JP2581273Y2 - パチンコ機の可変表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はパチンコ機の可変表示装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、遊技盤上に始動入賞口と、複数の
数字，図柄等の表示記号を順次的に変動可能な可変表示
部およびその表示記号が変動中に特定入賞球が入賞した
ときその特定入賞球を記憶して点灯する複数の記憶表示
ランプを有する可変表示装置と、変動入賞装置とを設
け、始動入賞口への遊技球の入賞によって前記可変表示
装置の表示記号を変動し、その表示記号停止時の組み合
せが大当りになると変動入賞装置を遊技者に有利な特定
遊技状態に変化させるようにしたパチンコ機が知られて
いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかるに、前記可変表
示装置に設けた記憶個数表示ランプは経済性の利点より
一般にＬＥＤが用いられており、また他の飾りランプに
比較すると小型化して形成され、しかもランプが外部に
僅かしか露出してないので余り目立たない存在であっ
た。よって、他の飾りランプの華々しさの中では、見失
なわれてしまうおそれが有り、それ自体の電飾効果を充
分発揮し得ないのが現状であった。そこで、本考案は、
上記課題に鑑みなされたもので、記憶個数表示ランプの
点灯によっても電飾効果が発揮し得るパチンコ機の可変
表示装置を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本考案のパチンコ機の可変表示装置は遊技盤の表面
に取り付けられる取付基板に透明な飾り板を配置し、該
飾り板の裏側に特定入賞球によって複数の表示記号を変
動させる可変表示部と、表示記号が変動中に特定入賞球
が入賞したときその特定入賞球を記憶して点灯する複数
の記憶個数表示ランプを配置したパチンコ機の可変表示
装置において、前記飾り板に前面及び周囲全体に光が拡
散する透明な筒部を設け、該筒部に記憶個数表示ランプ
を臨ませることにより該記憶個数表示ランプの光が前記
筒部の前面及び周囲を通して視認可能なように構成し
た。

【０００５】

【作用】可変表示部の表示記号が変動中に特定入賞球が
入賞したとき、その特定入賞球を記憶するため記憶個数
表示ランプが点灯するが、該記憶個数表示ランプの光は
透明な筒部の前面及び周囲全体を通して拡散するので、
該筒部の周囲が浮び上がるように明るくなり、電飾効果
としての威力を発揮する。

【０００６】

【実施例】以下本考案に係るパチンコ機の可変表示装置
の一実施例を図面に基づき説明する。図１は本考案に係
る可変表示装置が装着されたパチンコ機１の正面図であ
る。パチンコ機１は、遊技盤２の表面に複数の通常入賞
口３，３…が設けられており、中央部には本考案に係る
可変表示装置４が配置されている。また該可変表示装置
４の下方には、その可変表示装置４を始動させるための
始動入賞口５ａ，５ｂ，５ｃと、変動入賞装置６が設け
られている。この変動入賞装置６は、取付板７の前面に
形成された開口を開閉する開閉板８が設けられており、
該開閉板８をソレノイドなどの電気的駆動源により開閉
させる周知構造のものである。

【０００７】前記可変表示装置４は図２及び図３に示す
ように遊技盤２の表面に取付けられる取付基板９を有
し、その取付基板９の上側辺部９１を一部残して上端を
水平な平坦面とした略半月状の開口部９２を設け、また
前記上側辺部９１には横長の透孔９３を設けている。９
４，９４…は開口部９２周縁で後方へ突出し、後記する
配線基板１５が取り付けらる係止杆であり、その内上縁
の外側にある係止杆９４の後端面には突子９５が設けら
れている。１０は前記上側辺部９１の前面を覆う飾り枠
であり、後面両側に突出する突起１０１，１０１と凹欠
部１０２，１０２を前記透孔９３の両側に設けた凹欠部
９６，９６と突起９７，９７にそれぞれ係合することに
より取り付けられる。そして、前面略中央には電気的に
作動して、前記変動入賞装置６の開閉板８が開閉する回
数をデジタル式に表示する表示部１１が設けられ、該表
示部１１から引き出される配線は前記透孔９３を介して
後方へ導かれる。

【０００８】１２は枠部材であり、前記開口部９２に装
着され、該開口部９２と略同形状をなし、また中央に開
口１２１を開設してなる。そして、該開口１２１の内周
縁には後方へ突出する係合突子１２２，１２２…が設け
られる。更に、該開口１２１には裏面に凹窪部１３１を
有する透明な飾り板１３を装着すると共に、該飾り板１
３と同形状を成し、前面に凹窪部１４１を有する着色さ
れた半透明な隠閉板１４を前記飾り板１３の裏面に重合
し、隠閉板１４の裏面に前記係合突子１２２，１２２…
を係止して一体に組み付ける。１２３，１２３は前記枠
部材１２の両側に設けた挿通孔であり、枠部材１２を開
口部９２に装着固定するためのビス（図示せず。）を挿
通する。また、隠閉板１４には中央下部に４つの小孔１
４２，１４２…を横に並置して貫設している。

【０００９】更に、前記隠閉板１４の裏側に、配線基板
１５を配設する。該配線基板１５の前面には前記隠閉板
１４と対向位置して可変表示部１６を設けると共に、そ
の下方に水平に４個の記憶個数表示ランプ１７を設け
る。該各記憶個数表示ランプ１７は前記隠閉板１４に開
設された各小孔１４２，１４２…に遊嵌する。また、可
変表示部１６の外周には円弧状に表示ランプ１８，１８
…を設ける。前記各記憶個数表示ランプ１７並びに各表
示ランプ１８は共にＬＥＤから成っている。配線基板１
５の上縁両側には透孔１５１，１５１を設ける。そし
て、該透孔１５１，１５１を前記取付基板９の裏面両側
に設けた係止杆９４，９４の先端に突設してなる突子９
５，９５に嵌着して位置決めする。また、１５２，１５
２…は配線基板１５を取付基板９に固定するためのビス
（図示せず。）を挿通する挿通孔である。

【００１０】前記可変表示部１６は、ＬＥＤを縦，横方
向に多数並べたドットマトリクス型のもので、発光の位
置を変えることによって左，中，右に区分された種々の
数字，文字，図柄等の表示記号を変動可能として構成さ
れている。また、前記記憶個数表示ランプ１７，１７…
は可変表示部１６の表示記号が変動中に始動入賞口５ａ
〜５ｃのいずれかに打球が入賞すると、その入賞球を最
大４個まで入賞順に記憶して点灯し、その記憶入賞球を
点灯個数にて表示する。尚、前記可変表示部１６と各表
示ランプ１８，１８…の前面に隠閉板１４が設けられて
いるので、飾り板１３の前面からは通電することにより
可変表示部１６前面に発光して表示される表示記号と各
表示ランプ１８，１８の光源のみ見え、通電しないとき
は可変表示部１６，各表示ランプ１８，１８…のいずれ
もその輪郭が透けて見えることはない。

【００１１】上記のように構成されたパチンコ機は、マ
イクロコンピュータなどの制御手段によって次のように
作動される。すなわち、遊技盤２に打球が発射される前
あるいは遊技盤２に打球が発射されても打球が始動入賞
口５ａ〜５ｃに入賞しないときは、可変表示装置４の可
変表示部１６には前回残っている表示記号がそのまま表
示されている。また、表示ランプ１８，記憶個数表示ラ
ンプ１７は消灯されている。この状態で遊技盤２に発射
された打球が始動入賞口５ａ〜５ｃのいづれかに入賞す
ると、表示ランプ１８が点滅を繰り返すと共に可変表示
部１６の左，中，右に区分された数字，文字，図柄等の
表示が上下方向にスクロールして変動を始め所定時間経
過するとその表示記号の変動が左から順に停止される。
また表示ランプ１８は消灯する。なお、可変表示部１６
の表示が変動中に始動入賞口５ａ〜５ｃに打球が入賞す
ると、記憶個数表示ランプ１７が左から順番に点灯して
入賞球を点灯個数にて表示し、表示記号の変動が停止し
た後、再び入賞順に表示記号の変動が繰り返される。同
時に記憶個数表示ランプ１７が１つずつ右から順番に消
灯されて行く。

【００１２】そして、表示記号の変動の停止時において
左，中，右の表示記号が同じ数字，文字または図柄で停
止すると大当りとなり、表示ランプ１８が点滅を繰り返
すと共に変動入賞装置６の開閉板８が開かれて遊技者に
有利な特定遊技状態が発生する。この大当り状態のと
き、可変表示部１６には当り図柄が点滅表示され、さら
には飾り枠１０の表示部１１に変動入賞装置６の開閉板
８の開放回数が表示される。なお、可変表示部１６の
左，中，右に停止する数字，文字，図柄は、マイクロコ
ンピュータに組込まれたプログラムによって制御され
る。

【００１３】しかして、本考案によれば、前記飾り板１
３の裏面に前記複数の記憶個数表示ランプ１７，１７…
を臨ませる筒部１９，１９…を設け、しかも該各筒部１
９，１９…は飾り板１３の前面から前記記憶個数表示ラ
ンプ１７，１７…の光が視認可能なように透明に形成
し、さらに各筒部１９，１９…の前面２０をレンズ状に
形成したものである。よって、可変表示部１６の表示記
号が変動中に特定入賞球が入賞したとき、その特定入賞
球を記憶するため、該記憶個数表示ランプ１７が点灯す
るも、その光は透明な筒部の周囲全体を通して拡散し、
更に筒部の前面２０をレンズ状に形成したことから、筒
部の全面から遊技者が解り易いように光が拡大されるの
で、飾り板１３の外側からその光を容易に視認でき表示
記号が残り何回変動するか確認し易い。しかも、透明な
筒部１９の周囲からも光が拡散し該筒部の周囲が浮び上
がるように明るくなり、電飾効果が充分に果し得る。
尚、本実施例においては、前記筒部を無色透明としたが
有色透明であっても良く、また、前記記憶個数表示ラン
プとしてＬＥＤを用いたがそれ以外のものを用いても良
いこと勿論である。

【００１４】

【考案の効果】以上述べたように、本考案に係るパチン
コ機の可変表示装置は飾り板に前面及び周囲全体に光が
拡散する透明な筒部を設け、該筒部に記憶個数表示ラン
プを臨ませるようにしたので、該記憶個数表示ランプの
点灯により筒部の周囲が浮び上がるように明るくなり、
一種華麗な霧囲気が醸し出され他の表示ランプとも合せ
電飾効果が向上するという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る可変表示装置が装着されたパチン
コ機の正面図。

【図２】可変表示装置の斜視図。

【図３】可変表示装置の分解斜視図。

【図４】可変表示装置の中央縦断側面図。

【符号の説明】

１ パチンコ機 ２ 遊技盤 ４ 可変表示装置 ９ 取付基板 １３ 飾り板 １６ 可変表示部 １７ 記憶個数表示ランプ １９ 筒部２０ 前面

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の表面に取り付けられる取付基板
   に透明な飾り板を配置し、該飾り板の裏側に特定入賞球
   によって複数の表示記号を変動させる可変表示部と、表
   示記号が変動中に特定入賞球が入賞したときその特定入
   賞球を記憶して点灯する複数の記憶個数表示ランプを配
   置したパチンコ機の可変表示装置において、 前記飾り板に前面及び周囲全体に光が拡散する透明な筒
   部を設け、該筒部に記憶個数表示ランプを臨ませること
   により該記憶個数表示ランプの光が前記筒部の前面及び
   周囲を通して視認可能なように構成したことを特徴とす
   るパチンコ機の可変表示装置。