以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本実施形態に係る高所作業車1を図1に示しており、まず、これらの図を参照して高所作業車1の全体構成
について説明する。
高所作業車1は、車体2の前部に運転キャブ7を有し、車体2の前後に配された左右一対の前輪5f及び後輪5rにより走行可能なトラック式車両をベースに構成されている。車体2は、前輪5fおよび後輪5rが配設されたシャシフレームと、このシャシフレーム上に取り付けられたサブフレームとからなる車体フレームを備えて構成されている。
車体2の前後左右には、高所作業時に車体2を持ち上げ支持するジャッキ装置10が設けられている。ジャッキ装置10は、前輪5fの後方に配設された左右一対のフロントジャッキ10fと、後輪5rの後方に配設された左右一対のリアジャッキ10rとを有して構成される。各ジャッキ10f,10rは、その内部に設けられたジャッキシリンダ11を駆動させて下方に伸長させることで車体2を持ち上げ支持し、これにより車両全体を安定させた状態とする。車体2には、各ジャッキ10f,10rの作動操作を行うためのジャッキ操作装置15(図2を参照)が設けられている。
車体2における運転キャブ7後方の架装領域には、旋回モータ24により駆動されて上下軸回りに水平旋回動自在に構成された旋回台20が設けられている。この旋回台20から上方に延びた支柱21には、ブーム30の基端部がフートピン22を介して上下方向に揺動自在(起伏自在)に取り付けられている。また、車体2の架装領域の左右には、作業工具や作業機材などを収納するための工具箱26が設けられている。
ブーム30は、旋回台20側から順に、基端ブーム30a、中間ブーム30b及び先端ブーム30cが入れ子式に組み合わされた構成を有しており、その内部に設けられた伸縮シリンダ31の伸縮駆動により、ブーム30を軸方向(長手方向)に伸縮動させることができる。また、基端ブーム30aと支柱21との間には起伏シリンダ23が跨設されており、この起伏シリンダ23を伸縮駆動させることにより、ブーム30全体を上下面(垂直面)内で起伏動させることができる。
先端ブーム30cの先端部には、垂直ポスト(図示せず)が上下方向に揺動自在に枢支されている。この垂直ポストは、先端ブーム30cとの間に配設されたレベリング装置(図示せず)により揺動制御が行われ、ブーム30の起伏の如何に拘らずこの垂直ポストが常時垂直姿勢に保持される構成となっている。この垂直ポストには、作業者搭乗用の作業台40が作業台ブラケット(図示せず)を介して取り付けられている。この作業台ブラケットの内部には首振りモータ41(図2を参照)が設けられており、この首振りモータ41を駆動させることにより、作業台40全体を垂直ポスト回りに首振り動(水平旋回動)させることができる。ここで、垂直ポストは、上述のように常時垂直姿勢が保たれるため、結果として作業台40の床面はブーム30の起伏角度によらず常時水平に保持される。
作業台40には、これに搭乗した作業者が操作する操作レバーや操作スイッチ、操作ダイヤル等の各操作手段を備えた作業操作装置(上部操作装置)45が設けられている。そのため、作業台40に搭乗した作業者は、作業操作装置45を操作することにより、旋回台20の旋回作動(旋回モータ24の回転作動)、ブーム30の起伏作動(起伏シリンダ23の伸縮作動)、ブーム30の伸縮作動(伸縮シリンダ31の伸縮作動)、作業台40の首振り作動(首振りモータ41の回転作動)などの各作動操作を行うことができる。なお、図示省略するが、車体2にも作業操作装置(下部操作装置)が設けられており、地上もしくは車体2上に居る作業者が上記の作動操作を行うことができるようになっている。また、作業台40には、間接活線工具(ホットスティック200)を支持するホットスティック支持装置100が着脱自在に取り付けられる(図3等を参照)。
車体2に設けられたジャッキ装置10及び高所作業装置(上述の旋回台20、ブーム3
0、作業台40など)の作動機構は、図2に示すように、ジャッキ操作装置15及び作業操作装置45からの操作信号が入力されるコントローラ50と、ジャッキシリンダ11、旋回モータ24、起伏シリンダ23、伸縮シリンダ31、首振りモータ41(以下、まとめて「油圧アクチュエータ55」と称する)を作動させるための作動油を供給する油圧ユニット60と、直流電力を蓄電する作業用バッテリ65とを備えて構成されている。
油圧ユニット60は、作業用バッテリ65からインバータ64を介して供給される電力(交流電力)を受けて駆動するポンプ駆動モータ61と、このポンプ駆動モータ61により駆動されて作動油を吐出する油圧ポンプ62と、油圧アクチュエータ55のそれぞれに対応して設けられた制御バルブ63と、作動油を貯留する油タンクTとを有して構成されている。この油タンクTに貯留された作動油は、油圧ポンプ62により吸い上げられて制御バルブ63へ供給される。制御バルブ63は、コントローラ50からの制御信号(ジャッキ操作装置15及び作業操作装置45からの操作信号に応じた制御信号)に応じて油圧ポンプ62から各油圧アクチュエータ55に供給される作動油の供給方向及び供給量を制御し、各油圧アクチュエータ55の作動方向及び作動速度を制御する(ジャッキ装置10及び高所作業装置の作動方向及び作動速度を制御する)。
次に、本実施形態に係る間接活線工具支持装置を適用したホットスティック支持装置100について、図3~図18を参照しながら説明する。ホットスティック支持装置100は、作業台40に着脱自在に取り付けられるベース部材としての架台ユニット110と、この架台ユニット110に取り付けられてホットスティック200を支持するアームユニット140とを備えて構成される。なお、以下では、説明の便宜上、図3及び図4に示すホットスティック支持装置100の配設姿勢を基準として、図示する前後、左右、上下の矢印方向を、前後方向、左右方向、上下方向と呼称して説明する。
作業台40は、図3~図6等に示すように、有底容器状に形成された作業台本体42と、作業台本体42の内側を覆って内装されるライナー43とを有して構成されている。なお、作業台本体42およびライナー43は、共に絶縁材料製となっている。この作業台本体42およびライナー43は、その四方を囲う側壁部42a,43aを有しており、側壁部42a,43aの上端は外向きに開いて水平方向に延びる鍔部42b,43bとなっている。ライナー43の鍔部43bには、断面蒲鉾状のライナープロテクタ44が取り付けられている。
架台ユニット110は、作業台40の内外に跨って設けられる支持フレーム111と、支持フレーム111の上部に固着されてアームユニット140を保持する架台レール130とを備えて構成されている。
支持フレーム111は、縦長の略U字状に屈曲形成された一対のメインフレーム112と、一対のメインフレーム112の間を連結する一対のサブフレーム113と、各メインフレーム112に設けられて架台ユニット110を作業台40に固定する着脱装置120とを備えている。
メインフレーム112は、作業台40の外側に配されて上下方向に延びる外側フレーム部112aと、作業台40の内側に配されて上下方向に延びる内側フレーム部112bと、外側フレーム部112aおよび内側フレーム部112bの上端同士を繋いでライナープロテクタ44の上面部に載置される中間フレーム部112cとを備えている。外側フレーム部112aの下部には、断面コ字状の固定片112dが設けられている。この固定片112dには、前後方向に延びるスタッドボルト114が締結されており、このスタッドボルト114の先端部には作業台40(側壁部42a)の外周面に当接する合成ゴム製の押さえパッド116が取り付けられている。
着脱装置120は、内側フレーム部112bに取り付けられた4つのトグルクランプ機構121から構成されている。4つのトグルクランプ機構121において、上側2つのトグルクランプ機構121と、下側2つのトグルクランプ機構121とは、上下反対向き(上下に相反する姿勢)で取り付けられている。
トグルクランプ機構121は、図7に示すように、内側フレーム部112bのブラケット板112eに固定されるステー122と、ステー122の一端側に枢結されたクランプアーム123と、ステー122の他端側に枢結された補助リンク124と、クランプアーム123および補助リンク124にそれぞれ枢結されてクランプアーム123を動作させるクランプレバー125と、クランプレバー125をステー122に対してロックするためのストッパアーム126とを有して構成されている。なお、このようなトグルクランプ機構121は、トグル機構(倍力機能)を利用した周知のクランプ装置であるため、特段の場合を除き、詳細な構造説明は省略する。なお、クランプアーム123の先端には、該クランプアーム123と略直交する方向に延びるロッド127が螺合されており、このロッド127の先端に合成ゴム製のクランプパッド128が取り付けられている。
架台レール130は、左右方向に延設された横長の矩形箱状に形成されており、一対のメインフレーム112の上端に接合されてライナープロテクタ44の上方に水平姿勢で配設される。この架台レール130は、水平面内に延びる底板部131と、底板部131の前後の縁部から上方にそれぞれ延出する一対の側板部132と、各側板部132の上端から内向きに張り出した一対の折返板部133とを有しており、これらに囲まれて該架台レール130の長手方向(左右方向)に沿って延びる断面矩形のレール溝134が画成されている。このレール溝134には、後述のスライダ141が往復動自在(スライド自在)に取り付けられる。なお、一対の折返板部133の間には、レール溝134の上面開口134aが形成されている。また、レール溝134の左右の開口端134bには、細長い板状のキャップ板135が着脱可能に取り付けられている。このキャップ板135は、レール溝135の左右の開口端134bを閉鎖して、スライダ141が該開口端134bから脱落しないように抜け止めとして機能する。
このような構成の架台ユニット110において、トグルクランプ機構120のクランプレバー124を押し下げると、クランプアーム123がロック方向に揺動し、クランプパッド128が作業台40(側壁部43a)の内面に当接して押圧することで、このクランプパッド128と押さえパッド116との間に側壁部42a,43aを挟み込んだ状態で架台ユニット110全体が作業台40にロック固定される。一方、トグルクランプ機構120のクランプレバー124を押し上げることにより、クランプアーム123がロック解除方向に揺動し、クランプパッド128が側壁部43aから離間することで、架台ユニット110のロック固定が解除される。
アームユニット140は、架台レール130のレール溝134内に取り付けられるスライダ141と、スライダ141上に水平旋回自在に取り付けられる旋回板147と、旋回板147上に立設されて上下方向に延びる支柱148と、支柱148の上端部に取り付けられてホットスティック200を支持する可動アーム160とを備えて構成される。
スライダ141は、金属平板を用いて上面開放の矩形箱状に形成されており、架台レール130のレール溝134に沿って左右にスライド自在に収容されている。スライダ141の両側面141aには、計4つのスライドローラ142が水平軸回りに転動自在に取り付けられており、このスライドローラ142がレール溝134の底面上を転動することによりスライダ141が左右方向にスライド変位するようになっている。スライダ141の底面部141bには、後述のクランプパッド158,159を挿通可能な長孔状の円弧溝
141cが上下に貫通形成されている。この円弧溝141cは、このクランプパッド158,159の旋回軌跡に沿って屈曲形成されており、クランプパッド158,159の旋回位置に依らずクランプパッド158,159を上下に挿通可能となっている。また、スライダ141の底面部141b上には、旋回板147を水平旋回自在に支持する旋回支持部材143が取り付けられている。
旋回支持部材143は、スライダ141の底面部141b上に取り付けられる下側支持板144と、この下側支持板144の上面に取り付けられる一対の上側支持板145とを備えており、両支持板144,145が上下に積層された状態で複数本のボルト146aおよびナット146bによりスライダ141に締結固定されている。下側支持板144には、断面円形に形成されて旋回板147の旋回動作を案内する旋回案内溝144aと、この旋回案内溝144aの下方に連設されて断面円弧状に形成された一対の抜け溝144bとが上下方向に貫通形成されている。一対の上側支持板145は、略半円の円弧状に形成されて、互いの内周面同士を組み合わせて円周面を形成するように対向して配置されている。この一対の上側支持板145の間には、支柱148の下部を挿通される断面略円型の挿通空間145aが形成されている。なお、上側支持板145は、下側支持板146の旋回案内溝144a内に嵌挿された旋回板147の抜け止めとして機能する。
旋回板147は、その外周面のうち、一方向の両側面が平坦面に形成され、他方向の両側面が旋回案内溝144aの内周面に略整合する円弧面に形成された小判形(長円形)に形成されている。旋回板147は、両支持板144,145の間に挟みこまれた状態で旋回案内溝144a内に水平旋回自在に取り付けられている。なお、この旋回板147の円弧面部分(他方向の両側面)は、旋回案内溝144aの内周面に対してガタ付きなく摺動自在な状態で常時嵌合されており、それにより旋回板147の旋回動が旋回案内溝144aの内周面に沿って円滑に案内される。
支柱148は、旋回板147の上面に立設固定されており、該旋回板147と一体的に水平旋回自在に構成されている。この支柱148は、上下方向に延びる円筒状の支柱本体部148aと、この支柱本体部148aの上端に設けられるアームベース部148bとを備えている。支柱本体部148aには、スライダ141のスライド作動と旋回板147の水平旋回作動とを略同時に制動する下部ブレーキ装置150が取り付けられている。アームベース部148bは、略円筒状に形成されており、その軸芯位置には可動アーム160(第1アーム161)を揺動自在に支持する第1揺動軸149(図8等を参照)が水平方向に延びて固着されている。
下部ブレーキ装置150は、支柱148に取り付けられたトグルクランプ機構151と、トグルクランプ機構151に連動して上下動する連結板156と、連結板156の両端に設けられて連結板156と共に上下動する一対のクランプパッド158,159とを備えて構成される。
トグルクランプ機構151は、支柱本体部148aの側面に接合されたブラケット板148cにボルト152aおよびナット152bにより締結される断面L字状の一対のステー152と、連結板156を保持するクランプアーム153と、ステー152に枢結されたクランプレバー154と、クランプレバー154の操作に応じてクランプアーム153を揺動させるリンク機構155とを備えて構成されている。リンク機構155は、図11に示すように、第1リンク155aと第2リンク155bとからなる。第1リンク155aは、長手方向の一端がステー152に枢結され、長手方向の他端がクランプレバー154に枢結されている。第2リンク155bは、長手方向の一端がクランプアーム153に枢結され、長手方向の他端がクランプレバー154に枢結されている。第1リンク155aの下端と第2リンク155bの上端とは、クランプレバー154との上記枢結点(クラ
ンプレバー154の長孔に挿通されたピン)を介して相対揺動自在に連結されている。クランプアーム153の先端には、平板状の連結板156が取り付けられている。なお、このようなトグルクランプ機構151は、トグル機構(倍力機能)を利用した周知のクランプ装置であるため、特段の場合を除き、詳細な構造説明は省略する。
連結板156の両端には、上下方向に延びる一対の調整ネジ157を介して、合成ゴム製の第1クランプパッド158および第2クランプパッド159がそれぞれ設けられている。第1クランプパッド158は、平面視において旋回板147の短手方向の一方側に配置され、第2クランプパッド159は、平面視において旋回板147の短手方向の他方側に配置されている。各クランプパッド158,159は、各調整ネジ157の下端部に固着されている。なお、連結板156に対する調整ネジ157の突出長を調節することで、クランプパッド158,159の上下位置を任意に調節ことができる。クランプパッド158,159は、旋回支持部材143の旋回案内溝144a、逃がし溝144b、スライダ141の円弧溝141cに対して上下方向に挿通可能になっている。
このような下部ブレーキ装置150において、トグルクランプ機構151のクランプレバー154を押し上げると、リンク機構155の伸長作動により、連結板156が下方に移動して、一対のクランプパッド158,159が架台レール130の底板部131に押圧当接する。それにより、スライダ141が押し上げられて、各スライドローラ142が架台レール130の上端面(折返板部133)に押圧されることで、スライドローラ142の転動が規制されて、スライダ141によるスライド運動が制動される。また、各クランプパッド158,159が旋回板147の短手方向の両側近傍にそれぞれ配置(旋回板147の旋回軌跡上に配置)されることで、旋回板147による両方向の水平旋回が制動される。このとき、各リンク155a,155bの枢結点(3つの枢結点)が略一直線上に並ぶため、クランプパッド158,159を押し込む方向(ロック解除方向)に力が作用しても、ロック状態が維持される。一方、トグルクランプ機構151のクランプレバー154を押し下げると、リンク機構155の屈折作動により、連結板156が上方に移動して、一対のクランプパッド158,159が架台レール130の底板部131から離間して、スライダ141および旋回板147のロック状態が解除される。
可動アーム160は、図12に示すように、支柱148の上端部に揺動自在に設けられた第1アーム161と、第1アーム161に揺動自在に設けられた第2アーム162と、第2アーム162に揺動自在に設けられたホルダ(ホットスティックホルダ)170とを備え、これらが後述の第1関節K1、第2関節K2および第3関節K3によって順次直列に連結された3軸の多関節アーム機構を構成している。なお、以下の説明では、各アーム161,162の長手方向に対して作業台40に近い側の端部を「基端部」と呼称し、各アーム161,162の長手方向に対して作業台40から遠い側の端部を「先端部」と呼称する。
第1アーム161は、長手形状の第1アーム本体161aと、第1アーム本体161aの基端側に形成された第1アーム基端部161bと、第1アーム本体161aの先端側に形成された第1アーム先端部161cとを備えてなる。第1アーム基端部161bは、支柱148の上端部に設けられたアームベース部148bの第1揺動軸149に枢結されており、この第1アーム基端部161bと第1揺動軸149とにより可動アーム160の第1関節K1が構成されている。それにより、第1アーム161は、第1関節K1(第1揺動軸149)を中心として上下に揺動自在に構成される。第1アーム基端部161bの右側面には、第1アーム161の揺動を制動する上部ブレーキ装置190が取り付けられている。
第2アーム162は、長手形状の第2アーム本体162aと、第2アーム本体162a
の基端側に形成された第2アーム基端部162bと、第2アーム本体162aの先端側に形成された第2アーム先端部162cとを備えてなる。第2アーム基端部162bには、水平方向に延びる第2揺動軸163(図16を参照)が固着されている。この第2揺動軸163には、第1アーム先端部161cが枢結されており、この第1アーム先端部161cと第2揺動軸163とにより可動アーム160の第2関節K2が構成されている。それにより、第2アーム162は、第2関節K2(第2揺動軸163)を中心として上下に揺動自在に構成される。第2アーム基端部162bの右側面には、第2アーム162の揺動を制動する上部ブレーキ装置190が取り付けられている。
ホルダ170は、図13~図16に示すように、第2アーム先端部162cに揺動可能に連結される縦板状のホルダベース171と、ホルダベース171の上端部に固着されてホットスティック200を把持するホルダ本体部材173と、ホルダ本体部材173に装着されてホットスティック200を把持する際に補助的に使用されるスペーサ178とを備えて構成されている。
ホットスティック200は、図3および図4に示すように、長尺に形成された絶縁棒(「絶縁操作棒」とも呼ばれる)201と、絶縁棒201の先端に設けられて電線等の対象物を把持する把持爪202と、絶縁棒201の中間部に設けられて把持爪202を開閉操作する操作レバー203とを備えて構成されている。絶縁棒201の基端側には、可動アーム160のホルダ170よって把持される部位となる柄部204が設けられている。このホットスティック200は、絶縁棒201の下部に設けられた操作レバー203を上下方向に揺動操作することで、把持爪202を開閉して対象物を把持することができるようになっている。
ホルダベース171は、垂直面内に延びて形成されており、その略中央には水平方向に延びる第3揺動軸172が固着されている。このホルダベース171の第3揺動軸172には第2アーム先端部162cが枢結されており、この第2アーム先端部162cと第3揺動軸172とにより可動アーム160の第3関節K3が構成されている。それにより、ホルダ170は、第3関節K3(第3揺動軸172)を中心として上下に揺動自在に構成される。第2アーム先端部162cの右側面には、ホルダ170の揺動を制動する下部ブレーキ装置190が取り付けられている。
ホルダ本体部材173は、ホルダベース171の上端部に接合された断面コ字状の固定支持板174と、固定支持板174に対して上下に揺動自在(開閉自在)に連結される断面L字状の可動支持板176とを備えて構成されている。固定支持板174には、外方に向けて拡開するV字溝175aが形成された固定側把持具175が固着されている。可動支持板176には、外方に向けて拡開するV字溝177aが形成された可動側把持具177が固着されている。この可動支持板176は、固定支持板174との間に跨設されたヒンジ機構173aを介して、固定支持板174の上端開口を閉鎖して両把持具175,177のV字溝175a,177a同士を上下に対向させることでホットスティック200を把持する把持位置と、固定支持板174の上端開口を開放させて両把持具175,177を離間させてホットスティック200の着脱を行う非把持位置との間で揺動変位可能(開閉可能)に取り付けられている。なお、両支持板174,176の左側面には、可動支持板176を固定支持板174に対して係脱自在にロックするためのロック機構(ターンキャッチクリップ)173bが取り付けられている。
スペーサ178は、所定の厚みを有する弾性部材(板ゴム)により形成されている。このスペーサ178は、両把持具175,177の間に挿し込み可能なスペーサ本体178aと、スペーサ本体178aの端部から右方に突出する一対の連結腕部178bとを有している。スペーサ本体178aは、ホットスティック200の柄部204の直径に応じて
、固定側把持具175と可動側把持具177との間に挿し込まれて、その厚み分だけV字溝175a,177a間の間隙を縮小(吸収)するスペーサとして機能する。各連結腕部178bは、固定支持板174の右側壁に貫通された矩形孔174aに挿通されており、この挿通方向(左右方向)に沿って移動自在になっている。各連結腕部178bの端部には、抜け止め用の係止部178c(図12を参照)が一体的に形成されている。
スペーサ178は、該スペーサ178全体を左方に変位させてスペーサ本体178aが両把持具175,177の間に挿し込まれる展開姿勢と、該スペーサ178全体を右方に変位させてスペーサ本体178aが両把持具175,177の外方に格納される格納姿勢との間で姿勢変化可能である。そして、スペーサ178は、間接活線作業に使用するホットスティック200の柄部204の直径に応じて選択的(補助的)に使用されるものである。具体的には、図14に示すように、柄部204の直径が第1直径(例えば32mm)である場合は、スペーサ178を格納姿勢にして両把持部175,177の間で柄部204を把持する。一方、図15に示すように、柄部204の直径が第2直径(例えば26mm)である場合は、スペーサ178を展開姿勢にして両把持部175,177の間にスペーサ178を介在させた状態で柄部204を把持する。なお、スペーサ178が格納姿勢にある場合、スペーサ本体178aは、両把持具175,177と固定支持板174との間に形成された収納空間173c内に格納される。
固定支持板174の右側面には、図13~図15等に示すように、上部ブレーキ装置190の操作機構として、前方に向けて延出するブレーキレバー181と、ブレーキレバー181の操作に応じて3本のブレーキワイヤ188を移動自在に支持するワイヤケース185とが取り付けられている。ブレーキレバー181は、固定支持板174の右側面に設けられたブラケット182に枢結されて水平方向(略左右方向)に揺動操作自在に構成されている。このブレーキレバー181は、常には不図示のコイルバネにより付勢されて右方(ブレーキを効かせる方向)に揺動変位した位置に保持されている。なお、固定支持板174の左側面には、ホットスティック200の長手方向と平行に延びる丸棒状のグリップ部183(図13を参照)が接合されている。このグリップ部183とブレーキレバー181とは左右方向に対向して配置(片手で握れる程度に離間)されており、作業者はブレーキレバー181と共にグリップ部183を握り込むことで、ブレーキレバー181を簡単に揺動操作(左方に向けて押し込み操作)することができるようになっている。また、このブレーキレバー181は、ホットスティック200の操作レバー203に対して周方向(ホットスティック200の軸心周り)に90度ずれた位置に設けられている。すなわち、ブレーキレバー181は絶縁棒201の右方に配置され、操作レバー203は絶縁棒201の下方に配置された位置関係となっている。また、ブレーキレバー181の操作方向は、ホットスティック200の操作レバー203の操作方向と直交する方向に設定されている。そのため、ブレーキレバー181と操作レバー203とが互いに干渉して各々のレバー操作を阻害することがない。
ワイヤケース185は、中空の矩形箱状に形成されており、その内部には3本のブレーキワイヤ188の一端が接続されるワイヤ連結機構(図示せず)が設けられている。このワイヤ連結機構は、1本の操作ワイヤ186を介してブレーキレバー181と連動可能に接続されている。このワイヤ連結機構は、ブレーキレバー181を左方に揺動操作することで、各ブレーキワイヤ188を引っ張る方向(ブレーキを解除する方向)に作動し、ブレーキレバー181の操作を解除することで、ワイヤケース185内に設けられたコイルバネ(図示せず)の付勢力により各ブレーキワイヤ188を緩める方向(ブレーキを効かせる方向)に作動する。一方、各ブレーキワイヤ188の他端は、第1関節K1~第3関節K3の各上部ブレーキ装置190にそれぞれ接続されている。つまり、各ブレーキワイヤ188と各上部ブレーキ装置190とが1対1の関係でそれぞれ接続されている。なお、各ブレーキワイヤ188は、軸方向の両端を除き合成樹脂製のワイヤチューブ189に
より被覆されており、該ブレーキチューブ189の内面に沿って摺動自在に挿通されている。各ワイヤチューブ189は、一端がワイヤケース185の側面に固定金具185aによって接続され、他端が各上部ブレーキ装置190に接続されている。
続いて、各関節K1~K3に設けられた上部ブレーキ装置190について説明する。なお、各上部ブレーキ装置190はいずれも同様の構造を有するため、以下では、第2関節K2に設けられた上部ブレーキ装置190を例にとって説明する。ここで、図16は第2間接K2用の上部ブレーキ装置190の断面図、図17は第2間接K2用の上部ブレーキ装置190の内部構造を示す側面図であり、図18は第2間接K2用の上部ブレーキ装置190の外部構造を示す側面図である。
上部ブレーキ装置190は、図16~図18に示すように、第1アーム先端部161cに固定されたアウタリング191と、第2回転軸163に固定されてアウタリング191内に収容されたインナリング192と、アウタリング191とインナリング192との間に配設される複数組の一対のローラ194,195と、一対のローラ194,195間に支持されるコイルバネ196と、一対のローラ194,195同士を近接する方向および離間させる方向に相対移動させる駆動機構197とを備えて構成される。
アウタリング191は、略正方形状の内部空間を有する中空の円筒状に形成されている。インナリング192は、略円筒状に形成されており、アウタリング191の上記内部空間に同軸的に配設されている。アウタリング191の内周面とインナリング192の外周面との間には、複数のローラ194,195を収容保持する楔状空間193が形成されている。この楔状空間193には、アウタリング191の内周面が円周面となり径方向に広幅に形成された空間部分(ローラ194,195の直径よりも広幅の空間部分)と、アウタリング191の内周面がカム面となり周方向の一方に向かうにつれて径方向に狭幅となる空間部分(ローラ194,195の直径よりも狭幅の空間部分)とが形成されている。
一対のローラ194,195は、第1ローラ194と第2ローラ195とからなり、それぞれが同一形状の円柱体から形成されている。コイルバネ196は、第1ローラ194と第2ローラ195との間に配設されており、両ローラ194,195を互いに離間する方向(楔状空間193が狭くなる方向)に常時付勢している。
駆動機構197は、略円板状に形成された第1レバー部材198および第2レバー部材199を有して構成され、これらが左右に重なり合った状態で配設されている。第1レバー部材198の左側面には、楔状空間193内に延びて第1ローラ194の近傍に配される第1ピン198aが固着されている。第2レバー部材199の左側面には、楔状空間193内に延びて第2ローラ195の近傍に配される第2ピン199aが固着されている。各レバー部材198,199の中心には、第2回転軸163の端部が左右方向に挿通されており、この第2回転軸163の端部には各レバー部材198,199の抜け止めとなるエンドプレート163aがボルト163bにより締結固定されている。第1レバー部材198および第2レバー部材199は、第2回転軸163回りに相対回動自在に保持されている。なお、第2レバー部材199は第1レバー部材198よりも内側に配設されているため、第2レバー部材199には第1レバー部材198から延びる第1ピン198aを挿通させるための円弧状の長孔(図示せず)が開設されている。
各レバー部材198,199には、外方に突出する凸状のワイヤ保持突起198b,199bがそれぞれ形成されている。第1レバー部材198のワイヤ保持突起198bには、ブレーキワイヤ188の他端が接続される。第2レバー部材199のワイヤ保持突起199bには、ワイヤチューブ189の他端が接続される。両ワイヤ保持突起198b,199bの間には、両ワイヤ保持突起198b,199bを互いに離間する方向に付勢する
コイルバネ197aが配設されている。
このような上部ブレーキ装置190において、ブレーキレバー181が操作されていないときは、楔状空間193内において一対のローラ194,195がコイルバネ196の弾性力によって互いに離間する方向(楔状空間193が狭くなる方向)に付勢されて、各ローラ194,195がアウタリング191の内周面とインナリング192の外周面との間に噛み込まれた状態(挟持された状態)となっており、その摩擦力によってアウタリング191とインナリング192との相対回転が規制される(その結果、第1アーム161に対する第2アーム162の揺動が制動されたロック状態となる)。
一方、ブレーキレバー181が操作されると、ブレーキワイヤ188が引っ張られて、両ワイヤ保持突起198b,199bがコイルバネ197aの弾性力に抗して互いに近接する方向に移動することで(両レバー部材198,199が相対回動することで)、楔状空間193内において第1ローラ194および第2ローラ195が両ピン198a,199aによって互いに近接する方向(楔状空間193が広くなる方向)に移動して、各ローラ194,195がアウタリング191の内周面とインナリング192の外周面とから離脱して解放状態となり、アウタリング191とインナリング192とが相対回動可能となる(その結果、第1アーム161に対する第2アーム162の揺動が許容されたロック解除状態となる)。
次に、本実施形態に係るホットスティック支持装置100の特徴的な作用として、ホットスティック支持装置100を作業台40に取り付ける手順について説明する。
まず、所定の間接活線作業を行うため、作業台40内に搭乗した作業者は、作業台40を所望の高所位置に移動させた後、架台ユニット110を作業台40に取り付ける。このとき、作業者は、作業台40に設けられた四方の側壁部42a,43aのうち、今回の間接活線作業に適した位置にある側壁部42a,43(但し、作業操作装置45が設置された側壁部42a,43aを除く)を選んで、架台ユニット110を取り付けることができる。具体的には、その側壁部42a,43aに両メインフレーム112のU字状空間を挿通させて、中間フレーム部112cをライナープロテクタ44の上端に載置することで、外側フレーム部112aが作業台40の外側に配置され、内側フレーム部112bが作業台40の内側に配置された仮置き状態とする。このとき、各メインフレーム112を前後に微調整することで、押さえパッド116を作業台40の側壁部42aの外面に当接させた状態とする。そして、計4カ所のクランプレバー126を押し下げて、各クランプパッド128を作業台40の側壁部43aの内面に押し付けることにより、外側アーム部112aと上側のクランプパッド128との間で鍔部43bを挟持するとともに、押さえパッド116と下側のクランプパッド128との間で側壁部42a,43aを挟持して、架台ユニット110を作業台40に固定することができる。それにより、架台レール130がライナープロテクタ44の延出方向に沿って作業台40の上端位置に固定保持される。続いて、アームユニット140全体を持ち上げて、このアームユニット140のスライダ141を架台レール130のレール溝134に挿入する。それにより、アームユニット140が架台ユニット110(架台レール130)に取り付けられ、ホットスティック支持装置100が組み立てられる。なお、レール溝134の左右の開口端134bをキャップ135で閉止することで、スライダ141がレール溝134から抜け止め状態となる。
次に、このように作業台40に設置されたホットスティック支持装置100にホットスティック200を取り付ける手順について説明する。
まず、ホルダ170のロック機構(ターンキャッチクリップ)173bを解除して、固定支持板174に対して可動支持板176を開いた状態とする。それにより、固定側把持
具175と可動側把持具177とが離間した状態となり、両者の間にホットスティック200の柄部204を取り付け可能となる。このとき、ホットスティック200の柄部204の直径が相対的に大きな第1直径(32mm)である場合は、スペーサ178を格納姿勢としたままで、ホットスティック200の柄部204を固定側把持具175上に載せて、可動側支持板176を閉じることにより、固定側把持具175と可動側把持具177との間でホットスティック200の柄部204を把持する。一方、ホットスティック200の柄部204の直径が相対的に小さな第2直径(26mm)である場合は、スペーサ178を固定側把持具175上に引き出して展開姿勢とした状態で、ホットスティック200の柄部204をスペーサ178上に載せてから、可動支持板176を閉じることにより、固定側把持具175と可動側把持具177との間にスペーサ178を介在させた状態でホットスティック200の柄部204を把持する。そして、上記のように可動支持板176を固定支持板174に対して閉じた後、両者の間に跨設されたロック機構173bを用いて可動支持板176を固定支持板174にロック固定する。それにより、ホルダ170からホットスティック200が脱落することがなく強固に保持される。
次に、ホットスティック支持装置100の使用手順について説明する。このホットスティック支持装置100では、可動アーム160のスライド、旋回および揺動を作業者の手動で行うことができる。
まず、クランプレバー154を押し下げて、下部ブレーキ装置150の一対のクランプパッド158,159を上方に退避移動させることで、スライダ141および旋回板147の制動を同時に解除する。続いて、スライダ141をレール溝134に沿って左右方向にスライドさせるとともに、旋回板147を水平旋回させて、可動アーム160全体を所望のスライド位置および旋回位置に変位させる。また、ブレーキレバー181を操作して、各ブレーキワイヤ188をブレーキレバー181側に引張して、各上部ブレーキ装置190のローラ194,195を楔状空間193内で解放状態とすることで、各アーム161,162およびホルダ170の制動を解除する。次いで、各アーム161,162およびホルダ170を各間接K1,K2,K3回りに揺動させて、ホットスティック200の位置や向きなどを変えながら、可動アーム160全体を所望の揺動姿勢とする。それにより、可動アーム160の先端に把持されたホットスティック200を上下、左右、前後方向に位置決めして、作業に適した姿勢にすることができる。そして、クランプレバー154を押し上げて、一対のクランプパッド158,159を下方に移動させることで、スライダ141および旋回板147を同時に制動することができ、また、ブレーキレバー181の操作を解除することにより、各アーム161,162およびホルダ170を同時に制動することができ、それによりホットスティック200を所望の位置や姿勢に固定することができる。
このように可動アーム160全体をスライド、旋回、揺動させてホットスティック200の位置や姿勢を変化又は固定しながら、ホットスティック200の操作レバー203を操作して所要の間接活線作業を行うことができる。
以上、本実施形態のホットスティック支持装置100によれば、第1アーム161、第2アーム162およびホルダ170が水平方向にオフセットした平行な面内で相互に位置決め可能に構成されることで、複数のアームの協働により広い作業範囲に亘り細やかな揺動操作ができるとともに、各関節にボールジョイント(球継手)を使用した場合と比べて可動アーム160の動きの自由度をある程度制限する代わりに、可動アーム160が意図しない方向に動くことがなく、その位置決め操作の困難性を軽減して可動アーム160を所望の位置に正確且つ容易に動かすことができるようになるため、簡便な構成により間接活線作業の作業効率を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のホットスティック支持装置100によれば、第1アーム161、第2アーム162およびホルダ170が一体的に揺動自在、スライド自在および水平旋回自在に構成されることで、作業現場における作業範囲などの制約を受けることなく、ホットスティック200の位置や姿勢を自由自在に調節することができるため、間接活線作業の作業性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のホットスティック支持装置100によれば、下部ブレーキ装置150と上部ブレーキ装置190とを別個独立に操作可能に構成したことで、間接活線作業の対象物(電線)との向きや距離或いは作業方法などに応じて、可動アーム160の揺動機構およびスライド旋回機構のうち一方を制動させた状態で他方を自由に可動させて、可動アーム160の揺動姿勢とスライド旋回位置とを個別独立して調整することができるため、ホットスティック200の位置調整および姿勢調整を容易に行うことができ、簡便な構成により間接活線作業の作業効率を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のホットスティック支持装置100によれば、架台ユニット110における着脱装置120のクランプレバー126を作業台40の内側に配置したことで、作業台40に搭乗した作業者が架台ユニット110を作業台40の内側から着脱することができるため、ホットスティック支持装置100の取付位置を一旦地上に戻ることなくその高所位置で簡単且つ安全に変更することができるようになり、間接活線作業の作業効率を一層向上させることが可能となる。
また、本実施形態のホットスティック支持装置100によれば、1つのクランプレバー154による1回の操作でスライダ141と旋回板147とを同時に制動することができ、一方の手が可動アーム160の揺動操作で塞がれていても、他方の手(片手)のみでスライダ141および旋回板147の制動操作を同時に行うことができるようになるため、そのような複合操作時の操作性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のホットスティック支持装置100によれば、ブレーキレバー181がホットスティック200の操作レバー203に対して略90度ずれた位置に配置され、ブレーキレバー181の操作方向と操作レバー203の操作方向とが直交する方向に設定されているため、ブレーキレバー181と操作レバー203とが互いに干渉して各々の操作を阻害することがなく、可動アーム160やホットスティック200の揺動姿勢に関わらず各レバー操作を確実に行うことが可能となる。
また、本実施形態のホットスティック支持装置100によれば、ホットスティック200の柄部204の直径に応じて、ホルダ170に連結された所定厚のスペーサ178を選択的に使用することで、ホットスティック200の柄部204の直径に依らず固定側把持具175と可動側把持具177との間の隙間(把持間隔)が常に略一定となるため、例えばパッチン錠やスナップ錠などの工具不要のロック機構を用いてホットスティック200の柄部204を簡単強固に固定することができ、ホットスティック200の着脱の操作性を向上させることが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明に係る高所作業車として、伸縮ブーム式の高所作業車を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、屈伸ブーム式の高所作業車等であってもよく、ブームの先端に作業者搭乗用の作業台を備える構成の高所作業車であれば、本発明を適用可能である。また、上述の実施形態では、電気駆動型(バッテリ駆動型)の高所作業車を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、エンジ
ンの動力をPTO機構(パワーテイクオフ機構)によって取り出して油圧ポンプを駆動するPTO駆動型の高所作業車や、その両者を具備して動力源を選択的に切り替えるハイブリッド型の高所作業車であってもよい。