JP2565666B2 - ヒト酸性繊維芽細胞成長因子をコードする人工dnaそれを含むプラスミド及び宿主を用いて生産される組換えヒト酸性繊維芽細胞成長因子 - Google Patents

ヒト酸性繊維芽細胞成長因子をコードする人工dnaそれを含むプラスミド及び宿主を用いて生産される組換えヒト酸性繊維芽細胞成長因子

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JP2565666B2 JP6199482A JP19948294A JP2565666B2 JP 2565666 B2 JP2565666 B2 JP 2565666B2 JP 6199482 A JP6199482 A JP 6199482A JP 19948294 A JP19948294 A JP 19948294A JP 2565666 B2 JP2565666 B2 JP 2565666B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】脳由来繊維芽細胞マイトジェン(mito
gen)はトロウェルら、ジャーナル・オブ・エクスペ
リメンタル・バイオロジー、第16巻、第60−70
頁、1939年〔Trowell et al.,Jo
urnal of Experimental Bio
logy,16:60−70(1039)〕及びホフマ
ン,グロース、第4巻、第361−376頁、1940
年〔Hoffmon,Growth :361−37
6(1940)〕によって最初に発表された。脳下垂体
抽出物も繊維芽細胞に対して有効なマイトジェン活性を
有することがその後明らかにされた〔アルメリン,プロ
シーディング・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンスUSA、第70巻、第2702−2706
頁、1973年(Aemelin,Proceedin
g of National Academy of
Science USA 70:2702−2706
(1973)〕。脳及び下垂体双方の繊維芽細胞成長因
子(FGF)の部分精製体は、脈管系内皮細胞をはじめ
とする様々なタイプの分化細胞に対してマイトジェン活
性を示した〔ゴスポダロウイグズら、ナショナル・キャ
ンサー・インスティテュート・モノグラフ、第48巻、
第109−130頁、1978年(Gospodaro
wicz et al.,National Canc
er Institute Monograph,
:109−130(1978)〕。最近になり、FG
Fは2つの型、即ち酸性FGF(aFGF)及び塩基性
FGF(bFGF)として存在することが判明し、両型
とも脳調製物中で確認された〔トーマス及びギメネツ−
ガレゴ、TIBS、第11巻、第81−84頁、198
6年(Thomas and Gimenez−Gal
lego,TIBS 11:81−84(198
6))〕。
【0002】様々なタイプの細胞、例えば一次繊維芽細
胞、脈管系及び角膜系内皮細胞、軟骨細胞、骨芽細胞、
筋原細胞、平滑筋細胞及び神経膠細胞は、精製aFGF
又はbFGFによる刺激に反応してDNA合成を行い、
分裂する〔エスク(Esch)ら、プロシーディング・
オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスUS
A、第82巻、第6507−6511頁、1985年;
クオら、フェデレーション・プロシーディング、第44
巻、第695頁、1985年(Kuo etal.,F
ederation Proceeding 44:6
95(1985)〕。
【0003】純粋なウシ脳由来aFGFは、培地中にお
いて脈管系内皮細胞の有効なマイトジェンとして作用す
るのみならず、生体内において血管成長を誘導する〔ト
ーマス(Thomas)ら、プロシーディング・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスUSA、第
82巻、第6409−6413頁、1985年)。aF
GFの繊維芽細胞マイトジェン活性は、創傷治癒を促進
させるためにも利用することができる〔トーマス、米国
特許第4,444,760号明細書〕。本発明は、治療
上利用可能な純粋なaFGFを大量に産生し得る遺伝子
構造体及び発現手段を提供する。
【0004】したがって、特定タンパク質のアミノ酸配
列からヒトaFGFのヌクレオチド塩基配列を得ること
が、本発明の目的である。もう1つの目的は、特定のa
FGFについてコードする遺伝子を製造し、かつ遺伝子
を適当なクローニング用ベクターに組入れることであ
る。他の目的は、各々の組換えベクターで適当な宿主を
形質転換し、かつ特定のaFGF遺伝子の発現を誘導さ
せることである。もう1つの目的は、生物学的活性ヒト
aFGFを単離かつ精製することである。本発明のこれ
らの及び他の目的は、下記説明により明らかとなるであ
ろう。
【0005】本発明においてはウシ酸性繊維芽細胞成長
因子(aFGF)及びヒトaFGFのアミノ酸配列につ
いてコードする独特な遺伝子が組立てられる。ウシ遺伝
子はaFGFアミノ酸配列の逆翻訳により得られ、一方
ヒト遺伝子はウシ遺伝子の特異的点変異により得られ
る。各々の遺伝子構造体は発現ベクターに挿入され、適
当な宿主を形質転換するために使用される。形質転換さ
れた宿主細胞はヒト又はウシの組換えaFGF(r−F
GF)を産生するが、これは精製されると天然タンパク
質に匹敵する活性を有するようになる。
【0006】酸性繊維芽細胞成長因子は、様々な微異構
造(わずかに構造が異なる、(microhetero
geneous))型として存在し、aFGFを含有す
ることが知られた様々な組織源及び細胞タイプから単離
される。本発明で使用される各微異構造型とは単一遺伝
子産物、即ち単一DNA遺伝子単位から産生されるペプ
チド類であって、翻訳後に構造修正されたものを意味す
る。しかしながら、構造修正はペプチドの生物学的活性
にいかなる顕著な変化も与えない。修正は、生体内で又
は単離精製過程において起きる。生体内修正は、格別限
定されないが、N末端におけるタンパク質分解、グリコ
シル化、ホスホリル化又はアセチル化の結果として生じ
る。タンパク質分解(proteolysis)として
は端部タンパク質分解(exoproteolysi
s)があり、この場合には1以上の末端アミノ酸が連続
的に酵素分解され、元の遺伝子産物よりもアミノ酸が少
ない微異構造型を生じる。中間部タンパク質分解(En
doproteolytic)修正はエンドプロテアー
ゼ作用によるものであって、この酵素はアミノ酸配列中
の特定部位でペプチドを切断する。同様の修正は精製過
程でも生じ、微異構造型を産生するようになる。精製時
に最も一般的に生じる修正はタンパク質分解であるが、
通常プロテアーゼ阻害剤の使用によって最小に抑制され
る。ほとんどの条件下において、微異構造型混合物は天
然aFGFの精製後に存在する。天然aFGFとは、a
FGF含有組織又は細胞から単離精製されるaFGFの
ことである。
【0007】本発明と、酸性繊維芽細胞成長因子に関し
てすべての哺乳動物の微異構造型を包含すると考えられ
る。好ましい態様としては、aFGFのウシ及びヒト微
異構造型がある。ウシaFGFの最も好ましい微異構造
型としては、154アミノ酸型、140アミノ酸型及び
134アミノ酸型である。140アミノ酸型は表3に示
されており、ウシ種の中では最も好ましい。154アミ
ノ酸型は、140アミノ酸型の1位のアミノ末端Phe
にカルボキシル末端Lysが結合した下記の余分なアミ
ノ酸を有する:Ala−Glu−Gly−Glu−Th
r−Thr−Thr−Phe−Thr−Ala−Leu
−Thr−Glu−Lys。134アミノ酸型は、アミ
ノ末端の最初の6アミノ酸が欠落していること以外は1
40アミノ酸と同一である。単離された場合に、これら
微異構造型の各々の量は適用される工程に応じて変動す
るが、但しすべての調製物が各々の型を少なくとも一部
含有している。ヒトaFGFは、ウシaFGFと同様の
微異構造性を示す。ヒトaFGFの最も好ましい微異構
造型としては、154アミノ酸型、140アミノ酸型及
び139アミノ酸型がある。ヒト140アミノ酸型は、
表5で示されるように、11個のアミノ酸についてウシ
型と異なっている。154アミノ酸型は、ヒト140ア
ミノ酸型と全く同じ配列に加えて、ウシ154アミノ酸
型に結合している14個の余分のアミノ酸配列と1つを
除き同一の配列を含む。N末端から数えて5番目あるい
は140アミノ酸型のN末端であるPheから数えて−
10番目のアミノ酸はウシ型ではスレオニンであるがヒ
ト型ではイソロイシンである。余分な14アミノ酸N末
端配列はAla−Glu−Gly−Glu−Ile−T
hr−Thr−Phe−Thr−Ala−Lue−Th
r−Glu−Lysである。ヒトaFGFの第三の型は
139のアミノ酸を有し、アミノ末端のフェニルアラニ
ンが除かれたヒト140アミノ酸型と同一である。ヒト
aFGFの139アミノ酸型において、アミノ末端アス
パラギン残基は、アスパラギン酸に脱アミド化されてい
てもよい。140及び139アミノ酸型はヒト微異構造
型の最も好ましい型である。
【0008】哺乳動物r−aFGFは、ゲノムDNA又
はcDNA由来天然遺伝子をクローニングするか、又は
ヒトを含む哺乳動物種由来aFGFのこれら微異構造型
の公知アミノ酸配列に基づくタンパク質微異構造型の1
つに関する遺伝子の組立てによって製造される。ゲノム
DNAは、マニアティスら、セル、第15巻、第687
−710頁、1978年〔Maniatis et a
l.,Cell 15:687−701(1978)〕
の方法による高分子量DNAのランダムな断片化によ
り、又はスミシーズら、サイエンス、第202巻、第1
284−1289頁、1978年〔Smithies
et al.,Science 202:1284−1
289(1978)〕の方法による制限酵素を用いた切
断によって、クローニング用に製造される。次いでゲノ
ムDNAは適当なクローニング用ベクター、即ち一般的
には大腸菌(E.coli)ラムダファージに組込まれ
る〔マニアティス(Maniatis)ら、分子クロー
ニング、実験マニュアル、コールドスプリングハーバー
研究所、コールドスプリングハーバー,ニューヨーク
州、1982年〕。
【0009】aFGF用のcDNAを得るために、ポリ
(A)含有RNAがアビブ(Aviv)及びレーダー
(Leder)、プロシーディング・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンス、第69巻、第140
8−1412頁、1972年の方法によりaFGF発現
細胞から抽出される。cDNAは、マニアティスら、分
子クローニング、実験マニュアル、コールドスプリング
ハーバー研究所、コールドスプリングハーバー、ニュー
ヨーク州;1982年に記載されているような標準的方
法により、リバーストランスクリプターゼ及びDNAポ
リメラーゼを用いて製造される。cDNAは、ウエンシ
ンク(Wensink)ら、セル、第3巻、第315−
325頁、1974年の方法に類似した方法によって、
切り取られかつ適当なベクター、通常はpBR322に
組込まれてクローニングされる。クローンゲノムDNA
又はcDNAライブラリーを、オリゴヌクレオチドプロ
ーブとのハイブリッド形成によって、aFGF配列含有
クローンを確認するためにスクリーニングする。オリゴ
ヌクレオチドハイブリッド形成用プローブの配列は、既
知aFGFアミノ酸配列に基づいている。マニスティス
ら、同上及びアンダーソン(Anderson)及びキ
ングストン(Kingston)、プロシーディング・
オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスUS
A、第80巻、第6838−6842頁、1983年及
びサッグス(Suggs)ら、プロシーディング・オブ
・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスUSA、
第78巻、第6613−6617頁、1981年は、ゲ
ノム及びcDNAクローンの様々なスクリーニング方法
について記載している。
【0010】哺乳動物aFGFの遺伝子を得るための好
ましい方法は、遺伝子を合成することである。遺伝子
は、ヒトを含むいずれかの哺乳動物から得られるaFG
F微異構造型のアミノ酸配列に基づいて合成されてもよ
い。好ましい方法は、aFGFに関するウシアミノ酸配
列を用い、かつ他種遺伝子を製造するために塩基配列を
化学的に点変異させることである。ウシ及びヒトaFG
Fに関するアミノ酸配列は、1986年5月30日出願
の米国特許出願第868,473号明細書で開示されて
いるが、この出願は1985年9月112日出願の米国
特許出願第774,359号の一部継続出願であり、更
に後者の出願は1984年12月24日出願の米国特許
出願第685,923号(現在放棄されている)の一部
継続出願である。
【0011】合成遺伝子は、ギメネズ−ガレゴ(Gim
enez−Gallego)ら、サイエンス、第230
巻、第1385−1388頁、1985年に記載された
既知ウシアミノ酸配列及びギメネズ−ガレゴら、バイオ
ケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミ
ュニケーションズ、第138巻、第611−617頁、
1986年〔Gimenez−Gallego et
al.,Biochemical and Bioph
ysical Research Communica
tions,138:611−617(1986)〕に
記載されたヒトアミノ酸配列に基づいている。ウシaF
GFの140アミノ酸型の独特なヌクレオチド配列は、
イタクラら、サイエンス、第198巻、第1056−1
063頁、1977年の方法と同様の方法によって、ア
ミノ酸配列の逆翻訳から誘導される。ウシaFGFの天
然アミノ酸配列に対応する様々な新規ヌクレオチド配列
は、下記表に示されている:
【表1】 上記において、Q=C又はT P=A又はG N=A,T,C又はGである。
【0012】本発明のヌクレオチド配列は、下記の特徴
を有する;大腸菌及び哺乳動物細胞にとって好ましいコ
ドンを有しており、可能であれば多重相補性配列の欠
落、遺伝子全体にわたる独特な制限部位の組込み、遺伝
子をプラスミドに挿入させ易くするための末端制限酵素
付着端、2つに分かれた遺伝子をアセンブリー(ass
embly)させるために中央に位置する各酵素1つづ
つの制限部位、好ましくは翻訳開始部位としてのN末端
メチオニンコドン及び直列的翻訳停止コドンといった特
徴を有する。
【0013】以下の記載及び実施例はウシaFGFの具
体的なヌクレオチド配列に関する本発明を説明したもの
であるが、本発明にあっては表1に掲載されたいずれの
組換え体をも包含していると理解されたい。下記表は好
ましいヌクレオチド配列を有している:
【表2】
【0014】遺伝子は、単一制限酵素切断部位及び翻訳
開始部位としてのN末端メチオニンコドンを含んだリー
ダー部分を有するように組立てられる。遺伝子は、直列
的翻訳停止コドン及び2つの制限酵素切断部位を含んだ
尾部をも有している。DNAの相補性によって、遺伝子
全体にわたり独特な制限酵素切断部位を組込んだ塩基配
列を選択することができる。制限酵素切断部位の位置に
関して好ましい遺伝子塩基配列は、下記表に示されてい
る:
【表3】
【表4】
【0015】二本鎖分子の各々の鎖の遺伝子配列は8つ
のヌクレオチド配列にランダムに分割される。オリゴヌ
クレオチドは二本鎖DNAを形成し得る重複した末端を
有するように組立てられる。下記表は、ウシaFGF遺
伝子を製造するために用いられる多数のオリゴヌクレオ
チド配列例を示している。
【表5】
【表6】
【0016】表4で示したオリゴヌクレオチドはあくま
でもオリゴヌクレオチドサブユニットの一例として記載
されているのであり、それら自体に限定されると解釈す
べきではない。オリゴヌクレオチドの重複及び配置(a
rrangement)を示す複合塩基配列は表3に示
されている。
【0017】ウシ遺伝子は2つの工程、即ち最初はタン
パク質N末端部分に対応する半分、第2にC末端側の半
分に関してアセンブル(assemble)される。通
常オリゴヌクレオチドはATP又は32P−標識ATPの
存在下においてT4ポリヌクレオチドキナーゼで処理さ
れる。各工程の最初の反応において、遺伝子の一方の鎖
を構成するオリゴヌクレオチドは最も5′側のオリゴヌ
クレオチドを除きキナーゼ処理される。第2の反応にお
いて、他の鎖を構成するオリゴヌクレオチドは最も5′
側のオリゴヌクレオチドを除きキナーゼで処理される。
キナーゼ処理オリゴヌクレオチドが使用される場合に
は、約1pmolの32P−標識オリゴヌクレオチドが後
における生成物の確認のために加えられる。アニーリン
グは、適当な緩衝液、例えば格別限定されないが、約p
H7.6のトリス約60mM、ジチオスレイトール(D
TT)約5mM、MgCl2 約10mM、ATP約30
μMを含有する緩衝液中約90℃で約4分間処理し、次
いで約60℃まで急速に温度を下げ、約30℃まで徐々
に温度を下げることによって行なわれる。結合は、適当
な緩衝液、例えば格別限定されないが、約pH7.6の
トリス約60mM、DTT約10mM、MgCl2 約1
0mM、ATP約1mM及びT4DNAリガーゼ約0.
03単位を含有する緩衝液中約20℃で約1.5時間か
けて行なわれる。
【0018】結合されたオリゴヌクレオチドは、エタノ
ール沈降後ポリアクリルアミドゲル電気泳動により精製
される。オリゴヌクレオチドは、約80%ホルムアミド
約20μl、約pH8.3のトリスホウ酸約50mM、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)約1mM、キシレ
ンシアノール約0.1%(w/v)及びブロモフェノー
ルブルー約0.1%(w/v)を含有する緩衝液に再溶
解される。各サンプルは約90℃で約3分間加熱され、
約75ワットで約5時間約10%尿素−ポリアクリルア
ミドゲル中で電気泳動に供される。231塩基N末端側
バンドが回収され、一つにまとめられ、約pH8のED
TA約1mM含有の酢酸アンモニウム約0.5M中で約
4℃で溶離される。209塩基C末端側バンドも同様の
方法で処理される。
【0019】aFGFのN末端側又はC末端側について
コードする合成遺伝子配列はpBR322プラスミドに
組込まれる。本発明の範囲内には、aFGF遺伝子を組
込むことができかつaFGF遺伝子を発現させることが
できる他のプラスミドの使用も含まれることが、特に望
まれるし更にはそのように考えられる。再アニーリング
されるオリゴヌクレオチド、即ち約300fmol及び
約100fmolの回収された231塩基対N末端は、
それぞれN末端用にアガロースゲル精製された約100
fmolの約3.9キロ塩基(kb)EcoRI−Ba
mHI pBR322に結合せしめられる。209bp
C末端はBamHI−SalI pBR322を用いて
同様の方法により組立てられる。結合は、約pH7.8
のトリス約25mM、DTT約1mM、MgCl2 約1
0mM、ATP約0.4mM及びT4DNAリガーゼ約
1単位を含有した緩衝液中約20℃で約1時間かけて行
なわれる。各々半分の遺伝子が結合したベクターは、供
給者の処理をかけた大腸菌RR1〔ベセスダリサーチラ
ボラトリーズ(Bethesda Research
Laboratories),BRL〕のようなコンピ
テント(competent)細菌細胞を形質転換させ
るために使用される。形質転換された細胞は、アンピシ
リン中で増殖するものについて選択され、少量溶離物プ
ラスミド調製物の制限分析により231塩基対(bp)
EcoRI−BamHI挿入物又は209bp Bam
HI−SalI挿入物の存在に関してスクリーニングさ
れる。
【0020】適当な大きさの挿入物を有するクローンの
DNA配列は、マキサム(Maxam)及びギルバート
(Gilbert)、プロシーディン・オブ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンスUSA、第74巻、
第560−564、1977年の化学的DNA配列法に
よって決定される。完全な鎖長の最終aFGF合成遺伝
子は、N末端側の半分のクローンを制限酵素BamHI
及びSalIで切断し、アルカリホスファターゼで処理
し、かつC末端側の半分のクローンのゲル精製209b
p HamHI−SalI挿入物にこれを結合させるこ
とによって精製された。この結合物質は、上記のような
コンピテントRRI細胞を形質転換させるために用いら
れる。
【0021】合成aFGFの発現は、いくつかの異なっ
たプロモーター−発現系によって行なわれる。本発明の
範囲内には、完全aFGF遺伝子の発現のための他のプ
ロモーター−発現系の使用も含まれることが望まれ意図
される。好ましい構造体は、デボア(deBoer)
ら、プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデミー
・オブ・サイエンスUSA、第80巻、第21−25
頁、1983年に記載されているような大腸菌tacプ
ロモーター、即ちtrpプロモーター及びlacプロモ
ーターの領域間のハイブリッドを用いている。tacプ
ロモーター及びrrnBrRNA転写ターミネーターを
有するプラスミドpKK223−3〔ファルマシア(P
harmacia)〕は、pBR322由来SalI制
限酵素部位を取除くように修正された。rrnBrRN
Aターミネーターは強いプロモーターからの発現を可能
にすることが明らかにされている〔ゲンズ(Gent
z)ら、プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンスUSA、第78巻、第4936
−4940、1981年;ブロシウス,ジーン、第27
巻、第161−172頁、1984年(Brosiu
s,Gene 27:161−172(1984)〕。
【0022】pKK223−3プラスミドDNAは制限
酵素で切断され、クローンpKK2.7を得るための
2.7kbDNA断片を製する。合成aFGF遺伝子は
そのpBR322ベクターから切離され、EcoRI及
びSalIでpKK2.7を制限した後pKK2.7プ
ラスミドに組込まれる。得られる図1の組換え体は大腸
菌JM105(ファルマシア)又はDH5(BRL)細
胞に導入され、発現せしめられる。
【0023】特定部位変異誘発法は、ある哺乳動物種の
aFGFのアミノ酸配列を別種のaFGFアミノ酸配列
に変換するための有効な方法である。以下の記載は、1
40アミノ酸型ウシaFGFからヒトaFGFへの特定
部位変異誘発変換に関するものであるが、この方法はい
かなる哺乳動物種のaFGFをいかなる他の種のaFG
Fに変換するためにも使用することができる。変換に際
しての唯一の制限は、両者のaFGFのアミノ酸配列が
いずれも既知でなければならないということである。下
記表は、置き換えられねばならないアミノ酸及び表3の
ウシaFGFアミノ酸地図上において置き換えられる位
置を掲載している:
【表7】
【0024】ウシ遺伝子配列においてヒト遺伝子配列を
表わす8つのオリゴヌクレオチドは、ウシオリゴヌクレ
オチドの場合と同様の方法によって組立てられる。下記
表は、ヒトaFGF遺伝子を得るために利用される様々
なオリゴヌクレオチド配列を示す。
【表8】
【0025】クローンされた合成ウシaFGF遺伝子
は、一連の特定部位(directed)点変異によっ
てヒト合成aFGF遺伝子に変換される。クローン遺伝
子のオリゴヌクレオチド特定部位変異誘発により、得ら
れるアミノ酸配列が表5に示される置き換えられたアミ
ノ酸を有するヒトaFGFとなるように、ウシaFGF
の塩基配列を変換する。切除がウシ遺伝子において行な
われ、aFGFのヒト139アミノ酸微異構造型を得る
ようにアミノ末端フェニルアラニンを取除く。点変異
は、2位アスパラギンをアスパラギン酸で置換えるため
に行なわれる。又は、アスパラギンは脱アミド化されて
アスパラギン酸に変換される。これらの操作を行なうた
めの方法は以下に記載されており、技術的に公知であ
る。オリゴヌクレオチド特定部位変異誘発は技術的に公
知の標準的方法を用いて行なわれる〔ゾラー及びスミ
ス,メソッズ・イン・エンザイモロジー、第100巻、
第468−500頁、1983年(Zoller an
d Snith,Methodsin Enzymol
ogy,100:468−500(1983));ノリ
スら、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ、第11巻、
第5103−5112頁、1983年(Norris
et al.,Nucleic Acids Rese
arch,11:5103−5112(1983));
ゾラー及びスミス、DNA、:479−488(19
84)〕。標準的オリゴヌクレオチド特定部位変異誘発
により行なわれる点変異は下記表7に示されている。塩
基変異位置は表3で見ることができる。点変異はヒトa
FGF遺伝子に変わるための変化例として示されている
だけであり、それ自体に限定されると解釈すべきではな
い。
【0026】
【表9】
【0027】発現クローンは、トリプトン約1%、酵母
エキス約0.5%、NaCl約0.5%、グルコース約
0.4%及びアンピシリン約50μg/mlからなる適
当な増殖培地中約37℃で増殖せしめられる。550n
mにおける光学濃度が約0.5に達したときに、イソプ
ロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)
が最終濃度約1mMになるまで加えられてもよく、培養
は約37℃で約3時間続けられる。培地1リットルから
細胞が遠心分離によって回収され、約pH7.2のリン
酸ナトリウム約10mM、EDTA約5mM、N−p−
トルエンスルホニル−L−フェニルアラニン−クロロメ
チル−ケトン(TPCK)約10.6μg/ml、ペプ
スタチンA約34.3μg/ml、フェニルメチルスル
ホニルフルオリド(PMSF)約87μg/ml、ウシ
膵臓トリプシンインヒビター(BPTI)約15μg/
ml及びロイペプチン約25.2μg/mlを含有する
破壊用緩衝液に再懸濁される。細胞は直ちに破壊される
か、又は−70℃で凍結保存されて約12,000ps
i(約840kg/cm3 )約4℃のフレンチプレスセ
ルに約3回通して解凍後直ちに破壊される。上澄液は遠
心分離によって回収される。
【0028】組換えaFGFは、ヘパリン−セファロー
スアフィニティクロマトグラフィー次いで逆相高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)を併用する独特な2工
程クロマトグラフィー操作によって、均一になるまで精
製される。粗製r−aFGFは、約pH6〜8の約10
mMリン酸又はトリスのような希緩衝液が入ったヘパリ
ンセファロースカラムに供され、次いで280nmの吸
光度がほぼバックグランドに低下するまで約0.8MN
aClのような低濃度塩で洗浄される。r−aFGFは
NaCl約1.5Mを含有する約pH6〜8の約10m
Mリン酸ナトリウム又はトリスのような高塩濃度緩衝液
で溶離せしめられる。溶離物は次いで3〜18個の炭素
原子、好ましくは4個の炭素原子を有するアルキル基を
もつ共有結合アルキルシラン鎖からなる樹脂の逆相HP
LCによって精製される。r−aFGFは、約10mM
のトリフルオロ酢酸、酢酸又はリン酸のような希酸で平
衡化されたHPLCカラムに直接供され、アセトニトリ
ル又はエタノールのような有機溶媒の直線的勾配により
溶離される。ウシ脳由来aFGFは、多段階精製プロト
コールの一部として、マシアグ(Maciag)ら,サ
イエンス,第225巻,第932−935頁,1984
年によりヘパリン−セファロース双方に及びハーマス
ら,プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデミー
・オブ・サイエンス USA,第81巻,第357−3
61頁,1984年により逆相HPLCカラムに結合す
ることがすでに明らかにされていた。細胞溶離物中で比
較的豊富にr−aFGFが存在するということにある程
度基づけば、これら2工程のみでポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動から確認されるように約16,000ドルト
ンの均一で純粋なr−aFGFを得るために十分である
ことが証明される。しかしながら、これら2工程のみで
は脳から純粋なaFGFを得ることはできない。
【0029】純粋なaFGFのマイトジェン活性は、細
胞系繊維芽細胞、好ましくはBALB/c 3T3 A
31〔米国型培養寄託機関(American Typ
eCulture Collection)〕における
DNA中への 3H−チミジンの取込み量から調べられ
る。組換えaFGFは、繊維芽細胞刺激アッセイにおい
て、タンパク質約1ng/ml以下で最大の応答性を示
す。
【0030】本発明のもう1つの態様は、本発明の約1
〜約500μg/cm2 の新規ペプチドを創傷表面に局
所適用表面当たり約0.1〜100μg/cm2 の量
で、ヘパリンと併用して又は併用しないで、好ましくは
ヘパリンと併用して創傷時に局所又は皮下投与すること
による、創傷治癒促進方法である。適用に際しては、様
々な処方剤、例えば軟膏、ペースト、溶液、ゲル、固体
水溶性ポリマー、例えばアルブミン、ゼラチン、ヒドロ
キシプロピルセルロース、プルロニック、テトロニック
又はアルギネートが使用されるが、それらの中に活性成
分は約1〜約100μg/mlの量で含有される。
【0031】繊維芽細胞、脈管系及び角膜系内皮細胞等
をはじめとする様々な細胞型において分裂を促進するa
FGF活性は、これらのペプチド類を薬剤として使用す
ることを可能ならしめる。これらの化合物は、創傷治療
を要する患者に新規r−aFGFを投与することによ
り、ヒトを含む哺乳動物の創傷治療のために使用するこ
とができる。下記実施例は本発明を説明するものである
が、しかしながらそれ自体に限定されるわけではない。
【0032】
【実施例】 実施例1オリゴヌクレオチド合成 オリゴヌクレオチドを、マチューシ及びカルザース、ジ
ャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテー、
第103巻,第3185−3191頁,1981年(M
atteucci and Caruthers,Jo
urnal of American Chemica
l Society103:3185−3191(19
81));ビューケージ及びカルザース,テトラヘドロ
ン・レターズ,第22巻,第1859−1862頁,1
981年〔Beaucage and Caruthe
rs,Tetrahedron Letters22
1859−1862(1981)〕に記載された方法に
従い合成した。合成オリゴヌクレオチドの塩基配列は表
4に示されている。
【0033】実施例2aFGF遺伝子のアセンブリー 実施例1のオリゴヌクレオチドをN末端側の半分(23
1bp)及びC末端側の半分(209bp)の2つの分
離単位としてアセンブリーした。次いで、この2つの半
分を完全合成遺伝子とするために結合した。表3参照。
最初にオリゴヌクレオチドを次の反応混合物中でキナー
ゼ処理した:pH7.6のトリス70mM、DTT5m
M、MgCl2 10mM、ATP33μM、T4ポリヌ
クレオチドキナーゼ0.3単位/μl及びオリゴヌクレ
オチド2.5pmol/μl。混合物を37℃で1.5
時間インキュベートし、次いでキナーゼ0.2単位/μ
l及び濃度100mMとなるまでのATPを混合物に加
えた後、更に1時間インキュベートした。放射線標識す
るため、最初の混合物は〔γ−32P〕−ATP37nC
i/μlを含有していた。
【0034】アニーリング及び結合は2つの別々の反応
で行なった。各反応において、8つのオリゴヌクレオチ
ドを各々100pmol加えた。1つの反応において、
C末端側又はN末端側の半分の遺伝子の一方の鎖を構成
するオリゴヌクレオチドを、最も5′側のオリゴヌクレ
オチドを除き、キナーゼで処理した。第2の反応におい
て、反対鎖を構成するオリゴヌクレオチドを、同じく最
も5′側のオリゴヌクレオチドを除き、キナーゼで処理
した。各反応において3つのオリゴヌクレオチドはリン
酸化されたが、5つはリン酸化されなかった。キナーゼ
処理オリゴヌクレオチドを使用する場合には、32P−標
識オリゴヌクレオチド1pmolを後における生成物の
確認のために加えた。各反応液は、pH7.6のトリス
70mM、DTT5mM、MgCl2 10mM及びAT
P30μMを含有した200μlの液体であった。オリ
ゴヌクレオチドを90℃で4分間加熱し、次いで直ちに
反応液を60℃に下げ、更に30℃まで徐々に冷却する
ことによってアニーリングした。結合は、pH7.6の
トリス60mM、DTT10mM、MgCl2 10m
M、ATP1mM及びT4DNAリガーゼ0.03単位
/μlを含有した400μl中において20℃で1.5
時間インキュベートすることにより行なった。
【0035】ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、
結合したオリゴヌクレオチドを精製した。結合したオリ
ゴヌクレオチドをエタノールで沈降させ、80%ホルム
アミド、pH8.3のトリスホウ酸塩50mM、EDT
A1mM、0.1%(w/v)キシレンシアノール及び
0.1%(w/v)ブロモフェノールブルーの20μl
中に再溶解させた。各サンプルを90℃で3分間加熱
し、75ワットで5時間10%尿素−ポリアクリルアミ
ドゲル中で電気泳動にかけた。オリゴヌクレオチドバン
ドは、ゲルをX線フィルムに露出することにより視覚化
させた。N末端側のための各反応における231塩基バ
ンドをゲルから取出し、一つにまとめ、pH8の酢酸ア
ンモニウム0.5M、EDTA1mMの1mlで4℃に
て溶離させた。溶離されたDNAをエタノールで沈降さ
せ、pH7.6のトリス70mM、DTT5mM及びM
gCl2 10mMの30μlに再溶解した。C末端側の
209塩基バンドも同様に溶離させた。
【0036】ゲル精製オリゴヌクレオチドを形質転換前
に4分間かけて90℃まで加熱し、20℃まで徐々に冷
却することによりアニーリングした。最初の出発オリゴ
ヌクレオチドからの回収率を5%と仮定し、アニーリン
グされて回収された231bpオリゴヌクレオチドの3
00fmol及び100fmolをそれぞれ、pH7.
8のトリス25mM、DTT1mM、MgCl2 10m
M、ATP0.4mM及びT4DNAリガーゼ1単位の
20μl中20℃で1時間かけてアガロースゲル精製さ
れた3.9kbEcoRI−BamHI、pBR322
DNA断片100fmolに結合させた。アニーリング
された209bpオリゴヌクレオチドも231塩基対断
片の場合と同様の条件下で、アガロース精製された3.
9kbBamHI−SalpBR322DNA断片に結
合させた。結合反応液を水で1:5に希釈し、希釈液1
μlを用いて供給者の指示に従いコンピテント大腸菌R
R1細胞(BRL)20μlを形質転換させた。形質転
換株をアンピシリン中での増殖性に基づき選択し、ミニ
ライゼイトプラスミド調製物の制限分析により、231
bpEcoRI−BamH1又は209bpBamH1
−SalI挿入物の存在に関してスクリーニングする。
【0037】適当な大きさの挿入物を有するクローンの
DNA配列は、マキサム及びギルバート、プロシーディ
ング・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
スUSA,第74巻,第560−564頁,1977年
の化学的DNA配列法により決定した。いずれの231
bpクローンも正しい配列を有していなかったため、正
しい配列を有するクローンを次のようにして得た。Kp
nI及びBamHI部位間で正しい配列をもつ1つのク
ローンを、KpnI及び、pBR322ベクターを切断
するSalIにより切断した。400bpバンドをゲル
精製し、aFGF遺伝子挿入物がEcoRI部位からK
pnI部位までは正しい配列を有する第2のクローンの
3.8kbKpnI−SalIバンドに結合させた。形
質転換後、望ましい配列が得られていることを確認する
ために、得られたクローンを配列決定した。正しい20
9bp配列を有するクローンは1コ得られたことから、
これらクローンを更に操作することは不要であった。完
全鎖長を有する最終aFGF合成遺伝子は、N末端側の
半分のクローンをBamHI及びSalIで切断し、ア
ルカリホスファターゼで処理し、かつこれをC末端側の
半分のクローンのゲル精製209bpBamHI−Sa
lI挿入物に結合させることにより複製した。この結合
せしめられた物質は、前記のようにコンピテントRR1
細胞を形質転換させるために用いた。
【0038】実施例3合成ウシaFGF遺伝子の発現 実施例2の完全aFGF遺伝子を修正pKK223−3
プラスミドに組込んだ。pKK223−3プラスミド
(ファルマシア)は、trpプロモーター及びlacプ
ロモーターの領域間のハイブリッドであるtacプロモ
ーターを有する〔デボアら、プロシーディング・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス USA,
第80巻,第21−25頁,1983年〕。このプラス
ミドはまた、強いプロモーターからの発現を可能にする
ことが判明した強いターミネーター配列であるrrnB
rRNA転写ターミネーターも有している〔ゲンズ
ら、プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデミー
・オブ・サイエンスUSA,第78巻,第4936−4
940頁,1981年;ブロシウス,ジーン,第27
巻,第161−172頁,1984年〕。pKK223
−3プラスミドを修正して、pBR322由来SalI
制限酵素部位を取除いた。これは、pKK223−3プ
ラスミドDNAをNdeI及びNarIで切断し、クロ
ーンpKK2.7を得るために2.7kbDNA断片を
再環化することにより行なった。次いで合成aFGF遺
伝子をそのpBR322ベクターから切除し、この発現
ベクターをEcoRI及びSalIで制限した後pKK
2.7に組込んだ。この構造体は、シャイン−ダルガー
ノShine−Dalgarno)リボソーム結合部位
の11塩基下流に合成遺伝子の開始メチオニンを有して
いる。図1に示されている得られた組換え体を大腸菌J
M105細胞及び大腸菌DH5細胞に組込んで形質転換
させた。
【0039】発現クローンは0.4%グルコース及びア
ンピシリン50μg/ml含有のLBブイヨン(1%ト
リプトン、0.5%酵母エキス、0.5%NaCl)中
37℃で培養した。550nmにおける光学濃度が0.
5に達したときに、IPTGを1mMとなるまで加え、
培養を37℃で3時間続けた。細胞を10,000xg
で20分間の遠心分離により回収し、培養液1リットル
から得た細胞をpH7.2のリン酸ナトリウム10m
M、(ヘパリン−セファロース緩衝液)EDTA5m
M、TPCK10.6μg/ml、ペプスタチンA3
4.3μg/ml、PMSF87μg/ml、BPTI
15μg/ml及びロイペプチン34.3μg/mlの
20ml中に再懸濁した。再懸濁された細胞をドライア
イス/エタノール浴中で急速に凍結させ、−70℃で一
夜保存した。
【0040】実施例4組換えaFGFの抽出及び精製 実施例3の凍結細胞を解凍し、更にPMSF87μg/
mlを加え、調製物を12,000psi(約840k
g/cm2 )約4℃で3回フレンチプレスセルに通し
た。得られた溶離物を93,000xgで30分間遠心
分離し、細胞破壊物を除去した。上澄を回収し、1M
NaOHでpH7.2に調整し、1.6×10cmヘパ
リン−セファロース(ファルマシア)カラムに供し、4
℃において流速20ml/hrで操作し、2ml分画を
集めた。ペレットをpH7.2のリン酸ナトリウム10
mM、NaCl2Mの5mlに再懸濁し、93,000
xgで30分間再遠心分離し、上澄をpH7.2のリン
酸ナトリウム10mMの3倍容量で希釈し、必要であれ
ば1M NaOHでpH7.2に再調製し、同様のヘパ
リン−セファロースカラムに供した。
【0041】充填後、280nmの吸光度がバックグラ
ンドに低下するまでpH7.2のリン酸ナトリウム10
mM、NaCl0.8Mで洗浄した。結合したr−aF
GFをpH7.2のリン酸ナトリウム10mM、NaC
l1.5Mにより単一ピークとして溶離させた。ヘパリ
ン−セファロースカラムからプールされた分画は、トー
マスら,プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンス USA,第81巻,第357
−361頁,1984年に記載されているように4.6
mm×25cmC4 カラム〔セパレーショングループ
(Separations Group)〕を用いて逆
相HPLCにより精製した。r−aFGFは多数の小さ
な汚染ピークから離れた単一の大きなピークとして溶出
したことから、このことはタンパク質が均一的に純粋で
あることを示唆している。ポリアクリルアミドゲル電気
泳動により、純粋であることを確認した。精製されたr
−aFGFをオーフエレル,ジャーナル・オブ・バイオ
ロジカル・ケミストリー,第250巻,第4007−4
021頁,1975年。0′Farrell Jour
nal of Biological Chemist
ry250:4007−4021(1975)〕の方法
に従い電気泳動に供した。銀染色では分子量16,00
0ドルトンの単一バンドを示した。aFGFとしてのタ
ンパク質の同一性は、アミノ酸分析及びアミノ末端配列
決定によって確認された。
【0042】実施例5ウシ組換えaFGFの生物学的活性 実施例4で精製されたr−aFGFの生物学的活性は、
トーマスら,ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミ
ストリー,第225巻,第5517−5520頁,19
80年に記載された繊維芽細胞マイトジェンアッセイに
より評価した。BALB/c3T3 A31繊維芽細胞
(米国型培養寄託機関)を10%熱不活化子牛血清含有
培地中35mm直径ウエル当たり2×104 細胞で培養
し、7%CO2 中でインキュベートした(pH7.35
±0.05)。細胞は、培地を6時間後及び再度24時
間後に0.5%熱不活化子牛血清と交換することによ
り、完全に静止状態に入った。培養55時間目に、ヘパ
リン50μg、試験サンプル及びデキサメタゾン1.1
μgを加え、70時間目に各ウエルに2μCi〔メチル
3H〕−チミジン〔20Ci/mmol、ニューイン
グランドヌクレア(New England Nucl
ear)〕及び末標識チミジン〔シグマ(Sigm
a)〕3μgを加え、95時間目にDNA中に取込まれ
た放射線標識量を調べるためにプロセッシングした。各
々の用量応答値は試験3回の平均であった。結果は下記
表に示されている:
【表10】
【0043】組換えaFGFの活性は、脳由来aFGF
の活性と同等であるか又はそれよりもやや高い。精製r
−aFGFは約71pg/mlにおいて1/2最大DN
A合成促進値を示したが、精製脳由来aFGFは1/2
最大値が126pg/mlであった。
【0044】実施例6ウシaFGF遺伝子からヒトaFGF遺伝子への変異 ウシaFGF遺伝子の変異を促進させるために、実施例
2の合成遺伝子を一本鎖DNAバクテリオファージベク
ターM13mp19に組込んだ。ゾラー及びスミス,メ
ソッズ・イン・エンザイモロジー,第100巻,第46
8−500頁,1983年;ノリスら,ヌクレイック・
アシッズ・リサーチ,第11巻,第5103−5112
頁;ゾラー及びスミス,DNA,第3巻,第479−4
88頁に報告された標準的変異誘発操作を利用した。ウ
シpKK−aFGFプラスミドをEcoRI及びSal
Iで切断し(表3参照)、得られる440bp断片を実
施例2と同様にアガロースゲル精製した。
【0045】ベクターM13mp19RK DNA(B
RL)を上と同じ2つのエンドヌクレアーゼで切断し、
しかる後末端を細菌アルカリホスファターゼ100単位
含有のpH8.0の10mMトリス緩衝液100μl中
で脱ホスホリル化した。結合は、pH7.8のトリス2
5mM、MgCl2 10mM、DTT1mM、ATP
0.4mM、T4DNAリガーゼ2単位の10μl中で
処理ベクターDNA50ng及びaFGF遺伝子断片D
NA12ngを用い、4℃で16時間かけて行なった。
反応混合物を水で1:5に希釈し、希釈液1μlを用い
て供給者が述べるようにコンピテント大腸菌DH5細胞
(BRL)20μlを形質転換した。細胞を0.03%
X−gal及び0.3mMIPTG中大腸菌JM105
(ファルマシア)宿主細胞と一緒に培養し、37℃でイ
ンキュベート後、無色プラークを単離した。ウシaFG
F遺伝子含有の1つのファージクローンM13mp19
−aFGFを選択した。
【0046】8つのオリゴヌクレオチドがヒト配列を特
定化するようにデザインされ、これらを合成した(表6
参照)。オリゴマー8は、ウシ遺伝子における386位
のチミンがヒト遺伝子においてはシトシンで置き換えら
れた変異部分を有している。この変異によって、ヒトa
FGFアミノ酸配列を変更せずに制限部位を組込むこと
が可能となる。
【0047】ヒトオリゴマー1,2,3,4,6及び8
をリン酸化し、各々の15pmolをそれぞれpH7.
5のトリス20mM、MgCl2 10mM、NaCl5
0mM、DTT1mMの10μl中65℃で10分間次
いで23℃で10分間かけてM13mp19−aFGF
一本鎖ファージDNA0.5pmolとアニーリングし
た。次いで環状二本鎖分子をpH7.5のトリス20m
M、MgCl2 10mM、NaCl25mM、DTT
5.5mM、ATP0.5mM、dATP0.25m
M、dCTP0.25mM、dCTP0.25mM、d
GTP0.25mM、dTTP0.25mMの20μl
中、T4DNAリガーセ1単位及びDNAポリメラーゼ
クレノウ断片2単位を用い、15℃で17時間インキュ
ベートすることにより製造した。調製物を各々用いてコ
ンピテントJM105細胞を形質転換し、得られる形質
転換株プラークを32P−ATP及びポリヌクレオチドキ
ナーゼで標識された適当なオリゴマーとのハイブリッド
形成により選択した。ハイブリッド形成条件は、各々の
プローブが塩基1個が違えばハイブリッドを形成しない
ように最適化させた。一本鎖DNAをヒトオリゴマー4
変異体含有ファージクローンから単離し、上記操作をヒ
トオリゴマー5を用いて繰返して、オリゴマー4及び5
変異体双方を有するクローンを生成させた。
【0048】下記方法において、これらM13担持クロ
ーン(M13−based clone)におけるウシ
配列からヒト配列への変異体を1つのpBR322担持
クローンに組込んで結合させた。RFDNAを、ヒトオ
リゴマー1,2,6及び8で特定化された塩基変更部分
を有するクローンから得た。ヒト1変異体クローンのD
NAをEcoRIで切断し、末端を細菌アルカリホスフ
ァーターゼで脱ホスホリル化し、DNAをHindII
Iで切断した。ヒト2変異DNAをHindIIIで切
断し、ホスファターゼで処理し、次いでBamHIで切
断した。ヒト6変異DNAをBamHIで切断し、ホス
ファターゼ処理し、次いでApaIで切断した。同様
に、ヒト8変異DNAをApaIで切断し、末端を脱ホ
スホリル化し、DNAをSalIで切断した。これら4
つのDNA調製物を2%アガロースによる電気泳動に供
し、ヒト1,2,6及び8変異体を有する変異DNAか
ら45bp、190bp、135bp及び70bpの断
片をそれぞれゲルから溶離させた。約60fmolの各
断片を一まとめにして、pH7.8のトリス25mM、
MgCl2 10mM、DTT1mM、ATP0.4mM
及びT4DNAリガーゼ1.5単位の5μl中12℃で
16時間かけてpBR322由来の約60fmolのゲ
ル精製3.7kbEcoRI−SalI断片に結合せせ
た。反応混合物を水で1:5に希釈し、希釈液1μlを
用いて供給者が述べるようにコンピテント大腸菌DH5
細胞(BRL)20μlを形質転換させた。
【0049】4種すべての変異オリゴマーにより特定さ
れる変異部分を有するクローンを、各々のオリゴマーか
ら得られる放射線標識プローブとのハイブリッド形成に
より選択した。ヒト3変異体M13クローンの切断RF
DNAから単離された140bp KpnI−BamH
I DNA断片をこのヒト1−2−6−8変異DNAの
エンドヌクレアーゼ切断生成物に結合させ、DH5コン
ピテント細胞に組込んで形質転換させ、ヒト1−2−3
−6−8変異体を有するクローンを得た。この後者のク
ローンのBamHI−PstI切断断片をヒト4−5M
13担持クローン由来RFDNAのBamHI−Pst
I切断断片に結合し、結合混合物を用いてDH5コンピ
テント細胞を形質転換させた。ヒト1−2−3−4−5
−6−8変異体を有するクローンをオリゴマーハイブリ
ッド形成により選択し、この組換えプラスミドのaFG
F遺伝子EcoRI−SalIDNA断片をM13mp
18(BRL)のホスファターゼ処理EcoRI−Sa
lI切断RFDNAに結合させた。コンピテントDH5
細胞をこの結合DNAで形質転換させ、形質転換細胞を
JM105宿主細胞上で培養して、M13クローンを得
た。
【0050】このクローンの一本鎖ファージDNAをヒ
ト7オリゴマーとアニーリングし、すべての望ましい変
異体含有のM13クローンを上記操作に従い得た。RF
DNAをこのクローンから得、EcoRI及びSalI
で切断した。得られる440bpバンドをゲル精製し、
pKK2.7tacプロモーター発現ベクターの2.7
kpEcoRI−SalIDNA断片と結合させた。こ
のDNAを用いてコンピテントDH5細胞を形質転換さ
せ、これによってヒトaFGF型製造用に使われるヒト
pKK−aFGF発現クローンを得た。
【0051】ヒトr−aFGFをウシr−aFGFの場
合と同様の操作によって精製した(実施例4参照。)ヒ
トr−aFGFは、精製ヒトr−aFGF400ngを
用いた感度約1ng/バンドである銀染色SDS電気泳
動ゲルにおいて単一の強いバンドが存在することから、
少なくとも純度99.75%であると判断された。プロ
トコールは実施例4に記載されている。
【0052】純粋な組換えヒトaFGFは、実施例5の
ウシ組換えタンパク質の場合と同様に準集密状態(su
bconfluent)BALB/c3T3細胞中への
3H−チミジン取込み量からマイトジェン活性に関して
調べられた。脈管系内皮細胞に対して試験されたヒト脳
由来aFGFから既に観察されているように、組換えヒ
トタンパク質はヘパリン(50μg/ml)活性化の面
で脳由来又は組換えウシaFGFの場合と比較し大きな
違いを示しており〔ギメネズ−ガレゴら、バイオケミカ
ル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケ
ーションズ,第135巻,第541−548頁,198
6年〕、Balb/c3T3細胞における組換えヒトa
FGFの結果は下記表に示されている:
【表11】 ヘパリン存在下において、1/2最大促進は約42pg
/mlのときに生じた。ヘパリン非存在下では、ピーク
は最大濃度であっても明らかに到達したとはいえない
が、約30ng/ml以上であろう。
【配列表】
【0053】配列番号:1 配列の長さ:140 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGF 配列 Phe Asn Leu Pro Leu Gly Asn Tyr Lys Lys Pro Lys Leu Leu Tyr Cys 5 10 15 Ser Asn Gly Gly Tyr Phe Leu Arg Ile Leu Pro Asp Gly Thr Val Asp 20 25 30 Gly Thr Lys Asp Arg Ser Asp Gln His Ile Gln Leu Gln Leu Cys Ala 35 40 45 Glu Ser Ile Gly Glu Val Tyr Ile Lys Ser Thr Glu Thr Gly Gln Phe 50 55 60 Leu Ala Met Asp Thr Asp Gly Leu Leu Tyr Gly Ser Gln Thr Pro Asn 65 70 75 80 Glu Glu Cys Leu Phe Leu Glu Arg Leu Glu Glu Asn His Tyr Asn Thr 85 90 95 Tyr Ile Ser Lys Lys His Ala Glu Lys His Trp Phe Val Gly Leu Lys 100 105 110 Lys Asn Gly Arg Ser Lys Leu Gly Pro Arg Thr His Phe Gly Gln Lys 115 120 125 Ala Ile Leu Phe Leu Pro Leu Pro Val Ser Ser Asp 130 135 140
【0054】配列番号:2 配列の長さ:420 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
1つ 配列
【化7】
【0055】配列番号:3 配列の長さ:440 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 E.coliでの発現に適したウシaFGF
をコードする合成DNA配列 配列
【化8】
【化9】
【0056】配列番号:4 配列の長さ:58 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
1つ 配列
【化10】
【0057】配列番号:5 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化11】
【0058】配列番号:6 配列の長さ:60 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化12】
【0059】配列番号:7 配列の長さ:59 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化13】
【0060】配列番号:8 配列の長さ:46 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化14】
【0061】配列番号:9 配列の長さ:65 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化15】
【0062】配列番号:10 配列の長さ:67 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化16】
【0063】配列番号:11 配列の長さ:62 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化17】
【0064】配列番号:12 配列の長さ:52 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化18】
【0065】配列番号:13 配列の長さ:58 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化19】
【0066】配列番号:14 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化20】
【0067】配列番号:15 配列の長さ:46 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化21】
【0068】配列番号:16 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化22】
【0069】配列番号:17 配列の長さ:55 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化23】
【0070】配列番号:18 配列の長さ:56 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化24】
【0071】配列番号:19 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ウシaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化25】
【0072】配列番号:20 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化26】
【0073】配列番号:21 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化27】
【0074】配列番号:22 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化28】
【0075】配列番号:23 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化29】
【0076】配列番号:24 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化30】
【0077】配列番号:25 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化31】
【0078】配列番号:26 配列の長さ:32 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化32】
【0079】配列番号:27 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴: 他の情報 ヒトaFGFをコードする合成DNA配列の
部分 配列
【化33】
【図面の簡単な説明】
【図1】 OFGF遺伝子を有するpKK223−3
プラスミドの遺伝子地図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/09 A61K 37/24 ADA C12P 21/02 ZNA ADS // C12N 1/21 9162−4B C12N 15/00 A (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 リンダ ジエー.ケリー アメリカ合衆国,10704 ニユーヨーク, ヨンカース,ブロンクス リヴアー ロ ード 219,アパートメント 4エル (72)発明者 ケネス エー.トーマス,ジユニヤ アメリカ合衆国,07928 ニユージヤー シイ,チヤサム,ワシントン アヴエニ ユー 245 (72)発明者 ギレルモ ギメネス−ギヤレゴ アメリカ合衆国,07306 ニユージヤー シイ,ジヤーシイ シテイ,ケネデイ ブールヴアード 2652 (56)参考文献 J.BIOL.CHEM.,〜261! (1986.2)P.1924−1928

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記アミノ酸配列を有する組換えヒト酸
    性繊維芽細胞成長因子。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記工程: a.ヒト酸性繊維芽細胞成長因子aFGFをコードする
    下記ヌクレオチド配列を有するプラスミドを製造する
    (ヌクレオチド配列はプラスミド含有宿主によって発現
    されることができる): 【化2】 次いで b.プラスミドを細菌宿主中に組み込む:及び c.ヒトaFGFを生産するヌクレオチド配列の発現に
    とって適した条件下にプラスミド含有宿主を維持する: を含む工程よりなる組換えヒト酸性繊維芽細胞成長因子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 工程bにおいて、宿主が大腸菌である
    求項2記載の組換えヒト繊維芽細胞成長因子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 薬学的担体及び、下記アミノ配列によっ
    てコードされる組換えヒト酸性繊維芽細胞成長因子の有
    効創傷治癒量を含有する創傷治療用医薬組成物。 【化3】
  5. 【請求項5】 組換えヒト酸性繊維芽細胞成長因子が、
    アミノ酸配列の1位のフェニルアラニンに更にメチオニ
    ンが結合したアミノ酸配列を有する請求項4記載の創傷
    治療用医薬組成物。
  6. 【請求項6】 下記ヌクレオチド配列によってコードさ
    れる組換えヒト酸性繊維芽細胞成長因子(aFGF)を
    精製する方法であって、 【化4】 次の工程: a.組換えaFGFを、ヘパリンセファロースクロマト
    グラフィマトリックス及び塩化ナトリウム溶離剤により
    部分的に精製し、 b.部分精製されたaFGFを、4個の炭素原子を有す
    るアルキルシラン基質ならびにトリフルオロ酢酸、リン
    酸及び酢酸からなる群から選ばれた少なくとも1つの酸
    と、アセトニトリル及びエタノールのうちの少なくとも
    1つの有機溶媒とからなる溶離液勾配を用いる逆相高速
    液体クロマトグラフィにより最終精製すること; を含む方法。
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