JP2989548B2 - 折戸用蝶番 - Google Patents

折戸用蝶番

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JP2989548B2
JP2989548B2 JP8217309A JP21730996A JP2989548B2 JP 2989548 B2 JP2989548 B2 JP 2989548B2 JP 8217309 A JP8217309 A JP 8217309A JP 21730996 A JP21730996 A JP 21730996A JP 2989548 B2 JP2989548 B2 JP 2989548B2
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政義 橋本
弘二 小宮
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Isokawa Industry Co Ltd
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TAKAHASHI KANAMONO KK
Isokawa Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具や建具の折戸
に用いられる折戸用蝶番に係り、折戸を閉じ位置で姿勢
保持し得るようにした折戸用蝶番に関する。
【0002】
【従来の技術】折戸に用いられている折戸用蝶番の直付
けタイプとして、たとえば実開平6−25484号公報
には、一方のヒンジプレートにカム片を差し込み係合
し、カム片にヒンジ軸を挿通して抜け止め固定し、さら
に他方のヒンジプレートに差し込み係合したばねブロッ
クをカム片によって抜け止め固定し、カム片の周囲に設
けた組付部とばね腕とが対向するとき、ばね腕を自由状
態に戻すことで、ヒンジ軸を挿通する際に両ヒンジプレ
ート間にバネ腕による反発力が生じないようにした折り
戸用のヒンジが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の折り戸用のヒンジでは、両ヒンジプレートの接合面
側に形成されている軸受筒が接合面に沿った方向に折り
曲げ形成されているため、ヒンジ軸を介してこの軸に直
交する方向に力が作用した場合、すなわち両ヒンジプレ
ート間に引っ張り力が作用した場合には、軸受筒の変形
によって軸ブレを生じてしまい、耐久性の点で不利とな
ってしまうおそれがある。
【0004】また、ばねブロックに設けられているばね
腕は、カム片との当接によって弾性変形させる必要があ
り、このことは言い換えればばね腕の肉厚を薄くする必
要があり、さらにこれを言い換えればばね腕による十分
な弾発力をえることができないおそれがある。すなわ
ち、このように十分な弾発力を得ることができない場合
には、戸板の開放状態を維持することが困難となる。
【0005】さらには、ばねブロックは、他方のヒンジ
プレートの上面側に切り起こされた突起に差し込み係合
される構成であるため、ヒンジの厚みが主にヒンジプレ
ートとばねブロックとによって決定されてしまい、ヒン
ジの薄型化を図る上で妨げとなっている。
【0006】さらにまた、両ヒンジプレートは、フラッ
ト形状とされているため、強度的に不利なものとなるこ
とから、必然的に両ヒンジプレートの厚みを増加させた
り、両ヒンジプレートの外径寸法を大きくしたりするこ
とで、強度アップを図る必要があるため、ヒンジの小型
化を図る上で妨げとなっている。
【0007】本発明は、このような事情に対処してなさ
れたもので、耐久性を向上させるとともに、小型及び薄
型化を図ることができる折戸用蝶番を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
折戸に取付けされる対の取付板と、この対の取付板の上
面側に突出され軸ピンで回動自在に軸支される軸受腕部
と、一方の取付板の上面に設けられるホルダと、このホ
ルダ内にスライド自在に設けられ押圧ばねにより他方の
取付板側へ向けて付勢されるスライダと、他方の取付板
の上面に設けられ前記スライダの先端部に当接するカム
面を有したカム部材とを備えてなる折戸用蝶番におい
て、前記対の取付板は金属板からそれぞれプレス成形さ
れ、これら取付板の中央部上面側にこれら取付板の突合
面を中心線とした略円形状の凹部を有し、前記一方の取
付板の凹部は取付板の突合面側中央を残して第1の凹部
と第2の凹部とに分離され、これら第1の凹部及び第2
の凹部の間に残された前記突合面側中央に前記突合面側
を開口するように切欠きされて前記ホルダが形成され、
前記他方の取付板の凹部は半円形状をなし前記ホルダに
対向して切欠きが形成され、前記スライダは略厚み中央
部が前記切欠きされた前記ホルダの切欠端面をガイド片
としてスライド自在に嵌め込みされ、前記カム部材は前
記切欠きの切欠端面に嵌め込み固定され、前記軸受腕片
は前記突合面近傍の前記ホルダおよび前記切欠きの各切
欠端面が前記突合面と直交するように上面側に折曲成形
されてなることを特徴とする。
【0009】この発明では、金属板のプレス成形によっ
て、フラットな取付板の中央部上面側に形成された取付
板同士の突合面を中心線とする略円形状の凹部により、
それぞれの取付板に十分な強度がもたされるため、取付
板の外径寸法及び厚みが必要最小限なものとされる。
【0010】また、軸受腕片は切欠端面を突合面と直交
する方向に折曲成形されているため、その軸穴に挿通さ
れる軸ピンの軸方向に対し直交する方向の力に対して十
分な強度がもたされる。
【0011】さらに、ホルダの切欠端面をガイド片とし
てスライダの略厚み中央部をスライド自在に嵌め込みし
ているので、スライダの厚みが蝶番の最大厚みとなる。
そして、スライダは、押圧ばねによってカム部材側に付
勢され、カム部材に対して十分な弾発力が得られる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の折
戸用蝶番において、前記対の取付板が前記軸ピンを支点
として回動したとき、前記スライダの上面側が前記他方
の取付板の凹部に嵌り込むとともに、前記凹部周囲のフ
ランジ部の上面側同士が面一に接合されることを特徴と
する。
【0013】この発明では、取付板の中央部上面側に形
成された凹部が取付板同士の突合面を中心線とする略円
形状とされるため、連結された両戸板の突合部分に掘り
込み加工した取付穴に対しての嵌合により、両戸板に対
する位置決めが容易であるばかりか、その取付穴は取付
板の一部の凹部に対応させればよいので、取付穴の加工
寸法も小さくされる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図8は、本発明の折戸用
蝶番の一実施の形態を示すものである。
【0015】これらの図に示すように、本実施の形態の
折戸用蝶番10は、強度を有する鋼材等の金属板のプレ
ス成形品であって、対の取付板20,30を有してい
る。両取付板20,30には、フランジ部20A,30
Aが設けられている。また、両取付板20,30の突合
面側には、下面側に突出して凸部21,31が設けられ
ている。
【0016】フランジ部20A,30Aには、戸板1,
2に取り付けられる際に、ビス(図示省略)が装着され
る複数の皿穴11が形成されている。
【0017】取付板20側の凸部21は、プレスによっ
て成形されたものであって、取付板20の中央部を残し
てその両側に分離して設けられ、凹形状をなしている。
一方、取付板30の凸部31もプレス成形されたもので
あり、半円状をなしている。さらに、これらフランジ部
20A,30Aの突合面側には、凸部21,31まで到
達させた切欠き20a,30aが形成されている。
【0018】そして、各取付板20,30が水平状態に
あるとき、凸部21,31の端面23,33のみが突き
合わされることになり、これら端面23,33の突合に
よって凸部21,31及び各取付板20,30が略面一
状態とされるようになっている。これにより、凸部2
1,31の形状に合わせて形成されている戸板1,2の
取付穴3,4の底部に対して凸部21,31が均一に当
接するとともに、フランジ部20A,30Aが取付穴
3,4の周囲の部分に対して均一に当接する。
【0019】ちなみに、折戸用蝶番10を、戸板1,2
に取り付ける場合には、各取付板20,30の突き合わ
せ線12を、戸板1,2の突き合わせ線5に合わせた状
態で装着し、戸板1,2と取付板20,30との折れ曲
がり方向を一致させる。
【0020】さらに、取付板20の凸部21間には、後
述するスライダ50の嵌め込みを行うためのホルダとし
ての切欠き24が形成されている。この切欠き24は、
取付板30に対する取付板20の接合面側から突き合わ
せ線12に対して直交する方向に、凸部21の中腹部ま
で切り欠かれたものであって、その切欠き24の終端側
には応力の逃げ溝24aが形成されている。
【0021】取付板20の上面側には、凸部21の背面
側に位置する凹部21aが設けられている。凹部21a
には、切り起こしによって形成された軸受腕片22が設
けられている。軸受腕片22は、取付板30側に向けら
れるように若干傾斜させられているとともに、その軸穴
(図示省略)の中心が突き合わせ線12上に位置するよ
うに切り起こされている。これにより、軸ピン40を挿
通させる際の軸穴の位置合わせが容易となる。
【0022】また、その軸受腕片22の折り曲げ方向が
取付板20,30の突き合わせ線12に対して直交する
方向とされている。これにより、軸ピン40の軸方向に
対して直交方向に力が加わった場合であっても、軸受腕
片22が変形しにくいため、軸ブレの発生もなくなる。
【0023】さらに、取付板30の上面側には、凸部3
1の背面側に位置する凹部31aが設けられている。凹
部31aには、後述するカム部材70の装着を行うため
の切欠き36が形成されている。この切欠き36は、上
記の切欠き24に対向させ、且つ略V形状に切り欠かれ
たものであって、その切欠き36の終端側には応力の逃
げ溝36aが形成されている。
【0024】さらにまた、凹部31aには、切り起こし
によって形成された軸受腕片32が設けられている。軸
受腕片32は、取付板20側に向けられるように若干傾
斜させられているとともに、その軸穴(図示省略)の中
心が突き合わせ線12上に位置するように切り起こされ
ている。
【0025】また、その軸受腕片32は、上記同様に、
取付板20,30の突き合わせ線12に対して直交する
方向とされており、軸受腕片32が変形しにくいため、
軸ブレの発生もなくなる。
【0026】ここで、取付板20,30の凹部21a,
31aが突き合わされると、軸受腕片22は軸受腕片3
2の内側に位置する。この状態で、これら軸受腕片2
2,32間に平ワッシャー41が介在され、これら軸受
腕片22,32、平ワッシャー41及び後述するカム部
材70の軸穴(図示省略)に軸ピン40が挿通されるこ
とにより、取付板20,30が互いに回動自在に連結さ
れるようになっている。
【0027】また、取付板20の上述した切欠き24に
は、スライダ50が嵌め込まれている。すなわち、スラ
イダ50の両側部に形成されているガイド溝53が切欠
き24の開口縁部である切欠端面に係合されることによ
り、スライダ50が切欠き24内にて矢印a,b方向に
移動自在とされるようになっている。さらに、スライダ
50の内部に形成されている保持孔54には、押圧ばね
60が介在されており、この押圧ばね60によってスラ
イダ50が矢印a方向に付勢されている。
【0028】ここで、スライダ50は合成樹脂によって
形成されており、取付板20,30の回動の際にスライ
ダ50が後述するカム部材70との摺動による磨耗損傷
が防止されるようになっている。また、スライダ50の
下面50a側は、取付板20,30の凸部21,31よ
り若干低めとされており、折戸用蝶番10が戸板1,2
に取り付けられた状態にあっても、スライダ50の下面
50a側が戸板1,2の取付穴3,4の底部に接触しな
いようになっているため、戸板1,2の開閉に伴うスラ
イダ50の移動が何等支障なく行われるようになってい
る。
【0029】さらに、スライダ50には、後述するカム
部材70に当接する第1の当接部51及び第2の当接部
52が設けられており、それぞれは垂直面及び傾斜面と
されている。
【0030】取付板30の上述した切欠き36には、カ
ム部材70が装着されている。カム部材70の装着に際
しては、カム部材70の係合溝部74に取付板30の凸
部31の端部から下方に折り曲げられた折曲げ片34が
係合されている。また、カム部材70の係合突起73は
取付板30の凸部31に形成されている係合溝部35に
係合保持されている。
【0031】さらに、このカム部材70は、合成樹脂に
よっても成形可能であり、合成樹脂によって形成された
場合には、上記のスライダ50との摺動による磨耗損傷
がより効果的に防止される。
【0032】さらにまた、カム部材70には、第1のカ
ム段部71及び第2のカム段部72が設けられている。
第1のカム段部71を挟んだ位置には、第1のカム面7
1a及び第2のカム面71bが設けられている。第2の
カム段部72を挟んだ位置には、第3のカム面72a及
び第4のカム面72bが設けられている。
【0033】ここで、第1のカム面71a、第2のカム
面71b及び第4のカム面72bには、スライダ50の
第1の当接部51が当接し、第3のカム面72aにはス
ライダ50の第2の当接部52が当接するようになって
いる。
【0034】そして、取付板20,30がそれぞれ矢印
c,d方向に回動するとき、カム部材70の第1のカム
面71aによりスライダ50が押圧ばね60の付勢力に
抗して矢印b方向に押し出され、第1の当接部51が第
1のカム段部71を越えると、押圧ばね60の付勢力に
より第1の当接部51が第2のカム面71bを押し付け
つつ取付板20,30の回動が継続される。
【0035】スライダ50の第2の当接部52がカム部
材70の第2のカム段部72に当接することにより、両
取付板20,30の回動が抑制される。この状態は、図
8に示す通りであり、このときの両取付板20,30の
回動角は略50度とされている。
【0036】さらに、この状態から、取付板20,30
がそれぞれ矢印c,d方向に回動すると、第2のカム段
部72によってスライダ50が上記同様に、押圧ばね6
0の付勢力に抗して矢印b方向に押し出され、第2の当
接部52が第2のカム段部72を越えると、押圧ばね6
0の付勢力によってスライダ50が矢印a方向に押し出
され、取付板20,30のフランジ部20A,30A同
士が突き合わされた状態となる。このとき、スライダ5
0の第1の当接部51が第2のカム面71bに当接する
ようになっている。
【0037】このような構成の折戸用蝶番10は、次の
ようにして製造される。すなわち、まず各取付板20,
30を叙述の形状にプレス成形した後、スライダ50の
保持孔54に押圧ばね60を装着した状態でスライダ5
0を取付板20の切欠き24に嵌め込む。このとき、ス
ライダ50のガイド溝53を切欠き24の開口縁部であ
る切欠端面に係合させた状態で嵌め込む。これにより、
スライダ50は、押圧ばね60の付勢力によって矢印a
方向に付勢された状態で切欠き24に収容される。
【0038】次いで、取付板30の切欠き36にカム部
材70を装着する。カム部材70の装着に際しては、カ
ム部材70の係合溝部74に取付板30の凸部31の端
部から取付板30の上面側に折り曲げられた折曲げ片3
4を係合し、カム部材70の係合突起73を取付板30
の凸部31に形成されている係合溝部35に係合保持さ
せる。
【0039】カム部材70の装着を終えた後、スライダ
50とカム部材70とを突き合わせ、押圧ばね60のば
ね力に抗して軸受腕片22及び軸受腕片32の軸穴(図
示省略)とカム部材70の軸穴(図示省略)とを揃え、
これらの軸穴に軸ピン40を挿通した後、軸ピン40の
両端をかしめて軸ピン40の抜け止めを行う。このと
き、軸受腕片22と軸受腕片32との間に、平ワッシャ
ー41を介在させ、軸受腕片22,32間の間隔を保持
する。
【0040】このようにして製造された折戸用蝶番10
は、次のような動作を行う。まず、取付板20及び取付
板30の凸部21,31の端面23,33を突き合わせ
た状態とし、各取付板20,30を略面一状態としてお
く。
【0041】この状態で、各取付板20,30の凸部2
1,31を戸板1,2に形成されている取付穴3,4に
嵌め込む。このとき、各取付板20,30の突き合わせ
線12を戸板1,2の突き合わせ線5に合わせた状態で
嵌め込む。そして、各取付板20,30の皿穴11に図
示しないビスを装着することで、戸板1,2に折戸用蝶
番10が取り付けられる。
【0042】この状態で、戸板1,2に開け方向の力を
加えると、取付板20,30がそれぞれ矢印c,d方向
に回動する。このとき、カム部材70の第1のカム面7
1aによりスライダ50が押圧ばね60の付勢力に抗し
て矢印b方向に押し出され、第1の当接部51が第1の
カム段部71を越えると、押圧ばね60の付勢力により
第1の当接部51が第2のカム面71bを押し付けつつ
取付板20,30の回動が継続される。これにより、各
取付板20,30の回動が押圧ばね60の付勢力によっ
て助長されるため、比較的軽い力で戸板1,2を開放す
ることができる。
【0043】そして、スライダ50の第2の当接部52
がカム部材70の第3のカム面72aに当接することに
より、両取付板20,30の回動が抑制され、このとき
の戸板1,2は略50度で開放状態とされる。
【0044】この状態から、戸板1,2にさらに開け方
向の力を加えると、第2のカム段部72によってスライ
ダ50が上記同様に、押圧ばね60の付勢力に抗して矢
印b方向に押し出され、第2の当接部52が第2のカム
段部72を越えると、押圧ばね60の付勢力によってス
ライダ50が矢印a方向に押し出され、取付板20,3
0のフランジ部20A,30A同士が突き合わされた状
態となる。このとき、押圧ばね60の付勢力によってス
ライダ50が矢印a方向に押し出されることにより、取
付板20,30が互いに近づく方向に勢いよく回動する
ため、上記同様に、比較的軽い力で戸板1,2を開放す
ることができる。
【0045】また、フランジ部20A,30A同士が突
き合わされた状態となるまで取付板20,30が回動す
ると、スライダ50の第1の当接部51がカム部材70
の第2のカム面71bに当接する状態がとられる。
【0046】このような動作によって戸板1,2が完全
に開放される。一方、両戸板1,2を閉める場合、取付
板20,30は上記と逆の動作を行う。すなわち、両戸
板1,2が完全に開放されている状態から、戸板1,2
に閉じる方向に力を加えると、カム部材70の第2のカ
ム段部72によって第1の当接部51が押し付けられ、
スライダ50が押圧ばね60の付勢力に抗して矢印b方
向に押し出されることで、各取付板20,30が互いに
離れる方向に回動する。
【0047】そして、第1の当接部51が第2のカム段
部72を乗り越えると、押圧ばね60の付勢力によって
スライダ50が矢印a方向に押し出されることで、比較
的軽い力で戸板1,2を閉じ方向に回動させることがで
き、第2の当接部52がカム部材70の第3のカム面7
2aに当接することで、戸板1,2が略50度の角度ま
で閉じられる。
【0048】この状態から、さらに戸板1,2に閉じる
方向に力を加えると、第1のカム段部71によって第1
の当接部51が押し付けられることにより、スライダ5
0が押圧ばね60の付勢力に抗して矢印b方向に後退
し、各取付板20,30が互いに離れる方向に回動す
る。
【0049】そして、第1の当接部51が第1のカム段
部71を乗り越えると、スライダ50が押圧ばね60の
付勢力によって矢印a方向に押し出される。これによ
り、各取付板20,30の回動が押圧ばね60の付勢力
によって助長され、戸板1,2の閉じ動作がスムーズに
行われる。
【0050】このように、本実施の形態では、金属板の
プレス成形によって、フラットな取付板20,30の中
央部上面側に形成された取付板20,30同士の突合面
を中心線とする略円形状の凹部21a,31aにより、
それぞれの取付板20,30に十分な強度がもたされる
ため、取付板20,30の外径寸法及び厚みを必要最小
限とすることができる。
【0051】また、軸受腕片22,32は切欠端面を突
合面と直交する方向に折曲成形したものであり、その軸
穴に挿通される軸ピン40の軸方向に対し直交する方向
の力に対して十分な強度がもたされるので、両取付板2
0,30間に引っ張り力が作用した場合であっても、軸
受腕片22,32が変形しにくいため、軸ブレの発生も
なく、耐久性が向上する。
【0052】さらに、ホルダとしての切欠き24に収容
されるスライダ50は、押圧ばね60によってカム部材
70側に付勢されるため、カム部材70に対して十分な
弾発力を与えることができ、戸板1,2の折り曲げ状態
を維持することができる。
【0053】さらにまた、一方の取付板20の第1の凹
部及び第2の凹部としての凹部21間に形成された切欠
き24の切欠端面をガイド片としてスライダ50の略中
央部をスライド自在に嵌め込みしているので、スライダ
50の厚みが蝶番の最大厚みとなることから、スライダ
50の厚みを極力薄くすることにより、蝶番の厚みを薄
くすることができる。
【0054】また、取付板20,30の中央部上面側に
形成された凹部21,31が取付板20,30同士の突
合面を中心線とする略円形状とされるため、連結された
両戸板1,2の突合部分に掘り込み加工した取付穴3,
4に対しての嵌合により、両戸板1,2に対する位置決
めが容易であるばかりか、その取付穴3,4は取付板2
0,30の凹部21,31に対応させればよいので、取
付穴3,4の加工寸法も小さくされる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の折戸用蝶
番によれば、金属板のプレス成形によって、フラットな
取付板の中央部上面側に形成された取付板同士の突合面
を中心線とする略円形状の凹部により、それぞれの取付
板に十分な強度が付与され、取付板の外径寸法及び厚み
を必要最小限なものとし、加えて、軸受腕片は切欠端面
を突合面と直交する方向に折曲成形するので、その軸穴
に挿通される軸ピンの軸方向に対し直交する方向の力に
対して十分な強度をもたせて変形しにくく、軸ブレの発
生もなくなり、さらに、ホルダの切欠端面をガイド片と
してスライダの略厚み中央部をスライド自在に嵌め込み
し、スライダの厚みを蝶番の最大厚みとしたので、耐久
性を向上させるとともに、小型及び薄型化を図ることが
できる。また、スライダを切欠きに嵌め込み、スライダ
に対向するカム部材を同じく切欠きに嵌め込み固定する
簡単な取付構造であり、これらスライダおよびカム部材
の取付けが容易となる。さらに、請求項2記載の発明に
よれば、連結された両戸板の突合部分に掘り込み加工し
た取付穴に対しての嵌合により、両戸板に対する位置決
めが容易であるばかりか、その取付穴は取付板の一部の
凹部に対応させればよいので、取付穴の加工寸法も小さ
くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の折戸用蝶番の一実施の形態を示す斜視
図である。
【図2】図1の折戸用蝶番を示す底面図である。
【図3】図1の折戸用蝶番を示す平面図である。
【図4】図1の折戸用蝶番を示す正面図である。
【図5】図1の折戸用蝶番を示す左側面図である。
【図6】図1の折戸用蝶番を示す右側面図である。
【図7】図1の折戸用蝶番を示す断面図である。
【図8】図1の折戸用蝶番を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 戸板 5,12 突き合わせ線 10 折戸用蝶番 11 皿穴 20,30 取付板 20a,30a 切欠き 20A,30A フランジ部 21,31 凸部 21a,31a 凹部 22,32 軸受腕片 23,33 端面 24 切欠き 50 スライダ 60 押圧ばね 70 カム部材 71 第1のカム段部 71a 第1のカム面 71b 第2のカム面 72 第2のカム段部 72a 第3のカム面 72b 第4のカム面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−126987(JP,U) 実開 平6−193334(JP,U) 実開 昭63−134088(JP,U) 実用新案登録3004491(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E05D 11/08 - 11/10 E06B 3/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折戸に取付けされる対の取付板と、この
    対の取付板の上面側に突出され軸ピンで回動自在に軸支
    される軸受腕部と、一方の取付板の上面に設けられるホ
    ルダと、このホルダ内にスライド自在に設けられ押圧ば
    ねにより他方の取付板側へ向けて付勢されるスライダ
    と、他方の取付板の上面に設けられ前記スライダの先端
    部に当接するカム面を有したカム部材とを備えてなる折
    戸用蝶番において、 前記対の取付板は金属板からそれぞれプレス成形され、
    これら取付板の中央部上面側にこれら取付板の突合面を
    中心線とした略円形状の凹部を有し、前記一方の取付板
    の凹部は取付板の突合面側中央を残して第1の凹部と第
    2の凹部とに分離され、これら第1の凹部及び第2の凹
    部間に残された前記突合面側中央に前記突合面側を開口
    するように切欠きされて前記ホルダが形成され、前記他
    方の取付板の凹部は半円形状をなし前記ホルダに対向し
    て前記突合面側を開口する切欠きが形成され、前記スラ
    イダは略厚み中央部が前記切欠きされた前記ホルダの切
    欠端面をガイド片としてスライド自在に嵌め込みされ、
    前記カム部材は前記切欠きの切欠端面に嵌め込み固定さ
    れ、前記軸受腕片は前記突合面近傍の前記ホルダおよび
    前記切欠きの各切欠端面が前記突合面と直交するように
    上面側に折曲成形されてなることを特徴とする折戸用蝶
    番。
  2. 【請求項2】 前記対の取付板が前記軸ピンを支点とし
    て回動したとき、前記スライダの上面側が前記他方の取
    付板の凹部に嵌り込むとともに、前記凹部周囲のフラン
    ジ部の上面側同士が面一に接合されることを特徴とする
    請求項1記載の折戸用蝶番。
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