JP2524760Y2 - 蛍光x線分析用の試料のパック構造 - Google Patents

蛍光x線分析用の試料のパック構造

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JP2524760Y2
JP2524760Y2 JP8462792U JP8462792U JP2524760Y2 JP 2524760 Y2 JP2524760 Y2 JP 2524760Y2 JP 8462792 U JP8462792 U JP 8462792U JP 8462792 U JP8462792 U JP 8462792U JP 2524760 Y2 JP2524760 Y2 JP 2524760Y2
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ray
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正道 森
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理学電機工業株式会社
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  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、吸湿性のある薬品や
触媒のような試料の分析に適した蛍光X線分析用の試料
のパック構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析装置は、試料に一次X線の
ような放射線を照射して、試料から発生した蛍光X線を
測定することにより、試料の元素分析を行う装置であ
る。この分析装置によって、吸湿性を有する試料を分析
する場合には、加圧成形した試料を、樹脂フィルムによ
り真空状態にパックした後、試料を分析装置内に搬入す
る。このように、真空パックを施す理由は、試料が空気
中の水分を吸収して、試料の重量が変化することで、そ
の組成が変化するのを防止したり、五酸化リンのように
水分を吸収して液状になるのを防止するためである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ここで、パック用の樹
脂フィルムを腰の強い材料で構成すると、樹脂フィルム
が固形の試料に十分に密着しないから、パック内に空気
が残るので、試料が空気中の水分を吸収して、組成が変
化することにより、分析精度が低下する。一方、パック
用の樹脂フィルムを腰の弱い材料で構成すると、樹脂フ
ィルムに皺ができ、したがって、樹脂フィルムで吸収さ
れる一次X線や蛍光X線の強度にバラツキが生じるか
ら、やはり、分析精度が低下する。特に、アルミニウム
やケイ素などの軽元素の特性X線(蛍光X線)は、樹脂
フィルムにも吸収され易いので、軽元素の成分の分析精
度の低下が著しい。
【0004】この考案は上記従来の問題に鑑みてなされ
たもので、分析精度を向上させることができる蛍光X線
分析用の試料のパック構造を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、試料の分析面に密着する第1のフィル
ムが、非分析面に密着する第2のフィルムよりも腰の強
い材料で構成されている。
【0006】
【作用】この考案によれば、試料の分析面には腰の強い
材料からなる第1のフィルムが密着しているので、分析
面に皺が生じにくい。一方、分析面以外の非分析面には
腰の弱い材料からなる第2のフィルムが密着しているの
で、固形の材料の裏面および側面に第2のフィルムが十
分に密着するから、パック内に空気が残留しにくい。
【0007】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図1〜図3にし
たがって説明する。試料のパック構造の説明に先だっ
て、まず、蛍光X線分析装置の一例について説明する。
図2において、X線管(放射線源)10は、一次X線
(放射線)B1を出射して、試料6に一次X線B1を照
射する。上記試料6に照射された一次X線B1は、試料
6の原子を励起して、その元素固有の蛍光X線B2を発
生させる。試料6からの蛍光X線B2は、視野制限スリ
ット11および第1のソーラスリット12を通過し、分
光結晶13に入射角θで入射し、ブラッグの式を満足す
る所定の波長の蛍光X線B2のみが、入射角θと同一の
回折角θで回折される。回折された蛍光X線B2は、第
2のソーラスリット14を通過した後、X線検出器15
に入射して検出される。この検出値に基づいて試料6の
元素分析がなされる。
【0008】つぎに、試料のパック構造について説明す
る。図1において、試料6は、吸湿性を有する薬品や触
媒が厚い円板形の錠剤のような形状に加圧成形されてな
るものである。この試料6は、以下に説明するような試
料ホルダ1により真空パックされている。なお、この明
細書において、「真空パック」とは、パック内を真空に
することではなく、試料6の表面にフィルムを密着させ
て、試料6ができるだけ空気に触れないようにすること
をいう。
【0009】試料ホルダ1は、ほぼ円筒状の外側リング
2、中間リング3および内側リング4と、樹脂製の第1
および第2のフィルム7,8を備えている。中間リング
3の外周には、外側リング2が嵌合しており、この中間
リング3と外側リング2との間で第1のフィルム7が挟
持されて、第1のフィルム7が試料6の分析面6aを覆
っている。一方、上記中間リング3の内周には、内側リ
ング4が嵌合しており、この中間リング3と内側リング
4との間で第2のフィルム8が挟持されて、第2のフィ
ルム8が試料6の非分析面6b、つまり、分析面6a以
外の裏面と外周面とを覆っている。上記外側リング2と
中間リング3には、小さな貫通孔2a,3aが形成され
ており、これらの貫通孔2a,3aに注射針(図示せ
ず)を挿入して、両フィルム7,8間の空気を吸引する
ことで、上記両フィルム7,8を試料6に密着させて、
試料6が両フィルム7,8内に閉封されている。
【0010】上記第1のフィルム7は、第2のフィルム
8よりも腰の強い材料で構成されている。第1のフィル
ム7は、たとえば、ポリプロピレンやポリエステルで構
成されており、その膜厚は、たとえば6〜25μm程度
のものを用いることができ、一般に6μmを使用する。
一方、第2のフィルム8は、たとえば、ポリ塩化ビニリ
レンに柔軟剤(脂肪酸誘導体)および安定剤(エポキシ
化植物油)を添加したものやパラフィンで構成されてお
り、その膜厚は、たとえば数μm〜数十μm程度のもの
を用いる。なお、この明細書において、「腰の強さ」と
は、皺の生じにくさの度合いをいう。
【0011】つぎに、試料6を真空パックする手順につ
いて簡単に説明する。まず、図3(a)のように、外側
リング2と中間リング3との間で第1のフィルム7を挟
んで、第1のフィルム7を張設する。ついで、図3
(b)のように、第1のフィルム7の上に試料6を置
く。つづいて、中間リング3と内側リング4との間で第
2のフィルム8を挟むとともに、試料6の大きさに合せ
て第2のフィルム8に膨らみを持たせる。その後、貫通
孔2a,3aから注射針を挿入して、図1のように、パ
ック内の空気を吸引する。この吸引により、腰の弱い第
2のフィルム8は、皺が寄った状態で、試料6の非分析
面6bに沿って密着する。これにより、試料6が真空パ
ックされる。なお、吸引後、必要に応じて貫通孔2aの
開口をテープで閉塞する。
【0012】上記構成においては、試料6の分析面6a
には腰の強い材料からなる第1のフィルム7が密着して
いるので、分析面6aに沿った第1のフィルム7に皺が
生じにくい。したがって、第1のフィルム7が平滑にな
るから、第1のフィルム7による一次X線B1や蛍光X
線B2の吸収率が所定の値になるので、分析精度が向上
する。
【0013】その一方で、試料6の非分析面6bには、
腰の弱い材料からなる第2のフィルム8が密着している
ので、角6cを有する固形の試料6の非分析面6bつま
り裏面および側面に第2のフィルム8が十分に密着す
る。したがって、パック内に空気が残りにくいから、吸
湿性を有する試料6の組成などが変化しないので、やは
り、分析精度が向上する。
【0014】なお、この考案では、厚さ若しくは材質の
双方またはいずれか一方を互いに異ならせて、第1のフ
ィルム7を第2のフィルム8よりも腰の強い材料で構成
すればよい。
【0015】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、比較的腰の強い第1のフィルムを試料の分析面に密
着させ、一方、比較的腰の弱い第2のフィルムを試料の
非分析面に密着させたので、腰の弱い第2のフィルムが
試料の角に沿って折れ曲がるから、パック内の空気を十
分に除去し得るとともに、分析面に沿った第1のフィル
ムに皺が生じにくい。したがって、吸湿性を有する材料
の組成が変化しにくく、かつ、第1のフィルムによる蛍
光X線の吸収率が所定値になるから、分析精度が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す試料ホルダの断面図
である。
【図2】一般的な蛍光X線分析装置の概略構成図であ
る。
【図3】パックの手順を示す工程図である。
【符号の説明】
6…試料、6a…分析面、6b…非分析面、7…第1の
フィルム、8…第2のフィルム、B1…一次X線、B2
…蛍光X線。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に放射線を照射して試料から発生し
    た蛍光X線に基づいて試料の分析を行う蛍光X線分析用
    の試料のパック構造であって、 上記試料における上記放射線を照射する分析面を覆う第
    1のフィルムと非分析面を覆う第2のフィルムとを上記
    試料に密着させて上記両フィルム内に試料を閉封すると
    ともに、上記第1のフィルムを上記第2のフィルムより
    も腰の強い材料で構成した蛍光X線分析用の試料のパッ
    ク構造。
JP8462792U 1992-11-12 1992-11-12 蛍光x線分析用の試料のパック構造 Expired - Lifetime JP2524760Y2 (ja)

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JPH0643547U JPH0643547U (ja) 1994-06-10
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