JP2550485B2 - 液晶配向膜用材料 - Google Patents

液晶配向膜用材料

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JP2550485B2
JP2550485B2 JP6698188A JP6698188A JP2550485B2 JP 2550485 B2 JP2550485 B2 JP 2550485B2 JP 6698188 A JP6698188 A JP 6698188A JP 6698188 A JP6698188 A JP 6698188A JP 2550485 B2 JP2550485 B2 JP 2550485B2
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泰明 横山
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特定のポリアミド誘導体および/またはポ
リイミドを含有する液晶配向膜用材料に関する。
〔従来の技術〕
従来、二枚のガラス基板の間に、正の誘電異方性を有
するネマチック液晶化合物を入れ、液晶分子の長軸方向
が二枚のガラス基板の間で90゜ねじれたTN(ツイストネ
マチック)型液晶表示素子が知られている。このTN型液
晶表示素子は、電場により液晶化合物の初期配向を制御
し、そのとき生じる光学的性質の変化を利用するため
に、液晶化合物の配向が重要となる。
そして、液晶化合物の配向性を制御する液晶配向膜と
して、ポリイミド膜、特にラビングされたポリイミド膜
が、液晶分子とのチルト角が小さく、コントラスト比の
高い映像が表示できることなどの理由により用いられて
きた。
従来のポリイミドからなる液晶配向膜は、ポリイミド
が有機溶媒不溶性のために、例えば芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られる
ポリアミド酸の溶液を、適当な濃度で基板に塗布したの
ち、300〜350℃またはそれ以上の温度で加熱し、イミド
化することによって得られていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、従来のポリイミドからなる液晶配向膜は、前
述のように基板にポリアミド酸溶液を塗布したのち、30
0〜350℃、またはそれ以上の温度で加熱するため、高温
に耐えることのできない材料、例えばプラスチック基板
を用いた液晶表示素子には利用できない。
また、従来のポリイミドからなる液晶配向膜は着色し
ており、表示背景が不鮮明であるという問題点を有して
いる。
さらに、従来のポリイミドの原料であるポリアミド酸
は、保存中に不溶分が析出したり、粘度の変化が生じる
など、保存安定性が悪いために、一定の性能を有する液
晶配向膜を得ることが困難であるという問題があった。
本発明は、かかる従来の技術的課題を背景になされた
もので、保存安定性に優れ、高温でのイミド化が不要
で、耐熱性および透明性に優れた液晶配向膜用材料を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、下記一般式(I)で表される繰り返し構造
単位を有するポリアミド誘導体(以下「(I)ポリアミ
ド」という)および/または下記一般式(II)で表され
る繰り返し構造単位を有するポリイミド(以下「(II)
ポリイミド」という)を含有する液晶配向膜用材料を提
供するものである。
(式中、R1は2価の有機基、R2およびR3は同一または異
なり、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表
す。) 本発明に用いる(I)ポリアミドは、ビシクロ〔2,2,
1〕ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸(以下「BHTC
A」という)類とジアミンとを有機溶媒中で反応させる
ことにより得られる。
ここで、BHTCA類とは、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ
ン−2,3,5,6−テトラカルボン酸一無水物、ビシクロ
〔2,2,1〕ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水
物、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸モノアルキルエステル、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプ
タン−2,3,5,6−テトラカルボン酸ジアルキルエステ
ル、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸トリアルキルエステル、およびビシクロ〔2,2,
1〕ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸テトラアルキ
ルエステルを表すものである。
なお、前記アルキルエステルとしては、例えばメチル
エステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステ
ル、n−ペンチルエステルなどが挙げられる。
また、本発明において、前記BHTCA類以外のテトラカ
ルボン酸類、例えばブタンテトラカルボン酸類、1,2,3,
4−シクロブタンテトラカルボン酸類、1,2,3,4−シロペ
ンタンテトラカルボン酸類、2,3,5−トリカルボキシシ
クロペンチル酢酸類、3,5,6−トリカルボキシ−ノルボ
ルナン−2−酢酸類、5−(2,5−ジオキソテトラヒド
ロフリル)−3−メチル−シクロヘキセンジカルボン酸
類、ビシクロ〔2,2,2〕−オクト−7−エン−テトラカ
ルボン酸類、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸類、3,
3′,4,4′−パーフルオロイソプロピリデンテトラカル
ボン酸類などの脂肪族または脂環族テトラカルボン酸、
4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニ
ルスルフィド類、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン類、4,4′−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン類、3,3′,
4,4′−パーフルオロイソプロピリデンテトラカルボン
酸類、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸類、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイ
ド類、p−フェニレン−ビス−(トリフェニルフタル
酸)類、m−フェニレン−ビス−(トリフェニルフタル
酸)類、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4′−ジフ
ェニルエーテル類、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,
4′−ジフェニルメタン類、ピロメリット酸類、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸類、3,3′,4,
4′−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸類、1,4,5,8
−ナフタレンテトラカルボン酸類、2,3,6,7−ナフタレ
ンテトラカルボン酸類、3,3′,4,4′−ビフェニルエー
テルテトラカルボン酸類、3,3′,4,4′−ジメチルジフ
ェニルシランテトラカルボン酸類、3,3′,4,4′−テト
ラフェニルシランテトラカルボン酸類などの芳香族テト
ラカルボン酸類を併用することができる。
これらの脂肪族、脂環族または芳香族テトラカルボン
酸類の混合割合は、前記BHTCA類との合計量に対して、
通常、50モル%以下、好ましくは40モル%以下である。
なお、前記テトラカルボン酸類とは、テトラカルボン
酸、テトラカルボン酸一無水物、テトラカルボ酸二無水
物、テトラカルボン酸モノアルキルエステル、テトラカ
ルボン酸ジアルキルエステル、テトラカルボン酸トリア
ルキルエステルおよびテトラカルボン酸テトラアルキル
エステルを表すものである。
また、前記BHTCA類と反応させるジアミンとしては、
パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4,
4′−ジアミノフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエタン、ベンチジン、4,4′−ジアミノジフェニル
スルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフ
タレン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニ
ル、3,4′−ジアミノベンズアニリド、3,4′−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルホン、1,4−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10
−ヒドロ−アントラセン、9,9−ビス(4−アミノフェ
ニル)フルオレン、4,4′−メチレン−ビス(2−クロ
ロアニリン)、2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジ
アミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4−ジアミノ−
5,5′−ジメトキシビフェニル、3,3′−ジメトキシ−4,
4′−ジアミノビフェニルなどの芳香族ジアミン;1,1′
−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、
テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オク
タメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4′−
ジメチルヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシク
ロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシク
ロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メ
タノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ〔6,
2,1,02.7〕−ウンデシレンジメチルジアミンなどの脂肪
族または脂環族ジアミン;および (式中、R4は炭化水素1〜12のメチル基、エチル基、プ
ロピル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などの脂
環族基、またはフェニル基などの芳香族基、mは1〜3
の整数、nは1〜20の整数を示す)などで示されるジア
ミノオルガノシロキサンを挙げることができる。
これらのBHTCA類およびジアミンは、それぞれ1種単
独でも、2種以上を組み合わせても使用することができ
る。
なお、ジアミンの使用割合は、テトラカルボン酸類1
モルに対して、通常、0.5〜2.0モル、好ましくは0.8〜
1.3モルである。
この(I)ポリアミドを得る際に用いることのできる
有機溶媒としては、該ポリアミドを溶解させるものであ
れば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、
テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドな
どの非プロトン系極性溶媒、m−クレゾール、キシレノ
ール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノ
ール系溶媒を挙げることができる。
この有機溶媒の使用量は、特に制限されるものではな
いが、固形分濃度が、通常、0.1〜30重量%、好ましく
は0.5〜20重量%となる量である。
(I)ポリアミドを合成する際の反応温度は、例えば
テトラカルボン酸類がテトラカルボン酸ならびにテトラ
カルボン酸のモノアルキルエステル、ジアルキルエステ
ル、トリアルキルエステル、テトラアルキルエステルお
よび一無水物である場合には、通常、50〜250℃、好ま
しくは70〜230℃である。
また、テトラカルボン酸類がテトラカルボン酸二無水
物である場合には、通常、0〜100℃で反応を行う。
本発明に用いる(II)ポリイミドは、前記(I)ポリ
アミドを無触媒または下記反応触媒を用いて有機溶媒中
で、通常、50〜300℃、好ましくは80〜160℃で加熱する
ことにより、脱水閉環させて合成する。
合成の際の反応触媒として、塩基性化合物、例えばト
リエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジンなどの
有機アミン化合物;脱水剤、例えば無水酢酸、無水プロ
ピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などを用いることもで
きる。
ここにおける有機溶媒としては、(I)ポリアミドの
合成に用いる溶媒と同様の有機溶媒を挙げることができ
る。
本発明に用いる(II)ポリイミドは、前記(I)ポリ
アミドの脱水閉環によって合成されるが、(I)ポリア
ミドの一部が脱水閉環されたポリアミドユニットおよび
ポリイミドユニットが共存するポリイミド、すなわち脱
水閉環反応が部分的に行われたポリ(アミド−イミド)
であってもよい。
さらに、本発明に用いる(II)ポリイミドは、前述の
(I)ポリアミドから合成されるポリイミドのほかに、
前記テトラカルボン酸類とジイソシアネートとを有機溶
媒中で反応させることにより得られるポリイミドも含ま
れる。
ここで、ジイソシアネートとしては、例えば2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルスルホンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルスルフィドジイソシアネート、1,5−
ナフタレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソ
シアネート、トリジンイソシアネート、4,4′−ビフェ
ニルジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネー
ト、m−キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイ
ソシアネート;イソホロンジイソシアネート、1,3−ビ
ス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビ
ス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、4,4′−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、4,4′−ジ
シクロヘキシルエーテルジイソシアネートなどの脂環族
ジイソシアネート;ブタンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートを
挙げることができる。
これらのジイソシアネートは、単独であるいは混合し
て用いることができる。
ジイソシアネートの使用割合は、テトラカルボン酸類
1モルに対して、通常、0.5〜2.0モル、好ましくは0.8
〜1.3モルである。
また、有機溶媒としては、(I)ポリアミドの合成に
用いる溶媒と同様の有機溶媒を挙げることができる。
このテトラカルボン酸類とジイソシアネートとの反応
条件は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応
と同様である。
以上の(I)ポリアミド、または(II)ポリイミドの
固有粘度〔ηinh=(lnηreL)/c、c=0.5g/dl、30
℃、N−メチル−2−ピロリドンド中〕は、通常、0.05
〜10dl/g、好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明に用いる(I)ポリアミドおよび(II)ポリイ
ミドは、有機溶媒に溶けやすく、かつ溶液状態でも非常
に安定で、長期の保存に対しても白濁したり、粘度が変
化する現象がみられない。
本発明の液晶配向膜用材料は、、通常、(I)ポリア
ミドおよび/または(II)ポリイミドを有機溶媒に溶解
し、固形分濃度0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量
%の溶液として調製する。
ここにおける有機溶媒としては、(I)ポリアミドの
合成に用いる溶媒と同様の有機溶媒を挙げることができ
る。
また、この場合の有機溶媒には、そのほか一般的有機
溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エー
テル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、例えばメ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチ
レングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジ
エチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、
エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコー
ル−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−
プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレ
ングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジク
ロルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,4−ジクロルブタ
ン、トリクロルエタン、クロルベンゼン、o−ジクロル
エンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどを、(I)ポリアミドおよび
(II)ポリイミドを析出させない程度に混合することが
できる。
本発明の材料を用いて得られる液晶表示素子は、例え
ば第1図に示すように次の方法によって製造することが
できる。
まず、基板1上の透明導電膜2を設け、この基板1の
透明導電膜2側に、前記溶液をロールコーター法、スピ
ンナー法、印刷法などで塗布し、塗膜を形成させ、この
塗膜を80〜250℃、好ましくは100〜200℃の温度で、5
〜180分間、好ましくは30〜60分間、加熱することによ
り、液晶配向膜3を形成させる。
この塗膜(液晶配向膜3)の乾燥膜厚は、通常、0.01
〜1μm、好ましくは0.01〜0.5μmである。
なお、前記液晶表示素子においては、必要に応じて基
板1および透明導電膜2と液晶配向膜3との接着性をさ
らに良好にするために、基板1および透明導電膜2上
に、あらかじめシランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤などを塗布することもできる。
このシランカップリング剤の具体例としては、3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル
トリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノ−プロピルトリメト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ−
プロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノ−プロピルメチルジメトキシシラン、
3−ウレイド−プロピルトリメトキシシラン、3−ウレ
イド−プロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカル
ボニル−3−アミノ−プロピルトリメトキシシラン、N
−エトキシカルボニル−3−アミノ−プロピルトリエト
キシシラン、N−トリメトキシシリルプロピル−トリエ
チレントリアミン、N−トリエトキシシリルプロピル−
トリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,
4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−
ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,
6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミ
ノ−プロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−
アミノ−プロピルトリエトキシシラン、N−フェノール
−3−アミノ−プロピルトリメトキシシラン、N−フェ
ノール−3−アミノ−プロピルトリエトキシシラン、N
−ビス(オキシエチレン)−3−アミノ−プロピルトリ
メトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−ア
ミノ−プロピルトリエトキシシランなどを挙げることが
できる。
また、チタンカップリング剤としては、例えばイソプ
ロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピル
トリラウリルチタネート、イソプロピルトリミリスチル
チタネート、イソプロピルジメタクリロイルイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリ(ドデシルベンゼ
ンスルフォニル)チタネート、イソプロピルイソステア
ロイルジアクリロイルチタネート、イソプロピルトリ
(ジイソオクチルフォスファト)チタネート、イソプロ
ピルトリメタクリロイルチタネート、イソプロピルトリ
(ジオクチルピロフォスファト)チタネート、イソプロ
ピルトリアクロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジ
オクチルフォスファト)チタネート、ブチルトリイソス
テアロイルチタネート、エチルイソステアロイルチタネ
ートなどのモノアルキルチタネート;ビス(トリエタノ
ールアミン)ジイソプロピルチタトネート、ビス(トリ
エタノールアミン)ジブチルチタネート、ビス(トリエ
タノールアミン)ジエチルチタネート、ビス(トリエタ
ノールアミン)ジメチルチタネート、ジイソプロピルジ
ラウリルチタネート、ジイソプロピルラウリルミリスチ
ルチタネート、イジソプロピルジステアロイルチタネー
ト、ジイソプロピルステアロイルメタクリロイルチタネ
ート、ジイソプロピルジアクリロイルチタネート、ジイ
ソプロピルジドデシルベンゼンスルフォニルチタネー
ト、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベン
ゾイルチタネート、トリイソプロピルアクリロイルチタ
ネート、トリエチルメタクリロイルチタネート、トリイ
ソプロピルミリスチルチタネート、トリブチルドデシル
ベンゼンスルフォニルチタネート、トリイソプロピルス
テアロイルチタネート、トリイソプロピルイソステアロ
イルチタネートなどのジまたはトリアルキルチタネート
を挙げることができる。
前記シランカップリング剤またはチタンカップリング
剤は、前記液晶配向膜用材料にに混合して使用すること
もできる。
また、本発明の材料を用いて得られる液晶表示素子に
用いられる基板1としては、フロートガラス、ソーダガ
ラスや可撓性のポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、さら
にはポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、その他
のプラスチックフィルムなどからなる透明基板を用いる
ことができ、透明導電膜2としては、SnO2からなるNESA
膜、In2O3−SnO2からなるITO膜を用いることができ、こ
れらの電極のパターニングには、フォト・エッチング法
や、あらかじめマスクを用いる方法が用いられる。
かくして得られた液晶配向膜3は、ナイロンなどの合
成繊維からなる布を巻きつけたロールでラビングを行
い、液晶配向処理が施され、液晶4が封入される。
ここで、液晶4の封入は、前述の処理をされた一対の
基板1の間の周辺部をシール剤5でシールし、充填口を
封止剤で封止して液晶セルとし、その両面に直交または
逆平行に偏光板6を圧着することにより液晶表示素子と
する。
前記シール剤5としては、例えば硬化剤、およびスペ
ーサーとしての酸化アルミニウム球を含有したエポキシ
樹脂などを用いることができる。
また、液晶表示素子に用いる液晶4としては、正の誘
電異方性を持つ液晶であれば特に限定されないが、ネマ
チック型液晶を形成させるものが好ましく、例えばシッ
フベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、
フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ター
フェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピ
リミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン
系液晶、キュバン系液晶などを挙げることができる。こ
れらの液晶は、通常、混合物として使用されるが、単独
で使用してもよい。
さらに、これらの液晶に対して、コレスチルクロリ
ド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネー
トなどのコレステリック液晶や商品名C−15、CB−15
(ブリティッシュドラックハウス社製)として販売され
ているようなカイラル剤などを添加して使用することも
できる。
また、p−デシロキシベンジリデン−p′−アミノ−
2−メチルブチルシンナメート(DOBAMBC)などの強誘
電性液晶も使用することができる。
また、封止剤としては、有機系封止剤と無機系封止剤
とがあり、臆に有機系封止剤が低温で操作できるので好
ましい。
液晶セルの外側に使用される偏光板6としては、ポリ
ビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収さ
せたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟
んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板などを挙
げることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を挙げ本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に制限されるものではな
い。
実施例1 ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボ
ン酸二無水物(BHTCA・AH)47.2g(0.2モル)と4,4′−
ジアミノジフェニルエーテル40g(0.2モル)を、N−メ
チル−2−ピロリドン(NMP)786gに溶解させ、撹拌し
ながら60℃で4時間、さらに160℃で4時間反応させ、
固有粘度〔ηinh(0.5g/dl、30℃、NMP中)〕が、0.86d
l/gのポリイミドを得た。
このようにして得られたポリイミドの2.5重量%NMP溶
液を調製し、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ
過し、不溶分を除去した。
このポリイミド溶液を、ITO膜からなる透明電極付き
ガラス基板上の透明電極面に、スピンナーを用い回転数
3,000rpmで3分間塗布し、200℃で30分間乾燥した。
得られた塗膜は透明性に優れており、0.1μm膜厚の
可視光線での透過率を調べたところ、99%以上の透過率
を示した。
次いで、この塗膜を、ナイロン製の布を巻きつけたロ
ールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数
500rpm、ステージ移動速度1cm/秒でラビング処理を行っ
た。
次いで、基板上にエポキシ樹脂に硬化剤として酸無水
物、およびスペーサーとして10μmの酸化アルミニウム
球を混合したシール剤をスクリーン印刷したのち、上下
基板をラビング方向が逆平行になるように圧着した。
次に、液晶注入口よりシアノ基を有するフェニルシク
ロヘキサン系液晶を注入したのち、注入口を封止し、得
られた素子の外側の両面に偏光板を、偏光板の偏光方向
がそれぞれの基板に塗布した液晶配向膜のラビング方向
と一致するように貼り合わせ、液晶表示素子を作製し
た。
得られた液晶表示素子の液晶配向状態を調べたが、良
好な配向状態を示していた。
また、80℃、200時間の高温環境試験を行ったが、液
晶表示素子の表示特性に変化は見られなかった。
実施例2 実施例1で用いたポリイミド溶液を基板に塗布する前
に、基板を10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザ
デカンで処理する以外は、実施例1と同様にして液晶表
示素子を得た。
得られた液晶表示素子の液晶配向状態を調べたが、良
好な配向状態を示していた。
また、80℃、200時間の高温環境試験を行ったが、液
晶表示素子の表示特性に変化は見られなかった。
実施例3 BHTCA・AH47.2g(0.2モル)と4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン39.7g(0.2モル)を、NMP782gに溶解させ、
実施例1と同様にして反応させ、固有粘度〔ηinh(0.5
g/dl、30℃、NMP中)〕が1.26dl/gのポリイミドを得
た。
このポリイミドを用い、実施例1と同様にして液晶表
示素子を得た。
得られた液晶表示素子の液晶配向状態を調べたが、良
好な配向状態を示していた。また、80℃、200時間の高
温環境試験を行ったが、液晶表示素子の表示特性に変化
は見られなかった。
実施例4 BHTCA・AH47.2g(0.2モル)と2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル)〕プロパン82.1g(0.2モ
ル)を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)1,164gに溶
解させ、実施例1と同様にして反応させ、固有粘度〔η
inh(0.5g/dl、30℃、DMA中)〕が1.59dl/gのポリイミ
ドを得た。
このポリイミドの2.5重量%DMA溶液を用い、実施例1
と同様にして液晶表示素子を得た。
得られた液晶表示素子の液晶配向状態を調べたが、良
好な配向状態を示していた。また、80℃、200時間の高
温環境試験を行ったが、液晶表示素子の表示特性に変化
は見られなかった。
実施例5 BHTCA・AH47.2g(0.2モル)と4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル40g(0.2モル)を、NMP786gに溶解させ、6
0℃で4時間反応させ、固有粘度〔ηinh(0.5g/dl、30
℃、NMP中)〕が0.89dl/gのポリアミド酸を得た。
このポリアミド酸の2.5重量%NMP溶液を用い、実施例
1と同様にして液晶表示素子を得た。
得らた液晶表示素子の液晶配向状態を調べたが、良好
な配向状態を示していた。
また、80℃、200時間の高温環境試験を行ったが、液
晶表示素子の表示特性に変化は見られなかった。
〔発明の効果〕
本発明の液晶配向膜用材料を、基板および/または透
明導電膜のパターン上塗布にし、加熱することにより、
液晶配向能はもちろんのこと、耐熱性および透明性にも
優れた液晶配向膜を形成させることができる。また、本
発明の材料を用いて得られる液晶配向膜は、高温で長時
間の熱硬化を要しないので、液晶表示素子の製造が容易
であり、従来のガラス基板以外にも、プラスチック基板
などの耐熱性の低い基板からなる液晶表示素子とするこ
とも可能である。
本発明の材料を用いて得られる液晶表示素子は、優れ
た配向性と、信頼性を有し、直線偏光板、円偏光板など
の偏光板を組み合わせることにより、種々の装置に有効
に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数
表示板、ワードプロセッサー、パーソナルコンピュータ
ー、液晶テレビなどの表示装置に用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、液晶表示素子の断面図である。 1;基板、2;透明導電膜 3;液晶配向膜、4;液晶 5;シール剤、6;偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 幸宏 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−110531(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表される繰り返し構造
    単位を有するポリアミド誘導対および/または下記一般
    式(II)で表される繰り返し構造単位を有するポリイミ
    ドを含有する液晶配向膜用材料。 (式中、R1は2価の有機基、R2およびR3は同一または異
    なり、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表
    す。)
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