JP2582612Y2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2582612Y2
JP2582612Y2 JP1992033448U JP3344892U JP2582612Y2 JP 2582612 Y2 JP2582612 Y2 JP 2582612Y2 JP 1992033448 U JP1992033448 U JP 1992033448U JP 3344892 U JP3344892 U JP 3344892U JP 2582612 Y2 JP2582612 Y2 JP 2582612Y2
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rotating shaft
seal ring
shaft
sealing
atmosphere
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杖 馨 安
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Nok Corp
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Nok Corp
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ポンプ,撹拌機,建設
機械,自動車機器等あらゆる機械、機器に用いられる密
封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3(A),(B)は従来の密封装置を示
している。ハウジング100の端面には固定シールリン
グ101を取り付けてある。固定シールリング101は
軸孔102を有し、軸孔102内には回転軸103を挿
入してある。
【0003】回転軸103にはフランジ104を設けて
あり、フランジ104の外周には回転シールリングとし
て環状の静止時用リップ105を設けてある。静止時用
リップ105はゴム状弾性体により成形したもので、固
定シールリング101側へ傾斜している。また、回転軸
103であって軸孔102に対応する位置には螺旋溝1
06を設けてある。
【0004】上記構成において、回転軸103の静止中
には静止時用リップ105が固定シールリング101の
大気A側の端面107に実線の如く接触し、シール面を
形成している。その結果、密封流体Bは該シール面によ
って密封される。
【0005】一方、回転軸103の回転時においては、
静止用リップ105が遠心力によって一点鎖線のように
弾性変形し、端面から離れる。同時に、螺旋溝106に
よるねじポンプの原理で大気Aが軸孔102を介して吸
引されるため、密封流体Bの漏れはない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては次の問題があった。
【0007】 回転軸103の高速回転時においては、大気Aは矢
印のように軸方向に吸引される流れと、螺旋溝106部
分におけるうず状の流れとが発生する、いわゆる二層流
が発生する。その結果、吸引力が弱まり密封性の低下を
招く虞れがある。
【0008】二層流は密封流体の粘度と回転軸の回転数
等の条件によって発生するが、出願人の行なったテスト
によれば次表の如き結果が出た。
【0009】
【表1】 また、密封性は固定シールリング102の内周面と
回転軸103の外周面との隙間Dによって左右される。
従って、回転軸103の偏心等によっても密封性が低下
してしまうこともある。
【0010】 更にまた、ねじポンプの原理により吸引しているた
め、回転軸103の回転方向は一方向に限定される。
【0011】本考案は上記課題を解決するためのもの
で、回転軸の高速回転時における二層流の発生がなく、
回転軸の偏心に関りなく密封性を維持できるとともに、
両方向の回転に使用できる密封装置を提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、回転軸が挿通されるハウジングに固定配置さ
れた固定シールリングと、 この固定シールリングの大気
側端面に接触すべく回転軸に保持され、遠心力により弾
性変形して該大気側端面から離れる構成とした回転シー
ルリングと、 を備えた密封装置において、 前記固定シー
ルリングの密封流体側端面を、回転軸に対する直交面と
し、 大気側の側縁を回転軸に対して直交させたゴム状弾
性体よりなるフィンを、前記密封流体側端面に望んで回
転軸に設けたことを特徴とする
【0013】
【作用】上記構成に基づく本考案は、回転軸の静止中は
回転シールリングが固定シールリングの大気側端面に接
触してシール面を形成する。
【0014】回転軸が回転すると、回転シールリングは
遠心力によって弾性変形し、端面から離れる。同時にフ
ィンの回転によって密封流体側の圧力は大気側よりも低
くなり、大気の吸引によりシールされる。
【0015】また、密封流体は遠心力によるフィンの振
り切り作用で外周側へと導かれる。上記大気の吸引作
用、フィンの振り切り作用は、回転軸の偏心及び回転方
向に関わりなく行なわれる。さらに、フィンはゴム状弾
性体により形成されているので、振り切り作用が十分発
揮される高回転時には、回転時の密封流体の抵抗によっ
て回転方向とは逆の方向へと弾性変形し、回転軸の回転
トルクの損失を防止する。 そして、固定シールリングの
密封流体側端面とフィンの大気側の側縁は、回転軸に対
して直交しかつ両者は平行であるので、回転軸の偏心や
フィンの弾性変形等が発生しても、両者の隙間間隔は一
定であり、安定したシール作用が発揮される。
【0016】
【実施例】図1,図2は本考案の実施例を示している。
図において1はハウジングであり、ハウジング1の端面
2には固定シールリングとしてのプレート3を設けてあ
る。プレート3はねじ4を用いてハウジング1に固定し
てある。プレート3はハウジング1の軸孔5と同心状で
あり、かつ軸孔5よりも小径に設定した孔6を貫通形成
してある。
【0017】一方、前記孔6内には回転軸としてのシャ
フト7を挿入してある。シャフト7であってプレート3
の孔6に相当する位置には、保持環8を装着固定してあ
る。保持環8の外径は孔6の内径よりも小さく設定して
ある。保持環8の大気E側の端部、即ち、プレート3と
軸心F方向異なる位置には、外向きのフランジ9を屈曲
成形してあり、フランジ9の外周に沿って回転シールリ
ングとしての静止時用リップ10を設けてある。
【0018】静止時用リップ10は、ゴム状弾性体のも
のであって、外周側へ向うに従って固定プレート3側へ
傾斜し、固定プレート3の大気E側の外端面11に接触
している。
【0019】シャフト7であって軸孔5側には、保持環
8に隣接して保持環12を装着固定してある。保持環1
2の外周面には、複数のフィン13を円周方向に沿って
略等間隔で設けてある。このフィン13はゴム状弾性体
よりなり、その外径は孔6の内径よりも大きく設定して
ある。フィン13の正面形状は略方形であり、その軸心
Fと直交する側縁14とプレート3の密封流体(油等)
G側の内端面15とは微小間隙を隔てて略平行に位置し
ている。
【0020】次に、本考案の作用を説明する。まず、シ
ャフト7の静止中においては、静止用リップ10の先端
が外端面11に接触してシール面を形成している。従っ
て、密封流体Gは該シール面によってシールされる。フ
ィン13は剛性によって径方向に伸びている。(図1
(B))そして、シャフト7が回転していくと、静止時
用リップ10は遠心力によって図2(A)のように大気
E側に弾性変形し、外端面11との間に隙間ができる。
同時に、フィン13がシャフト7と一体回転しているた
め、大気E側よりも密封流体G側の圧力が低く、大気E
は上記隙間を介して矢印Hのように密封流体G側へと吸
引される。また、フィン13付近の密封流体Gは、遠心
力によって外周側へと振り切られる。
【0021】このようにして、大気Eの吸引とフィン1
3の振り切り作用とが相俟って密封流体Gのシールがな
される。従って、シャフト7の高速回転時においても二
層流は発生しないとともに、シャフト7の偏心に無関係
に常時安定したシール性を確保できる。
【0022】また、フィン13はゴム状弾性体であるた
め、シャフト7の高速回転時には表面に接触する密封流
体Gの抵抗によって図2(B)のように回転方向とは逆
の方向へと弾性変形する。その結果、フィン13と密封
流体Gとの抵抗を抑制でき、シャフト7の回転トルクの
損失を防止できる効果がある。
【0023】そして、シャフト7の回転速度が低下して
いくと、フィン13の形状も元の状態に復元していく。
また、静止時用リップ10も同様に復元していく。更
に、本考案においてはフィン13で大気Eを吸引し、振
り切る構成であるため、シャフト7の回転方向がいずれ
であっても密封流体Gをシールできる利点がある。
【0024】なお、上記フィン13は樹脂製であって
もよい。
【0025】
【考案の効果】以上のように本考案においては、回転軸
が回転すると回転シールリングが遠心力で弾性変形して
固定シールリングから離れるとともに、フィンの回転に
よる大気の吸引とフィンの振り切り作用とが相俟って密
封流体のシールがなされる。従って、回転軸の高速回転
時においても二層流は発生しないとともに、回転軸の偏
心及び回転方向に関りなく常時安定したシール性を確保
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本考案の実施例を示し、回転軸の静止
時の正面半断面図、(B)は(A)のフィンの状態を示
す側面半断面図。
【図2】(A)は図1の実施例の回転軸の回転中の正面
半断面図、(B)は(A)のフィンの状態を示す側面半
断面図。
【図3】(A)は従来の密封装置の正面半断面図、
(B)は(A)の大気の吸引作用を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 端面 3 プレート(固定シールリング) 4 ねじ 5 軸孔 6 孔 7 シャフト(回転軸) 8,12 保持環 9 フランジ 10 静止時用リップ(回転シールリング) 11 外端面 13 フィン 14 側縁 15 内端面 E 大気 F 軸心 G 密封流体 H 大気の吸入経路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸が挿通されるハウジングに固定配
    置された固定シールリングと、 この固定シールリングの大気側端面に接触すべく回転軸
    に保持され、遠心力により弾性変形して該大気側端面か
    ら離れる構成とした回転シールリングと、 を備えた密封装置において、 前記固定シールリングの密封流体側端面を、回転軸に対
    する直交面とし、 大気側の側縁を回転軸に対して直交させたゴム状弾性体
    よりなるフィンを、前記密封流体側端面に望んで回転軸
    設けたことを特徴とする密封装置。
JP1992033448U 1992-04-21 1992-04-21 密封装置 Expired - Lifetime JP2582612Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992033448U JP2582612Y2 (ja) 1992-04-21 1992-04-21 密封装置

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JP1992033448U JP2582612Y2 (ja) 1992-04-21 1992-04-21 密封装置

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Publication Number Publication Date
JPH0583540U JPH0583540U (ja) 1993-11-12
JP2582612Y2 true JP2582612Y2 (ja) 1998-10-08

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001182686A (ja) * 1999-12-22 2001-07-06 Furukawa Co Ltd ポンプの軸封装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102016365A (zh) * 2008-04-25 2011-04-13 Nok株式会社 密封装置
JP5800148B2 (ja) * 2011-12-21 2015-10-28 Nok株式会社 エンジンリアシール

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5985460U (ja) * 1982-11-29 1984-06-09 シ−ケ−デイ株式会社 シ−ル装置

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JP2001182686A (ja) * 1999-12-22 2001-07-06 Furukawa Co Ltd ポンプの軸封装置

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Effective date: 19980609