JPH0583540U - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
- Publication number
- JPH0583540U JPH0583540U JP033448U JP3344892U JPH0583540U JP H0583540 U JPH0583540 U JP H0583540U JP 033448 U JP033448 U JP 033448U JP 3344892 U JP3344892 U JP 3344892U JP H0583540 U JPH0583540 U JP H0583540U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転軸の高速回転時における二層流の発生が
なく、回転軸の偏心に関りなく密封性を維持できるとと
もに、両方向の回転に使用できる密封装置を提供する。 【構成】 ハウジング1の端面に固定配置されるプレー
ト3と、プレート3の大気E側外端面11に接触すべく
シャフト7側に設けた静止時用リップ10とを備え、該
静止時用リップ10を、遠心力により弾性変形して外端
面11から離れる構成とし、シャフト7に、プレート3
の密封流体G側内端面15に臨んで位置するフィン13
を設けた。
なく、回転軸の偏心に関りなく密封性を維持できるとと
もに、両方向の回転に使用できる密封装置を提供する。 【構成】 ハウジング1の端面に固定配置されるプレー
ト3と、プレート3の大気E側外端面11に接触すべく
シャフト7側に設けた静止時用リップ10とを備え、該
静止時用リップ10を、遠心力により弾性変形して外端
面11から離れる構成とし、シャフト7に、プレート3
の密封流体G側内端面15に臨んで位置するフィン13
を設けた。
Description
【0001】
本考案は、ポンプ,撹拌機,建設機械,自動車機器等あらゆる機械、機器に用 いられる密封装置に関する。
【0002】
図3(A),(B)は従来の密封装置を示している。ハウジング100の端面に は固定シールリング101を取り付けてある。固定シールリング101は軸孔1 02を有し、軸孔102内には回転軸103を挿入してある。
【0003】 回転軸103にはフランジ104を設けてあり、フランジ104の外周には回 転シールリングとして環状の静止時用リップ105を設けてある。静止時用リッ プ105はゴム状弾性体により成形したもので、固定シールリング101側へ傾 斜している。また、回転軸103であって軸孔102に対応する位置には螺旋溝 106を設けてある。
【0004】 上記構成において、回転軸103の静止中には静止時用リップ105が固定シ ールリング101の大気A側の端面107に実線の如く接触し、シール面を形成 している。その結果、密封流体Bは該シール面によって密封される。
【0005】 一方、回転軸103の回転時においては、静止用リップ105が遠心力によっ て一点鎖線のように弾性変形し、端面から離れる。同時に、螺旋溝106による ねじポンプの原理で大気Aが軸孔102を介して吸引されるため、密封流体Bの 漏れはない。
【0006】
しかし、上記従来例においては次の問題があった。
【0007】 回転軸103の高速回転時においては、大気Aは矢印のように軸方向に吸 引される流れと、螺旋溝106部分におけるうず状の流れとが発生する、いわゆ る二層流が発生する。その結果、吸引力が弱まり密封性の低下を招く虞れがある 。
【0008】 二層流は密封流体の粘度と回転軸の回転数等の条件によって発生するが、出願 人の行なったテストによれば次表の如き結果が出た。
【0009】
【表1】 また、密封性は固定シールリング102の内周面と回転軸103の外周面 との隙間Dによって左右される。従って、回転軸103の偏心等によっても密封 性が低下してしまうこともある。
【0010】 更にまた、ねじポンプの原理により吸引しているため、回転軸103の回 転方向は一方向に限定される。
【0011】 本考案は上記課題を解決するためのもので、回転軸の高速回転時における二層 流の発生がなく、回転軸の偏心に関りなく密封性を維持できるとともに、両方向 の回転に使用できる密封装置を提供することを目的としている。
【0012】
上記目的を達成するため本考案は、ハウジング側に固定配置される固定シール リングと、固定シールリングの大気側端面に接触すべく回転軸側に設けた回転シ ールリングとを備え、該回転シールリングを、遠心力により弾性変形して固定シ ールリングの大気側端面から離れる構成とし、回転軸に、固定シールリングの密 封流体側端面に臨んで位置するフィンを設けた。
【0013】
上記構成に基づく本考案は、回転軸の静止中は回転シールリングが固定シール リングの大気側端面に接触してシール面を形成する。
【0014】 回転軸が回転すると、回転シールリングは遠心力によって弾性変形し、端面か ら離れる。同時にフィンの回転によって密封流体側の圧力は大気側よりも低くな り、大気の吸引によりシールされる。
【0015】 また、密封流体は遠心力によるフィンの振り切り作用で外周側へと導かれる。 上記大気の吸引作用、フィンの振り切り作用は、回転軸の偏心及び回転方向に関 わりなく行われる。
【0016】
図1,図2は本考案の実施例を示している。図において1はハウジングであり 、ハウジング1の端面2には固定シールリングとしてのプレート3を設けてある 。プレート3はねじ4を用いてハウジング1に固定してある。プレート3はハウ ジング1の軸孔5と同心状であり、かつ軸孔5よりも小径に設定した孔6を貫通 形成してある。
【0017】 一方、前記孔6内には回転軸としてのシャフト7を挿入してある。シャフト7 であってプレート3の孔6に相当する位置には、保持環8を装着固定してある。 保持環8の外径は孔6の内径よりも小さく設定してある。保持環8の大気E側の 端部、即ち、プレート3と軸心F方向異なる位置には、外向きのフランジ9を屈 曲成形してあり、フランジ9の外周に沿って回転シールリングとしての静止時用 リップ10を設けてある。
【0018】 静止時用リップ10は、ゴム状弾性体のものであって、外周側へ向うに従って 固定プレート3側へ傾斜し、固定プレート3の大気E側の外端面11に接触して いる。
【0019】 シャフト7であって軸孔5側には、保持環8に隣接して保持環12を装着固定 してある。保持環12の外周面には、複数のフィン13を円周方向に沿って略等 間隔で設けてある。このフィン13はゴム状弾性体よりなり、その外径は孔6の 内径よりも大きく設定してある。フィン13の正面形状は略方形であり、その軸 心Fと直交する側縁14とプレート3の密封流体(油等)G側の内端面15とは 微小間隙を隔てて略平行に位置している。
【0020】 次に、本考案の作用を説明する。まず、シャフト7の静止中においては、静止 用リップ10の先端が外端面11に接触してシール面を形成している。従って、 密封流体Gは該シール面によってシールされる。フィン13は剛性によって径方 向に伸びている。(図1(B)) そして、シャフト7が回転していくと、静止時用リップ10は遠心力によって 図2(A)のように大気E側に弾性変形し、外端面11との間に隙間ができる。 同時に、フィン13がシャフト7と一体回転しているため、大気E側よりも密封 流体G側の圧力が低く、大気Eは上記隙間を介して矢印Hのように密封流体G側 へと吸引される。また、フィン13付近の密封流体Gは、遠心力によって外周側 へと振り切られる。
【0021】 このようにして、大気Eの吸引とフィン13の振り切り作用とが相俟って密封 流体Gのシールがなされる。従って、シャフト7の高速回転時においても二層流 は発生しないとともに、シャフト7の偏心に無関係に常時安定したシール性を確 保できる。
【0022】 また、フィン13はゴム状弾性体であるため、シャフト7の高速回転時には表 面に接触する密封流体Gの抵抗によって図2(B)のように回転方向とは逆の方 向へと弾性変形する。その結果、フィン13と密封流体Gとの抵抗を抑制でき、 シャフト7の回転トルクの損失を防止できる効果がある。
【0023】 そして、シャフト7の回転速度が低下していくと、フィン13の形状も元の状 態に復元していく。また、静止時用リップ10も同様に復元していく。更に、本 考案においてはフィン13で大気Eを吸引し、振り切る構成であるため、シャフ ト7の回転方向がいずれであっても密封流体Gをシールできる利点がある。
【0024】 なお、上記フィン13は金属製,樹脂製であってもよい。
【0025】
以上のように本考案においては、回転軸が回転すると回転シールリングが遠心 力で弾性変形して固定シールリングから離れるとともに、フィンの回転による大 気の吸引とフィンの振り切り作用とが相俟って密封流体のシールがなされる。従 って、回転軸の高速回転時においても二層流は発生しないとともに、回転軸の偏 心及び回転方向に関りなく常時安定したシール性を確保できる。
【図1】(A)は本考案の実施例を示し、回転軸の静止
時の正面半断面図、(B)は(A)のフィンの状態を示
す側面半断面図。
時の正面半断面図、(B)は(A)のフィンの状態を示
す側面半断面図。
【図2】(A)は図1の実施例の回転軸の回転中の正面
半断面図、(B)は(A)のフィンの状態を示す側面半
断面図。
半断面図、(B)は(A)のフィンの状態を示す側面半
断面図。
【図3】(A)は従来の密封装置の正面半断面図、
(B)は(A)の大気の吸引作用を示す拡大断面図。
(B)は(A)の大気の吸引作用を示す拡大断面図。
【符号の説明】 1 ハウジング 2 端面 3 プレート(固定シールリング) 4 ねじ 5 軸孔 6 孔 7 シャフト(回転軸) 8,12 保持環 9 フランジ 10 静止時用リップ(回転シールリング) 11 外端面 13 フィン 14 側縁 15 内端面 E 大気 F 軸心 G 密封流体 H 大気の吸入経路
Claims (1)
- 【請求項1】 ハウジング側に固定配置される固定シー
ルリングと、固定シールリングの大気側端面に接触すべ
く回転軸側に設けた回転シールリングとを備え、該回転
シールリングを、遠心力により弾性変形して固定シール
リングの大気側端面から離れる構成とし、回転軸に、固
定シールリングの密封流体側端面に臨んで位置するフィ
ンを設けたことを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992033448U JP2582612Y2 (ja) | 1992-04-21 | 1992-04-21 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992033448U JP2582612Y2 (ja) | 1992-04-21 | 1992-04-21 | 密封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0583540U true JPH0583540U (ja) | 1993-11-12 |
JP2582612Y2 JP2582612Y2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=12386821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992033448U Expired - Lifetime JP2582612Y2 (ja) | 1992-04-21 | 1992-04-21 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582612Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009130933A1 (ja) * | 2008-04-25 | 2009-10-29 | Nok株式会社 | 密封装置 |
WO2013094251A1 (ja) * | 2011-12-21 | 2013-06-27 | Nok株式会社 | エンジンリアシール |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001182686A (ja) * | 1999-12-22 | 2001-07-06 | Furukawa Co Ltd | ポンプの軸封装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5985460U (ja) * | 1982-11-29 | 1984-06-09 | シ−ケ−デイ株式会社 | シ−ル装置 |
-
1992
- 1992-04-21 JP JP1992033448U patent/JP2582612Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5985460U (ja) * | 1982-11-29 | 1984-06-09 | シ−ケ−デイ株式会社 | シ−ル装置 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009130933A1 (ja) * | 2008-04-25 | 2009-10-29 | Nok株式会社 | 密封装置 |
JPWO2009130933A1 (ja) * | 2008-04-25 | 2011-08-11 | Nok株式会社 | 密封装置 |
WO2013094251A1 (ja) * | 2011-12-21 | 2013-06-27 | Nok株式会社 | エンジンリアシール |
JP2013130229A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Nok Corp | エンジンリアシール |
US9638329B2 (en) | 2011-12-21 | 2017-05-02 | Nok Corporation | Engine rear seal |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2582612Y2 (ja) | 1998-10-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980609 |