JP2551757Y2 - 蛍光x線分析用の試料ホルダ - Google Patents
蛍光x線分析用の試料ホルダInfo
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- JP2551757Y2 JP2551757Y2 JP1992078614U JP7861492U JP2551757Y2 JP 2551757 Y2 JP2551757 Y2 JP 2551757Y2 JP 1992078614 U JP1992078614 U JP 1992078614U JP 7861492 U JP7861492 U JP 7861492U JP 2551757 Y2 JP2551757 Y2 JP 2551757Y2
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- Japan
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- sample
- holder
- ray
- ray fluorescence
- dustproof filter
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、粉状、粒状やチップ
状の試料の分析に適した蛍光X線分析用の試料ホルダに
関するものである。
状の試料の分析に適した蛍光X線分析用の試料ホルダに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析装置は、試料に一次X線の
ような放射線を照射して、試料から発生した蛍光X線を
測定することにより、試料の元素分析を行う装置であ
る。この分析装置によって、試料を分析する場合には、
一次X線の照射位置に試料を正しくセットするために、
試料ホルダを用いる。
ような放射線を照射して、試料から発生した蛍光X線を
測定することにより、試料の元素分析を行う装置であ
る。この分析装置によって、試料を分析する場合には、
一次X線の照射位置に試料を正しくセットするために、
試料ホルダを用いる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、試料が高分
子粒、金属の切り粉またはフライアッシュなどのように
加圧成形しにくい形状である場合には、粒状または粉状
等の状態のままで分析を行う。しかし、試料が粉状等で
ある場合には、試料から粉状の成分が飛散し、そのた
め、真空雰囲気に保たれた分析装置内が試料によって汚
染されるので、分析精度の低下を招く。
子粒、金属の切り粉またはフライアッシュなどのように
加圧成形しにくい形状である場合には、粒状または粉状
等の状態のままで分析を行う。しかし、試料が粉状等で
ある場合には、試料から粉状の成分が飛散し、そのた
め、真空雰囲気に保たれた分析装置内が試料によって汚
染されるので、分析精度の低下を招く。
【0004】この考案は、上記従来の問題に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、粉末の試料の飛散を防止して
分析精度の低下を防止し得る試料ホルダを提供すること
である。
れたもので、その目的は、粉末の試料の飛散を防止して
分析精度の低下を防止し得る試料ホルダを提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、試料の表面側を覆いX線を通過させる
薄膜と、試料の裏面側に設けられ粉体状の試料を遮断し
て試料の一部が分析装置内に逸散するのを防止する防塵
フィルタと、試料および防塵フィルタを上記薄膜側に押
し付けて筒状のホルダ本体に固定する押え具とを備えて
いる。
に、この考案は、試料の表面側を覆いX線を通過させる
薄膜と、試料の裏面側に設けられ粉体状の試料を遮断し
て試料の一部が分析装置内に逸散するのを防止する防塵
フィルタと、試料および防塵フィルタを上記薄膜側に押
し付けて筒状のホルダ本体に固定する押え具とを備えて
いる。
【0006】
【作用】この考案によれば、試料の裏面側に防塵フィル
タを設けたので、粉状の試料が分析装置内に逸散するの
を防止し得る。
タを設けたので、粉状の試料が分析装置内に逸散するの
を防止し得る。
【0007】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図1〜図3にし
たがって説明する。試料ホルダ1の説明に先だって、ま
ず、蛍光X線分析装置の一例について説明する。図3に
おいて、X線管(放射線源)10は、一次X線(放射
線)B1を出射して、試料6に一次X線B1を照射す
る。上記試料6に照射された一次X線B1は、試料6の
原子を励起して、その元素固有の蛍光X線B2を発生さ
せる。試料6からの蛍光X線B2は、視野制限スリット
11および第1のソーラスリット12を通過し、分光結
晶13に入射角θで入射し、ブラッグの式を満足する所
定の波長の蛍光X線B2のみが、入射角θと同一の回折
角θで回折される。回折された蛍光X線B2は、第2の
ソーラスリット14を通過した後、X線検出器15に入
射して検出される。この検出値に基づいて試料6の元素
分析がなされる。
たがって説明する。試料ホルダ1の説明に先だって、ま
ず、蛍光X線分析装置の一例について説明する。図3に
おいて、X線管(放射線源)10は、一次X線(放射
線)B1を出射して、試料6に一次X線B1を照射す
る。上記試料6に照射された一次X線B1は、試料6の
原子を励起して、その元素固有の蛍光X線B2を発生さ
せる。試料6からの蛍光X線B2は、視野制限スリット
11および第1のソーラスリット12を通過し、分光結
晶13に入射角θで入射し、ブラッグの式を満足する所
定の波長の蛍光X線B2のみが、入射角θと同一の回折
角θで回折される。回折された蛍光X線B2は、第2の
ソーラスリット14を通過した後、X線検出器15に入
射して検出される。この検出値に基づいて試料6の元素
分析がなされる。
【0008】つぎに、試料ホルダ1について説明する。
図1において、試料ホルダ1は、ほぼ円筒状のホルダ本
体2の下面にポリプロピレンやポリエステルのような樹
脂の薄膜3を有している。この薄膜3は、たとえば、ホ
ルダ本体2の外周に嵌着する薄膜固定リング4により張
設されている。上記薄膜3の上には、粉状、粒状の試料
6が載置されている。つまり、この薄膜3は、試料6の
表面を覆い一次X線B1および蛍光X線B2を通過させ
る。
図1において、試料ホルダ1は、ほぼ円筒状のホルダ本
体2の下面にポリプロピレンやポリエステルのような樹
脂の薄膜3を有している。この薄膜3は、たとえば、ホ
ルダ本体2の外周に嵌着する薄膜固定リング4により張
設されている。上記薄膜3の上には、粉状、粒状の試料
6が載置されている。つまり、この薄膜3は、試料6の
表面を覆い一次X線B1および蛍光X線B2を通過させ
る。
【0009】上記試料6の上方、つまり裏面側には、防
塵フィルタ7およびクッション材8が設けられている。
上記防塵フィルタ7は、粉状などの試料6の一部が分析
装置内に逸散するのを防止するものである。上記クッシ
ョン材8は、押え具9からの押圧力を受けて試料6およ
び防塵フィルタ7を薄膜3側に弾性的に押し付けるもの
である。
塵フィルタ7およびクッション材8が設けられている。
上記防塵フィルタ7は、粉状などの試料6の一部が分析
装置内に逸散するのを防止するものである。上記クッシ
ョン材8は、押え具9からの押圧力を受けて試料6およ
び防塵フィルタ7を薄膜3側に弾性的に押し付けるもの
である。
【0010】上記押え具9は、クッション材8のばね力
を利用して、試料6、防塵フィルタ7およびクッション
材8をホルダ本体2に固定するものである。押え具9
は、たとえば、図2のように、3つの突起9aを有して
おり、この突起9aが、ホルダ本体2に形成した縦溝2
aから挿入され、その後、横溝2b内に嵌合されて、ホ
ルダ本体2に固定される。上記押え具9には、空気逃が
し用孔9bが設けられている。なお、図1の試料6に
は、ベリリウムのような窓材を介して、一次X線B1が
照射される。
を利用して、試料6、防塵フィルタ7およびクッション
材8をホルダ本体2に固定するものである。押え具9
は、たとえば、図2のように、3つの突起9aを有して
おり、この突起9aが、ホルダ本体2に形成した縦溝2
aから挿入され、その後、横溝2b内に嵌合されて、ホ
ルダ本体2に固定される。上記押え具9には、空気逃が
し用孔9bが設けられている。なお、図1の試料6に
は、ベリリウムのような窓材を介して、一次X線B1が
照射される。
【0011】上記構成においては、試料6の裏面側に防
塵フィルタ7を設けたので、粉状などの試料6が真空雰
囲気の分析装置内に逸散するおそれがない。したがっ
て、分析装置が試料によって汚染されるおそれがないの
で、分析精度が向上する。
塵フィルタ7を設けたので、粉状などの試料6が真空雰
囲気の分析装置内に逸散するおそれがない。したがっ
て、分析装置が試料によって汚染されるおそれがないの
で、分析精度が向上する。
【0012】ところで、上記実施例では、試料6に対し
下方から一次X線B1を照射する下面照射方式により、
分析を行ったが、分析装置によっては、試料6の上方か
ら一次X線B1を照射する上面照射方式を利用してい
る。ここで、この試料ホルダ1によれば、試料6、防塵
フィルタ7およびクッション材8を押え具9により、ホ
ルダ本体2に固定している。したがって、薄膜3を上方
に向けても、試料6が下方に落下しないから、下面照射
方式だけでなく上面照射方式によっても、X線分析を行
うことができる。
下方から一次X線B1を照射する下面照射方式により、
分析を行ったが、分析装置によっては、試料6の上方か
ら一次X線B1を照射する上面照射方式を利用してい
る。ここで、この試料ホルダ1によれば、試料6、防塵
フィルタ7およびクッション材8を押え具9により、ホ
ルダ本体2に固定している。したがって、薄膜3を上方
に向けても、試料6が下方に落下しないから、下面照射
方式だけでなく上面照射方式によっても、X線分析を行
うことができる。
【0013】なお、上記実施例では、図2のように、押
え具9の突起9aをホルダ本体2の横溝2bに嵌め込ん
で、押え具9をホルダ本体2に固定したが、この考案で
は、押え具9をねじなどによりホルダ本体2に固定して
もよい。
え具9の突起9aをホルダ本体2の横溝2bに嵌め込ん
で、押え具9をホルダ本体2に固定したが、この考案で
は、押え具9をねじなどによりホルダ本体2に固定して
もよい。
【0014】また、上記実施例では、図1の防塵フィル
タ7を試料6に接触させて設けたが、この考案では、ク
ッション材8を試料6に接触させて設け、その上に防塵
フィルタ7を設けてもよい。さらに、防塵フィルタとク
ッション材とを一体のもので構成してもよい。
タ7を試料6に接触させて設けたが、この考案では、ク
ッション材8を試料6に接触させて設け、その上に防塵
フィルタ7を設けてもよい。さらに、防塵フィルタとク
ッション材とを一体のもので構成してもよい。
【0015】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、蛍光X線分析装置において、粉末の試料の逸散を防
塵フィルタで防止して、試料による分析装置の汚染を防
止できるから、分析精度が向上する。また、押え具によ
り試料および防塵フィルタをホルダ本体に固定している
から、下面照射方式だけでなく、上面照射方式によって
も分析が可能となる。
ば、蛍光X線分析装置において、粉末の試料の逸散を防
塵フィルタで防止して、試料による分析装置の汚染を防
止できるから、分析精度が向上する。また、押え具によ
り試料および防塵フィルタをホルダ本体に固定している
から、下面照射方式だけでなく、上面照射方式によって
も分析が可能となる。
【図1】この考案の一実施例を示す試料ホルダの断面図
である。
である。
【図2】押え具およびホルダ本体の分解斜視図である。
【図3】一般的な蛍光X線分析装置の概略構成図であ
る。
る。
1…試料ホルダ、2…ホルダ本体、3…薄膜、6…試
料、7…防塵フィルタ、9…押え具、B1…一次X線、
B2…蛍光X線。
料、7…防塵フィルタ、9…押え具、B1…一次X線、
B2…蛍光X線。
Claims (1)
- 【請求項1】 試料に放射線を照射して試料から発生し
た蛍光X線に基づいて試料の分析を行う蛍光X線分析用
の試料ホルダであって、 上記試料の表面側を覆いX線を通過させる薄膜と、 上記試料の裏面側に設けられ粉体状の試料を遮断して上
記試料の一部が分析装置内に逸散するのを防止する防塵
フィルタと、 上記試料および防塵フィルタを上記薄膜側に押し付けて
筒状のホルダ本体に固定する押え具とを備えている蛍光
X線分析用の試料ホルダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992078614U JP2551757Y2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 蛍光x線分析用の試料ホルダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992078614U JP2551757Y2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 蛍光x線分析用の試料ホルダ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0635958U JPH0635958U (ja) | 1994-05-13 |
JP2551757Y2 true JP2551757Y2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=13666769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992078614U Expired - Lifetime JP2551757Y2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 蛍光x線分析用の試料ホルダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551757Y2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9513781B2 (en) | 2005-09-12 | 2016-12-06 | Microsoft Technology Licensing, Llc | Expanded search and find user interface |
US10521081B2 (en) | 2004-08-16 | 2019-12-31 | Microsoft Technology Licensing, Llc | User interface for displaying a gallery of formatting options |
US10521073B2 (en) | 2007-06-29 | 2019-12-31 | Microsoft Technology Licensing, Llc | Exposing non-authoring features through document status information in an out-space user interface |
US10635266B2 (en) | 2004-08-16 | 2020-04-28 | Microsoft Technology Licensing, Llc | User interface for displaying selectable software functionality controls that are relevant to a selected object |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101975752B1 (ko) * | 2018-11-21 | 2019-05-08 | 대한민국 | 문화재시료의 비파괴 표면 x-선 회절분석을 위한 시료 거치장치 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58158546A (ja) * | 1982-03-16 | 1983-09-20 | Nippon Steel Corp | 微粉状試料を用いる螢光x線分析方法 |
JPS6023719U (ja) * | 1983-07-23 | 1985-02-18 | 日本精機株式会社 | 通気孔を有する車輛用計器 |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP1992078614U patent/JP2551757Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10521081B2 (en) | 2004-08-16 | 2019-12-31 | Microsoft Technology Licensing, Llc | User interface for displaying a gallery of formatting options |
US10635266B2 (en) | 2004-08-16 | 2020-04-28 | Microsoft Technology Licensing, Llc | User interface for displaying selectable software functionality controls that are relevant to a selected object |
US9513781B2 (en) | 2005-09-12 | 2016-12-06 | Microsoft Technology Licensing, Llc | Expanded search and find user interface |
US10521073B2 (en) | 2007-06-29 | 2019-12-31 | Microsoft Technology Licensing, Llc | Exposing non-authoring features through document status information in an out-space user interface |
US10592073B2 (en) | 2007-06-29 | 2020-03-17 | Microsoft Technology Licensing, Llc | Exposing non-authoring features through document status information in an out-space user interface |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0635958U (ja) | 1994-05-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |