JP2545388B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2545388B2 JP10181187A JP10181187A JP2545388B2 JP 2545388 B2 JP2545388 B2 JP 2545388B2 JP 10181187 A JP10181187 A JP 10181187A JP 10181187 A JP10181187 A JP 10181187A JP 2545388 B2 JP2545388 B2 JP 2545388B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、改善された電子写真特性を与える低分子の
有機光導電体を感光層に含有する電子写真感光体に関す
るものである。
従来、電子写真感光体で用いる光導電材料として、セ
レン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機光導電性材
料が知られている。これらの光導電性材料は、数多くの
利点、例えば暗所で適当な電位に帯電できること、暗所
で電荷の逸散が少ないこと、あるいは光照射によって速
かに電荷を逸散できるなどの利点をもっている反面、各
種の欠点を有している。例えば、セレン系感光体では、
温度、湿度、ごみ、圧力などの要因で容易に結晶化が進
み、特に雰囲気温度が40℃を越えると結晶化が著しくな
り、帯電性の低下や画像に白い斑点が発生するといった
欠点がある。硫化カドミウム系感光体は、多湿の環境下
で安定した感度が得られない。酸化亜鉛系感光体ではロ
ーズベンガルに代表される増感色素による増感効果を必
要としているが、この様な増感色素がコロナ帯電による
帯電劣化や露光光による光退色を生じるため長期に亘っ
て安定した画像を与えることができない欠点を有してい
る。
一方、ポリビニルカルバゾールをはじめとする各種の
有機光導電性ポリマーが提案されて来たが、これらのポ
リマーは、前述の無機系光導電材料に較べ成膜性、軽量
性などの点で優れているにもかかわらず今日までその実
用化が困難であったのは、未だ十分な成膜性が得られて
おらず、また、感度、耐久性および環境変化による安定
性の点で無機系光導電材料に較べ劣っているためであっ
た。また、米国特許第4150987号公報などに開示のヒド
ラゾン化合物、米国特許第3837851号公報などに記載の
トリアリールピラゾリン化合物、特開昭51−94828号公
報、特開昭51−94829号公報などに記載の9−スチリル
アントラセン化合物などの低分子の有機光導電体が提案
されている。この様な低分子の有機光導電体は、使用す
るバインダーを適当に選択することによって、有機光導
電性ポリマーの分野で問題となっていた成膜性の欠点を
解消できる様になったが、感度の点で十分なものとは言
えない。
このようなことから、近年感光層を電荷発生層と電荷
輸送層に機能分離させた積層構造体が提案された。この
積層構造を感光層とした電子写真感光体は、たとえば米
国特許第3837851号、同第3871882号公報などに開示され
ており、可視光に対する感度、電荷保持力、表面強度な
どの点で改善できるようになった。
しかし、従来の低分子の有機光導電体を電荷輸送層に
用いた電子写真感光体では、感度,特性が必らずしも充
分でなく、また繰り返し帯電および露光を行なった際に
は明部電位と暗部電位の変動が大きく、改善すべき点が
ある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、前述の欠点又は不利を解消した電子
写真感光体を提供することにある。
本発明の別の目的は、新規な有機光導電体を用いた電
子写真感光体を提供することにある。
本発明の他の目的は、電荷発生層と電荷輸送層に機能
分離した積層型感光層において新規な電荷輸送物質を用
いた電子写真感光体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明は導電性支持体上に感光層を積層した電子写真
感光体において、該感光層が下記一般式〔I〕,〔I
I〕,〔III〕で示される少なくとも1種の化合物を含有
することを特徴とする。
ただし、式中R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8は水素原子、
メチル,エチル,プロピル基等のアルキル基、ベンジ
ル,フェネチル、ナフチルメチル基等のアラルキル基,
フェニル,トリル,キシリル基等のアリール基,チェニ
ル,フリル,インドリル基等の複素環基を示し、式
〔I〕,〔II〕の場合はR1〜R4の中から、式〔III〕の
場合はR1〜R6の中からそれぞれ少なくとも1つ以上が置
換アミノ基を有するアリール基、アラルキル基を示す。
置換アミノ基として のRA,RBは置換基を有してもよいアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基を示し、RA,RBは同じでも異なってい
てもよい。またRA,RBは結合した窒素原子とともに環を
形成してもよい。
中でも良いものとしては、 等が挙げられ、R9,R10,R11,R12はメチル,エチル等のア
ルキル基,塩素,フッ素,臭素等のハロゲン原子,メト
キシ,エトキシ,ブトキシ基等のアルコキシ基を示し、
R13,R14はメチル,エチル,プロピル,ブチル等のアル
キル基を示し、Bは窒素原子に結合したベンゼン環とと
もに環を形成する残基、たとえばカルバル、アクリダノ
ン、フェノキサジン等を示す。
R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8で示されるアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基、複素環基は置換基を有してい
てもよく、その置換基としてはメチル、エチル、ブチル
基等のアルキル基、ベンジル、フェネチル、ナフチルメ
チル等のアラルキル基、フェニル、トリル等のアリール
基、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、メトキシ、
エトキシ、ブトキシ等のアルコキシ基が挙げられる。
R9,R10,R11,R12,R13,R14で示されるアルキル基、アル
コキシ基は置換基を有していてもよく、その置換基とし
てはメチル、エチル、ブチル等のアルキル基、ベンジ
ル、フェネチル、ナフチルメチル等のアラルキル基、フ
ェニル、トリル等のアリール基、塩素、フッ素、臭素等
のハロゲン原子、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等のア
ルコキシ基が挙げられる。
R1とR2、R3とR4、R5とR6は同時には水素原子とならな
い。またAは水素原子またはシクロペンタン環と縮合し
てベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環等の芳
香族環を形成する残基を示す。
以下、前記一般式で示される化合物についてその代表
例を挙げる。
化合物例 次に前記化合物例(29)の合成法を示す。常法に従い
シクロペンタノン20.0g(238mmol)とベンズアルデヒド
50.6g(477mmol)を2当量の塩基の存在下で縮合させ、
2,5−ジベンジリデンシクロペンタノン(52.3g)を得、
この化合物を通常の方法により、還元および臭素化を行
い、2,5−ジベンジリデンブロモシクロペンタンを得
た。続いて亜リン酸トリエチルより、通常の方法に従っ
てWittig試薬を合成し、ジフェニルアミノベンズアルデ
ヒドと反応を行なわせ、目的化合物(5)を28.4g得
た。収率23.8% <元素分析> 計算値(%) 測定値(%) C 90.98 90.96 H 6.23 6.26 N 2.79 2.78 他の化合物も同様の方法で合成される。
本発明の好ましい具体例では、感光層を電荷発生層と
電荷輸送層に機能分離した電子写真感光体の電荷輸送物
質に前記一般式で示される化合物を用いることができ
る。
本発明による電荷輸送層は、前記の一般式で示される
化合物と結着剤とを適当な溶剤に溶解せしめた溶液を塗
布し、乾燥せしめることにより形成させることが好まし
い。ここに用いる結着剤としては、例えばポリアリレー
ト、ポリスルホン、ポリアミド、アクリル樹脂、アクリ
ロニトリル樹脂、メタクリル樹脂、円貨ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタ
ン共重合体例えばスチレン−ブタジエンコポリマー、ス
チレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−マレ
イン酸コポリマーなどを挙げることができる。また、こ
の様な絶縁性ポリマーの他に、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリビニルアントラセンやポリビニルピレンなどの
有機光導電性ポリマーも使用できる。
この結着剤と前記一般式で示される化合物との配合割
合は、決着剤100重量部当り該化合物を10〜500重量とす
ることが好ましい。
電荷輸送層は、下述の電荷発生層と電気的に接続され
ており、電界の存在下で電荷発生層から注入された電荷
キャリアを受け取るとともに、これらの電荷キャリアを
表面まで輸送できる機能を有している。この際、この電
荷輸送層は、電荷発生層の上に積層されていてもよく、
またその下に積層されていてもよい。しかし、電荷輸送
層は、電荷発生層の上に積層されていることが望まし
い。この電荷輸送層は、電荷キャリアを輸送できる限界
があるので、必要以上に膜厚を厚くすることができな
い。一般的には、5ミクロン〜50ミクロンであるが、好
ましい範囲は8ミクロン〜20ミクロンである。
この様な電荷輸送層を形成する際に用いる有機溶剤
は、使用する結着剤の種類によって異なり、又は電荷発
生層や下述の下引層を溶解しないものから選択すること
が好ましい。具体的な有機溶剤としては、メタノール、
エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどの
ケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドな
どのスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエー
テル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、ク
ロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化
炭素、トリクロルエチレンなどの脂肪族ハロゲン化炭化
水素類あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロ
イン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳
香族類などを用いることができる。
塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、マイヤーバーコーテーィング法、ブレードコーティ
ング法、ローラーコーティング法、コーテンコーティン
グ法などのコーティング法を用いて行なうことができ
る。乾燥は、室温における指触乾燥後、加熱乾燥する方
法が好ましい。加熱乾燥は、30℃〜200℃の温度で5分
〜2時間の範囲の時間で、静止または送風下で行なうこ
とができる。
本発明で用いる電荷発生層はセレン、セレン−テル
ル、アモルファスシリコン等の無機の電荷発生物質、ピ
リリウム系染料、チアピリリウム系染料、アズレニウム
系染料、チアシアニン系染料、キノシアニン系染料等の
カチオン染料、スクバリリウム塩系染料、フタロシアニ
ン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベンズピレンキ
ノン系顔料、ピラントロン系顔料等の多環キノン顔料、
インジコ系顔料、キナクリドン系顔料、アゾ顔料等の電
荷発生物質から選ばれた別個の蒸着層、あるいは樹脂分
散層を用いることができる。
本発明に使用される上記電荷発生物質のうち、特にア
ゾ顔料は多岐にわたっており、構造を特定するのは難し
いが、以下特に効果の高いアゾ顔料の構造を具体的に記
す。
アゾ顔料の一般式として、下記のように中心骨格をA AN=N−Cp) カプラー部分をCpとして表わせば(ここでn=2,
3)、まずAの具体例としては、次のようなものが挙げ
られる。
またCpの具体例としては 等が挙げられる。これら中心骨格A及びカプラーCpは随
時組合せにより電荷発生物質となる顔料を形成する。
電荷発生層は、前述の電荷発生物質を適当な結着剤に
分散させ、これを基体の上に塗工することによって形成
でき、また真空蒸着装置により蒸着膜を形成することに
よって得ることができる。電荷発生層を塗工によって形
成する際に用いうる結着剤としては広範な絶縁性樹脂か
ら選択でき、またポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
ビニルアントラセンやポリビニルピレンなどの有機光導
電性ポリマーから選択できる。好ましくは、ポリビニル
ブチラール、ポリアリレート(ビスフエノールAとフタ
ル酸の縮重合体など)、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、フエノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、
ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピリジ
ン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、
カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ンなどの絶縁性樹脂を挙げることができる。電荷発生層
中に含有する樹脂は、80重量%以下、好ましくは40重量
%以下が適している。塗工の際に用いる有機溶剤として
は、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなど
のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロル
エチレン、四塩化炭素、トリクロルエチレンなどの脂肪
族ハロゲン化炭化水素類あるいはベンゼン、トルエン、
キシレン、リグロイン、モノクロルベンゼン、ジクロル
ベンゼンなどの芳香族類などを用いることができる。
塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコーテイング
法、スピンナーコーテイング法、ビードコーテイング
法、マイヤーバーコーテイング法、ブレードコーテイン
グ法、ローラーコーテイング法、カーテンコーテイング
法などのコーテイング法を用いて行なうことができる。
電荷発生層は、十分な吸光度を得るために、できる限
り多くの前記有機光導電体を含有し、且つ発生した電荷
キヤリアの飛程を短かくするために、薄膜層、例えば5
ミクロン以下、好ましくは0.01ミクロン〜1ミクロンの
膜圧をもつ薄膜層とすることが好ましい。このことは、
入射光量の大部分が電荷発生層で吸収されて、多くの電
荷キヤリアを生成すること、さらに発生した電荷キヤリ
アを再結合や捕獲(トラップ)により失活することなく
電荷輸送層に注入する必要があることに帰因している。
この様な電荷発生層と電荷輸送層の積層構造からなる
感光層は、導電性支持体の上に設けられる。導電性支持
体としては、支持体自体が導電性をもつもの、例えばア
ルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレ
ス、バナジウム、モリブデン、クロム、チタン、ニツケ
ル、インジウム、金や白金などを用いることができ、そ
の他にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウ
ム、酸化錫、酸化インジウム−酸化錫合金などを真空蒸
着法によって被膜形成された層を有するプラスチック
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポ
リフッ化エチレンなど)、導電性粒子(例えばアルミニ
ウム粉末,酸化チタン,酸化錫,酸化亜鉛,カーボンブ
ラック、銀粒子など)を適当なバインダーとともにプラ
スチック又は前記導電性支持体の上に被覆した支持体、
導電性粒子をプラスチックや紙に含浸した支持体や導電
性ポリマーを有するプラスチックなどを用いることがで
きる。
導電性支持体と感光層の中間に、バリヤー機能と接着
機能をもつ下引層を設けることもできる。下引層は、カ
ゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エ
チレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド(ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アル
コキシメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、ゼラチ
ン、酸化アルミニウムなどによって形成できる。
下引層の膜厚は、0.1ミクロン〜5ミクロン、好まし
くは0.5ミクロン〜3ミクロンが適当である。
導電性支持体、電荷発生層、電荷輸送層の順に積層し
た感光体を使用する場合において、前記一般式(I)〜
(III)で示される。
化合物は正孔輸送性であるので、電荷輸送層表面を負
に帯電する必要があり、帯電後露光すると露光部では電
荷発生層において生成した正孔が電荷輸送層に注入さ
れ、その後表面に達して負電荷を中和し、表面電位の減
衰が生じ未露光部との間に静電コントラストが生じる。
現像時には電子輸送物質を用いた場合とは逆に正電荷性
トナーを用いる必要がある。
本発明の別の具体例では、前述のジスアゾ顔料あるい
は、米国特許第3554745号、同第3567438号、同第358650
0号公報などに開示のピリリウム染料、チアピリリウム
染料、セレナピリリウム染料、ベンゾピリリウム染料、
ベンゾチアピリリウム染料、ナフトピリリウム染料、ナ
フトチアピリリウム染料などの光導電性を有する顔料や
染料を増感剤としても用いることができる。
また、別の具体例では、米国特許第3684502号公報な
どに開示のピリリウム染料とアルキリデンジアリーレン
部分を有す電気絶縁重合体との共晶錯体を増感剤として
用いることもできる。この共晶錯体は、例えば4−〔4
−ビス(2−クロロエチル)アミノフエニル〕−2,6−
ジフエニルチアピリリウムパークロレートとポリ(4,
4′−イソプロピリデンジフエニレンカーボネート)を
ハロゲン化炭化水素系溶剤(例えば、ジクロルメタン、
クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロルエタン、1,2
−ジクロルエタン、1,1,2−トリクロルエタン、クロル
ベンゼン、ブロモベンゼン、1,2−ジクロルベンゼン)
に溶解した後、これに非極性溶剤(例えば、ヘキサン、
オクタン、デカン、2,2,4−トリメチルベンゼン、リグ
ロインを加えることによって粒子状共晶錯体として得ら
れる。この具体例における電子写真感光体には、スチレ
ン−ブタジエンコポリマー、シリコン樹脂、ビニル樹
脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリルコポリマー、ス
チレン−アクリロニトリルコポリマー、ビニルアセテー
ト−塩化ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、ポ
リメチルメタクリレート、ポリ−N−ブチルメタクリレ
ート、ポリエステル類、セルロースエステル類などを結
着剤として含有することができる。さらに本発明の別の
具体例としては、既述した機能分離型の電子写真感光体
に限らず、電荷輸送物質として前記一般式で示される化
合物を電荷発生物質とともに単一層の感光層に含有させ
た電子写真感光体を挙げることができる。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用す
るのみならず、レーザープリンター、CRTプリンター、
電子写真式製版システムなどの電子写真応用分野にも広
く用いることができる。
本発明によれば、高感度の電子写真感光体を与えるこ
とができ、また繰り返し帯電および露光を行なった時の
明部電位と暗部電位の変動が小さい利点を有している。
以下、本発明を実施例に従って説明する。
実施例 1 β型銅フタロシアニン(商品名Lionol Blue NCB Tone
r,東洋インキ製造(株)製)を水、エタノールおよびベ
ンゼン中で順次還流後、過して精製した顔料7g,ポリ
エステル(商品名ポリエステルアドヒーシブ49,000(固
形分20%),デュポン社製14g,トルエン35g,ジオキサン
35gを混合し、ボールミルで6時間分散することによっ
て塗工液を調整した。この塗工液をアルミニウムシート
上に乾燥膜厚が0.5ミクロンとなる様にマイヤーバーで
塗布して電荷発生層を形成した。
次に、電荷輸送化合物として前記例示化合物No.
(2)を7gとポリカーボネート商品名パンライトK−13
00、帝人化成(株)製)7gとをテトラヒドロフラン35g
とクロロベンゼン35gの混合溶媒中に撹拌溶解させて得
た溶液を先の電荷発生層の上にマイヤーバーで乾燥膜厚
が18ミクロンとなる様に塗工して、2層構造からなる感
光層をもつ電子写真感光体を製造した。
この様にして製造した電子写真感光体を静電複写紙試
験装置(Model−SP−428,川口電機(株)製)を用いて
スタチック方式で−5kVでコロナ帯電し、暗所で1秒間
保持した後、照度25luxで露光し帯電特性を調べた。
帯電特性としては、表面電位(V0)と1秒間暗減衰さ
せた時の電位(V1)を1/2に減衰するに必要な露光量(E
1/2)を測定した。
さらに、繰り返し使用した時の明部電位と暗部電位の
変動を測定するために、本実施例で製造した電子写真感
光体をPPC複写機(NP−150Zキャノン(株)製)の感光
ドラム用シリンダーに貼り付けて、同機で、50,000枚複
写を行ない初期と50,000枚複写後の明部電位(VL)及び
暗部電位(VD)の変動を測定した。
また前記例示化合物の代りに下記構造式 のスチルベン化合物を用いて、全く同様の操作により比
較試料−1を製造し、同様に測定した。
この結果を次に示す。
実施例2〜16 この各実施例においては、前記実施例1で用いた電荷
輸送化合物として例示化合物No.(29)の代りに例示化
合物No.(1)、(3)、(8)、(11)、(15)、(1
9)、(24)、(27)、(35)、(42)、(50)を用い
かつ電荷発生物質として下記の顔料を用いたほかは、実
施例1と同様の方法によって電子写真感光体を製造し
た。
各電子写真感光体の電子写真特性を実施例1と同様の
方法によって測定した。その結果を次に示す。
実施例13 アルミニウムシリンダー上にカゼインのアンモニア水
溶液(カゼイン11.2g、28%アンモニア水1g、水22.2m
l)を浸漬コーティング法で塗工し、乾燥して塗工量1.0
g/m2の下引層を形成した。
次に、電荷発生物質として 1重量部、ブチラール樹脂(エスレックBM−2:積水化学
(株)製)1重量部とイソプロピルアルコール30重量部
をボールミル分散機で4時間分散した。この分散液を先
に形成した下引層の上に浸漬コーティング法で塗工し、
乾燥して電荷発生層を形成した。この時の膜厚は0.3ミ
クロンであった。
次に、前記例示化合物No.(10)1重量部、ポリスル
ホン(P1700:ユニオンカーバイド社製)、1重量部とモ
ノクロルベンゼン6重量部を混合し、撹拌機で撹拌溶解
した。この液を電荷発生層の上に浸漬コーティング法で
塗工し、乾燥して電荷輸送層を形成した。この時の膜厚
は、12ミクロンであった。
こうして製造した電子写真感光体に−5kVのコロナ放
電を行なった。この時の表面電位を測定した(初期電位
V0)。さらに、この電子写真感光体を5秒間暗所で放置
した後の表面電位を測定した。感度は、暗減衰した後の
電位V1を1/2に減衰するに必要な露光量(E 1/2マイクロ
ジュール/cm2)を測定することによって評価した。この
際、光源としてガリウム/アルミニウム/ヒ素の三元系
半導体レーザー(出力:5mW;発振波長780nm)を用いた。
これらの結果は、次のとおりであった。
次に同上の半導体レーザーを備えた反転現像方式の電
子写真方式プリンターであるレーザービームプリンター
(LBP−LX、キャノン(株)製)に上記電子写真感光体
をLBP−LXの感光体に置き換えてセットし、実際の画像
形成テストを行った。条件は以下の通りである。
一次帯電後の表面電位:−700V、像露光後の表面電
位;−150V(露光量μJ/cm2)、転写電位;+700V、現
像剤極性;負極性、プロセススピード;50mm/sec、現像
条件(現像バイアス);−450V、像露光スキャン方式;
イメージスキャン、一次帯電前露光;50lux・secの赤色
全面露光 画像形成はレーザービームを文字信号及び画像信号に
従ってラインスキャンして行ったが、文字、画像共に良
好なプリントが得られた。
実施例14 4−(4−ジメチルアミノフェニル)−2,6−ジフェ
ニルチアピリリウムパークロレート3gと前記例示化合物
No.(17)を5gをポリエステル(ポリエステルアドヒー
シブ49000:デュポン社製)のトルエン(50)−ジオキサ
ン(50)溶液100mlに混合し、ボールミルで6時間分散
した。この分散液を乾燥後の膜厚が15ミクロンとなる様
にマイヤーバーでアルミニウムシート上に塗布した。
この様にして製造した電子写真感光体の電子写真特性
を実施例1と同様の方法で測定した。この結果を次に示
す。
V0:−700ボルト V1:−669ボルト E1/2:2.65lux.sec 初 期 VD:−700ボルト VL:−143ボルト 5000枚耐久後 VD:−653ボルト VL:−162ボルト 実施例15 アルミ板上にカゼインのアンモニア水溶液(カゼイン
11.2g、28%アンモニア水1g、水222ml)をマイヤーバー
で塗布乾燥し、膜厚が1ミクロンの接着層を形成した。
次に下記構造を有するジスアゾ顔料5gと、 ブチラール樹脂(ブチラール化度63モル%)2gをエタノ
ール95mlに溶かした液と共に分散した後、接着層上に塗
工し乾燥後の膜厚が0.4ミクロンとなる電荷発生層を形
成した。
次に、前記例示化合物No.(16)を5gとポリ−4,4′−
ジオキシジフェニル−2,2−プロパンカーボネート(粘
度平均分子量30000)5gをジクロルメタン150mlに溶かし
た液を電荷発生層上に塗布、乾燥し、膜厚が11ミクロン
の電荷輸送層を形成することによって電子写真感光体を
製造した。
この様にして製造した電子写真感光体の電子写真特性
を実施例1と同様の方法で測定した。この結果を次に示
す。
V0:−703ボルト V1:−682ボルト E1/2:3.20lux.sec 初 期 VD:−700ボルト VL:−159ボルト 50000枚耐久後 VD:−642ボルト VL:−170ボルト 実施例16 表面が清浄にされた0.2mm厚のモリブデン板(支持
体)をグロー放電蒸着槽内の所定位置に固定した。次に
槽内を排気し、約5×10-6torrの真空度にした。その後
ヒーターの入力電圧を上昇させモリブデン支持体温度を
150℃に安定させた。その後水素ガスとシランガス(水
素ガスに対し15容量%)を槽内へ導入しガス流量と蒸着
槽メインバルブを調整して0.5torrに安定させた。次に
誘導コイルに5MHzの高周波電力を投入し槽内のコイル内
部にグロー放電を発生させ30Wの入力電力とした。上記
条件で支持体上にアモルフアスシリコン膜を生長させ膜
厚が2μとなるまで同条件を保った後グロー放電を中止
した。その後加熱ヒーター、高周波電源をオフ状態と
し、支持体温度が100℃になるのを待ってから水素ガ
ス、シランガスの流出バルブを閉じ、一旦槽内を10-5to
rr以下にした後大気圧にもどし支持体を取り出した。次
いでこのアモルフアスシリコン層の上に電荷輸送化合物
として例示化合物20を用いる以外は実施例1と全く同様
にして電荷輸送層を形成した。
こうして得られた電子写真感光体を帯電露光実験装置
に設置し6kVでコロナ帯電し直ちに光像を照射した。
光像はタングステンランプ−光源を用い透過型のテスト
チャートを通して照射された。その後直ちに荷電製の
現像剤(トナーとキャリヤーを含む)を電子写真感光体
表面にカスケードすることによってその表面に良好なト
ナー画像を得た。
実施例17 4−(4−ジメチルアミノフエニル)−2,6−ジフエ
ニルチアピリリウムパークロレート3gとポリ(4,4′−
イソプロピリデンジフエニレンカーボネート)3gをジク
ロルメタン200mlに十分に溶解した後、トルエン100mlを
加え、共晶錯体を沈殿させた。この沈殿物を別した
後、ジクロルメタンを加えて再溶解し、次いでこの溶液
にn−ヘキサン100mlを加えて共晶錯体の沈殿物を得
た。
この共晶錯体5gをポリビニルブチラール2gを含有する
メタノール溶液95mlに加え、6時間ボールミルで分散し
た。この分散液をカゼイン層を有するアルミ板の上に乾
燥後の膜厚が0.4ミクロンとなる様にマイヤーバーで塗
布して電荷発生層を形成した。
次いで、この電荷発生層の上に例示化合物No.(17)
を用いる以外は実施例1と全く同様にして電荷輸送層の
被覆層を形成した。
こうして作成した感光体の電子写真特性を実施例1と
同様の方法によって測定した。この結果を次に示す。
V0:−704ボルト V1:−682ボルト E1/2:2.30lux.sec 初 期 VD:−700ボルト VL:−143ボルト 50000回耐久後 VD:−652ボルト VL:−162ボルト 実施例18 実施例17で用いた共晶錯体と同様のもの5gと前記例示
化合物No.(18)5gをポリエステル(ポリエステルアド
ヒージブ49000:デュポン社製)のテトラヒドロフラン液
150mlに加えて、十分に混合撹拌した。この液をアルミ
ニウムシート上にマイヤーバーにより乾燥後の膜厚が15
μとなる様に塗布した。
得られた電子写真感光体の電子写真特性を実施例1と
同様の方法で測定した。この結果を次に示す。
V0:−713ボルト V1:−685ボルト E1/2:2.82lux.sec 初 期 VD:−700ボルト VL:−153ボルト 50000枚耐久後 VD:−648ボルト VL:−171ボルト 〔発明の効果〕 本発明の電子写真感光体は、特定の化合物を電荷輸送
物質として使用するので高感度と高耐久性(繰り返し使
用による電位変動が著しく少ない)を発揮でき、電子写
真利用分野の広範囲に適用できるという顕著な効果を奏
するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に感光層を積層した電子写
    真感光体において、該感光層が下記一般式[I]、[I
    I]、[III]で示される少なくとも1種の化合物を含有
    することを特徴とする電子写真感光体: (ただし、式中R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8は水素原子、
    置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アラル
    キル基または複素環基を示し、式[I]、[II]の場合
    はR1〜R4の中から、式[III]の場合はR1〜R6の中から
    それぞれ少なくとも1つ以上が置換アミノ基を有するア
    リール基、アラルキル基を示し、R1とR2、R3とR4、R5と
    R6は同時には水素原子とならない。また、式中Aは水素
    原子またはシクロペンタン環と縮合して芳香族環を形成
    する残基を示す。)
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