JP4603176B2 - 既存法枠の補強工法と既存法枠用の埋め込み型枠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、法面上に施工された既存の法枠に対する補強工法と、この工法に用いて好適な既存法枠用の埋め込み型枠とに関する。
【0002】
【従来の技術】
山腹の法面や、道路建設や土地造成などに伴って形成される法面などの緑化工法として、ソイルクリート工法やフリーフレーム工法などがある。
【0003】
ソイルクリート工法は、法面上に金網などの網状体を張設し、この網状体の上に、モルタルまたはコンクリート(以下、モルタルで代表させる。)の吹き付け鉄筋を格子状に配置して、この鉄筋を埋設するように、検測枠を目安にしてモルタルを吹き付けて、格子状の法枠を形成し、その後、法枠内の網状体の上に、植物種子や肥料を含んだ植生材料を吹き付ける工法である。
【0004】
他方のフリーフレーム工法は、法面上に金網などの網状体を張設し、この網状体の上に、繋ぎ材によって自立される一対の側型枠を配置して、この側型枠と繋ぎ材とを埋設するようにモルタルを吹き付けて、格子状の法枠を形成し、この法枠内に植生材料を吹き付ける工法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の工法によって施工された法面上の既存の法枠において、モルタル(又はコンクリート)が年を経て劣化することは避け難いもので、老朽化するとモルタルの一部が剥落したり、法枠に亀裂が走ったりすることがある。
【0006】
一方、当時では十分な安全強度が発現されるとした設計基準ではあっても、安全率などが見直された現在の厳格な設計基準を基にして、既存の法枠の強度設計をし直してみると、中には強度不足の法枠が見受けられるもので、この法枠に限らず、他の法枠についても、上記したように、モルタルの一部の剥落や亀裂の走りが発生していることがある。
【0007】
このモルタルの剥落や亀裂の走りについての対策として、現行では、剥落部にはモルタルを埋め込み、亀裂部については、圧入手段によってモルタルを注入する補修の手段をとっているが、剥落や亀裂が発生する度に補修の作業を行うことは、現地調査を繰り返し実施する必要があって、非常に不経済である点で問題があった。
【0008】
また、現行の設計基準では強度不足である法枠については、これを崩して撤去し、新たに法枠を施工することが望まれるのであるが、その工事には、大掛かりで膨大なコストを要することから、また、特に問題が発生していないことから、現状では、モルタルの剥落や亀裂の走りについての対策のみとしている。
【0009】
しかし、現行の設計基準では強度不足であるとされる法枠を、そのままにしておくことは、先々での事故の発生に繋がる虞れがあることから、何らかの具体的な解決手段の提案が待たれている状況にある。
【0010】
本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、モルタルの剥落や亀裂の走り対策のみならず、強度不足の既存法枠についての補強が経済的に達成される既存法枠の補強工法と、その工法に用いて好適な既存法枠用の埋め込み型枠とを提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による既存法枠の補強工法は、既存法枠の幅方向両側の面部に対して間隔を隔てて配置される一対の側型枠にわたって繋ぎ材を連結して、一対の側型枠の自立を図る一方、既存法枠と側型枠との間にスペーサーを備えて、既存法枠に対する側型枠の位置決め
を図り、かつ、側型枠と繋ぎ材とを埋設するように、既存法枠の表面部にモルタ
ル又はコンクリートを増し打ちすることを特徴とする(請求項1)。
【0012】
【0013】
【0014】
好適には、増し打ちするモルタル又はコンクリートとの接合の馴染みをよくするように、既存法枠の表面部を粗面に前処理加工することである。
【0015】
ところで、上記の既存法枠に対する補強工法の実施に際しては、既存の法枠を中心にして一対の側型枠を所定の間隔に位置決めし、これを自立させて、モルタル又はコンクリートの被り厚を確保することが、新設の法枠部分の品質を高めて既存法枠を補強する上で極めて重要である。
【0016】
このためには、既存法枠を基準にして側型枠の配置位置を計測し、この計測結果に基づいて既存法枠を新設の法枠部分の中心にするように、側型枠を配置することであるが、この作業は困難で施工が煩雑になる点で問題がある。
【0017】
このことから本発明では、既存法枠の経済的な補強を実現するため、既存法枠の表面部にモルタル又はコンクリートを増し打ちするための既存法枠用の埋め込み型枠として、これを既存法枠の幅方向両側の面部に対して間隔を隔てて配置される一対の側型枠と、この一対の側型枠にわたって連結される繋ぎ材と、既存法枠に対する側型枠の位置決め用スペーサーとから構成した点に特徴がある(請求項2)。
【0018】
上記の構成による埋め込み型枠では、繋ぎ材によって連結された一対の側型枠は、その下端部が法面上に設置され、更に、スペーサーが既存法枠に対する側型枠の位置決めを司ることから、増し打ちされるモルタル又はコンクリートの打設力を受けても、一対の側型枠は位置ずれし難くなり、更に、一対の側型枠は、スペーサーを介して且つ既存の法枠を芯材にして、所定の位置決め状態で自立されることから、剥落や亀裂の走り対策を含めて、モルタル又はコンクリートの被り厚を所定通りに確保しての新設の法枠部分による既存法枠の補強を、煩わしい計測の作業を一切必要とせずに、容易に実施することができる。
【0019】
法枠の長さ方向に主筋を埋設して、既存法枠の一層の補強を図る際には、この主筋についてもモルタル又はコンクリートの被り厚を確保することが重要であり、この際には、主筋の位置決め載置用の凹部を繋ぎ材に形成することが望ましい。
【0020】
上記構成の埋め込み型枠において、繋ぎ材の両端側を一対の側型枠に対して縦軸線まわりで回動可能に連結して、一対の側型枠を自立姿勢と互いに重ね合わせの折り畳み姿勢とに切り換え可能に構成することが望ましい。
【0021】
また、繋ぎ材の一端側を一対の側型枠の一方に対して縦軸線まわりで回動可能に連結し、かつ、繋ぎ材の他端側を側型枠の他方に対して連結可能に構成したり、繋ぎ材の両端側を一対の側型枠に対して連結可能に構成して、一対の側型枠を互いに重ね合わせの姿勢にすることも好適である。
【0022】
上記いずれの構成においても、側型枠を互いに重ね合わせることで、埋め込み型枠がコンパクトな薄物となることから、型枠の搬送や既存法枠の補強現場への搬入が容易となり、特に、前段落に記載の型枠では、一対の側型枠を二つに分けることで、部材数が増えるものの、その単体の側型枠が軽量になることから、例えば人力による法面上方への側型枠の持ち上げ作業が楽になる。
【0023】
好適には、スペーサーを側型枠または繋ぎ材に備えて、側型枠を自立させた状態で、既存法枠をスペーサーによって弾性的に挟着するように構成することであり(請求項3)、この構成によれば、既存の法枠に対する型枠の装着が容易である上に、設置し直しの際の型枠の取り外しも容易となり、更に、既存法枠の幅の変化にも柔軟に対応できる利点がある。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はフリーフレーム工法によって法面N上に施工された既存の法枠1Aを示している。
【0025】
具体的には、法面N上に金網などの網状体2を張設し、この網状体2の上に、平面視で格子状に埋め込み型枠3を配置すると共に、この型枠3を埋設するように、モルタル(又はコンクリート)4を吹き付けて、例えば高さ寸法La及び幅寸法Lbが300mm程度の法枠1Aが施工されており、この図1では、植物種子や肥料を含んだ植生材料5が法枠内に吹き付けられて、既に法面Nが緑化・保護された状況を示している。
【0026】
図2及び図3は既存の法枠1Aに対する補強用の埋め込み型枠Aを示し、既存の法枠1Aの幅方向両側の面部aに対して所定の間隔Lcを隔てて配置される一対の網状の側型枠6,6と、この一対の側型枠6,6にわたって連結される繋ぎ材7と、既存の法枠1Aに対する側型枠6,6の位置決め用スペーサー8,8とから成る。
【0027】
上記の網状の側型枠6は、自立状態での高さ寸法Ldが例えば500mmで長さ寸法Leが1500mmの矩形状を呈するもので、それぞれが鉄製の縦線材9と横線材10とから成る金網を使用している。
【0028】
繋ぎ材7とスペーサー8とは、それぞれ鉄製の線材から成るもので、繋ぎ材7については、所定の間隔Lc×2に既存の法枠1Aの幅寸法Lbを加えた寸法Lをもって、鉄製線材の両端側を下方に折り曲げて、この下方に折り曲げた線材部分を、それぞれ側型枠6,6に対する連結部材11,11とし、残りの線材部分を主筋(図6を参照)12の載置部材13とし、かつ、連結部材12の下端をフック状に折り返して、この折り返し部分を抜け止め部材14としている。
【0029】
一方、スペーサー8については、所定の間隔Lcの寸法をもって鉄製線材の両端側を下方に折り曲げて、この下方に折り曲げた線材部分の一方を側型枠6に対する連結部材15とし、他方を既存法枠1Aの側面部aに対する位置規制の当接部材16とし、更に、連結部材15の下端をフック状に折り返して、この折り返し部分を抜け止め部材17としている。
【0030】
埋め込み型枠Aは、例えば次のようにして工場で組み立てられて、既存法枠1Aの補強現場に搬送される。即ち、上記構成の側型枠6,6に対して、それの例えば300mmピッチで5本の縦線材9aを選択して、この縦線材9aに複数個のCリング19を介して繋ぎ材7の連結部材12を回動可能に連結し、この際、側型枠6,6の上端部から間隔Lf(50mm以上)を隔てるように、繋ぎ材7の主筋載置部材13の位置を設定して、一対の側型枠6,6を、図2に示す自立姿勢と図4に示す折り畳み姿勢とに切り換え可能に組み立てるのである。
【0031】
そして、例えば上記の選択した縦線材9aに対して連結部材12の下方部位に、複数個のCリング19を介してスペーサー8の連結部材15を連結し、この際、側型枠6に対してスペーサー8をほゞ直角にした状態で、Cリング19によってスペーサー8を強固に緊縛させるようにして、スペーサー8の回動が困難なように、更に好ましくは、スペーサー8を回動不能に固定して、埋め込み型枠Aの組み立てを完了するのであり、これを例えば運搬車両によって既存法枠1Aの補強現場に搬送するのである。
【0032】
上記の構成によれば、図4に示したように、側型枠6,6を折り畳み姿勢にして、埋め込み型枠Aをコンパクトな薄物にすることで、この埋め込み型枠Aを既存法枠1Aの補強現場に効率よく搬入することができる。
【0033】
そして、既存法枠1Aの補強に際しては、図5に示すように、既存法枠1Aの幅方向両側における植生材料5を排除して、法面N上の網状体2を露出させる一方、図6に示すように、埋め込み型枠Aを自立姿勢に展開して、この型枠Aを被せるようにして既存法枠1Aに装着し、その下端を網状体2上に設置するのである。
【0034】
この際、図2に示すように、スペーサー8,8が所定の間隔Lcの寸法を有するように形成されていることと、このスペーサー8,8が一対の側型枠6,6に対してほゞ直角の状態を呈するように連結されていることから、更には、繋ぎ材7がLc×2+Lbの寸法Lを有することから、埋め込み型枠Aは、既存法枠1Aに対して実質的に中心振り分けの状態に配置されることになる。
【0035】
即ち、既存法枠1Aを基準にして側型枠6,6の配置位置を計測する煩雑な作業を一切不要にして、一対の側型枠6,6を既存法枠1Aの対して所定の寸法通りに配置することが容易に達成されるのである。
【0036】
次いで、補強用主筋12の複数本を、所定の間隔を隔てて繋ぎ材7の載置部材13上に配置し、かつ、この主筋12を例えば番線20によって載置部材13に緊縛固定し、必要に応じて型枠Aの配置前に、補強用主筋12aの複数本を所定の間隔を隔てて既存法枠1Aにも配置し、この後、側型枠6,6と繋ぎ材7とを埋設するように、既存法枠1Aの表面部にモルタル(又はコンクリート)21を増し打ちして、新設の法枠部分1Bを構築することで、既存法枠1Aの補強工事を完了するのである。
【0037】
尚、上記のモルタル21の増し打ちに際して、この増し打ちモルタル21との接合の馴染みをよくするように、既存法枠1Aの表面部を粗面に前処理加工することが望ましい。
【0038】
上記の繋ぎ材7によって連結された一対の側型枠6,6は、その下端部が法面N上又は張設した網状体2上に設置され、更に、スペーサー8,8が既存法枠1Aに対する側型枠6,6の位置決めを司ることから、増し打ちされるモルタル21の打設力を受けても、一対の側型枠6,6は位置ずれし難く、更に、一対の側型枠6,6は、スペーサー8,8を介して且つ既存の法枠1Aを芯材にして、所定の位置決め状態で自立されることから、剥落や亀裂の走り対策は勿論、モルタル21の被り厚を所定通りに確保しての新設の法枠部分1Bによる既存法枠1Aの補強を、煩わしい計測の作業を一切不要にして、容易に実施することができるのである。
【0039】
繋ぎ材7とスペーサー8とを形成する際の所定の間隔Lcと、繋ぎ材7を側型枠6に連結する際の所定の間隔Lfとは、その当時の設計基準で施工された既存の法枠1Aについて、これを現在の設計基準に照らして設計し直した際の、強度の不足分を補うに足るモルタル厚みを割り出して、その厚み内に側型枠6と繋ぎ材7とを位置させる際の間隔(いずれも図2を参照)Lc,Lfである。
【0040】
この間隔Lc,Lfとしては、上記の強度不足分の厚み内に所定のモルタルの被り厚で、側型枠6と繋ぎ材7の上部の線材部分(実施の形態では、主筋載置部材)13とを位置させる際の間隔であることが、強度面で望まれることは言うまでもない。
【0041】
上記の実施の形態では、繋ぎ材7の両端側を一対の側型枠6,6に対して縦軸線まわりで回動可能に連結し、かつ、側型枠6,6に対してスペーサー8,8をほゞ直角に連結していることから、側型枠6,6を折り畳み姿勢に切り換えた状態で、埋め込み型枠Aがスペーサー8,8の突出量の分だけ嵩高になるが、スペーサー8,8を縦軸線まわりで回動可能に連結すれば、折り畳み姿勢を更に薄くすることができる。
【0042】
この場合、既存法枠1Aの補強現場にクランパー(図3を参照)Cを用意して、スペーサー8をほゞ直角に姿勢変更させた状態で、そのスペーサー用のCリング19を増し締めし、側型枠6に強固に固定するようにすればよい。
【0043】
また、別の観点から、繋ぎ材7の一端側を一方の側型枠6に対して縦軸線まわりで回動可能に連結すると共に、繋ぎ材7の他端側を他方の側型枠6に対して連結可能に構成し、或いは、繋ぎ材7の両端側を一対の側型枠6,6に対して連結可能に構成することで、即ち、一対の側型枠6,6を互いに分離可能として、この側型枠6,6を互いに重ね合わせることで、埋め込み型枠Aをコンパクトな薄物にすることができる。
【0044】
尚、繋ぎ材7の主筋載置部材13をストレートに形成しているが、図7に示すように、主筋12の配置位置を勘案して、載置部材13に主筋12を嵌合保持または弾性的に嵌着する保持凹部cを形成し、主筋12の配置位置を明確化させることが望ましい。
【0045】
また、図8に示すように、側型枠6の側面部aに対するスペーサー8の当接部材16として、その下端部を連結部材15側にやゝ曲げ加工して、この曲げ加工部dを、既存の法枠1Aに埋め込み型枠Aを被せる際のガイドにすることが好ましい。
【0046】
更に、図9に示すように、当接部材16を湾曲部eに連ねて形成して、当接部材16を湾曲部eで弾性的に撓み変形させるように構成することが望ましく、この構成のスペーサー8,8によれば、当接部材16,16間の寸法Lhを法枠1Aの幅寸法Lbよりもやゝ小さく設定しておくことで、埋め込み型枠Aを被せるように既存法枠1Aに装着した際に、スペーサー8,8が既存法枠1Aを弾性的に挟着し、かつ、埋め込み型枠Aが既存法枠1Aに対して中心振り分けの状態に配置されることになり、更には、設置し直す際の型枠Aの取り外しも容易となり、或いは、当接部材16の弾性的な撓み変形量を大きくすることで、補強対象とする既存法枠1Aの幅変化にも柔軟に対応できる。
【0047】
別の実施の形態による埋め込み型枠Aを図10〜図13に示している。図10及び図11に示す実施の形態では、繋ぎ材7の連結部材11,11に対して、その下端側に、図9に示した構成のスペーサー8を一体に連設しており、図12及び図13に示す実施の形態では、繋ぎ材7の連結部材11,11に対して、その下端側に、図9に示した構成のスペーサー8を上向きに一体連設している。
【0048】
これら何れの構成においても、既存の法枠1Aに対する埋め込み型枠Aの装着ならびに設置し直しの際の型枠Aの取り外しが容易で、既存法枠1Aの幅の変化にも柔軟に対応でき、更には、スペーサー8,8を別体にして側型枠6,6に連結する構成では、スペーサー8,8の不測な回りを生じることがあるが、スペーサー8,8を繋ぎ材7に一体に連設したことで、スペーサー8,8の不測な回りが確実に防止される。
【0049】
尚、図10及び図12に示す埋め込み型枠Aにおいて、1本置きの繋ぎ材7にスペーサー8を連設しているが、この構成に限られるものではなく、全ての繋ぎ材7にスペーサー8を連設してもよいのであり、また、繋ぎ材7の載置部材13に、図7に示した主筋12の保持凹部cを形成して実施可能であることは言うまでもなく、更に、網状の側型枠6として、金網の代わりにエキスパンドメタルやパンチングメタルなどを用いてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、モルタルの剥落や亀裂の走り対策のみならず、強度不足の既存法枠についての補強が経済的に達成される既存法枠の補強工法と、その工法に用いて好適な既存法枠用の埋め込み型枠とが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 既存法枠の断面図である。
【図2】 既存法枠の補強に用いる埋め込み型枠の端面図である。
【図3】 一部を取り出して拡大図示した埋め込み型枠の斜視図である。
【図4】 折り畳み姿勢に切り換えた埋め込み型枠の平面図である。
【図5】 既存法枠の幅方向両側における植生材料の排除説明図である。
【図6】 新設の法枠部分の構築説明図である。
【図7】 繋ぎ材の変形例の構成図である。
【図8】 スペーサーの変形例の構成図である。
【図9】 スペーサーの更なる変形例の構成図である。
【図10】 別の実施の形態による埋め込み型枠の斜視図である。
【図11】 図10に示した埋め込み型枠の端面図である。
【図12】 更に別の実施の形態による埋め込み型枠の斜視図である。
【図13】 図12に示した埋め込み型枠の端面図である。
【符号の説明】
1A…既存の法枠、6…側型枠、7…繋ぎ材、8…スペーサー、12…主筋、21…モルタル又はコンクリート、A…埋め込み型枠、a…面部、c…凹部。
Claims (3)
- 既存法枠の幅方向両側の面部に対して間隔を隔てて配置される一対の側型枠にわたって繋ぎ材を連結して、一対の側型枠の自立を図る一方、既存法枠と側型枠との間にスペーサーを備えて、既存法枠に対する側型枠の位置決めを図り、かつ、側型枠と繋ぎ材とを埋設するように、既存法枠の表面部にモルタル又はコンクリートを増し打ちすることを特徴とする既存法枠の補強工法。
- 既存法枠の表面部にモルタル又はコンクリートを増し打ちするための既存法枠用の埋め込み型枠であって、既存法枠の幅方向両側の面部に対して間隔を隔てて配置される一対の側型枠と、この一対の側型枠にわたって連結される繋ぎ材と、既存法枠に対する側型枠の位置決め用スペーサーとから成ることを特徴とする既存法枠用の埋め込み型枠。
- スペーサーを側型枠または繋ぎ材に備えて、側型枠を自立させた状態で、既存法枠をスペーサーによって弾性的に挟着するように構成して成る請求項2に記載された既存法枠用の埋め込み型枠。
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