JP2559230B2 - 遊技機用表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光源からの入力光を異なった出力光に変化
させる遊技機用表示装置に関するものである。

従来の技術 遊技盤に取付けられる支持板と、支持板から遊技盤の
前方に向けて突設されたランプと、ランプの前方及び周
囲を包囲すると共に、支持板に回転自在に支持された透
光性を有する回転体とからなるパチンコ機用風車が実開
昭57−126280号公報として提案されている。

しかし、このものは後方が開口する筒状の回転体を透
光性部材で形成し、この回転体の内部に後方からランプ
を臨ませ、ランプを点灯して回転体の回転時の回転態様
の変化を遊技者に可視させるので、常に単一の回転態様
しか現出することができず、装飾効果や遊技中における
特別態様表示効果を高めるいことができなかった。

また、着色を施した透明合成樹脂により構成され、背
面からランプで投光照射されるパチンコ用風車が実開昭
61−124975号に開示されている。

しかし、このものは、たんに風車の色によってランプ
から照射される光の色彩を変化させるだけなので、きわ
めて単調な効果しか得られない。

さらに、ロータの背後に発光源を設置し、ロータの前
面板の裏面に同心円状の溝を多数形成してレンズ状にす
ることにより、発光源からの光が複雑に屈折するように
したパチンコ機用風車が実開昭61−111474号として提案
されている。

このものは、光が複雑に屈折するとは言え、その変換
は規則的な予想可能なものであって、視覚的な興趣をそ
そるものとしては不十分である。

発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、回転体自体が回転しながら出力光を
発し、回転体の回転により回転体に照射する光源の入力
光が不規則的に変化した出力光となり、回転体の態様を
様々に変えられ、多種・多様な照明効果がえられ、装飾
効果が高められて遊技者に興味を与えることが可能な遊
技機用表示装置を提供することにある。

問題点を解決するための手段 本発明の遊技機用表示装置は、光透過性部材よりなる
回転体と、前記回転体に照射する光源とを有し、前記回
転体の内部に前記光源からの入力光を変化させて出力光
とする流動体からなる光変換部材を収納したことを特徴
とする構成を有するものである。

作 用 光源より光透過性部材よりなる回転体に照射し、回転
体の内部に収納した光変換部材が光源からの入力光を異
なった出力光として変化を与え、回転体が回転しながら
予測できない多種・多用の色彩光を出力する。

実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図において、遊技機用表示装置１は、複数の羽根
片２を有する透明あるいは半透明の光透過性部材よりな
る回転体３が、表示装置取付枠４の膨出部５内に回動自
在に装着されて構成される。表示装置取付枠４の膨出部
５の後方に形成した軸受体６には、回転体３を外部より
照射する光源となる複数のランプＬを有する照明基板７
が装着され、回転体３の内部にはランプＬからの入力光
を変化させて出力光とする乱反射または透過性の流動体
からなる光変換部材８（第５図参照）が密封して収納さ
れている。

遊技機用表示装置１を遊技盤に装着する表示装置取付
枠４は、第２図に示すように、円板状の平板部10を有
し、その中央に開口部11が設けられる。また、平板部10
の裏面には、開口部11に相当してほぼ半球状の膨出部５
が一体に形成され、膨出部５の中央付近には後方に突出
して軸受体６が一体に形成され、軸受体６の内部には一
部にめねじ部12を形成した軸挿通孔13が設けられてい
る。

そして、膨出部５の開口部11と軸挿通孔13との間付近
に複数の透孔14が穿設され、平板部10の外周縁には外方
に突出して複数の突出部15が一体に形成され、突出部15
に取付孔16が穿設されている。

表示装置取付枠４に回動自在に装着する回転体３は、
第３図及び第４図に示すように、表示装置取付枠４の膨
出部５内に嵌入するほぼ半球状の嵌合体20と、嵌合体20
の前端に嵌合固着された表示装置取付枠４の前面より突
出する蓋体21とから成る。嵌合体20の内部中央付近に
は、ボス22が突出して一体に形成され、ボス22の内部に
は支持孔23が設けられている。

そして、蓋体21には放射状に複数の羽根片２が突出し
て一体に設けられ、回転体３の内部には収納室24が形成
され、収納室24内に光変換部材８が密封した状態で収納
されている。

回転体３及び表示装置取付枠４はプラスチック等の合
成樹脂部材よりなる。

表示装置取付枠４の軸受体５に装着する照明基板７に
は、第５図に示すように、円板状の平板中央付近に通孔
30が穿設され、平板前面には表示装置取付枠４の膨出部
５に設けた複数の透光15に相当する位置に単一色または
赤・緑等の複数の異なる色を有するランプＬが複数配設
され、ランプＬのコード31がコネクタ32を介して図示し
ない中継基板あるいは制御基板に接続されている。（第
１図参照） また、回転体３のボス22に設けた支持孔23には支持軸
35が挿通される。支持軸35の先端寄りにはおねじ部36が
形成され、支持軸５が表示装置取付枠４の軸受体６の軸
挿通孔13に挿通されると共に、支持軸５のおねじ部36が
軸挿通孔13に形成されためねじ部12に螺着され、これに
より、回転体３が支持軸35を介して表示装置取付枠４に
対して回動自在に軸支されている。

また、表示装置取付枠４の軸受体６の端部より突出す
る支持軸35のおねじ部36に照明基板７の通孔30が挿通さ
れると共に、表示装置取付枠４の膨出部５に設けた透孔
14と照明基板７に設けたランプＬとが同位置とされ、支
持軸35のおねじ部36には座金37を介してナット38が螺着
され、表示装置取付枠４の軸受体６の端部には照明基板
７が固定される。（第５図参照） 遊技機用表示装置１は次のように組立てられる。回転
体３の嵌合体20に形成したボス22に設けた支持孔23にあ
らかじめ収納室24内より支持軸35を挿通する。その後、
回転体３の嵌合部20を表示装置取付枠４の膨出部５内に
開口部11より嵌入すると共に、支持軸35を表示装置取付
枠４の軸受体６に設けた軸挿通孔13に挿通し、支持軸35
のおねじ部36を軸挿通孔13に形成しためねじ部12に螺着
する。これによって、回転体を表示装置取付枠４に対し
て回動自在に取付ける。次に、回転体３の収納室24内に
光変換部材８を収納し、回転体３のボス22に設けた支持
孔23と支持軸35との間より光変換部８が排出しないよう
に密閉する。

次いで、表示装置取付枠４の軸受体６の端部より突出
する支持軸35のおねじ部36に照明基板７の通孔30を挿通
し、表示装置取付枠４の膨出部５に設けた透明孔14と照
明基板７に装着したランプＬとの位置を合せた後、支持
軸35のおねじ部36に座金37を介してナット38を螺着す
る。これにより、表示装置取付枠４の軸受体６の端部に
照明基板７を固定して遊技機用表示装置１の組立てが行
なわれる。

遊技機用表示装置１は次のように遊技盤40へ取付けら
れる。第５図に示すように、遊技盤40に設けた貫通孔41
に表示装置取付枠４の膨出部５及び軸受体６の端部に装
着した照明基板７を挿通し、表示装置取付枠４の平板部
10を遊技盤40の前面に当接する。その後、表示装置取付
枠４の突出部15に設けた取付孔16を利用して遊技盤40に
釘等を打込むことにより、パチンコ機用風車１が遊技盤
40に装着され、遊技盤40の前面には回転体３の羽根片２
が突出して配置される。

第６図は、本発明の実施例に係わる遊技機用表示装置
１を装着したパチンコ機の一例を示す。パチンコ機45の
基枠46の前面にはガラス板47を設けた金枠48が蝶番によ
り開閉自在に装着され、基枠46にはガラス板47を通して
覗かれるように遊技盤40が装着されている。

遊技盤40の中央には可変式表示装置49が設けられ、可
変式表示装置49の両側上部には遊技機用表示装置1,1が
それぞれ装着され、遊技機用表示装置1,1は回転体3,3を
それぞれ回動自在に有している。

可変式表示装置49の下部には特別入賞口50が設けら
れ、特別入賞口50に入賞球検出手段51が設けられ、特別
入賞口50の下部に入賞装置となる開閉板52が設けられ
る。特別入賞口50の両側には開閉羽根式役物53,53がそ
れぞれ設けられ、開閉板51の下部にはアウト球受口54が
設けられている。

また、遊技盤40の下部には賞球払出口55と打球待機樋
56が設けられ、打球待機樋56の下部には賞球排出口57と
球受皿58が設けられ、球受皿58の側部には打球ハンドル
59が設けられている。

さらに、遊技盤40には打球ハンドル59の操作により打
球待機樋56のパチンコ球を遊技盤40に案内すると共に、
遊技盤40の球技部を囲むガイドレール60が設けられてい
る。

そして、可変式表示装置49の賞態様が大当りの場合に
は開閉板52が例えば10秒間開放され、可変式表示装置49
の賞態様が中当りの場合には開閉板52が５秒間開放さ
れ、可変式表示装置49の賞態様が外れの場合には開閉板
52が１秒間開放されるように構成されている。

次に、この実施例の作用を説明する。

遊技者が打球ハンドル59で手で操作すると打球発射装
置（図示せず）が作動し、打球待機樋56の遊技球を遊技
盤40に弾発し、弾発された遊技球が遊技盤40に設けた遊
技機用表示装置１の回転体３の羽根片２に当たると、回
転体３が回転して遊技球の流下方向をランダムに変更す
る。

そして、遊技盤40面に設けた特別入賞口50へ遊技球が
入賞すると、入賞球検出手段51が入賞球を検出し、可変
式表示装置49が可変表示し、可変式表示装置49の可変停
止による賞態様を判別し、賞態様に合せて開閉板52を開
放すると共に、遊技態様に合せて遊技機用表示装置１の
照明基板７に設けた複数のランプＬが点灯あるいは点滅
し、ランプＬの照射する光が表示装置取付枠４の膨出部
５に設けた透孔14を通って回転体３の入力孔とされ、こ
の入力孔が回転体３の内部に収納した光変換部材８によ
り色彩あるいは発光状態を多種・多様に変化した出力光
となり、回転体３が回転しながら光を出力する。

さらに、照明基板７に設けた複数のランプＬの色彩を
それぞれ異ならせれば、賞態様に対応して様々な発光の
変化が可能となる。

なお、回転体を直接モーター等の駆動手段により回動
することも可能であり、光源はランプに限らず発光ダイ
オードでも良く、光源は回転体の後方から照射するので
なく、回転体のどのような位置から照射しても良い。

光源からの入力光を変化させて出力光とする回転体の
内部に収納する光変換部材としては、光の色彩を変化さ
せる気体や液体等の流動体、流動体とアルミ箔等の金属
箔との混合体、液体と合成樹脂片との混合体、液体と粉
粒体との混合体などが用いられ、回転体はその内壁に鏡
を設けると共にその中は異なる色彩の細片を収納した万
華鏡式のものとすることもできる。

発明の効果 以上に述べたように、本発明の遊技機用表示装置によ
れば、光透過部材よりなる回転体と、回転体に照射する
光源とを有し、回転体の内部に光源からの入力光を変化
させて出力光とする流動体からなる光変換部材を収納し
たので、回転体の回転に伴って光変換部材が不定形に不
規則的に変化し、このため、この光変換部材を通過する
光は予測不能に多様に変化して出力光となり、回転体の
発光態様を様々に変えることができ、多種・多様な照明
効果を得られ、装飾効果が高められて遊戯者に興味を与
えることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、 第１図は、遊技機用表示装置の斜視図、 第２図は、表示装置取付枠の正面図、 第３図は、回転体の正面図、 第４図は、回転体の一部破断側面図、 第５図は、遊技機用表示装置の遊技盤取付後の要部縦断
面図 第６図は、遊技機用表示装置を取付けたパチンコ機の概
略正面図である。 １……遊技機用表示装置、２……羽根片、３……回転
体、４……表示装置取付枠、５……膨出部、６……軸受
体、７……照明基板、８……光変換部材、10……平板
部、11……開口部、12……めねじ部、13……軸挿通孔、
14……透孔、15……突出部、16……取付孔、20……嵌合
体、21……蓋体、22……ボス、23……支持孔、24……収
納室、30……通孔、31……コード、32……コネクタ、35
……支持軸、36……おねじ部、37……座金、38……ナッ
ト、40……遊技盤、41……貫通孔、45……パチンコ機、
46……基枠、47……ガラス板、48……金枠、49……可変
式表示装置、50……特別入賞口、51……入賞球検出手
段、52……開閉板、53……開閉羽根式役物、54……アウ
ト球受口、55……賞球払出口、56……打球待機樋、57…
…賞球排出口、58……球受皿、59……打球ハンドル、60
……ガイドレール、Ｌ……ランプ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光透過性部材よりなる回転体と、前記回転
   体に照射する光源とを有し、前記回転体の内部に前記光
   源からの入力光を変化させて出力光とする流動体からな
   る光変換部材を収納したことを特徴とする遊技機用表示
   装置。