JP2565859B2 - 磁気シールド用軟磁性紛末および磁気シールド材 - Google Patents

磁気シールド用軟磁性紛末および磁気シールド材

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JP2565859B2 JP62331224A JP33122487A JP2565859B2 JP 2565859 B2 JP2565859 B2 JP 2565859B2 JP 62331224 A JP62331224 A JP 62331224A JP 33122487 A JP33122487 A JP 33122487A JP 2565859 B2 JP2565859 B2 JP 2565859B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は磁気シールド用軟磁性粉末とそれを用いた磁
気シールド材に関し、特に特定方向の磁界に対して大き
いシールド効果を有する扁平なアモルファス合金軟磁性
粒子からなる磁気シールド用軟磁性粉末およびそれを用
いた磁気シールド材に関する。
従来技術とその問題点 磁化物体その他の磁界発生源が他の物体や電気回路等
に影響を生じないようにするために磁気シールド材が用
いられている。磁気シールド材には高透磁率の金属板が
シールド特性からは望ましいが、用途が著しく制限され
る。粉末材料の場合には、これを有機バインダーに分散
して塗料の形でシールドの必要な個所に塗布したり、あ
るいは適当な可撓性支持体などに塗布してシールド板と
したり、様々な利用が可能なので都合が良い。
高透磁率の粉末を用いた磁気シールド材には各種の提
案がなされている。例えば特開昭58−59268号には高透
磁率合金の扁平粉を高分子化合物結合剤中に混合した磁
気シールド塗料が、また特開昭59−201493号には軟磁性
アモルファス合金を粉砕した扁平粉を高分子化合物結合
剤中に混合した磁気シールド塗料が示されている。
これらの扁平粉を用いた磁気シールド材は厚さ方向に
垂直な平面間で等方的なシールド特性を有している。ま
た特開昭59−201493号に示されるような合金扁平粉は、
遷移金属−半金属(メタロイド)系の合金を高温溶融状
態から冷ロール表面に接触させて高速急冷した薄帯を粉
砕して得た粉末を用いるけれども、薄帯の厚さの下限は
10μmであり、通常10〜50μm程度のものしか得られ
ず、これを粉砕して鱗片状の粉末にしても粉末の厚さは
変らないから、この粉末から磁気シールド塗膜を製造し
てもシールド特性が非常に悪い。アモルファス合金自体
の磁気特性は非常に良いけれども、このような鱗片状の
粉末ではその磁気特性は充分に生かされない。
高速急冷した合金を粉砕して鱗片状にする方法は特開
昭58−197205号にその1例が示されている。しかしその
粉砕方法は従来公知のスタンプミル、乾式ボールミル、
湿式ボールミル、アトライター、振動ミルのいずれかを
用いるものである。また特開昭60−401号にはシート、
リボン、テープ、ワイヤ状の高速急冷アモルファス合金
をガラス転移点以下の温度で脆化し、次いで粉砕する方
法を示しているが、用いられる手段はロッドミル、ボー
ルミル、衝撃ミル、ディスクミル、スタンプミル、クラ
ッシャーロールである。しかし、これらの粉砕手段では
シート、リボン等の最小厚さ以下に粉砕することはでき
ないし、また等方性の鱗片粉が得られるに過ぎないので
ある。このような比較的大きい粉末は塗料化しても均一
塗布が難しく、また塗布して得た磁気シールドは磁気的
な均一性に欠け、磁界の大きな漏れを生じる。
磁気シールドにより遮蔽すべき磁界は等方性の場合も
あるが特定の方向に強いことも多く、このような場合に
はこの特定方向への磁気遮蔽効果を特に大きく設計した
いが、従来の鱗片状粉末を用いて塗布時に磁気配向して
もほとんど効果がない。
このような問題点を解決するために、本発明者等は、
特願昭62−215857号で粉末の平均厚さおよび平均外径/
平均厚さ比を規定し、シールド効果が高く、しかも均一
な磁気シールド材を提案している。このものは従来の粉
末に比べ、磁気シールド効果は向上しているが、磁気シ
ールドに対する要求は厳しく、さらに効果の高い磁気シ
ールド材が要求されている。
II 発明の目的 本発明の目的は、磁気シールド性の良い磁気シールド
材と、そのための扁平軟磁性粉末を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、扁平軟磁性粉末を均一に分散し
た磁気シールド材とそのための扁平軟磁性粉末を提供す
ることにある。
III 発明の開示 このような目的は、以下の本発明によって達成され
る。
すなわち、第1の発明は、平均厚さ0.01〜0.5μmの
アモルファス合金軟磁性粒子からなり、このアモルファ
ス合金軟磁性粒子のうち、粒径が10〜50μmであるアモ
ルファス合金軟磁性粒子が35wt%以上であり、かつ粒径
が88μmを超えるアモルファス合金軟磁性粒子が0.5wt
%以下であり、粒径が3μm未満であるアモルファス合
金軟磁性粒子が10wt%以下であり、アモルファス合金軟
磁性粒子の組成が 式 FeuMx(Si,B) (上記式において、Mは、Crであるか、Crと、Ti、V、
Nb、Ta、Mo、W、Mn、CoおよびNiから選択される少なく
とも1種とであり、at%で表わして、x=2〜10(ただ
し、Crの含有量は2〜10at%)、w=15〜37、u=100
−(x+w)である。) で表わされることを特徴とする磁気シールド用軟磁性粉
末である。
また、第2の発明は、磁気シールド用軟磁性粉末と結
合剤とを含有する磁気シールド材であって、前記磁気シ
ールド用軟磁性粉末が、平均厚さ0.01〜0.5μmのアモ
ルファス合金軟磁性粒子からなり、このアモルファス合
金軟磁性粒子のうち、粒径が10〜50μmであるアモルフ
ァス合金軟磁性粒子が35wt%以上であり、かつ粒径が88
μmを超えるアモルファス合金軟磁性粒子が0.5wt%以
下であり、粒径が3μm未満であるアモルファス合金軟
磁性粒子が10wt%以下であり、アモルファス合金軟磁性
粒子の組成が 式 FeuMx(Si,B) (上記式において、Mは、Crであるか、Crと、Ti、V、
Nb、Ta、Mo、W、Mn、CoおよびNiから選択される少なく
とも1種とであり、at%で表わして、x=2〜10(ただ
し、Crの含有量は2〜10at%)、w=15〜37、u=100
−(x+w)である。) で表わされることを特徴とする磁気シールド材である。
IV 発明の具体的構成 本発明の磁気シールド用軟磁性粉末は、アモルファス
合金軟磁性粒子からなる。
本発明では、このアモルファス合金軟磁性粒子のうち
粒径が10〜50μmであるものが軟磁性粉末全体の35wt%
以上であり、かつ粒径が88μmを超えるものが0.5wt%
以下、3μm未満のもの10wt%以下とされる。
この場合の粒径とは、光散乱法を用いた粒度分析計で
測定した平均粒径である。
より具体的には、光散乱法を用いた粒度分析計は、試
料を例えば循環しながらレーザー光やハロゲンランプ等
を光源としてフランホーファ回折あるいはミィ散乱の散
乱角を測定し、粒度分布を測定するものである。この詳
細は、例えば「粉体と工業」VOL.19No.7(1987)に記載
されている。
このように測定される粒度分布において、粒径が10〜
50μmであるものが軟磁性粉末全体の35wt%未満である
と、結合剤中に分散して磁気シールド材とした場合に分
散性が低く、磁気シールド効果に位置的ムラを生じた
り、あるいは透磁率が減少するため、磁気シールド効果
が不十分となる。
このような場合、10〜50μmの粒径のものが40wt%、
特に50wt%以上となると、より好ましい結果を得る。
なお、10〜50μmの粒径のものは、通常、90wt%以下
である。
また、粒径が88μmを超えるものが0.5wt%を超える
と、成形むらを生じ磁気シールド特性の位置的むらを生
じやすい。
このような場合、88μmを超える粒径のものが0〜0.
3wt%となると、より好ましい結果を得る。
さらに、粒径が3μm未満であるものが10wt%以下で
あることが好ましい。
10wt%を超えると、結合剤中に分散して磁気シールド
材とした場合に透磁率が低下し、磁気シールド効果が不
十分となる。
このような場合、3μm未満の粒径のものが0〜7wt
%となると、より好ましい結果を得る。
なお、上記のような粒度分布を有するものであれば、
他の粒度分布プロファイルについては制限はない。
本発明に用いるアモルファス合金軟磁性粒子は一般に
扁平形状であり、平均厚さは0.01〜0.5μmとされる。
平均厚さが0.01μm未満となると、磁気シールド材と
する場合に結合剤への分散性が低下し、透磁率等の磁気
特性が劣化し、シールド特性が低下する。
一方、0.5μmを超えると、磁気シールド材の厚さが
薄い場合には均一に分散した塗膜が形成できず、また、
磁気シールド材の厚さ方向の磁性粒子数が少なく、シー
ルド特性が不十分となる。
なお、平均厚さは、分析型走査型電子顕微鏡で測定す
ればよい。
さらに、このようなアモルファス合金軟磁性粒子は、
以下の物性を有することが好ましい。
平均アスペクト比(平均外径/平均厚さ)は10〜1000
0を用いることが好ましい。平均アスペクト比が10未満
では扁平粒子に対する反磁界の影響が大きくなり、透磁
率など実効の磁気特性が低下し、シールド特性が低下す
る。
一方10000以上では平均外径の小さな粉末の製造が困
難となり、このため成形性が劣化する。なお、平均アス
ペクト比は、10〜500であるとより好ましい結果を得
る。
この場合の平均外径とは、上記した粒度分布計によっ
て求められた粒径を、粒径の小さい方から重量を累計し
て50%になったときの粒径であり、これはD50として知
られている。
このような扁平状粒子の主面形状において、その長軸
(最大径)をa、短軸(最小径)をbとしたとき、軸比
の平均a/bは、磁気シールドに方向性が要求される場合
には1.2以上のできるだけ大きい値が望ましい。磁界源
が方向性を有する場合には、その方向へ配向磁場を作用
させながら磁性塗料を硬化させればその方向の透磁率の
向上ができ、磁気シールド効果を大きくすることができ
る。この場合、a/bが1.2〜5となると、より好ましい結
果を得る。
粒子の長軸および短軸は、分析型透過型電子顕微鏡に
より測定すればよい。
このようなアモルファス合金軟磁性粒子は高速急冷法
により製造されるリボン、鱗片、シートその他の形状の
ものから粉砕して得られるものである。本発明で使用す
るアモルファス合金の組成は、Fe−B−Si3元系であ
る。
このFe−B−Si系合金の場合には、第1図に○で示し
たものはアモルファス軟磁性合金となるもので、これら
を含む領域にある組成を用いることができる。
なお、第1図は、(Fe+M)−Si−B3元組成図であ
り、Mについては後述する。
本発明で用いる合金組成は、下記式で表わされるもの
である。
式 FeuMx(Si,B) ただし、上記式において、at%で表わして、x=2〜
10、好ましくはx=2〜8、w=15〜37、好ましくはw
=18〜30、u=100−(x+w)である。
そして、Mは、Ti、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Co
およびNiから選択される少なくとも1種であるが、耐食
性が高く扁平化が容易な点でCrあるいはこれを必須とし
他の1種以上を含むものとする。
Mは、合金の耐食性や脆さを向上させるために添加さ
れるが、Mの含有量、すなわちxが10を超えると飽和磁
束密度が低下する。
さらに詳述すると、Crの添加量は1〜10at%である。
このような範囲の添加量とすることにより、耐食性と
脆さが向上し、しかも飽和磁束密度は低下しない。ま
た、W=15〜37、は非晶質形成域である。
このような組成範囲のうち、第1図に示す点E、F、
G、Hを順に結んだ線より上側の部分は、高速急冷法に
より機械的に強靭なアモルファス合金が生成される領域
であるから、本発明のように粉砕を必要とする用途では
粉砕コストが高くなる。
本発明者等はこの3元合金及び上記したような置換型
合金について広範囲な試験を行ったところ、このような
領域外の点E、F、G、Hを結ぶ線と点A、B、C、D
を結ぶ線との間の領域のアモルファス合金は、脆く粉砕
し易いことが分った。
これを数値で示すと、第1図の3角組成図のFe+M、
B、Siの座標点(Fe+M、B、Si)で表わして好ましい
範囲はA(63、32、5)、B(62、23、15)、C(63、
15、22)、D(68、5、27)、E(80、5、15)F(7
7、7、16)、G(75、13、12)、及びH(77、18、
5)を順に結んだ範囲内となる。ただし数値はat%であ
る。この領域から得た合金の磁気シールド特性は申し分
のないことが分った。
また、この領域から得られる合金は、脆さも十分であ
る。脆さはアモルファス薄帯を一定厚に形成し、それを
直径rの棒の周りに曲げたときに薄板が折れるときのr
で表わした場合、第1図の線E−F−G−Hの部分で0m
mに近く、また線A−B−C−Dのところで約5mm程度で
ある。
このようなアモルファス合金は従来公知の任意の高速
急冷法によって製造しうる。このような製造方法の例は
特公昭61−4302号などに記載されている。例えば所定の
合金組成のインゴットを高温で溶融し、それを回転して
いる鋼製単ロールなどに吹きつけて高速冷却し、得られ
た薄帯または鱗片状体を粗粉砕して粗大粒子とする。
粗粉砕は公知の任意の方法で行って良く、平均粒径数
μm〜約50μm直径の粒状粉あるいは水アトマイズ法等
公知の粉末製造法により作った同様寸法の粉末を用い
る。
高速急冷合金は次いで粉砕処理にかけられる。
粉砕は、ピン型ミル(またはビーズミル)等の媒体撹
拌ミル、特にピン型ミルを使用することが好ましい。ピ
ン型ミルについては、例えば特開昭61−259739号などに
記載がある。ピン型ミルは内外円筒の対向面に多数のピ
ンが植立してあり、媒体としてビーズが充填され、内外
円筒が相対的に高速回転されるものである。
アモルファス合金をピン型ミルで粉砕すると、前記し
たような粒度分布が容易に得られる。しかもピン型ミル
による強力なせん断作用によりアモルファス合金薄帯の
平均厚さを0.01〜1μm程度に減じることができる。
従って、得られる合金粒子の形状は扁平体である。こ
うした扁平粒子を面の方向から見ると、不定形ではなく
て長軸を有する粒子形を示す。ピンミルによる粉砕によ
り、長軸をa、短軸をbとするときa/bの平均を1.2以上
とすることができる。
このようにして得られたアモルファス合金軟磁性粒子
からなる軟磁性粉末は、結合剤中に分散され、磁気シー
ルド材とされる。
結合剤としては、特に制限はなく、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂等公知のものを適当に選択することができ
る。
軟磁性粉末と結合剤との量比は、体積比で一般に2:8
〜8:2程度である。
なお、磁気シールド材は、軟磁性粉末と結合剤との他
に、分散剤、安定剤、カップリング剤等を含有してもよ
い。
このような磁気シールド材は、通常、必要な溶媒を用
いて成形ないし塗布用組成物とされたのちに、所要の形
状に成形されて用いられる。
本発明の磁気シールド材を、膜状あるいは薄板状に成
形して磁気シールド用に用いる場合、磁気シールド材の
厚さは5〜200μmであることが好ましい。
これは、本発明の磁気シールド材は前記したような粒
度分布および厚さの軟磁性粉末を含有するため、5μm
の厚さでも均一な磁気シールド効果を示し、シールド材
が磁気飽和しない程度の強度の磁界のシールドには、20
0μmを超える厚さに形成しても磁気シールド効果は顕
著には向上せず、200μm以下とすればコスト的にも有
利であるからである。
なお、本発明の磁気シールド材を所要の形状に成形あ
るいは塗布する際に、配向磁界をかけたりあるいは機械
的に配向することにより、方向性の高い磁気シールド材
とすることができる。
V 発明の具体的効果 本発明の磁気シールド用軟磁性粉末は、所定の厚さと
粒度分布とを有する。
このため、本発明の軟磁性粉末は結合剤中に高密度か
つ均一に分散できる。
従って、本発明の軟磁性分松を用いた磁気シールド材
は、磁気シールド効果が高く、しかもその場所的なバラ
ツキもない。
このため、磁気シールド材を板状あるいは膜状とした
ときに5〜200μm程度の厚さで所期の効果を得ること
ができ、スピーカ、CRT等の磁気シールドの他、極めて
適用範囲が広く、また、コストも低くできる。
VI 発明の具体的実施例 以下、本発明を実施例を挙げて詳細に説明する。
[実施例1] 下記表1に示す組成のアモルファス軟磁性合金を振動
ボールミルで粉砕して平均粒径20μmの粗粒粉を得、こ
れをピン型ミルで粉砕して磁気シールド用軟磁性粉末サ
ンプルNo.1〜3を作製した。
なお、ピン型ミルでの粉砕条件を表1に示す。
また、表1に各サンプルの性状を示す。
ただし、表1において、 A:粒径10〜50μmの粉末量 B:粒径88μmを超える粉末量 C:粒径3μm未満の粉末量 である。
なお、A、B、Cおよび平均外径は粒度分析計により
測定し、平均厚さおよび長軸/短軸比は、分析型走査型
顕微鏡により測定した。
[実施例2] 実施例1に準じ下記表1に示す組成の軟磁性粉末サン
プルNo.4〜6を得た。
ビン型ミルでの粉砕条件を表1に示す。
[比較例2] ビン型ミルの粉砕条件を、表1に示されるものとし、
その他は実施例1と同様にして比較サンプルNo.7〜10を
得た。
このものの組成および性状を表1に併記する。
なお、サンプルNo.9は、本発明者等による特願昭62−
215857号の実施例に記載されているサンプルと同等のも
のである。
実施例1、2および比較例1で得られた軟磁性粉サン
プルをエポキシ樹脂中に分散し、磁気シールド材サンプ
ルを作製した。
サンプル中の含有量比は、体積比で、 軟磁性粉:エポキシ樹脂=1:1とした。
これらの磁気シールド材を、厚さ75μmのPET基板に1
00μm厚に塗布し、シールド板サンプルとした。
これらのシールド板サンプルについて、シールド比を
測定した。
結果を表1に示す。
なお、シールド比は、シールド板サンプルを磁石上に
設置し、シールド板サンプルから0.5cmの位置での漏れ
磁束φを測定し、これとシールド板がない場合の磁束φ
と比較した比φ/φであり、これをサンプルNo.9を
1とした相対値で表示した。
なお、サンプルNo.8では、シールド板のシールド効果
に、位置的なムラがみられた。また、本発明の組成のア
モルファス合金の粗粒粉は、7〜11時間で上記表1に示
す厚さまで扁平化ができた。これに対し、Crを含まない
Fe78Si9B13組成の粗粒粉では、厚さ1μmまで扁平化す
るのに20時間以上を要した。
以上の実施例から本発明の効果が明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図はアモルファス合金組成を示す3元図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 宏純 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 平井 一法 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 三村 升平 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京 磁気印刷株式会社内 (72)発明者 牧村 篤 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京 磁気印刷株式会社内 (72)発明者 保坂 洋 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京 磁気印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−201493(JP,A) 特開 昭62−156204(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均厚さ0.01〜0.5μmのアモルファス合
    金軟磁性粒子からなり、このアモルファス合金軟磁性粒
    子のうち、粒径が10〜50μmであるアモルファス合金軟
    磁性粒子が35wt%以上であり、かつ粒径が88μmを超え
    るアモルファス合金軟磁性粒子が0.5wt%以下であり、
    粒径が3μm未満であるアモルファス合金軟磁性粒子が
    10wt%以下であり、アモルファス合金軟磁性粒子の組成
    が 式 FeuMx(Si,B) (上記式において、Mは、Crであるか、Crと、Ti、V、
    Nb、Ta、Mo、W、Mn、CoおよびNiから選択される少なく
    とも1種とであり、at%で表わして、x=2〜10(ただ
    し、Crの含有量は2〜10at%)、w=15〜37、u=100
    −(x+w)である。) で表わされることを特徴とする磁気シールド用軟磁性粉
    末。
  2. 【請求項2】アモルファス合金軟磁性粒子の長軸/短軸
    比の平均が1.2以上である特許請求の範囲第1項に記載
    の磁気シールド用軟磁性粉末。
  3. 【請求項3】磁気シールド用軟磁性粉末と結合剤とを含
    有する磁気シールド材であって、前記磁気シールド用軟
    磁性粉末が、平均厚さ0.01〜0.5μmのアモルファス合
    金軟磁性粒子からなり、このアモルファス合金軟磁性粒
    子のうち、粒径が10〜50μmであるアモルファス合金軟
    磁性粒子が35wt%以上であり、かつ粒径が88μmを超え
    るアモルファス合金軟磁性粒子が0.5wt%以下であり、
    粒径が3μm未満であるアモルファス合金軟磁性粒子が
    10wt%以下であり、アモルファス合金軟磁性粒子の組成
    が 式 FeuMx(Si,B) (上記式において、Mは、Crであるか、Crと、Ti、V、
    Nb、Ta、Mo、W、Mn、CoおよびNiから選択される少なく
    とも1種とであり、at%で表わして、x=2〜10(ただ
    し、Crの含有量は2〜10at%)、w=15〜37、u=100
    −(x+w)である。) で表わされることを特徴とする磁気シールド材。
  4. 【請求項4】アモルファス合金軟磁性粒子の長軸/短軸
    比の平均が1.2以上である特許請求の範囲第3項に記載
    の磁気シールド材。
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