JP2577680Y2 - 折り戸用のヒンジ - Google Patents

折り戸用のヒンジ

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JP2577680Y2
JP2577680Y2 JP1992067629U JP6762992U JP2577680Y2 JP 2577680 Y2 JP2577680 Y2 JP 2577680Y2 JP 1992067629 U JP1992067629 U JP 1992067629U JP 6762992 U JP6762992 U JP 6762992U JP 2577680 Y2 JP2577680 Y2 JP 2577680Y2
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重雅 竹本
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新関西ベアリング株式会社
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【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、節動機構を備えてい
る折り戸用のヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のヒンジには、折り戸を例えば全
開状態や全閉状態に保持するための節動機構が組み込ん
である。実開平2−144979号公報にその一例をみ
ることができる。そこでは、図6に示すように一方のヒ
ンジプレート31に装着したカム片32と、他方のヒン
ジプレート33にスライド自在に支持された押圧ブロッ
ク34と、押圧ブロック34をカム片32に向かって移
動付勢するコイルばね35とで節動機構を構成してい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記のヒンジでは、一
方のヒンジプレート33にコイルばね35と押圧ブロッ
ク34を組み付ける。さらに他方のヒンジプレート31
にカム片32を装着した後、左右のヒンジプレート31
・33の軸受部36・37とカム片32にヒンジ軸38
を挿通し、その挿通端をかしめ固定することで組立を完
了できる。つまり、押圧ブロック34やカム片32を別
途固定保持するための構造が省略できる。
【0004】問題は、左右のヒンジプレート31・33
をヒンジ軸38で連結する際に、押圧ブロック34がコ
イルばね35で付勢されてカム片32に圧接するため、
ヒンジ軸38を軸受部36・37およびカム片32に挿
通する作業が困難になることである。組立治具を用いる
ことでヒンジ軸38の組み込みを容易化できるが、治具
の着脱あるいは治具に対する各部品の着脱が不可欠とな
るので、その分だけヒンジの組立に余分な手間を要す
る。
【0005】この考案の目的は、節動機構を改良して、
組立治具を用いる必要もなくごく簡単に組立を行える折
り戸用のヒンジを提供することにある。この考案の他の
目的は、従来のヒンジに比べて節動機構の構成部品点数
を減少でき、その分だけ安価に製造できる折り戸用のヒ
ンジを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案は、一対のヒン
ジプレート1・2と、各ヒンジプレート1・2の軸受部
5・6に挿嵌されて両ヒンジプレート1・2を連結する
ヒンジ軸3と、一方のヒンジプレート1に装着したカム
片9、および他方のヒンジプレート2に装着したばねブ
ロック10とからなる節動機構を備えている折り戸用の
ヒンジにおいて、カム片9が一方の前記ヒンジプレート
1に差し込み係合されて、カム片9を挿通するヒンジ軸
3で抜け止め固定されていること、ばねブロック10
が、他方の前記ヒンジプレート2の板面上に設けた突起
18に差し込み係合される取付基部16と、取付基部1
6から連出されてカム片9に圧接する板ばね状のばね腕
17とを有するプラスチック成形品からなり、カム片9
で抜け止め固定されていること、カム片9の周面一部
に、ばね腕17を自由状態ないしはごく僅かに弾性変形
する状態へ戻す組付部22が形成されていることを要件
とする。具体的には、ばね腕17をカム片9の周面に外
接する作用部17aと、取付基部16に連続する腕基部
17bとで断面S字状に形成し、ばね腕17の前後幅B
は、カム片17の前後厚みbより十分に大きく設定し、
その前後中央部において作用部17aをカム片9に外接
させる。
【0007】
【作用】定常状態において、ばねブロック10のばね腕
17は弾性変形してカム片9の周面に圧接している。し
かし、カム片9の周面一部に設けた組付部22にばね腕
17を対向させた状態では、ばね腕17は自由状態ない
しはごく僅かに弾性変形する状態になる。このとき、カ
ム片9を装着したヒンジプレート1と、ばねブロック1
0を装着したヒンジプレート2の間には実質的に反発力
が作用しないので、左右のヒンジプレート1・2の軸受
部5・6の位置合わせを容易に行え、何の支障もなくヒ
ンジ軸3を挿通できる。取付基部16とばね腕17を一
体に形成したプラスチック成形品からなるばねブロック
10とカム片9で節動機構を構成するので、従来の節動
機構に比べて、その構成部品点数と組立工数を減少でき
る。
【0008】一般にプラスチック成形されたばねは、長
期使用時のクリープ変形によってばね力が減少する傾向
がある。こうしたばね力の衰退を補償し、常に必要なば
ね力を発揮させるために、ばね腕17の前後幅Bをカム
片9の前後厚みbより十分に大きく設定し、その前後中
央部をカム片9に外接させる。
【0009】
【考案の効果】この考案では、従来のヒンジと同様に、
各ヒンジプレート1・2に差し込み係合したカム片9お
よびばねブロック10を、最終的にヒンジ軸3で抜け止
め固定する基本形態を採用したうえで、ばね腕17がカ
ム片9の組付部22と対向する位置において、両ヒンジ
プレート1・2間にばね腕17の弾性によって実質的に
反発力が作用することを避けるようにした。従って、両
ヒンジプレート1・2の軸受部5・6やカム片9へのヒ
ンジ軸3の挿嵌作業が組立治具を用いる必要もなく容易
に行える。さらに、プラスチック成形品からなるばねブ
ロック10とカム片9の2部品で節動機構を構成し、従
来の節動機構に比べて部品点数と組立工数を減少するの
で、上記の組立を容易化できることと相埃って、全体と
して折り戸用のヒンジの製造コストを減少できる。
【0010】
【実施例】図1ないし図5は本考案に係る折り戸用のヒ
ンジの実施例を示す。図2において折り戸用のヒンジ
は、左右一組のヒンジプレート1・2と、両ヒンジプレ
ート1・2を相対揺動自在に連結するヒンジ軸3と、全
開位置において両ヒンジプレート1・2の姿勢を保持す
る節動機構などで構成する。
【0011】図3において両ヒンジプレート1・2に
は、ヒンジ軸3に外嵌する軸受部5・6が一体に折り曲
げ形成されている。各軸受部5・6は上下に間隔をあけ
て一対ずつ設けられており、一方の対が他方の対を上下
に挟む状態で配置してある。ヒンジ軸3は、これら4個
の軸受部5・6および節動機構のカム片9を縦通する。
各軸受部5・6を挟む板面の前後端には、両ヒンジプレ
ート1・2を全開した状態で接当するストッパ爪7がそ
れぞれ対向状に突出してある。
【0012】図2において、節動機構は図に向かって左
側のヒンジプレート1に装着されるカム片9と、右側の
ヒンジプレート2に装着されるばねブロック10とで構
成する。図3に示すようにカム片9はヒンジ軸3で支持
される軸穴11を有し、この軸穴11と平行な周面に突
壁12で隔てられる第1係止面9aと第2係止面9bを
形成し、前記突壁12の反対側の周面に断面コ字状の係
合溝13を形成した、ポリアセタールを素材とするプラ
スチック成形品からなる。カム片9は隣接する軸受部5
・6間に配置されて、係合溝13が両軸受部5・6間の
係合壁14に差し込み係合される。この状態で軸穴11
にヒンジ軸3を挿通することにより、カム片9を抜け止
め固定できる。
【0013】ばねブロック10は、平面視台形状の取付
基部16と、取付基部16の一端から連出した板ばね状
のばね腕17とを一体に形成した、ポリアセタールを素
材とするプラスチック成形品からなる。取付基部16は
ヒンジプレート2の板面に折り起こした逆L字形断面の
前後一対の突起18に差し込み係合する。そのために、
取付基部16の底部に前記突起18が入り込む取付溝1
9を形成し、取付溝19のばね腕17側の端部に、突起
18で捕捉係合される段部20を形成する。図1の想像
線で示すように、取付溝19が突起18の真上に位置す
る状態でばねブロック10をヒンジプレート2に装着
し、その状態のままでばねブロック10の全体をスライ
ド変位させると、突起18が段部20と係合する(図5
参照)。
【0014】ばね腕17は、カム片9の周面に外接する
作用部17aと、取付基部16の側端下部に連続する腕
基部17bとで断面S字形の条材状に形成する。このば
ね腕17はカム片9に外接し弾性変形してばね力を発揮
するが、長期使用時のクリープ変形によるばね力の減衰
を避けるために、図2に示すようにばね腕17の前後幅
Bをカム片9の前後厚みbより十分に大きく設定し、そ
の前後中央部において作用部17aをカム片9に外接さ
せている。具体的には、カム片9の前後厚みbを10mm
とするとき、ばね腕17の前後幅Bを26mmとした。
【0015】上記のように、前後幅の大きなばね腕17
を用いてカム片9を押圧付勢すると、ばね腕17は図2
に示すように弧状に湾曲変形し、ばね腕17に対する負
荷力が広く分散される。従って、クリープ変形によるば
ね力の減衰を極力避けることができる。なお、ヒンジプ
レート2に差し込み係合したばねブロック10は、カム
片9によって抜け止め固定される。
【0016】上記の各部品を組み立てるについては、図
1に示すようにカム片9の係合溝13を左方のヒンジプ
レート1の係合壁14に差し込み係合し、ばねブロック
10の取付基部16を右方のヒンジプレート2の突起1
8に差し込み係合する。そして、両ヒンジプレート1・
2の軸受部5・6の位置合わせを行った後、軸受部5・
6およびカム片9にヒンジ軸3を挿通する。
【0017】ヒンジ軸3の挿通作業を容易化すために、
カム片9の第2係止面9bに組付部22を設ける。組付
部22はヒンジ中心軸を中心とする部分円弧壁からな
り、組付部22がばね腕17の作用部17aと対向する
状態では、ばね腕17が自由状態に戻るように形成す
る。自由状態において作用部17aが組付部22に外接
しているか、ごく僅かな隙間を介して対向する状態とす
るのである。このように、ばね腕17を自由状態に戻す
組付部22をカム片9に設けておけば、一対のヒンジプ
レート1・2を図4(B)と図4(C)との間の屈折状
態とすることにより、両ヒンジプレート1・2間にばね
腕17の弾性変形による反発力が作用することを避けら
れるので、容易に軸受部5・6の位置合わせを行え、何
の支障もなくヒンジ軸3を軸受部5・6およびカム片9
に挿通できる。この後に、挿通始端をかしめ固定してヒ
ンジの組立を終了する。図中符号23はカム片9用の逃
げ溝、24はばねブロック10用のストッパ壁である。
【0018】上記の実施例以外に、カム片9の周面形状
を変更することによって全開位置と全閉位置、さらに両
ヒンジプレート1・2の挟む角度が45度前後となる屈
折位置において、ヒンジプレート1・2を位置保持でき
るようにすることができる。このように、周面形状の異
なる複数種のカム片9を用意しておけば、カム片9を変
更するだけで保持位置の異なる複数種のヒンジを形成で
き、製品の多様化を実現するうえで有利である。カム片
9に設ける組付部22は凹弧面や直線壁で形成すること
ができる。その形成位置も必要に応じて自由に変更でき
る。ばね腕17の断面形状は、S字形とする以外にV字
形やU字形などの他の断面形状を選定できる。ばねブロ
ック10およびカム片9の各ヒンジプレート1・2に対
する係合構造は、差し込み係合できる形態であればよく
実施例の構造には限定しない。ばね腕17が組付部22
と対向する状態において、組立に支障を生じない範囲で
ばね腕17はごく僅かに弾性変形する状態であってもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒンジプレートを分離した状態の縦断面図であ
る。
【図2】折り戸用のヒンジの正面図である。
【図3】節動機構とヒンジプレートの関係構造を示す分
解斜視図である。
【図4】図2におけるA−A線位置の断面図であって、
(A)は全開状態、(B)は屈折途中状態、(C)は全
閉状態をそれぞれ示している。
【図5】図2におけるB−B線断面図である。
【図6】従来のヒンジプレートを示す縦断面図である。
【符号の説明】
1・2 ヒンジプレート 3 ヒンジ軸 5・6 軸受部 9 カム片 10 ばねブロック 13 係合溝 16 取付基部 17 ばね腕 17a 作用部 17b 腕基部 19 取付溝 22 組付部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のヒンジプレート1・2と、 各ヒンジプレート1・2の軸受部5・6に挿嵌されて両
    ヒンジプレート1・2を連結するヒンジ軸3と、 一方のヒンジプレート1に装着したカム片9、および他
    方のヒンジプレート2に装着したばねブロック10とか
    らなる節動機構を備えている折り戸用のヒンジであっ
    て、 カム片9は一方の前記ヒンジプレート1に差し込み係合
    されて、カム片9を挿通するヒンジ軸3で抜け止め固定
    されており、 ばねブロック10は、他方の前記ヒンジプレート2の板
    面上に設けた突起18に差し込み係合される取付基部1
    6と、取付基部16から連出されてカム片9に圧接する
    板ばね状のばね腕17とを有するプラスチック成形品か
    らなり、カム片9で抜け止め固定されており、 カム片9の周面一部に、ばね腕17を自由状態ないしは
    ごく僅かに弾性変形する状態へ戻す組付部22が形成さ
    れている折り戸用のヒンジ。
  2. 【請求項2】 ばね腕17がカム片9の周面に外接する
    作用部17aと、取付基部16に連続する腕基部17b
    とで断面S字状に形成されており、 ばね腕17の前後幅Bは、カム片17の前後厚みbより
    十分に大きく設定し、その前後中央部において作用部1
    7aがカム片9に外接している請求項1記載の折り戸用
    のヒンジ。
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