JP2583861Y2 - オイルシール - Google Patents

オイルシール

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JP2583861Y2
JP2583861Y2 JP1993015251U JP1525193U JP2583861Y2 JP 2583861 Y2 JP2583861 Y2 JP 2583861Y2 JP 1993015251 U JP1993015251 U JP 1993015251U JP 1525193 U JP1525193 U JP 1525193U JP 2583861 Y2 JP2583861 Y2 JP 2583861Y2
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lip
dust
oil seal
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shaft
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芳雄 楠本
俊弘 平井
学 石川
周司 黒坂
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車や産業機械等に
使用されるオイルシールに関する。
【0002】
【従来の技術】オイルシールは、一般に機械本体側に固
定されて、内周部に軸に接触するリップを備え、機械内
部の液体や気体等の流体が外部へ流出するのを防止する
働きと、外部から機械内部へ塵埃やダスト等が侵入する
のを防止する働きの両方を備えている。このような働き
は、リップが1つでも可能であるが、リップを2つ設
け、一方は専ら流体の内部からの流出を防止し、他方は
専ら外部からのダスト等の侵入を防止する2重構造のも
のが知られている。前者のリップを主リップといい、後
者のリップをダストリップまたは副リップと呼んでい
る。
【0003】このような2重構造のオイルシールでは、
ダスト等の侵入を確実に防止するためにダストリップに
締め代を設けると、主リップとダストリップとの間の凹
部空間が、軸が相対回転するときに主リップの流体吸い
込み作用により内部の空気が排除されて負圧になるの
で、両側の主リップおよびダストリップが互いに内側に
引き付けられて軸に対する緊迫力が高くなり、リップの
摩耗が早くなってシール性が低下する問題があった。こ
のため、このような負圧を防止するための対策が講じら
れた。
【0004】図3は従来の負圧対策を講じたオイルシー
ルの一例を示している。オイルシール1は、断面L字形
の補強環2とこれに一体に成形されたゴム状弾性体3か
らなる。ゴム状弾性体3の内周部先端部には、主リップ
4およびダストリップ5が形成されている。ダストリッ
プ5には、主リップ4との間の凹部空間6と外気とを連
通して、使用時における凹部空間6内の負圧を防止する
通気孔7が形成されている。主リップ4の外周面には、
主リップ4の先端部を軸8に押圧するためのスプリング
9が嵌め込まれている。このオイルシール1は、補強環
2の外周部分が機械本体側の取付穴に圧入されて使用さ
れる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなダストリップに通気孔を設けたオイルシールでは、
通気孔がダスト等により塞がれて通気孔としての役目を
果たさず、またその通気孔からダスト等が侵入する恐れ
があった。また、一般にこのようなダストリップを備え
たオイルシールでは、軸の偏心や取付時の偏心により、
ダストリップと軸との間に隙間が発生し、そこからダス
ト等が侵入してシール性を低下させる問題があった。
【0006】本考案は、このような従来の問題を解決す
るものであり、主リップとダストリップとの間の凹部空
間内の負圧を防止するとともに、万一凹部空間内にダス
ト等が侵入してもこれを排出することのできるオイルシ
ールを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記目的を達
成するために、ダストリップの内側面に、相対向する隣
接する2辺が軸方向に互いに反対向きに傾斜するか、ま
たは円弧状に形成された複数の突起または溝を備えたも
のである。
【0008】
【作用】本考案は、上記構成により、ダストリップの内
側面に設けた突起または溝の2辺のうち、円周方向の一
方の辺または円弧部分で主リップとダストリップとの間
の凹部空間内に外気を取り込み、他方の辺または円弧部
分でその凹部空間内に侵入してきたダスト等を排出する
ので、凹部空間内の負圧を防止できるとともにシール性
の低下を防止することができる。
【0009】
【実施例】図1は本考案の第1の実施例の構成を示すも
のである。オイルシール11は、断面L字形の補強環1
2とこれに一体に成形されたゴム状弾性体13からな
る。ゴム状弾性体13の内周部先端部には、主リップ1
4およびダストリップ15が形成されている。主リップ
14の内側面すなわち主リップ14とダストリップ15
との間の凹部空間16に向いた面の全周には、展開した
状態で軸線Lに対し同角度で同方向に傾斜する螺旋状の
複数の突起であるヘリックス17が円周方向に等間隔に
形成されている。このヘリックス17は、主リップ14
の流体吸い込み作用を助勢するためのものであり、高さ
が0.1mm以下で、主リップ14は軸19にラインコン
タクト可能であり、その傾斜方向は、軸19またはオイ
ルシール11の回転方向により決定される。ダストリッ
プ15の内側面すなわち凹部空間16に向いた面の全周
には、展開した状態で相対向する隣接する2辺である1
8aと18bとが、軸線Lに対し同角度で互いに反対方
向に傾斜する複数の三角形状の突起18が円周方向に等
間隔に形成されている。この突起18は、高さが0.0
5mm〜0.2mm程度を有しており、ダストリップ15は
軸19にラインコンタクトさせないので、軸19に対し
て隙間が生じることになる。なお、リップと軸とのライ
ンコンタクトの有無は、突起高さ、ゴム材料の硬さ、締
め代等により決定される。主リップ14の外周面には、
主リップ14の先端部を軸19に押圧するためのスプリ
ング20が嵌め込まれている。このオイルシール11
は、補強環12の外周部分がハウジングの取付穴に圧入
されて使用される。
【0010】次にこのオイルシール11の作用について
説明する。オイルシール11は、このオイルシール11
を取り付けたハウジングが回転する機械に使用しても、
軸19が回転する機械に使用してもよいが、軸が回転す
る場合を例にして説明する。軸19が矢印A方向に回転
すると、ダストリップ15の内側面に設けられた突起1
8の一方の辺18aによって形成された矢印B方向の空
気流によって、外気が凹部空間16内に取り込まれ、凹
部空間16の負圧が防止される。このとき、万一外気と
ともにダスト等が侵入したとしても、このダスト等は反
対側の辺18bによって形成された矢印C方向の空気流
によって外部に排出される。また、主リップ14の内側
面に設けられたヘリックス17によって形成された矢印
D方向の空気流によって、機械内部から外部へ流出しよ
うとする流体を押し戻すので、シール性が一段と向上す
る。
【0011】このように、上記実施例によれば、ダスト
リップ15の内側面の全周には、展開した状態で相対向
する隣接する2辺である18aと18bとが、軸線Lに
対し同角度で互いに反対方向に傾斜している三角形状の
複数の突起18が円周方向に等間隔に形成されているの
で、使用時には主リップ14とダストリップ15との間
の凹部空間16内の負圧を防止できるとともに、万一凹
部空間16内にダスト等が侵入しても、これを外部に排
出することができる。また、主リップ14の内側面に
は、展開した状態で軸線Lに対し同角度で同方向に傾斜
する螺旋状の複数の突起であるヘリックス17が円周方
向に等間隔に形成されているので、主リップ14の流体
吸い込み作用を助勢して、シール性を一段と向上させる
ことができる。
【0012】上記実施例において、三角形状の突起18
の2辺の傾斜角度は回転速度等から適切に定められる
が、2辺とも同じ角度である必要は必ずしもない。ま
た、突起18に代えて同様な深さの溝を形成してもよ
く、この場合には溝と溝との間が上記実施例における突
起に相当する。なお、溝よりも突起の方が金型製作の観
点からは有利になる。さらに、突起18は三角形状に限
らず、台形状でもよく、また辺18a,18bだけの直
線状でもよく、曲線状でもよい。また、突起高さを全て
同じにする必要は必ずしもない。
【0013】図2はこのような突起を曲線状に形成した
本考案の第2の実施例の構成を示すものである。オイル
シール21は、上記第1の実施例と同様に、断面L字形
の補強環22とこれに一体に成形されたゴム状弾性体2
3からなり、ゴム状弾性体23の内周部先端部には、主
リップ24およびダストリップ25が形成されている。
主リップ24の凹部空間26側の内側面の全周には、展
開した状態で軸線Lに平行な母線に対し同方向に傾斜す
る螺旋状の複数のヘリックス27が等間隔に形成されて
いる。またダストリップ25の凹部空間26側の内側面
の全周には、主リップ24側に凸を向けた複数の同心的
な円弧状の突起28からなる円弧状突起群が円周方向に
等間隔に形成されている。これら突起28は、高さが
0.05mm〜0.2mm程度を有しており、ダストリップ
25は軸29にラインコンタクトさせないので、軸29
に対して隙間が生じることになる。また主リップ24の
外周面には、主リップ24の先端部を軸29に押圧する
ためのスプリング30が嵌め込まれいる。
【0014】次にこのオイルシール21の作用につい
て、軸29が回転する場合を例にして説明する。軸29
が矢印A方向に回転すると、ダストリップ25の内側面
に設けられた各突起28のアヘッド側の円弧部分28a
によって形成された矢印B方向の空気流によって、外気
が凹部空間26内に取り込まれ、凹部空間26の負圧が
防止される。このとき、万一外気とともにダスト等が侵
入したとしても、このダスト等は反対側のフォロー側の
円弧部分28bによって形成された矢印C方向の空気流
によって外部に排出される。また、主リップ24の内側
面に設けられたヘリックス27によって形成された矢印
D方向の空気流によって、機械内部から外部へ流出しよ
うとする流体を押し戻すので、シール性が一段と向上す
る。
【0015】このように、上記実施例によれば、ダスト
リップ25の内側面の全周には、主リップ24側に凸を
向けた複数の同心的な円弧状の突起28からなる円弧状
突起群が円周方向に等間隔に形成されているので、使用
時には主リップ24とダストリップ25との間の凹部空
間26内の負圧を防止できるとともに、万一凹部空間2
6内にダスト等が侵入しても、これを外部に排出するこ
とができる。また、主リップ24の内側面には、ヘリッ
クス27が円周方向に等間隔に形成されているので、主
リップ24の流体吸い込み作用を助勢して、シール性を
一段と向上させることができる。
【0016】上記実施例において、複数の突起28で円
弧状突起群を構成するのではなく、突起28を線状また
は面状の1つの円弧状の突起とし、これを円周方向に複
数設けることもできる。また、突起28の円弧部分28
aおよび28bの曲率は、アヘッド側とフォロー側で変
化させてもよい。さらに、同一の突起28における円弧
部分28aと28bとの間を軸方向に切除したり、円周
方向に隣接する突起28同士の間を開けたりすることに
より、オイルシール外部と内部空間26との間の通気を
より積極的に図るようにしてもよい。さらに、突起28
に代えて同様な深さの溝を形成してもよい。
【0017】
【考案の効果】以上のように、本考案は、軸に接触する
主リップとダストリップとを備え、ダストリップの内側
面に、相対向する隣接する2辺が軸方向に互いに反対向
きに傾斜するか、または円弧状に形成された複数の突起
または溝を備えているので、主リップとダストリップと
の間の凹部空間内の負圧を防止できるとともに、万一凹
部空間内にダスト等が侵入しても、これを外部に排出す
ることができ、良好なシール性を維持することができ
る。また、シール性向上のために、主リップの内側面に
主リップの流体吸い込み作用を助勢する複数の突起また
は溝を設けた場合には、凹部空間が負圧になりやすいの
で、本考案の適用がより効果的であり、シール性を良好
に維持できるとともに、高温、高周速条件下での使用に
特に顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示すオイルシールの概
略部分断面図。
【図2】本考案の第2の実施例を示すオイルシールの概
略部分断面図。
【図3】従来例を示すオイルシールの概略部分断面図。
【符号の説明】
11,21 オイルシール 12,22 補強環 13,23 ゴム状弾性体 14,24 主リップ 15,25 ダストリップ 16,26 凹部空間 17,27 ヘリックス 18,28 突起 19,29 軸 20,30 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 黒坂 周司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−150576(JP,A) 実開 平5−75562(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16J 15/32 311

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸に接触する主リップとダストリップと
    を備え、前記ダストリップの内側面に、相対向する隣接
    する2辺が軸方向に互いに反対向きに傾斜する複数の突
    起または溝を備えたオイルシール。
  2. 【請求項2】 軸に接触する主リップとダストリップと
    を備え、前記ダストリップの内側面に、円弧状に形成さ
    れた複数の突起または溝を備えたオイルシール。
  3. 【請求項3】 主リップの内側面に、主リップの流体吸
    い込み作用を助勢する複数の突起または溝を備えた請求
    項1または2記載のオイルシール。
JP1993015251U 1993-03-30 1993-03-30 オイルシール Expired - Lifetime JP2583861Y2 (ja)

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KR20200120434A (ko) * 2019-04-12 2020-10-21 평화오일씰공업주식회사 마찰력이 개선된 쇽업소버용 오일씰
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