JP2549644B2 - 情報出力制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、情報出力制御装置に関し、詳しくは記録媒
体や表示器上に文字，図形等のパターン形成を行う記録
装置や表示装置等の情報出力機器に適用して好適な情報
出力制御装置に関するものである。

［従来の技術］ 従来、情報出力制御装置として、データ供給源から供
給された文字等のコードデータについて、そのコードデ
ータに関して指定されている出力情報に応じたパターン
形成を行うことができるようにしたもの、すなわち、例
えば文字等を回転させたり、あるいはディザ処理等の変
換を施すことができるようにしたものがある。

第４図（Ａ）は、この種従来の情報出力制御装置の一
例を示す。ここで、１は入力部であり、ホスト装置等不
図示のデータ供給源から供給される文字等のコードデー
タと、そのコードデータに関して指定されている出力情
報を含むパラメータとを受容する。２は記憶装置であ
り、種々のコードデータに対応させてそれぞれの所定の
出力パターンを記憶している。３は変換装置であり、指
定された出力情報に応じて出力パターンについての回転
やディザ処理等の変換を行う。４は出力部であり、変換
装置３から供給される出力パターンをプリンタや表示器
に対して出力する。また、５はこれら各部を制御する制
御装置である。

このような情報出力制御装置に対し、コードデータや
パラメータが入力部１に入力されると、制御装置５は当
該コードデータを記憶装置２に供給させる。これに応じ
て記憶装置２はそのコードデータに対応した所定のパタ
ーンを変換装置３に出力する。ここで、受容したパラメ
ータによってコードデータに対応したパターンにつき何
らかの変換が指定されていた場合には、制御装置５は変
換装置３に変換処理を実行させる。そして所定のパター
ンもしくは変換されたパターンが出力部４を介して出力
される。

第４図（Ｂ）は従来の情報出力制御装置の他の例を示
す。この装置は、第２の記憶装置６を付加し、出力頻度
の高い変換パターンが変換装置３により第２記憶装置６
にも出力されて格納されるようにすると共に、入力部１
からコードデータが第２記憶装置２にも供給され、変換
パターンが第２記憶装置６より読出されて出力部４に出
力されることを可能としたものである。

すなわち、コードデータにつき何らかの変換が指定さ
れていた場合には、制御装置５が第２記憶装置６にその
コードデータを受容させ、対応した変換パターンが格納
されていればその変換パターンが出力される。変換が指
定されていなかった場合には、制御装置５は記憶装置２
にコードデータを受容させ、対応した所定のパターンが
記憶装置２から変換装置３を介してそのまま出力され
る。また、変換が指定されており、かつ第２記憶装置６
に変換パターンが格納されていない場合には、制御装置
５は記憶装置２にコードデータを受容させ、対応した所
定パターンを変換装置３に供給させて、当該変換パター
ンを出力部４に対応して出力させるとともに、適宜第２
記憶装置６にも出力させる。

また、これら従来例に加え、変換の予想されるパター
ンを予め変換したものを記憶装置に保存しておくように
した従来装置も知られている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、第４図（Ａ）に示したような従来装置
では、あるコードデータについて、変換指定があるとき
には過去の変換の有無に関わりなくその都度変換処理を
要するので、装置のスループットが低下するという問題
点があった。

これに対し、第４図（Ｂ）に示したような従来例で
は、出力頻度の高い変換パターンもしくは１度でも変換
された変換パターンは第２記憶装置６に格納されるの
で、以降は変換処理を要さず、従って第４図（Ａ）の装
置に比して高いスループットが得られる。しかしなが
ら、この装置では頻度の高い変換パターンを保持するた
めの第２記憶装置６を設ける必要があるので、装置が大
規模化し、高価格なものとなるという問題点があった。
この問題点は、変換が予想されるパターンを変換したも
のを予め格納しておく装置にあっても同様に生ずるもの
である。

本発明の目的は、これら従来の問題点に鑑みて、装置
の大規模化を伴うことなく高効率に出力処理を行い得る
情報出力制御装置を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ そのため、本発明は、第１図に示すように、データ供
給源100からのコードデータを受容し、当該受容したコ
ードデータに応じたパターンデータを情報出力機器110
に出力してパターン形成を行わせる情報出力制御装置12
0において、種々のコードデータの各々に対応したパタ
ーンデータおよび該パターンデータの状態を示す状態デ
ータとを記憶し、記憶内容を書換え可能な記憶手段122
と、情報出力機器110に形成させるパターンの状態を指
定する指定データがデータ供給源100より与えられたと
き、当該指定に係るコードデータに対応したパターンデ
ータの状態データを記憶手段122から読出す読出し手段1
24と、当該読出された状態データと指定データとを比較
する比較手段126と、当該比較の結果不一致が検出され
たときには指定データに基づいて当該指定に係るコード
データに対応した記憶手段122上のパターンデータおよ
び状態データを書換える書換え手段128とを具えたこと
を特徴とする。

［作 用］ データ供給源100よりコードデータが供給されると、
そのコードデータにつき、形成パターンの状態指定（例
えば文字の回転やディザ処理）があった場合には、読出
し手段124によりそのコードデータに対応したパターン
データの状態データが読出される。そしてその指定内容
と記憶されている状態データとが比較手段126により比
較される。この結果両者が不一致であれば指定内容に応
じて記憶手段122上のそのパターンデータと状態データ
とが書換え手段128により、書換えられる。従って、デ
ータ供給源100が指定データの変更を行った場合、その
変更に応じてパターンデータと状態データとが書き換え
られ、以降はそのコードデータにつき指定データの変更
が行われない限り、パターンデータがそのまま情報出力
機器110に出力されるので、記憶装置の大容量化ないし
は増設を伴わずに、出力処理の効率が向上する。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。

第２図は本発明情報出力制御装置の構成の一例を示
す。ここで、10はホスト装置等不図示のデータ供給源か
ら供給されるコードデータや出力情報を含むパラメータ
を受容する入力部、40はプリンタや表示器に対してパタ
ーン出力を行う出力部であり、それぞれ、第４図におけ
る各部１および４と同様に構成できる。

20は読み書き可能な記憶装置であり、その記憶領域に
出力に係るパターン（例えばドットパターン）をコード
データに対応させて記憶するパターン記憶部23および各
パターンの状態を示すパラメータを各パターンに対応さ
せて記憶する状態記憶部24を展開してある。この記憶装
置20としては、不揮発性RAMないしは電池等によりバッ
クアップされたRAM等を用いることができる。

30は変換装置であり、記憶装置20のパターン記憶部23
よりパターンを読出してこれを変換し、すなわち文字を
回転させたり、ディザ処理を施して、そのパターンが格
納されていた領域に変換パターンを再格納することが可
能である。

50は各部10,20,30および40を制御する制御装置であ
り、第３図につき後述する処理手順を実行するマイクロ
プロセッサ形態のCPU51、その処理手順に対応したプロ
グラム等を記憶したROM52および出力情報によって指定
されているパターンの出力状態を記憶する出力状態記憶
部54等を設けた作業用のRAM53を有する。なお、出力状
態記憶部54としては、例えばCPU51が通常有しているレ
ジスタを用いてもよい。

第３図は第２図示の情報出力装置による出力処理手順
の一例を示し、本図を用いて本実施例の動作を説明す
る。なお、以下では、文字を回転させて出力可能なドッ
トプリンタに対し、パターンを90度回転させたものを出
力する場合について例示する。

まず、ステップS1にて入力部10よりパターンを90度回
転させるという情報を含んだパラメータＡを入力したと
する。次いで、ステップS2にてこれを出力状態記憶部54
に格納する。次に、ステップS3にて、入力部10から文字
等のコードデータを入力し、このコードデータに対応す
るドットパターンが現在どのような状態でパターン記憶
部23内に格納されているか、すなわち90度回転させた状
態で格納されているか否かを認識するために、このドッ
トパターンと対応して設けられている状態記憶部24上の
情報Ｂを読む。

次に、ステップS5にてＡとＢとを比較し、情報Ｂが90
度回転させてドットパターンを格納している旨を示すも
のであれば、すなわち先の一連の処理で出力状態記憶部
54に格納した情報Ａとこの情報Ｂとが等しければ、ステ
ップS6に進み、現在格納されているドットパターンをそ
のまま出力部40に送出させ、印字を行わせる。

一方、情報Ａと情報Ｂとが異っていた場合にはステッ
プS7に進み、変換装置30を制御して入力したコードデー
タに対応してパターン記憶部23内に記憶されている現在
のドットパターンを90度回転させ、このように変換した
パターンを再び元の格納位置に記憶させ、パターンを入
れ換える。次いで、ステップS8にて、そのドットパター
ンに対応した状態記憶部24の内容を90度回転させている
旨を示す情報に書き換える。すなわち、出力状態記憶部
54の情報Ａの内容を、回転させたドットパターンに対応
する状態記憶部24上の領域に格納する。そして、ステッ
プS6にて、この変換したドットパターンを出力部40に送
出させ、印字を行わせる。

このような手順の終了後には、次のコードデータ入力
につき、一連の処理を実行する。

通常、記憶装置に格納されているパターンの出力処理
を行う場合、例えば一連の文書等では同一の変換（回
転、ディザ等）を施すことが多いが、上例に係る処理を
行うことにより、記憶装置20の記憶領域は最も頻度の高
い変換を施したものに設定し直されることになり、当該
変換後には高いスループットが期待できる。その後、パ
ターンの変換が再度必要になった場合、すなわち例えば
90度回転させていたパターンを元に戻すことが必要にな
った場合にも、必要最小限のパターンのみが変換される
ので、再変換のプロセスも少なくできるなどの効果が得
られる。しかも、変換パターン格納用の記憶装置を別途
配設する必要がないので情報出力装置の規模は第４図
（Ａ）に示した従来例の程度に押えられる。

なお、データ供給源からの出力情報の指定、すなわち
出力パターンの変換要求は、コードデータ毎に付加され
たものであってもよく、あるいは変更時に付加されるも
のであってもよい。いずれにしても、本例によれば変換
の混在、例えば縦文字と横文字との混在なども可能とな
る。

また、第３図に関連して述べたようなプリンタに適用
する場合のみならず、ディスプレイなどの出力装置に対
して適用してもシステムの大規模化を伴うことなくスル
ープットを向上することができる。

さらに、記憶装置20自体を、装置の電源オフ時にもそ
の記憶内容を保持できる不揮発性RAMないしは電池等に
よりバックアップされたRAMとした場合、従来装置で一
般に使用されるフォントROM（カートリッジ化されてい
るものなども含む）形態の記憶装置２との代替が可能で
あり、装置構成要素数は第４図（Ａ）の従来例とほぼ同
様であってもスループットを格段に向上することが可能
となる。これに対して、揮発性のRAMを用いた場合に
は、装置の電源オン時またはこれに加えてオフ時に外部
記憶に対し記憶内容をアクセスするようにすればよい。

さらに加えて、第３図の処理の順番を入れかえたり、
あるいはまた動作を並行して行うなどしても、上記と同
様の効果を得ることができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、出力パターン
およびそれに対応したパターンの状態を示す情報を、書
き換え可能な記憶装置の記憶領域上に構成し、データ供
給源からパターンの指定があったときにその指定の内容
とパターン状態を示す情報とを比較して、不一致の場合
に指定に係るコードデータに対応した出力パターンおよ
びその状態情報の変換を行うようにしたので、記憶装置
の増設ないしは大型化を伴うことなく、効率の高い出力
処理が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の全体構成図、 第２図は本発明情報出力制御装置の一実施例を示すブロ
ック図、 第３図は第２図示の実施例に係る出力処理手順の一例を
示すフローチャート、 第４図（Ａ）および（Ｂ）は従来の情報出力装置の２例
を示すブロック図である。 1,10……入力部、 2,6,20……記憶装置、 3,30……変換装置、 4,40……出力部、 5,50……制御装置、 23……パターン記憶部、 24……状態記憶部、 54……出力状態記憶部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】データ供給源からのコードデータを受容
   し、当該受容したコードデータに応じたパターンデータ
   を情報出力機器に出力してパターン形成を行わせる情報
   出力制御装置において、 種々のコードデータの各々に対応したパターンデータお
   よび該パターンデータの状態を示す状態データとを記憶
   し、記憶内容を書換え可能な記憶手段と、 前記情報出力機器に形成させるパターンの状態を指定す
   る指定データが前記データ供給源より与えられたとき、
   当該指定に係るコードデータに対応したパターンデータ
   の状態データを前記記憶手段から読出す読出し手段と、 当該読出された状態データと前記指定データとを比較す
   る比較手段と、 当該比較の結果不一致が検出されたときには、前記指定
   データに基づいて当該指定に係るコードデータに対応し
   た前記記憶手段上のパターンデータおよび状態データを
   書換える書換え手段と を具えたことを特徴とする情報出力制御装置。