JP2565052Y2 - 浴室用握りバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は浴室に設けられて使用者が動作補助用として
用いる浴室用握りバーに関する。

〔従来の技術〕

不特定多数の使用者が利用する施設における浴室では
洗い場に座った状態から立ち上がる場合に給水用カラン
やシャワーハンガー等を掴んで動作補助用とするので、
これらが破損されることがある。またこれらの機器は把
持し難い構造であるため、動作補助が不確実である。

一方、バスタブには動作補助用の握りバーが設けられ
ているが、比較的低位置に設けられているので、別の姿
勢の動作補助用として用いる場合には同様な不具合を有
する。

〔考案が解決する課題〕

本考案は上記事実を考慮し、把持しやすく、しかもシ
ャワーヘッドを引っ掛け可能な浴室用握りバーを得るこ
とが目的である。

〔課題を解決する手段〕

請求項１に記載の考案は、上下端部が浴室壁へ固着さ
れて鉛直状に配置され上端に水平部が形成された握りバ
ー本体と、前記水平部にユニバーサル軸受けを介して取
り付けられたシャワーヘッド引掛部と、を有することを
特徴としている。

すなわち、握りバー本体の上端に形成された水平部に
シャワーヘッド引掛部が取り付けられているので、シャ
ワーヘッド引掛部を取り付ける部材を別個に設ける必要
がない。また、シャワーヘッド引掛部に引っ掛けたシャ
ワーヘッドが邪魔になることがなく、握りバー本体のう
ち鉛直状の部分の全部を把持することができるので、把
持しやすい。

また、シャワーヘッド引掛部は水平部にユニバーサル
軸受けを介して取り付けられているため、シャワーヘッ
ド引掛部は任意の方向に旋回可能となり、シャワーヘッ
ドのシャワー給水口の位置及び角度を自由に変更するこ
とができる。

請求項２に記載の考案は、上下端部が浴室壁へ固着さ
れて鉛直状に配置され上端に水平部が形成され、シャワ
ーホースが収納される中空部を備えた握りバー本体と、
前記水平部に形成され、前記中空部に収納された前記シ
ャワーホースを引出し可能とするとともに、シャワーホ
ースに接続されたシャワーヘッドが引っ掛け可能な開口
と、を有することを特徴としている。

このため、シャワーホースは中空部に収容され、必要
に応じて引き出されて使用されるので、シャワーホース
が邪魔にならない。

シャワーヘッドは、開口に引っ掛けることができるの
で、握りバー本体とシャワーヘッド引掛部を別個に設置
する必要がない。

開口は握りバー本体の上端に形成された水平部に形成
されており、握りバー本体の鉛直状の部分の全部を把持
できるので、把持しやすい。

〔実施例〕

第１図〜第６図には本考案の第１実施例が示されてい
る。浴室の壁12には床面14付近に給水口16が設けられて
洗い場となっており、カラン18の操作によって給水量及
び給水温度を調整できるようになっている。

また、この給水口16にはシャワーホース22の一端が接
続され、操作レバー24を旋回させることによってシャワ
ーホース22へ給水できるようになっている。このシャワ
ーホース22の先端部にはシャワーヘッド26が取付けられ
ており、シャワー給水口となっている。

本実施例に係る握りバーは給水口16よりも上方の壁12
の握りバー本体32の両端部が固着されている。第２、３
図に示される如くこの握りバー本体32は上端部が水平パ
イプ32Aとされ、この水平パイプ32Aの一端は固定台34へ
当接されると共に、この固定台34へ螺合される化粧フラ
ンジ36によって拡径部32Bが固定台34へ押圧固定されて
いる。この固定台34は固定ボルト38によって壁12へ螺合
固着されている。

水平パイプ32Aには、ユニバーサル軸受け66が取り付
けられている。ユニバーサル軸受け66の上部には球状の
凹部64が形成されており、この凹部64にハンガーブロッ
ク56から突出されたアーム62の球62Aが収容されて、任
意の角度で旋回可能となっている。なお、ユニバーサル
軸受け66は水平パイプ32Aの回りに不必要に回転しない
ように摩擦材料を介在させることが好ましい。

ハンガーブロック56には略半円形状の切欠部58が形成
されており、この切欠部58にシャワーヘッド26を引っ掛
けることができるようになっている。従って、シャワー
ヘッド26は切欠部58に引っ掛けられた状態で前後左右等
任意の方向に自由に旋回できる。なお、第３図、第５図
及び第６図では説明の都合上、球62Aと凹部64との間に
隙間を設けてあるが実際には互に密着している。第２図
及び第３図に示すように、水平パイプ32Aの他の一端部
には垂直パイプ32Cが連通され、この垂直パイプ32Cの下
端部は壁12へ接近する方向に屈曲された後に平板部42へ
一体的に連結されている。垂直パイプ32Cの中間部には
複数個の凹凸44が形成されてこの垂直パイプ32Cを使用
者が把持した場合の滑り止めとなっている。

第３図に示すように、平板部42は固定ボルト46が貫通
することによって壁12へ固定されている。この固定ボル
ト46の頭部は平板部42へ固着される化粧プレート48で被
覆されている。

平板部42の下端部からは水平プレート52が延長されて
いる、この水平プレート52の周囲には立壁52Aが設けら
れて水平プレート52上を石鹸受けとして使用できるよう
になっている。この水平プレート52の底面52Bは中央部
に水抜き穴54が形成されると共に、この水抜き穴54にか
けて高さが低くされて排水用となっている。

このように構成される本実施例では、使用者が壁12の
前に着座して給水口16からの給水を使用した後に立ち上
がる場合には、シャワーヘッド26が切欠部58へ引掛けら
れていても、垂直パイプ32Cを全体を容易に把持できる
ので動作補助が確実であり、シャワーヘッド26が邪魔に
なることもない。

また、シャワーヘッド26を切欠部58へ引掛けて使用す
る場合にもシャワーヘッド26の旋回角度を任意に調節す
ることができる。

次に第７図には本考案の第２実施例が示されている。
この実施例では前記第１実施例の垂直パイプ32C内に設
けられた中空部70にシャワーホース22が収容されてお
り、垂直パイプ32Cの上端の水平パイプ32Aに形成される
開口68から外部へ引出されている。また、この開口68付
近にはテーパー金具72が固着されており、シャワーホー
ス22をこの垂直パイプ32C内へ収容させた後にシャワー
ヘッド26の基部をこのテーパー金具72へ挿入すると確実
にシャワーヘッド26が支持されるようになっている。

このように、垂直パイプ32Cの上端の水平パイプ32Aで
形成された開口68から、シャワーホース22を外部へ引き
出すようにしたので、垂直パイプ32C全体を容易に把持
でき、動作補助が確実である。シャワーヘッド26が邪魔
になることもない。なお、第７図では、垂直パイプ32C
の中間部に形成された複数個の凹凸44（第１図〜第４図
参照）の図示を省略している。

なおシャワーホース22はシャワーヘッド26を垂直パイ
プ32Cから引出すと所定長さだけ垂直パイプ32Cから引出
されてシャワーヘッド26を任意の位置へ持出すことがで
きるようになっている。このためにはシャワーホース22
の中間部は壁12内で遊び撓み部74を有した後に給水口16
（第１図参照）へ接続されるようにすればよい。

〔考案の効果〕 本考案は上記の構成としたので、把持しやすく、しか
もシャワーヘッドを引っ掛け可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用された浴室用握りバーの第１実施
例を示す正面図、第２図はこの第１図の主要部を示す斜
視図、第３図は握りバーを示す側面図、第４図は握りバ
ーの正面図、第５図は第１実施例に係るハンガーブロッ
クを示す平面図、第６図は第１実施例に係るユニバーサ
ル軸受けを示す側面図、第７図は第２実施例に係る握り
バーを示す斜視図である。 12……壁、26……シャワーヘッド、32……握りバー本
体、32A……水平パイプ（水平部）、32C……垂直パイ
プ、56……ハンガーブロック（シャワーヘッド引掛
部）、66……ユニバーサル軸受け、68……開口、70……
中空部。

フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭62−27564（ＪＰ，Ｙ２) 実願 昭62−187607号（実開 平１− 90949号）の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム （ＪＰ，Ｕ) 実願 昭61−195304号（実開 昭63− 100572号）の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム （ＪＰ，Ｕ)

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下端部が浴室壁へ固着されて鉛直状に配
   置され上端に水平部が形成された握りバー本体と、 前記水平部にユニバーサル軸受けを介して取り付けられ
   たシャワーヘッド引掛部と、 を有することを特徴とする浴室用握りバー。
2. 【請求項２】上下端部が浴室壁へ固着されて鉛直状に配
   置され上端に水平部が形成され、シャワーホースが収納
   される中空部を備えた握りバー本体と、 前記水平部に形成され、前記中空部に収納された前記シ
   ャワーホースを引出し可能とするとともに、シャワーホ
   ースに接続されたシャワーヘッドが引っ掛け可能な開口
   と、 を有することを特徴とする浴室用握りバー。