JP2582569B2 - ポリエステル樹脂組成物の製造法 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物の製造法

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JP2582569B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代
表されるポリエステル樹脂に高濃度(10%以上)の白色
無機顔料を添加し、白色フィルムに適したポリエステル
樹脂組成物を製造するに際し、分散性が良好で高品質の
ポリエステル樹脂組成物を連続的に製造する方法に関す
る。
(従来の技術) 現在ポリエステル樹脂に比較的多量(10重量%以上)
の白色無機顔料を混練分散する方法としては、高粘性の
ポリエステル樹脂を用い二軸混練押出機等高剪断力の働
く混練機を使用する方法が一般的である。この方法でポ
リエステル樹脂は、チップ状に成形されたものが十分に
乾燥されたのち使用され、また白色無機顔料は、該チッ
プに予めブレンドされるか或いは該チップが混練機に投
入されたのち位置的に遅らせて投入される。又白色無機
顔料を均一に混練分散させるためには、スクリューの回
転数を上げかつ滞留時間を長くして処置をする。
この方法で製造をする欠点は以下の通りである。
i)ポリエステル樹脂製造工程において冷却成形したチ
ップを乾燥して使用するため、多量のエネルギーを消費
し、又その為の装置も必要となる。
ii)混練押出機において再溶融するため、混練押出機の
1/3〜1/2の動力を消費し、かつ均一に溶融するために装
置の大半を使用するため混練の効果が装置の動力、形状
に較べ少ない。
iii)混練押出機においては、剪断力により樹脂が発熱
し重合度の低下、着色、分解物の発生が生じる。
この中で特に重合度低下は製品として重要な問題であ
り、特開昭61−250034号でポリエステル樹脂と顔料とを
溶融混合してマスターバッチを調製し、このマスターバ
ッチを固相重合してからさらにポリエステル樹脂と溶融
混合する方法を開示している。
同方法によれば熱劣化により低下した重合度を回復
し、分解副生成物を除去することができるが、固相重合
のため5時間から20時間の処理時間を必要とし製造コス
トを大巾に上昇させ、しかも再度溶融混練するため品質
回復効果が減少する。また特公昭48−17664号で真空状
態または不活性ガス気流中、大気と遮断された系内に設
置された二軸スクリュー型混練機、あるいはローラー型
混練機を用い分子量の低下を防ぎながら混練する方法が
開示されている。同方法は分子量低下を防ぐ点で優れた
方法であるが、二軸スクリュー型混練機において真空下
分子量を上げ得る広い表面積を得るためには上部バレル
とスクリュー間に一定以上の空間が必要であり、この為
バレルとスクリュー間の剪断力の低下、溶融ポリマーの
ショートパスによる分散混合不良等を起こし、凝集し易
い顔料の混練には、適合しない。ローラー型混練機にお
いては、そのローラー間距離を数十ミクロン程度に精密
に保持する必要があるが数百kg/Hrの規模の混練処理に
おいてポリエステル樹脂の溶融温度下でこの精度に保つ
ことは機械的に困難であり、装置コストの非常に高いも
のとなる。また特開昭58−212908号で溶融プラスチック
スを2軸混練押出機に供給し添加物と共に混練し、かつ
後部において更に溶融プラスチックスを合流させること
により発熱を抑えると共に必要な押出量とする方法が開
示されている。しかしながらこの方法は混練発熱による
樹脂劣化を回復する手段を有せず、また樹脂混練物と樹
脂とを合流後均一分散するためには、比較的高度な混練
が必要となる。このため滞留時間を長くする、スクリュ
ー回転数を上げる等の処置が必要となり、再発熱を起こ
すため満足すべきものではない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記欠点に鑑みなされたもので白色無機顔料
とポリエステル樹脂を溶融混合し白色フィルムに適した
ポリエステル樹脂組成物と成すに際し、従来の様なポリ
エステル樹脂の冷却−乾燥−再溶融の工程を排除し、ラ
ンニングコストの低下をはかると共に、重合度低下、色
調不良、副生成物の発生等による物性劣化が少なく、か
つ白色無機顔料が均一に混練分散されたポリエステル樹
脂組成物を得ることを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、ポリエステル樹脂に少なくとも10重量%の
白色無機顔料を分散含有させるに際し、ポリエステル樹
脂の連続重合装置より抜出した溶融ポリエステル樹脂と
白色無機顔料とを混練機により混練分散した混練分散ポ
リエステル樹脂に、更にポリエステル樹脂の連続重合装
置より抜き出した溶融ポリエステル樹脂を混合し、5Tor
r以下の減圧下でかつポリエステル樹脂の融点以上300℃
以下の温度範囲において重合反応を行なうことを特徴と
する。
本発明においてポリエステル樹脂とは、ポリエステル
のみからなる熱可塑性樹脂はもちろんのこと、主成分で
あるポリエステル樹脂特性を実用的に変動させない範囲
において他のポリマー、添加剤等を加えたものも包含さ
れる。本発明に用いられるポリエステル樹脂としてはテ
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸等の芳香族ジカルボン酸とエチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール等の
グリコール類との縮重合ポリマー、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン2,6ジナフタレート、
ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート等あるいはこれらの共重合体が挙げられる。本発
明に用いられるポリエステル樹脂としては、ポリエチレ
ンテレフタレート(以下PETと略称する。)が好ましく
用いられる。
ポリエステル樹脂の連続重合装置より供給されるポリ
エステル樹脂の極限粘度(以下IVと略称する)は0.40以
上が好ましく0.50〜0.90がより好ましく0.60〜0.80がさ
らに好ましい。本発明においてポリエステル樹脂の極限
粘度とはフェノールと1,1,2,2−テトラクロルエタンと
の重合比3/2混合物を溶媒として20℃で測定した値であ
る。
本発明における白色無機顔料とは、ポリエステル樹脂
組成物をフィルム状に延伸成形した際フィルムが白色を
呈するものであって、顔料自体が白色を呈するもの以外
にフィルム内にボイドを発生させ乱反射によりフィルム
を白色とさせるものも含まれる。例えばタルク、リトポ
ン、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、アルミナ、シリカ、カオリン等の群から選ばれる
1種又は2種以上のものが挙げられる。本発明は特に酸
化チタンを添加する場合に好ましく適用される。酸化チ
タンは平均粒子径が0.1〜0.5μmの範囲で、表面処理が
施されているものが分散効果を高め望ましい。ここで酸
化チタンに施される表面処理とは、酸素結合あるいは水
酸基結合を有するアルミニウム化合物、例えばアルミナ
等および/またはケイ素化合物、例えばシリカ等で表面
処理を施すか、または該処理の後さらに金属石けん、界
面活性剤、カップリング剤、有機シラン化合物、多価ア
ルコール等で表面処理を施して酸化チタン粒子とポリエ
ステル樹脂との親和性をもたせるための処理を云う。
また酸化チタンは含水率が0.5%以下であることが好
ましい。
ここで含水率とはJIS−K−5101顔料試験方法21項に
従って求めたもので110℃2時間の乾燥減量をもって定
義される。
上記白色無機顔料はポリエステル樹脂組成物中に最終
的に少なくとも10重量%含有されるが、好ましくは10〜
30重量%含有される場合に本発明は特に有効に効果を発
揮する。
本発明において本発明の目的を害しない範囲で通常用
いられる他の添加剤、例えば蛍光増白剤、染料、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤等を添加することがで
きる。またポリエステル以外の他のポリマー材料、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを
添加することもできる。
本発明の方法を実施するに際しては、ポリエステル樹
脂の連続重合装置より供給される溶融ポリエステル樹脂
を冷却することが望ましい。ポリエステル樹脂の連続重
合装置においてポリエステル樹脂は効率的な反応を行う
ためその融点より比較的高い反応条件下にある。例えば
PET樹脂では280℃前後であり融点より約20℃高い。ポリ
エステル樹脂をポリエステル樹脂の連続重合装置より一
部取出し、混練機へ送液する場合、その送液動力に比例
し更に温度は上昇する。ポリエステル樹脂の粘度(pois
e)は温度の上昇に対し指数関数的に低下し、一方混練
における剪断力は樹脂粘度に比例して上がるため、効率
的な剪断力を得るためにはポリエステル樹脂温度が低い
ことが条件となる。しかしながらポリエステル樹脂温度
低下による送液の困難さ、伝熱面積の確保とそのために
滞留時間が長くなり、熱劣化が進むことを考慮すると採
用できるポリエステル樹脂温度はポリエステル樹脂の融
点+5℃以上で、ポリエステル樹脂の融点+25℃以下、
更に好ましくは(ポリエステル樹脂の融点+5℃)以上
で、(ポリエステル樹脂の融点+25℃)以下、更に好ま
しくは(ポリエステル樹脂の融点+5℃)以上で、(ポ
リエステル樹脂の融点+15℃)以下である。冷却装置
は、樹脂の流れが層流であり、配管中の溜りが熱劣化を
ひき起こすことを考えると、複雑な構造を選択できず、
二重管式熱交換機等、樹脂流れを妨げないものが好まし
い。また配管中の樹脂温度は、横断面中でも不均一とな
ることからスタティックミキサー等の静的混合装置を取
付け温度を均一化することが望ましい。
重合反応器へ供給するポリエステル樹脂も同様に冷却
されたものを使用するのが好ましく、この目的は混練機
において昇温されたポリエステル樹脂の冷却であり、混
練機に送液されるポリエステル樹脂より反応器に送液さ
れるポリエステル樹脂の流量が多いほど望ましいが、白
色無機顔料濃度、混練効果等によりその流量は決定され
る。
混練機は樹脂溶融を行う必要がないため混練分散機能
のみを有するものが望ましい。例えば二軸混練機とし構
成をニーディングディスクを主としたもの、バンバリー
ミキサと類似の構造を有した連続混練機、あるいはスク
リュー軸に直角に取付けられた溝付きディスクとそれに
僅かな間隙をもって設置された固定座の間に石臼の原理
で剪断を加える連続混練機が挙げられる。ポリエステル
樹脂中に白色無機顔料を均一分散する為にはその凝集を
破壊するだけの剪断を加え、一次粒子迄に分散する必要
がある。この剪断を得る条件として白色無機顔料は高濃
度にポリエステル樹脂に含まれ粒子間の距離が近いこと
が必要である。低濃度で剪断を受ける場合は、ポリエス
テル樹脂中に剪断力が分散し粒子に与える剪断力が低減
するため効率的な分散混練とはならない。この様に白色
無機顔料を均一に混合したポリエステル樹脂と無添加の
ポリエステル樹脂は、両者の粘度差も少なく、又粒子の
二次凝集による分散不良等の問題は起きないので本発明
による方法は非常に有効である。更に混練機の動力、形
状も全体の処理量に比し小さくてすむため望ましいもの
である。このため本発明において混練機における白色無
機顔料の濃度は20重量%〜60重量%が好ましく、更に好
ましくは30重量%〜50重量%である。混練に際しては、
剪断作用により多量の発熱が起きるため発熱部のジャケ
ット等には、冷媒を通して冷却することが好ましい。又
ポリエステル樹脂の熱劣化は温度、滞留時間双方に比例
するため高度の剪断をかけ、従って発熱の多い場合には
短時間で樹脂温度を下げることが必要である。
しかしながら高粘性流体の場合、冷媒との総括伝熱係
数は、極めて低くジャケット方式で樹脂温度を下げるこ
とは困難である。このような問題の解決のため樹脂の融
点よりその沸点が低い液体を添加し蒸発させて気化熱を
奪う方法が提案されているが、ポリエステル樹脂に対し
不活性でかつ気化熱が高いものは少なく、価格、取扱い
上で実用性のあるものは発見できない。本発明ではこの
ため混練されたポリエステル樹脂組成物に低温のポリエ
ステル樹脂を混合し、温度低下をはかるものである。ポ
リエステル樹脂を混合する工程は重合反応器入口配管、
または重合反応器内部であり、混練機での白色無機顔料
濃度と最終製品濃度よりその添加流量は決定される。
種々の白色無機顔料濃度に対応するため、ポリエステ
ル樹脂の連続重合装置から混練機とそれに続く重合反応
器へは任意の比率でそれぞれ供給できる様、定量性のあ
る送液ポンプが付属されることが望ましい。
本発明に使用される重合反応器の目的は、混練機にお
いて高温下受けた重合度低下等の品質劣化を回復し、か
つ白色無機顔料の混練されたポリエステル樹脂と無添加
のポリエステル樹脂を均一に混練することにある。この
様な目的から重合反応器にはポリエステル樹脂を均一混
練し且つポリエステル樹脂表面更新作用をもつ攪拌翼を
有することが好ましい。ここでの均一混練とはポリエス
テル樹脂間の位置交換を主としたもので白色無機顔料粒
子間の凝集破壊のようなずり剪断は不要であるためその
攪拌動力は少ない。
攪拌翼の形状はポリエステル樹脂が1000ポイズ以上の
高粘性であるため例えば模型二軸の円板状攪拌翼を有し
たものが適する。本発明はもちろん攪拌翼の形状を限定
するものではなく上記の目的にそったものであればいづ
れでも採用できる。
又、ポリエステル樹脂は高温加圧下に於いて極めて速
く劣化を受け重合度低下、色調の低下、末端カルボキシ
基の増加を起こし、又副生成物として主としてアセトア
ルデヒドが発生し成形時の製品品質低下を招く。これに
対して重合反応は290℃以下の温度域において、副生成
物を速やかに系外へ除去できる減圧下で進行する。した
がって重合反応器においては、混練されたポリエステル
樹脂と未混練ポリエステル樹脂の混合比をそれぞれの温
度と比熱より計算し重合反応器内でのポリエステル樹脂
温度を300℃以下に抑制する。更に好ましいポリエステ
ル樹脂温度は275℃から285℃の温度範囲である。真空度
は重合反応速度に密接に関係し、高粘性の重合反応では
5Torr以下、更に好ましくは1Torr以下の減圧度とする。
重合反応器出口での重合度はその粘度(poise)より
判定できるため粘度を適当な方法により検出し一定値に
なる様真空度制御を行うことは、もちろん可能である。
第1図は本発明の実施に好適な装置の配置例を示す概
要図である。まずポリエステル樹脂の連続重合装置(図
示せず)の移液管1より一部取り出されたポリエステル
樹脂は、冷却器2及び移液管の冷媒ジャケットにより冷
却される。このポリエステル樹脂の一部は混練機3の入
口5より混練機内へ入り、白色無機顔料定量供給機4か
ら供給される白色無機顔料と混練される。混練機3の構
成は二軸のニーディングディスク6を主体としたもので
あり、外部ジャケットには冷媒を通して発熱を抑制して
いる。混練機3より吐出された混練ポリエステル樹脂
は、定量ポンプ7により定量的に重合反応器10側へ送ら
れる。したがって混練機3の流量は定量ポンプ7の入圧
を維持するようスクリュー回転数を制御する。また他の
ポリエステル樹脂は定量ポンプ8により定量的に重合反
応器10の入口配管へ投入され、混練を終了したポリエス
テル樹脂とスタティックミキサー9で混合され、重合反
応器10へ送液される。重合反応器10の内部には二軸のデ
ィスクタイプ攪拌機11を有し、反応のための広い表面積
確保と位置交換を主体とした混練作用を行う。ペーパー
管13は真空装置につながっており反応器内部を高真空に
維持する。また内部樹脂温度を適正に保つよう熱媒ジャ
ケット12を有し温度制御された熱媒が通液される。こう
して5Torr以下の減圧下でかつポリエステル樹脂の融点
以上300℃以下の温度範囲で重縮合されたポリエステル
樹脂は定量ポンプ14により成形装置15へ送液される。第
2図は混練機3の断面図、第3図は重合反応器10の断面
図である。
第4図〜第6図はそれぞれ本発明の実施に好適な装置
の別の配置例を示す概要図である。なお、第1図と同一
箇所には同一符号を付して重複説明を省略する。
成形装置15はフィルム成形装置でもペレット成形装置
でもよい。
フィルム成形する方法は特開昭61−118746号等で示さ
れる公知の方法が適用できる。得られたフィルムは反射
写真用支持体として有用である。同フィルムを使用した
反射写真材料の調製についても特開昭61−118746号など
に示される。
(実施例) 次に実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 IV 0.650、温度282℃、粘度約3000ポイズのポリエス
テル樹脂(PET)をポリエステル樹脂の連続重合装置移
液管より一部抜出し、冷却装置及び冷却ジャケットに25
6℃の冷媒を通し、温度268℃、粘度約4200ポイズとして
混練機へ80kg/Hrの流量で供給し、二酸化チタンを120kg
/Hrの割合で混練した。混練機出口のポリエステル樹脂
温度は外部ジャケットを80℃の冷媒にて冷却したのにも
かかわらず300℃迄上昇した。これに268℃のポリエステ
ル樹脂(PET)400kg/Hrを移液管中において、スタティ
ックミキサーで混合し重合反応器へ供給し、外部ジャケ
ット温度256℃で重縮合反応を行わせた。重合反応器前
部のポリエステル樹脂温度は280℃、重合反応器後部の
ポリエステル樹脂温度は282℃、真空度1.2Torr、滞留時
間18分で反応させ、これを押出口金よりストランド状に
吐出し、切断してペレットに成形した。
成形したペレットの色調を東京電色(株)製色差計TC
−1500DXで測定したところ黄色みを表すb値は1.2で黄
色みが少なく良好な白色でありIVの測定値は、0.648と
重縮合制御が達成されていた。
このペレットを押出機により290℃で回転冷却ドラム
上に押出し急冷して厚さ1.1mmの非晶質のシートを得
た。次にこのシートを100℃で縦方向に3.0倍延伸しつい
で横方向に110℃で3.0倍延伸しついで200℃で熱固定し
た後、冷却して巻取った。得られたフィルムは厚さ125
μmで白色不透明であった。なお延伸成形は連続して安
定して行なうことができた。
得られたフィルムはポリエステル樹脂の分解副生物に
よる着色などが認められず良好な白色であり、反射写真
用支持体としてきわめて有用なものであった。
比較例1 連続重合装置で得られたIV 0.65のPETペレットと二酸
化チタンを80/20重量比で二軸混練機(PCM−65池貝鉄工
所(株))で混練し吐出後ペレタイズしてペレットを得
た。このペレットのIVは0.52であり、カラーb値も3.4
と非常に黄色みの強いものであった。
次にこのペレットを用いて実施例1と同様にフィルム
成形しようとしたところ縦延伸後の横延伸の際にフィル
ムが裂けてしまい連続して成形することができなかっ
た。
比較例2 比較例1で得られたペレットを2Torrの減圧下210℃で
18時間固相重合をしてIV 0.63のペレットを得た。この
ペレットのカラーb値は3.8と黄色みが強く二軸延伸し
て得られたフィルムも黄色みの強いものであり満足のゆ
くものではなかった。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように本発明によれば、分子量低
下、着色等の品質劣化が少なく白色度が良好なポリエス
テル樹脂組成物が得られ、しかも低いエネルギーコスト
と短縮された工程で得ることができる。
又、溶融ポリエステル樹脂のまま直接成膜することに
より印画紙、合成紙等のホワイトフィルムを低コストか
つ短縮された工程で得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に好適な装置の配置例を示す概要
図、第2図は混練機の断面図、第3図は重合反応器の断
面図、第4図、第5図及び第6図はそれぞれ本発明の実
施に好適な装置の別の配置例を示す概要図である。 1……移液管、2……冷却器、3……混練機、4……白
色無機顔料定量供給機、5……入口、6……ニーディン
グディスク、7,8,14……定量ポンプ、9……スタティッ
クミキサー、10……重合反応器、11……ディスクタイプ
攪拌機、12……熱媒ジャケット、13……ペーパー管、15
……成形装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栄 繁 防府市鐘紡町4番1号 鐘紡株式会社防 府合繊工場内 (72)発明者 大隈 和洋 防府市鐘紡町4番1号 鐘紡株式会社防 府合繊工場内 (72)発明者 清原 一人 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (72)発明者 山崎 敏明 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (72)発明者 原田 一彌 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−265918(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル樹脂に少なくとも10重量%の
    白色無機顔料を分散含有させるに際し、ポリエステル樹
    脂の連続重合装置より抜き出した溶融ポリエステル樹脂
    と白色無機顔料とを混練機により混練分散した混練分散
    ポリエステル樹脂に、更にポリエステル樹脂の連続重合
    装置より抜き出した溶融ポリエステル樹脂を混合した後
    に、重合反応器により、5Torr以下の減圧下でかつポリ
    エステル樹脂の融点以上300℃以下の温度範囲において
    重合反応を行うことを特徴とするポリエステル樹脂組成
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリエステル樹脂の連続重合装置より抜き
    出された溶融ポリエステル樹脂が、混練を行う混練機
    と、それに続く重合反応を行う重合反応器の供給配管へ
    それぞれ供給されることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】ポリエステル樹脂の連続重合装置より抜き
    出された溶融ポリエステル樹脂が、混練を行う混練機
    と、それに続く重合反応を行う重合反応器へそれぞれ供
    給される際に、(ポリエステル樹脂の融点+5℃)以上
    (ポリエステル樹脂の融点+25℃)以下の温度範囲に冷
    却されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    ポリエステル樹脂組成物の製造法。
  4. 【請求項4】混練機における白色無機顔料の濃度が20重
    量%〜60重量%であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
  5. 【請求項5】混練機から吐出された混練分散ポリエステ
    ル樹脂に、更にポリエステル樹脂の連続重合装置より抜
    き出した溶融ポリエステル樹脂を混合し、白色無機顔料
    の濃度を10重量%〜30重量%とすることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のポリエステル樹脂組成物の製
    造法。
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