JP2554310Y2 - 湧水処理用パネル - Google Patents

湧水処理用パネル

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JP2554310Y2
JP2554310Y2 JP1991091865U JP9186591U JP2554310Y2 JP 2554310 Y2 JP2554310 Y2 JP 2554310Y2 JP 1991091865 U JP1991091865 U JP 1991091865U JP 9186591 U JP9186591 U JP 9186591U JP 2554310 Y2 JP2554310 Y2 JP 2554310Y2
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water treatment
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JP1991091865U
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俊彦 清水
宗紀 川津
育夫 家室
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株式会社小野田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、凹状脚部を一定間隔
で形成したプラスチック製のパネル本体に対する上から
の荷重に対する強度を高め、前記パネル本体上において
配筋作業をする際に、このパネル本体上を直接歩行する
ことによるパネル本体の変形を可及的に防止するように
した湧水処理用パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地下室等の地下構造物中に進入し
てくる地下水の排水処理をするための流水空間を確保す
る手段として、地下スラブを二重構造とし、その空間を
湧水槽として使用することが採用されている。
【0003】ところでこのように地下スラブを二重構造
とするためには、例えば図9及び図10に示すように、
断面略錐形又は台形状の凹状脚部aを一定間隔に形成し
た塩化ビニル製のパネル本体b複数枚を、前記凹状脚部
aを下に向けて下部スラブ上に敷き並べるようにした湧
水処理用パネルが存在する。そしてこのような湧水処理
用パネルを用いる場合においても上部スラブの施工に際
しては、補強用の鉄筋を配筋しなければならない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし前記したよう
に、上部スラブの補強用の鉄筋を配筋するためには、パ
ネル本体b上を作業員が歩行しなければならない、とい
う事情が存在するところ、パネル本体bはこれをプラス
チックで可及的肉薄に成型することが軽量化及び経済性
の観点から好ましく、かかる観点から上記図6及び図7
に示すパネル本体bは、塩化ビニルを用い、碁盤の目状
に凹状脚部aを配し、かつこの凹状脚部aは、上部を略
正方形状に形成するとともに、下部に至るにしたがい徐
々に正円状に形成し、しかも各凹状脚部aは直接接触す
ることなく間隔を保持して、その部分を平坦に形成して
いたのであった。
【0005】以上における寸法は以下の通りである。 パネル本体bの肉厚n=2mm 凹状脚部aの上部の一辺o=104mm 凹状脚部aの下部の直径p=50mm 凹状脚部aの高さq=50mm 各パネル本体bの上部間隔(平坦部の幅)r=16mm
【0006】そしてこのように薄く成型したパネル本体
bにあっては、上部スラブの荷重を受けることが可能で
はあるが、配筋等の作業のために歩行する作業員の体重
を十分支えることは不可能であった。すなわち本考案者
の行った加圧試験によると、前記凹状脚部aの上部間隔
の交叉部sに直径50mmの仮想した正円(図6に鎖線
で示す)に70kgの荷重を掛けたところ、その部分を
中心に全体にV字状に折れてしまうことがわかった。こ
の実験においては、パネル本体bの上下を正し、凹状脚
部aの下端を台の上に置き、前記仮想した正円から前記
の荷重を掛けたところ、前記正円部分が無限大に下降し
てしまうのであった。尚、前記70kgの荷重は、作業
員の体重から導いた数値である。
【0007】この結果、前記のような形状に形成するこ
とは、作業員の歩行という観点からは到底実用に供し得
ないものとなるのである。すなわち、作業員がその位置
を歩行すると、パネル本体bの当該部分が下方に歪曲
し、その周囲の凹状脚部aが前後左右に傾くように拡開
変形せしめられ、その結果、パネル本体b全体に変形が
生じたり、位置ずれを起こすほか、作業員にとっては、
不安定な歩行を強いられる結果となり、作業能率を悪化
する等の課題を有していたのであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこでこの考案に係る湧
水処理用パネルは前記の課題を解決するために、凹状脚
部を一定間隔に形成したプラスチック製のパネル本体に
おいて、各凹状脚部を区分する上面平坦部上面に突条又
は/及び前記平坦部を横断する方向に凹状部等を形成し
て、パネル本体に対する上からの荷重に対する耐久性を
高め、前記パネル本体上において配筋作業をする際に、
このパネル本体上を直接歩行することによるパネル本体
の変形を可及的に防止するようにしたものである。
【0009】
【実施例】この考案に係る湧水処理用パネルの一実施例
を図1乃至図5に基づいて述べると、1は、例えば方形
状に形成した塩化ビニル等のプラスチック製パネル本体
であり、このパネル本体1は透明であると不透明である
とを問わない。
【0010】2はこのパネル本体1に一定間隔に形成し
た凹状脚部であり、この凹状脚部2の形状は、断面が略
錐形又は台形状とする。またこの凹状脚部2は上部に正
方形状の開口部を有し、下部に至るにしたがい徐々に絞
り、下端は正円形状に形成してある。尚、この凹状脚部
2は施工後に湧水処理のための排水路の深さを形成する
ものとなるのであるから、凹状脚部2の高さ(深さ)は
前記排水路としての機能を果たすべき深さを考慮して設
定されるものとする。したがって湧水量によって左右さ
れることになるが、おおむね5cm程度であれば十分で
ある。
【0011】またこの凹状脚部2は、図示するように碁
盤の目状に配置するとともに、各凹状脚部2は、これを
直接接することなく適度な間隔を設けてある。したがっ
て各凹状脚部2間には、各凹状脚部2を区分する平坦部
3を有することになる。
【0012】パネル本体1の端縁部には、図示しない突
出状凹部から成る係合部を形成してあり、この係合部の
形状については、例えばパネル本体1の端縁部に沿って
連続する長尺物、すなわち溝状のものとする場合、又は
特に図示しないが断続的に点在する場合のいずれでもよ
いが、前記のように長尺物とした場合には、水密性を有
効に保ち得る点で好ましく、また断続的に点在するもの
にあっては横方向に移動することがないという長所を有
する。またこの係合部は単に隣接するパネル本体1を連
結するためのものであるから、その大きさは凹状脚部2
程の直径又は深さを要せず、比較的浅く又は狭いもので
あってもよい。また係合部を前記のように長尺物に形成
した場合において、その幅及び深さ等は、特に問うとこ
ろではない。
【0013】4は、前記平坦部3上に形成した直線状の
突条である。
【0014】5は、前記平坦部3を横断して隣り合う凹
状脚部2の内面傾斜部に至る凹状部であり、この凹状部
5の内壁面は、これを垂直に形成してもよいが、底面に
至るにしたがい徐々に狭くなるようにテーパー状に形成
すると、パネル本体1を上下に積み重ねることができ、
運搬時に嵩張ることを防止する上で好都合である。
【0015】6は平坦部3の交叉部に、斜めに隣り合う
凹状脚部2の内面傾斜部に至るX字状の凹状部であり、
この場合も、この凹状部6の内壁面は、これを垂直に形
成してもよいが、底面に至るにしたがい徐々に狭くなる
ようにテーパー状に形成すると、パネル本体1を上下に
積み重ねることができ、運搬時に嵩張ることを防止する
上で好都合である。
【0016】
【作用】下部スラブを施工した後に、この下部スラブ上
面に凹状脚部2の突出面が下方となるようにパネル本体
1を前後左右に敷設する。この場合、一方のパネル本体
1の端縁部に形成されている係合部に、隣接するパネル
本体1の端縁部に形成されている係合部を差し込むよう
に互いに係合させ、もって前後左右に隣接する各パネル
本体1を連結するのである。各係合部は、互いに同一形
状に形成されているために、互いに密着して連結される
ことになる。またパネル本体1の端縁部に前記のような
係合部を形成しない場合においては、同一形状のパネル
本体1を1ピッチずらして上下に重合せしめることによ
って、すなわち下方のパネル本体1の端縁部を跨ぐよう
に上方のパネル本体1を重合せしめれば、下方のパネル
本体1の端縁部に間隙を生ぜしめることなく連結するこ
とが可能となる。
【0017】その後、このパネル本体1の上面を作業員
が歩行しながら配筋作業をするのであるが、パネル本体
1に突条4又は凹状部5,6等を形成してあるので、パ
ネル本体1の上方よりの荷重に対する強度が増し、変形
を最小限に抑制することができる。
【0018】本考案者が行った加圧試験の結果は次の通
り。尚、以下の試験において共通する点は下記の通りで
ある。 パネル本体1の肉厚n=2mm 凹状脚部2の上部の一辺o=104mm 凹状脚部2の下部の直径p=50mm 凹状脚部2の高さq=50mm 平坦部3の幅r=16mm 平坦部3の交叉部sに仮想した直径50mmの正円(各
図において鎖線で示す)に加えた荷重は70kgであ
り、パネル本体1は塩化ビニルで成型してある。
【0019】図1及び図2に示すものにおいて凹状部5
のみを形成した場合、交叉部sは13mm下降した。
尚、この突条4の幅yは5mmの半円筒状のものとし、
また凹状部5の幅t及び平坦部3からの深さuは、それ
ぞれ20mm、凹状部5の底部の長さvは50mmとし
た。
【0020】図3及び図4に示す凹状部6のみを形成し
た場合、交叉部sは10mm下降した。尚、この凹状部
6の幅w及び平坦部3からの深さwは、それぞれ15m
m、凹状部6の底部の長さxは85mmとした。
【0021】図5に示す凹状部5及び凹状部6のみを形
成した場合、交叉部sは7mm下降した。尚、凹状部
5,7の幅、深さ、底面の長さ等は前記の通りである。
【0022】したがって、以上の試験によると、図5に
示すものの変形率が最も小さいことがわかり、図1乃至
図4に示すものでさえ十分実用に供しうることが判明し
ているので、より強度を高めるためには、突条4、凹状
部5,6を全て形成することが好ましいことは明らかで
ある。
【0023】そして配筋作業後に上部スラブ材を前記パ
ネル本体1の上面に流し込む。この場合、パネル本体1
は互いに密着された状態で配設されているため、流し込
んだ未硬化の上部スラブ材はパネル本体1を経由して下
部スラブ上に流れ込むことはない。また施工後において
は、前記凹状脚部2によって下部スラブと上部スラブと
の間に空隙が生じ、この部分が湧水の排水路となるので
ある。
【0024】
【考案の効果】前記のようにこの考案に係る湧水処理用
パネルによれば、凹状脚部を一定間隔に形成したプラス
チック製のパネル本体において、各凹状脚部を区分する
上面平坦部上面に突条又は/及び前記平坦部を横断する
方向に凹状部等を形成してあるので、パネル本体に対す
る上からの荷重に対する強度を高め、前記パネル本体上
において配筋作業をする際に、このパネル本体上を直接
歩行することによるパネル本体の変形を可及的に防止す
ることができるという効果を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る湧水処理用パネルの一実施例を
示す要部の平面図である。
【図2】図1のC−C線断面図である。
【図3】この考案に係る湧水処理用パネルの他例を示す
要部の平面図である。
【図4】図3のD−D線拡大断面図である。
【図5】この考案に係る湧水処理用パネルの他例を示す
要部の平面図である。
【図6】従来例を示す要部の平面図である。
【図7】図6のE−E線断面図である。
【符号の説明】
1 パネル本体 2 凹状脚部 3 平坦部 4 突条 5 凹状部 6 凹状部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹状脚部を一定間隔に形成したプラスチ
    ック製のパネル本体において、各凹状脚部を区分する上
    面平坦部に、この平坦部を横断する方向に凹状部を形成
    したことを特徴とする湧水処理用パネル。
  2. 【請求項2】 凹状脚部を一定間隔に形成したプラスチ
    ック製のパネル本体において、各凹状脚部を区分する上
    面平坦部上面に突条を形成するとともに、前記平坦部を
    横断する方向に凹状部を形成したことを特徴とする湧水
    処理用パネル。
JP1991091865U 1991-10-15 1991-10-15 湧水処理用パネル Expired - Lifetime JP2554310Y2 (ja)

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JPH0538044U JPH0538044U (ja) 1993-05-21
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2743964B2 (ja) * 1990-01-16 1998-04-28 株式会社トクヤマ 合成樹脂製パネル及び二重スラブ構造の構築方法

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JPH0538044U (ja) 1993-05-21

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