JP2575744Y2 - ウインドレギュレータ - Google Patents

ウインドレギュレータ

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JP2575744Y2
JP2575744Y2 JP1992050202U JP5020292U JP2575744Y2 JP 2575744 Y2 JP2575744 Y2 JP 2575744Y2 JP 1992050202 U JP1992050202 U JP 1992050202U JP 5020292 U JP5020292 U JP 5020292U JP 2575744 Y2 JP2575744 Y2 JP 2575744Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ウインドガラスの昇降
をアームでガイドするウインドレギュレータであって、
ウインドガラスの上昇過程で負荷が掛かると、アームか
らウインドガラスへの動力伝達を遮断して、ウインドガ
ラスの上昇を中止する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ウインドレギュレータとしては、例え
ば、昭和55年10月15日(株)山海堂発行「自動車
工学全書第13巻;乗用車の車体」第134〜137頁
に開示されているように、ドライビングシャフトの回転
駆動により、ピニオンギヤとセクタギヤとを介してアー
ムを上下方向に揺動することにより、ウインドガラスを
ドア本体に対して昇降する、所謂、アーム式なるウイン
ドレギュレータが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前述の従来例にあって
は、アームの上昇過程において、サッシュ付きドアでは
ウインドガラスとサッシュ上縁との間に、または、サッ
シュレスドアではウインドガラスと車体サイド部上縁と
の間に、乗員の手や頭部など体の一部が挟まれることが
ある。このような場合、ドライビングシャフトを手動で
回転する手動式では、操作者の意識でドライビングシャ
フトの回転を中止し、大事に至ることは比較的に少ない
が、ドライビングシャフトをモータで回転する電動式で
は、ウインドガラスの全閉なる上昇限度位置で、ウイン
ドガラスがウエザストリップとのシール性を維持させる
必要があることから、ウインドガラスの上昇過程で、モ
ータに、全閉位置での負荷よりも小さな負荷が掛かって
も、モータの電源を遮断したり、または、モータを逆転
したりして、体の一部が挟まれた乗員の負担を軽減させ
ることは、にわかに採用しがたいものである。
【0004】そこで本考案にあっては、アーム式のウイ
ンドレギュレータにおいて、ウインドガラスの上昇過程
で、乗員の手や頭部など体の一部が挟まれるなどして、
ウインドガラスに負荷が掛かった場合に、アームからウ
インドガラスへの動力伝達を遮断することにより、乗員
の安全性を向上することを課題にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の考案は、ドア本体
に組み付けられるベースプレートに、ウインドガラスの
開閉力を出力するドライビングシャフトと、先端部が前
記ウインドガラスに連結されるアームの基端部とを回転
可能に取り付け、このドライビングシャフトにピニオン
ギヤを装着し、このピニオンギヤに噛合するセクタギヤ
を前記アームに結合し、前記ドライビングシャフトの回
転駆動により、前記ピニオンギヤとセクタギヤとを介し
て前記アームを上下方向に揺動し、前記ウインドガラス
を前記ドア本体に対して昇降させるウインドレギュレー
タにおいて、前記アームをセクタギヤ側アームとウイン
ドガラス側アームとに分割し、これらセクタギヤ側アー
ムとウインドガラス側アームとの分割端部を同一軸で回
転可能に連結する一方、これらウインドガラス側アーム
とセクタギヤ側アームに、通常時はウインドガラス側ア
ームの回転を規制可能に係合し、前記ウインドガラスの
上昇過程で負荷が掛かると、ウインドガラス側アームの
前記同一軸を中心とする下方への折曲を可能に離脱する
係合離脱機構を設けてある。
【0006】第2の考案は、第1の考案の係合離脱機構
を、前記ウインドガラス側アームに形成された長孔と、
この長孔に移動可能に装着されたピンと、このピンを長
孔の前記同一軸側に付勢するスプリングと、前記セクタ
ギヤ側アームに形成され通常時は前記ピンを係合して前
記ウインドガラス側アームの回転を規制し前記ウインド
ガラスの上昇過程で負荷が掛かると前記ピンを長孔に沿
って移動して離脱させて前記ウインドガラス側アームの
前記同一軸を中心とする下方への折曲が可能な離脱溝
と、前記ベースプレートに形成され前記ウインドガラス
の上昇限度直前位置で前記ピンの前記離脱溝からの抜け
を規制する抜け止め溝と、で構成してある。
【0007】
【作用】第1の考案では、ウインドガラスの上昇過程
で、ウインドガラスに負荷が掛かった場合には、係合離
脱機構の動作により、ウインドガラス側アームがセクタ
ギヤ側アームと連結している同一軸を中心として下方に
折り曲げられる。また、ウインドガラスの上昇過程で、
ウインドガラスに不用意な負荷が掛かることなく、ウイ
ンドガラスの上昇限度位置に達した通常の場合には、係
合離脱機構が動作せず、ウインドガラス側アームとセク
タギヤ側アームとの回転が規制されたままとなり、ウイ
ンドガラスの全閉が確保される。
【0008】第2の考案では、第1の考案に加えて、ウ
インドガラスに掛かった負荷により、係合離脱機構が、
機械的な動力伝達によって、動作する。つまり、ウイン
ドガラスにスプリングの弾性力以上の負荷が掛かると、
ウインドガラス側アームがピンを押してスプリングの付
勢に抗して長孔に沿って移動しつつ離脱溝から離脱す
る。これにより、ピンによって係合していたセクタギヤ
側アームとウインドガラス側アームとの一体化が解除さ
れ、ウインドガラス側アームがセクタギヤ側アームに対
して同一軸を中心として下方に折れ曲がる。
【0009】
【実施例】第1実施例 図1は、第1実施例としてのXアーム式のウインドレギ
ュレータを使用した乗用車の側面を示している。図1に
おいて、車体サイド部1には、乗員乗降用の開口部2を
形成してある。開口部2には、ドア3のドア本体4をヒ
ンジ5を介して車体側方に開閉自在に取り付けてある。
ドア本体4には、ウインドガラス6を、ドア本体4内に
格納配置されたウインドレギュレータ7によって昇降
(開閉)されるように、組み付けてある。ウインドレギ
ュレータ7のドア本体4に組み付けられるベースプレー
ト8には、ウインドガラス6の開閉力を出力するドライ
ビングシャフト9と、先端部が前記ウインドガラス6に
連結されるアームとしてのメインアーム10の基端部と
を回転可能に取り付けてある。ドライビングシャフト9
には、ベースプレート8に取り付けられたモータ11の
出力軸が図外のウオームホイール機構を介して連結され
ているとともに、図外の逆転防止機構の中で回るピニオ
ンギヤ12を装着してある。ピニオンギヤ12に噛合す
るセクタギヤ13は、メインアーム10に結合されてい
る。メインアーム10は、セクタギヤ13が設けられる
セクタギヤ側アーム14とウインドガラス6が連結され
るウインドガラス側アーム15とに分割されている。セ
クタギヤ側アーム14とウインドガラス側アームと15
との分割端部は、同一軸なる支持軸16で回転可能に連
結されている。この支持軸16は、ベースプレート8に
取り付けられている。ウインドガラス側アーム15の先
端部には、ローラ17が取り付けられている。ローラ1
7は、ウインドガラス6の下縁部に固定的に取り付けら
れたガラスボトムチャンネル18に摺動自在に係合され
ている。ウインドガラス側アーム15のローラ17と支
持軸16との間の中間部には、ウインドガラス6が水平
を保ちながら昇降するのを補助するサブアーム19を、
ピン20でX字状に回転可能に連結してある。サブアー
ム19は、実際には、2本のアーム部材になっている
が、この2本のアーム部材同士がウインドガラス側アー
ム15を挟んでピン20で回転不能に一体に結合されて
いる。サブアーム19の上端部と下端部とには、ローラ
21,22を個別に取り付けてある。上端部のローラ2
1は、ガラスボトムチャンネル18に摺動自在に係合さ
れている。下端部のローラ22は、アームガイドチャン
ネル23に摺動自在に係合されている。アームガイドチ
ャンネル23は、ドア本体4に、ベースプレート8とほ
ぼ同一高さに位置して取り付けられている。また、前記
ウインドガラス側アーム15とセクタギヤ側アーム14
とには、係合離脱機構30を設けてある。
【0010】図2は、上記係合離脱機構30を示してい
る。図2において、係合離脱機構30は、通常時はウイ
ンドガラス側アーム15の回転を規制可能に係合し、ウ
インドガラス6の上昇過程で負荷が掛かると、ウインド
ガラス側アーム15を支持軸16を中心として下方に折
曲可能に離脱するようになっている。具体的には、係合
離脱機構30は、ウインドガラス側アーム15に形成さ
れたは長孔31と、この長孔31に移動可能に装着され
たピン32と、ピン32から支持軸16に架け渡された
スプリング33と、セクタギヤ側アーム14に形成され
た離脱溝34と、ベースプレート8に形成された抜け止
め溝35とを備えている。スプリング33は、ピン32
を長孔31の支持軸16側に付勢している。離脱溝34
は、V字形になっており、通常時は、スプリング33に
よって付勢されたピン32を係合しており、セクタギヤ
側アーム14に対するウインドガラス側アーム15の支
持軸16を中心とする回転を規制し、ウインドガラス側
アーム15とセクタギヤ側アーム14とを1本のアーム
部材のように一体に連結している。そして、離脱溝34
は、ウインドガラス6の上昇過程で負荷が掛かると、ウ
インドガラス側アーム15がピン32を押すことによ
り、ピン32をスプリング33の付勢に抗して長孔31
に沿って移動して離脱させて、セクタギヤ側アーム14
に対するウインドガラス側アーム15の同一軸16を中
心とする下方への折曲を可能とするようになっている。
離脱溝34の下方に位置するセクタギヤ側アーム14の
端縁部には、支持軸16を中心とする円弧状のガイド3
6が形成されている。抜け止め溝35は、ウインドガラ
ス6の上昇限度位置(全閉位置)で、ピン32が離脱溝
34から抜けるのを規制するようになっている。
【0011】この第1実施例によれば、通常時は、図3
に示すように、ピン32がスプリング33によって、長
孔31の支持軸16側に付勢されて離脱溝34に位置
し、セクタギヤ側アーム14に対するウインドガラス側
アーム15の回転が規制され、セクタギヤ側アーム14
とウインドガラス側アーム15とが、一体となる1本の
メインアーム10になっている。この状態において、ド
ライビングシャフト9をモータ11で回転駆動すると、
メインアーム10がピニオンギヤ12とセクタギヤ13
とを介して、支持軸16を中心として上下方向に揺動
し、このメインアーム10の揺動に伴ってサブアーム1
9もアームガイドチャンネル23に沿ってピン20を中
心として上下方向に揺動し、ウインドガラス側アーム1
5のローラ17とサブアーム19のローラ21とがガラ
スボトムチャンネル18内を摺動しつつガラスボトムチ
ャンネル18を昇降させウインドガラス6をドア本体4
に対して昇降させる。
【0012】そして、ウインドガラス6の上昇過程にお
いて、ウインドガラス6とサッシュ上縁との間に、また
は、ウインドガラス6と車体サイド部との間に、乗員の
手や頭部など体の一部が挟まるなどして、ウインドガラ
ス6にスプリング33の弾性力以上の負荷がかかると、
図4に示すように、ウインドガラス側アーム15が支持
軸16を中心として下方に折れ曲がる。つまり、ウイン
ドガラス6にスプリング33の弾性力以上の負荷がかか
ると、ウインドガラス側アーム15がピン32を押して
スプリング33の付勢に抗して長孔31に沿って移動さ
せつつ離脱溝34から離脱させセクタギヤ側アーム14
のガイド36に移動する。これにより、ピン32によっ
て係合していたメインアーム10のセクタギヤ側アーム
14とウインドガラス側アーム15との一体化が解除さ
れ、ウインドガラス側アーム15がセクタギヤ側アーム
14に対して同一軸16を中心として下方に折れ曲が
る。したがって、上記手や頭部など体の一部が挟まれた
乗員に無理な力が作用すること無く、乗員が怪我をする
などの大事に至るという不都合を解消することができ
る。
【0013】しかも、上記ウインドガラス側アーム15
の折れ曲がりと並行して、モータ11の上昇駆動力は、
ピニオンギヤ12とセクタギヤ13とを介してセクタギ
ヤ側アーム14に伝達されているが、ピン32によるセ
クタギヤ側アーム14とウインドガラス側アーム15と
の一体化が解除されているので、セクタギヤ側アーム1
4は、支持軸16を中心として上方に向けて揺動する。
したがって、モータ11に過負荷が掛かることも防止で
き、モータ11の寿命も長くなる。
【0014】一方、ウインドガラス6の上昇過程で、ウ
インドガラス6にスプリング33の弾性力以上の負荷が
掛からず、通常の動作で、ウインドガラス6が図外のウ
エザストリップに接触するか接触する直前たる上昇限度
直前位置に到達すると、図5に示すように、ピン32が
スプリング33によって長孔31と離脱溝34とに係合
して、セクタギヤ側アーム14とウインドガラス側アー
ム15とが一体化したまま、ピン32がベースプレート
8の抜け止め溝35内に位置する。引き続き、ウインド
ガラス6の上昇限度位置で、図外のウエザストリップと
のシール性確保のために、ウインドガラス6にスプリン
グ33の弾性力以上の負荷が作用するが、この時には、
ピン32が抜け止め溝35内に位置して離脱溝34から
抜け出ることができず、セクタギヤ側アーム14とウイ
ンドガラス側アーム15との一体化が確保される。これ
によってウインドガラス6の全閉は、通常の状態とな
る。
【0015】なお、この第1実施例においては、ウイン
ドガラス6の上昇過程で、ウインドガラス6に作用した
負荷によって、ピン32が離脱溝34から離脱し、ウイ
ンドガラス側アーム15が支持軸16を中心として下方
に向けて折れ曲がった場合、図6に示すように、ウイン
ドガラス側アーム15がウインドガラス6の自重によっ
て、最下端に位置するが、この場合には、モータ11を
ウインドガラス6の下降方向に電力駆動することによっ
て、自動的に修復することできる。つまり、モータ11
の下降方向への電力駆動によって、セクタギヤ側アーム
14が支持軸16を中心として下降限度位置に揺動する
と、離脱溝34が長孔31と位置が一致し、ピン32が
スプリング33によって長孔31の支持軸16側に移動
して離脱溝34内に位置し、セクタギヤ側アーム14と
ウインドガラス側アーム15とがピン32で自動的に一
体化した通常の状態となる。
【0016】第2実施例 この第2実施例は、離脱機構30のピン32を長孔31
の支持軸16側に付勢する手段たるスプリングを、ウイ
ンドガラス6の自重に対し平衡を保つバランシングスプ
リング40を利用した点に特徴がある。したがって、こ
の第2実施例は、図7に示した要部について説明する。
なお、この第2実施例の説明において、第1実施例と同
一部分には同一符号を付してある。
【0017】図7において、バランシングスプリング4
0は、渦巻きスプリングに形成され、その内側端は、セ
クタギヤ側アーム14とウインドガラス側アーム15と
を回転可能に連結させた支持軸16の一端部に形成した
スリット41内に結合してある。バランシングスプリン
グ40の外側端には、半円形の受け部42を形成してあ
る。受け部42には、ウインドガラス側アーム15の長
孔31に移動可能に挿入されたピン32を係合させてあ
る。
【0018】したがって、この第2実施例によれば、通
常時は、ピン32が、バランシングスプリング40のメ
インアーム10の上方の揺動方向への付勢作用によっ
て、長孔31の支持軸16側に付勢され、セクタギヤ側
アーム14の離脱溝34内に位置され、セクタギヤ側ア
ーム14とウインドガラス側アーム15とを一体化して
いる。そして、ウインドガラス6の上昇過程において、
ウインドガラス6にバランシングスプリング40の弾性
力以上の負荷がかかると、ウインドガラス側アーム15
がピン32を押す。すると、バランシングスプリング4
0の受け部42がバランシングスプリング40の外径方
向に移動し、バランシングスプリング40が縮径動作
し、ピン32がバランシングスプリング40の付勢に抗
して長孔31に沿って移動しつつ離脱溝34から離脱し
セクタギヤ側アーム14のガイド36に移動する。これ
により、ピン32によって係合していたメインアーム1
0のセクタギヤ側アーム14とウインドガラス側アーム
15との一体化が解除され、ウインドガラス側アーム1
5がセクタギヤ側アーム14に対して同一軸16を中心
として下方に折れ曲がる。また、ウインドガラス6の上
昇過程で、ウインドガラス6にスプリング33の弾性力
以上の負荷が掛からず、通常の動作で、ウインドガラス
6が上昇限度直前位置に到達すると、ピン32によって
セクタギヤ側アーム14とウインドガラス側アーム15
とが一体化したまま、ピン32がベースプレート8の抜
け止め溝35内に位置して離脱溝34から抜け出ること
ができず、セクタギヤ側アーム14とウインドガラス側
アーム15との一体化が確保される。
【0019】要するに、この第2実施例によれば、ウイ
ンドガラス6の上昇過程で、乗員の手や頭部など体の一
部が挟まれた場合には、ウインドガラス側アーム15が
折れ曲がって乗員に無理な力が作用することは無く、セ
クタギヤ側アーム14の上方への揺動も規制されず、モ
ータ11に過負荷が掛かることは無い。そして、ウイン
ドガラス6の上昇限度位置に到達した場合には、セクタ
ギヤ側アーム14とウインドガラス側アーム15との一
体化を保って、ウインドガラス6のウエザストリップと
のシール性を確保することは勿論である。しかも、ウイ
ンドガラス6の上昇過程で、乗員の手や頭部など体の一
部が挟まれ、ウインドガラス側アーム15が折れ曲がっ
た場合において、バランシングスプリング40の弾性力
がウインドガラス側アーム15に作用しているので、ウ
インドガラス側アーム15がウインドガラス6の自重に
よって支持軸16を中心として最下端まで揺動するのを
阻止することができる。
【0020】第3実施例 この第3実施例は、離脱機構30のピン50を電磁アク
チュエータで係合離脱されるようにした点に特徴があ
る。したがって、この第3実施例は、図8に示した要部
について説明する。なお、この第3実施例の説明におい
ても、第1実施例と同一部分には同一符号を付してあ
る。
【0021】図8において、セクタギヤ側アーム14と
ウインドガラス側アーム15とをピン50で一体的に係
合し、セクタギヤ側アーム14またはウインドガラス側
アーム15の一方に電磁アクチュエータ51を取り付
け、ウインドガラス6に全閉位置での負荷よりも小さな
負荷が掛かかると、電磁アクチュエータ51を電力駆動
し、この電磁アクチュエータ51の駆動によって、ピン
50をセクタギヤ側アーム14またはウインドガラス側
アーム15の一方から抜き取り、セクタギヤ側アーム1
4とウインドガラス側アーム15との一体化を解除する
ようになっている。
【0022】この第3実施例によれば、電磁アクチュエ
ータ51を使用することによって、図1に示すような長
孔31と離脱溝34および抜け止め溝35とを省略する
ことができる。
【0023】なお、本考案は、Xアーム式以外の1本ア
ーム式や平行アーム式などのウインドレギュレータでも
適用できる。
【0024】
【考案の効果】以上のように第1の考案によれば、ウイ
ンドガラスの上昇過程で、ウインドガラスに負荷が掛か
った場合には、係合離脱機構の動作により、ウインドガ
ラス側アームがセクタギヤ側アームと連結している同一
軸を中心として下方に折り曲げられ、セクタギヤ側アー
ムが上方に揺動しても、ウインドガラス側アームの上方
への揺動が中止され、ウインドガラスの上昇が止まる。
したがって、ウインドガラスの上昇過程で、乗員の手や
頭部など体の一部が挟まれるなどして、ウインドガラス
に負荷が掛かった場合に、アームからウインドガラスへ
の動力伝達を遮断して、乗員の安全性を向上することが
できる。また、ウインドガラスの上昇過程で、ウインド
ガラスに不用意な負荷が掛かることなく、ウインドガラ
スの上昇限度位置に達した通常の場合には、係合離脱機
構が動作せず、ウインドガラス側アームとセクタギヤ側
アームとの回転が規制されたままとなるので、ウインド
ガラスの全閉が確保できる。
【0025】第2の考案では、第1の考案に加えて、ウ
インドガラスに掛かった負荷により、係合離脱機構が、
機械的な動力伝達によって、動作する。つまり、ウイン
ドガラスにスプリングの弾性力以上の負荷が掛かるとウ
インドガラス側アームがピンを押してスプリングの付勢
に抗して長孔に沿って移動しつつ離脱溝から離脱する。
これにより、ピンによって係合していたセクタギヤ側ア
ームとウインドガラス側アームとの一体化が解除され、
ウインドガラス側アームがセクタギヤ側アームに対して
同一軸を中心として下方に折れ曲がる。したがって、ウ
インドガラス側アームの折り曲げに際して、ウインドガ
ラスを昇降する駆動力以外の折曲専用の駆動源を省略で
き、構造が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のウインドレギュレータを搭載した
乗用車の側面図。
【図2】第1実施例の係合離脱機構を分解して示す斜視
図。
【図3】第1実施例の通常時の作用説明図。
【図4】第1実施例の上昇過程で負荷が掛かった場合に
作用説明図。
【図5】第1実施例の上昇限度位置での作用説明図。
【図6】第1実施例の負荷が掛かった後での自動修復の
作用説明図。
【図7】第2実施例の要部を示す構成図。
【図8】第3実施例の要部を示す構成図。
【符号の説明】
4…ドア本体 6…ウインドガラス 7…ウインドレギュレータ 8…ベースプレート 9…ドライビングシャフト 10…メインアーム(アーム) 12…ピニオンギヤ 13…セクタギヤ 14…セクタギヤ側アーム 15…ウインドガラス側アーム 30…係合離脱機構 31…長孔 32…ピン 33…スプリング 34…離脱溝 35…抜け止め溝 40…バランシングスプリング 50…ピン 51…電磁アクチュエータ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア本体に組み付けられるベースプレー
    トに、ウインドガラスの開閉力を出力するドライビング
    シャフトと、先端部が前記ウインドガラスに連結される
    アームの基端部とを回転可能に取り付け、このドライビ
    ングシャフトにピニオンギヤを装着し、このピニオンギ
    ヤに噛合するセクタギヤを前記アームに結合し、前記ド
    ライビングシャフトの回転駆動により、前記ピニオンギ
    ヤとセクタギヤとを介して前記アームを上下方向に揺動
    し、前記ウインドガラスを前記ドア本体に対して昇降さ
    せるウインドレギュレータにおいて、 前記アームをセクタギヤ側アームとウインドガラス側ア
    ームとに分割し、これらセクタギヤ側アームとウインド
    ガラス側アームとの分割端部を同一軸で回転可能に連結
    する一方、これらウインドガラス側アームとセクタギヤ
    側アームに、通常時はウインドガラス側アームの回転を
    規制可能に係合し、前記ウインドガラスの上昇過程で負
    荷が掛かると、ウインドガラス側アームの前記同一軸を
    中心とする下方への折曲を可能に離脱する係合離脱機構
    を設けたことを特徴とするウインドレギュレータ。
  2. 【請求項2】 前記係合離脱機構を、 前記ウインドガラス側アームに形成された長孔と、 この長孔に移動可能に装着されたピンと、 このピンを長孔の前記同一軸側に付勢するスプリング
    と、 前記セクタギヤ側アームに形成され、通常時は前記ピン
    を係合して前記ウインドガラス側アームの回転を規制
    し、前記ウインドガラスの上昇過程で負荷が掛かると前
    記ピンを長孔に沿って移動して離脱させて、前記ウイン
    ドガラス側アームの前記同一軸を中心とする下方への折
    曲が可能な離脱溝と、 前記ベースプレートに形成され前記ウインドガラスの上
    昇限度直前位置で前記ピンの前記離脱溝からの抜けを規
    制する抜け止め溝と、 で構成したことを特徴とするを請求項1に記載したウイ
    ンドレギュレータ。
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