JP2580458B2 - ヒアルロン酸の精製方法および眼科用の純粋なヒアルロン酸の分画 - Google Patents

ヒアルロン酸の精製方法および眼科用の純粋なヒアルロン酸の分画

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景および分野 本発明は、高純度のヒアルロン酸の分画およびその塩
を製造するための新規な方法に関する。さらに、本発明
は、該方法によって得られ、特定の範囲内の平均分子量
を有するヒアルロン酸の特定の分画およびその塩(特
に、ナトリウム塩)を包含するものである。
ヒアルロン酸(HA)は、グリコサミノグリカン(ムコ
多糖)として知られている一群の生物学的巨大分子の典
型的かつ重要な代表例である。HAは脊椎生物の全ての結
合組織中に同一の分子構造を伴って存在する生物学的ポ
リマーであり、そこでHAは、その局所レベルが損傷の際
の組織修復、栄養および緊張と厳密に関係しているとい
う意味において、構造的および生物学的役割を演じてい
る。これら生物学的物質の生理学的役割についての総説
は、Phys.Rev.に記載されている[Comper W.D.,Laurent
T.C.:結合組織多糖の生理学的機能:Phys.Rev.58,
(1),255−315,1978]。HAの化学的−物理的性質は、
分子量が最大8,000,000ダルトンまで変化する長い非分
岐型の分子鎖を形成する、交互にポリマー化された糖の
生物ポリマー(D−グルクロン酸およびN−アセチルグ
リコサミン)のものである[Meyer K.:ヒアルロン酸の
化学構造:Fed.Proceed.17,1075,1958;Laurent T.C.:細
胞内マトリックスの化学および分子生物学:703−732,Ac
ademic Press N.Y.,1970]。この生物ポリマーの水溶液
中での挙動が、ある種の生物学的液体(滑液や硝子体液
など)に典型的な特定の粘稠性(粘弾性と称される)を
担保する(ここでは、HAは0.12〜0.24%の濃度で存在す
る)[Balazs E.A.ら:ヒアルロン酸ならびに硝子体液
および水性体液の置換:Mod.Probl.Ophthal.10,3−21,19
72]。また、ヒト由来の水性体液は、1.14mcg/gの平均
濃度でHAを含有していることがわかっている[Laurent
U.B.G.:ヒト水性体液中のヒアルロネート:Arch.Ophthal
mol.101,129−130,1983]。
一連の公表された証拠が蓄積されており、外性HAの局
所供給が、極めて多種の結合および上皮組織の病理学的
症状において異なった治療的および保護的な利点を有し
ていることが示されている。これらは、例えば次のもの
である: ・非治癒皮膚潰瘍における損傷を受けた組織の再生; ・関節結合組織の関節退化; ・眼科手術。
手術中に損傷を受ける危険にさらされる組織を被覆し
うるというHAの粘弾性によって付与される可能性が特に
有用である。HAを使用した全ての外科医によれば、損傷
を与える偶発的な接触にさらされることが最も多い角膜
などの組織上に外性HAの粘稠な層が存在すると、保護的
な影響力が発揮され、これが手術の成功裏の結果の極め
て大きな部分を与える。
角膜上の外性HAによって発揮される組織修復に対する
促進作用および保護効果は、実験動物[Miller D.ら:
ウサギの眼内水晶体移植時のヒアルロン酸ナトリウムの
使用:Ophthalmic Surgery 8,(6),58−61,1977;Mille
r D.ら:ウサギの自己角膜移植時のヒアルロン酸ナトリ
ウムの使用:Ophthalmic Surgery 11,(1),19−21,198
0;Graue E.L.ら:角膜内皮に対するヒアルロン酸ナトリ
ウムの保護作用:Exp.Eye Res.31,119−127,1980;Ozaki
L.ら:角膜内皮上のHealon被覆した眼内水晶体の保護作
用:Folia Ophthalmologica Japonica 32,1301−1305,19
81]、およびヒト[Norm M.:角膜および結膜の手術前の
保護:Acta Ophthalmologica 59,587−594,1981;Polack
F.M.ら:角膜移植およびIOL移植時のヒアルロン酸ナト
リウム(Healon):Ophthalmology 88,425−431,1981]
の両方において示されている。
治療に、例えば上記した治療において使用される精製
されたヒアルロン酸および高純度の特定分画を製造する
ために、いくつかの方法が知られている。
有機体原料(例えば、メンドリの冠)の抽出によって
直接得られる全ヒアルロン酸の分子分画は、広範囲に変
化しうる分子量を有いている(例えば、全ヒアルロン酸
の分子量の約90%〜80%から0.2%まで、好ましくは5
%〜0.2%の範囲)。これら分画は、全ヒアルロン酸か
ら、加水分解または酸化または酵素化学試薬または物理
的方法(例えば、機械的もしくは照射)により得ること
ができる。従って、多くの場合、これら精製方法におい
て原始抽出物が生成する[例えば、「美容品および化粧
品」(イタリア版No.5/84,8−17頁)中のBalazsらの論
文を参照]。得られた分子分画の分離および精製は既知
の方法により行われている。
例えば、米国特許No.4,141,973には、少なくとも750,
000ダルトンの分子量を有するヒアルロン酸を製造する
ための方法が記載されている。このヒアルロン酸は、そ
れらの特に高い純度および炎症作用がないことから、目
の手術に使用しうるものである。この方法は、出発物質
からHAナトリウム塩を抽出し、使用した動物器官に由来
する血液残留物を除去し、こうして得た抽出物の脱タン
パク質化を行ない、炎症性不純物を除去し、この生成物
を水溶液中において滅菌剤で処理し、そして有機溶媒を
用いて水溶液からヒアルロン酸の塩を沈澱させることか
らなる。血液残留物はエタノールで除去し、ナトリウム
塩の形態にあるHA(これが出発物質中に見い出される形
態である)は水で抽出し、脱タンパク質化は希酸による
処理とクロロホルムによる加水分解された部分の同時抽
出によって(または、タンパク質加水分解酵素を用い
て)行ない、有害な炎症性物質はpH6〜7でのクロロホ
ルムによる抽出によって除去し、そして滅菌は塩化セチ
ルピリジニウムによる処理によって行なう。この方法に
よると、得られる唯一のヒアルロン酸分画は、この特許
において1,586,000ダルトンの分子量を有すると具体的
に記載されている分画である。その化学的、物理的およ
び生物学的性質に基づくと、このヒアルロン酸の分子画
分は、商標「HEALON」で知られている市販製品に一致す
るようである。
分子の限外濾過などの新しい技術が開発されている。
この精製手段によると、分子量範囲の上限または下限の
分子量を有するHA分画を排除することができる。例え
ば、EPO特許No.01238572(1990年7月25日認可)には、
250,000〜350,000ダルトンの平均分子量を有するヒアル
ロン酸ナトリウムの分画を得るための方法が記載されて
いる。この方法は、有機体原料の抽出とそれに続くパパ
インによる酵素脱タンパク質化によって直接得た生成物
を30,000の分子カットオフを有する膜(即ち、30,000を
越える分子量を有する分画だけを捕捉する膜)による2
回の分子限外濾過を用いる。この分画操作は炎症性の2
次作用のない生成物を得るのに重要であると考えられる
が、その理由は、このような作用の原因となる分画が低
分子量(例えば、約30,000ダルトン)分画であるためで
ある。200,000の排除限界を有する膜(即ち、200,000ダ
ルトンを越える分子量を有する分画を捕捉する膜)を用
いてさらに分子濾過を行なった後には、得られた濾過さ
れた生成物は50,000〜100,000ダルトンの平均分子量を
有する分画(この特許ではHYALASTINEと称されている)
であり、一方、膜上に残った部分は500,000〜730,000の
平均分子量を有するヒアルロン酸ナトリウム分画(この
分画はHYALECTINと称されている)である。
発明の要約 本発明は、高純度かつ特定の分子量範囲を有するヒア
ルロン酸の分画を製造するための別法を提供するもので
ある。この分画は眼科手術において興味ある適用性を有
している。即ち、この生成物は極めて許容性が高く、炎
症性ではなく、そして手術後の合併症を引き起こすこと
がない。さらに、この生成物は、手術後の合併症(特
に、高すぎる眼圧など)を引き起こすことなく手術後に
そのまま残しておくことができるという大きな利点を与
え、従って、現在までの慣例であったその除去中の取扱
いに関係した危険を減少させる。ナトリウム塩の形態に
あるこの純粋なヒアルロン酸の新規な分画を、以下の記
述においては「HA−1」の名称で呼ぶ。
発明の詳細な説明 本発明の発見によれば、全ヒアルロン酸またはそれら
の塩(特に、ナトリウム塩などのアルカリ塩)を精製す
る方法において、そのような酸または塩を特定の型の4
級アンモニウム塩に変換する操作を有利に介在させるこ
とができる。この塩化は、精製工程のいずれかの段階で
行なうことができる。これら4級アンモニウム塩はある
種の有機溶媒(非プロトン性溶媒などであり、特にN−
メチルピロリドンなど)に容易に溶解するので、このよ
うな溶媒を用いて該塩を水相から抽出することができ、
従って、従来技術に記載されている方法と比較すると特
別かつ追加の精製法を与える(工程の最後に得られる生
成物の純度に影響するのが明らかな操作)。4級アンモ
ニウム塩へのヒアルロン成分の変換は、例えば、他の塩
(特に、NaClなど)を含むナトリウム塩の水溶液を、4
級水酸化アンモニウム(例えば、水酸化テトラブチルア
ンモニウム)でスルホン酸樹脂を処理することにより得
られる4級アンモニウム塩基で塩化された形態の巨大分
子スルホン酸イオン交換物質(例えば、テトラブチルア
ンモニウム塩の形態で調製されたDOWEX M−15樹脂)を
含むカラムまたは反応器を用いて処理することにより行
なうことができる。アンモニウム塩が溶出液中に通過
し、イオン交換物質により水で完全に溶離する。この水
性抽出物を蒸発乾固させ、多糖のアンモニウム塩からな
る残留物を上記溶媒のいずれかに溶解し、次いで不溶性
の固体部分を濾過する。
従って、本発明の方法は、そのより一般的な態様にお
いては、ヒアルロン酸またはその分子分画のいずれかま
たはそれらの塩のいずれかを、低級(C1-6)脂肪族ヒド
ロカルビル置換基を有する対応する4級アンモニウム塩
に変換することによって酸または酸分画またはそれらの
塩を精製することを特徴とする。
第2に、本方法は、ヒアルロン酸またはその分子分画
のいずれかの4級アンモニウム塩を、そのような塩を溶
解することができる有機溶媒中に集めること、濾過した
溶液から金属塩の形態のヒアルロン酸またはその分子分
画を回収すること、および所望により、このようにして
得た塩を、例えば自体既知の方法でさらに精製すること
を特徴とする。
即ち、本発明は、動物器官および全抽出物から多糖を
抽出する方法において(ここで、本発明の精製法は、分
子分画の分断および分離を行なう操作を含む工程の任意
の適切な段階で行なうことができる)、そのような分画
をさらに加工する際に、ならびに、既に単離した分画
(純粋または不純、新規または既知)をさらに精製する
際に、ヒアルロン酸の4級アンモニウム塩を利用するこ
とに関する。
先に記述したように、ヒアルロン多糖の変換は精製工
程の任意の適切な段階で行なうことができ、当業者な
ら、選択した種々の既知工程の特定の組合せによって決
まる基準に従ってそれぞれの特定の場合に選択すること
ができるであろう。これらの通常かつ既知の工程には、
基本的に、および一般的に言って次の工程が含まれる: (1)予め細断およびホモジナイズした動物器官からの
多糖の抽出(そのナトリウム塩の状態であるのが一般的
かつ普通である):通常、これは水と混合しうる有機溶
媒(例えば、エタノールまたはアセトンなどの脂肪族ア
ルコールまたは低級C1-6脂肪族ケトン)を用いて行な
う; (2)適当な溶媒による抽出、または緩衝剤(例えば、
塩酸システイン−リン酸)の存在下でのタンパク質加水
分解酵素(例えば、パパイン、ペプシン、トリプシンま
たはプロナーゼ)による(1)で得た抽出物の水溶液の
消化によるタンパク質物質の除去; (3)(1)または(2)に従って得た抽出物の透析; (4)既知の殺菌剤(例えば、塩化ナトリウム溶液中の
塩化セチルピリジニウム)によ上記段階のいずれかで得
た溶液の滅菌:通常、この操作は数回繰返す; (5)異なる分子量を有するヒアルロン多糖分画または
それぞれの塩の分離、または所望ではない分画の除去
(例えば、限界域分子量を有する分画、即ち指定した分
子量範囲から離れすぎている分画の除去):この操作は
分子の限外濾過によって行なうのが好ましい(例えば、
既知の方法で); (6)適当な有機溶媒(例えば、アルコール)を用いる
沈澱による水溶液からの精製分画またはそれぞれの塩
(例えば、ナトリウム塩)の単離。
これら工程の順序、そして恐らくは、従来技術で既に
使用されている他の工程または当分野の専門家によって
設計された他の工程の順序も大きく変化することができ
る。本発明の特徴的な工程、即ち、4級アンモニウムイ
オンの塩化は、最大の技術的効果が期待されるときに任
意かつ好都合に挿入することができる。
多糖成分のアンモニウム塩は、このような塩を溶解し
うる上記の溶媒(例えば、具体的に後記する溶媒)を用
いてイオン交換樹脂から直接取ることができるが、この
アンモニウム塩を最初は水で抽出し、蒸発乾固させるの
が好ましい。このようにして単離したアンモニウム塩を
上記の溶媒中に集め、次いでこの溶液を濾過する。
本発明の方法を実施する1つの具体的な方法は、上記
順序の上記操作の組合せの工程(2)と(3)の間に挿
入を行なうことによって得られる。既知の精製方法およ
び本発明の特徴的な工程(即ち、ヒアルロン酸の金属塩
の4級アンモニウム塩への変換)はさておき、本発明の
別の具体的な態様によれば鉄イオンのキレート化試薬を
好ましくは上記の抽出工程(1)において使用すること
が可能である。実際のところ、最初のヒアルロン酸抽出
物中に常に存在する鉄イオン(使用した動物器官)の血
液残留物に由来する)が多糖鎖の脱ポリマー化過程の原
因であることが知られている。金属イオンの除去は比較
的高分子量のヒアルロン分画を得る際に極めて有用であ
ることがわかっており、これをキレート化によって行な
うことができる。この方法を採用することによって、高
分子量のヒアルロン酸またはその塩を得ることが恐らく
は可能であるだけではなく、上記の鉄イオンが全く存在
しないが故に水溶液中で安定な特に純粋な生成物を得る
ことも可能である。
従って、本発明の好ましい目的は、ヒアルロン酸およ
び/またはその塩のいずれかを含む動物器官を鉄イオン
のキレート化剤の存在下に水と混合しうる有機溶媒で抽
出し、もはや鉄イオンが存在しなくなるまでこの操作を
繰返し、これら洗液の予め乾燥した残留物をタンパク質
加水分解試薬と適当な緩衝液の存在下の水性溶媒中に集
め、この溶液(全ての固体残留物を予め除去しておく)
を低級(C1-6)脂肪族基との4級アンモニウム塩の1つ
の形態にある巨大分子スルホン酸樹脂からなるイオン交
換器に通すことを特徴とする方法からなる。次いで、こ
のイオン交換器から得た溶出液を乾燥し、ヒアルロン酸
およびその分画の4級アンモニウム塩を溶解しうる有機
溶媒中に溶解する。次いで、この有機溶液にハロゲン化
ナトリウム(塩化ナトリウムまたは臭化ナトリウムな
ど)の水溶液を添加することによってアンモニウム塩を
ナトリウム塩に転換する。次いで、このようにして得た
ナトリウム塩の水溶液を水と混合しえない有機溶媒で抽
出し、所望により、透析を繰返す。次いで、得られた溶
液を殺菌剤で処理し、所望により、殺菌後に得られた溶
液を巨大分子濾過にかけてもよい。次いで、所望ではな
いヒアルロン多糖分画の全てを捨て、ヒアルロン酸ナト
リウムの所望の分画を自体既知の方法で単離する。
本発明に従って4級アンモニウム塩を溶解するために
用いる溶媒は、非プロトン性溶媒、例えばN−アルキル
ピロリドン、特にN−メチルピロリドン、ジアルキルス
ルホキシド、ジアルキルカルボキシアミド、例えば低級
(C1-6)ジアルキルスルホキシド、特にジメチルスルホ
キシド、および低級(C1-6)脂肪族酸の低級(C1-6)ジ
アルキルアミド、例えばジメチルもしくはジエチルホル
ムアミドまたはジメチルもしくはジアセチルアセトアミ
ドである。
イオン交換樹脂を調製するために使用され、従って本
発明の特徴的なヒアルロン酸アンモニウム塩を調製する
ために使用されるテトラアルキルアンモニウム塩基は低
級脂肪族基を有する塩基、好ましくは1〜6個の炭素原
子を有するアルキルを有する塩基である。テトラブチル
アンモニウムイオンで塩化された樹脂を用いるのが最も
好ましい。
ヒアルロン酸、その分子分画およびその塩の抽出、精
製および単離の工程に用いる上記の組合せにおいて、特
に本発明の好ましい方法を構成する上記組合せにおい
て、以下の試薬を用いるのが好ましい。
(a)動物器官からなる出発原料の抽出用として:エタ
ノールまたはアセトン; (b)鉄イオンのキレート化剤として:1,10−フェナン
トロリンまたはジメチル誘導体; (c)タンパク質加水分解試薬として:既に挙げたも
の; (d)4級アンモニウム塩の溶媒として:N−メチルピロ
リドンまたはジメチルスルホキシド; (e)アンモニウム塩の有機溶液から得たナトリウム塩
の水性抽出物の精製用の溶媒として:塩化メチレン、酢
酸エチル; (f)殺菌剤として:リン酸緩衝剤の存在下の塩化セチ
ルピリジニウム; (g)恐らくは限外濾過の後に、精製された水溶液から
ナトリウム塩を沈澱させるための有機溶媒:エタノー
ル。
上記の工程において、一層純粋な最終産物を成功裏に
得る際にさらに使用しうる変法を導入することもでき
る。例えば、上記した種類の殺菌剤[即ち、複素環式核
を有し、長鎖のアルキル(例えば、セチル)を含む4級
アンモニウム塩、例えば先に挙げた塩化セチルピリジニ
ウム]の使用は、ヒアルロン酸ナトリウムの溶液にこれ
らを添加するとヒアルロン酸のイオンとで対応するアン
モニウム塩を成功するので、同時に精製工程として作用
することができる。これらの塩は水溶液中で沈澱し、従
ってこの処理は、その後の再沈澱の繰返しと沈澱の洗浄
および次いで行なうNaCl溶液中への溶解によって、超精
製された生成物を単離するためのヒアルロン酸ナトリウ
ムの溶液を得ることを可能にする。これらの生成物は眼
科手術の際に使用するのに特に適している。
分子の限外濾過は自体既知の方法で行なう。即ち、例
えば200,000以上の比較的高い分子量を有する分画を捕
捉する膜を使用し、所望により、この分離した分画を濾
過した生成物および膜の両方から回収することができ
る。本発明の方法を実施する際の特に重要な方法は、低
分子量のヒアルロン分画を排除する分子限外濾過と上記
の化学的な精製操作を組合せることである。このような
分画は、上記のEPO特許No.0138572(1990年7月25日認
可)に記載されている分画について報告されているよう
に、治療用の産物における炎症作用の開始の原因である
ことが認められている。
従って、本発明の別の好ましい目的は、精製操作の細
部の組合せに関するものであり、所望の部分において、
分子限外濾過を行なって低分子量分子分画、特に30,000
以下の分子量を有する分画を排除する上記方法である。
この方法により、より正確には例示の実施例1および2
に記載した詳細に従うことにより、治療学的な見地から
極めて有用であり、かつ最初に言及したようにHA−1の
名称を有する、ヒアルロン酸ナトリウムの分画が得られ
る。これを眼科手術に用いるのが特に重要である。
眼科手術の際の生成物の使用 文献に記載されており、眼の手術への使用が推奨され
ているヒアルロン酸は、絶対的な完全性の基準を満たさ
ない。その理由は、高すぎる分子量の、従って高すぎる
粘度の炎症性物質および成分の両残留物または痕跡物が
存在するために、それらヒアルロン酸を手術(例えば、
白内障の手術)の後にその場所に残すことができないた
めである。さらに、これらは先に言及したように望まし
くない危険な眼圧の上昇を引き起こすことがある。
手術中に前眼房に導入した外性のHAは、手術後の眼内
圧にネガティブな作用を発揮することがなく、また、眼
内環境において炎症性の結果を誘発しないはずである。
この前者の悪い作用は、極めて粘度の高い非常に高分子
量のHAを使用した後に、文献に繰返し記載されていた
[Binkhorst C.D.:眼内水晶体手術にHealonを使用した
後の炎症および眼内圧:Am.Intra−Ocular Implant.So
c.,6(4),340−341,1980;Pape L.G.:Healonを用いる
水晶体移植のカプセル内およびカプセル外法:Am.Intra
−Ocular Implant.Soc.,6,(4),342−343,1980;Passo
M.S.ら:Healonを用いる白内障手術の後の眼内圧:ARVO
abstracts,10,10:45,1981;Percival P.:Boberg Ans水晶
体とヒアルロン酸ナトリウム(Healonid)を用いる実
験:Trans.Ophthal.Soc.UK,102,(2),294−297,1982;M
cRae S.M.ら:角膜内皮および眼内圧に及ぼすヒアルロ
ン酸ナトリウム、硫酸コンドロイチンおよびメチルセル
ロースの作用:Ann.J.Ophthalmol.95,332−341,1983]。
この経験により、手術後に生理学的食塩水ですすぐこ
とによって物質を除去することが推奨される結果になっ
た。Bersonら[Berson F.G.ら:摘出したヒトの目のヒ
アルロン酸ナトリウムによる水流の遮断:Am.J.Ophthalm
ol.95,668−672,1983]は、死後摘出したヒトの目にお
いてこの望ましくない現象の機序を研究し、導入した物
質の極めて高い粘度による、前眼房における生理学的は
排水の促進の機械的遮断が基本的な原因であることを示
唆した。
Balazsの米国特許(No.4,141,973;第13欄を参照)に
記載されている1,586,000の分子量を有するヒアルロン
酸ナトリウム分画は、その表示された物理化学的および
生物学的性質に鑑みると、市販されている最良の眼用製
品のようである。これは「Healon」の名称で知られてい
るものであり、上記の不都合を免れているものではな
い。即ち、その分子量は本質的に高すぎ、従って、ある
種の目の手術用には不適切な粘度を有している。
上記の特許において消炎作用を測定するために用いら
れている試験は良好なデータを与えているが、Healonは
眼圧の上昇などの手術後の合併症を引き起こすので、例
えば白内障の手術などの後にその場所に残すことができ
ない。
Dale P.De Voreの米国特許No.4,920,104(Med Chem P
roducts,Inc.Acton,Mass.に譲渡)には、45,000〜64,00
0cStの運動粘度を有し、1,000,000〜2,000,000ダルトン
の範囲の平均分子量を有するヒアルロン酸ナトリウムを
含有する、生理学的食塩溶液中のヒアルロン酸ナトリウ
ムの粘弾溶液が記載され、特許請求されている。この産
物も目の手術に使用することが挙げられており、手術後
の副作用が少ないことから、特に手術後の眼圧の上昇が
抑制されることから、他の調製物よりもさらに有利に使
用することができると記載されている。
しかし、この特許の表1はこの産物をそのまま残した
ときに手術後の眼圧の上昇が存在することを示してお
り、第4欄の表2および3からわかるように、この産物
も手術後に除去しなければならない。
眼科において使用するための別のヒアルロン酸ナトリ
ウム分画が欧州特許No.0138572に記載されているが、こ
れは500,000〜730,000ダルトンの平均分子量を有してい
る(HYALECTIN)。これは球内液の置換用に好都合に用
いることができ、また、白内障や眼移植などの目の手術
にも使用される。しかし、手術後に除去することなく、
手術中の前眼房内の正しい間隙を保つことができ、硝子
体の反応に釣り合うことができ、眼内構造に対して有効
な保護作用を持つことができるさらに大きな粘弾性を有
する産物が必要とされていた。我々が調べたところによ
ると、文献に記載され、上記した目の手術に使用される
高分子量の産物は常に手術後に除去しなければならなか
った。本発明の利点は、抽出溶液に鉄イオンのキレート
化剤を添加し、こうして低分子量の分画に脱ポリマー化
することを妨げることによって得られる、生物に残存さ
せることを不可能にする分画または不純物を含まない、
比較的高分子量のヒアルロン酸ナトリウムの分画を得る
ために元の方法に工夫が加えられたことにある。従っ
て、本発明の新規な分画HA−1は当分野において新規で
あり、大きな進歩を示すものである。
実施例1および2に記載した方法によって得ることが
できる本発明の分画「HA−1」は次の性質を有してい
る。
粘度:Ubbelhode吊下げ水平粘度計を用いてpH7.0の0.15M
NaCl中にて25℃で測定したときに、14.5〜21dl/gの範
囲の固有粘度数。この値は、750,000D〜1,230,000D(好
ましくは、925,000〜1,230,000D)の範囲の平均分子量
に対応する。
タンパク質含量:Lowry試験[Lowry J.ら:フォリン・フ
ェノール試薬による タンパク質の測定:J.Biol.Chem.193,265−275,1951]で
測定したときに、アルブミンで表して0.2%を越えない
タンパク質含量。
U.V.:1%(w/v)水溶液で測定したときに、1.0A.U.を越
えない257nmおよび280nmのU.V.吸収。
動的粘度:pH7.0の0.15M NaCl中の1%(w/v)溶液の動
的粘度が、20℃の温度でU.S.Pharmacopia XXII版(91
1)の1619頁に記載されているような回転粘度計を用い
て、規定された剪断速度で以下の限界を越えない:剪断速度 動的粘度(mPa.s、20℃) 1s−1 20000mPa.sを越えない 10s−1 2000mPa.sを越えない 100s−1 1000mPa.sを越えない 350s−1 500mPa.sを越えない 硫酸化されたムコ多糖:適当な参照物質を用いて、誘導
結合したプラズマの装置(I.C.P.)で測定したときに、
イオウとして0.07%を越えない含量。
鉄:原子吸収またはI.C.P.法によって測定したときに、
10ppmを越えない鉄含量。
安定性:固有粘度数の評価によって測定して対応する平
均分子量の減少で表したときに、自然放置および熱滅菌
した分画HA−1の生理学的pHの緩衝化等張溶液の安定性
が、以下の限界を越えない: ・初期値の97%(25℃で6カ月保存); ・初期値の75%(118℃で32分間滅菌); ・初期値の80%(121℃で16分間滅菌); ・初期値の90%(124℃で8分間滅菌)。
本発明のヒアルロン酸分画HA−1の優れた性質を以下
の実験により示すことができる: サルにおけるHA−1分画の眼内許容性 目 的 この試験は、HA−1を眼の硝子体へ注射した後のサル
における眼の許容性を評価するために行った。
材料および方法 1.試験種 6匹の若年成体雌性カニクイザル[マカク属ファシク
ラリス(Macaca fascicularis)]を本実験のために使
用した。これらは健康であり、検出可能な眼の病変はな
かった。
眼の手術に用いられる粘弾性の生成物の眼許容性の実
験に最も良い種であると考えられるため、霊長類を本実
験のために選択した。
眼許容性実験に以前用いていたヨザルは現在絶滅の危
機に瀕した種であり法的な保護を受けているため、カニ
クイザルを選択した。
2.実験群および関連の処置: 群の指定および投与量 以下の計画に従ってサルを1度処置した: 3.化合物の調製および投与: 手術の日にペントバルビタールナトリウムを追加した
塩酸ケタミンでサルを麻酔した。次いで局所用の1.0%
トロピカミド(Mydriacyl,Alcon Laboratories)で瞳孔
を散大させた。虹彩、結膜、付属器および前方部分をス
リット−ランプ生体顕微鏡で検査し、後方部分を倒像検
眼鏡で検査した。0.5%ポビドンヨードおよび滅菌食塩
水で2度洗浄して洗い流すことにより眼瞼周囲の皮膚を
手術のために準備した。滅菌布および眼瞼鏡を設置し、
小歯鉗子で眼球を安定させた。鋭利なおよび鋭い切開に
より、上縁から約10mmの部分を上縁に平行して、約10〜
15mmの長さで、縁を基部とする結膜皮弁を開いた。結膜
およびテノン襄を通って上強膜までこの切開を行った。
縁へ前方に切開することにより皮弁を調製し、毛様体輪
を覆っている、下に横たわる強膜を露出した。縁から約
5〜6mmを約3mm間隔の傷で、7−0Vicyrl(Ethicon)の
強膜内さし縫い縫合をした。
25−ゲージの針を用いて0.5mlの硝子液を吸引し(2
匹の動物においては0.4mlだけ吸引し得た);硝子体を
等量のHA−1(12mg/ml)または滅菌食塩水で置換し
た。漏出を防ぐためにさし縫い縫合をしっかり締めて結
膜皮弁を戻した。抗生物質の軟膏を局所的に塗った。投
与の前および投与約48時間後に血球計を用いて、吸引し
た硝子体について硝子体細胞のカウントを行った。
4.観察および記録: 手術の約48時間後に、動物を麻酔して眼内部の検査を
行った。既述のように麻酔、散大および検査を行った。
問題の眼がHA−1を注射されたものか対照物質を注射さ
れたものかについては盲検法により検査を行った。以下
の眼の評価スケールのための標準記号で示されるように
眼のパラメーターを等級付けた。
結膜の浮腫、充血および分泌物; 角膜の浮腫、ヘム、細胞および発赤: 0=正常 +1=軽度 +2=中度 +3=重度または大規模 硝子体の透明度: 0=透明 1=かすかな濁り−基底部が見える 2=中度の濁り−基底部がわずかに見える 3=濁り−赤い基底部の像 4=濁り−灰色の基底部の像 5=基底部が見えない 既述のようにポピドンヨード溶液を用いて吸引のため
に眼を調製した。眼瞼鏡を設置し、眼球を小歯持針器で
安定させた。硝子体(0.1〜0.2ml)を、上側頭四分円の
縁から6mmを結膜および強膜を通して直接吸引した。元
の手術部位を避けるように注意した。血球計を用いて炎
症性細胞をカウントいた。局所用の抗生物質軟膏を再び
塗った。
結 果 結果(表1)は、対照物質(食塩水)に比較した場合
にHA−1が非常に良く許容され、顕著な眼の炎症を生じ
なかったことを示している。
食塩水群の2匹の動物は軽度の水性細胞の浸潤および
発赤を示した。対照の硝子体の白色細胞数はmm3当たり1
0〜60細胞の範囲にあった。HA−1を注射したある眼に
おいては、軽度の水性細胞の浸潤および発赤が示され
た。硝子体白色細胞数は試験眼においてmm3当たり0〜3
0細胞の範囲にあった。
従って、食塩水の対照に比較して、HA−1は硝子体内
置換の後の眼組織により非常に良く許容されることが結
論付けられる。
後眼房眼内水晶体移植を伴う水晶体襄外白内障摘出の
ための手術においてHealonとHA−1の効力を評価するた
めの臨床実験を以下に示す。
目 的 以降に記載する実験により、2つの臨床実験における
白内障摘出および眼内水晶体移植において主たる市販品
である粘弾性物質(Healon)に比較したHA−1の効力お
よび安全性を評価した。第一の臨床実験において、同じ
実験条件(両方とも手術後に吸引)でHA−1およびHeal
onを試験した。第二の実験は、特に手術後の眼内圧およ
び内皮細胞数の上昇に関するHA−1の安全性に焦点を当
てた:この第二の実験(両粘弾性物質を手術後に吸引し
た第一の実験とは異なる)においてHA−1は、眼から吸
引したHealonとは異なり、手術が終了した時点で除去し
なかった。
材料および方法 1.実験計画: 両実験のための計画は、無作為化、並行群、覆面の観
察者(別々の研究者が追跡調査を行った)、後眼房眼内
水晶体移植を伴う水晶体襄外白内障摘出におけるHealon
に対するHA−1の評価により行った。各実験において、
老人性白内障の一次診断を受けた患者および18歳以上の
ものを適格であるとした。
具体的には以下の通りである: ・第一実験において、217名の患者を集め、約3:1(HA−
1:患者161名、Healon:患者56名)の比に従い無作為化を
行った。
両粘弾性物質を手術後に吸引した。
実験期間は、手術前の評価、手術の進行および手術直
後の追跡調査期間を含んだ。本実験において、眼内圧を
手術後3時間および手術の1、7および30日後に追跡調
査で測定した。
・第二臨床実験において91名の患者を集め、約1:1の比
に従いHA−1(45)またはHealon(46)に無作為化し
た。
本実験において、第一実験と同様に吸引したHealonと
は異なり、HA−1は手術後に吸引しなかった。
実験期間(およびHA−1に対する関連の実験物質)は
第一実験で既述したものと同じである。
本実験において、手術後の眼内圧を手術の1、3、6
および9時間後(第一実験よりも頻繁)および手術の
1、7、30およびさらに90日後の水席調査で測定した。
本実験には始点および手術の90日後の顕微鏡観察も含め
た。
2.データの分析および統計学的方法: 中央および処置群の比較可能性(α=0.10)および安
全性および効力(α=0.05)を評価するために統計学的
分析を行った。フィッシャーの完全検定、t−検定、記
述統計値を用いてデータを評価した。
3.実験集団および特性: 合計308名の患者について実験を行った。それらを以
下に示す: ほとんどの人口統計学的、医療または白内障の特性に
関して、各実験における2つの処置群の間にはいかなる
実質的な差異もなかった。
4.手術: 調製および方法:後眼房眼内水晶体移植を行う、併発症
を伴わない老人性/成人水晶体襄外白内障摘出に対する
研究者の標準的な手術法により手術を行った。手術前
(予防的)薬物療法、麻酔および他の手術中の投薬は研
究者の標準的な方法に従い行ったが、眼用抗高血圧薬の
使用はしなかった。切開前の眼内圧はホーナン(Hona
n)眼内圧降下器、“Super Pinky"または手による圧力
を用いてできるだけ低下させた。粘弾性物質(HA−1お
よびHealon)を以降に記載するように用いた。
第二臨床実験において用いられるHA−1をその場所に
入れたままにしておく以外は、薬物を手術後に除去し
た。
手術の進行を容易にし、眼組織を保護するなどのため
にHA−1およびHealonの両方を後眼房に挿入した。具体
的には次の通りである: 第一実験: ・用いたHA−1の平均量(12mg/mlの濃度で0.568ml)は
用いたHealonの量(10mg/mlの濃度で0.439)よりも顕著
に多かったが、その差はわずか0.129mlであった。
第二実験: ・用いた粘弾性物質の平均量には有意差はなかった:本
実験において平均量は0.957(HA−1)および0.833(He
alon)であった。
5.評価: 手術前、手術中および手術後に以下の試験を実施し
た: a)手術前の評価、例えば以下の事項を評価した。
・視力(最も良く現れる)、眼圧測定、厚度測定法(角
膜の厚さについて)およびスリットランプおよび検眼鏡
検査による発見 ・顕微鏡観察(第二実験のみ):10の選択された中央の
角膜の位置で顕微鏡観察により内皮細胞をカウントし
た。各々のカウントを適当な因子により調整し、1平方
ミリメートル当たりの細胞数を得、平均して1平行ミリ
メーター当たりの典型的な細胞数を得た。
b)手術後の評価、例えば: ・眼内圧(眼圧測定による)を以下の時点で計測した: ・手術後3時間(第一実験) ・手術後1−3−6−9時間(第二実験) ・検眼鏡およびスリットランプによる検査、厚度測定、
眼圧測定、顕微鏡観察(この最後のものは内皮細胞カウ
ントのため第二実験についてのみ行った)および視力の
測定(追跡調査で)を以下の時点で実施した: ・第一実験においては1−7−30日 ・第二実験においては1−7−30−90日 結 果 1.手術の評価−用いた粘弾性物質の取り扱い特性: 両臨床実験における各処置群の大きな割合において粘
弾性物質は水晶体移植を容易にするものと評価された。
2.手術後の合併症: 2a)第一臨床実験 表2からわかるように: ・最も高い合併症の百分率(全患者の7.9%)は手術と
1日目の間に発生し、一方でより少ない割合が7日およ
び30日に報告された。
・手術後1日目に合併症を患っているHealonで処置した
患者の割合(14.3%)は、HA−1で処置した患者の割合
(5.7%)より2.5倍高かった。この差異は統計学的に有
意である(フィッシャーの両側完全検定によりp=0.07
9y)。7日および30日における差異は統計学的に有意で
はなかった(フィッシャーの両側完全検定によりp>0.
6)。
合併症には、眼内圧の30mmHgまたはそれ以上への上昇
(7/158=HA−1処置患者の4.4%、5/56=Healon処置患
者の8.9%)および角膜浮腫、虹彩炎、結膜炎、前房出
血、黄斑浮腫、創傷の漏出、毛様体炎膜および結膜下出
血が含まれた。
手術前および手術後(3時間および1−7−30日)に
得られる眼圧測定によるデータをまとめた表3からわか
るように: ・処置群間で平均眼内圧におけるいかなる有意な差異も
生じなかった;しかし、Healon処置患者は3時間および
1日でより大きな平均眼内圧の上昇があり、1日ではHA
−1処置患者より有意に大きな眼内圧の標準偏差を有し
た。
スリットランプ、厚度測定(角膜の厚さに対する)お
よび検眼鏡検査により2つの群の間にいかなる差異も現
れなかった。
2b)第二臨床実験 ・HA−1処置患者(28.6%)よりもわずかに高い割合の
Healon処置患者(37.0%)について、手術後の合併症が
報告された(表4)。
合併症には、眼内圧の上昇(5/42=HA−1処置患者の
11.9%、11/46=Healon処置患者の23.9%)および前房
出血、創傷の漏出、硝子体出血、後襄混濁化、脈絡膜剥
離、虹彩萎縮および黄斑浮腫が含まれる。
・始点または1日から90日までのどの時点においても、
平均眼内圧または眼内圧の変化性のいずれについても2
つの処置群は統計学的に差異がなかった(表5)。手術
後最初の9時間で、Healon(眼から除去)およびHA−1
(そのまま残存)が標準偏差に関して主に異なる手術後
の眼内圧分布を生じたことが明らかである。Healon処置
患者は手術1時間後により大きな標準偏差および有意に
高い平均値を有し、HA−1処置患者は手術の6時間およ
び9時間後に比較的大きいがごくわずかに有意な標準偏
差を有していた。手術の1時間後に、Healon処理患者の
22.7%およびHA−1処置患者の10%が21mmHgまたはそれ
以上の眼内圧を有していた。手術の6時間および9時間
後に、HA−1処置患者の大きな割合(6時間で73.2%お
よび9時間で65.0%)およびHealon処置患者(6時間で
68.2%および9時間で71.4%)が21mmHgまたはそれ以上
の圧力値を有していた。
・第一実験で報告された観察に関して2群間に他のいか
なる差異も示されなかった。同様に、顕微鏡観察(内皮
細胞カウント)によっていかなる有意な差異も示されな
かった(表6)。
3.量的な結果: 視力の評価により、2つの粘弾性物質の効力は匹敵す
ることが示された。具体的には: ・第一臨床実験: 30日で視力が20/40に達したHealon処置患者(77.8
%)およびHA−1処置患者(84.7%)の割合の間に有意
差はなかった。
・第二臨床実験: 30日で視力が20/40またはそれ以上に達したHealon処
理患者(73.9%)およびHA−1処置患者(71.4%)の割
合の間に有意差はなかった。90日でその割合はほとんど
同一となった。
結 論 本明細書中に記載された2つの臨床実験の結果によ
り、白内障摘出および眼内水晶体移植におけるHA−1の
使用の有用な効力が示されている。特に、HA−1は良く
許容されることが示された。事実、この生成物により惹
起される手術後の合併症は、手術後に物質の除去を行う
という(第一臨床実験で記載したように)同じ実験条件
で試験したHealonよりも少ない(約2.5倍少ない)。手
術後の合併症のうち、眼内圧の上昇は特に考慮すべきで
ある。
両実験において、HA−1で処置した患者およびHealon
で処置した患者の手術後の経過が眼内圧に関して差異が
あったことに注目すべきである。HA−1およびHealonの
両方を手術後に除去した第一実験において、HA−1処置
患者に比較して、Healon処置患者のより高い割合で1日
目に21mmHg以上の眼内圧の上昇が示された。Healonとは
異なり手術後にHA−1が除去されなかった第二実験にお
いて、HA−1の手術後の眼内圧特性は同等であった。
従って、2つの粘弾性生成物のいくつかの側面は同等
であったが、手術後の合併症に関してこれらは異なるこ
とが結論付けられる:眼から除去されたHA−1よりも眼
から除去されたHealonは眼内圧のより大きな上昇と関連
しているようであり、その場所に残されたHA−1は手術
後に除去されたHealonに匹敵する手術後の眼内圧特性を
示す。
これらの結果に基づき、手術後の合併症を誘導するこ
となくHA−1をその場所に残しうることに注目すること
が重要である。この可能性は、以下の有用な利点を提供
する。
1.手術後にこの産物を抜取る工程が割愛されるので手術
を簡単にする。
2.操作による、即ち吸引中の合併症の危険を減少させ
る。このような危険の例は、手術過程に基づく外傷およ
びその対応する結果である。
また、本発明は活性成分として、ナトリウム塩の形態
のヒアルロン酸の新規な分子分画HA−1を含有する医薬
調製物(特に、中性pHの食塩水溶液の形態にある)に関
する。選択されるHA−1の濃度は、所望の粘度、例えば
約300mPax s(350s−1で)および約10,000mPa x s(1s
−1で)の粘度が得られる濃度である。
さらに、本発明は、目の手術、特に白内障の手術また
は水晶体移植において新規なヒアルロン酸ナトリウム分
画HA−1を使用することに関する。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明す
る。
実施例1 HA−1分画を得るための操作および分画の特
徴付け メンドリの冠(新鮮または凍結品)(3000g)をひき
肉機で細かく刻み、次いで機械的ホモジナイザーで注意
深くホモジナイズする。得られたペーストを、0.1%(w
/v)の特定の鉄キレート化剤を含む無水アセトンまたは
エタノール(10容量)を入れたガラス容器に移す。
1,10−フェナントロリン(C.A.R.N.66−71−7)また
はそのジメチル誘導体が有用なキレート化剤の例であ
る。ガラス容器と特定の鉄キレート化剤は、ヒアルロン
酸のナトリウム塩の脱ポリマー化過程を避けるために用
いる(この過程は、他の方法によると、鋼鉄製容器また
は血液残留物に由来する鉄イオンによって引き起こされ
ることがある)。
鉄イオンが完全に抽出されるまでメンドリの冠を処理
する[装置の対照:最大吸収波長での1cmセル中のアセ
トンまたはエタノール相におけるコンプレックス鉄−キ
レート化剤の吸光度(1,10−フェナントロリンの場合に
は510nm;0.005A.U.を越えない)]。
同容量の無水アセトンまたはエタノールを用いてさら
に洗浄操作を行なって残留する全てのキレート化剤を除
去する。この処理は、以下の試験「A」の結果がネガテ
ィブになるまで行なう。
試験「A」:アセトンまたはエタノールの相(5ml)
を中くらいの窒素流によって蒸発させる。この残留物を
水(5ml)に溶解し、キレート化剤の最大吸収の波長で
吸光度を測定する。
吸光度が0.1A.U.以下であるときにこの試験はネガテ
ィブであるとみなされる。
最終的な反応生成物を50rpmの速度で6時間攪拌し、1
2時間分離させ、次いで溶媒を吸い上げ、これを廃棄し
た。
この抽出過程は、廃棄される溶媒が適切な水分レベル
に到達するまで繰り返す(Karl−Fischer法)。
次いで、得られた物質を遠心し、適切な温度で5〜8
時間、真空乾燥する。この過程の収量は乾燥粉末が約50
0〜600gである。
次いで、この乾燥粉末(300g)を、乾燥粉末に対して
20:0.01〜20:1の比を与える量の塩酸システインを用
い、リン酸緩衝剤の緩衝化水性媒体により、適切なタン
パク質加水分解試薬(パパイン、ペプシン、トリプシン
またはプロナーゼ)(0.2g)による酵素消化過程に付
す。次いで、この混合物を60〜65℃の一定温度で24時
間、60rpmで攪拌する。CeliteR(60g)を加えて全体を2
5℃まで冷却し、攪拌をさらに1時間続ける。
透明な液体が得られるまで得られた混合物を濾過す
る。
蒸留水で2mg/mlまで希釈した上記の水溶液を、水酸化
テトラブチルアンモニウムで処理することによりテトラ
ブチルアンモニウム(TBA+)形態で得られる巨大分子
イオン交換樹脂DOWEX M−15を充填したカラムに導入す
る。
カラムから溶出した溶液を蒸発させ、乾燥残留物を適
当な容量のN−メチルピロリドン(または、ジメイルス
ルホキシド)に溶解して2mg/mlの濃度にする。
得られた溶液を濾過し、4℃まで冷却し、水(等容
量)を加える。次いで、酸化メチレンを用いて3回の洗
浄工程を行ない、それぞれについて低い方の相を捨て
る。次いで、高い方の相を臭化ナトリウム(NaBrはヒア
ルロン酸に対して3:1のモル比で用いる)を用いて4℃
で処理し、この水溶液をエタノール(3容量)の添加に
よって沈澱させ、この沈澱をエタノールで数回洗浄す
る。
この沈澱を水に溶解し、得られた溶液を透析にかけ
る。塩化ナトリウムを加えることによってこの溶液を0.
1Mにし、温度を50℃にする。60g/分で生成物を攪拌しな
がら、塩化セチルピリジニウム(45g)を加える。この
混合物を60分間攪拌し、次いでCeliteR(50g)を加え
る。攪拌を続けると生成物の温度が25℃まで下がり、生
成した沈澱を遠心によって集める。このようにして得た
沈澱を、0.05%塩化セチルピリジニウムを含む0.01M塩
化ナトリウム溶液(5L)に懸濁させる。これを50℃でさ
らに60分間攪拌する。温度を25℃まで低下させ、沈澱を
遠心する。
次いで、この洗浄過程を3回繰返し、最後にこの沈澱
を、0.05%塩化セチルピリジニウムを含む0.05M塩化ナ
トリウム溶液(3L)を入れた容器中に集める。これを60
g/分で60分間攪拌し、25℃の一定温度に2時間保った。
この上清を遠心によって除去する。
この過程を、0.05%塩化セチルピリジニウムを含む0.
1M塩化ナトリウム溶液を用いて数回繰返す。この混合物
を遠心し、その上清を捨てる。この沈澱を、0.05%塩化
セチルピリジニウムを含む0.30M塩化ナトリウム溶液に
分散させる(3:1)。
この混合物を攪拌し、沈澱と透明液の両方を集める。
沈澱に対する抽出をさらに3回繰返す[それぞれに同じ
水溶液(0.5L)を用いる]。
残留した沈澱を取り、透明な液体を1つの容器に集め
る。この液体の温度を、攪拌しながら50℃まで上昇させ
る。次いで、この液体を塩化ナトリウムで0.23Mにす
る。塩化セチルピリジニウム(1g)を加え、攪拌を12時
間維持する。この混合物を25℃まで冷却し、次いで、最
初はCeliteRパックで続いてフィルター(1u)で濾過す
る。
次いで、得られた溶液を30,000の分子排除限界を有す
る膜による分子限外濾過に付し、0.33M塩化ナトリウム
溶液を添加しながら元の容量の3倍を限外濾過する。塩
化ナトリウム溶液の添加を中断し、液体の容量を元の容
量の1/4まで減少させる。
このようにして濃縮した溶液を、95%エタノール(3
容量)を用いて25℃の温度で攪拌(60g/分)しながら沈
澱させる。この沈澱を遠心して集め、その上清を捨て
る。この沈澱を0.1M塩化ナトリウム溶液(1L)に溶解
し、95%エタノール(3容量)を用いてこの沈澱操作を
繰返す。
この沈澱を集め、そして、最初は75%エタノール(3
回)で、次いで無水エタノール(3回)で、3番目には
無水アセトン(3回)で洗浄する。
このようにして得た生成物(HA−1分画)は、750,00
0D〜1,230,000D(好ましくは、925,000〜1,230,000)の
範囲の平均分子量を有する。
このヒアルロン酸の収率は、元の新鮮な組織の0.6%
に等しい。
上記の方法によって得られる最終産物は次の性質を有
している: ・分子量:1,000,000D; ・固有粘度数:Ubbelhode吊下げ水平粘度計を用いてpH7.
0の0.15M NaCl中にて25℃で測定したときに、14.5〜21d
l/gの範囲の値;この値は、750,000D〜1,230,000D(好
ましくは、925,000〜1,230,000D)の範囲の平均分子量
に対応する; ・タンパク質含量:Lowry試験[Lowry J.ら:フォリン・
フェノール試薬によるタンパク質の測定:J.Biol.Chem.1
93,265−275,1951]で測定したときに、アルブミンで表
して0.2%を越えない値; ・U.V.吸光度:1%(w/v)水溶液で測定したときに、1.0
A.U.越えない257nmおよび280nmでの値; ・動的粘度:pH7.0の0.15M NaCl中の1%(w/v)溶液に
おいて、20℃の温度でU.S.Pharmacopia XXII版(911)
の1619頁に記載されているような回転粘度計を用いて、
規定された剪断速度で以下の限界を越えない:剪断速度 動的粘度(mPa.s、20℃) 1s−1 20000mPa.sを越えない 10s−1 2000mPa.sを越えない 100s−1 1000mPa.sを越えない 350s−1 500mPa.sを越えない ・硫酸化されたムコ多糖含量:適当な参照物質を用い
て、誘導結合したプラズマの装置(I.C.P.)で測定した
ときに、イオウとして0.07%を越えない値; ・鉄含量:原子吸収またはI.C.P.法によって測定したと
きに、10ppmを越えない値。
鉄含量について、HA−1分画と市販品から入手した他
のヒアルロン酸ナトリウム塩の溶液の間で比較試験を行
なった。
得られた結果(表7)は明らかに異なった鉄含量を示
している:HA−1分画は他の産物の鉄含量よりもはるか
に低い鉄含量を有している。 表7HA−1と他の産物の鉄含量(ppm) HA−1 試料A 試料B 試料C 鉄(ppm) <10 130 120 40 ・試料AはSODICHIM(ロット154)に対応 ・試料BはBIOCHEMO(ロット542)に対応 ・試料CはBIOTECHNOLOGY GENERAL(ロットB−25)に
対応 ・鉄イオン含量は約0.5gの物質について測定した(白金
るつぼ中で燃焼させ、その残留物を0.1M HNO3に再溶解
した)。
・安定性:固有粘度数の評価によって測定して対応する
平均分子量の減少で表したときに、自然放置および熱滅
菌した分画HA−1の生理学的pHの等張緩衝溶液の安定性
が、以下の限界を越えない: ・初期値の97%(25℃で6カ月保存); ・初期値の75%(118℃で32分間滅菌); ・初期値の80%(121℃で16分間滅菌); ・初期値の90%(124℃で8分間滅菌)。
HA−1の生理学的pHの等張緩衝溶液と市販品から入手
した類似のヒアルロン酸溶液の間で比較試験を行なっ
て、次の条件での安定性を測定した: ・自然放置(室温で6カ月保存); ・種々の条件での熱滅菌。
医薬用の原料および記載した目的で信頼できることが
既に証明されている装置を用いた。
具体的には、これらは次の通りである: ・以下の性質を有する無色のガラス製バイアル: ・ガラス:タイプ−1の硼ケイ酸ガラス(Ph.Eur.II
版); ・最小ガラス厚み:0.90mm; ・最大ガラス厚み:1.00mm; ・以下の性質を有するハロゲン化ブチルゴムで調製され
た栓: ・エラストマーの種類:クロロブチル; ・不活性充填剤:カオリン; ・顔料:二酸化チタンおよびカーボンブラック; ・加硫剤:酸化亜鉛; ・放出性:Ph.Eur.II版VI.2.3.1に準じる; ・アルミニウム製の取りはがし密閉; ・注射用水(Ph.Eur.II版に準じる)。
使用した試薬は分析グレードのものであった。
滅菌には、Fedegariオートクレーブ(FOF5 Superspec
tra型)を用いた。
固有粘度数は、吊下げ水平Ubbelhode型粘度計を用
い、pH7.0の0.15M NaCl中、25℃で測定した。
対応する平均分子量は、Mark−Houwinkの式によって
計算した[H.Mark:Z.Elektrochemie40,499,1934;R.Houw
ink:J.Prakt.Chem.157,15,1940]。
平均分子量の値は、脱ポリマー化の傾向をより適切に
評価するために最初の値の百分率(%)で表した。得ら
れた結果(表8および表9)から、HA−1は、HA−1よ
りも有意に高い鉄含量を有する参照試料(表7を参照)
よりも大きな安定性(少なくとも2倍大きい)を有して
いることがわかる。
上記の表8および表9において、試料A、BおよびC
は鉄含量の測定に用いたものと同じであり、0.002Mリン
酸緩衝液(pH7.5)中の0.9%(w/v)NaCl溶液中の約10m
g/mlのそれぞれの産物の溶液を次の試験に付した: (a)自然放置:室温(25℃)の暗所で6カ月間保存
し、3カ月毎にチェックする(表8を参照); (b)以下の条件によりオートクレーブで滅菌し、それ
ぞれの条件の開始時と終了時にチェックする: ・118℃で32分間(I c.と表示); ・121℃で16分間(II c.と表示); ・124℃で8分間(III c.と表示)。
実施例2 HA−1分画を得るための操作および分画の特
徴付け メンドリの冠(新鮮または凍結品)(3000g)をひき
肉機で細かく刻み、次いで機械的ホモジナイザーで注意
深くホモジナイズする。得られたペーストを、0.1%(w
/v)の特定の鉄キレート化剤を含む95%エタノール(4
容量)を入れたガラス容器中で処理する。
1,10−フェナントロリン(C.A.R.N.66−71−7)また
はそのジメチル誘導体が有用なキレート化剤の例であ
る。
ガラス容器と特定の鉄キレート化剤は、ヒアルロン酸
のナトリウム塩の脱ポリマー化過程を避けるために用い
る(他の方法によると、この過程が、鋼鉄製容器または
血液残留物に由来する鉄イオンによって引き起こされる
ことがある)。
鉄イオンが完全に抽出されるまでメンドリの冠を処理
する[装置の対照:最大吸収波長での1cmセル中のアセ
トンまたはエタノール相におけるコンプレックス鉄−キ
レート化剤の吸光度(1,10−フェナントロリンの場合に
は510nm;0.005A.U.を越えない)]。
同容量の無水アセトンまたはエタノールを用いてさら
に洗浄操作を行なって残留する全てのキレート化剤を除
去する。この処理は、以下の試験「A」の結果がネガテ
ィブになるまで行なう。
試験「A」:アセトンまたはエタノールの相(5ml)を
中くらいの窒素流によって蒸発させる。この残留物を水
(5ml)に溶解し、キレート化剤の最大吸収の波長で吸
光度を測定する。
吸光度が0.1A.U.以下であるときにこの試験はネガテ
ィブであるとみなされる。
最終的な反応生成物を50rpmの速度で6時間攪拌し、1
2時間分離させ、次いで溶媒を吸い上げ、これを廃棄し
た。
この抽出過程は、廃棄される溶媒が適切な水分レベル
に到達するまで繰り返す(Karl−Fischer法)。
次いで、得られた物質を遠心し、適切な温度で少なく
とも8時間、真空乾燥する。この過程の収量は乾燥粉末
が約500〜600gである。
次いで、この乾燥粉末(300g)を、乾燥粉末に対して
20:0.01〜20:1の比を与える量の塩酸システインを用
い、リン酸緩衝剤の緩衝化水性媒体により、適当なタン
パク質加水分解試薬(パパイン、ペプシン、トリプシン
またはプロナーゼ)(0.2g)による酵素消化過程に付
す。次いで、この混合物を60〜65℃の一定温度で24時
間、60rpmで攪拌する。反応終了時CeliteR(60g)を加
え、全体をさらに1時間攪拌する。得られた混合物を、
透明な液体が得られるまで濾過する。
塩化セチルピリジニウム(45g)を、60rpmで攪拌しな
がら加える。この混合物を60分間攪拌し、次いでCelite
R(50g)を加える。
このようにして生成させた沈澱を遠心によって集め、
0.05%セチルピリジニウムを含む0.01M NaCl溶液(5L)
に懸濁させる。
これを50℃で60分間攪拌し、次いで温度を25℃にし、
沈澱を遠心する。
この洗浄工程を3回繰返す。この沈澱を、0.5%塩化
セチルピリジニウムを含む0.05M塩化ナトリウム溶液(3
L)を入れた容器中に集める。
これを60rpmで60分間攪拌し、25℃の一定温度に2時
間保った。透明な上相を遠心して除去する。
この工程を、0.05%塩化セチルピリジニウムを含む0.
1M塩化ナトリウム溶液を用いて2回繰返す。この混合物
を遠心し、その上清を捨てる。この沈澱を、0.05%塩化
セチルピリジニウムを含む0.30M塩化ナトリウム溶液(3
L)に分散させる。
この混合物を攪拌し、沈澱と透明液の両方を集める。
同じ水溶液(1.5L)を用いて沈澱を2回抽出する。
透明な液体を1つの容器に集め、30,000ダルトンの分
子排除カットオフを有する膜による分子限外濾過に付
し、最初の容量の1/3まで濃縮する。
この濃縮した溶液を、テトラブチルアンモニウム(TB
A+)の形態で得られるDowexRM−15イオン交換巨大分子
樹脂で処理し、一晩攪拌する。
この懸濁液に、70/30(v/v)のNMP−H2O比が得られる
までN−メチルピロリドン(適当な量)を加える。次い
で、この混合物を濾過し、樹脂を除去する。
次いで、NaCl(適当な量)をこの溶液に加え、1M NaO
HによりpH>7.5にする。次いで、この溶液を塩化メチレ
ン(CH2Cl2)で2回洗浄し、それぞれにおいて下の方の
相を捨てる。上の方の相を、95%エタノール(3容量)
を用いて25℃の温度および60rpmで攪拌しながら沈澱さ
せる。
この沈澱を遠心して集め、上相を捨てる。
この沈澱を集め、最初は75%エタノールで、次いで無
吸エタノールで、そして最後にアセトンで洗浄する。
次いで、この洗浄した生成物を25℃の温度で少なくと
も20時間、真空乾燥する。この乾燥した生成物を、>1m
g/mlの溶液が得られるように逆浸透によって水に溶解す
る。適切量の塩化ナトリウムを加えて0.1〜0.4のモル濃
度を得、次いでこの溶液を1M NaOHでアルカリ性にす
る。次いで、この溶液を滅菌フィルターで濾過する。
この溶液を、95%エタノール(3容量)を用いて25℃
の温度で攪拌(60rpm)しながら沈澱させる。
この沈澱を遠心して集め、上相を捨てる。
この沈澱を集め、最初は75%エタノールで、次いで無
水エタノールで、そして最後にアセトンで洗浄する。
この洗浄した生成物を25℃の温度で少なくとも50時
間、真空乾燥する。
このようにして製造した生成物は、1,180,000の分子
量を有する。
医薬調製物の例 以下に例を挙げて、分画HA−1の可能性ある治療用医
薬調製物を説明する。これらは説明のためだけに挙げる
ものである。
製剤1:2mlのアンプル それぞれのアンプルは次の成分を含有する: ヒアルロン酸ナトリウム塩(HA−1) 24.0mg 一塩基性リン酸ナトリウム・2H2O 0.1mg 二塩基性リン酸ナトリウム・12H2O 1.2mg 塩化ナトリウム 17.0mg 注射用の水(この量まで) 2.0ml 製剤2:滅菌され既に充填された1.1mlの注射器 それぞれの注射器は次の成分を含有する: ヒアルロン酸ナトリウム塩(HA−1) 20.0 mg 塩化ナトリウム 9.350mg 一塩基性リン酸ナトリウム・2H2O 0.055mg 二塩基性リン酸ナトリウム・12H2O 0.660mg 注射用の水(この量まで) 1.1 ml 製剤3:0.2mlの1回用量の容器 それぞれの容器は次の成分を含有する: ヒアルロン酸ナトリウム塩(HA−1) 400.0mg 塩化ナトリウム 440.0mg 一塩基性リン酸ナトリウム・2H2O 5.0mg 二塩基性リン酸ナトリウム・12H2O 60.0mg 注射用の水(この量まで) 100.0ml 製剤4:0.2mlの1回用量の容器 それぞれの容器は次の成分を含有する: ヒアルロン酸ナトリウム塩(HA−1) 200.0mg 塩化ナトリウム 670.0mg 塩化カリウム 250.0mg 一塩基性リン酸ナトリウム・2H2O 5.0mg 二塩基性リン酸ナトリウム・12H2O 60.0mg 注射用の水(この量まで) 100.0ml 製剤5:5mlのファルコン それぞれのファルコンは次の成分を含有する: ヒアルロン酸ナトリウム塩(HA−1) 200.0mg 塩化ナトリウム 670.0mg 塩化カリウム 250.0mg 一塩基性リン酸ナトリウム・2H2O 5.0mg 二塩基性リン酸ナトリウム・12H2O 60.0mg エチル−マーキュリチオサリチル酸ナトリウム 5.0mg 注射用の水(この量まで) 100.0ml ここまでに本発明を説明したが、これを多くの方法で
変化させうることは明らかであろう。このような変法は
本発明の思想および範囲から逸脱するものとみなすべき
ではなく、当業者に自明であるこのような変化の全ては
以下の請求の範囲内に含まれるものとする。

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】750,000D〜1,230,000Dの範囲の平均分子量
    を有し、以下の性質を有するヒアルロン酸分画またはそ
    の塩: (a)Ubbelhode吊下げ水平粘度計を用いてpH7.0の0.15
    M MaCl中にて25℃で測定したときに、固有粘度数が14.5
    〜21dl/gの範囲内であること; (b)タンパク質含量がアルブミンで表して0.2%を越
    えないこと; (c)1%(w/v)水溶液で測定したときに、257nmおよ
    び280nmのU.V.吸収が1.0A.U.を越えないこと; (d)20℃の温度で回転粘度計を用い、規定された剪断
    速度で、pH7.0の0.15M NaCl中の1%(w/v)溶液の動的
    粘度が以下の限界を越えないこと;剪断速度 動的粘度(mPa.s、20℃) 1s−1 20000mPa.sを越えない 10s−1 2000mPa.sを越えない 100s−1 1000mPa.sを越えない 350s−1 500mPa.sを越えない (e)硫酸化ムコ多糖含量がイオウとして0.07%を越え
    ないこと; (f)鉄含量が10ppmを越えないこと;および (g)固有粘度数の評価によって測定して対応する平均
    分子量の減少で表したときに、自然放置および熱滅菌し
    た分画の生理学的pHの等張緩衝溶液の安定性が、以下の
    限界を越えないこと: ・初期値の97%(25℃で6カ月保存); ・初期値の75%(118℃で32分間滅菌); ・初期値の80%(121℃で16分間滅菌); ・初期値の90%(124℃で8分間滅菌)。
  2. 【請求項2】平均分子量が925,000〜1,230,000である請
    求項1に記載のヒアルロン酸分画。
  3. 【請求項3】(a)ヒアルロン酸またはその塩を対応す
    る4級アンモニウム塩に変換し; (b)該対応する4級アンモニウム塩を、そのようなア
    ンモニウム塩を溶解することができる有機溶媒に溶解
    し;そして (c)この溶液を濾過し、ハロゲン化ナトリウムで処理
    してヒアルロン酸をナトリウム塩の形態で回収する; ことからなるヒアルロン酸またはその塩の精製方法。
  4. 【請求項4】ヒアルロン酸の塩の水溶液を4級アンモニ
    ウム塩基で塩化された酸イオン交換物質に吸収させるこ
    とによって4級アンモニウム塩を形成させる請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】イオン交換物質が4級アンモニウム形態に
    あるDOWEX15交換物質である請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】ヒアルロン酸の4級アンモニウム塩を溶解
    させるために使用する有機溶媒が非プロトン性有機溶媒
    である請求項3〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】非プロトン性溶媒が低級ジアルキルスルホ
    キシドまたはジアルキルカルボキシアミドである請求項
    6に記載の方法。
  8. 【請求項8】非プロトン性溶媒がジメチルスルホキシド
    またはN−メチルプロリドンである請求項7に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】ヒアルロン酸の塩がナトリウム塩である請
    求項3〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】ヒアルロン酸のアンモニウム塩の対応す
    るナトリウム塩への変換が、有機溶媒中のヒアルロン酸
    のアンモニウム塩の溶液に臭化ナトリウムを添加するこ
    とによって行われる請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】(a)動物器官に由来するヒアルロン酸
    を鉄キレート化剤の存在下に第1の有機溶媒で抽出して
    鉄イオンを実質的に含まないヒアルロン酸含有抽出物を
    得; (b)該ヒアルロン酸含有抽出物をタンパク質加水分解
    試薬で処理し; (c)該処理したヒアルロン酸含有抽出物を4級アンモ
    ニウム塩の形態にある酸イオン交換物質と接触させ; (d)該イオン交換物質からの抽出物を、ヒアルロン酸
    の4級アンモニウム塩を溶解することができる第2の有
    機溶媒に溶解し; (e)工程(d)の混合物をハロゲン化ナトリウムで処
    理してヒアルロン酸の4級アンモニウム塩を対応するナ
    トリウム塩に変換し;そして (f)ヒアルロン酸の所望のナトリウム塩を単離する; ことからなるヒアルロン酸分画の製造方法。
  12. 【請求項12】ヒアルロン酸のナトリウム塩の水溶液を
    分子濾過に付してヒアルロン酸のナトリウム塩の所望の
    分子量分画を得る請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】ヒアルロン酸含有抽出物を分子濾過に付
    してヒアルロン酸の所望の分子量分画を得る請求項12に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】酸イオン交換物質が4級アンモニウム塩
    の形態にあるスルホン酸樹脂である請求項12または13に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】4級アンモニウム塩が最大6炭素原子の
    アルキル基を有するテトラアルキルアンモニウム塩であ
    る請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】テトラアルキルアンモニウム塩がテトラ
    ブチルアンモニウム塩である請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】第1の有機溶媒がエタノールまたはアセ
    トンであり、鉄キレート化剤が1,10−フェナントロリン
    である請求項11〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】ナトリウム塩が殺菌剤で処理される請求
    項11〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 【請求項19】殺菌剤が塩化セチルピリジニウムである
    請求項12に記載の方法。
  20. 【請求項20】ヒアルロン酸のナトリウム塩を、30,000
    Dの分子排除限界を有する膜による分子濾過に付す請求
    項12または13に記載の方法。
  21. 【請求項21】(a)メンドリの冠に由来する有機体原
    料を、アセトンまたはエタノールからなり、さらにフェ
    ナントロリンまたはそのジメチル誘導体を含む抽出溶媒
    で抽出して鉄イオンを実質的に含まない抽出物を得; (b)該抽出物を、パパイン、ペプシン、トリプシン、
    プロナーゼおよび塩酸システインからなる群から選ばれ
    るタンパク質加水分解試薬で処理し; (c)該処理した抽出物を、テトラブチルアンモニウム
    塩の形態のスルホン酸樹脂を充填したカラムと接触さ
    せ; (d)該カラムを溶離してヒアルロン酸のテトラブチル
    アンモニウム塩を含む溶液を得; (e)該溶液を乾燥してヒアルロン酸のテトラブチルア
    ンモニウム塩からなる残留物を得; (f)該残留物を非プロトン性溶媒に溶解し; (g)工程(f)の溶液を濾過し; (h)工程(g)の溶液を塩化メチレンで洗浄し; (i)工程(h)の溶液をハロゲン化ナトリウムで処理
    してヒアルロン酸ナトリウムを得; (j)該ヒアルロン酸ナトリウムを沈澱させ; (k)該沈澱を水に溶解し、この溶液を透析に付し; (l)該透析した溶液を処理してヒアルロン酸ナトリウ
    ムを沈澱させ; (m)該沈澱を30,000Dの分子排除限界を有する膜によ
    る分子濾過に付して、750,000〜1,230,000の分子量を有
    するヒアルロン酸のナトリウム塩を含む溶液を得る; ことからなるヒアルロン酸ナトリウム分画の製造方法。
  22. 【請求項22】請求項21の方法によって製造したヒアル
    ロン酸ナトリウム分画。
  23. 【請求項23】請求項1に記載のヒアルロン酸分画を活
    性成分として含有する医薬調製物。
  24. 【請求項24】眼科手術において使用するための請求項
    1に記載のヒアルロン酸分画。
  25. 【請求項25】眼科学の分野で使用するための請求項1
    に記載のヒアルロン酸分画。
  26. 【請求項26】白内障の手術または眼水晶体移植におい
    て使用するための請求項1に記載のヒアルロン酸分画。
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