JP2003314698A - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2003314698A
JP2003314698A JP2002116118A JP2002116118A JP2003314698A JP 2003314698 A JP2003314698 A JP 2003314698A JP 2002116118 A JP2002116118 A JP 2002116118A JP 2002116118 A JP2002116118 A JP 2002116118A JP 2003314698 A JP2003314698 A JP 2003314698A
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Japan
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muddy water
lip
radial portion
annular member
sealing
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Sosuke Ito
聡祐 伊東
Takeshi Kanzaki
剛 神前
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Nok Corp
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Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に泥水に対する密封性能を向上させた信頼
性の高い密封装置を提供する。 【解決手段】 被覆部4b及び内径部4cの一部領域
に、泥水側Aであって外径側に向かって延びてスリンガ
10の径方向部12の表面に摺動自在に密封接触する複
数のサイドリップ6a,6bを設け、スリンガ10の径
方向部12に対するこれらサイドリップ6a,6bの締
め代は、外径側すなわち泥水側Aに設けられたサイドリ
ップ6aの締め代aを、内径側すなわち密封対象流体側
Oに設けられたサイドリップ6bの締め代bよりも大き
く設定した。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、耐ダスト
性や耐泥水性の要求される環境で使用される密封装置に
関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の密封装置としては、たと
えば、図2に示すような密封装置100が用いられてい
た。 【0003】密封装置100は、ハウジングに嵌合する
シール部材101と軸に嵌合するスリンガ102と、を
備えている。 【0004】スリンガ102には、軸に嵌合する軸方向
部102aと、軸方向部102aの泥水側端部から外径
方向に延びる径方向部102bとが設けられている。 【0005】シール部材には、スリンガ102の軸方向
部102aの表面に摺動自在に接触して密封対象流体の
漏れを防ぐメインシール部103と、スリンガ102の
径方向部102bの表面に摺動自在に接触して泥水側A
からの泥水・異物の侵入を防ぐサイドリップ104と、
が設けられている。 【0006】サイドリップ104は、スリンガ102に
対して摺動接触する面積が大きいため、泥水などの粒子
の細かい侵入物に対しても有効にその侵入を防ぐため、
メインシール部103まで至る侵入物も少なくなり、メ
インシール部103自体の損傷も減少し、上述した厳し
い環境下でも有効である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術に係る密封装置においても、泥水に対す
る密封性は十分とはいえず、泥水密封時間の延長が望ま
れていた。 【0008】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、特に
泥水に対する密封性能を向上させた信頼性の高い密封装
置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、ハウジングの軸孔と該軸孔内に回
転自在に設けられた軸部材との間の環状隙間を密封する
密封装置であって、前記ハウジングに嵌合され、第1の
径方向部を有する第1の環状部材と、前記軸部材に嵌合
され、前記第1の径方向部よりも反密封対象側で該第1
の径方向部に対向する第2の径方向部を有する第2の環
状部材と、前記第1の環状部材の前記第1の径方向部の
内径側に設けられ、前記第2の環状部材に設けられた軸
方向部又は前記軸部材との環状隙間を密封するシールリ
ップと、前記第1の環状部材の前記第1の径方向部に、
対向する前記第2の環状部材の前記第2の径方向部に対
して締め代を有して設けられ、リップ先端が外径方向を
向くように該第2の環状部材に圧接して該第1と第2の
径方向部間の対向する隙間を密封するサイドリップと、
を備えた密封装置において、前記サイドリップは複数設
けられ、前記複数のサイドリップのうち外径側のサイド
リップの締め代は、内径側のサイドリップの締め代より
も大きく設けられていることを特徴とする。 【0010】従って、リップ先端が外径側に向かって延
びて設けられている複数のサイドリップが、軸の回転に
伴う遠心力の作用により、反密封対象側から侵入しよう
とする泥水・異物を外径方向に戻すので、確実に泥水側
Aからの泥水・異物の侵入を防ぐことができる。 【0011】さらに、複数のサイドリップのうち、外径
側すなわち反密封対象側に設けられたサイドリップの締
め代を大きくすることにより、第2の径方向部に対する
摺動面積を大きくすることができるので、泥水密封に対
する寄与率を大きくすることができ、泥水に対して効果
的に密封性能を発揮することが可能となる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される
装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきもので
あり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣
旨のものではない。 【0013】図1は本発明の実施の形態に係る密封装置
1を示す概略断面図である。なお、説明の便宜上、シー
ル部においては組み付け前の、相手部材に対して締め代
を有した状態を模式的に示している。 【0014】この密封装置1は、互いに同心的に相対回
転自在に配置された、ハウジング20の軸孔と軸部材と
しての軸30との間の環状の隙間に配置されて、密封対
象流体が密封対象流体側Oから反密封対象流体側である
泥水側Aへ漏れるのを防止し、また、泥水が密封対象流
体側Oへ侵入するのを防止するものである。 【0015】密封装置1は、軸30に嵌合する第2の環
状部材としてのスリンガ10と、ハウジング20に嵌合
する第1の環状部材としてのシール部材2とを備えてい
る。 【0016】スリンガ10は、軸30に嵌合する軸方向
部11と、軸方向部11の泥水側A端部から外径方向に
延びる径方向部(第2の径方向部)12と、を有する断
面略L字状の環状部材である。 【0017】シール部材2は、金属環3と、金属環3に
一体的に設けられたシール部4とから構成されている。 【0018】金属環3は、ハウジング20に嵌合する軸
方向部3aと、軸方向部3aの密封対象流体側O端部か
ら内径方向に延びる径方向部3bと、から構成される。 【0019】そして、シール部4は、金属環3の軸方向
部3aの泥水側Aの領域を覆いハウジング20に嵌合す
る嵌合部4aと、金属環3の軸方向部3aの内径側及び
径方向部3bの泥水側Aを覆う被覆部4bと、径方向部
3bの内径側の領域を覆う内径部4cと、から構成され
る。ここで、金属環3の径方向部3bと、シール部4の
被覆部4bとは、第1の径方向部を構成している。 【0020】シール部4の内径部4cの内径側には、根
元部4dと、根元部4dから密封対象流体側Oであって
内径方向に向かって延び、スリンガ10の軸方向部11
に摺動自在に密封接触するシールリップ5が設けられて
いる。 【0021】そして、本実施の形態の特徴的な構成とし
て、被覆部4b及び内径部4cの一部領域には、泥水側
Aであって外径側に向かって延びてスリンガ10の径方
向部12の表面に摺動自在に密封接触する複数のサイド
リップ6a,6bが設けられており、スリンガ10の径
方向部12に対するこれらサイドリップ6a,6bの締
め代は、外径側すなわち泥水側Aに設けられたサイドリ
ップ6aの締め代aの方が、内径側すなわち密封対象流
体側Oに設けられたサイドリップ6bの締め代bよりも
大きく設定されている。 【0022】なお、図においては、サイドリップ6a,
6bはスリンガ10に組み付ける前の状態を示している
が、スリンガ10に組み付いた場合には、リップ先端は
外径側を向き、スリンガ10の径方向部12の表面に略
締め代の分の幅をもって摺動することとなる。 【0023】このように構成された密封装置1にあって
は、シールリップ5により密封対象流体の漏れを防ぐこ
とができ、複数のサイドリップ6a,6bを設けたこと
により、泥水側Aからの泥水・異物の侵入を防ぐことが
できるものである。 【0024】そして、複数のサイドリップ6a,6b
は、径方向部3bから外径側に向かって延びて設けられ
ているので、軸の回転に伴う遠心力の作用により、泥水
側Aから侵入しようとする泥水・異物を外径方向に戻す
ことができ、確実に泥水側Aからの泥水・異物の侵入を
防ぐことができる。 【0025】さらに、スリンガ10の径方向部12に対
するこれらサイドリップ6a,6bの締め代は、外径側
すなわち泥水側Aに設けられたサイドリップ6aの方
が、内径側すなわち密封対象流体側Oに設けられたサイ
ドリップ6bよりも大きくなるように設定することによ
り、外径側のサイドリップ6aにおいては、スリンガ1
0の径方向部12に対する摺動面積を大きくすることが
できるので、泥水密封に対する寄与率を大きくすること
ができ、泥水に対して効果的に密封性能を発揮すること
が可能となる。 【0026】従って、泥水密封時間を従来より長くする
ことができる。 【0027】ここで、複数のサイドリップにおいて、内
径側すなわち密封対象流体側Oに設けられたサイドリッ
プよりも締め代が大きく設けられたサイドリップが外径
側すなわち泥水側Aに設けられていればよいが、最も外
径側すなわち泥水側Aに最も締め代の大きいサイドリッ
プを設けることが好ましい。 【0028】また、サイドリップは、スリンガ10の径
方向部12に、金属環3の径方向部3bに対して締め代
を有して設けられてもよいが、このような回転部材にサ
イドリップが取り付けられた場合には、回転部材の回転
動作(速度)に伴い摺動面積や当接圧が変化する場合が
あり、この摺動面積や当接圧の変化を考慮して締め代を
設けるとよい。 【0029】また、金属環3の径方向部3b及び、スリ
ンガ10の径方向部12にサイドリップを設けてもよ
い。 【0030】また、本実施の形態では、シールリップ5
は、スリンガ10の軸方向部11に摺動自在に密封接触
しているが、軸30の外周面に摺動自在に密封接触して
もよい。 【0031】また、密封装置1において、スリンガ10
とシール部材2とは、別体に設けられていてもよいが、
一体的にアッセンブリとして設けられていると好適であ
る。シール部材2のみを環状隙間に嵌め込む場合には、
シールリップ5が反転してしまい、正しく組み付けられ
ない可能性があるが、スリンガ10とシール部材2とを
一体的に設けることによりシールリップ5が反転してし
まうことはなく、確実に密封装置1を環状隙間に組み付
けることが可能となる。 【0032】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リップ先端が外径側に向かって延びて設けられている複
数のサイドリップが、軸の回転に伴う遠心力の作用によ
り、反密封対象側から侵入しようとする泥水・異物を外
径方向に戻すので、確実に泥水側Aからの泥水・異物の
侵入を防ぐことができる。 【0033】さらに、複数のサイドリップのうち、外径
側すなわち反密封対象側に設けられたサイドリップの締
め代を大きくすることにより、第2の径方向部に対する
摺動面積を大きくすることができるので、泥水密封に対
する寄与率を大きくすることができ、泥水に対して効果
的に密封性能を発揮することができる。 【0034】従って、密封性能を向上させた信頼性の高
い密封装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態に係る密封装置を示す概略
断面図である。 【図2】従来技術に係る密封装置を示す概略断面図であ
る。 【符号の説明】 1 密封装置 2 シール部材 3 金属環 3a 軸方向部 3b 径方向部 4 シール部 4a 嵌合部 4b 被覆部 4c 内径部 4d 根元部 5 シールリップ 6a,6b サイドリップ 10 スリンガ 11 軸方向部 12 径方向部 20 ハウジング 30 軸 A 泥水側 O 密封対象流体側

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】ハウジングの軸孔と該軸孔内に回転自在に
    設けられた軸部材との間の環状隙間を密封する密封装置
    であって、 前記ハウジングに嵌合され、第1の径方向部を有する第
    1の環状部材と、 前記軸部材に嵌合され、前記第1の径方向部よりも反密
    封対象側で該第1の径方向部に対向する第2の径方向部
    を有する第2の環状部材と、 前記第1の環状部材の前記第1の径方向部の内径側に設
    けられ、前記第2の環状部材に設けられた軸方向部又は
    前記軸部材との環状隙間を密封するシールリップと、 前記第1の環状部材の前記第1の径方向部に、対向する
    前記第2の環状部材の前記第2の径方向部に対して締め
    代を有して設けられ、リップ先端が外径方向を向くよう
    に該第2の環状部材に圧接して該第1と第2の径方向部
    間の対向する隙間を密封するサイドリップと、 を備えた密封装置において、 前記サイドリップは複数設けられ、 前記複数のサイドリップのうち外径側のサイドリップの
    締め代は、内径側のサイドリップの締め代よりも大きく
    設けられていることを特徴とする密封装置。
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