26,35,36のうち、幅方向に隣り合うそれぞれのリンクと支持部とに形成される貫通孔および挿入穴に対して挿入される。
そして、右側のピラー保持部4bと支持部25との間には、図7〜図9に示すように、固定側部材4と内側リンク6との接続に使用されるシャフトSの軸方向への移動を規制する第二移動規制手段110が設けられている。
第二移動規制手段110は、シャフトSの挿入側に位置している。
また、当該第二移動規制手段110は、ピラー保持部4bの内側の壁に貫通形成された挿入孔25bの周辺部から、右側の支持部25に形成された貫通孔25cに向かって突出して形成され、貫通孔25cに挿入された後のシャフトSの軸方向への移動を規制する規制用突起部111を備える。すなわち、規制用突起部111は、シャフトSの移動を抑制するためのものである。
規制用突起部111は弾力性を有し、かつ、その先端部が貫通孔25cに挿入された後のシャフトSの中心部に対向するように配置されている。また、基端部は、ピラー保持部4bの内側の壁に貫通形成された挿入孔25bを避けて配置されている。したがって、シャフトSの挿入時には、規制用突起部111の先端側が貫通孔25cから離間する方向に弾性変形することになる。
なお、図示はしないが、規制用突起部111は、その先端部に向けて徐々に先細りするように形成されていてもよい。このような構成であれば、より弾性変形しやすくなるので、シャフトSがより挿入しやすくなる。さらに、規制用突起部111の基端部が太いので、挿入孔25bが形成されたピラー保持部4bの内側の壁の剛性を向上させることも可能となる。
また、固定側部材4のうち規制用突起部111と対向する位置に開口部112が形成されている。すなわち、開口部112は、後面連結部4cのうち、規制用突起部111と対向する位置に形成されて、規制用突起部111の確認用窓として機能する。
また、開口部112と、ピラー保持部4bの内側の壁に貫通形成された挿入孔25bは繋がった状態となっている。すなわち、開口部112と挿入孔25bは連続した孔になっており、開口面積を大きくすることができる。このように開口面積を大きくすることによって、規制用突起部111周囲の壁量を少なくすることができるので、規制用突起部111は弾性変形しやすくなる。
下側の複数の支持部26,26は、上方の複数の支持部25,25よりも上下方向に長尺に形成されている。すなわち、複数の支持部25,26,35,36には、内側リンク6の端部と外側リンク7の端部を上下方向にスライド自在に支持するスライド用の支持部が複数含まれているが、固定側部材4における下側の複数の支持部26,26が、スライド用の支持部とされている。
より詳細には、下側の複数の支持部26,26のそれぞれは、上下方向に長尺に形成され、かつシャフトSが挿入される断面凹形状とされた収容凹部(図示せず:ただし、図2,図12に示す収容凹部36cに類する形状である)を有する。当該下側の複数の支持部26,26の収容凹部は、当該下側の複数の支持部26,26に沿って上下方向に長尺な長穴(スリットまたは凹溝)とされている。そして、当該複数の支持部26,26には、外側リンク7が、収容凹部に挿入されたシャフトSを介して接続されている。すなわち、内側リンク6および外側リンク7の後側端部のうち、下方に位置する端部(外側リンク7の後側端部)は、支持部26,26に対して上下方向にスライド自在に支持されている。
また、複数の支持部26,26と外側リンク7との接続に使用されるシャフトSは、固定側部材4に対して操作部9が設けられる側とは反対側(右側のピラー保持部4b側)から組み付けられる。
シャフトSは、左右のピラー保持部4a,4bのうち右側のピラー保持部4bの側面に開口する挿入孔から、左側のピラー保持部4a側の支持部26に形成された収容凹部まで、外側リンク7の後端部を接続するようにして挿入される。さらに換言すれば、シャフトSは、複数のリンク6,7と複数の支持部25,26,35,36のうち、幅方向に隣り合うそれぞれのリンクと支持部とに形成される貫通孔および収容凹部に対して挿入される。
そして、内側リンク6と外側リンク7の後側端部同士の間隔は、下方に位置する端部(外側リンク7の後端部)がスライドする時よりも、内側リンク6および外側リンク7の各端部を固定側部材4(各支持部25,26)にそれぞれ組み付ける時の方が広く設定されている。
ロック保持部27は、上下ロック機構を構成する上下ロック部材(図示せず)を保持するものであり、左側のピラー保持部4aの下端部近傍に設けられている。すなわち、操作部9側のロック保持部27によって、上下ロック部材が保持されている。そして、上下ロック部材は、操作部9によって操作可能となっている。
(可動側部材)
可動側部材5は乗員の頭部側に配置されるものであり、固定側部材4に対して前後方向に移動可能とされている。より詳細には、図1〜図3,図14,図15に示すように、当該可動側部材5は、固定側部材4に対して前後に移動可能とされている。
また、可動側部材5は樹脂製であり、前側カバー30と、後側カバー31と、底縁カバー32,32と、保持部33と、ボタン取付部34と、複数の支持部35,36と、ガイド部37と、突出リブ38と、を有する。なお、当該可動側部材5は、前側カバー30と、後側カバー31と、底縁カバー32,32とが別体として形成されている。
また、前側カバー30と後側カバー31とを組み合わせることで内部中空状のケース体として構成できる。
前側カバー30は、頭部を支持するためのものである。前側カバー30は、頭部を受ける前面壁部30aと、当該前面壁部30aの周縁部に沿って、かつ後方に向かって設けられる周壁部30bと、を備える。また、前側カバー30を構成する各部は一体に形成されている。
さらに、前面壁部30aは、図2〜図4,図13に示すように、段差部30hと、複数の連結壁30i,30j,30k,30l,30mと、を有する。
段差部30hは、内側リンク6の前側端部(下端部)を挟んだ位置に、後方に突出するようにして設けられ、内側リンク6の左右方向の位置規制を行うためのものである。
当該段差部30hは、前面壁部30aの前面側が凹形状となり、それに対応して後面側が凸形状となるように加工されている。また、段差部30hには、複数の支持部36,36が一体に設けられている。
連結壁30iは、下側に位置する複数の支持部36,36と、上側に位置する他の複数の支持部35,35との間に設けられ、これら支持部35,36同士を連結するリブである。
連結壁30jは、上側に位置する複数の支持部35,35と周壁部30bとの間に設けられ、当該複数の支持部35,35と周壁部30bとを連結するリブである。
連結壁30k,30l,30mは、複数の支持部36,36と、周壁部30bとの間に設けられ、当該複数の支持部36,36と周壁部30bとを連結するリブである。
より詳細には、連結壁30kは、複数の支持部36,36と周壁部30bの下側部分との間に設けられている。また、連結壁30lは、左側(操作部9側)に位置する支持部36と周壁部30bの左側部分との間に一対設けられている。さらに、連結壁30mは、右側に位置する支持部36と周壁部30bの右側部分との間に一対設けられている。
連結壁30lと連結壁30mは共に横方向に延びるリブであるが、図13に示すように、その高さ位置は上下にずれるように設定されている。すなわち、連結壁30lの近傍には操作部9が設けられるため、連結壁30lは、操作部9を避けて配置されている。さらに換言すれば、連結壁30lは、ヘッドレストの操作時に動作する操作部9(および回動操作部材13)に干渉しない位置に設けられているものとする。
なお、連結壁30iと連結壁30jとの間には、支持部35が配置された状態となっているが、これに限られるものではなく、これら連結壁30iと連結壁30jとを一体形成してもよい。その場合、一体化された連結壁は、支持部36と周壁部30bの上側部分とを連結するリブとして機能する。
また、前側カバー30には、その他にも例えば前面壁部30aと周壁部30bとの境界部位や、頭部の荷重を効果的に支持するための補強するリブが適宜設けられているものとする。
後側カバー31は、後面壁部と、当該後面壁部の上下左右の周囲端部から前方に向かって設けられる周壁部31bと、を備える。そして、後側カバー31の周壁部31bと前側カバー30の周壁部30bとが接続固定されることによってケース体が構成される。
なお、後面壁部31aの前面と周壁部31bとの間には、これら後面壁部と周壁部31bとの境界部位を補強するリブが適宜設けられている。
なお、前側カバー30の周壁部30bと、後側カバー31の周壁部31bとは嵌合構造を採用することによって嵌合接続されるが、特に限定されるものではない。
前側カバー30は、図1,図2に示すように、後述する被係合部10の基端部63に対応する位置に設けられ、当該基端部63が収納される基端収納部30dを備える。また、基端収納部30dは、前側カバー30の後面から突出して形成され、基端部63を取り囲む壁部30eを有する。
後側カバー31は、図示はしないが、後述する被係合部10の第一突出部60の先端と第二突出部61の先端に対応する位置に設けられ、当該先端が収納される先端収納部を備える。
すなわち、被係合部10は前後方向に沿って配置され、しかも、基端部63が前側カバー30によって保持され、第一突出部60の先端と第二突出部61の先端とが後側カバー31によって保持されることになる。そして、被係合部10は、前側カバー30と後側カバー31とによって挟持された状態となる。
底縁カバー32,32は、前側カバー30と後側カバー31とを接続してなるケース体の下面に形成される二つの長孔(後述する)にそれぞれ嵌合されるものである。底縁カバー32は、長孔に挿入される筒状部32aと、当該筒状部32aの下縁部に設けられるとともにケース体の下面に当接する鍔部32bとを備える。
また、周壁部30bと周壁部31bの下面側のそれぞれには、左右のヘッドレストピラー2,2および底縁カバー32,32を挿入するための切欠部30c,31cが形成されている。当該切欠部30c,31cは長孔を、いわゆる半割りした状態に形成されており、周壁部30bと周壁部31bとが接続されることでケース体の下面に長孔を形成できるようになっている。
当該長孔は、ケース体の下面に二つ形成され、その長さ方向が可動側部材5の前後移動方向に沿うように配置されている。また、筒状部32aも、その長さ方向が可動側部材5の前後移動方向に沿うように配置されている。
保持部33は、後述する回動操作部材13の回動軸部82を保持するものであり、図13に示すように、操作部9の周辺部に設けられている。
ボタン取付部34は、図1〜図3,図13に示すように、操作部9であるボタン9を、前側カバー30および後側カバー31に取り付けるためのものであり、前側カバー30および後側カバー31の側方に配置されている。
このボタン取付部34は、前側カバー30と後側カバー31の側面(周壁部30b,31b)から突出する筒状体であり、ボタン9を取り囲むようにして形成されている。
複数の支持部35,36は、Xリンク機構を構成する内側リンク6および外側リンク7が回転可能に接続され、さらに該内側リンク6および外側リンク7を支持するものである。
また、複数の支持部35,36は、前側カバー30の後面のうち、内側リンク6および外側リンク7の前端部に対応する位置に設けられている。また、これら複数の支持部35,36は、前側カバー30の後面の左右幅方向の両側および上下方向の両側に配置されている。
すなわち、前側カバー30の後面の4箇所に配置されている。そして、上側に配置される支持部35,35には外側リンク7の前端部が接続され、下側に配置される支持部36,36には内側リンク6の前端部が接続される。
また、複数の支持部35,35と外側リンク7との接続に使用されるシャフトSは、可動側部材5に対して操作部9が設けられる側とは反対側(右側)から組み付けられる。
そのため、前側カバー30の周壁部30bの右側上端部には、シャフトSの挿入方向に沿って挿入孔35aが貫通形成されている。また、挿入孔35a側の支持部35には、シャフトSの挿入方向に沿って貫通孔35bが形成されている。また、挿入孔35aとは反対側の支持部35には、当該支持部35を貫通せずに、かつシャフトSの挿入方向先端を収容する挿入穴35cが形成されている。
すなわち、シャフトSは、前側カバー30の周壁部30bの右側部分に形成された挿入孔35aから、左側の支持部35に形成された挿入穴35cまで、外側リンク7の前端部を接続するようにして挿入される。さらに換言すれば、シャフトSは、複数のリンク6,7と複数の支持部25,26,35,36のうち、幅方向に隣り合うそれぞれのリンクと支持部とに形成される貫通孔および挿入穴に対して挿入される。
そして、前側カバー30の周壁部30bの右側部分と支持部35との間には、図4,図5に示すように、可動側部材5と外側リンク7との接続に使用されるシャフトSの軸方向への移動を規制する第一移動規制手段100が設けられている。
第一移動規制手段100は、シャフトSの挿入側に位置している。
また、当該第一移動規制手段100は、シャフトSが、挿入孔35a側の支持部35に形成された貫通孔35bに挿入される時に、シャフトSを貫通孔35bに案内する案内部101と、案内部101のうちの支持部35側に一体形成され、貫通孔35bに挿入された後のシャフトSの軸方向への移動を規制する規制部104と、を備える。すなわち、案内部101によってシャフトSを貫通孔35bに案内し、規制部104によってシャフトSの移動を抑制している。
案内部101は、可動側部材5のうち挿入されるシャフトSを挟む位置において当該可動側部材5と一体形成され、かつシャフトSの挿入方向に向かって徐々に間隔が狭くなるように略ハの字状に対向して配置される第一案内壁102および第二案内壁103を有する。
より詳細には、第一案内壁102および第二案内壁103は、前側カバー30の前面壁部30aと、周壁部30bの右側部分とに一体形成されている。すなわち、第一案内壁102および第二案内壁103の前面壁部30a側端部が、前面壁部30aと一体形成され、右側の周壁部30b側端部が、周壁部30bの右側部分に一体形成されている。また、その他の端部は自由端とされ、他の部材・部位に干渉しないように設定されている。したがって、支持部35側の端部は、支持部35から離間して配置されている。
また、第一案内壁102および第二案内壁103は弾力性を有しており、シャフトSの案内時に変形し、シャフトSの通過後に弾性復帰する。
また、第一案内壁102および第二案内壁103は、支持部35側端部が後方に突出し、他の部分が前方に凹んだ状態となっている。すなわち、第一案内壁102および第二案内壁103のうち支持部35側の端部のそれぞれには、シャフトS側に突出する突出部102a,103aが設けられており、支持部35側の端部を避けた位置には、第一案内壁102および第二案内壁103と固定側部材4との干渉を避ける逃げ部102b,103bが設けられている。
より詳細に説明すると、突出部102a,103aは、挿入孔35aと貫通孔35bとを結ぶ直線(シャフトSが通過するコース)上に配置されている。逃げ部102b,103bは、挿入孔35aと貫通孔35bとを結ぶ直線よりも前面壁部30a側に配置されている。
規制部104は、第一案内壁102および第二案内壁103のうち、最も支持部35側に近い位置を指している。また、説明の便宜上、第一案内壁102側の規制部104を第一規制部104aとし、第二案内壁103側の規制部104を第二規制部104bとする。
上述のように、第一案内壁102および第二案内壁103は、その支持部35側の端部は、支持部35から離間して配置されているため、第一規制部104aおよび第二規制部104bの、貫通孔35bに挿入されたシャフトSと対向する位置が、支持部35から離間して配置されている。より詳細には、第一規制部104aおよび第二規制部104bは、前面壁部30aから突出方向側端部に亘る部分が、支持部35から離間した状態となっている。これによって、第一案内壁102および第二案内壁103は、より弾性変形しやすくなる。
以上のような第一移動規制手段100によれば、第一案内壁102および第二案内壁103が、略ハの字状に対向して配置されているので、シャフトSの挿入方向先端が、第一案内壁102側または第二案内壁103側にずれて挿入されていたとしても、第一案内壁102または第二案内壁103に沿って容易に軌道修正することができる。
下側の複数の支持部36,36は、上方の複数の支持部35,35よりも上下方向に長尺に形成されている。すなわち、複数の支持部25,26,35,36には、内側リンク6の端部と外側リンク7の端部を上下方向にスライド自在に支持するスライド用の支持部が複数含まれているが、可動側部材5における下側の複数の支持部36,36が、スライド用の支持部とされている。
より詳細には、下側の複数の支持部36,36のそれぞれは、上下方向に長尺に形成され、かつシャフトSが挿入される断面凹形状とされた収容凹部36cを有する。当該下側の複数の支持部36,36の収容凹部36c,36cは、当該下側の複数の支持部36,36に沿って上下方向に長尺な長穴(スリットまたは凹溝)とされている。そして、当該複数の支持部36,36には、内側リンク6が、収容凹部36c,36cに挿入されたシャフトSを介して接続されている。すなわち、内側リンク6および外側リンク7の前側端部のうち、下方に位置する端部(内側リンク6の前側端部)は、支持部36,36に対して上下方向にスライド自在に支持されている。
また、複数の支持部36,36と内側リンク6との接続に使用されるシャフトSは、可動側部材5に対して操作部9が設けられる側とは反対側(右側)から組み付けられる。
そのため、前側カバー30の周壁部30bの右側下端部には、シャフトSの挿入方向に沿って挿入孔36aが貫通形成されている。また、挿入孔36a側の支持部36には、シャフトSの挿入方向に沿って貫通孔36bが形成されている。貫通孔36bは、右側の支持部36における収容凹部36cの内部と、右側の支持部36と前側カバー30の周壁部30bの右側下端部との間の空間を連通している。また、当該貫通孔36bは、右側の支持部36における収容凹部36cの下端に配置されている。
すなわち、シャフトSは、前側カバー30の周壁部30bの右側下端部に開口する挿入孔36aから、左側の支持部36に形成された収容凹部36cまで、内側リンク6の前端部を接続するようにして挿入される。さらに換言すれば、シャフトSは、複数のリンク6,7と複数の支持部25,26,35,36のうち、幅方向に隣り合うそれぞれのリンクと支持部とに形成される貫通孔および挿入穴に対して挿入される。
そして、内側リンク6と外側リンク7の前側端部同士の間隔は、下方に位置する端部(内側リンク6の前端部)がスライドする時よりも、内側リンク6および外側リンク7の各端部を可動側部材5(各支持部35,36)にそれぞれ組み付ける時の方が広く設定されている。
なお、固定側部材4および前側カバー30と、内側リンク6および外側リンク7との関係についてより詳細に説明すると、上述のように内側リンク6および外側リンク7の前側端部と後側端部のうち、上方または下方に位置する端部(本実施の形態では下方に位置する端部)は、下方側の支持部26,36に対して上下方向にスライド自在に支持されている。
そして、内側リンク6と外側リンク7の前側端部同士の間隔および内側リンク6と外側リンク7の後側端部同士の間隔は、下方に位置する端部が支持部26,36の収容凹部36cに沿ってスライドする時よりも、内側リンク6および外側リンク7の各端部を前側カバー30および固定側部材4にそれぞれ組み付ける時の方が広く設定されている。
すなわち、シャフトSは、内側リンク6と外側リンク7の下端部を複数の支持部26,36に接続する際、複数の支持部26,36の貫通孔26b,36bから挿入される。しかしながら、このシャフトSは、組み付け後は貫通孔26b,36bの位置まで下がらないように設定されている。
また、本実施の形態の前側カバー30に設けられた下側の複数の支持部36,36(シャフトSのスライド用の支持部36,36)のうち、シャフトSの挿入方向先端側に位置し、当該シャフトSの挿入方向先端を収容するためのスライド用の支持部36(左側の支持部36)は、上述のように収容凹部36cを有する。
当該収容凹部36cは、上下方向に長尺に形成され、かつシャフトSの挿入側に開口する断面凹形状とされている。
そして、当該収容凹部36cの内部には、図12に示すように、当該収容凹部36cに挿入されるシャフトSの挿入方向先端に突き当たるようにしてシャフトSの挿入方向における位置決めを行うための位置決め部36dが設けられている。
位置決め部36dは、収容凹部36cの内部における下端に一体形成され、収容凹部36cに挿入されるシャフトSの挿入側に突出している。すなわち、当該位置決め部36dは、シャフトSを、挿入孔36aから挿入して一番奥まで差し込んだ時に当接するものである。
また、シャフトSは、内側リンク6の貫通孔6bの内部に強固に保持されているため、挿入後も、位置決め部36dよりも奥に移動しにくくなっている。したがって、シャフトSの組み付け時に当該シャフトSを位置決め部36dに当接させておけば、可動側部材5のスライドに伴ってシャフトSが収容凹部36c内部を上下にスライドする時に、当該収容凹部36cの内部の壁(挿入方向の奥の壁)にシャフトSの先端が接触しにくくなるという利点がある。
また、このような位置決め部36dの構成と、上述のような内側リンク6と外側リンク7の前側端部同士の間隔に係る構成とを鑑みた場合に、ヘッドレスト1の製造方法の一工程であって、かつ内側リンク6の前側端部を、可動側部材5の下側の複数の支持部36,36に組み付ける工程に特徴が生じる。
すなわち、左側の支持部36に、シャフトSを介して、内側リンク6の前側端部を組み付ける際に、シャフトSの挿入方向先端を位置決め部36dに突き当てながら収容凹部36cに挿入して収容する。その後、上側の複数の支持部35,35に、シャフトSを介して、外側リンク7の前側端部を組み付けるようにする。
なお、位置決め部36dに係る構成は、固定側部材4における左下側の支持部26にも適用することができる。
さらに、本実施の形態において位置決め部36dは、収容凹部36cの内部に一体に設けられるものとしたが、これに限るものではない。すなわち、収容凹部36cの内部に位置決め部36dを後付けしてもよいし、外側から別体の位置決め部36dを差し込んでもよい。
ガイド部37は、可動側部材5の移動をガイドするものであり、図7〜図9,図13に示すように、下側当接部37aと、上側レール部37b,37bと、からなる。
下側当接部37aは、ケース体の下端部の内面側に設けられるとともに凸型に形成され、固定側部材4の下面が当接することにより、可動側部材5の移動をガイドできる。
上側レール部37b,37bは、ケース体の下端部の内面側に下方に突出するようにして設けられ、その側面に、固定側部材4の上側当接部4f,4fの側面が当接することにより、可動側部材5の移動をガイドできる。
可動側部材5を前後方向に移動させるときは、ガイド部37である下側当接部37aと上側レール部37b,37bとが、固定側部材4の上下端部に常に当接しながら移動する状態となる。
突出リブ38は、図1,図2,図13等に示すように、前側カバー30の前面壁部30aの後面側において、周壁部30bの上面側から前面壁部30aを介して周壁部30bの下面側まで形成されたリブである。また、当該突出リブ38は複数であり、これら複数の突出リブ38,38は間隔をあけて配置されている。
また、当該突出リブ38,38は、複数の支持部35,35間の中央に設けられている。一方、外側リンク7の上端部(前端部)の中央には、突出リブ38,38が嵌合する切欠部7aが形成されている。そして、外側リンク7がシャフトSによって複数の支持部35,35に接続されるときに、突出リブ38,38が切欠部7aに嵌合する。すなわち、可動側部材5は、複数の支持部35,35で外側リンク7を支持するだけでなく、当該可動側部材5側に位置する外側リンク7の幅方向中央をさらに支持した状態となる。
なお、突出リブ38,38が切欠部7aに嵌合するときは、当該切欠部7aの両側面に対して突出リブ38,38の外側面が当接した状態となっている。
(Xリンク機構)
Xリンク機構のうち、内側リンク6は、図1,図8,図13等に示すように、上端部(後端部)が固定側部材4側に配置され、下端部(前端部)が可動側部材5側に配置されるリンクである。また、下端部側が、外側リンク7の挿通孔51(後述する)に挿通される。
また、外側リンク7は、上端部(前端部)が可動側部材5側に配置され、下端部(後端部)が固定側部材4側に配置されるリンクである。
なお、これら内側リンク6と外側リンク7の前後の向きは逆でも良いものとする。さらに、Xリンク機構は、シャフトSを除いて樹脂製である。
また、内側リンク6の上端部は、固定側部材4の左右両側に配置された上方の複数の支持部25,25間に位置するようにして配置されている。
外側リンク7の下端部は、固定側部材4の左右両側に配置された下方の複数の支持部26,26間に位置するようにして配置されている。
さらに、内側リンク6の下端部は、可動側部材5の左右両側に配置された下方の複数の支持部36,36間に位置するようにして配置されている。
外側リンク7の上端部は、可動側部材5の左右両側に配置された上方の複数の支持部35,35間に位置するようにして配置されている。
また、上述のように内側リンク6および外側リンク7の少なくとも上端部は、その幅方向中央が、固定側部材4と可動側部材5とによってそれぞれ支持されている(すなわち、突出リブ28,38と切欠部6a,7aとの関係による)。
また、内側リンク6および外側リンク7は、図11等に示すように、側面視において屈曲形状となっている。すなわち、内側リンク6および外側リンク7は、図14に示すように内側リンク6と外側リンク7が畳まれた際に、当該内側リンク6および外側リンク7が固定側部材4の凹状部22に適切に収まるのに好適な形状となっている。
内側リンク6および外側リンク7は、互いに交差した中間部がシャフトSを介して回動可能に接続されている。
シャフトSは、内側リンク6の中間部と外側リンク7の中間部に形成される貫通孔8a,8b,8cに対して挿入されている。貫通孔8aは、外側リンク7の中間部の右側面から挿通孔51にかけて形成されており、貫通孔8cは、外側リンク7の中間部の左側面から挿通孔51にかけて形成されている。また、貫通孔8bは、内側リンク6の中間部を左右に貫通して形成されている。
そして、図10,図11に示すように、内側リンク6と外側リンク7のうち、シャフトSの挿入側(右側)に位置する外側リンク7の側面に、シャフトSの軸方向への移動を規制する第三移動規制手段120が設けられている。
なお、シャフトSの挿入側に位置する外側リンク7の側面は、図13に示すように、貫通孔8a,8b,8cが形成された位置に向かって凹むように形成されている。
第三移動規制手段120は、側面のうち貫通孔8a,8b,8cの周辺部に設けられている。すなわち、当該第三移動規制手段120は、外側リンク7の側面の凹みに配置されている。
そして、第三移動規制手段120は、弾性延出部121,121と、案内部122,122と、規制部123,123と、を備える。
弾性延出部121は、外側リンク7の側面に、貫通孔8aに向かって延出するようにして一対設けられている。さらに、弾性延出部121は、外側リンク7の側面に対して一体形成されている。
そして、当該弾性延出部121は、弾力性を有することによって、シャフトSの貫通孔8aへの挿入時に、少なくとも当該シャフトSの挿入方向に弾性変形するものである。
また、当該弾性延出部121は、案内部122および規制部123の位置とは反対の方向に湾曲する湾曲部121aを有する。より詳細に説明すると、弾性延出部121,121は、外側リンク7の側面から側方に延出し、そこから上方および下方に弧を描くようにして湾曲し、さらに上下方向に沿って貫通孔8a側に延出するようにして形成されている。一対の弾性延出部121,121の延出方向先端は、互いに接触しないように、かつ貫通孔8aから離間した位置に配置されている。
なお、外側リンク7の側面に対して一体形成される弾性延出部121,121の基端部は、図13に示すように、外側リンク7の表面に形成されたリブ53,53の近傍に設けられている。これにより、弾性延出部121,121の基端部における剛性の向上を図ることができる。
さらに、外側リンク7の側面における貫通孔8a,8c付近は、端部側に比して幅広に形成されている。そして、一対の弾性延出部121,121は、図11に示すように、外側リンク7の側面の幅内に収まるように配置されている。
案内部122は、弾性延出部121の延出方向先端に位置し、シャフトSが貫通孔8aに挿入される時に、シャフトSを貫通孔8aに案内するものである。
また、案内部122は、弾性延出部121の延出方向先端から貫通孔8a側に突出するようにして設けられている。一対の弾性延出部121,121の延出方向先端に位置する一対の案内部122,122同士は、互いに接触しないように、かつ貫通孔8aから離間した位置に配置されている。
シャフトSは、一対の案内部122,122間を通過するように設定されている。そのため、案内部122,122は、シャフトSの貫通孔8aへの挿入時に、弾性延出部121,121をシャフトSの軸方向と直交する方向にずらすように弾性変形させるための案内面122a,122aを有する。
すなわち、案内面122aは、図11に示すように、弧状をなす部位を含み、かつ貫通孔8aに向かって切削されたように形成されている。また、本実施の形態における上側の案内面122aは、側面視において弾性延出部121の中心軸に対して後側に片寄って配置されており、下側の案内面122aは、側面視において弾性延出部121の中心軸に対して前側に片寄って配置されている。
案内面122a,122a間にシャフトSを挿入した際、一対の弾性延出部121,121は、シャフトSの外周面に丸みに応じて、図11の弧状矢印のように弾性変形する。すなわち、上側の弾性延出部121はシャフトSの軸方向と直交する前側に弾性変形し、下側の弾性延出部121はシャフトSの軸方向と直交する後側に弾性変形することになる。そして、上下の弾性延出部121,121が前後に互い違いに弾性変形することによって、案内面122a,122a同士が正対することになるため、正対する案内面122a,122a間にシャフトSを挿入することができる。
規制部123は、弾性延出部121の延出方向先端に位置し、貫通孔8aに挿入された後のシャフトSの軸方向への移動を規制するものである。当該規制部123は、弾性延出部121の延出方向先端であって、かつ案内部122の突出方向側端面を指しており、貫通孔8a,8b,8cに挿入された後のシャフトSに対向するように配置されている。すなわち、当該規制部123は、案内部122および規制部123を含んで形成された弾性延出部121のうち、最も貫通孔8aに近い位置を指している。
外側リンク7のうちシャフトSの挿入側とは反対側(左側)の側面には、ストッパー部8dが設けられている。ストッパー部8dは、外側リンク7の中間部の貫通孔8cにオーバーラップするようにして配置されており、貫通孔8a,8b,8cに挿入されるシャフトSの挿入方向先端のストッパーとして機能する。
シャフトSを貫通孔8a,8b,8cに挿入する際は、当該シャフトSを、一対の案内部122,122間の隙間から貫通孔8aに向かって挿入し、当該シャフトSの挿入方向とは反対側の端部が規制部123,123の位置を越えるまで挿入する。弾性延出部121,121は弾力性を有するため、シャフトSの挿入時には貫通孔8a側および案内面122a,122a同士が正対する方向に弾性変形し、反対側の端部が規制部123,123を越えると弾性復帰する。
そして、内側リンク6と外側リンク7はシャフトSを回転軸として互いに回転可能に接続された状態となる。
本実施の形態の内側リンク6は、全体的に略Y字状に形成されたものであり、外側リンク7の挿通孔51に挿通される下端部から中央部にかけての部位の左右方向の幅が、上端部よりも幅よりも狭く形成されている。
また、当該内側リンク6は、上下端部に設けられ、それぞれ支持部25および支持部36に接続されて支持される複数の接続部42を備える。そして、当該複数の接続部42に対して貫通孔6bが形成されている。
なお、内側リンク6の上下端部には切欠部6a,6aが形成されている。
また、内側リンク6の表面には複数のリブ43が形成されている。当該複数のリブ43は、内側リンク6の表面にトラス構造を形成するようにして配列されている。このような複数のリブ43によって内側リンク6の剛性を向上できるとともに軽量化を図ることができる。
本実施の形態の外側リンク7は、内側リンク6に比して全体的に左右方向に幅広に形成されたものであり、その中央部に、内側リンク6の中央部および下端部が挿通される挿通孔51が形成されている。
また、当該外側リンク7は、上下端部に設けられ、それぞれ支持部26およびお支持部35に接続されて支持される複数の接続部52を備える。そして、当該複数の接続部52に対して貫通孔7bが形成されている。
なお、外側リンク7の上下端部には切欠部7a,7aが形成されている。
また、外側リンク7の表面には複数のリブ53が形成されている。当該複数のリブ53は、外側リンク7の表面にトラス構造を形成するようにして配列されている。このような複数のリブ53によって外側リンク7の剛性を向上できるとともに軽量化を図ることができる。
以上のような構成を採用することにより、可動側部材5を、可動機構であるXリンク機構を介して固定側部材4に対して前方に離間する方向および後方に戻る方向に移動させることができる。
次に、前後ロック機構および上下ロック機構についてより詳細に説明する。
(前後ロック機構)
前後ロック機構は、複数の被係合部10と、当該複数の被係合部10に係合するロック部材11と、当該ロック部材11を複数の被係合部10側に付勢する付勢部材と、可動側部材5に回動自在に保持されるとともに、ロック部材11を操作する回動操作部材13と、を有する。
複数の被係合部10は金属製であり、図1,図14〜図16等に示すように、前後方向に沿って配置されており、上述のように前側カバー30と後側カバー31とによって挟持されている。
また、当該複数の被係合部10は、上述のように、左右のヘッドレストピラー2,2よりも幅方向外側にそれぞれ配置されている。
被係合部10は、前後方向に並設された複数の歯60a…を有するラチェット構造とされ、複数の歯60a…は、下方から上方に向かって突出形成されている。
また、この被係合部10は、第一突出部60と、第二突出部61と、隙間62と、基端部63と、を有する。
基端部63は、前側カバー30の基端収納部30dに収納されている。第一突出部60は、基端部63の下端部から後側カバー31に向かって突出している。また、第二突出部61は、基端部63の中央上方寄りの位置から後側カバー31に向かって突出している。
第一突出部60には、被係合部10をラチェット構造とするための複数の歯60aが、当該第一突出部60の上端縁から斜め上方に向かって突出形成されている。
第二突出部61は、第一突出部60と平行し、かつ複数の歯60a…の上端部から間隔をあけて配置される。この第二突出部61と第一突出部60の複数の歯60a…との間が、隙間62とされている。
なお、第一突出部60と第二突出部61の先端部は、後側カバー31の先端収納部に収納される。
そして、被係合部10,10は、第一突出部60を装着部23の貫通孔23aに挿通させ、第二突出部61を装着部23の貫通孔23bに挿通させることによって、左右のヘッドレストピラー2,2よりも幅方向外側にそれぞれ配置される。第一突出部60と第二突出部61は、可動側部材5の前後移動に合わせて、貫通孔23a,23b内を前後方向に移動することになる。
ロック部材11は、被係合部10に係合して、当該被係合部10とともに前後ロック機構の主要部を構成するものであり、図1,図16等に示すように、被保持部70と、係合部71,71と、連結部72,72と、を備える。
被保持部70は、金属製のシャフトで、かつ固定側部材4に保持されるとともに当該固定側部材4の幅方向に沿って長尺に形成されるものであり、固定側部材4の後方に配置され、かつ当該固定側部材4の後面に設けられた複数の保持部21,21および中央保持部21aの先端と、複数の移動規制部の先端との間の間隔の空いた箇所から差し込まれるようにして装着されている。
また、この被保持部70は、第一突出部60と第二突出部61との間の隙間62に配置されている。なお、この被保持部70は、係合部71,71よりも上方に配置されている。
係合部71,71は、金属製のシャフトで、かつ複数の被係合部10,10にそれぞれ係合して可動側部材5の移動をロックするものである。
より詳細に説明すると、当該係合部71,71は、被保持部70と平行に配置されるとともに当該被保持部70を軸に回動し、複数の歯60a…側に付勢されて係合するものである。また、これら係合部71,71は、固定側部材4の前方に配置されている。
また、これら係合部71,71は、付勢部材によって付勢されることで複数の歯60a…に係合する位置に配置されており、付勢部材による付勢の方向とは反対の方向に動作した場合には、隙間62の位置まで移動できるようになっている。このように係合部71,71が隙間62の位置まで移動したときがロックが解除された状態である。
また、これら係合部71,71のうち複数の歯60a…側の端部(先端部)は、図1に示すように、被係合部10,10よりも内側に突出している。ただし、Xリンク機構には到達しない程度の突出長さに設定されている。
連結部72,72は、金属製のシャフトで、かつ被保持部70の両端部と複数の係合部71,71のそれぞれの端部とを連結するものであり、固定側部材4の左右両側方に配置される。
すなわち、ロック部材11は、固定側部材4に近接して配置され、かつ固定側部材4の周囲を取り囲むようにして略C字状に形成されている。また、被保持部70と係合部71,71と連結部72,72は一体形成されている。さらに、被保持部70と連結部72,72との間と、被保持部70と係合部71,71との間は、丸みを帯びて形成されている。
また、ロック部材11と固定側部材4との間には、図1に示すように、樹脂製の緩衝部材73が設けられている。すなわち、連結部72,72のうち、回動操作部材13が配置される側の一方の連結部72には、当該一方の連結部72と、被保持部70および係合部71の一方の連結部72側の端部を被覆するようにして緩衝部材73が取り付けられている。すなわち、当該一方の連結部72は、緩衝部材73を含んで構成されている。
また、緩衝部材73は、ロック部材11と回動操作部材13との間の接触面積を増加させるように構成されている。すなわち、緩衝部材73は、ロック部材11の連結部72全体をカバーするようにして設けられるため、連結部72の径の寸法よりも分厚くなる。当該緩衝部材73によれば、ロック部材11の移動範囲を規制しつつ、ロック部材11が固定側部材4に直接当接することを防いで異音の発生を抑制できる。
付勢部材は、ロック部材11の係合部71,71を、被係合部10側(複数の歯60a…側)に付勢するものであり、上述のように、本実施の形態においては複数の収容部24,24に収容される複数のコイルバネが採用されている。
なお、当該付勢部材のうち係合部71に引っ掛けられるフック部は、係合部71に対して上方から引っ掛けられている。
回動操作部材13は金属製であり、可動側部材5に回動自在に保持されるとともに、ロック部材11の係合部71を操作するものである。また、図1,図2,図13〜図16に示すように、保持部33によって前側カバー30および後側カバー31に保持されている。
そして、当該回動操作部材13は、ロック部材11の係合部71の操作時に、当該係合部71を付勢部材の付勢方向とは反対の方向に動作させて被係合部10の複数の歯60a…との係合状態を解除する方向に回転させることができる。また、回動操作部材13は、ロック部材11の係合部71が付勢部材によって付勢される方向に設けられている。さらに、当該回動操作部材13は、後方から前方に向かって徐々に下がるように傾斜して配置されている。すなわち、保持部33自体が、回動操作部材13を傾斜させることができるように傾いて配置されている。
当該回動操作部材13は、第一操作部80と、第二操作部81と、回動軸となる回動軸部82と、付勢部材83と、を有する。なお、第一操作部80と第二操作部81は一体形成されている。
第一操作部80は、前後ロック機構を操作するためのものであり、ロック部材11の連結部72の下方に位置し、緩衝部材73に対して下方から当接する板状部である。また、この第一操作部80の突出方向先端は、回動軸部82よりも下方に配置されている。したがって、第一操作部80を、回動軸部82を軸にして上方に回転させれば、緩衝部材73を上方に移動させることができる。
第二操作部81は、上下ロック機構を操作するためのものであり、第一操作部80のうち固定側部材4側の端部から下方に、かつ操作部9側に向けて斜めに突出するようにして一体形成されている。この第二操作部81の突出方向先端は、上下ロック部材(ロック保持部27)よりも下方に配置され、この第二操作部81の突出方向中央付近は、上下ロック部材(ロック保持部27)と略等しい高さに配置されている。
また、この第二操作部81の固定側部材4側面は、上下ロック機構のロック時には、上下ロック部材から離間しており、ロック解除時には上下ロック部材に当接される。
このような第二操作部81を、回動軸部82を軸にして上方に回転させれば、上下ロック部材を固定側部材4側に押し込むようにして操作することができる。
回動軸部82は、第一操作部80の操作部9側端部に設けられ、回動操作部材13全体を回動させる回動軸として機能する。
また、当該回動軸部82は、金属製のシャフトからなり、回動操作部材13に保持されるとともに、保持部33に形成された孔部に挿入されている。
付勢部材83はコイルバネであり、一端部は第一操作部80の上面に当接するように配置されており、他端部は前側カバー30もしくは後側カバー31の内面に当接するように配置されている。すなわち、第一操作部80を上方に回転させるように回動操作部材13を操作したときに、付勢部材83の一端部と他端部とが接近する。したがって、回動操作部材13の操作をやめれば、付勢部材83の弾性復帰力によって第一操作部80が元の位置に戻ることになる。
以上のような構成を採用することにより、固定側部材4に対する可動側部材5の前後方向への移動を複数の位置、すなわち係合部71が複数の歯60a…に係合する位置でロックおよびロック解除できる。
なお、以上のような前後ロック機構においては、係合部71が複数の歯60a…に係合する時に、金属同士であるために異音(金属同士の接触音)が発生する場合がある。このような異音の発生を抑制するために、複数の歯60a…に対して異音抑制手段を設けることが望ましい。
具体的には、異音抑制手段として、係合部71または/および複数の歯60a…を樹脂素材(図示せず)で被覆する(モールドする)構成が採用される。樹脂素材で被覆される箇所は、係合部71全体または複数の歯60a…全体(第一突出部60)でもよいし、係合部71と複数の歯60a…との接触箇所のみでもよい。
その他の異音抑制手段として、例えば、係合部71または/および複数の歯60a…に対してグリス等の潤滑剤(図示せず)を塗布する構成を採用してもよい。
その他の異音抑制手段として、例えば図16に示すように、第一突出部60を樹脂製のカバー材64で被覆する構成を採用してもよい。
より詳細に説明すると、カバー材64は、第一突出部60の下辺から複数の歯60a…の高さ方向の中間程度までを被覆している。これによって、係合部71が複数の歯60a…に係合する時に、まず、カバー材64の上縁に接触することになる。
なお、カバー材64は、第一突出部60の外面側のみに被覆してもよいし、内面側のみに被覆してもよいし、外面および内面の双方を被覆してもよい。
また、カバー材64で第一突出部60を被覆する際は、カバー材64も含めて第一突出部60が装着部23の貫通孔23aに挿入・移動できるようにする。
以上のような各種の構成を採用すれば、金属製の係合部71が、同じく金属製の複数の歯60a…に係合する時に発生する異音を抑制することができる。
(上下ロック機構)
上下ロック機構は、左右のヘッドレストピラー2,2に対して設けられており、固定側部材4を、左右のヘッドレストピラー2,2に対して上下方向の複数の位置でロックおよびロック解除するものである。
この上下ロック機構は、左右のヘッドレストピラー2,2のうち少なくとも一方に形成された複数の切欠15…と、左右のピラー保持部4a,4bと、上下ロック部材と、回動操作部材13と、を有する。
複数の切欠15…は、左右のヘッドレストピラー2,2のうち少なくとも上下ロック部材が設けられる側のヘッドレストピラー2に形成されていればよい。ただし、左右のホルダー部3,3のロック部3d,3dによるヘッドレストピラー2,2の引き抜き防止構造に、複数の切欠15…が用いられるため、本実施の形態においては左右のヘッドレストピラー2,2の双方に複数の切欠15…が形成されている。
また、これら複数の切欠15…は、図1に示すように、左右のヘッドレストピラー2,2の長さ方向に沿って多段状に形成されている。さらに、これら複数の切欠15…は、左右のヘッドレストピラー2,2の中央寄りの外周面に形成されている。
左右のピラー保持部4a,4bは、上述のように左右のヘッドレストピラー2,2をそれぞれ保持するものであり、これによって、固定側部材4を、左右のヘッドレストピラー2,2に沿って上下方向に移動可能としている。
なお、この固定側部材4の上下移動範囲は、左右のヘッドレストピラー2,2に設けられたピラー抜け止め部2a,2aが、スリット20a,20aに沿ってスライドできる範囲に基づく。
上下ロック部材は、ロック保持部27の内部で切欠15に対して係合する係合部(図示せず)と、該係合部を切欠15に対して係合させる方向に付勢する付勢部材(図示せず)と、を備える。
したがって、上下ロック部材をロック保持部27の奥側に押し込むように操作すれば、図示しない係合部が切欠15から離間し、上下ロック部材を操作しなければ、図示しない係合部が切欠15に係合した状態となる。
回動操作部材13は、上述のように上下ロック部材を操作するための第二操作部81を備える。
また、第一操作部80と第二操作部81は連動して回動し、第二操作部81は、第一操作部80による前後ロック機構のロック解除動作と同時に、上下ロック機構によるロック解除動作を行うことができる。
また、回動操作部材13の前後方向の長さは、可動側部材5の移動距離に応じた長さに設定されている。すなわち、第一操作部80は、その長さ方向のどの部位にも緩衝部材73の一部が当接することになる。また、第二操作部81は、その長さ方向のどの部位にもボタン9が当接し、どの部位も上下ロック部材に当接する。また、回動軸部82は、その長さ方向にわたって保持部33によって保持されることになる。
さらに、第二操作部81の長さ方向のどの部位にもボタン9が当接するため、回動操作部材13とボタン9との位置関係は、可動側部材5の前後移動に応じて変わることになるが、可動側部材5である前側カバー30および後側カバー31と、ボタン9との位置関係が変わらない状態となる。
以上のような構成を採用することにより、固定側部材4を、左右のヘッドレストピラー2,2に対して上下方向の複数の位置、すなわち複数の切欠15…が形成された位置でロックおよびロック解除できる。
操作部9であるボタン9は、上述のように前側カバー30と後側カバー31の側面に設けられたボタン取付部34に取り付けられるものであり、回動操作部材13に当接する。そして、ケース体の内部中空部側に押し込まれることによって回動操作部材13を操作できるようになっている。
このボタン9は、ボタン本体90と、筒状部91と、を備える。
ボタン本体90は、筒状部91に挿入された状態で、当該筒状部91に沿って進退自在とされている。また、筒状部91は、ボタン取付部34に取り付けられている。そして、ボタン本体90が回動操作部材13の第二操作部81の下端部(突出方向先端)に当接している。また、ボタン本体90は、保持部33とは干渉しないように筒状部91に沿って進退自在とされている。
以上のような構成を採用することにより、回動操作部材13を、回動軸部82を軸にして上方に回転させることができ、これに伴って第一操作部80によってロック部材11を操作でき、第二操作部81によって上下ロック部材を操作できる。
(ヘッドレストの動作)
次に、以上のように構成されたヘッドレスト1の動作について説明する。
ヘッドレスト1の動作としては、可動側部材5の前側カバー30が、固定側部材4に対して前方に離間する方向および、前方に離間した状態から後方に戻る方向への移動する動作を含む。さらに、左右のピラー保持部4a,4bを含む固定側部材4が、左右のヘッドレストピラー2,2に沿って上下方向に移動する動作を含む。
まず、可動側部材5の動作について説明する。
図14は、可動側部材5(前側カバー30)が、固定側部材4に近づいている状態を示している。すなわち、後方に戻った状態となっている。ボタン9の非操作時には、係合部71は、被係合部10の歯60aに係合した状態となっており、可動側部材5の前後方向への移動がロックされている。
この状態から可動側部材5を、固定側部材4に対して前方に離間させるには、まず、ボタン9を押し込むことによって回動操作部材13をXリンク機構側に回転させる。これに伴って、第一操作部80を上方に回転させ、緩衝部材73が設けられた係合部71を上方へと押し上げる。
これによって、係合部71が被係合部10の歯60aから離間するため、ロック部材11による可動側部材5の前後方向への移動のロックを解除することができる。
そして、係合部71を上方に押し上げた状態を維持しながら、可動側部材5を、固定側部材4に対して前方に離間する方向に移動させる。
この時、被係合部10は、内側リンク6および外側リンク7の回転動作に伴って前方へと移動していく。この時、内側リンク6の下側のシャフトSと外側リンク7の下側のシャフトSは、下方の複数の支持部26,36の収容凹部36cに沿って上方に移動していく。
そして、任意の位置でボタン9の操作を止めれば、係合部71は付勢部材の付勢力にしたがって複数の歯60a…側に付勢されて元の位置に戻り、当該複数の歯60a…のいずれかに噛み合うことになる。これによって、図15に示すように、可動側部材5を固定側部材4に対して前方に離間する方向に移動させ、所望の位置でロックをかけることができる。
なお、この時、係合部71が隣り合う歯60a,60a間の谷間に入らずに歯60aの突端付近に接触する場合がある。この場合は、ボタン9を操作しない状態で、可動側部材5を前後どちらかに移動させれば、係合部71が直近の谷間に入り込むことになり、可動側部材5のロックをかけることができる。
可動側部材5を後方に戻す際も同様に、まずボタン9を押し込んで緩衝部材73を操作し、係合部71によるロックを解除する。
その後は、可動側部材5を後方に戻し、任意の位置でボタン9の操作を止めればよい。この時、Xリンク機構等は、可動側部材5を前方に移動させる場合とは逆の動きをすることになる。
以上のようにして、可動側部材5を前後方向に移動させ、さらに被係合部10の複数の歯60a…の配列に応じた段階的な位置調整が可能となる。つまり、ヘッドレスト1の前後方向の位置調整を段階的に行えることになる。
続いて、左右のピラー保持部4a,4bを含む固定側部材4の上下の動作について説明する。
左右のピラー保持部4a,4bは、図14に示す状態が、左右のヘッドレストピラー2,2の下方側に位置した状態となっている。ボタン9の非操作時には、上下ロック部材の係合部は、ヘッドレストピラー2の下方側の一つの切欠15に係合した状態となっており、左右のピラー保持部4a,4bの上下方向への移動がロックされている。
この状態から左右のピラー保持部4a,4bを、左右のヘッドレストピラー2,2に沿って上方に移動させるには、まず、ボタン9押し込むことによって回動操作部材13をXリンク機構側に回転さる。これに伴って、第二操作部81をXリンク機構側に回転させ、上下ロック部材を、ロック保持部27の奥側へと押し込んで、図示しない係合部をロック保持部27の奥側へと移動させる。
これによって、上下ロック部材の係合部がヘッドレストピラー2の切欠15から離間するため、上下ロック部材の係合部による左右のピラー保持部4a,4bの上下方向への移動のロックを解除することができる。
そして、上下ロック部材の係合部を、ロック保持部27の奥側へと移動させた状態を維持しながら、固定側部材4を左右のヘッドレストピラー2,2に沿って上方に移動させる。
この時、可動側部材5、Xリンク機構等は、固定側部材4の移動に伴って上方へと移動する。
そして、任意の位置でボタン9の操作を止めれば、上下ロック部材の係合部は、図示しない付勢部材の付勢力により元の位置に戻り、ヘッドレストピラー2の上方側の一つの切欠15に係合することとなる。これによって、図15に示すように、左右のピラー保持部4a,4bを左右のヘッドレストピラー2,2に沿って上方に移動させ、所望の位置でロックをかけることができる。
なお、この時、上下ロック部材の係合部が、上下に隣り合う切欠15,15間に位置するヘッドレストピラー2の外周面に接触する場合がある。この場合は、ボタン9を操作しない状態で、左右のピラー保持部4a,4bを上下どちらかに移動させれば、係合部が直近の切欠15に係合することになり、左右のピラー保持部4a,4bのロックをかけることができる。
左右のピラー保持部4a,4bを下方に移動させる際も同様に、まずボタン9を押し込んで第二操作部81を操作し、上下ロック部材の係合部によるロックを解除する。
その後は、左右のピラー保持部4a,4b延いては固定側部材4を下方に移動させ、任意の位置でボタン9の操作を止めればよい。この時、可動側部材5、Xリンク機構等も、左右のピラー保持部4a,4bの移動に伴って下方へと移動する。
以上のようにして、左右のピラー保持部4a,4bを上下方向に移動させ、さらにヘッドレストピラー2の複数の切欠15…に応じた段階的な位置調整が可能となる。つまり、ヘッドレスト1の上下方向の位置調整を段階的に行えることになる。
本実施の形態によれば、内側リンク6と外側リンク7のうち、シャフトSの挿入側に位置する外側リンク7の側面に設けられた第三移動規制手段120によって、内側リンク6の中間部と外側リンク7の中間部に形成された貫通孔8a,8b,8cに対して挿入されたシャフトSの軸方向への移動を効果的に抑制することができる。その結果、互いに交差する内側リンク6と外側リンク7とを安定して接続できる。
また、第三移動規制手段120は、外側リンク7の側面の凹んだ位置に設けられることになるので、側面を凹ませない場合に比して、ヘッドレスト1の小型化に寄与できる。
したがって、ヘッドレスト1を小型化したいという要望に対して好適に対応できる。
また、シャフトSの挿入に伴って弾性延出部121,121を弾性変形させ、当該弾性延出部121,121の延出方向先端に位置する案内部122,122によって、シャフトSを貫通孔8aに案内することができるので、シャフトSの各リンク6,7への組み付け性を向上させることができる。さらに、シャフトSを貫通孔8a,8b,8cに挿入させて弾性延出部121,121を弾性復帰させ、当該弾性延出部121,121の延出方向先端に位置する規制部123,123によって、シャフトSの軸方向への移動を規制することができる。
したがって、シャフトSの各リンク6,7への組み付け性を向上させつつ、シャフトSの軸方向への移動を規制したいという要望に対して好適に対応できる。
また、湾曲部121a,121aの分だけ、弾性延出部121,121の長さを確保することができるので、当該弾性延出部121,121は変形しやすくなる。これによって、案内部122,122によってシャフトSを案内しやすくなるので、シャフトSの各リンク6,7への組み付けやすさを向上させることができる。
したがって、シャフトSの各リンク6,7への組み付けやすさを向上させたいという要望に対して好適に対応できる。
また、弾性延出部121,121をシャフトSの挿入方向に弾性変形させるだけでなく、案内部122,122にある案内面122a,122aによって、弾性延出部121,121を、シャフトSの軸方向と直交する方向にずらすように弾性変形させることができるので、シャフトSの各リンク6,7への組み付けやすさをより向上させることができる。
したがって、シャフトSの各リンク6,7への組み付けやすさをより向上させたいという要望に対して好適に対応できる。
また、案内部122,122は、弾性延出部121,121の延出方向先端から貫通孔8a側に突出するようにして設けられているので、案内部122,122が貫通孔8a側とは反対側に突出する場合に比して、ヘッドレスト1の小型化に寄与できる。さらに、規制部123,123は、案内部122,122の突出方向側端面に設けられているので、案内部122,122が貫通孔8a側とは反対側に突出する場合とは異なり、規制部123,123を確保することができる。
また、規制部123,123は、貫通孔8a,8b,8cに挿入された後のシャフトSに対向するように配置されるので、シャフトSの軸方向への移動を規制しやすい。
したがって、ヘッドレスト1の小型化させるとともに規制部123,123の確保を図り、かつ、シャフトSの軸方向への移動を規制しやすくしたいという要望に対して好適に対応できる。
また、弾性延出部121,121は、外側リンク7の側面の幅内に収まるように配置されているので、弾性延出部121,121が側面の幅内に収まらない場合に比して、ヘッドレスト1の小型化に寄与できる。
したがって、ヘッドレスト1の小型化を図りたいという要望に対して好適に対応できる。
1 ヘッドレスト
2 ヘッドレストピラー
4 固定側部材
4a,4b ピラー保持部
4f 上側当接部
5 可動側部材
6 第一リンク(内側リンク)
6b 貫通孔
7 第二リンク(外側リンク)
7b 貫通孔
8a,8b,8c 貫通孔
10 被係合部
11 ロック部材
25 支持部
25a,25b 挿入孔
25c 貫通孔
25d 挿入穴
26 支持部
30 前側カバー
30a 前面壁部
30b 周壁部
31 後側カバー
35 支持部
35a 挿入孔
35b 貫通孔
35c 挿入穴
36 支持部
36a 挿入孔
36b 貫通孔
36c 収容凹部
36d 位置決め部
37a 下側当接部
37b 上側レール部
42 接続部
51 挿通孔
52 接続部
60 第一突出部
60a 複数の歯
61 第二突出部
62 隙間
71 係合部
73 緩衝部材
100 第一移動規制手段
101 案内部
102 第一案内壁
102a 突出部
102b 逃げ部
103 第二案内壁
103a 突出部
103b 逃げ部
104 規制部
110 第二移動規制手段
111 規制用突起部
112 開口部
120 第三移動規制手段
121 弾性延出部
121a 湾曲部
122 案内部
122a 案内面
123 規制部
S シャフト

Claims (8)

  1. ヘッドレストピラーに設けられる固定側部材と、
    前記固定側部材に対して前後方向に位置調整可能とされた可動側部材と、
    前記固定側部材と前記可動側部材とを連結する連結部がシャフトを介して回動可能に接続された第一リンクと第二リンクとを有するリンク機構と、を備えており、
    前記シャフトは、前記第一リンクの中間部と前記第二リンクの中間部に形成される貫通孔に対して挿入されており、
    前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に、前記シャフトの軸方向への移動を規制する移動規制手段が設けられており、
    前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの前記側面は、前記貫通孔が形成された位置に向かって凹むように形成されており、
    前記移動規制手段は、前記側面のうち前記貫通孔の周辺部に設けられていることを特徴とするヘッドレスト。
  2. 前記移動規制手段は、
    前記側面に前記貫通孔に向かって延出するようにして設けられ、かつ弾力性を有することによって、前記シャフトの前記貫通孔への挿入時に、少なくとも当該シャフトの挿入方向に弾性変形する弾性延出部と、
    前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記シャフトが前記貫通孔に挿入される時に前記シャフトを前記貫通孔に案内する案内部と、
    前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記貫通孔に挿入された後の前記シャフトの軸方向への移動を規制する規制部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト。
  3. ヘッドレストピラーに設けられる固定側部材と、
    前記固定側部材に対して前後方向に位置調整可能とされた可動側部材と、
    前記固定側部材と前記可動側部材とを連結する連結部がシャフトを介して回動可能に接続された第一リンクと第二リンクとを有するリンク機構と、を備えており、
    前記シャフトは、前記第一リンクの中間部と前記第二リンクの中間部に形成される貫通孔に対して挿入されており、
    前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に、前記シャフトの軸方向への移動を規制する移動規制手段が設けられており、
    前記移動規制手段は、
    前記側面に前記貫通孔に向かって延出するようにして設けられ、かつ弾力性を有することによって、前記シャフトの前記貫通孔への挿入時に、少なくとも当該シャフトの挿入方向に弾性変形する弾性延出部と、
    前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記シャフトが前記貫通孔に挿入される時に前記シャフトを前記貫通孔に案内する案内部と、
    前記弾性延出部の延出方向先端に位置し、前記貫通孔に挿入された後の前記シャフトの軸方向への移動を規制する規制部と、を備えることを特徴とするヘッドレスト。
  4. 前記弾性延出部は前記側面のうち前記貫通孔の周辺部に一体形成され、
    当該弾性延出部は、前記案内部および前記規制部の位置とは反対の方向に湾曲する湾曲部を有することを特徴とする請求項2または3に記載のヘッドレスト。
  5. 前記案内部は、前記シャフトの前記貫通孔への挿入時に、前記弾性延出部を前記シャフトの軸方向と直交する方向にずらすように弾性変形させるための案内面を有することを特徴とする請求項2〜のいずれか一項に記載のヘッドレスト。
  6. 前記案内部は、前記弾性延出部の延出方向先端から前記貫通孔側に突出するようにして設けられ、
    前記規制部は、前記案内部の突出方向側端面に設けられ、かつ前記貫通孔に挿入された後の前記シャフトに対向するように配置されることを特徴とする請求項〜5のいずれか一項に記載のヘッドレスト。
  7. 前記弾性延出部は、前記側面の幅内に収まるように配置されていることを特徴とする請求項〜6のいずれか一項に記載のヘッドレスト。
  8. シートバックと、当該シートバックの上部に取り付けられたヘッドレストと、を備えた乗物用シートにおいて、
    前記ヘッドレストは、
    ヘッドレストピラーに設けられる固定側部材と、
    前記固定側部材に対して前後方向に位置調整可能とされた可動側部材と、
    前記固定側部材と前記可動側部材とを連結する連結部がシャフトを介して回動可能に接続された第一リンクと第二リンクとを有するリンク機構と、を備えており、
    前記シャフトは、前記第一リンクの中間部と前記第二リンクの中間部に形成される貫通孔に対して挿入されており、
    前記第一リンクと前記第二リンクのうち、前記シャフトの挿入側に位置するリンクの側面に、前記シャフトの軸方向への移動を規制する移動規制手段が設けられており、
    前記リンク機構は、互いに交差した中間部が回動可能に接続された前記第一リンクと前記第二リンクとを有するXリンク機構とされていることを特徴とする乗物用シート。
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