JPH0813847B2 - ヒアルロン酸の分画法 - Google Patents

ヒアルロン酸の分画法

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JPH0813847B2
JPH0813847B2 JP62199087A JP19908787A JPH0813847B2 JP H0813847 B2 JPH0813847 B2 JP H0813847B2 JP 62199087 A JP62199087 A JP 62199087A JP 19908787 A JP19908787 A JP 19908787A JP H0813847 B2 JPH0813847 B2 JP H0813847B2
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善司 小川
守 関
義夫 茂木
博明 西山
佳美 井上
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は分子量分布が狭く任意の平均分子量に調製さ
れたヒアルロン酸又はその塩を採取する方法に関する。
〔従来の技術〕
ヒアルロン酸は保湿性にすぐれ、化粧品や外用塗布剤
に利用されている。また、医薬分野において白内障の手
術時の眼球保持剤として利用され、さらに関節炎・腎炎
など応用が展開されている、従来、任意の平均分子量に
調製さる法として加熱、酸アルカリ処理、超音波処理、
酵素処理等分解し、得られたヒアルロン酸またはその塩
を、水に溶解して分子過により分画する方法などが知
られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
サイエンス(Science)228,4705,1324〜1328(1985)
においてヒアルロン酸の分解物のうち、二糖類が4〜5
個連結したヒアルロン酸塩フラグメントである分画にお
いて脈管形成反応の誘発が認められるが、元の高分子量
のヒアルロン酸塩や徹底的に分解したものには脈管形成
能は認められないことが記載されておりある特定の分子
量範囲を有するヒアルロン酸が特定の用途及び効果を有
することが示唆されている。
しかしながらヒアルロン酸又はその塩の水溶液を限外
過やゲル過、ゲル浸透等のクロマトグラフィーでは
ヒアルロン酸のもつ特異性つまり巨大なランダムコイル
を形成しその水和比容積は2〜6×103ml/gにもなる為
分子量分画する為には希薄溶液の状態でないとできない
ので工業的でない。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者らは効率よくヒアルロン酸またはその塩を分
画できる方法を鋭意検討の結果本発明を完成した。
本発明はヒアルロン酸またはその塩とカチオン界面活
性剤との複合体とし、その複合体を水溶性有機溶剤に溶
解した後、クロマトグラフィーより分画し、次いで複合
体を解離させ、分画されたヒアルロン酸またはその塩を
得ることを特徴とするヒアルロン酸またはその塩の製造
法に関するものである。
以下本発明について具体的に説明する。
ヒアルロン酸またはその塩とカチオン界面活性剤との
複合体はヒアルロン酸又はその塩の水溶液にカチオン界
面活性剤、例えばセチルトリメチルアンモニウムハライ
ド(例えばクロライド又はブロマイド)、セチルピリジ
ニウムハライド(例えばクロライド又はブロマイド)を
滴下混和することにより得ることができる。複合体は水
不溶性となり沈澱するので、過または遠心分離により
単離することができる。得られた複合体に水溶性有機溶
媒(好ましくは水100gに50g以上溶解するもので、更に
好ましくは水と無制限に混和するもの)例えばメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低
級アルコール、変性アルコールまたはアセトンなどの低
級アルキルケトン等を加えて溶解する。
この場合の複合体の濃度は分画するヒアルロン酸もし
くはその塩の分子量にもよるが0.01〜5%(w/v)程度
であり、高分子量の場合程溶液の粘性が増加するため低
濃度となる。例えば数十万〜百万程度の平均分子量のも
のを分画する場合には0.1〜2%程度が好ましい。平均
分子量が100万〜300万の場合には0.02〜1%程度好まし
くは0.02〜0.5%程度である。
クロマトグラフィーには例えば複合体を溶解する有機
溶剤と同じ種類の有機溶剤で洗浄した目的の分画分子量
範囲をもつゲル過又はゲル浸透用担体例えばセファロ
ースCL-6B、セファロースCL-4B、セファロースCL-2B、
セファデックスG200等使用される。
クロマトグラフィーでの分画は、担体をカラムに充填
し、有機溶剤に溶解した複合体溶液を静かにカラム上に
のせ空間流速(SV)5以下好ましくはSV1以下でゲル中
に浸透させ、同種類の有機溶剤でSV5以下好ましくはSV1
以下で溶出する。溶出した液を一定量ずつ例えば使用し
た担体量の1/10液量ずつ分画する。また一般的なゲル
過法例えば、バスケット遠心器、過筒等に上記担体を
充填して分画を行ってもよい。
分画した溶液に、分画に用いた有機溶媒に溶解する有
機酸の無機塩、好ましくは低級脂肪酸のアルカリ金属塩
例えば酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等を添加すること
により、複合体は解離し、ヒアルロン酸ナトリウムやヒ
アルロン酸カリウムなどのヒアルロン酸塩となって沈澱
する。これを過または遠心分離で採取し、エタノール
で洗浄した後乾燥すると所望の分子量に分画されたヒア
ルロン酸塩を得ることができる。またこの塩を常法によ
り酸でフリーにすることによりヒアルロン酸とすること
ができる。
実施例1. 平均分子量の異なるヒアルロン酸ナトリウム3種(平
均分子量26万、91万および130万)を15mgずつ計45mgを
水10mlに溶解した。その1mlをとりその溶液の平均分子
量を極限粘度より求める、残り9mlにセチルトリメチル
アンモニウムクロライドを3%添加して複合体をつくり
これを遠心分離して、上澄液を捨てメタノール10mlでこ
の複合体を溶解する。予めメタノールで洗浄したセファ
ロースCL-2B 200mlをガラスカラムに充填する。複合体
のメタノール溶液を静かにセファロースCL-2B上にのせ
ゲル内に浸透させ、続いてメタノールを空間流速(SV)
0.5で通液する。通過液を40mlずつ13分画した。各分画
液に無水酢酸ナトリウムを0.1gずつ添加すると分画番号
4,5,6,12にヒアルロン酸ナトリウムが析出した。これを
取し、エタノールで洗浄後乾燥し、0.2モル食塩水に
溶解し、粘度、並びにカルバゾール硫酸法よりヒアルロ
ン酸含量を求め、極限粘度を求め分子量を算出した。
実施例2. 実施例1と同様にサンプルを調製し、セファロースCL
-6Bを使って分画を行った。
比較例 実施例1で用いた平均分子量の異なるヒアルロン酸ナ
トリウム酸3種を15mg/mlずつ計45mgを水10mlに溶解し
た。1mlを原液サンプルとし残りの9mlをセファロースCL
-2Bで分画したが分子量分画はできなかった。
〔効果〕 以上のようにヒアルロン酸またはその塩は水溶液の状
態では分子ふるいによる分画でも分子量分画はできない
が、カチオン界面活性剤と複合体とし有機溶媒のもとで
分子ふるいにかければ分子量分画ができ、しかも分子量
分布幅の小さい好みのサイズのヒアルロン酸またはその
塩を取得できる。現在のところ真にヒアルロン酸を分子
量分画した例はなく、この方法は工業的にも実施可能な
方法である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒアルロン酸またはその塩とカチオン界面
    活性剤との複合体とし、その複合体を水溶性有機溶剤に
    溶解した後、クロマトグラフィーにより分画し、次いで
    複合体を解離させ、分画されたヒアルロン酸またはその
    塩を得ることを特徴とするヒアルロン酸の分画法。
JP62199087A 1987-08-11 1987-08-11 ヒアルロン酸の分画法 Expired - Lifetime JPH0813847B2 (ja)

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JPS6443502A JPS6443502A (en) 1989-02-15
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IT1247175B (it) * 1991-04-19 1994-12-12 Fidia Spa Procedimento per la purificazione di acido ialuronico e frazione di acido ialuronico puro per uso oftalmico.
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JPS60133894A (ja) * 1983-11-25 1985-07-17 マイルス・ラボラトリース・インコーポレーテツド ヒアルロン酸およびその製造法

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