JP2893281B2 - 形状異方性軟磁性合金粉末の製造方法 - Google Patents

形状異方性軟磁性合金粉末の製造方法

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JP2893281B2 JP2032482A JP3248290A JP2893281B2 JP 2893281 B2 JP2893281 B2 JP 2893281B2 JP 2032482 A JP2032482 A JP 2032482A JP 3248290 A JP3248290 A JP 3248290A JP 2893281 B2 JP2893281 B2 JP 2893281B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,高い磁化を有するFeとSiを主成分として含
有する金属粉末を,機械的粉砕法により粉砕し,かつ粉
末に形状異方性を付与することにより,特定な方向に軟
磁性特性の向上した形状異方性軟磁性合金粉末の製造方
法に関するものである。
(従来の技術) 従来,安価にして高い磁化を有する鉄(Fe)は,磁性
材料においては最も重要な物質となっている。一般に,F
eを多量に含有する金属は磁化が容易である軟磁性を示
す。これら鉄を主成分とする軟磁性合金は,塊状や板状
で使用されることが通例となっていた。
しかしながら,近年,形状が容易に選択できる粉末を
使用した成形,塗布等の手法が活用されている。一般
に,粉末は,金属の占める割合が少なくなるために,単
位体積当りの磁化量が小さくなる傾向となる。それに加
えて,粒状化にともない反磁界の影響も大きくなり,磁
化特性が低下する傾向となる。
これらの負の現象を軽減するためには,粉末に形状異
方性を付与し,特定の方向にのみ磁化を容易にする方法
が有用となる。
一般に,Feを主成分とする軟磁性合金は,粘く,通常
の機械的粉砕法では,粉末化ができないとされてきた。
そのため,溶湯噴霧法により合金粒子を得る方法や,液
体急冷法により薄帯を製造した後粉砕し合金粉末とする
方法が,Feを多量に含有する金属粉末の一般的な製法と
されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら,上述の製造方法は,高価な設備を導入
する必要があること,処理量が少ないこと,安定した製
造条件が狭いこと等の工業的な不利益も多い。
そこで,本発明技術的課題は,これら製造上の欠点を
除去するために,旧来より実施され,技術的には殆んど
確立したとされるインゴットの製造と機械的粉砕によ
り,Feを主成分とした合金粉末を得るもので,安価な設
備を使用し,安定した製造状態で,Feを主成分とする形
状異方性軟磁性合金粉末の製造方法を提供することであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、攪拌手段としての突起物により粉砕
媒体に剪断応力を付加できるように構成した回転機構を
有する攪拌型粉砕機を使用して、Fe−Si系インゴットを
粗粉砕した後、さらに細粉砕して微粉砕用粉末とし、Fe
及びSiを主成分として含有する強磁性金属粉末の粉砕及
び偏平化処理を行なう形状異方性軟磁性合金粉末の製造
方法において、径寸法が大きい前記粉砕媒体としての鋼
体を径寸法が小さい鋼体よりも少ない重量として、複数
の前記鋼体のそれぞれを前記攪拌型粉砕機に充填し、前
記微粉砕用粉末とアルコールとを投入し前記攪拌手段を
150rpm〜1500rpmの範囲で回転させ剪断応力を付加して
粉砕及び偏平化処理を行なうことを特徴とする形状異方
性軟磁性合金粉末の製造方法が得られる。
即ち,本発明は,旧来使用されている一般的な製造設
備を使用して,Feを主成分とする形状異方性を有する軟
磁性合金粉末を,安価にして安定時に製造できるように
構成したもので,通常の溶解法で製造された合金インゴ
ットを,一般的に粗細粉砕に使用されている設備を使用
して微粉砕用粉末を製造できるように,FeにSiを含有し
て組成調整している。
次に,この微粉砕用粉末を微粉砕するには,一般には
回転ボールミルが使用されている。この回転ボールミル
は粉砕媒体の落下によるエネルギーが粉砕,偏平化に使
用されるため,必ずしもFe−Si系合金のような硬くて粘
い金属の粉砕,偏平化が効率良く実施されているとはい
い難く,長時間を要し,粉末中にも微粒が混在し,軟磁
性特性の劣化,特に保磁力の増加をきたし,工業上不利
益となっている。
本発明は,この不利益を解消することを目的とするも
のであり,突起物により粉砕媒体に剪断応力を付加でき
るように構成した回転機構を有する攪拌型微粉砕機を使
用することにより,金属粉末の粉砕及び偏平化処理を効
率的に行なうことができると同時に,粉末中の微粒子の
混在を著しく低減できるため,軟磁気特性も向上,特に
保持力の低下が実現できるものである。
粉末がある程度の硬さと粘さを同時に有するような物
質は,回転ボールミルのようなボールとの衝突による粉
砕と摩砕が主効果となる粉砕機構では,合金の延展及び
粉砕に対する効果は極めて小さくなり,微粒子の生成が
顕著となる。一方,本発明に示したような粉砕媒体に強
制的に剪断応力を付加できるように構成した微粉砕機で
は,粉砕媒体の剪断エネルギーが粉末粒子に伝達され,
応力の方向や結晶のすべり面に対応して延展され偏平化
が進行し,ついで粒子の粉砕が進行する。そのため,粉
末の微粉砕及び偏平化が短時間で効率よく進行し,微粉
末の生成も極めて少なく,良好な軟磁性を示す形状異方
性粉末が得られる。
尚,本発明が出発原料としてFe及びSiを含有する強磁
性金属粉末を用いるのは,その合金の機械的粗粉砕が容
易になるとともに,軟磁性が損われ難いからである。
(実施例) 次に,本発明の実施例を説明する。
−実施例1− 電解鉄及びケイ素を約80wt%含有するフェロシリコン
を使用し,アルゴン雰囲気中で,高周波加熱により,Si
が11wt%で残部がFeと微量の不純物からなるFe−Si系イ
ンゴットを作製した。次にこのインゴットをジョークラ
ッシャを用いて粗粉砕した後,ディスクミルを用いて15
0メッシュ以下に細粉砕し,微粉砕用粉末とした。
次に,内径150mmで容積が4.5の回転ボールミル用ポ
ットに,2mm径のクロム鋼球15kgを装填したものと,2mm径
のクロム鋼球8kgに10mm径のクロム鋼球7kgを装填したボ
ールミルを用いて,Fe−Si系微粉砕用粉末1kgとアルコー
ル2を投入し,150rpmで粉砕した。その粉末粒子の形
状を顕微鏡にて観察した結果を第1表に示す。
粉砕媒体1個当りの粉砕エネルギーが小さい状態で
は,粉砕,偏平偏化は殆ど進行とないことがわかる。
−実施例2− 粉砕媒体を攪拌するピンを10mm間隔で90℃ずつ交互に
取り付けたシャフトが,内径150mmの中心軸上で回転す
るように設置された実効内容量が4.5のポットに,2mm
径のクロム鋼球15kgを装填した微粉砕機に,実施例1で
作製した微粉砕用Fe−Si系粉末1kgとアルコール2を
投入し,700rpmにてシャフトを回転し,粉砕した。
その粉末の粒子形状を顕微鏡にて観察した結果,平均
粒度が厚さ1μm,長さ20μmの粒子となるに要する時間
は,20時間であった。
これは,実施例1で使用した回転ボールミルに比べ,
微粉砕・偏平化効率が約100倍向上していることを示
す。
−実施例3− 実施例2で使用した回転シャフトのピンの間隙に位置
するように,ポット内壁にピンを取り付け,ピンの相対
的な運動により粉砕媒体の剪断力を更に付加できる構造
とした微粉砕機(実効内容量4.5)を用いて,2mm径の
クロム鋼球15kgと実施例1で作製した微粉砕用Fe−Si系
粉末1kgとアルコール2を投入し,1500rpmにてシャフ
トを回転し,粉砕した。
その粉末のの粒子形状を顕微鏡にて観察した結果,平
均粒度が厚さ1μm,長さ20μmの粒子となるに要する時
間は,2時間であった。
これは,実施例1で使用した回転ボールミルに比べ,
微粉砕・偏平化効率が約1000倍向上していることを示
す。
尚,粉砕媒体の有する剪断エネルギーは,実施例1の
回転ボールミル,実施例2のピン付シャフト内壁を有す
る攪拌ミル,実施例3のピン付シャフト及びピン付内壁
を有する攪拌ミルの順で大きくなっている。
−実施例4− 実施例1及び2,3で得られた平均粒度が厚さ1μm,長
さ20μmの粒子からなる粉末に,エポキシ樹脂を3wt%
混合した後,金型を使用して,約500kg/cm2の圧力で一
方向に加圧圧縮して約13mmの立方体の圧粉体を得た。こ
の成形体を顕微鏡にて観察したところ,粉末の圧縮方向
と直交するように,偏平状粒子の長軸方向が配向してい
た。
この圧粉体について,粉末の圧縮方向と平行な方向及
びそれと直交する方向の磁気特性を測定した。その結果
を第2表に示す。
表中、4πI5は,5kOeの磁場印加における4πIの値
であり,粉末の占積率を100%に換算している。
以上の結果から,粉末は明らかに磁気的に形状異方性
を有していることがわかる。またIHCの大きい粉末に
は,より多くの微粒子が混在していた。
以上の実施例でわかるように,粉砕媒体に剪断力を付
加するように構成された粉砕機を使用して,Fe−Si系合
金粉末を微粉砕・偏平化することにより,効率の著しい
向上と,軟磁気特性の改善が実現できる。
本実施例では,微粉砕機としてピン付型のものについ
てのみ述べたが,これに限定されるものでなく粉砕媒体
に剪断応力を付加できる構造であれば円板状等の形状で
あってもよい。また,粉砕媒体としてクロム鋼球につい
てのみ述べたが,これに限定されるものでなく,材質は
ジルコニアやガラス等のセラミック,ステンレス等であ
っても剪断応力に耐えられるものであればよく,形状も
球状のみでなく棒状や楕円球状であっても媒体として流
動できる状態であればよい。
一方,被粉砕物質として,Fe−Si11wt%粉末について
のみ述べたが,この組成についてのみ限定さるものでな
く,インゴットからの粗粉砕,細粉砕が可能であり,ま
た磁気特性上形状異方性が付与できる形状となるもので
あればよい。
(発明の効果) 以上の説明のとおり,本発明によれば安価な設備で,
処理量の大きい安定した形状異方性軟磁性合金粉末が得
られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−294802(JP,A) 特開 昭57−70205(JP,A) 特開 平1−188606(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 9/04 B22F 1/00 C22C 38/02 C22C 38/00 303 H01F 1/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】攪拌手段としての突起物により粉砕媒体に
    剪断応力を付加できるように構成した回転機構を有する
    攪拌型粉砕機を使用して、Fe−Si系インゴットを粗粉砕
    した後、さらに細粉砕して微粉砕用粉末とし、Fe及びSi
    を主成分として含有する強磁性金属粉末の粉砕及び偏平
    化処理を行なう形状異方性軟磁性合金粉末の製造方法に
    おいて、径寸法が大きい前記粉砕媒体としての鋼体を径
    寸法が小さい鋼体よりも少ない重量として、複数の前記
    鋼体のそれぞれを前記攪拌型粉砕機に充填し、前記微粉
    砕用粉末とアルコールとを投入し前記攪拌手段を150rpm
    〜1500rpmの範囲で回転させ剪断応力を付加して粉砕及
    び偏平化処理を行なうことを特徴とする形状異方性軟磁
    性合金粉末の製造方法。
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