JP4569221B2 - テトラカルボン酸二無水物、それを原料とする重合体、これらを用いたワニス、配向膜および液晶表示素子 - Google Patents

テトラカルボン酸二無水物、それを原料とする重合体、これらを用いたワニス、配向膜および液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明は、新規なテトラカルボン酸二無水物、それを原料とする重合体、この重合体および溶媒を含有するワニス(varnish)、該ワニスから形成される配向膜、ならびに該配向膜を有する液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は画面の大型化やカラー化の要求、コントラストや発色等表示品位における向上の要求、さらに応答時間短縮の要求に応えるために、ツイステッド・ネマティック(Twisted Nematic:TN)から、スーパー・ツイステッド・ネマティック(Super Twisted Nematic:STN)へ、さらに画素一つ一つに薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を取り付けたTFT型表示素子へと発展を遂げた。近年ではそのTFT型表示素子の視野角をさらに拡大するため、または動画表示を目的として応答を高速化するため、イン・プレーン・スイッチング(In-Plain Switching:IPS)方式、垂直配向(Vertical Alignment:VA)方式が開発され、さらに動画対応可能な応答速度を有する光学補償ベンド(Optically Compensated Bend:OCB)方式が開発されている。
配向膜は、液晶表示素子において液晶分子を一定方向に配向させること、基板平面に対する所望の傾き角(プレチルト角)を液晶分子に付与すること、の2つの役割を果たしている。配向膜には、分子配向の経時的な、化学的な、および熱的な劣化を最小限に抑えるため、ガラス転移点が高く耐薬品性や耐熱性に優れたポリイミド薄膜が主に使用されている。配向膜は、通常ポリアミック酸またはポリイミドの溶液をスピンナー法や印刷法等により電極付ガラス基板に塗布し、その基板を加熱してポリアミック酸を脱水閉環するか、または溶媒を蒸発させることによってポリイミドの薄膜を得て、さらにラビング等の配向処理を行う工程を経て得られる。
このような配向膜には、液晶表示素子に必要とされる下記のような特性が要求される。
(1)液晶分子に適切なプレチルト角を付与すること。しかも、該プレチルト角が、ラビング時の押込み強度や、加熱時の温度条件による影響を受けにくいこと。
(2)液晶分子の配向の欠陥が発生しないこと。
(3)液晶表示素子に適切な電圧保持率(Voltage Holding Ratio:VHR)を与えること。
(4)液晶表示素子に任意の画像を長時間表示させた後、別の画像に変えた時に前の画像が残像として残る「焼き付き」と呼ばれる現象が起きにくいこと。
特にTFT型、IPS型またはVA型の表示素子に用いられる高品質な配向膜には、高い電圧保持率を有し、しかも焼き付き現象を起こしにくいことが要求されている。
配向膜用ポリイミドの原料は酸無水物とジアミンである。酸無水物として、式(4)で表される化合物(以下、PMDAと略称することがある。)が一般的に知られている。また式(5)で表される化合物(以下、BHTACと略称することがある。)が特許文献1に記載されている。
Figure 0004569221
しかしながら、PMDAを原料として得られた、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミドイミドまたはこれらの混合物を含有するワニスから形成された配向膜を有する液晶表示素子は、電圧保持率が低下しやすく、また焼き付き現象も起こり易い。BHTACを原料として得られた、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミドイミドまたはこれらの混合物を含有するワニスから形成された配向膜を有する液晶表示素子は、電圧保持率が低く、焼き付き現象も起こり易い。また、ラビング時の押込み強度や加熱の温度条件によってプレチルト角が変化する。
特許第2550485号
本発明は、配向膜に要求される前記の特性(1)〜(4)を満足する液晶表示素子用の配向膜を得ることができ、しかも容易に合成できる新規なテトラカルボン酸二無水物を提供することであり、さらには、該酸二無水物を原料の一つとして得られる、重合体を含有するワニス、該ワニスから形成された配向膜、該配向膜を有する液晶表示素子を提供することである。
本発明者は、鋭意研究開発を進めた結果、本発明のテトラカルボン酸二無水物を原料として得られる重合体を含有するワニスを用いるとき、これから形成された配向膜を有する液晶表示素子が、高い電圧保持率を有し、しかも焼き付き現象の原因となる残留DC電圧が低いという電気特性を有することを見出した。また本発明者は、この配向膜がプレチルト角の安定性に優れ、バックライトによる長時間照射を受けても素子性能を損なうことなく、優れた光安定性を有すること、さらに本発明のテトラカルボン酸二無水物が特別な反応装置を必要とせず、容易に合成できることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
本発明は、下記の構成からなる。
[1] 式(101)または式(102)で表されるテトラカルボン酸二無水物。
Figure 0004569221
式(101)および式(102)において、R101およびR102はそれぞれ独立して、水素または炭素数1〜50の有機基であり;Cycleは芳香族環または脂肪族環であり、芳香族環または脂肪族環上の任意の水素は炭素数1〜50の1価の有機基またはハロゲンで置き換えられていてもよい。
[2] 式(102)で表されるテトラカルボン酸二無水物が、Cycleが芳香族環または脂肪族環であり、芳香族環または脂肪族環上の任意の水素が炭素数1〜50の1価の有機基、フッ素、塩素、または臭素で置き換えられていてもよい、[1]項に記載のテトラカルボン酸二無水物。
[3] 式(1)、式(2)または式(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物。
Figure 0004569221
式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14はそれぞれ独立して、炭素数1〜50の1価の有機基、水素またはフッ素である。
[4] 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、フェニル、シクロヘキシル、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよいアルキル、これらの基を有する炭素数1〜50の1価の有機基、水素、またはフッ素である[3]項に記載のテトラカルボン酸二無水物。
[5] 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよい炭素数1〜20のアルキル、水素またはフッ素である[3]項に記載のテトラカルボン酸二無水物。
[6] 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよい炭素数1〜6のアルキル、水素またはフッ素である[3]項に記載のテトラカルボン酸二無水物。
[7] 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル、水素またはフッ素である[3]項に記載のテトラカルボン酸二無水物。
[8]式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキルまたは水素である[3]項に記載のテトラカルボン酸二無水物。
[9] [1]〜[8]項のいずれか1項に記載のテトラカルボン酸二無水物をジアミンと反応させて得られる重合体。
[10] [1]〜[8]項のいずれか1項に記載のテトラカルボン酸二無水物およびジカルボン酸もしくはその誘導体をジアミンと反応させて得られる重合体。
[11] [9]項に記載の重合体および[10]項に記載の重合体から選ばれる少なくとも1つの重合体および溶媒を含有するワニス。
[12] [11]項に記載のワニスから形成される配向膜。
[13] [12]項に記載の配向膜を有する液晶表示素子。
本発明のテトラカルボン酸二無水物を原料の一つとして得られる重合体を含有する本発明のワニスから形成された配向膜を有する液晶表示素子は、電圧保持率が高いこと、かつ、焼き付き現象を起こす原因となる残留DC電圧が低いという電気特性を有している。また、本発明のテトラカルボン酸二無水物を用いて得られる配向膜は熱的、経時的に高い安定性を有し、プレチルト角の安定性に優れ、さらにラビング時に物理的なラビング傷が発生にくい。しかも本発明のテトラカルボン酸二無水物は合成方法が簡単で、複雑な装置が不要であり、且つ廉価に得ることが可能である。
第一に、本発明のテトラカルボン酸二無水物について説明する。
本発明のテトラカルボン酸二無水物は、式(101)または式(102)で表されるテトラカルボン酸二無水物である。本発明の好ましい態様のテトラカルボン酸二無水物は、式(1)、式(2)または式(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物である。これらの酸二無水物由来の構成単位を有する重合体を含有するワニスから形成される配向膜を用いると、前述の特性(1)〜(4)を満足する液晶表示素子を得ることができる。式(101)、式(102)、式(1)、式(2)、式(3)で表わされる化合物をそれぞれ化合物(101)、化合物(102)、化合物(1)、化合物(2)、化合物(3)と表記することがある。
化合物(101)のR101およびR102は、水素または炭素数1〜50の1価の有機基である。化合物(102)のCycleは、芳香族環または脂肪族環であり、芳香族環または脂肪族環上の任意の水素は炭素数1〜50の1価の有機基またはハロゲンで置き換えられていてもよい。R101およびR102は同一であっても、異なってもよい。Cycleは芳香族環または脂肪族環であり、芳香族環または脂肪族環上の任意の水素が炭素数1〜50の1価の有機基、フッ素、塩素、または臭素で置き換えられていてもよい環であることが好ましい。化合物(101)および化合物(102)における炭素数1〜50の1価の有機基は、化合物(1)、化合物(2)および化合物(3)における炭素数1〜50の1価の有機基と重複するので、前者の有機基の説明は化合物(1)、化合物(2)および化合物(3)の説明において詳細に述べる。
化合物(1)、化合物(2)および化合物(3)のR〜R14は、炭素数1〜50の1価の有機基、水素またはフッ素である。R〜R14は同一であっても、異なってもよい。R〜R14は、フェニル、シクロヘキシル、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよい炭素数1〜50のアルキル、これらの基を有する炭素数1〜50の1価の有機基、水素またはフッ素であることが好ましく、フェニル、シクロヘキシル、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよい炭素数1〜20のアルキル、水素またはフッ素であることがより好ましく、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよい炭素数1〜6のアルキル、水素またはフッ素であることが更に好ましく、炭素数1〜6のアルキル、水素またはフッ素であることがより一層好ましく、炭素数1〜3のアルキルまたは水素であることが特に好ましい。これらの説明において、水素またはフッ素以外の基が炭素数1〜50の1価の有機基の説明に相当する。この炭素数1〜50の1価の有機基の説明は、化合物(101)および化合物(102)における炭素数1〜50の1価の有機基にも適用する。
「任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよいアルキル」の句の意味を一例で示す。C−において任意のメチレン(−CH−)を酸素(−O−)もしくは硫黄(−S−)で置き換えた基の一部は、CO−、CH−O−(CH−、CH−O−CH−O−、CH−O−CH−S−、CH−S−(CH−、およびCH−S−CH−O−である。このように用語「任意の」は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH−O−CH−O−の方が好ましい。
炭素数1〜50のアルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、イコシル、トリアコンチル、テトラコンチル、ペンタコンチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、イソへキシル、1−エチルペンチル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチル、4−エチルペンチル、および2,4−ジメチルヘキシルである。炭素数1〜50の置換アルキルの例は、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メトキシペンチル、メトキシヘキシル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、エトキシブチル、エトキシペンチル、エトキシへキシル、ヘキシルオキシメチル、ヘキシルオキシエチル、ヘキシルオキシプロピル、ヘキシルオキシブチル、およびヘキシルオキシペンチルである。
配向膜に要求される特性をさらに効果的に発現させるため、薄膜化したときの表面エネルギーの値が異なるワニスを2種類以上混合する方法(ポリマーブレンド)がしばしば行われている。たとえば、特開平8−43831号公報は、2成分以上の重合体混合液すなわちワニスから樹脂塗膜を形成した場合、表面張力の小さい成分が自発的に膜表面に偏析しやすい特性を利用している。良好な液晶配向特性を有する樹脂塗膜の表面張力を、良好な電気的特性を発現する樹脂塗膜の表面張力よりも2dyne/cm以上小さくすることにより、配向膜表面には良好な液晶配向性を示す樹脂塗膜を形成させ、良好な電気的特性を発現する樹脂成分を主成分とする構造の配向膜を得る方法が該公報に開示されている。
本発明の化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)をこの方法に応用する場合、R〜R14が水素、炭素数1〜20のアルキル、またはフェニル、ビフェニルであるとき、化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)は、表面張力が相対的に小さな成分として特に好適である。R〜R14が炭素数21〜50を有する基であるとき、化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)の表面張力が相対的に大きな成分として特に好適である。
また、化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)と長い側鎖を有するジアミンとを反応させて得られる反応生成物を含有するワニスにおいて、長い側鎖を有するジアミンがもたらす効果を発揮させるためには、化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)におけるR〜R14を水素、フッ素または炭素数1〜6のアルキルとするのが好ましい。合成し易いという点をも考慮した場合、水素、メチル、エチル、またはプロピルとするのが特に好ましい。
本発明の化合物(1)は、以下のような方法で容易に合成できる。
Figure 0004569221
本発明において、化合物(1)の合成方法は上記に限定されるものではない。
本発明の化合物(2)は、以下のような方法で容易に合成できる。
Figure 0004569221
本発明において、化合物(2)の合成方法は上記に限定されるものではない。
本発明の化合物(3)は、以下のような方法で容易に合成できる。
Figure 0004569221
本発明において、化合物(3)の合成方法は上記に限定されるものではない。
式(1)におけるR〜Rの組み合わせを表1に示す。
Rは炭素数1〜50の1価の有機基である。
各パターンとも、Hの代わりにそれぞれ独立してFであってもよい。
Figure 0004569221
式(2)におけるR〜R10の組み合わせを表2に示す。
Rは炭素数1〜50の1価の有機基である。
各パターンとも、Hの代わりにそれぞれ独立してFであってもよい。
Figure 0004569221
式(3)におけるR11〜R14の組み合わせを表3に示す。
Rは炭素数1〜50の1価の有機基である。
各パターンとも、Hの代わりにそれぞれ独立してFであってもよい。
Figure 0004569221
式(1)で表される化合物の好ましい例を列記する。
パターン(1−1)の場合(R〜Rの全てがRでない)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(1−2)の場合(R〜Rのうち、1つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(1−3)の場合(R〜Rのうち、2つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(1−4)の場合(R〜Rのうち、3つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(1−5)の場合(R〜Rの全てがRである)を例示する。
Figure 0004569221
式(2)で表される化合物の好ましい例を列記する。
パターン(2−1)の場合(R〜R10の全てがRでない)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(2−2)の場合(R〜R10のうち、1つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(2−3)の場合(R〜R10のうち、2つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(2−4)の場合(R〜R10のうち、3つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(2−5)の場合(R〜R10のうち、4つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(2−6)の場合(R〜R10のうち、5つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(2−7)の場合(R〜R10のすべてがRである)を例示する。
Figure 0004569221
式(3)で表される化合物の好ましい例を列記する。
パターン(3−1)の場合(R11〜R14の全てがRでない)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(3−2)の場合(R11〜R14のうち、1つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(3−3)の場合(R11〜R14のうち、2つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(3−4)の場合(R11〜R14のうち、3つがRである)を例示する。
Figure 0004569221
パターン(3−5)の場合(R11〜R14の全てがRである)を例示する。
Figure 0004569221
上記のうち、特性に優れ、また合成の容易さの点から1−1−1、1−1−2、1−1−3、1−1−4、1−1−5、1−1−6、1−2−1、1−2−3、1−2−4、1−2−6、1−2−8、1−3−1、1−3−2、1−3−4、1−3−5、1−3−6、1−3−8、1−4−1、1−4−2、1−4−4、1−4−5、1−4−6、1−4−8、1−4−9、1−5−1、1−5−2、1−5−5、1−5−6、1−5−8、1−5−9、2−1−1、2−1−2、2−1−3、2−1−4、2−1−5、2−1−6、2−2−1、2−2−2、2−2−3、2−2−6、2−2−7、2−2−8、2−2−9、2−2−10、2−2−11、2−2−12、2−3−1、2−3−2、2−3−4、2−3−5、2−3−6、2−3−8、2−3−9、2−3−11、2−3−12、2−4−1、2−4−2、2−4−3、2−4−4、2−4−5、2−4−6、2−4−8、2−4−9、2−4−10、2−4−11、2−4−12、2−5−1、2−5−2、2−5−3、2−5−5、2−5−6、2−5−8、2−5−9、2−5−10、2−5−12、2−6−1、2−6−2、2−6−3、2−6−6、2−6−7、2−6−8、2−6−9、2−6−10、2−6−11、2−6−12、2−7−1、2−7−2、2−7−3、2−7−5、2−7−8、2−7−9、2−7−10、2−7−11、3−1−1、3−1−2、3−1−3、3−1−4、3−1−5、3−1−6、3−2−1、3−2−3、3−2−4、3−2−6、3−2−8、3−3−1、3−3−2、3−3−4、3−3−5、3−3−6、3−3−8、3−4−1、3−4−2、3−4−4、3−4−5、3−4−6、3−4−8、3−4−9、3−5−1、3−5−2、3−5−5、3−5−6、3−5−8、および3−5−9がより好ましく、1−1−1、1−1−2、1−1−3、1−1−4、1−1−5、1−1−6、1−2−1、1−2−4、1−2−6、1−2−8、1−3−1、1−3−2、1−3−6、1−3−8、1−4−1、1−4−2、1−4−8、1−4−9、1−5−1、1−5−2、1−5−8、1−5−9、2−1−1、2−1−2、2−1−3、2−1−4、2−1−5、2−1−6、2−2−1、2−2−6、2−2−10、2−2−12、2−3−1、2−3−4、2−3−12、2−4−1、2−4−2、2−4−3、2−4−4、2−4−9、2−4−10、2−4−12、2−5−1、2−5−2、2−5−3、2−5−5、2−5−6、2−5−8、2−5−9、2−5−10、2−5−12、2−6−1、2−6−2、2−6−6、2−6−7、2−6−9、2−6−12、2−7−1、2−7−2、2−7−8、2−7−9、2−7−11、3−1−1、3−1−2、3−1−3、3−1−4、3−1−5、3−1−6、3−2−1、3−2−4、3−2−6、3−2−8、3−3−1、3−3−2、3−3−6、3−3−8、3−4−1、3−4−2、3−4−8、3−4−9、3−5−1、3−5−2、3−5−8、および3−5−9が更に好ましく、1−1−1、1−1−2、1−1−3、1−1−4、1−1−5、1−1−6、1−2−1、1−2−4、1−3−1、1−3−2、1−3−6、1−4−1、1−4−2、1−5−1、1−5−2、2−1−1、2−1−2、2−1−3、2−1−4、2−1−5、2−1−6、2−2−1、2−2−6、2−3−1、2−3−4、2−3−12、2−4−1、2−4−2、2−4−3、2−4−4、2−4−9、2−4−10、2−5−1、2−5−2、2−5−3、2−5−5、2−5−6、2−5−10、2−5−12、2−6−1、2−6−2、2−6−6、2−6−12、2−7−1、2−7−2、2−7−8、2−7−11、3−1−1、3−1−2、3−1−3、3−1−4、3−1−5、3−1−6、3−2−1、3−2−4、3−3−1、3−3−2、3−3−6、3−4−1、3−4−2、3−5−1、および3−5−2がより一層好ましく、1−1−1、1−2−1、1−3−1、1−3−2、1−3−6、1−4−1、1−5−1、2−1−1、2−2−1、2−3−1、2−4−1、2−4−3、2−4−9、2−4−10、2−5−1、2−5−2、2−5−3、2−5−5、2−5−10、2−6−1、2−6−2、2−7−1、2−7−2、3−1−1、3−2−1、3−3−1、3−3−2、3−3−6、3−4−1、および3−5−1が特に好ましい。
第二に、本発明の重合体について説明する。本発明の重合体の好ましい例は、ポリアミック酸、ポリイミドおよびポリアミドイミドである。
ポリアミック酸は、本発明のテトラカルボン酸二無水物として化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)を溶媒中でジアミンと反応させることによって得られる。ポリイミドは、このポリアミック酸の脱水反応等によって得られる。ポリアミドイミドは、本発明のテトラカルボン酸二無水物として化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)、ジアミン、およびトリカルボン酸またはジカルボン酸またはこれらの酸の誘導体とを反応させて得られる。なお、トリカルボン酸またはジカルボン酸の誘導体とは、トリカルボン酸のトリメチルエステル、ジメチルエステル、トリエチルエステル、ジエチルエステル、ジカルボン酸のジメチルエステル、ジエチルエステルなどをいう。反応は通常の公知の反応条件で行えばよい。このとき、本発明のテトラカルボン酸二無水物を単独で使用してもよく、本発明のテトラカルボン酸二無水物を2つ以上組み合わせて使用してもよく、更に本発明のテトラカルボン酸二無水物と公知のテトラカルボン酸二無水物とを組み合わせて使用してもよい。
本発明のテトラカルボン酸二無水物と反応させることのできるジアミンは、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミンおよび芳香族ジアミンである。これらのジアミンの内、好適なジアミンの例を表4〜表6に示す。
Figure 0004569221
Figure 0004569221
Figure 0004569221
上記以外のジアミンの例は、式(5)で表されるシロキサン系のジアミンである。
Figure 0004569221
式(5)において、R15およびR17はそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、R15およびR17は同じ基であっても異なる基であってもよい;R16はメチレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンである;vは1〜6の整数である;wは1〜10の整数である。
これらのジアミンは単独で使用してもよく、2つ以上を組み合わせて使用してもよい。特に好ましいジアミンは、No.4−8、4−9、4−12、4−13、4−14、4−15、4−16、4−18、4−19、4−21、4−27、4−32、4−33、4−34、4−35、4−37、4−42、4−44、4−45、および4−46のジアミンである。さらに、本発明に使用するジアミンは上記化合物以外でもよい。
本発明のテトラカルボン酸二無水物と併用することのできる他のテトラカルボン酸二無水物の例を表7に示す。
Figure 0004569221
これらのテトラカルボン酸二無水物と併用する時、電圧保持率が上昇し、また焼き付きの指標である残留DC電圧が単独使用の時よりも減少する。これらの化合物の中には異性体を含むものがあるが、これらの異性体混合物であってもかまわない。また、これらの化合物を2つ以上併用してもよい。また、本発明のテトラカルボン酸二無水物と併用するテトラカルボン酸二無水物は、上記化合物以外でもよい。これらの化合物において、特に好ましいテトラカルボン酸二無水物は、No.5−1、5−2、5−7、5−11、および5−12のテトラカルボン酸二無水物である。
第三に、本発明のワニスについて説明する。
本発明のワニスは、化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)を原料の一部として反応させて得られる重合体を含有する。本発明のワニスは該反応に用いられた反応混合物そのものであってもよいが反応混合物から溶媒を留去して得られた固形物(以下、反応生成物と略称することがある。)を、該反応に用いたのと異なる溶媒に溶解させた溶液であってもよい。
本発明の反応生成物を有機溶媒に溶解してなるワニスを調製するために使用される溶媒の例は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコールモノブチルエーテル(BC)、エチレングリコールモノエチルエーテル、およびγ−ブチロラクトンである。これらの2種以上を混合して用いてもよい。また、上記溶媒以外であっても反応生成物が可溶であればこれら以外の溶媒を用いてもよい。
配向膜の特性をさらに改善するために、本発明の重合体としてポリアミック酸、ポリイミドまたはポリアミドイミドを組み合わせて使用してもよい。
上記ポリアミドイミドを添加して用いる場合のポリアミドイミドのワニスへの添加量は、ワニスに含有される反応生成物固形分に対して、0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。
さらに配向膜のガラス基板への密着性の改善や硬さの調節等を行うために、有機シリコン化合物等をこれらに添加してもよい。
本発明のワニスへ添加される有機シリコン化合物の例は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、ジメチルポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンなどのシリコーンオイルである。該有機シリコン化合物のワニスへの添加量は、ワニスに含有される反応生成物に対して、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
第四に、本発明のワニスから製造される配向膜について説明する。
本発明の配向膜の製造方法は特に限定されるものではないが、具体的にはワニスの総重量の0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%の濃度となるように、本発明の反応生成物である重合体およびその他の成分を溶媒に溶解し、この溶液(ワニス)を刷毛塗り法、浸漬法、スピンナー法、スプレー法、印刷法等により基板上に塗布する。その後50〜150℃、好ましくは80〜120℃で溶媒を蒸発させた後、150〜400℃、好ましくは180〜280℃で加熱焼成し、成膜する。塗布前に基板表面上をシランカップリング剤で処理し、その上に成膜すれば膜と基板との接着性を改善できる。その後この膜表面を布などで一方向にラビングすると、配向膜が得られる。
本発明のテトラカルボン酸二無水物は、液晶配向膜用重合体の原料以外にも、各種ポリイミドコーティング剤、ポリイミド樹脂の成形品、フィルムまたは繊維等に利用することができる。
第五に、本発明の配向膜を用いた液晶表示素子について説明する。
本発明の配向膜を使用すれば、公知の全ての液晶表示素子に関し、その特性を改善できるが、特に高い電圧保持率が要求されるTFT用液晶表示素子の焼き付き改善に本発明の配向膜は効果が大きい。このようなTFT用液晶表示素子に使用される液晶組成物の例として、特許第3086228号、特許2635435号、特表平5−501735、および特平開9−255956等に記載された液晶組成物が挙げられる。したがって本発明の配向膜はこれらに記載された液晶組成物と組み合わせて用いることが特に好ましい。
以下、実施例により、本発明のテトラカルボン酸二無水物およびこの化合物を用いることによって得られる液晶配向膜を詳細に説明する。重合体の分子量の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレンを標準溶液とし、溶出液はDMFを用いた。なお本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
液晶表示素子の評価法
1.プレチルト角
クリスタルローテーション法により測定した。
2.焼き付き(残留DC電圧)
三宅他、信学技報、EID91−111,p19に記載の方法により、残留DC電圧を測定した。この残留DC電圧を焼き付きの指標にした。残留DC電圧が高いほど焼き付きやすいと判定した。測定時液晶セルに印加した電圧は、50mV、1kHzの交流と、周波数0.0036Hzの三角波を重畳させた交流電圧である。
3.電圧保持率
「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集 p78」に記載の方法により、ゲート幅69μs、周波数60Hz、波高±4.5Vの矩形波をセルに印加して残留DC電圧を測定した。
実施例中に記載された諸物性の測定値は、特に断りのない限り25℃で測定した値である。
実施例1
1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,2−3,4−テトラカルボン酸二無水物(1−1)の合成
(1)1,3−ジエチルカルボキシインデンの合成
Figure 0004569221
市販のインデン11.6g (100mmol)とヘキサメチル亜燐酸アミド溶液35.8g(200mmol)とを反応容器に仕込み、0℃に冷やしてから、これに窒素雰囲気下でt−ブチルリチウム/ペンタン溶液(130ml、1.6M) を滴下した。室温にて30分反応した後、6時間還流した。室温に冷やしてからクロロギ酸エチル(23.8g、220mmol)をすばやく加え、さらに30分間反応させた。その後、反応混合物を氷水、2N塩酸で処理して、トルエンで抽出した。カラム精製、再結晶を経て、1,3−ジエチルカルボキシインデンを18g、70%の収率で得た。
(2)1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,4−ジエチルカルボキシ−2,3−ジカルボン酸二無水物の合成
Figure 0004569221
無水マレイン酸6.86g(70mmol)と1,3−ジエチルカルボキシインデン18g(70mmol)のキシレン溶液(25ml)を窒素雰囲気下で40時間還流した。溶媒を留去し、トルエンにて再結晶した。1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,4−ジエチルカルボキシ−2,3−ジカルボン酸二無水物17.9gを得た。
(3)1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,2−3,4−テトラカルボン酸の合成
Figure 0004569221
(2)で得られたエステルを6N塩酸20mlとアセトン100mlの混合溶媒にて2時間還流した。室温に戻して、溶媒を留去した。得られた固体を水で再結晶し、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,2−3,4−テトラカルボン酸14.4gを得た。
(4)1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,2−3,4−テトラカルボン酸二無水物の合成
Figure 0004569221
(3)で得られたテトラカルボン酸の無水酢酸溶液(10ml)を窒素雰囲気下で20時間還流した後、溶媒を留去した。トルエンを用いて再結晶し、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,2−3,4−テトラカルボン酸二無水物12.8gを得た。該化合物の構造はH−NMRにより確定された。H−NMRのデータ値は下記のとおりであった。
H−NMR(ppm):2.91(CH,d,J=7Hz),3.80(CH,s),6.91−7.30(aromatic H,br).
実施例2
ポリアミック酸の合成
攪拌機、窒素導入口、温度計、および原料導入口を供えた100mlの4つ口フラスコに、4,4'−ジアミノジフェニルメタン(以下、DDMと略称する。)792mg(4mmol)を入れ、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)10gに溶解した。ここに実施例1で合成した1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−1,2−3,4−テトラカルボン酸二無水物284mg(1mmol)を加え、6時間攪拌した。その後、この反応混合物をNMP30gで希釈することにより、ポリアミック酸約5重量%の透明溶液が得られた。この溶液中の重合体の重量平均分子量をポリスチレン標準のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(カラム:Shodex GF−7MHQ、溶媒:DMF、流量:0.5ml/min、測定温度:50℃)で測定したところ、5.7万であった。また、この溶液の25℃での粘度は35mPa・sであった。以下、この溶液をワニスAとする。
実施例3〜5、比較例1〜3
実施例2に準じた方法によって、表8に示した原料モル比の酸二無水物およびジアミンを用いて実施例3〜5のワニスを調製した(表8には実施例2も再掲する)。また、本発明の化合物以外の酸二無水物を用いて得られた比較例1〜3のワニスについても、表8に示した。これらのワニス中の重合体の重量平均分子量およびワニスの粘度を表9に示した。
Figure 0004569221
PMDA:ピロメリット酸二無水物: (表7、No.5−1)
BHTAC:ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物: (表7、No.5−13)
DDM:4,4’−ジアミノジフェニルメタン: (表4、No.4−13)
DDEt:4,4’−ジアミノジフェニルエタン: (表4、No.4−18)
Figure 0004569221
実施例2の配向膜の特性評価として、スクリューバイアルに実施例2で得られたワニスAを18.2ml量り取り、ブチルセロソルブ(BC)12mlを加え、室温で1時間攪拌して、約3重量%の樹脂組成物を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この組成物を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。塗布後80℃で5分間加熱し、溶媒を蒸発させた後、オーブン中で250℃、30分間加熱焼成処理を行い、膜厚約60nmのポリイミド樹脂薄膜を得た。該樹脂薄膜が形成されたガラス基板をラビング処理し、ラビング方向が逆平行になるようにこれらの2枚を貼り合わせ、セル厚20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに下記の液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却し液晶表示素子を得た。この液晶表示素子の残留DC電圧は25℃で0.04Vであり、20℃、60℃、90℃における電圧保持率はそれぞれ98.5%、98.0%、97.6%であった(この値を初期値とする)。またこの表示素子を用いてプレチルト角を測定した結果、1.3度であった。このセルを110℃で20時間静置、室温まで冷却した後、これらの値を再測定した(この値を高温後値とする)。その結果、残留DC電圧は0.06V(25℃)、電圧保持率は97.3%(20℃)、96.9%(60℃)、96.6%(90℃)、プレチルト角は1.7度であった。実施例3〜5および比較例1〜3として、上記ワニスAをワニスB〜Gに代え、それ以外は実施例2に準拠して液晶表示素子を製作した。これらの特性の測定結果を表10に示した。
Figure 0004569221
Figure 0004569221




Claims (12)

  1. 式(1)、式(2)または式(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物。
    Figure 0004569221
    式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14はそれぞれ独立して、炭素数1〜50の1価の有機基、水素またはフッ素である。
  2. 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、フェニル、シクロヘキシル、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよいアルキル、これらの基を有する炭素数1〜50の1価の有機基、水素、またはフッ素である請求項1に記載のテトラカルボン酸二無水物。
  3. 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよい炭素数1〜20のアルキル、水素またはフッ素である請求項1に記載のテトラカルボン酸二無水物。
  4. 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素もしくは硫黄で置き換えられてもよい炭素数1〜6のアルキル、水素またはフッ素である請求項1に記載のテトラカルボン酸二無水物。
  5. 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル、水素またはフッ素である請求項1に記載のテトラカルボン酸二無水物。
  6. 式(1)、式(2)および式(3)において、R〜R14がそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキルまたは水素である請求項1に記載のテトラカルボン酸二無水物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のテトラカルボン酸二無水物をジアミンと反応させて得られるポリアミック酸。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のテトラカルボン酸二無水物をジアミンと反応させて得られるポリアミック酸の脱水反応によって得られるポリイミド。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のテトラカルボン酸二無水物およびトリカルボン酸またはジカルボン酸またはこれらの酸の誘導体をジアミンと反応させて得られるポリアミドイミド。
  10. 請求項7〜9に記載の重合体から選ばれる少なくとも1つの重合体および溶媒を含有するワニス。
  11. 請求項10に記載のワニスから形成される配向膜。
  12. 請求項11に記載の配向膜を有する液晶表示素子。
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