JP2574073B2 - 電気機械的装置の施錠可能化装置 - Google Patents

電気機械的装置の施錠可能化装置

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JP2574073B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気機械的装置、特に遮
断器を制御するために設けられた(特に限ったわけでは
ないが)施錠可能化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる施錠装置(padlockin
g devices)は、錠により遮断器のハンドルを
開位置で施錠できる。前記施錠は、安全規則で要求され
るように、遮断器の接点が開いている時のみ可能でなく
てはならない。遮断器の中には、その接点が溶着されて
いても開位置に制御レバーを駆動できるものがある。し
かしながら、このような場合、前記レバーは閉位置、ま
たは開位置と閉位置との間の中間位置へ戻ろうとする傾
向を示す。
【0003】遮断器の制御レバーの直線交番運動をハン
ドルの回転運動に変換する装置が遮断器に備わっている
場合、例えば溶着のために接点が閉位置にとどまってい
るのにもかかわらず、遮断器の開接点は開いていると信
じこませ前記レバーは施錠位置へ移動され、そこで施錠
されることが起こり得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、本発明の目
的は、遮断器を制御する回転式ハンドルへ適用でき、前
記遮断器が開位置にあり、接点が実際に開いている場合
に作動する施錠装置を提供することである。
【0005】また、別の目的は、前記からの必然の結果
として、遮断器の接点が実際に開いていない場合には、
制御装置を施錠可能位置に移動した後、操作に逆らう力
に打ち勝たせてハンドルを施錠位置へ強制的に動かそう
としたとしても、前記施錠を防ぐ施錠装置を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記のおよび別の目的を
達成するために、本発明は、電気機械的装置、特に遮断
器の回転制御用施錠装置で、該施錠装置に制御され、装
置の接点が適正に開かれたときに限り錠により回転制御
用ハンドルの回転防止を可能とする施錠可能化装置にお
いて、前記施錠装置が2つの機械式リンク部材間の間隙
結合位置に可動に連結され、その結果前記施錠装置は、
適正な開位置にあり、かつ強制されない位置のとき施錠
位置へ前進可能であり、反対に、適正な開位置でなくか
つ強制された位置のとき、第1と第2のリンク部材の間
の前記間隙により、施錠装置は施錠位置へ前進できない
ようにしたことを特徴とする。
【0007】特に、前記施錠装置は、回転制御用ハンド
ルがハブに連結された把手から構成され、前記ハブが重
畳され互いにある角度で回転するふたつの正方形に類似
した形の穴を含み、施錠可能化部材に備えられた前記の
穴よりわずかに小さな側辺を持つ角軸が穴に入り、施錠
可能化部材が、開位置で、装置を部材のフィンガーから
開放状態にし、反対に、例えば接点溶着のために開位置
でない場合、前記装置と前記フィンガーとを干渉させる
ことを特徴とする。
【0008】また、前記施錠装置は、角軸が前記施錠可
能化部材の対応する正方形の中央穴に緊密に挿入され、
前記可能化部材が、第1の半径方向配置の平坦状フィン
ガー,および第1のフィンガーの反対側にありディスク
に連結される第2の角状のフィンガーとを備えたディス
クで構成され、前記の第1のフィンガーが、支点の回り
のレバーの腕の回転を防止するために施錠装置との干渉
部材として作動し、この理由は回転ハンドルの開放操作
の後、装置の接点が開いておらず、開位置でのハンドル
の力により前記レバーの正方形の重畳された穴を移動さ
せ、この結果、前記ハンドルのハブにある内部スロット
と施錠可能化部材の前記角状のフィンガーとの間で当接
するバネの力に打ち勝って、レバーの腕の端はスロット
への下降を防止されたままのディスクの前記の第1のフ
ィンガー上へ動き、回転ハンドルの施錠を可能にしてい
る。
【0009】好ましくは、本発明による施錠装置では、
そのレバーの腕はスロットを備えた施錠ブラケットがあ
り、スロットにはレバーの腕が施錠可能位置へ持ち上げ
可能のとき、ひとつ以上の施錠ボウ(bow)が挿入で
きる。
【0010】あるいは、角軸が前記施錠可能化部材の対
応した正方形の中央の穴に緊密に挿入され、前記可能化
部材が半径方向に配置された第1の角状の施錠用フィン
ガーと第1のフィンガーと反対側の位置で前記ディスク
に連結された第2の角状の係合用フィンガーで構成さ
れ、前記第1のフィンガーが施錠装置との干渉部材とし
て働き、ラッチの末端がスロットへ挿入するのを防ぎ、
前記ラッチが回転ハンドル内で移動するのを防ぎ、ラッ
チの突起から施錠用の穴を開放し、この理由は、回転ハ
ンドルの開放操作の後、装置の接点が開かず開位置での
ハンドルの力により重畳された正方形の穴が移動する時
ラッチの末端が前記第1のフィンガーと当接するからで
あり、その結果、前記ハンドルのハブの内部のスロット
と施錠可能化部材の前記の第2の角状のフィンガーとに
当接するバネの力に打ち勝つことにより、ラッチの端が
ディスクの前記第1のフィンガーに逆らって動き、前記
スロットに挿入されないままになり、回転ハンドルの施
錠を可能にしている。
【0011】特に、前記ラッチがバネにより余分に曲げ
られた位置に押されたままになり、前記ラッチを前記バ
ネの力に逆らい内側へ押すことで、前記施錠が可能にな
り、ディスクの第1のフィンガーが前記ラッチの内部の
端と干渉しない。
【0012】さらに好ましくは、施錠装置は、回転制御
用ハンドルが、ハブに連結された把手から構成され、中
央の穴に挿入される角軸が前記ハブに緊密に挿入され、
中央の穴は、寸法が角軸の寸法よりわずかに大きく、重
ね合わせられて互いにある角度の回転し、施錠可能化部
材の中央を突き抜けている2つの正方形が重畳された形
をしていて、施錠可能化部材は、周囲に隆起したカムの
輪郭を備えたディスクから構成され、前記のカムの輪郭
のある範囲の回転部分を覆うくぼみによりディスクは回
転を防止され、前記部材はまた運動を電気装置へ伝達す
る機構に連結されていて、前記の隆起したカムの輪郭
は、その盛り上がった部分に当接すると箱形のカバーか
ら出てスロットへ入る当接スライダを備え、施錠装置の
ラッチを収納して、前記ラッチの前記スロットへの挿入
を防止する。
【0013】さらに、前記の回転ハンドルが把手に含ま
れ、前記ラッチからなる施錠装置は、ハンドルが開位置
へ回転され、電気装置の接点が開位置へ移動し、ディス
クによりカム輪郭のくぼみがスライダの下へ移動し、そ
の結果、前記スライダによりスロットを開いて、ラッチ
の末端が前記スロットへ挿入される場合に、前記ラッチ
が施錠ボウのような防止部材を通すために前記把手内に
対応する窓と整合するくぼみを備えていることを特徴と
する。
【0014】
【実施例】本発明の特徴と長所は後述するいくつかの実
施例の詳細な説明と図面で明らかになるであろうし、発
明の精神や範囲はこれらに限定されない。
【0015】図1と図2を参照するに、本発明による回
転制御装置10は、例えば遮断器のような電気的装置1
4に適用可能な箱形のカバーからできていて、制御動作
を前記回転制御装置10の回転ハンドル16から前記電
気的装置へ伝える機構を備えている。回転ハンドル16
は図1に示すように16aと16bとの位置へ進めるこ
とができ、回転ハンドル16の位置は遮断器の開接点の
位置に対応し、16bの位置は遮断器の閉接点の位置に
対応し、16aの位置は開位置16と閉位置16bとの
中間の位置にある。本技術分野においては通常知られて
いるように、回転制御装置は、制御ハンドル16の回転
運動を前記遮断器としての装置の制御レバー18の直線
的な交番運動に変換するよう作用する。前記の運動変換
をもたらすこの種の装置は以前から知られており、ここ
では述べない。なぜならば、前記ハンドル16を施錠す
る遮断器の開接点に対応する位置に前記レバーがあり、
その後、前記接点が開位置になるときにだけ作動する前
記回転ハンドル16の施錠装置20において前記運動変
換装置は、本発明の一部ではないからである。
【0016】例えば、過剰電流状態が接点を溶着してし
まったために、遮断器の接点が所望の時に開かなくなる
ことが起こり得るので、遮断器の接点が命令に応じて開
かない場合には、前記ハンドル16の施錠は不可能とな
らなければならない。
【0017】本発明の第1の実施例の理解のため、図3
ないし図6および図11を参照する。かかる図におい
て、ハンドル16は以下に説明する手段に従い、わずか
な間隙をもち角軸28を収容する中空シート(holl
ow seat)26が中央に設けられたハブ24に連
結された把手22により構成されている。角軸28は箱
形カバー12(特に図1と図2参照)に格納されている
下部の運動伝達機構(図示せず)に連結される。
【0018】また、施錠可能化部材30が角状の軸28
に挿入されている。施錠可能化部材は、特に図11に示
されているように、角軸28に緊密に挿入できる中央穴
34が設けられたディスク32と、第1の平坦状フィン
ガー36と、第2の角状フィンガー38とから構成され
ている。両フィンガーは、前記電気的装置、すなわち遮
断器14の接点の開放を妨げる、およびそれとは反対に
施錠を妨げる条件が存在しない場合にだけ施錠を可能に
する役割を持つ。
【0019】このために、ハンドル16のハブ24にス
ロット40が具備されている。スロット40はスロット
の壁に一端が当接し、他端が可能化部材30の角状フィ
ンガー38に接しているバネ42を格納している。平坦
状フィンガー36は、第1の腕50および第2の腕52
を有し、支点48の回りに回転可能なレバーでもって構
成される施錠装置20と協動する。
【0020】第1の腕50は、ボウ(bow)55のよ
うな施錠部材を収容するブラケット54を備え、第2の
腕52は、施錠を妨げるために前記フィンガー36に当
接する末端部56を備えている。もちろん、箱形カバー
12には、ハンドル16の開位置に整合されたスロット
57がある。スロット57には腕52の端56が貫入
し、カバー12に対しハンドル16が係止される。把手
22からブラケット54が突出し、施錠ボウ55を前記
ブラケットへ挿入できると、施錠が可能になる。実際、
遮断器14の問題のない通常の操作では、制御ハンドル
16が開位置にもたらされると、開位置配置の遮断器レ
バー18の位置決めにより軸28が移動し、可能化部材
30は図3および図4に示された位置となる。その理由
は、軸28が遮断器14の接点開放に丁度対応した位置
をとっていて、ハンドル16が開位置へ向かうべき力を
これ以上受けず、この結果、バネ42はスロット40の
中で自由に作動し、腕52の末端部56を箱形カバー1
2のスロット57中に貫入できる開位置へ前記ハンドル
16を移動させ、またこの結果、施錠ボウ55の格納の
ためにブラケット54が把手22から持ち上げ可能とな
る。
【0021】さらに、図3ないし図6を参照するに、施
錠装置20は把手22に存する長いスロット58内に収
容されているのがわかる。スロット58は先端が支持ク
ロスバー60で閉止され、押しバネ64を収容するシー
ト部62と連通している。押しバネ64は、通常施錠装
置を図5および図6に示した位置、すなわち施錠不能位
置に保持する役目を有する。把手が、図3および図4に
示した位置にある場合にのみ施錠が可能である。この理
由は、この位置でのみ、ブラケット54をスロット58
から引き出してブラケット54へ施錠ボウ55を挿入可
能にするために、第1の腕50を持ち上げることができ
るからであり、また、この位置で丁度第2の腕52の末
端部56が箱形カバー12にあるスロット57に貫入で
きるからである。もちろん、すでに述べたように、また
以下に説明するように、制御された遮断器の接点の制御
で問題がない場合にのみ、前記の末端部56はスロット
57に貫入できる。
【0022】ハンドル16のハブ24に存するシート部
26は、2つの正方形が互いに回転されて重畳されたよ
うな横断面形状をもつ。この横断面の側辺は、少し寸法
の大きいスパナによりナットかボルトを回そうとすると
き、すなわち、スパナが前記ナットかボルトと係合する
前に、ある角度遊動するときに生じるのと同様の効果を
もたせるために角軸28の寸法より少し大きい(例え
ば、1mm)寸法をもつ。同様に、ハンドル16は一方
向へ回転するとき、シート26を画成する2つの正方形
の一つの側辺と係合し、また反対方向へ回転するとき、
もう一方の正方形の側辺と係合する。この結果、正方形
の角軸28に対し、ハンドル16のわずかな回転が常に
存在する。もし、ハンドル16の把手22が強制的に動
かされなければ、スロット40の壁と可能化部材30の
フィンガー38との間にあるバネ42がほぼ完全に伸延
でき、図3および図4に示すような方向にフィンガー3
6の位置付けをする。これにより、遮断器が適正に開い
た時にレバーの腕52の末端部に間隙を残し、末端部5
6が箱形カバー12のスロット57に貫入して、施錠ボ
ウ55をブラケット54に貫入できるように、ブラケッ
ト54を持ち上げることが可能になる。
【0023】接点の溶着などの遮断器での誤動作が生じ
ると、誤動作により遮断器に接続されたすべての装置の
自由な運動が阻止される。角軸28は遮断器の開放位置
に対応した位置に自由に到達できないし、その結果、開
位置にあるハンドル16は、施錠が可能な開放位置に対
応した位置に従う方向を向かなくなる。
【0024】前記ハンドル16を強制して開位置にしよ
うとしても、角軸28に対して単にシート26が回転す
るだけである。スロット40の壁を無理やり動かし、バ
ネ42に当接させると、図6に示すように、バネ42が
撓む。一方、フィンガー36に当接した端部56を有す
るレバーの腕52は下降できず、把手22にあるスロッ
ト58からブラケット54を引き抜くのが不可能である
から、ハンドル16の施錠が妨げられる。
【0025】次に本発明に基づく第2の実施例と、関連
する施錠可能化部材を示す図7ないし図10および図1
2を参照する。
【0026】かかる図において、ハンドル16は、図3
ないし図6および図11に示した第1の実施例と同様、
中央にわずかな間隙のある中空シート26を有するハブ
24に結合された把手22と、箱形のカバー12(特
に、図1および図2参照)に収容された下部にある運動
伝達機構(図示せず)に連結された角軸28から構成さ
れている。また、施錠可能化部材70は角軸28に挿入
される。特に図12に示されるように、施錠可能化部材
は、角軸28に緊密に挿入可能な穴74を中央に備えた
ディスク72、第1の角状の施錠フィンガー76および
第2の角状フィンガー78からなる。
【0027】前記フィンガー76および78は、前記遮
断器14にある接点の開放を妨げたり、これと反対の場
合に施錠を妨げるどんな条件も存在しない場合にだけ、
前記施錠を可能にする。
【0028】この目的のために、ハンドル16のハブ2
4には、バネ82を収容するスロット80が備えられて
いる。バネ82は一端が前記スロットの壁80aと当接
し、他端が可能化部材70の前記角状フィンガー78と
当接する。角状の施錠フィンガー76は施錠装置20a
と協動する。施錠装置は、2つのすべりスロット90a
と90bに収容された2つのピン88aと88bにより
長手方向にすべるよう駆動されるラッチ92と、ラッチ
92から突き出ている施錠突起94a,94bおよび9
4cとから構成される。施錠突起は施錠ボウの通路であ
る穴95a,95bおよび95cを閉じたり開けたりす
る。前記ラッチ92は、さらに、把手の長いスロット9
8を通り、箱形のカバー12のスロット97の中へ貫入
できる末端96を具備する。これによりカバー12に対
しハンドル16を固定し、この結果、把手そのものを施
錠可能にする。ラッチ92は、突起101に当接し、長
いスリット102に収容されたバネ100に駆動され、
ラッチ92の突起94cが把手22にある止め具104
に当接する、図9および図10に示される位置へ移動す
る。もちろん、ラッチ92は、バネ100の力に打ち勝
ち、施錠条件を満たす場合にのみ施錠位置に到達できる
ように、あえて施錠位置へ挿入する必要がある。このこ
とは、実際に図3ないし図6に示した実施例と同様であ
る。
【0029】実際に、遮断器14の開放が行われると、
施錠可能化部材70は角状のフィンガー78に当接する
バネ82を介してハブ24を駆動し、その後把手22を
駆動し、図7および図8に示す位置へ移動させる。ラッ
チ92の末端96が施錠フィンガー76を追い払うの
で、この位置ではラッチ92は端105を押されるとカ
バー12のスロット97へ貫入可能となる。この結果、
ラッチ92の突起94a,94bおよび94cは、施錠
ボウが通過するための穴95a,95bおよび95cを
開ける。遮断器14の溶着など、接点開放を妨げる遮断
器での故障が生じた場合、ハブ24が図3ないし図6に
示した第1の実施例の中空シート26と同じ中空シート
26を備えているので、第1の実施例で起こるのと同様
のことが起こる。つまり、角軸28は開接点に対応した
位置に到達できず、それゆえ把手22はラッチ92をス
ロット97へ貫入させ、施錠を可能とするような位置へ
位置付けされなくなる。
【0030】把手22を開位置へ強制的に駆動して開位
置で施錠しようとしても不可能である。この理由は、施
錠可能化部材70は、その中心にある角状の穴74が角
軸28に完全に挿入可能であるため、施錠可能位置方向
へ向かざるを得ないが、バネ82の力に打ち勝つ把手2
2の強制的移動は中空シート26の形状に起因して回転
ハンドル16を図9および図10に示される位置へ移動
させ得る。この位置では、ラッチ92は角状のフィンガ
ー76と向かい合わせの末端96を備えていて、この末
端96がカバー12のスロット97へ入るのが妨げら
れ、遮断器14の誤動作による把手22の施錠を防ぐ。
【0031】次に、本発明による第3の実施例を示す図
13ないし図20を参照する。この実施例では、施錠可
能化を生じたり消したりする回転は、回転ハンドルと回
転運動を直線交番運動に変換する機構につながる軸との
間では決して起こらず、回転ハンドルに緊密につながる
角軸128とディスク132との間で起こる。ディスク
は周囲がカム輪郭であり、寸法が前記角軸128より少
し大きく、2つの正方形をある角度互いに回転して重畳
したのと同様の断面形状をもつ穴を備えている。
【0032】図13ないし図15で、本発明による第3
の実施例に基づいた施錠可能化装置が、遮断器(図示せ
ず)としての電気的装置に適用可能な箱形カバー112
から構成される回転制御装置110に連結されているの
がわかる。回転制御装置から、図7ないし図10に示さ
れる装置と同様の長手方向の運動を行う施錠装置を内部
に備えた回転ハンドル116が突き出ている。
【0033】前記回転ハンドル116は、ハブ124に
挿入される把手122を有している。ハブ124から
は、その下の箱形カバー112の内部にある施錠可能化
部材130に挿入されるように設けられた角軸128が
突き出ている。前記施錠可能化部材130は図16ない
し図19に示され、図20a,図20bおよび図20c
でそれ自体が詳しく示されている。
【0034】回転ハンドル116のハブ124の下の箱
形カバー112は隆起したパッド113を有している。
パッド113は、再入スロット(reentering
slot)117が形成された円周状の隆起端縁11
5を有し、この再入スロットは、図7ないし図10に示
したラッチ部材92に類似したラッチ部材150を収容
する役目を果たす。前記ラッチ部材150は、その末端
156が再入スロット117へ挿入可能であり、施錠条
件を満足するときにハンドル116の把手122にある
窓154に整合させることができるくぼみ152が設け
られている。通常、前記ラッチ150は、ハブ124の
内部とラッチ150のくぼみ152との間に配置された
押しバネ157により、把手122から離されて保持さ
れている。
【0035】特に、図20a,図20bおよび図20c
において、施錠可能化部材は、中央に穴126をもつデ
ィスク132で構成されている。穴126は、前記の2
つの実施例で使われた既述の少し大きな寸法のスパナ効
果を持つように、少し大きな寸法で側辺が互いにある角
度回転された2つの正方形を重畳した形状をしている。
前記ディスク132は円周上に隆起したカム輪郭134
を備えていて、スライダ138の形態をとる可能化部材
と係合する中断部、すなわち、陥凹部136が設けられ
ている。スライダ138は、カム輪郭134あるいは陥
凹部136の形状に従い、前記スロット117へ出入り
できる(図16ないし図20参照)。
【0036】第3の実施例の作動を述べる。回転ハンド
ル116が開位置にあり、下部にある遮断器が適正に開
いているとき、遮断器に接続されたある機構で駆動され
るディスク132は、図15aと図16aで示される位
置へ降下しているスライダ138の下にある隆起したカ
ム輪郭134の陥凹部136で位置付けられている。
【0037】このときラッチ150は把手122中へ駆
動可能となり、くぼみ152と窓154との整合、末端
156のスロット117への侵入、施錠ボウの窓154
への挿入、および開位置での遮断器の施錠が可能にな
る。
【0038】もし、接点の溶着など何らかの理由で、接
点の開放の動きが完全でないと、ハンドル116の把手
122は後方にとどまり、ラッチ部材150の末端15
6とスロット117との整合ができず、ハンドル116
の施錠ができない。把手122を強制して開位置へ動か
そうとすると、重畳された正方形の形をしていて角軸1
28との間に間隙のあるカムディスク132の中央の穴
126の作用により、前記ディスク132を図17aと
図17bで示す位置に止どめる。このとき隆起のあるカ
ム輪郭134がスライダ138を高い位置へ移動してお
り、ラッチ150の末端156のスロット117への侵
入が妨げられ、この結果、ハンドル116の施錠が妨げ
られる。
【0039】把手122にリセット位置への力を加えて
も、ハンドル116の施錠は不可能である。その理由
は、図18および図19に示すように、たとえスライダ
138がカム輪郭134の中断部、すなわち、陥凹部1
36上に来て前記スロット117が開放されても、この
2つの位置で、ラッチ150の末端156は最早スロッ
ト117と整合せず、施錠は防止される。
【0040】以上、本発明の実施例をいくつか述べてき
たが、これらに限定されるものではなく、また、当業者
が前記説明を読み、前記開示内容から論理的に、また直
接的に類推できる多くの代替および等価の解法を工夫で
きるのは明らかであるが、すべては本発明の範囲に入
る。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、遮断器の接点が適正に開いているときにの
み、回転制御用ハンドルの回転を阻止すべく施錠を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置を含む遮断器の回転制御の概
略正面図である。
【図2】図1の回転制御の概略側面図である。
【図3】本発明による施錠可能化手段の第1の実施例を
含む回転制御用ハンドルの施錠可能位置での断面図であ
る。
【図4】図3のハンドルの施錠可能位置での断面図であ
る。
【図5】図3のハンドルの施錠可能でない位置での断面
図である。
【図6】図5のハンドルの施錠可能位置での底面図であ
る。
【図7】本発明による施錠可能化手段の第2の実施例に
ある回転制御用ハンドルの施錠可能位置での断面図であ
る。
【図8】図7のハンドルの施錠可能位置での底面図であ
る。
【図9】図7のハンドルの施錠可能でない位置での断面
図である。
【図10】図9のハンドルの施錠可能でない位置での底
面図である。
【図11】図3から図6の施錠可能なハンドルに使われ
る可能化カムの斜視図である。
【図12】図7から図10の施錠可能なハンドルに使わ
れる可能化カムの斜視図である。
【図13】図13aは施錠可能でない閉位置でのハンド
ルのある第3の実施例による制御装置の概略側面図、図
13bは施錠を防ぐ位置での施錠ラッチを示し、閉位置
でのハンドルを示す図13aの制御装置の概略正面図で
ある。
【図14】図14aは開位置で、かつ施錠可能位置で、
しかし施錠されていない位置でのハンドルのある本発明
による第3の実施例の制御装置の概略側面図、図14b
は開位置で、かつ施錠可能位置で、しかし施錠されてい
ない位置でのハンドルのある概略正面図である。
【図15】図15aは開位置で、かつ施錠可能位置での
ハンドルのある本発明による第3の実施例の制御装置の
概略側面図、図15bは開位置で、かつ施錠可能位置で
のハンドルのある図15aの制御装置の概略正面図であ
る。
【図16】図16aおよび図16bはカム輪郭をもつデ
ィスクによる施錠に対する可能化操作(enable
operation)の、それぞれ側面部分切欠き図,
正面部分概略図であり、ディスクは装置で操作される遮
断器が命令で適切に接点を開く場合に第3の実施例の制
御装置を収容している箱に配置されている。
【図17】図17aおよび図17bは接点を開く装置で
制御される遮断器が接点の溶接のために、接点を開けら
れない場合のカム輪郭をもつディスクによる施錠に対す
る不能化操作(disable operation)
のそれぞれ側面部分切欠き図,正面部分概略図である。
【図18】図18aおよび図18bはレバーを開位置か
らリセット位置へ回動する場合のハンドルに基づくラッ
チとスロット間の整合不足による施錠に対する不能化操
作のそれぞれ側面部分切欠き図,正面部分概略図であ
る。
【図19】図19aおよび図19bはレバーをリセット
位置に保持する場合のハンドルに基づくラッチとスロッ
ト間の整合不足による施錠に対する不能化操作のそれぞ
れ側面部分切欠き図,正面部分概略図である。
【図20】図20a,図20bおよび図20cは本発明
による第3の実施例の施錠可能および施錠可能でない条
件を決めるカム輪郭ディスクのそれぞれ側面図,正面図
および斜視図である。
【符号の説明】
10 回転制御装置 12 箱形カバー 14 電気機械的装置(一例として、遮断器) 16 回転形ハンドル(開位置) 16a 中間位置 16b 閉位置 18 制御レバー 20 施錠装置 20a 施錠装置 22 把手 24 ハブ 26 中空シート 28 角軸 30 施錠可能化部材 32 ディスク 34 穴 36 第1のフィンガー 38 第2のフィンガー 40 スロット 42 バネ 48 支点 50 第1の腕 52 第2の腕 54 ブラケット 55 施錠ボウ 56 ラッチの末端 57 スロット 58 長いスロット 60 支持クロスバー 62 シート部 64 押しバネ 70 施錠可能化部材 72 ディスク 74 穴 76 第1のフィンガー 78 第2のフィンガー 80 スロット 80a スロットの壁 82 バネ 88a ピン 88b ピン 90a スロット 90b スロット 92 ラッチ 94a,94b,94c 施錠突起 95a,95b,95c 穴 96 ラッチの末端 97 スロット 98 長いスロット 100 バネ 101 突起 102 長いスロット 104 止め具 110 回転制御装置 112 箱形のカバー 113 パッド 116 回転ハンドル 117 再入スロット(reentering slo
t) 120 施錠装置 122 把手 124 ハブ 126 穴 128 軸 130 施錠可能化部材 132 ディスク 134 カム輪郭 136 くぼみ 138 スライダ 150 ラッチ部材 152 くぼみ 154 窓 156 ラッチ部材の末端

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械的装置(14)、特に遮断器の
    回転制御用施錠装置(10)で、該施錠装置(10)に
    制御され、装置(14)の接点が適正に開かれたときに
    限り錠により回転制御用ハンドル(16,116)の回
    転防止を可能とする施錠可能化装置において、前記施錠
    装置が2つの機械式リンク部材間の間隙結合位置に可動
    に連結され、その結果前記施錠装置(20,120)
    は、適正な開位置にあり、かつ強制されない位置のとき
    施錠位置へ前進可能であり、反対に、適正な開位置でな
    くかつ強制された位置のとき、第1と第2のリンク部材
    の間の前記間隙により、施錠装置(20,120)は施
    錠位置へ前進できないようにしたことを特徴とする電気
    機械的装置の施錠可能化装置。
  2. 【請求項2】 回転制御用ハンドル(16)がハブ(2
    4)に連結された把手(22)から構成され、前記ハブ
    (24)が重畳され互いにある角度で回転するふたつの
    正方形に類似した形の穴(126)を含み、施錠可能化
    部材(30,70)に備えられた前記の穴(126)よ
    りわずかに小さな側辺を持つ角軸(28)が穴に入り、
    施錠可能化部材が、開位置で、装置(20,20a)を
    部材(30,70)のフィンガー(36,76)から開
    放状態にし、反対に、例えば接点溶着のために開位置で
    ない場合、前記装置(20,20a)と前記フィンガー
    (36,76)とを干渉させることを特徴とする請求項
    1記載の電気機械的装置の施錠可能化装置。
  3. 【請求項3】 角軸(28)が前記施錠可能化部材(3
    0)の対応する正方形の中央穴(34)に緊密に挿入さ
    れ、前記可能化部材(30)が、第1の半径方向配置の
    平坦状フィンガー(36),および第1のフィンガー
    (36)の反対側にありディスクに連結される第2の角
    状のフィンガー(38)とを備えたディスクで構成さ
    れ、前記の第1のフィンガー(36)が、支点(48)
    の回りのレバーの腕(50,52)の回転を防止するた
    めに施錠装置(20)との干渉部材として作動し、この
    理由は回転ハンドル(16)の開放操作の後、装置(1
    4)の接点が開いておらず、開位置でのハンドル(1
    6)の力により前記レバーの正方形の重畳された穴(1
    26)を移動させ、この結果、前記ハンドル(16)の
    ハブ(24)にある内部スロット(40)と施錠可能化
    部材(30)の前記角状のフィンガー(38)との間で
    当接するバネの力に打ち勝って、レバーの腕の端(5
    6)はスロット(57)への下降を防止されたままのデ
    ィスク(32)の前記の第1のフィンガー上へ動き、回
    転ハンドル(16)の施錠を可能にすることを特徴とす
    る請求項2記載の電気機械的装置の施錠可能化装置。
  4. 【請求項4】 レバーの腕(50)がスロットを持つ施
    錠ブラケット(54)を具備し、施錠可能位置でレバー
    の腕が持ち上げ可能な場合にひとつ以上の施錠ボウ(5
    5)をスロットへ挿入することができることを特徴とす
    る請求項2記載の電気機械的装置の施錠可能化装置。
  5. 【請求項5】 角軸(28)が前記施錠可能化部材(7
    0)の対応した正方形の中央の穴(74)に緊密に挿入
    され、前記可能化部材(70)が半径方向に配置された
    第1の角状の施錠用フィンガー(76)と第1のフィン
    ガー(76)と反対側の位置で前記ディスクに連結され
    た第2の角状の係合用フィンガー(78)で構成され、
    前記第1のフィンガー(76)が施錠装置(20a)と
    の干渉部材として働き、ラッチ(92)の末端(96)
    がスロット(97)へ挿入するのを防ぎ、前記ラッチ
    (92)が回転ハンドル(16)内で移動するのを防
    ぎ、ラッチ(92)の突起(94a−c)から施錠用の
    穴(95a−c)を開放し、この理由は、回転ハンドル
    (16)の開放操作の後、装置(14)の接点が開かず
    開位置でのハンドル(16)の力により重畳された正方
    形の穴(126)が移動する時ラッチの末端(96)が
    前記第1のフィンガー(76)と当接するからであり、
    その結果、前記ハンドル(16)のハブ(24)の内部
    のスロット(80)と施錠可能化部材(70)の前記の
    第2の角状のフィンガー(78)とに当接するバネ(8
    2)の力に打ち勝つことにより、ラッチ(92)の端
    (96)がディスク(72)の前記第1のフィンガーに
    逆らって動き、前記スロット(97)に挿入されないま
    まになり、回転ハンドル(16)の施錠を可能にするこ
    とを特徴とする請求項2記載の電気機械的装置の施錠可
    能化装置。
  6. 【請求項6】 前記ラッチ(92)がバネ(100)に
    より余分に曲げられた位置に押されたままになり、前記
    ラッチ(92)を前記バネ(100)の力に逆らい内側
    へ押すことで、前記施錠が可能になり、ディスク(7
    2)の第1のフィンガー(76)が前記ラッチ(92)
    の内部の端(96)と干渉しないことを特徴とする請求
    項5記載の電気機械的装置の施錠可能化装置。
  7. 【請求項7】 回転制御用ハンドル(116)が、ハブ
    (124)に連結された把手(122)から構成され、
    中央の穴(126)に挿入される角軸(128)が前記
    ハブ(124)に緊密に挿入され、中央の穴(126)
    は、寸法が角軸(128)の寸法よりわずかに大きく、
    重ね合わせられて互いにある角度の回転し、施錠可能化
    部材(130)の中央を突き抜けている2つの正方形が
    重畳された形をしていて、施錠可能化部材(130)
    は、周囲に隆起したカムの輪郭(134)を備えたディ
    スク(132)から構成され、前記のカムの輪郭(13
    4)のある範囲の回転部分を覆うくぼみ(136)によ
    りディスクは回転を防止され、前記部材はまた運動を電
    気装置へ伝達する機構に連結されていて、前記の隆起し
    たカムの輪郭(134)は、その盛り上がった部分に当
    接すると箱形のカバー(112)から出てスロット(1
    17)へ入る当接スライダ(138)を備え、施錠装置
    (120)のラッチ(150)を収納して、前記ラッチ
    (150)の前記スロット(117)への挿入を防止す
    ることを特徴とする請求項1記載の電気機械的装置の施
    錠可能化装置。
  8. 【請求項8】 前記の回転ハンドル(116)が把手
    (122)に含まれ、前記ラッチからなる施錠装置(1
    20)は、ハンドル(116)が開位置へ回転され、電
    気装置の接点が開位置へ移動し、ディスク(132)に
    よりカム輪郭(134)のくぼみ(136)がスライダ
    (138)の下へ移動し、その結果、前記スライダによ
    りスロット(117)を開いて、ラッチ(150)の末
    端(156)が前記スロット(117)へ挿入される場
    合に、前記ラッチ(150)が施錠ボウのような防止部
    材を通すために前記把手(122)内に対応する窓(1
    54)と整合するくぼみ(152)を備えていることを
    特徴とする請求項7記載の電気機械的装置の施錠可能化
    装置。
  9. 【請求項9】 前記ラッチ(150)は窓(154)を
    閉じる突出位置にバネ(157)によって保持され、前
    記の窓(154)を開けるためラッチは内側へ駆動され
    る必要があり、施錠条件、すなわち回転ハンドル(11
    6)が開位置で、かつ制御される設備の接点が開いてい
    るという条件を満足する場合にのみ、前記ラッチを動か
    せることを特徴とする請求項8記載の電気機械的装置の
    施錠可能化装置。
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