JP4168442B2 - ジアミン化合物、ポリアミック酸、イミド化重合体、液晶配向剤、および液晶表示素子 - Google Patents
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が増してきた。
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸プロピル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ブチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ペンチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ヘキシル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸シクロヘキシル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸セチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ヘプタデシル(3,5−ジアミノベンゾエート)およびリトコール酸ステアリル(3,5−ジアミノベンゾエート)
特定ジアミン化合物の少なくとも1種と、下記式(III)
で表されるテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1種の反応生成物であるポリアミック酸により達成される。
のそれぞれで表される繰り返し単位よりなる群から選ばれる少なくとも一種を有する重合体を含有してなる液晶配向剤。
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
本発明のポリアミック酸の合成に用いられることのできるテトラカルボン酸二無水物としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物および芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらの具体的化合物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、下記式(IX)および(X)のそれぞれで表される化合物などの脂肪族および脂環式テトラカルボン酸二無水物;
本発明のポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
本発明のイミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより調製することができる。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(II)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
本発明のポリアミック酸およびイミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型のものは、ポリアミック酸を合成する際に、酸−無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸−無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
本発明のポリアミック酸およびイミド化重合体は、その対数粘度(ηln)の値が通常0.05〜10dl/g、好ましくは0.1〜5dl/gである。
本発明の液晶配向剤は、本発明のポリアミック酸および/またはイミド化重合体が、好ましくは、有機溶媒中に溶解含有されて構成される。すなわち、本発明の液晶配向剤は、上記式(XI)〜(XII)のそれぞれで表される繰り返し単位よりなる群から選ばれる少なくとも一種を有する重合体を含有してなる。
本発明の液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。
(1)液晶表示素子に、10Vの直流電圧を1時間印加した後、当該電圧の印加を解除し、表示画面を目視により観察して、電圧の印加を解除してから画面上の残像が消去されるまでの時間を測定した(実施例12〜15および比較例6〜8)。
(2)液晶表示素子に17Vの直流電圧を100℃の環境温度で20時間印加した後、当該電圧の印加を解除し、15分間室温環境下にて緩和させた後に、液晶セル内に残留した電圧をフリッカ−消去することにより残留DC電圧を求めた。残留DC電圧が少ないほど、残像消去時間の短い液晶表示素子である(実施例22〜26および比較例11〜12)。
T.J.Scheffer,et.al.,J.Appl.Phys.,vol.19,2013(1980)に記載の方法に準拠し、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法により測定した。
70℃の恒温槽中に液晶表示素子を入れ、駆動波形発生装置「Function /arbitrary waveform generator」(Hewlett Packard社製)にて24hr連続駆動させた後、コントラストムラ、表示欠損の有無を確認した。
合成実施例1
(1)リトコール酸メチルの合成
リトコール酸56.5g(0.15モル)および濃硫酸3mlを0.5Lのメタノールに加え、6時間加熱還流した。得られた溶液をロータリーエバポレータで1/2量まで濃縮した後、1Lの純水に加えて生成物を沈澱させ、さらに、吸引濾過により回収した。この粗生成物を、NaHCO3飽和水溶液で洗滌して、付着したH2SO4を中和すると共に、未反応のリトコール酸を溶解、除去した。これをさらに、水洗、真空乾燥の後、エタノールより再結晶して、リトコール酸メチル44gを得た。分析結果を以下に示す。
1H−NMR(DMSO−D6,δppm):0.6−2.1(34H,m),3.6(3H,s)。
リトコール酸メチル19.6g(0.05モル)、ピリジン4.0g、および塩化メチレン0.15Lを混合し、室温で溶解した。この溶液を撹拌しつつ、3,5−ジニトロ塩化ベンゾイル11.5g(0.05モル)を固体のまま徐々に加え、さらに3時間室温で撹拌した。この混合物をロータリーエバポレータで蒸発乾固し、生成した固体残査を水で洗浄した後、真空乾燥して粗生成物を得た。これをさらにアセトンで再結晶して、リトコール酸メチル(3,5−ジニトロベンゾエート)25.5gを得た。分析結果を以下に示す。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.6−2.1(34H,m),3.6(3H,s),9.1−9.2(3H,d+t)。
リトコール酸メチル(3,5−ジニトロベンゾエート)9.6gとパラジウム活性炭0.1gを100mlのエタノールに加え、加熱還流した。この混合物に、4mlのヒドラジン1水和物をゆっくり滴下し、さらに、加熱還流を2時間継続した。この反応溶液を熱時濾過して、パラジウム活性炭を除去し、さらに、1Lの水に加えて生成物を沈澱させた。この沈澱を、濾別、水洗、真空乾燥した後、エタノールより再結晶して、リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)6.7gを得た。分析結果を以下に示す。
1H−NMR(DMSO−D6,δppm):0.6−2.1(34H,m),3.6(3H,s),4.9(4H,s),6.0(1H,t),6.4(2H,d)。
(4)リトコール酸ブチルの合成
リトコール酸56.5g(0.15モル)および濃硫酸0.3mlを1−ブタノール44gとクロロホルム100mlの溶液に加え、6時間加熱還流した。得られた溶液をロータリーエバポレータで1/2量まで濃縮した後、1Lのクロロホルムと1Lの純水を加えて攪拌した。クロロホルム層を分液し、NaHCO3飽和水溶液で洗滌して、付着したH2SO4を中和すると共に、未反応のリトコール酸を溶解、除去した。これをさらに、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、溶液を濃縮してリトコール酸ブチル52gを得た。
リトコール酸ブチル21.4g(0.05モル)、ピリジン3.9g、塩化メチレン0.1L、3,5−ジニトロ塩化ベンゾイル11.4g(0.05モル)用いた以外は(2)と同様にして、リトコール酸ブチル(3,5−ジニトロベンゾエート)26gを得た。
リトコール酸ブチル(3,5−ジニトロベンゾエート)9.6gを用いた以外は(3)と同様にして、リトコール酸ブチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.0gを得た。分析結果を以下に示す。
1H−NMR(DMSO−d6,δppm):0.6−2.1(44H,m),4.0(2H,t),4.8(1H,m),4.9(4H,s),6.0(1H,s),6.4(2H,s)。
(7)リトコール酸ペンチルの合成
1−ペンタノール39gを用いた以外は(4)と同様にしてリトコール酸ペンチル54gを得た。
リトコール酸ペンチル22gを用いた以外は(2)と同様にして、リトコール酸ペンチル(3,5−ジニトロベンゾエート)26gを得た。
リトコール酸ペンチル(3,5−ジニトロベンゾエート)9.6gを用いた以外は(3)と同様にして、リトコール酸ペンチル(3,5−ジアミノベンゾエート)6.9gを得た。分析結果を以下に示す。
1H−NMR(DMSO−d6,δppm):0.6−2.1(46H,m),4.0(2H,t),4.8(1H,m),4.9(4H,s),6.0(1H,s),6.4(2H,s)。
(10)リトコール酸ヘプタデシルの合成
1−ヘプタデカノール59gを用いた以外は(4)と同様にして粗リトコール酸ペンチル92gを得た。これをカラムクロマトグラフィーにて精製することによりリトコール酸ヘプタデシルを83g得た。
リトコール酸ヘプタデシル31gを用いた以外は(2)と同様にして、リトコール酸ヘプタデシル(3,5−ジニトロベンゾエート)37gを得た。
リトコール酸ペンチル(3,5−ジニトロベンゾエート)9.6gを用いた以外は(3)と同様にして、リトコール酸ヘプタデシル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.5gを得た。分析結果を以下に示す。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.6−2.4(70H,m),3.7(4H,s),4.0(2H,t),4.9(1H,m),6.2(1H,s),6.8(2H,s)。
(13)リトコール酸ステアリルの合成
1−オクタデカノール61gを用いた以外は(10)と同様にしてリトコール酸ステアリル76gを得た。
リトコール酸ステアリル32gを用いた以外は(2)と同様にして、リトコール酸ステアリル(3,5−ジニトロベンゾエート)33gを得た。
リトコール酸ステアリル(3,5−ジニトロベンゾエート)9.6gを用いた以外は(3)と同様にして、リトコール酸ステアリル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.6gを得た。分析結果を以下に示す。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.6−2.4(72H,m),3.7(4H,s),4.0(2H,t),4.9(1H,m),6.2(1H,s),6.8(2H,s)。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gを、N−メチル−2−ピロリドン450gに溶解し、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメタノールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度が0.93dl/gである本発明のポリアミック酸〔これを「重合体(1a)」とする〕48.9gを得た。
イミド化重合体の合成
重合体(1a)25.0gをN−メチル−2−ピロリドン450gに溶解し、この溶液にピリジン10.6gと無水酢酸13.6gとを添加し、115℃で4時間加熱することにより脱水閉環反応させた。次いで、反応生成液を大過剰のメタノールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度が0.85dl/gである本発明のイミド化重合体〔これを「重合体(1b)」とする〕21.2gを得た。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gに代えて、リトコール酸ブチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.49g、パラフェニレンジアミン12.9gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物29.6gを用いた他は、実施例1と同様にして、対数粘度が0.84dl/gである本発明のポリアミック酸〔これを「重合体(2a)」とする〕47.6gを得た。
イミド化重合体の合成
重合体(1a)25.0gに代えて重合体(2a)24.7gを用いた他は実施例2と同様にして、対数粘度が0.82dl/gである本発明のイミド化重合体〔これを「重合体(2b)」とする〕21.1gを得た。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0g、および、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gに代えて、リトコール酸ペンチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.65g、パラフェニレンジアミン12.8gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物29.5gを用いた他は、実施例1と同様にして、対数粘度が0.88dl/gである本発明のポリアミック酸〔これを「重合体(3a)」とする〕49.8gを得た。
イミド化重合体の合成
重合体(1a)25.0gに替えて重合体(3a)24.7gを用いた他は実施例2と同様にして、対数粘度が0.86dl/gである本発明のイミド化重合体〔これを「重合体(3b)」とする〕21.3gを得た。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gに代えて、リトコール酸ヘプタデシル(3,5−ジアミノベンゾエート)9.45g、パラフェニレンジアミン12.3gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物28.3gを用いた他は、実施例1と同様にして、対数粘度が0.79dl/gである本発明のポリアミック酸〔これを「重合体(4a)」とする〕49.9gを得た。
イミド化重合体の合成
重合体(1a)25.0gに代えて重合体(4a)23.5gを用いた他は実施例2と同様にして、対数粘度が0.76dl/gである本発明のイミド化重合体〔これを「重合体(4b)」とする〕19.3gを得た。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gに代えて、リトコール酸ステアリル(3,5−ジアミノベンゾエート)9.59g、パラフェニレンジアミン12.2gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物28.2gを用いた他は、実施例1と同様にして、対数粘度が0.76dl/gである本発明のポリアミック酸〔これを「重合体(5a)」とする〕48.9gを得た。
イミド化重合体の合成
重合体(1a)25.0gに代えて重合体(5a)23.5gを用いた他は実施例2と同様にして、対数粘度が0.73dl/gである本発明のイミド化重合体〔これを「重合体(5b)」とする〕19.8gを得た。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gに代えて、4,4−ジアミノジフェニルメタン19.8gおよび、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.4gを用いた他は、実施例1と同様にして、対数粘度が1.20dl/gであるポリアミック酸〔これを「重合体(Aa)」とする〕40.2gを得た。
イミド化重合体の合成
重合体(1a)25.0gに代えて重合体(Aa)25.0gを用い、ピリジン10.6gと無水酢酸13.6gに代えて、ピリジン4.5gと無水酢酸5.8gを用いた他は実施例2と同様にして、対数粘度が1.20dl/gである本発明のイミド化重合体〔これを「重合体(Ab)」とする〕30.1gを得た。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gに代えて、p−フェニレンジアミン12.80gおよびピロメリト酸二無水物25.82gを使用したこと以外は実施例1と同様にして、対数粘度が1.10dl/gであるポリアミック酸〔これを「重合体(Ba)」とする。〕32.60gを得た。
ポリアミック酸の合成
リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)7.02g、パラフェニレンジアミン13.0gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物30.0gに代えて、上記式(10)で表されるジアミン5.20g、4,4−ジアミノジフェニルメタン17.8gおよび2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.4gを用いた他は、実施例1と同様にして、対数粘度が0.95dl/gであるポリアミック酸〔これを「重合体(Ca)」とする〕40.6gを得た。
イミド化重合体の合成
重合体(1a)25.0gに代えて重合体(Ca)25.0gを用い、ピリジン10.6gと無水酢酸13.6gに代えて、ピリジン4.5gと無水酢酸5.8gを用いたほかは実施例2と同様にして、対数粘度が0.96dl/gであるイミド化重合体〔これを「重合体(Cb)」とする〕19.0gを得た。
(1)液晶配向剤の調製:
実施例2で得られた重合体(1b)をγ−ブチロラクトンに溶解させて固形分濃度2.5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して本発明の液晶配向剤を調製した。
(1)厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、上記のようにして調製された本発明の液晶配向剤をスピンナーを用いて塗布し、180℃で1時間乾燥することにより乾燥膜厚800オングストロームの塗膜を形成した。
(2)形成された塗膜面を、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンを用いてラビング処理を行うことにより、液晶配向膜を作製した。ここに、ラビング処理条件は、ロールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/秒とした。
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの基板の外縁部に、直径17μmの酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂系接着剤をスクリーン印刷法により塗布した後、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が互いに平行となるように2枚の基板を間隙を介して対向配置し、外縁部同士を当接させて圧着して接着剤を硬化させた。
(4)基板の表面および外縁部の接着剤により区画されたセルギャップ内に、ネマティック型液晶「MLC−2001」(メルク社製)を注入充填し、次いで、注入孔をエポキシ系接着剤で封止して液晶セルを構成した。その後、液晶セルの外表面に、偏光方向が液晶配向膜のラビング方向と45度の角度をなし、かつ、互いに直交するように偏光板を貼り合わせることにより、液晶表示素子を作製した。
(5)上記のようにして作製された液晶表示素子は、液晶セルに電圧を印加および解除したときにおいて異常ドメインは認められず、液晶の配向性は良好であった。また、液晶のプレチルト角は1.5度であった。また、液晶表示素子の電圧保持率は99%であり、残像消去時間は0.4秒間ときわめて短いものであった。
重合体(1b)に代えて、重合体(2b)〜(5b)を使用したこと以外は実施例11と同様にして、液晶配向剤を調製し液晶表示素子を作製した。作製された液晶表示素子における、液晶の配向性、電圧保持率、および、残像消去時間を測定した。結果を表1に示す。
重合体(1b)に代えて、比較例2で得られたポリイミド(Ab)を使用したこと以外は実施例12と同様にして、液晶配向剤を調製し液晶表示素子を作製した。作製された液晶表示素子における、液晶の配向性、プレチルト角、電圧保持率、および、残像消去時間を測定した。結果を表2に示す。
重合体(1b)に代えて、比較例3で得られた重合体(Ba)を使用したこと以外は実施例12と同様にして、液晶配向剤を調製し液晶表示素子を作製した。作製された液晶表示素子における、液晶の配向性、プレチルト角、電圧保持率、および残像消去時間を測定した。結果を表2に示す。
重合体(1b)に代えて、比較例5で得られた重合体(Cb)を使用したこと以外は実施例12と同様にして、液晶配向剤を調製し液晶表示素子を作製した。作製された液晶表示素子における、液晶の配向性、プレチルト角、電圧保持率、および残像消去時間を測定した。結果を表2に示す。
ポリアミック酸の合成
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.09g(0.5モル)、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−C]フラン−1,3−ジオン157.15g(0.5モル)およびジアミン化合物としてリトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)52.47g(0.1モル)、パラフェニレンジアミン97.33g(0.9モル)を、N−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解し、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメタノールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度が0.64dl/g、イミド化率0%のポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(6a)」とする〕410gを得た。
イミド化重合体の合成
実施例16で得られたポリアミック酸(6a)30.0gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解し、この溶液にピリジン29.2gと無水酢酸30.2gとを添加し、110℃で4時間加熱することにより脱水閉環反応させた。次いで反応生成液を大過剰のメタノールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度が0.24dl/g、イミド化率96%のイミド化重合体〔これを「イミド化重合体(6b)」とする〕28.8gを得た。
イミド化重合体の合成
実施例16において、ジアミン化合物をリトコール酸ブチル(3,5−ジアミノベンゾエート)56.68g(0.1モル)、パラフェニレンジアミン97.33g(0.9モル)とした以外は、実施例16と同様にしてポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(7a)」とする〕を得、さらにこれを用いて実施例17と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度が0.27dl/g、イミド化率97%のイミド化重合体〔これを「イミド化重合体(7b)」とする〕27.6gを得た。
イミド化重合体の合成
実施例16において、ジアミン化合物をリトコール酸ペンチル(3,5−ジアミノベンゾエート)58.09g(0.1モル)、パラフェニレンジアミン97.33g(0.9モル)とした以外は、実施例16と同様にしてポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(8a)」とする〕を得、さらにこれを用いて実施例17と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度が0.22dl/g、イミド化率95%のイミド化重合体〔これを「イミド化重合体(8b)」とする〕26.9gを得た。
イミド化重合体の合成
実施例16において、ジアミン化合物をリトコール酸ヘプタデシル(3,5−ジアミノベンゾエート)74.92g(0.1モル)、パラフェニレンジアミン97.33g(0.9モル)とした以外は、実施例16と同様にしてポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(9a)」とする〕を得、さらにこれを用いて実施例17と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度が0.23dl/g、イミド化率98%のイミド化重合体〔これを「イミド化重合体(9b)」とする〕26.3gを得た。
イミド化重合体の合成
実施例16において、ジアミン化合物をリトコール酸ステアリル(3,5−ジアミノベンゾエート)76.32g(0.1モル)、パラフェニレンジアミン97.33g(0.9モル)とした以外は、実施例16と同様にしてポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(10a)」とする〕を得、さらにこれを用いて実施例17と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度が0.24dl/g、イミド化率95%のイミド化重合体〔これを「イミド化重合体(10b)」とする〕28.1gを得た。
イミド化重合体の合成
実施例16において、ジアミン化合物を上記式(10)で表されるジアミン41.66g(0.08モル)、パラフェニレンジアミン137.82g(0.92モル)とした以外は、実施例16と同様にしてポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(Da)」とする〕を得、さらにこれを用いて実施例17と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度が0.26dl/g、イミド化率96%のイミド化重合体〔これを「イミド化重合体(Db)」とする〕27.1gを得た。
イミド化重合体の合成
実施例16において、ジアミン化合物をパラフェニレンジアミン108.14g(1.0モル)とした以外は、実施例16と同様にしてポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(Ea)」とする〕を得、さらにこれを用いて実施例17と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度が0.41dl/g、イミド化率97%のイミド化重合体〔これを「イミド化重合体(Eb)」とする〕26.7gを得た。
ポリアミック酸の合成
実施例16において、テトラカルボン酸二無水物をピロメリット酸無水物109.06g(0.5モル)およびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物98.06g(0.5モル)とし、ジアミンを4,4−ジアミノジフェニルメタン198.27g(1.0モル)とした以外は、実施例16と同様にして対数粘度が2.41dl/g、イミド化率0%のポリアミック酸〔これを「ポリアミック酸(Za)」とする〕を得た。
実施例17で得られたイミド化重合体(6b)と上記参考合成例で得られたポリアミック酸(Za)を、イミド化重合体:ポリアミック酸=1:4(重量比)となるような割合でN−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ/γ−ブチロラクトン(1/1/8)混合溶媒に溶解させて固形分濃度4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、液晶配向剤を調製した。上記液晶配向剤を、スピンナーを用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、200℃のホットプレート上で10分間乾燥し、乾燥平均膜厚600オングストロームの塗膜を形成した。この塗膜にレーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmでラビング処理を行った。上記配向膜塗布基板を、イソプロピルアルコール中に1分間浸漬した後、双方の基板を100℃のホットプレート上で5分間乾燥した。次に、一対のラビング処理された基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対し、且つ、ラビング方向が90°ねじれた状態で重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、MLC−6221−000(S010))を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を張り合わせ、液晶表示素子を作製した。残留DC電圧は400mVと低い値を示し、信頼性試験後、コントラストムラ、表示欠損は見られなかった。これらの結果を表3に示す。
実施例18〜21で得られたイミド化重合体を用いること以外は、実施例22と同様にして液晶表示素子を作製した。結果を表3に示す。
比較例9、10で得られたイミド化重合体を用いること以外は、実施例22と同様にして液晶表示素子を作製した。結果を表4に示す。
Claims (8)
- リトコール酸メチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸プロピル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ブチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ペンチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ヘキシル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸シクロヘキシル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸セチル(3,5−ジアミノベンゾエート)、リトコール酸ヘプタデシル(3,5−ジアミノベンゾエート)およびリトコール酸ステアリル(3,5−ジアミノベンゾエート)よりなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン化合物。
- 請求項2記載のポリアミック酸を脱水閉環させて得られるイミド化重合体。
- 請求項2記載のポリアミック酸および請求項3記載のイミド化重合体よりなる群から選ばれる少なくとも一種を含有してなる液晶配向剤。
- さらに、上記式(XI)〜(XII)のいずれかで表される繰り返し単位を有しないポリアミック酸および/またはイミド化重合体を含有する、請求項5記載の液晶配向剤。
- 上記式(XII)で表される繰返し単位で表される繰り返し単位を有する重合体と、上記式(XI)〜(XII)のいずれかで表される繰り返し単位を有しないポリアミック酸とを含有する、請求項6記載の液晶配向剤。
- 請求項4乃至7のいずれかに記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
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