JP2569895Y2 - コンバインにおける穀粒選別部の制御装置 - Google Patents
コンバインにおける穀粒選別部の制御装置Info
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- JP2569895Y2 JP2569895Y2 JP2454292U JP2454292U JP2569895Y2 JP 2569895 Y2 JP2569895 Y2 JP 2569895Y2 JP 2454292 U JP2454292 U JP 2454292U JP 2454292 U JP2454292 U JP 2454292U JP 2569895 Y2 JP2569895 Y2 JP 2569895Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コンバインにおける穀
粒選別部の制御装置に関するものである。
粒選別部の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び考案が解決しようとする課題】一般に、
この種コンバインには、脱穀された穀粒を漉過選別する
選別部が設けられるが、該選別部に、その選別処理能力
を調整可能な処理能力調整機構を設けると共に、該処理
能力調整機構を、穀粒条件や作業条件に対応する選別制
御部からの制御指令で自動制御せしめるべく構成して選
別精度の向上を計ることが提唱される。しかるにこの様
なものでは、センサの誤検知等に起因して処理能力調整
機構が誤作動する惧れがあるため、例えば収量の多い高
速作業時において処理能力調整機構が処理能力下降側に
誤作動した場合には、選別室が所謂オーバーフロー状態
となつて飛散粒が増加し、選別精度の著しい低下を招く
惧れがあり問題となつていた。
この種コンバインには、脱穀された穀粒を漉過選別する
選別部が設けられるが、該選別部に、その選別処理能力
を調整可能な処理能力調整機構を設けると共に、該処理
能力調整機構を、穀粒条件や作業条件に対応する選別制
御部からの制御指令で自動制御せしめるべく構成して選
別精度の向上を計ることが提唱される。しかるにこの様
なものでは、センサの誤検知等に起因して処理能力調整
機構が誤作動する惧れがあるため、例えば収量の多い高
速作業時において処理能力調整機構が処理能力下降側に
誤作動した場合には、選別室が所謂オーバーフロー状態
となつて飛散粒が増加し、選別精度の著しい低下を招く
惧れがあり問題となつていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるコンバイ
ンにおける穀粒選別部の制御装置を提供することを目的
として創案されたものであつて、脱穀された穀粒を選別
する選別部に、選別処理能力の調整をする処理能力調整
機構を設けると共に、該処理能力調整機構には、選別状
況に応じて処理能力上昇指令および処理能力下降指令を
出力する選別制御部を接続してなるコンバインにおい
て、前記選別制御部には、処理能力上昇指令および処理
能力下降指令の出力を許容する第一制御状態と、処理能
力上昇指令の出力のみを許容する第二制御状態とを設定
すると共に、両制御状態の切換えを行う制御状態切換手
段を設けたことを特徴とするものである。そして本考案
は、この構成によつて、処理能力調整機構の誤作動に伴
うオーバーフローを確実に防止して選別精度の著しい向
上を計ることができるようにしたものである。
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるコンバイ
ンにおける穀粒選別部の制御装置を提供することを目的
として創案されたものであつて、脱穀された穀粒を選別
する選別部に、選別処理能力の調整をする処理能力調整
機構を設けると共に、該処理能力調整機構には、選別状
況に応じて処理能力上昇指令および処理能力下降指令を
出力する選別制御部を接続してなるコンバインにおい
て、前記選別制御部には、処理能力上昇指令および処理
能力下降指令の出力を許容する第一制御状態と、処理能
力上昇指令の出力のみを許容する第二制御状態とを設定
すると共に、両制御状態の切換えを行う制御状態切換手
段を設けたことを特徴とするものである。そして本考案
は、この構成によつて、処理能力調整機構の誤作動に伴
うオーバーフローを確実に防止して選別精度の著しい向
上を計ることができるようにしたものである。
【0004】
【実施例】次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、1はコンバインに設けられる脱
穀部であつて、該脱穀部1は、フイードチエン2、挟扼
レール3、扱胴4、受網5、唐箕6、処理胴7、排塵フ
アン8、一番漏斗9、二番漏斗10、揚穀筒11、二番
還元筒12、揺動選別体13等を備えるが、これらの基
本構成は何れも従来通りである。
明する。図面において、1はコンバインに設けられる脱
穀部であつて、該脱穀部1は、フイードチエン2、挟扼
レール3、扱胴4、受網5、唐箕6、処理胴7、排塵フ
アン8、一番漏斗9、二番漏斗10、揚穀筒11、二番
還元筒12、揺動選別体13等を備えるが、これらの基
本構成は何れも従来通りである。
【0005】前記揺動選別体13は、後述する上下二段
の第一および第二揺動選別部14、15を備えるが、第
一揺動選別部14の始端側を形成する波板状の揺動移送
板14a上には、受網5から漏下した穀粒(扱降し物)
の増減に伴つて上下するフロート状の検知ローラ16が
配設されている。この検知ローラ16は、機枠1a側に
上下揺動自在に支持される検知ロツド17を介して穀粒
量検知センサ18に連結されており、該穀粒量検知セン
サ18が検知ローラ16の上下位置を検知することに基
づいて揺動移送板14a上の穀粒量を検知する構成にな
つている。
の第一および第二揺動選別部14、15を備えるが、第
一揺動選別部14の始端側を形成する波板状の揺動移送
板14a上には、受網5から漏下した穀粒(扱降し物)
の増減に伴つて上下するフロート状の検知ローラ16が
配設されている。この検知ローラ16は、機枠1a側に
上下揺動自在に支持される検知ロツド17を介して穀粒
量検知センサ18に連結されており、該穀粒量検知セン
サ18が検知ローラ16の上下位置を検知することに基
づいて揺動移送板14a上の穀粒量を検知する構成にな
つている。
【0006】19は前記第一揺動選別部14の終端側を
構成する選別フインであつて、該選別フイン19は所定
間隔を存して複数並設されるものであるが、各選別フイ
ン19の左右両縁上端部は、揺動選別体13のフレーム
13aに固設される上側プレート20に前後揺動自在に
支持される一方、左右両縁下端部は、可動な下側プレー
ト21に連結状に枢支されている。そしてこの下側プレ
ート21をモータ22の駆動で前後移動せしめることに
より選別フイン19の開度Fを調整可能であるが、さら
に下側プレート21には、選別フイン19の開度Fを検
知するべくワイヤ23を介してフイン開度検知センサ
(ポテンシヨメータ)24が連結されている。
構成する選別フインであつて、該選別フイン19は所定
間隔を存して複数並設されるものであるが、各選別フイ
ン19の左右両縁上端部は、揺動選別体13のフレーム
13aに固設される上側プレート20に前後揺動自在に
支持される一方、左右両縁下端部は、可動な下側プレー
ト21に連結状に枢支されている。そしてこの下側プレ
ート21をモータ22の駆動で前後移動せしめることに
より選別フイン19の開度Fを調整可能であるが、さら
に下側プレート21には、選別フイン19の開度Fを検
知するべくワイヤ23を介してフイン開度検知センサ
(ポテンシヨメータ)24が連結されている。
【0007】一方、第二揺動選別部15は、第一揺動選
別部14で漉過選別された穀粒をさらに漉過選別するべ
く、選別フイン19の下方で、かつ第一漏斗9の上方に
位置するよう配設されるものであるが、このものは、選
別始端側を形成する波板状の揺動移送板25と、選別終
端側を形成するクリンプ網26とを備え、さらに揺動移
送板25の下部には、クリンプ網26を目塞ぎするべく
前後移動自在な波板状の目塞ぎ板27を備えている。そ
して実施例においては目塞ぎ板27に一体的に連結され
るラツク28をモータ29の駆動で前後移動せしめるこ
とにより目塞ぎ板27による目塞ぎ量Mを調整可能であ
るが、目塞ぎ板27には、目塞ぎ量Mを検知するべくワ
イヤ30を介して目塞ぎ量検知センサ(ポテンシヨメー
タ)31が連結されている。
別部14で漉過選別された穀粒をさらに漉過選別するべ
く、選別フイン19の下方で、かつ第一漏斗9の上方に
位置するよう配設されるものであるが、このものは、選
別始端側を形成する波板状の揺動移送板25と、選別終
端側を形成するクリンプ網26とを備え、さらに揺動移
送板25の下部には、クリンプ網26を目塞ぎするべく
前後移動自在な波板状の目塞ぎ板27を備えている。そ
して実施例においては目塞ぎ板27に一体的に連結され
るラツク28をモータ29の駆動で前後移動せしめるこ
とにより目塞ぎ板27による目塞ぎ量Mを調整可能であ
るが、目塞ぎ板27には、目塞ぎ量Mを検知するべくワ
イヤ30を介して目塞ぎ量検知センサ(ポテンシヨメー
タ)31が連結されている。
【0008】次に、これら前記モータ22、29の駆動
制御手順をブロツク図およびフローチヤートを用いて説
明する。32はマイクロコンピユータユニツトを用いて
構成される制御部であつて、該制御部32は、前記穀粒
量検知センサ18、フイン開度検知センサ24、目塞ぎ
量検知センサ31に加え、自動制御をON−OFFする
自動スイツチ33、作業機クラツチの断続状態を検知す
る作業機クラツチスイツチ34、前処理部(刈取り部)
において茎稈が搬送されているか否かを検知する茎稈
(メイン)センサ35、車速に連動する前処理部の作動
速度を検知する前処理回転センサ36、脱穀穀粒の種類
や作業速度を設定する条件ダイヤル37等から信号を入
力すると共に、これら入力した信号に基づいて後述する
ように各モータ22、29に必要な制御指令を出力する
構成になつている。つまり制御部32は、エンジン始動
に基づいて起動して選別自動制御を行うが、該選別自動
制御においては、穀粒量検知センサ18の検知値をチエ
ツクするフロートチエツク制御、後述する条件設定制御
およびポジシヨン設定制御、該ポジシヨン設定制御で設
定された位置に選別フイン19を移動制御するフイン開
度制御、ポジシヨン設定制御で設定された位置に目塞ぎ
板27を移動制御する目塞ぎ制御等のサブルーチンが設
定されている。尚、フロートチエツク制御、フイン開度
制御および目塞ぎ制御は一般的な制御ルーチンを用いる
ものであるため詳細な説明は省略する。
制御手順をブロツク図およびフローチヤートを用いて説
明する。32はマイクロコンピユータユニツトを用いて
構成される制御部であつて、該制御部32は、前記穀粒
量検知センサ18、フイン開度検知センサ24、目塞ぎ
量検知センサ31に加え、自動制御をON−OFFする
自動スイツチ33、作業機クラツチの断続状態を検知す
る作業機クラツチスイツチ34、前処理部(刈取り部)
において茎稈が搬送されているか否かを検知する茎稈
(メイン)センサ35、車速に連動する前処理部の作動
速度を検知する前処理回転センサ36、脱穀穀粒の種類
や作業速度を設定する条件ダイヤル37等から信号を入
力すると共に、これら入力した信号に基づいて後述する
ように各モータ22、29に必要な制御指令を出力する
構成になつている。つまり制御部32は、エンジン始動
に基づいて起動して選別自動制御を行うが、該選別自動
制御においては、穀粒量検知センサ18の検知値をチエ
ツクするフロートチエツク制御、後述する条件設定制御
およびポジシヨン設定制御、該ポジシヨン設定制御で設
定された位置に選別フイン19を移動制御するフイン開
度制御、ポジシヨン設定制御で設定された位置に目塞ぎ
板27を移動制御する目塞ぎ制御等のサブルーチンが設
定されている。尚、フロートチエツク制御、フイン開度
制御および目塞ぎ制御は一般的な制御ルーチンを用いる
ものであるため詳細な説明は省略する。
【0009】まず、条件設定制御の制御手順について説
明する。この制御は、前記条件ダイヤル37の稲高速、
稲標準、稲低速、麦高速、麦標準、麦低速等のダイヤル
設定に基づき、各作業に対応するデータ(段階的に設定
されるフイン開度Fおよび目塞ぎ量M)を所定の作業記
憶領域に格納するものであるが、前記メインセンサ35
がOFF状態で、かつ前処理回転センサ36が停止検知
状態である場合(後述する閉作動フラグに1がセツトさ
れた状態を除く)には、ダイヤル位置に拘らず自動的に
低速作業用データをセツトして所謂手扱作業に自動対応
するようになつている。
明する。この制御は、前記条件ダイヤル37の稲高速、
稲標準、稲低速、麦高速、麦標準、麦低速等のダイヤル
設定に基づき、各作業に対応するデータ(段階的に設定
されるフイン開度Fおよび目塞ぎ量M)を所定の作業記
憶領域に格納するものであるが、前記メインセンサ35
がOFF状態で、かつ前処理回転センサ36が停止検知
状態である場合(後述する閉作動フラグに1がセツトさ
れた状態を除く)には、ダイヤル位置に拘らず自動的に
低速作業用データをセツトして所謂手扱作業に自動対応
するようになつている。
【0010】また、ポジシヨン設定制御は、車速を「高
速」、「中速」、「低速」の3つの領域に分割するする
と共に、フイン開度Fおよび目塞ぎ量Mを各車速領域に
段階的に対応させ、そして車速連動する前処理回転セン
サ36の検知値から算出した車速に基づいてフイン開度
Fおよび目塞ぎ量Mを段階的に制御する。つまり、第一
揺動選別部14における穀粒量は、車速の変化に伴つて
増減するものであり、そして本来は第一揺動選別部14
における穀粒量を所定量に保つことが選別精度上好まし
いため、穀粒量の増減に処理能力を対応させるべくフイ
ン開度Fおよび目塞ぎ量Mを段階的に制御するようにな
つているが、このものでは、穀粒の出来具合等の穀粒条
件の変化に伴う穀粒量の増減にも対応して処理能力を自
動調整するようになつている。このためポジシヨン設定
制御では、前記穀粒量検知センサ18によつて検知され
る穀粒量を「大」、「適正」、「小」の3つの領域に分
割すると共に、適正でない場合には、その状態を遅延タ
イマ時間Tu、Td(定数Ku、Kdを、それぞれ検知
量fhと適正量fdとの差で割つて算出)以上維持した
かを判断(短期的な検知値変動に基づく誤作動を防ぐた
めに必要)し、そしてこの判断がYESになつた場合に
は、第一揺動選別部14における穀粒量が適正でないと
判断してランクアツプフラグ値を増減する。即ち、ラン
クアツプフラグの増減に基づいてフイン開度Fおよび目
塞ぎ量Mを1ランク上もしくは1ランク下の状態に制御
することによつて車速のみならず穀粒量にも対応した処
理能力の段階的な調整が行われるようになつている。
速」、「中速」、「低速」の3つの領域に分割するする
と共に、フイン開度Fおよび目塞ぎ量Mを各車速領域に
段階的に対応させ、そして車速連動する前処理回転セン
サ36の検知値から算出した車速に基づいてフイン開度
Fおよび目塞ぎ量Mを段階的に制御する。つまり、第一
揺動選別部14における穀粒量は、車速の変化に伴つて
増減するものであり、そして本来は第一揺動選別部14
における穀粒量を所定量に保つことが選別精度上好まし
いため、穀粒量の増減に処理能力を対応させるべくフイ
ン開度Fおよび目塞ぎ量Mを段階的に制御するようにな
つているが、このものでは、穀粒の出来具合等の穀粒条
件の変化に伴う穀粒量の増減にも対応して処理能力を自
動調整するようになつている。このためポジシヨン設定
制御では、前記穀粒量検知センサ18によつて検知され
る穀粒量を「大」、「適正」、「小」の3つの領域に分
割すると共に、適正でない場合には、その状態を遅延タ
イマ時間Tu、Td(定数Ku、Kdを、それぞれ検知
量fhと適正量fdとの差で割つて算出)以上維持した
かを判断(短期的な検知値変動に基づく誤作動を防ぐた
めに必要)し、そしてこの判断がYESになつた場合に
は、第一揺動選別部14における穀粒量が適正でないと
判断してランクアツプフラグ値を増減する。即ち、ラン
クアツプフラグの増減に基づいてフイン開度Fおよび目
塞ぎ量Mを1ランク上もしくは1ランク下の状態に制御
することによつて車速のみならず穀粒量にも対応した処
理能力の段階的な調整が行われるようになつている。
【0011】またさらに、前記穀粒量の判断で「小」と
判断された場合には、条件ダイヤル37のセット位置が
稲高速もしくは麦高速位置であるかを判断すると共に、
これがYESの場合には、フイン開度Fおよび目塞ぎ量
Mの下降側への処理能力調整を規制するようになつてい
る。即ち、条件ダイヤルを高速位置にセツトした状態で
は、ランクダウン処理(遅延タイマTdのセツトおよび
ランクアツプフラグの減少処理)を回避してランクアツ
プ処理のみを行うようになつており、このためオーバー
フローが発生し易い高速作業時においては、仮令穀粒量
検知センサ18の誤検知等が生じたとしても、少なくと
もフイン開度Fおよび目塞ぎ量Mが下降側に誤作動して
しまうことを確実に防止し、オーバーフローの発生を阻
止することができるようになつている。
判断された場合には、条件ダイヤル37のセット位置が
稲高速もしくは麦高速位置であるかを判断すると共に、
これがYESの場合には、フイン開度Fおよび目塞ぎ量
Mの下降側への処理能力調整を規制するようになつてい
る。即ち、条件ダイヤルを高速位置にセツトした状態で
は、ランクダウン処理(遅延タイマTdのセツトおよび
ランクアツプフラグの減少処理)を回避してランクアツ
プ処理のみを行うようになつており、このためオーバー
フローが発生し易い高速作業時においては、仮令穀粒量
検知センサ18の誤検知等が生じたとしても、少なくと
もフイン開度Fおよび目塞ぎ量Mが下降側に誤作動して
しまうことを確実に防止し、オーバーフローの発生を阻
止することができるようになつている。
【0012】一方、選別自動制御では、自動スイツチ3
3および作業機クラツチスイツチ34のON状態におい
て、メインセンサ35もしくは前処理部回転センサ36
の検知に基づいて茎稈搬送の有無を判断し、そして茎稈
搬送時(作業走行時)には、前記ポジシヨン設定制御で
セツトされたフイン開度Fおよび目塞ぎ量Mとすべくフ
イン開度制御および目塞ぎ制御を行う一方、茎稈搬送の
停止時(機体回行時や走行停止時)には、閉作動フラグ
に1をセツトすると共に、フラグセツトから所定の時間
だけ遅延した後に選別フイン19および目塞ぎ板27を
所定の閉位置(F0、M0)まで移動せしめるが、選別
フイン19および目塞ぎ板27を閉作動するに際して
は、フラグセツトから遅延タイマT1経過後にまず選別
フイン19を中間位置F1まで閉作動し、しかる後、遅
延タイマT2(>T1)が経過した段階、もしくは穀粒
量が充分に減少した段階で選別フイン19および目塞ぎ
板27を閉位置まで作動せしめるようになつている。つ
まり、選別フイン19を中間位置F1まで閉作動した状
態では、夾雑物の落下を阻止しつつ漉過処理を継続して
飛散粒の増大を防止し、続いて選別フイン19および目
塞ぎ板27を閉作動した状態では、穀粒量の減少に伴つ
て落下し易くなる夾雑物が一番物に多量に混入すること
を確実に防止するようになつている。
3および作業機クラツチスイツチ34のON状態におい
て、メインセンサ35もしくは前処理部回転センサ36
の検知に基づいて茎稈搬送の有無を判断し、そして茎稈
搬送時(作業走行時)には、前記ポジシヨン設定制御で
セツトされたフイン開度Fおよび目塞ぎ量Mとすべくフ
イン開度制御および目塞ぎ制御を行う一方、茎稈搬送の
停止時(機体回行時や走行停止時)には、閉作動フラグ
に1をセツトすると共に、フラグセツトから所定の時間
だけ遅延した後に選別フイン19および目塞ぎ板27を
所定の閉位置(F0、M0)まで移動せしめるが、選別
フイン19および目塞ぎ板27を閉作動するに際して
は、フラグセツトから遅延タイマT1経過後にまず選別
フイン19を中間位置F1まで閉作動し、しかる後、遅
延タイマT2(>T1)が経過した段階、もしくは穀粒
量が充分に減少した段階で選別フイン19および目塞ぎ
板27を閉位置まで作動せしめるようになつている。つ
まり、選別フイン19を中間位置F1まで閉作動した状
態では、夾雑物の落下を阻止しつつ漉過処理を継続して
飛散粒の増大を防止し、続いて選別フイン19および目
塞ぎ板27を閉作動した状態では、穀粒量の減少に伴つ
て落下し易くなる夾雑物が一番物に多量に混入すること
を確実に防止するようになつている。
【0013】尚、前記遅延タイマT1、T2は、穀粒量
が多く選別に時間のかかる稲作業時においては長く、穀
粒量が少なく比較的選別に時間のかからない麦作業時に
おいては短くなるよう条件ダイヤル37の操作位置に基
づいて切換えられるようになつており、さらに本実施例
においては、前記閉作動フラグのセツト時における検知
穀粒量に基づいて遅延タイマT1、T2(検知量fhに
定数Kを掛けて算出)のセツト時間を比例状に変化させ
るようになつている。
が多く選別に時間のかかる稲作業時においては長く、穀
粒量が少なく比較的選別に時間のかからない麦作業時に
おいては短くなるよう条件ダイヤル37の操作位置に基
づいて切換えられるようになつており、さらに本実施例
においては、前記閉作動フラグのセツト時における検知
穀粒量に基づいて遅延タイマT1、T2(検知量fhに
定数Kを掛けて算出)のセツト時間を比例状に変化させ
るようになつている。
【0014】叙述の如く構成された本考案の実施例にお
いて、条件ダイヤル37を稲標準、稲低速、麦標準およ
び麦低速位置にセツトした状態では、第一揺動選別部1
4および第二揺動選別部15の処理能力が穀粒量検知セ
ンサ18の検知に基づいて上昇、下降の両方向に制御さ
れるが、条件ダイヤル37を稲高速もしくは麦高速位置
にセツトした状態では、第一揺動選別部14および第二
揺動選別部15の下降側への処理能力制御が規制され、
上昇側への処理能力制御のみが行われることになる。従
つて、オーバーフローを発生させ易い高速作業状態にお
いては、仮令穀粒量検知センサ18の誤検知等が生じて
も、第一揺動選別部14および第二揺動選別部15がオ
ーバーフローを発生させる下降側へ誤作動することは少
なくとも回避されることになり、この結果、オーバーフ
ローに伴う飛散粒の増大を確実に防止して選別精度を著
しく向上させることができる。
いて、条件ダイヤル37を稲標準、稲低速、麦標準およ
び麦低速位置にセツトした状態では、第一揺動選別部1
4および第二揺動選別部15の処理能力が穀粒量検知セ
ンサ18の検知に基づいて上昇、下降の両方向に制御さ
れるが、条件ダイヤル37を稲高速もしくは麦高速位置
にセツトした状態では、第一揺動選別部14および第二
揺動選別部15の下降側への処理能力制御が規制され、
上昇側への処理能力制御のみが行われることになる。従
つて、オーバーフローを発生させ易い高速作業状態にお
いては、仮令穀粒量検知センサ18の誤検知等が生じて
も、第一揺動選別部14および第二揺動選別部15がオ
ーバーフローを発生させる下降側へ誤作動することは少
なくとも回避されることになり、この結果、オーバーフ
ローに伴う飛散粒の増大を確実に防止して選別精度を著
しく向上させることができる。
【0015】しかも、オーバーフローが発生する惧れの
殆ど無い低速および中速作業時においては、第一揺動選
別部14および第二揺動選別部15の処理能力が穀粒量
検知センサ18の検知に基づいて上昇、下降の両方向に
制御されるため、選別状況に応じた良好な選別作業が行
われ、もつて、飛散粒の増大や夾雑物の多量混入の惧れ
のない極めて精度の良い選別作業を行うことができる。
殆ど無い低速および中速作業時においては、第一揺動選
別部14および第二揺動選別部15の処理能力が穀粒量
検知センサ18の検知に基づいて上昇、下降の両方向に
制御されるため、選別状況に応じた良好な選別作業が行
われ、もつて、飛散粒の増大や夾雑物の多量混入の惧れ
のない極めて精度の良い選別作業を行うことができる。
【0016】
【作用効果】以上要するに、本考案は叙述の如く構成さ
れたものであるから、選別部の処理能力を、選別状況に
応じて自動制御するものでありながら、処理能力を上昇
側および下降側に制御する状態と、処理能力を上昇側に
のみ制御する状態とに適宜切換えが可能であるため、処
理能力を上昇側にのみ制御する状態を選択した状態で
は、仮令センサの誤検知等に起因して処理能力調整機構
が誤作動したとしても、オーバーフローの惧れのある下
降側への誤作動は少なくとも免れることができる。従つ
て、収量の多い高速作業時においてオーバーフローが発
生する不都合を確実に解消することができ、この結果、
オーバーフローに伴う飛散粒の増加を防止して選別精度
の著しい向上を計ることできる。
れたものであるから、選別部の処理能力を、選別状況に
応じて自動制御するものでありながら、処理能力を上昇
側および下降側に制御する状態と、処理能力を上昇側に
のみ制御する状態とに適宜切換えが可能であるため、処
理能力を上昇側にのみ制御する状態を選択した状態で
は、仮令センサの誤検知等に起因して処理能力調整機構
が誤作動したとしても、オーバーフローの惧れのある下
降側への誤作動は少なくとも免れることができる。従つ
て、収量の多い高速作業時においてオーバーフローが発
生する不都合を確実に解消することができ、この結果、
オーバーフローに伴う飛散粒の増加を防止して選別精度
の著しい向上を計ることできる。
【0017】しかも、オーバーフローする可能性の殆ど
無い中速作業や低速作業時においては、処理能力を上昇
側および下降側に制御する状態を選択することによつ
て、選別状況に応じた最適な状態で選別を行い得るた
め、切藁等の夾雑物が多量に混入してしまうような不都
合のない極めて精度の良い選別作業を行うことができ
る。
無い中速作業や低速作業時においては、処理能力を上昇
側および下降側に制御する状態を選択することによつ
て、選別状況に応じた最適な状態で選別を行い得るた
め、切藁等の夾雑物が多量に混入してしまうような不都
合のない極めて精度の良い選別作業を行うことができ
る。
【図1】脱穀機の内部側面図である。
【図2】同上内部平面図である。
【図3】同上斜視図である。
【図4】穀粒量検知センサの取付状態を示す要部側面図
である。
である。
【図5】制御機構の概略構成を示すブロツク図である。
【図6】選別自動制御のフローチヤートである。
【図7】条件設定制御のフローチヤートである。
【図8】ポジシヨン設定制御のフローチヤートである。
【図9】フイン開度量を示すグラフ図である。
【図10】目塞ぎ量を示すグラフ図である。
1 脱穀部 13 揺動選別体 14 第一揺動選別部 15 第二揺動選別部 18 穀粒量検知センサ 19 選別フイン 27 目塞ぎ板 32 制御部
Claims (1)
- 【請求項1】 脱穀された穀粒を選別する選別部に、選
別処理能力の調整をする処理能力調整機構を設けると共
に、該処理能力調整機構には、選別状況に応じて処理能
力上昇指令および処理能力下降指令を出力する選別制御
部を接続してなるコンバインにおいて、前記選別制御部
には、処理能力上昇指令および処理能力下降指令の出力
を許容する第一制御状態と、処理能力上昇指令の出力の
みを許容する第二制御状態とを設定すると共に、両制御
状態の切換えを行う制御状態切換手段を設けたことを特
徴とするコンバインにおける穀粒選別部の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2454292U JP2569895Y2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | コンバインにおける穀粒選別部の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2454292U JP2569895Y2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | コンバインにおける穀粒選別部の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0576241U JPH0576241U (ja) | 1993-10-19 |
JP2569895Y2 true JP2569895Y2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=12141042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2454292U Expired - Lifetime JP2569895Y2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | コンバインにおける穀粒選別部の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2569895Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP2454292U patent/JP2569895Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0576241U (ja) | 1993-10-19 |
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