JP2585182B2 - 被せ型枠を使用する現場打ち格子枠体の施工方法 - Google Patents

被せ型枠を使用する現場打ち格子枠体の施工方法

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JP2585182B2 JP5199201A JP19920193A JP2585182B2 JP 2585182 B2 JP2585182 B2 JP 2585182B2 JP 5199201 A JP5199201 A JP 5199201A JP 19920193 A JP19920193 A JP 19920193A JP 2585182 B2 JP2585182 B2 JP 2585182B2
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は被せ型枠を使用する現場打ち格子
枠体の施工方法に関し、更に詳しくは、地山などの傾斜
地盤や土地造成地及び道路などの法面上に張設した金網
などの網状体の上に被せ型枠を格子状に配置してなる格
子枠に、モルタル又はコンクリート(以下、モルタルと
略称する)を吹付けて格子状の格子枠体を形成し、この
後、例えば、該格子枠体内の網状体に植物種子や有機客
土などから成る植生材料を吹付けて植生基盤層を形成し
たりして法面を安定させるとともに、緑化させるための
格子枠体の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種格子枠体の施工方法では、図
5に示すように、被せ型枠1を、透き間の多い天井部2
と一対の透き間の多い側部3,3で、端面逆U字形状に
形成したり、さらに、各側部3に長手方向に沿って複数
の補強線材4を配置して大型の被せ型枠1に対処してい
る。また、網状体5を張設した法面N上に格子状に配置
する被せ型枠1の強度や大きさによって、例えば、被せ
型枠1の高さに応じて、低いものには鉄筋を網状体5の
上と被せ型枠1の上にそれぞれ配筋したダブル配筋タイ
プのものや、高いものには、上述した図5に示す端面逆
U字形状の被せ型枠1内側に、四隅に鉄筋6,6,6,
6を固定したフープ筋7を、アンカー8に固定すること
で配筋したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、端面逆U字
形状の被せ型枠1を使用して、これを網状体5の上に格
子状に配置して格子枠を形成し、該格子枠内にモルタル
ガン機9によりモルタル10を吹付けて格子状の格子枠
体11を形成するから、格子枠体11の外形が格子枠体
としての規格を満たすのが難しい。すなわち、図5に示
すように、モルタル10の吹付けによって形成されるモ
ルタル層12の裾部分S,Sがモルタル10のくい
込みにより必要以上に裾拡がりになり、その結果、端面
台形形状の格子枠体11を形成するおそれがある。ま
た、モルタル層12が拡がる分だけモルタル10を余分
に使うことになり不経済である。
【0004】本発明は以上のような問題に鑑みてなした
もので、その目的は、モルタルのロスを低減できるとと
もに、格子枠体としての規格を満たすことができる被せ
型枠を使用する現場打ち格子枠体の施工方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の被せ型枠を使用する現場打ち格子枠体の施
工方法は、透き間の多い天井部および一対の側部を有す
る端面逆U字形状に、被せ型枠を形成し、予め、端面形
状を前記逆U字形状から実質的に逆等脚台形状に加工し
てなる加工被せ型枠を、網状体を張設した法面上に格子
状に配置して格子枠を形成し、しかる後、該格子枠の上
からモルタル又はコンクリートを、吹付け又は打設して
格子枠体を形成することからなる。
【0006】本発明において、実質的に逆等脚台形状に
加工した加工被せ型枠とは、図5に示したような端面形
状が逆U字形状である被せ型枠1の側部3,3をそれぞ
れ構成する脚梁3a,3aと、図1、図4に示すような
加工被せ型枠21の側部13,13の脚梁13a,13
aとの、それぞれの天井部2,22を構成する天梁2
a,22aに対する曲げ角α,βが、図5に示す被せ型
枠1ではα≦90゜であるのに対して、図1、図4に示
す加工被せ型枠21ではβ>90゜に設定してあるとい
うことを意味する。
【0007】
【作用】格子枠を、端面形状を逆U字形状から逆等脚台
形状に加工してなる加工被せ型枠を、網状体を張設した
法面上に格子状に配置して、形成することから、モルタ
ルの吹付けによって形成されるモルタル層の裾部分への
モルタルのくい込みを低減でき、これにより、モルタル
層が必要以上に裾拡がり状となるのを防止できる。ま
た、モルタルを余分に浪費することが無くなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、本発明はそれによって限定を受けるものではない。
図1〜図2において、加工被せ型枠21は、透き間の多
い天井部22と一対の側部13,13とからなる端面逆
等脚台形状の鉄線で形成されている。
【0009】更に、天井部22を構成する天梁22aに
対する側部13,13の脚梁13a,13aの曲げ角β
が、β>90゜に設定してある。そして、各側部13に
長手方向に沿って複数の補強線材24を配置して大型の
加工被せ型枠21に対処している。この加工被せ型枠2
1の材質、すなわち、天井部22、一対の側部13,1
3の材質は、それぞれ鉄以外にはある程度の強度と屈曲
性と保持性とを有したものであれば良く、アルミニウム
や銅等の金属線のものを用いるが金属線に限定されるも
のではなく、例えば、亜鉛肯金、ビニール樹脂などが施
された鉄線やアルミニウム合金およびステンレス線、プ
ラスチック線材でもよい。
【0010】また、加工被せ型枠21の側部の一方に透
き間の多い一方側部を形成し、他方に透き間の少ない他
方側部を形成しても良い。すなわち、格子枠F(図3参
照)を形成する際、透き間の多い一方側部を法面Nの高
い側に設置することにより、モルタル10の吹付け時
に、法面Nの低い側に設置されている透き間の少ない他
方側部により、法面Nの低い側へモルタル10が流出す
るのを防止できる。すなわち、図3において、被せ型枠
21と被せ型枠42とをつきあわせ状態で接続すること
で、格子枠Fを、法面N上の等高線の方向に配置される
横枠部分40と、該横枠部分に直交して配置される縦枠
部分41とで構成する際、被せ型枠21を横枠部分40
を形成するために配置して透き間の多い一方側部21a
を法面N上の高い側に設置するとともに、法面N上の低
い側に透き間の少ない他方側部21bを設置すること
で、モルタル10の吹付け時に、法面Nの低い側に設置
されている透き間の少ない他方側部21bにより、法面
Nの低い側へモルタル層が流出するのを防止できる。
【0011】また、法面N上に格子状に配置する被せ型
枠21の強度や大きさによって、例えば、被せ型枠21
の高さに応じて、低いもの(高さは10cm前後で、幅
が20〜30cmで、長さは1〜1.5mが好まし
い。)には鉄筋を網状体5の上と被せ型枠21の天井部
22の上にそれぞれ配筋したダブル配筋を施したタイプ
のもの(図1参照)や、高いものとしては、高さは30
cm前後で、幅も30cm前後で、長さは1〜1.5m
の被せ型枠がある。
【0012】前者のダブル配筋タイプでは、図1におい
て、網状体5上に鉄筋6を載せ、ところどころを針金に
て鉄筋6を網状体5に固定した後、上から被せ型枠21
を被覆し、更に、被せ型枠21の天井部22上に鉄筋6
を載せてこれを針金にて固定してある。
【0013】更に、後者のタイプとして、フープ筋7が
施された被せ型枠21がある。すなわち、図4に示すよ
うに、端面逆U字形状の被せ型枠21内側に、四隅に鉄
筋6,6,6,6を固定したフープ筋7を、アンカー8
に固定することで配筋したものが挙げられる。このフー
プ筋7が施された被せ型枠21の高さは20〜30cm
で、幅も20〜30cmで、長さL(図3参照)は、1
〜1.5mである。但し、被せ型枠21の長さLは特に
限定されない。短い場合は、取扱い易いが、格子枠F
(図3参照)を形成する際、連結の手間がいる。長い場
合は、連結の手間が少ない代わりに、取扱いが不便とな
る。したがって、場合に応じて、適宜、適当な長さのも
のをアンカー8を法面N上に打ち込んで連結して行けば
よい。また、被せ型枠21の交叉部G(図3参照)は、
一般的に、つきあわせ状態で接続することで形成され
る。
【0014】すなわち、上述したように、図3におい
て、格子枠Fを、法面N上の等高線の方向に配置される
横枠部分40と、該横枠部分に直交して配置される縦枠
部分41とから構成し、かつ、被せ型枠21を横枠部分
40を形成するために配置する場合に、網状体5上に、
まず、縦枠部分41を形成するための被せ型枠42を平
行に配置し、その後、被せ型枠21を被せ型枠42間に
配置していくことで被せ型枠21と被せ型枠42とがつ
きあわせ状態で接続される。
【0015】以下、施工方法について説明する。透き間
の多い天井部22および一対の側部13,13を有する
端面逆U字形状に、被せ型枠(図5における符号1で示
す型枠に対応する)を形成し、図1に示すように、予
め、端面形状を前記逆U字形状から逆等脚台形状に加工
してなる加工被せ型枠21を、網状体5を張設した法面
上に格子状に配置して格子枠Fの横枠部分40(図3
参照)を形成し、しかる後、該格子枠の上からモルタル
又はコンクリート(以下、モルタルと略称する)10
を、側面吹きで吹付けて格子状の格子枠体31を形成す
る。
【0016】このようにして完成された格子枠体31
は、図1に示すように、図5の格子枠体11に比して、
モルタル10の吹付けによって形成されるモルタル層3
2の裾部分S,Sへのモルタル10のくい込みを低
減でき、これにより、モルタル層32が必要以上に裾拡
がり状となるのを防止できる。また、モルタル10を余
分に浪費することが無くなる。
【0017】また、完成された格子枠体31内には必要
に応じて植生を施すことができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる被
せ型枠を使用する現場打ち格子枠体の施工方法では、格
子枠を、端面形状を逆U字形状から逆等脚台形状に加工
してなる加工被せ型枠を、網状体を張設した法面上に格
子状に配置して、形成することから、モルタルの吹付け
によって形成されるモルタル層の裾部分へのモルタルの
くい込みを低減でき、これにより、モルタル層が必要以
上に裾拡がり状となるのを防止できる。したがって、格
子枠体としての規格を満たすことができるとともに、モ
ルタルを余分に浪費することが無くなることから、経済
的である利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる施工方法の作業過程
を説明するための要部構成説明図である。
【図2】上記実施例における要部構成説明図である。
【図3】本発明の施工方法の作業過程を説明するための
全体構成説明図である。
【図4】本発明の他の実施例にかかる施工方法の作業過
程を説明するための要部構成説明図である。
【図5】従来例の施工方法の作業過程を説明するための
要部構成説明図である。
【符号の説明】5…網状体、 10…モルタル、13…一対の側部、13
a…側部の脚梁、21…加工被せ型枠、22…天井部、
22a…天井部を構成する天梁、31…格子枠体、N…
法面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透き間の多い天井部および一対の側部を
    有する端面逆U字形状に、被せ型枠を形成し、予め、端
    面形状を前記逆U字形状から実質的に逆等脚台形状に加
    工してなる加工被せ型枠を、網状体を張設した法面上に
    格子状に配置して格子枠を形成し、しかる後、該格子枠
    の上からモルタル又はコンクリートを、吹付け又は打設
    して格子枠体を形成することからなる被せ型枠を使用す
    る現場打ち格子枠体の施工方法。
  2. 【請求項2】 被せ型枠が端面逆U字形状に形成された
    状態で現場に運搬され、該現場で前記逆等脚台形状に加
    工が施される請求項1に記載の被せ型枠を使用する現場
    打ち格子枠体の施工方法。
  3. 【請求項3】 加工被せ型枠が、一対の側部の一方が透
    き間の多い一方側部を有し、他方が透き間の少ない他方
    側部を有してなる請求項1または請求項2に記載の被せ
    型枠を使用する現場打ち格子枠体の施工方法。
  4. 【請求項4】 網状体の上と加工被せ型枠の上にそれぞ
    れ鉄筋を配筋したダブル配筋を施してある請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の被せ型枠を使用する現場
    打ち格子枠体の施工方法。
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