JP2553382Y2 - 作業補助アーム - Google Patents

作業補助アーム

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JP2553382Y2
JP2553382Y2 JP1991016549U JP1654991U JP2553382Y2 JP 2553382 Y2 JP2553382 Y2 JP 2553382Y2 JP 1991016549 U JP1991016549 U JP 1991016549U JP 1654991 U JP1654991 U JP 1654991U JP 2553382 Y2 JP2553382 Y2 JP 2553382Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、作業の補助等に用いら
れ、対象物を把持しながら支持する作業補助アームに関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、高所における電線(作業対象
物)の張替え工事においては、工事者(以下、作業者と
いう)は高所作業車の作業台に搭乗しながら古い電線の
切断作業や新しい電線の接続作業を行うのであるが、電
柱間に張架された電線をそのまま切断したのでは、切断
後の電線は電柱上から垂れ下がった状態となってしまい
その後の処理等に手間がかかるため、切断前後において
は電線をその切断予定部分両側において支持しておく必
要がある。一方、電線の接続を行う場合でも、接続前後
にわたって、各電線をその接続予定部分両側において支
持しておくとスムーズに接続作業を行うことができる。
ところが、電線の切断や接続には、カッタや圧着具とい
った工具が必要であり、作業者の片手はそれら工具を持
つためにふさがってしまうため、作業者の両手をもって
上記のような電線における切断・接続部の両側での支持
ができない。そこで、アーム状部材の先端部に、電線を
把持できる把持部を取り付けてなり、作業者の代わりに
その電線を把持できるようにした作業補助アームを用
い、その基端部を上記作業台に固定することにより、そ
の作業補助アームによって電線における切断予定部分ま
たは接続予定部分の一方を支持するとともに、作業者の
あいている片方の手により他方を支持しながら上記切断
・接続作業を行うようにしている。なお、このような作
業補助アームでは、アーム状部材における一または二以
上の屈伸動自在な関節部を設けるとともに、それら関節
部の屈伸動を規制できるようにした関節規制手段を設
け、作業に応じてアーム状部材の屈伸形状および把持部
の位置を設定できるようにしている。ここで、このよう
な作業補助アームにおいて、把持部の把持・開放作動
と、関節規制手段の規制作動の実行・解除が連動するよ
うにして、一つの操作で電線の支持実行と支持解除を行
えるようにすることも考えられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような作業補助アームにおいては、例えば、把持部によ
り把持された電線を一旦作業者の手前側に引き寄せ、再
び元の位置に押し戻すというような場合、または、把持
部を一定の位置に保持したままその把持部の把持対象物
を順次交換していくような場合にも対応できるようなも
のに対する要請が強い。
【0004】本考案は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、把持した対象物をそのまま移動させるこ
とができ、また、一定位置における対象物の把持(支
持)および取外しを繰り返してできるようにした作業補
助アームを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案に係る作業補助アームにおいては、複数の長
手部材を関節部を介して直列に且つ屈伸動自在に連結し
て長尺状のアーム状部材を構成するとともに、このアー
ム状部材の先端に対象物の把持・開放作動が可能な把持
部を取り付けて構成され、アーム状部材の基端部が高所
作業車の作業台に取り付けられて使用されるようになっ
ており、把持部の屈伸動を規制する関節規制手段と、そ
れぞれ作業者により操作され、把持部による対象物の把
持・開放作動の切換を行わせる把持用操作手段および関
節規制手段による屈伸動の規制・解除作動の切換を行わ
せる関節規制用操作手段とを有する。
【0006】
【作用】このような作業補助アームでは、把持用操作手
段を操作して把持部において対象物を把持させ、間接規
制用操作手段による関節部の屈伸動規制を解除させるこ
とにより、把持部に対象物を把持させたまま把持位置を
移動させることができる。また、関節規制用操作手段に
より関節部の屈伸動を規制させたまま、把持用操作手段
を操作して把持部による把持を制御して、固定位置にお
いて対象物の支持(取り付け)・取り外しを繰り返すこ
とができる。このため、例えば、高所作業車の作業台に
搭乗して電線の保守作業等を行うときに、把持用操作手
段により電線の把持、解放を簡単に制御でき、複数の電
線を取り換えながら順次把持して効率良く作業を行うこ
とができる。また、把持部により電線を把持した状態で
関節規制用操作手段の操作により、把持部の位置を任意
に移動させることができるので、作業対象となる電線を
把持したまま手前側に引き寄せて保持したり、向こう側
に押しやって保持したりすることができる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の好ましい実施例について図面
を参照しながら説明する。本考案に係る作業補助アーム
を高所における電線張替え工事の一工程としての電線の
切断作業に用いた場合を図1に示している。この作業補
助アーム1は、3本の長手部材3aが、2つの関節部3
h、3hを介して長手方向に連結されて延び、さらに最
先端部にも関節部3hを備えてなるアーム状部材3と、
その最先端部の関節部3hを介してアーム状部材3に取
り付けられ、電線(対象物)Lの把持・開放作動を行う
把持部5とから構成されている。なお、アーム状部材3
の最基端部は、高所作業車(図示せず)における作業台
Bの側面上部に、固定台6を介して固定されている。
【0008】各関節部3h(最先端部の関節部3hを除
く)は、図2に詳しく示すように、先端側の長手部材3
aの基端部に形成された球状部4aを、基端側の長手部
材3aの先端部分に取り付けられた先すぼみ形状部材4
bの先端側内壁と、その先すぼみ形状部材4bの下部に
内蔵され、ばね4c(基端側の長手部材3aの先端部に
内蔵されている)の付勢力により球状部4aを持ち上げ
るようにその下側表面に強く押し付けられる皿部材4d
とにより保持するよう構成されている。なお、上記皿部
材4dとばね4cとが、請求項に記載した「関節規制手
段」に相当する。即ち、球状部4aが、皿部材4dとの
大きな摩擦によってその回転摺動が規制されることによ
り、各長手部材3aの屈伸動が規制され、アーム状部材
3はそのときの屈伸形状に保持されるのである。また、
最先端部の関節部3hも同様に構成されており、こうし
て形状が定まった作業補助アーム1により、把持部5が
把持した電線Lを持ち上げるようにして支持することが
できる。
【0009】ただし、上記「関節規制手段」による球状
部4aの回転摺動、つまりは各関節部3hの屈伸動の規
制は、各関節部3hに設けられた規制解除機構10によ
って解除することができる。この規制解除機構10は、
図2に示すように、上記基端側の長手部材3aの先端部
に内蔵され、そのピストンロッドの先端部が上記皿部材
4dの下面に取り付けられた規制解除シリンダ(空圧ま
たは油圧式シリンダ)11から構成されている。この規
制解除機構10では、規制解除シリンダ11を縮小作動
させることにより、皿部材4dが上記球状部4aから離
れるため、球状部4aはフリーな状態となり、関節部3
hは自在に屈伸動することができるようになる。こうし
てアーム状部材3の屈伸形状等を変えることができる。
なお、規制解除シリンダ11は、その縮小作動を解除す
ると、上記ばね4cの付勢力によって伸長され、これに
より、皿部材4dは再び球状部4aに押し付けられ、関
節部3hの屈伸動が規制される。
【0010】また、この作業補助アーム1における把持
部5の側面には、把持用操作スイッチ21と、関節規制
用操作スイッチ22とが並んで取り付けられている。
【0011】把持用操作スイッチ21は、把持部5の把
持・開放作動を制御するためのものである。ただし、こ
の把持用操作スイッチ21は、例えば、まず、これをオ
ン操作すると把持部5が把持作動し、オフにしても把持
部5はそのときの把持状態に保持され、再度オン操作す
ると把持部5が開放作動するようになっている。
【0012】関節規制用操作スイッチ22は、規制解除
シリンダ11の伸長許容・縮小作動、つまりは上記「関
節規制手段」による関節部3hの屈伸動規制の実行・解
除を行わせるためのものである。ただし、この関節規制
用操作スイッチ22は、例えば、まず、これをオン操作
すると各規制解除シリンダ11が縮小作動し(各関節部
3hはフリー状態となる)、オフにしても各規制解除シ
リンダ11は縮小作動状態に保持され、再度オン操作す
ると各規制解除シリンダ11が伸長される(各関節部3
hは屈伸動規制状態となる)ようになっている。なお、
関節規制用操作スイッチ22は、作業者が把持部5を掴
みながら操作できるよう取り付けられている。
【0013】このように構成された作業補助アーム1を
用いて作業を行う場合において、例えば、切断後に、把
持部5により把持されいてる電線L′を一旦作業者の向
い側にどけておきたいときは、把持部5を掴みながら関
節規制用操作スイッチ22をオン操作することにより、
上記把持状態のまま電線L′を所望の位置に移動させる
ことができる。そして、再度関節規制用操作スイッチ2
2をオン操作することにより、移動された電線L′はそ
の位置において支持される。また、このような電線張り
替え工事以外に、例えば、複数の対象物の組立・加工等
を行う場合において、適当な位置に把持部5を位置さる
べく各関節部3hを屈伸動規制状態としたまま、把持用
操作スイッチ21のオン操作を繰り返すことにより、把
持部5により各対象物を把持させてその対象物を固定
し、またそこから取外すことを繰り返すことができる。
【0014】なお、本実施例では、把持部5の側面にの
み把持用操作スイッチ21及び関節規制用操作スイッチ
22を設けたが、これらに相当するスイッチを、それら
のほかにアーム状部材3の中間部(いずれかの長手部材
3aの側面)に配設することにより、より作業性を向上
させることができる。
【0015】
【考案の効果】以上のように、本考案の作業補助アーム
を用いれば、関節規制用操作手段の操作により対象物を
把持部に把持させたまま把持位置を移動させ、且つ移動
先において固定支持させることができる。また、把持用
操作手段の操作により、所定位置で把持対象物を何度も
把持させたり、取り外したりすることができる。このた
め、高所作業車上で電線の保守等を行うときに、作業対
象となる電線のみを手前に引き寄せた状態で作業補助ア
ームにより把持させて保守を行ったり、保守作業に邪魔
になる電線を作業補助アームによって遠ざけた位置で把
持させたりすることができ、きわめて利用価値の高い作
業補助アームとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る作業補助アームの斜視図である。
【図2】上記作業補助アームにおける関節部の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 作業補助アーム 3 アーム状部材 3h 関節部 4c ばね 4d 皿部材 5 把持部 11 規制解除シリンダ 21 把持用操作スイッチ 22 関節規制用操作スイッチ B 作業台 L 電線

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の長手部材を関節部を介して直列に
    且つ屈伸動自在に連結されてなる長尺状のアーム状部材
    と、このアーム状部材の先端に取り付けられて対象物の
    把持・開放作動が可能な把持部とを有して構成され、前
    記アーム状部材の基端部が高所作業車の作業台に取り付
    けられて使用される作業用補助アームであって、 前記関節部の屈伸動を規制可能な関節規制手段と、 作業者の操作に応じて前記把持部による対象物の把持・
    開放作動の切換を行わせる把持用操作手段と、 作業者の操作に応じて前記関節規制手段による屈伸動の
    規制・解除作動の切換を行わせる関節規制用操作手段と
    を有することを特徴とする作業補助アーム。
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