JP2542397B2 - エチレンのedcへの流動床オキシ塩素化のための改良された触媒及び方法 - Google Patents

エチレンのedcへの流動床オキシ塩素化のための改良された触媒及び方法

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    • C07C17/15Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens with oxygen as auxiliary reagent, e.g. oxychlorination
    • C07C17/152Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens with oxygen as auxiliary reagent, e.g. oxychlorination of hydrocarbons
    • C07C17/156Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens with oxygen as auxiliary reagent, e.g. oxychlorination of hydrocarbons of unsaturated hydrocarbons

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般に二塩化エチレン(EDC)と呼ばれる
1,2−ジクロロエタンを生成するためのエチレンの流動
床接触(触媒による1オキシ塩素化に関するものであ
り、さらに限定的に言うと、改良された塩化銅触媒とそ
のエチレンオキシ塩素化反応における利用に関するもの
である。
オキシ塩素化による塩素化炭化水素の生成は当該技術
分野では既知のことである。例えば、世界中の多くの商
業用施設内で実践されている、EDC製造のためのエチレ
ンオキシ塩素化の周知のプロセスには、Harpringその他
に付与された米国特許第3,488,398号に記載の方法及び
条件にて、流動触媒床上で、エチレン、塩化水素(HC
l)及び酸素又は酸素を含む気体(例えば空気)の混合
物を気相反応させる作業が関与している。
流動床オキシ塩素化反応に用いられる標準的な触媒
は、重量百分率で約4%から17%の銅化合物を含んでい
る。標準的には、銅化合物は、シリカ、ケイソウ土、粘
土、フラー土又はアルミナのような流動化できる担体の
粒子上に沈積された活性触媒成分としての塩化第二銅で
ある。この担体は、プロセス内で有効であるためには、
反応ゾーンからの過度の触媒損失なく直ちに流動化でき
なければならず、又適切なかさ密度、アトリション耐性
及び粒度及び粒度分布を有していなければならない。本
発明に最も密に結びついている先行技術のオキシ塩素化
プロセスにおいて、ガンマアルミナ、アルファアルミ
ナ、いわゆるミクロゲル・アルミナ又はその他の形の
「活性化された」アルミナといったアルミナ担体が用い
られる。標準的な流動床アルミナベースのオキシ塩素化
触媒は、多くの面において改良を加えることができる。
まず第一に、オキシ塩素化触媒はエチレンベースのED
Cのできるかぎり高い収量をもたらすことが望ましい
(すなわちエチレンは酸化炭素又はそれ以上の塩素化さ
れた材料に反応させられるエチレン量がより少ない状態
でEDCにより完全に転化されなくてはならない)。大量
のEDC製造産業において、エチレンのEDC転化効率が少し
でも増大することは、ひじょうに貴重なことである。例
えば、年間10億ポンドのEDCオキシ塩素化プラントにお
いては、わずか1%のエチレン効率の増加が、結果とし
て、年間約40万ドルから100万ドルの節約をもたらしう
る。さらに、エチレン効率の増大は、環境への炭化水素
及び塩素化炭化水素の放出の可能性を軽減する。
第2に、経済的及び環境上の理由から、オキシ塩素化
触媒が、反応に用いられる塩化水素(HCl)の高い転化
をもたらすことがはるかに望ましいこととなってきてい
る。HCl対エチレンの理論上より高いモル比が、より高
いエチレンのEDC転化を達成する目的で用いられる場
合、問題が生じる可能性がある。転化されていないHCl
は、例えば、苛性溶液などを用いて中性化されなくては
ならず、その結果得られる塩は、廃棄されなくてはなら
ない。又、プロセス内のHClのレベルがより高くなる
と、反応器の下流でより高いHClの「漏出点」をもたら
す可能性があり、こうして腐食の問題が生じうる。従っ
て、近代的なオキシ塩素化プロセスは、高いHCl転化と
結びつけて、できるかぎり2:1という理論上のレベルに
近いHCl対エチレンのモル比で稼動しようとすることに
なる。このような作業において、高いHCl転化そして高
いエチレン効率の組合せが最も望ましい。
最後に、アルミナの流動床触媒上の標準的な塩化第2
銅は、約1.9から2.0のHCl対エチレンのモル比でのオキ
シ塩素化反応の間に「固着性」を発達させる強い傾向を
呈する。基本的に触媒粒子の凝集である触媒の固着性
は、流動床オキシ塩素化プロセスにおいて最適なエチレ
ンとHClの原料効率を達成することにとって、重大な障
害である。オシ塩素化触媒からの高いエチレン効率は、
2.0という化学量論的値に近いHCl/エチレンのモル流量
比での稼動を必要とする。しかしながら、HCl/エチレン
流量比は、商業用プロセスにおいて、約1.9以上増大さ
せられるため、標準的な流動床オキシ塩素化触媒は漸次
的により高い固着性をもつようになる。触媒の固着性が
増大するにつれて、流動床の伝熱特性は悪くなり、触媒
床内にホットスポット(過熱点)が発達し、原料の転化
及び収量が低減し、そして極端な場合では、床が実際崩
壊し落ち込み、床を通して蒸気が通過する原因となる。
従って、高性能のオキシ塩素化触媒には、2.0に近いHCl
/エチレン流量比での稼動、優れた流動化、そして高い
転化、収量及び効率が必要である。この触媒の固着性の
問題及びそれを部分的に制御するための装置及び機構
(手段)はCowferその他に付与された米国特許第4,226,
798号に記述されている。標準的オキシ塩素化触媒にお
ける固着性の制御方法は、同様にCowferその他に付与さ
れた米国特許第4,339,620号にも記述されている。これ
らの装置及び方法は、助けとなるものではあるが、反応
中に固着性を発達させないオキシ塩素化触媒を利用する
方がより実践的でかつ効率のよいことである。
さらに、本発明の背景として示すと、先行技術におい
ては、触媒の中に塩化銅のみならず、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、遷移金属及び/又は希土類金属の塩化
物及び酸化物といったその他の金属化合物が含まれてい
るような流動床触媒を利用してオキシ塩素化反応を行な
うことが提案されてきた。例えば、米国特許第3,427,35
9号は、10m2/g以下の表面積をもつアルファアルミナ上
に支持された塩化銅、アルカリ金属塩化物及び/又は希
土類金属塩化物から成る、炭化水素の流動床オキシ塩素
化のために有効な触媒組成を記述している。同様に、米
国特許第3,657,367号;3,914,328号;3,992,463号;4,069,
170号;4,124,534号及び4,284,833号ならびにカナダ特許
第701,913号は全て、低表面積の(アルミナ)担体上の
塩化銅が沈積された金属塩化物の使用を教唆している。
しかしながら、これらの低表面積の担体の触媒は、エチ
レン効率がきわめて低いために、本発明の流動床エチレ
ンオキシ塩素化プロセスにおいては、実用的ではない。
さらに、高表面積担体上に塩化銅と共にアルカリ金
属、アルカリ土類金属、及び/又は希土類金属を使用す
ることを開示している特許もある。例えば、米国特許第
3,468,968;3,642,921号;4,123,389号は全て、塩化銅及
びKClのようなアルカリ金属、及び/又はセリウム、プ
ラセオジム、ネオジム及びランタンのような希土類の触
媒の使用を、広範に開示している。これらの触媒は、そ
の組成において本発明のものにより近いが、組成上の最
適化及び性能の改善を得ることはなお可能である。これ
らの参考資料は全て、そのいずれも、触媒の性能に影響
を及ぼす上で用いられる金属タイプの互いに対する比率
の最適化を教示又は提案していない、という点におい
て、欠陥のあるものである。
最後に、先行技術におけるその他の特許は、まさに、
付加される金属が、既存の銅に対して一定の重量比又は
モル比で用いられた場合により、より優れた触媒が得ら
れる、ということを示唆している。例えば、米国特許第
3,205,280号;3,308,189号;3,308197号;3,527,819号;376
9,362号;3,862,996号;4,046,821号;4,123,467号;4,206,
180号;4,239,527号;4,329,527号;4,451,683号;及び4,4
60,699号は全て、付加される金属と銅の一定の重量比又
はモル比が触媒を改善するということを広範に開示して
いる。
上述のことから、直ちに、オキシ塩素化反応のための
「最適な」触媒を開発するために多大な努力が払われて
きた、ということがわかる。上に引用されている特許全
てのうち、本発明の触媒及びプロセスの系列に最も密に
結びつく特許を指摘しておくことが価値あることと思わ
れる。米国特許第3,205,280号は、塩化カリウムのよう
なアルカリ金属、アルカリ土類金属、銅のような遷移金
属及び/又はジジミウムのような希土類金属とその上に
持つAl2O3の担体の触媒組成(900℃で焼成され、これに
よりその表面積は著しく減少している)を開示してい
る。アルカリ金属又はアルカリ土類金属と遷移金属又は
希土類金属の原子比は、1対1以上、7対1未満であ
る。この特許は、できれば、アルカリ金属と遷移金属そ
して希土類金属の原子比は4:1:1であることが望ましい
としている。アルファーAl2O3上のKCl,DiCl2及びCuCl2
の触媒は例IVに示されている。
米国特許3,308,197号は、グループI a及び/又はII a
の塩化カリウムのような金属そして二酸化セリウムのよ
うなグループIII bの金属を含み、グループI a及びII a
からの金属原子とグループIII bからの金属原子の比が
0.01〜1.5:1であるような、酸化アルミニウムの触媒組
成物を広範に教示している。Vycor Raschigの環上のCeO
2及びKOHの触媒は例6に開示されている。
米国特許第3,527,819号は、高表面積のシリカゲル担
体上の塩化銅、塩化カリウム及び塩化ネオジムの触媒組
成を用いた、トリ及びテトラクロロエチレンの調製方法
を、広範に教示してる。触媒中のカリウムと銅の原子比
は0.6〜1:3〜1であり、ネオジムと銅の原子比は、0.4
対1以上である。この特許の教示は、塩化物に特定した
ものである。しかしながら、重量百分率で最高25%の希
土類金属を含む、比較触媒が、表1に示されている。
米国特許第3,862,996号は、銅のハロゲン化物及び希
土類金属ハロゲン化物、そしてオプションとしてはKCl
又はLiClのようなアルカリ金属ハロゲン化物を含むアル
ミナ担体の触媒組成を用いた、エタンからエチレンを調
製するためのプロセスを、広範に教示している。希土類
金属ハロゲン化物と銅ハロゲン化物の触媒中重量比は、
1対1以上である。CuCl2、希土類金属ハロゲン化物
(セリウムハロゲン化物及びジジミウムハロゲン化物)
及びLiClのアルミナ担体上の触媒は、例の中に示されて
いる。
米国特許第4,046,821号は、CuCO3のような銅の(非ハ
ロゲン化物)化合物、希土類金属化合物及びオプション
としてアルカリ金属化合物を含む低表面積担体の触媒組
成を、広範に教示している。触媒中の希土類金属と銅の
原子比は4:0.1:1である。低表面積アルミナ上のCuCO3,C
eO2及びKClの触媒が示されている。
最後に、米国特許第4,451,683号は、高表面積の酸化
マグネシウム−酸化アルミニウム担体上のCuCl2のよう
な銅化合物、KClのようなアルカリ金属そしてCeCl3のよ
うな希土類金属の触媒組成物を広範に教示している。触
媒内のアルカリ金属イオンの数は、銅イオン100あたり1
00未満である。高表面積のMgO,Al2O3,Na2O担体上のCuCl
2,KCl及びCeCl3の触媒は、表3に示されている。
上述の特許における欠点は、これらの特許のいずれ
も、触媒の固着性及び性能に対する、希土類金属とアル
カリ金属の比の効果を教示又は開示していない、という
点にある。
最後の先行技術の引証として挙げる、当該発明者の一
人J.Edenに付与された米国特許第4,446,249号は、塩化
第2銅の沈積に先立って焼成段階により担体に対し変性
金属を「固定する」ことを特徴とする、1つ以上のアル
カリ金属、アルカリ土類金属及び/又は希土類金属で変
性された、ガンマ−アルミナ担体上の塩化第2銅の改良
オキシ塩素化触媒を得る方法を開示している。銅を付加
する前に担体に対し変性金属を予備焼成することによ
り、触媒の組成が使用中に固着性を受ける可能性が少な
くなる。本発明の触媒は、この先行技術に比べて、塩化
第2銅を沈積させる前に担体に対しアルカリ金属及び希
土類金属を焼成させる必要無く、流動化可能な(固着性
の無い)、高エチレン効率、高HCl転化の触媒が得られ
るという点で、異なっている。
本発明に従った触媒組成物は、その上に塩化銅、少な
くとも1つのアルカリ金属そして少なくとも1つの希土
類金属をもつ高表面積のアルミナ担体のきわめて流動性
ある触媒である。この触媒組成物は、希土類金属塩とア
ルカリ金属塩の重量比が少なくとも0.8:1であることを
条件として、まず担体に対し非銅金属を焼成させる必要
なく高表面積のアルミナ担体上に金属を共沈積すること
により調製される。本発明に基づく触媒組成をエチレン
のEDCへのオキシ塩素化に用いると、その結果として、
触媒の固着性を示すことなく、高いエチレン効率及びHC
l転化率を得ることができる。
第1図は、高いエチレン効率、高いHCl転化及びすぐ
れた流動化の組合せである、高性能の形で表わしたオキ
シ塩素化反応におけるさまざまな触媒の性能を示してい
る。当該図面に示されている全ての触媒には、表示され
た重量百分率のアルカリ金属塩(塩化カリウム)及び希
土類金属塩(塩化セリウム)に加えて、重量百分率で1
0.6%の銅化合物(塩化第二銅)が含まれていた。全て
のオキシ塩素化反応は225゜±1℃の温度で、1:2:0.8の
エチレン対HCl対酸素のモル比にて、22±0.5秒の接触時
間で(沈降床について規定されたもの)行なわれた。
横座標は触媒組成中に含まれているアルカリ金属塩
(塩化カリウム)の重量百分率である。縦座標は触媒組
成中に含まれている希土類金属塩(塩化セリウム)の重
量百分率である。グラフ上に課せられた包絡線は、高い
エチレン効率及び高いHCl転化の両方が、すぐれた触媒
流動化と合わせて得られるような高性能部域を表してい
る。本発明に従った触媒組成は高性能部域内に入る。低
い流動化はあまりにも高すぎるレベルのアルカリ金属塩
が用いられる場合又は、希土類金属塩とアルカリ金属塩
の重量比が低すぎる場合に起こる。
本発明の触媒組成物は、直ちに入手可能な高表面積の
アルミナ担体材料を利用する。アルミナ担体材料は、約
80〜200m2/gの表面積、1ccあたり0.9〜1.1グラムの圧密
かさ密度、1グラムあたり0.2cc〜0.5ccの細孔容積そし
て、粒子の約70〜90パーセント(重量百分率)が直径80
ミクロン未満、約30〜50パーセントが直径45ミクロン未
満そして約15〜30パーセントが直径30ミクロン未満で、
200ミクロン以上の粒子は5%以下、20ミクロン未満の
粒子は10%以下であるような粒度分布をもつ。このよう
なアルミナ担体材料は直ちに流動化可能で、比較的安定
しており機械的強度が大きく、アトリションに対し強
い。上記基準を満たすアルミナ担体は、Harshaw/Filtro
l Partnesship,Ketjen Catalysts、及びその他の触媒供
給業者により販売されている。
いくつかのアルミナ担体材料が、酸化アルミニウム
(Al2O3)の他に酸化ナトリウムのような金属酸化物と
いったその他の金属を微量含んでいてもよいということ
が認められている。これらのアルミナ担体は本発明にお
いて直ちに利用可能である。
本発明において用いられるアルカリ金属としては、ナ
トリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム又はセシウ
ム或いはこれらの金属1つ以上の混合物が考えられる。
アルカリ金属は、水溶性ある塩の形で使用され、できれ
ばアルカリ金属塩化物の形で使用されることが望まし
い。しかしながら、オキシ塩素化プロセスの間に塩化物
塩に転化されるような他のアルカリ金属塩、すなわち炭
酸塩又は臭化物のような他のハロゲン化物、を用いるこ
ともできる。アルカリ金属は、触媒組成合計重量に基づ
く重量百分率(塩化物としての)で表わした場合、約0.
25%から2.3%の範囲で用いられる。望ましいアルカリ
金属は、カリウム、リチウム及びセシウムである。最も
好ましいアルカリ金属はカリウムであり、好ましいアル
カリ金属塩は触媒の全重量に基づく重量百分率で約0.5
%〜2%の割合で用いられる塩化カリウムである。
本発明において用いられる希土類金属は、周期表の元
素57〜71として列挙されている元素のうちのいずれであ
ってもよい。希土類金属の例としては、ランタン、セリ
ウム、プラセオジム、ネオジム又はジジミウムのような
これらの金属のいずれか1つ以上の自然発生混合物があ
る。希土類金属は、水溶性ある塩の形で用いられ、でき
れば希土類金属の塩化物の形で用いられる。しかしなが
ら炭酸塩間は、臭化物のような他のハロゲン化物といっ
た、オキシ塩素化プロセスの間に塩化物に転化するその
他の希土類金属を用いることも可能である。希土類金属
は、触媒組成の合計重量に基づく重量百分率(塩化物と
しての1で約0.2%〜15%の範囲内で用いられる。望ま
れる希土類金属は、セリウム、ランタン、プラセオジム
及びネオジムである。最も好ましい希土類金属は、セリ
ウムであり、好ましい希土類金属塩は、重量百分率で約
1〜10%の割合で用いられる塩化セリウムである。
アルミナ担体上への金属の付加は、銅化合物の水溶性
ある塩と金属の水溶性ある塩の水溶液で担体を含浸さ
せ、次に湿った担体を乾燥させることにより達成され
る。
アルカリ金属及び希土類金属の塩は、希土類金属塩と
アルカリ金属塩の重量比が少なくとも(塩化物として)
0.8:1でありアルミナ担体中のアルカリ金属塩の合計量
が重量百分率で2.5%未満であるかぎり、流動性ある触
媒を生成するため、銅化合物の沈積に先立ち、担体上に
焼成される必要はない。さらに望ましくは、希土類金属
塩とアルカリ金属塩の重量比は1:1から約30:1であり、
その上さらに望ましくは約2:1から10:1である。
驚くべきことに、銅、アルカリ金属及び希土類金属の
特定の充てん範囲のみ、そして特定の希土類金属対アル
カリ金属比のみが結果として上述の高性能特性の全てを
もらたすことがわかった。この特定の充てん及び活性金
属の比以外では、触媒組成に固着性がでたり及び/又
は、より低いエチレン効率及びHCl転化率が得られたり
するため、高い性能は達成できない。
銅化合物も又、水溶性ある塩の形で使用され、できれ
ば塩化第2銅の形で用いられることが望ましい。しかし
ながら、炭酸塩や、臭化物のようなハロゲン化物といっ
た、オキシ塩素化プロセスの間に塩化物に転化するその
他の銅塩も用いることができる。銅塩は、上記の技法と
同じものを用いて、アルミナ担体上に沈積させられる。
沈積される銅の量は、望まれる活性ならびに担体の特定
の流動化特性に基づく。使用される銅の量は、全て触媒
組成の合計重量に基づく重量百分率で、銅金属として約
2%から8%、銅塩として約4%から17%の範囲内にあ
る。さらに望ましくは、銅塩は、約8%から12%の重量
百分率で用いられ、最も望ましい銅塩は、塩化銅であ
る。アルカリ金属、希土類金属及び銅化合物を含む最終
的触媒組成は、直ちに流動化可能である。しかしなが
ら、表面積及び細孔容積といったいくつかの限定的特性
は、当然のことながら、金属の沈積のため変えられる。
従って、本発明に基づく触媒組成は、約70M2/gから、16
0M2/gの範囲の最終的表面積を有し、これは金属の沈積
前のアルミナ担体のものに比べ約10%〜30%小さい。触
媒の望ましい表面積範囲は、約85〜125m2/gである。
他の金属も、比較的少量で、本発明の触媒組成内に存
在する可能性がある。例えば、アルカリ土類金属及び/
又は遷移金属は、触媒組成の合計重量に基づく重量百分
率で最高約1%で存在しうる。かかるその他の金属の例
としては、マグネシウム、バリウム、鉄、等がある。
本発明に基づく触媒組成は、上述のように、望ましい
金属塩の水溶液でアルミナ担体材料を湿らせることによ
り、直ちに調製される。湿らされたアルミナは、次に約
80℃から110℃に乾燥され、水が除去される。金属塩の
量は、両者共触媒組成の合計重量に基づく重量百分率で
約0.25%から2.3%の組込まれたアルカリ金属(塩化物
として)及び約0.2%から15%の希土類金属(塩化物と
して)が最終的触媒内に含まれているように、選ばれ
る。水溶液内に用いられる金属塩は、カリウム、ナトリ
ウム、リチウム、ルビジウム又はセシウム、或いはラン
タン、セリウム、プラセオジム、ネオジム及びジジミウ
ム(これは、ランタン及びネオジムと少量のプラセオジ
ム及びサマリウムそしてさらに少量の希土類金属を含む
希土類金属の混合物である)の塩化物又は炭酸塩のよう
な、上述した水溶性ある塩のいずれの形をとっていても
よい。ランタン、プラセオジム、ネオジム及び特にセリ
ウムの塩化物のような希土類金属と塩化カリウムの特定
の組合せが、特に望ましい。
本発明の触媒組成がもつ重要な特徴は、ここで記した
アルカリ金属及び希土類金属の重量範囲内で希土類金属
塩とアルカリ金属塩の重量比が少なくとも0.8:1以上で
なくてはならず、そうでなければ、固着性、ホットスポ
ット及びケーキング(固化)が触媒の使用につれて起こ
る、という点にある。先行技術により、固着性を軽減す
るための数多くの技法が勧められてきたが、予期に反し
て、触媒の固着性が、一定のアルカリ金属の重量レベル
そして一定の希土類金属対アルカリ金属の重量比を用い
ることにより防止できるということが判明した。
本発明に従った触媒組成は、EDCへのエチレンのオキ
シ塩素化にとって、極めて効率の高い触媒である。反応
プロセス時間は、約190℃から250℃まで変化し、望まし
くは、約220℃から240℃までであるのがよい。反応圧力
は、大気圧から約70psigまで変化する。流動床中の接触
時間は、約10秒から約50秒まで変わるが、できれば約20
秒から35秒であることが望ましい。充てんされたHClの
モル数に基づく、エチレン、HCl及び酸素反応物の比
は、HCl2.0モルに対して、約1.0〜1.1モルのエチレン、
約0.5〜0.9モルの酸素である。前述のように、最近のオ
キシ塩素化プロセスは、HCl2モル対エチレン1モルとい
う化学量論的比率にできるかぎり近く稼動しようとして
いる。
約30秒の流動床触媒時間で約230℃での、エチレンのE
DCへのオキシ塩素化における商業用生産条件の下で新し
い触媒組成を用いた場合、エチレンの転化は99%又はそ
れ以上でありエチレン効率は約96%以上である。この効
率は、従来の既知の触媒組成を用いて得られる約93%か
ら95%という標準的商業エチレン効率に匹敵するもので
ある。HClの転化率も又、本発明の触媒を用いるとひじ
ょうに高く、99%のHCl転化を上回る。本発明の触媒組
成物は、商業向オキシ塩素化反応条件下で用いられる
と、「固着性」が著しく少ない。従って、本発明は、改
良された触媒組成に加えて、改良された流動床エチレン
−EDCオキシ塩素化方法をも提供する。より高い制御及
びより理想的な条件の下で稼動する実験室規模のプロセ
スは、さらに優れた結果を生み出す。
本発明の触媒組成の独自のかつ予想外の特性を実証す
る目的で以下に特定的な例が示されているが、これら
は、本発明を制限する意味をもつものではない。
かかる例は、特に、(1)高表面積アルミナ担体を用
いること、(2)塩化銅、希土類金属及びアルカリ金属
の組合せを用いること、そして(3)適正な重量の塩化
銅及びアルカリ金属塩、ならびに適正な希土類金属塩対
アルカリ金属塩の重量比を用いることの重要性を指摘し
ている。これらの例全てにおいて、流動床オキシ塩素化
反応は、内径2.2cm高さ107cm、又は内径3.0cm、高さ50c
mで、それぞれ、上述のような流動床触媒組成が325cc又
は250cc充てんされた、ベンチスケールの流動床反応器
を用いて行なわれる。反応器の容量、反応器に充てんさ
れた触媒の量及びパッキンは全て、反応物と触媒の間の
接触時間に影響を及ぼす。接触時間は、触媒の沈降床に
基づき計算され、沈降床の体積を、反応温度及び反応圧
力におけるフィードガスの体積流量で除することにより
決定された。反応器には、流動床反応器ゾーンを通して
気体エチレン、酸素(空気として)及びHClを造り出す
機構、反応物の量帯び反応条件を制御する機構、そし
て、HCl転化率、EDC収率そしてエチレン効率を見極める
ため廃ガスの組成を測定し確認する機構、が備わってい
る。
本発明に従った触媒組成のもつ独自の特徴を示すため
一連の実験が行なわれた。これらの実験において、反応
物である、全て気相のエチレン、酸素及び塩化水素は、
塩化水素2.0モルに対し、エチレン1.0モル、酸素0.8モ
ルのモル比にて、反応器にフィードされた。2.0対1.0と
いうHCl対エチレンの正確な理論上のレベルを結果とし
て生む流量を達成することはむずかしく、又、HCl転化
率は、幾分かHCl/エチレン比により左右されるため2対
1という理論的比率からの偏差を調整するため、測定さ
れたHCl転化率を補正する必要があった。これは、以下
の公式を用いて行なわれた:すなわち、 X2=1/2(X1Y1) なお式中 X2は、補正されたHCl転化率である(2:1という正確な
HCl/エチレンモル流量比に合わせて補正されたもの) X1は、出口流からの全ての成分を分析し測定すること
により決定されるHCl転化率である。
Y2は、出口流からの全ての成分を分析し測定すること
により決定されるHCl/エチレンのモル流量比である。
1.96から2.04:1の範囲内のいずれかの特定のHCl/エチ
レンモル流量比の値について、HCl転化率の値を補正す
るため上の等式を適用するにあたり、エチレン効率及び
粗EDCの純度の値は、基本的に一定であり続けるものと
仮定されているため、HCl/エチレンのモル流量比のわず
かな変動に伴って変化するのは、主として、HCl転化率
の値である。
反応は、反応物を流動化された触媒床に通してEDCを
形成させることにより、約220℃から230℃の範囲の温度
で行なわれた。実験内で用いられた触媒は、各々、一次
触媒金属として重量百分率で約10%の塩化第2銅を含ん
でいた。使用された流動化可能なアルミナ担体は、1グ
ラムあたり150〜160平方メートル(150〜165m2/g)の表
面積をもつガンマ・アルミナであった。全ての金属は、
アルミナ担体を塩化第2銅、アルカリ金属塩化物、及び
希土類金属塩化物の水溶液と撤底的に混合し、その後最
高約275℃の温度で約4〜8時間スチームバス上及び/
又はオーヴン内で加熱して、流動化するまでに湿った塊
を乾燥させることにより、流動化可能なアルミナ担体上
に沈積させられた。流動化可能な触媒組成の表面積は、
当初のアルミナ担体に比べて、約10〜30パーセントの割
合で、少ないものであった。
実験が行なわれている間(その持続時間は、流動床を
できるかぎり安定した状態に保つのに充分なものであっ
たが、さほど長いものではなかった)、粒子の固着性と
いう形で表わされた触媒流動床の条件が観察され、格付
けされた。触媒の固着性という形で表わされたこれらの
試験の結果も又以下の例において報告されている。
比較例A 1つの比較実験においては、米国特許第3,427,359
号、4,069,170号及び4,124534号のような数多くの米国
特許中で開示されているような低表面積のアルミナであ
る。アルファ−アルミナ担体上に、重量百分率で10.6%
の塩化第2銅、1%の希土類金属(塩化ランタン)そし
て1%のアルカリ金属(塩化カリウム)を含む触媒が調
製された。金属は、前述の手順を用いてアルミナ担体上
に共沈積された。この比較触媒は、基本的に、使用され
るアルミナ担体のタイプにおいて、本発明の触媒組成と
異なっている。この比較触媒は、以下に記されているよ
うな条件の下でオキシ塩素化プロセス内にて使用され以
下のような結果が得られた。データーから、アルファ・
アルミナ担体(低表面積担体)が、きわめて低いエチレ
ン転化率及び低いエチレン効率を結果として生じること
が明らかである。
従って、データは、本発明が、高表面積のアルミナ担
体に限られることを示している。
比較例B アルカリ金属及び希土類金属の組合せ、そしていずれ
かのタイプの金属だけの使用による、触媒性能に対する
効果を比較して示すため、一連の実験が行なわれた。こ
れらの実験において、使用されたアルカリ金属はKClと
してのカリウム、であり、使用された希土類金属は、Ce
Cl3としてのセリウムであった。塩化第2銅の触媒中重
量は、重量百分率で10.6%である。モル流量比は、HCl
2.0モルに対し、エチレン1.0モル、酸素0.8モルであっ
た。HCl転化率が測定され、次に、エチレンに対する理
論上の2:1の比からのHClのフィード偏差を調整するよう
補正された。仕様中に記されている反応器の設計が用い
られた。ガンマ・アルミナ担体上の塩化第2銅から成る
標準的オキシ塩素化触媒が調製され、対照として用いら
れた。以下のデータが得られた。触媒の固着性も又観察
され、報告された。
データによると、塩化第2銅及びアルカリ金属のみの
触媒の仕様(実験1〜3)は、対照より高いエチレン効
率及び%HCl転化率を生み出すことができるものの、ア
ルカリ金属含有量が高くなるにつれて触媒床中の流動化
は漸進的に悪くなるという欠点がある、ということがわ
かる。重量百分率で5パーセントのアルカリ金属(塩化
カリウム)レベルでは、触媒は、きわめて固着性が高
く、反応を起こすことができなかった。
実験4及び5は、塩化第二銅と希土類金属のみの触媒
の使用は、触媒の固着性の問題無く、対照のものに比べ
てエチレン効率及びHCl転化率を増大させることができ
る、ということを示している。しかしながら、エチレン
効率及びHCl転化率は、温度及び接触時間の増大と共に
著しく減少する。約230℃、接触時間約30秒という商業
的プロセス条件ではより低いエチレン効率(約94%〜95
%)、そしてより低いHCl転化率(約96%〜97%)が観
察されている。実験6及び7は、本発明に従った触媒を
用いて、高いエチレン効率(約96%〜97%)及び高いHC
l転化率(約97%〜98%)が達成されることを示してい
る。これらの高い効率は、いかなる流動化問題も無く、
広い稼動条件範囲にわたり得られる。
比較例C 触媒中のアルカリ金属の重量ならびに触媒中の希土類
金属対アルカリ金属比が、触媒性能に対して及ぼす効果
を立証するため、一連の実験が行なわれた。これらの実
験において、使用されたアルカリ金属は、KClとしての
カリウム、希土類金属はCeCl3としてのセリウムであっ
た。触媒中の塩化第2銅の重量は、重量百分率で10.6%
である。
温度及び接触時間(225゜±1℃、22±0.4秒の接触時
間)の条件は、比較でき、しかも有利な結果が得られる
よう選定された。HCl転化が測定され、次にエチレンに
対する2:1という理論的比率からのHClのフィード偏差が
あればそれを調整するよう補正された。仕様中に記され
ている反応器の設計が用いられた。ガンマ・アルミナ担
体上の塩化第2銅から成る標準的オキシ塩素化触媒が調
製され、対照として用いられた。以下のデータが得られ
た。触媒の固着性も観察され報告された。
データによると、塩化第二銅、アルカリ金属及び希土
類金属の触媒の使用は、対照と比べて甚しく高いエチレ
ン効率及びHCl転化率をもたらす。しかしながら、実験
1内にみられるように、希土類金属塩化物とアルカリ金
属塩化物の重量比が、少なくとも0.8対1.0以上であるの
でないかぎり、触媒の固着性が起こる。実験3,4,9,10,1
1,13,14,16及び17は、重量百分率で2.5パーセントのア
ルカリ金属レベルを用いると、希土類金属塩化物対アル
カリ金属塩化物の重量比が、0.8対1.0以上であるか否か
にかかわらず、結果として触媒の固着性がもたらされ
る、ということを示している。従って、使用されるアル
カリ金属の絶対重量レベル及び重量比を両方共制御しな
ければならない。
実験2,5,6,7,8,12及び15は本発明の触媒組成を使用し
ている。全てのケースにおいて、触媒床の優れた流動化
が得られ、保持された、又高いエチレン効率及びHCl転
化率が達成された。
例I 本発明の触媒組成の適用範囲をさらに実証するため以
下の一連の実験が行なわれた。使用された全ての触媒は
アルカリ金属塩(塩化カリウム)と希土類金属塩(塩化
セリウム)と共に重量百分率で10.6%の塩化第二銅レベ
ルを有していた。触媒は、225゜±1℃の温度で、エチ
レン1.0/酸素0.8/HCl2.0の反応物モル比を用いて、上述
の各例で詳述されている方法で調製され、テストされ
た。全ての触媒は、優れた流動化を示した。以下の結果
が得られた。
例II 重量百分率で1.5パーセントの塩化カリウムと合わせ
て4パーセントのさまざまな希土類金属塩を含む触媒を
用いて、もう一つの一連の実験が行なわれた。希土類金
属塩化物とアルカリ金属塩化物の重量比は、各実験にお
いて2.7対1である。ここでも、上述の例において示さ
れている手順に従って、触媒は調製され、テストされ
た。全ての触媒が優れた流動化を示した。
例III 以下のデータは本発明の触媒組成が広い稼動条件にわ
たり使用できることを示している。全ての条件におい
て、優れた流動化が得られた。触媒は例Iに与えられて
いる手順を用いて調製された。触媒は、重量百分率で1
0.6パーセントの塩化第二銅、1.5パーセントの塩化カリ
ウムそして4.0パーセントの塩化セリウムを含んでい
た。稼動条件及び結果は、以下に示されている。
一般に、温度及び接触時間が増大するにつれて、エチ
レン転化率及び効率は増大した。HCl転化率(219℃及び
接触時間16秒という最低稼動条件におけるものを除い
て)は高レベルにおいてかなり一定にとどまっていた。
例IV 例III中の実験は、例IIIで用いられたものと同じ触媒
を用いて、本質的に繰返された。以下の結果が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、高いエチレン効率、高いHCl転化及びすぐれ
た流動化の組合せである。高性能の形で表わしたオキシ
塩素化反応におけるさまざまな触媒の性能を示すグラフ
である。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全ての金属が流動化可能な高表面積のアル
    ミナ担体上に共沈積させられていること、そして希土類
    金属塩対アルカリ金属塩の重量比が少なくとも0.8:1で
    あることを特徴とする、全て触媒組成の合計重量を基礎
    とした重量百分率で表わした場合、約4%から約17%の
    銅塩、約0.25%から約2.3%のアルカリ金属塩、そして
    約0.2%から約15%の希土類金属塩を含んでいる、エチ
    レンのオキシ塩素化のための触媒組成物。
  2. 【請求項2】前記金属がガンマアルミナの担体の上に共
    沈積させられていることを特徴とする、特許請求の範囲
    第1項に記載の触媒組成物。
  3. 【請求項3】前記触媒組成物の合計重量に基づく重量百
    分率として全て表わした場合、約0.5%から約2.0%でア
    ルカリ金属塩が存在し、希土類金属塩が約1%から10%
    存在し、銅塩が塩化銅であり、約8%から約12%存在し
    ていること、ならびに希土類金属塩とアルカリ金属塩の
    重量比が約1:1から30:1であることを特徴とする、特許
    請求の範囲第1項に記載の触媒組成物。
  4. 【請求項4】前記アルカリ金属が、カリウム、リチウ
    ム、ナトリウム、ルビジウム及びセシウムから成るグル
    ープのうちの少なくとも1つから選択されており、希土
    類金属は、ランタン、セリウム、ネオジム、プラセオジ
    ム又はそれらの混合であることを特徴とする、特許請求
    の範囲第3項に記載の触媒組成物。
  5. 【請求項5】前記アルカリ金属がカリウムであり、希土
    類金属がセリウムであることを特徴とする、特許請求の
    範囲第4項に記載の触媒組成物。
  6. 【請求項6】前記アルカリ金属がカリウムであり、希土
    類金属が、実質的にセリウム、ランタン、ネオジム及び
    プラセオジムの混合物であることを特徴とする、特許請
    求の範囲第4項に記載の触媒組成物。
  7. 【請求項7】前記アルカリ金属がカリウムであり、希土
    類金属がネオジムであることを特徴とする、特許請求の
    範囲第4項に記載の触媒組成物。
  8. 【請求項8】前記アルカリ金属がカリウムであり、希土
    類金属がランタンであることを特徴とする、特許請求の
    範囲第4項に記載の触媒組成物。
  9. 【請求項9】前記アルカリ金属がカリウムであり、希土
    類金属がプラセオジムであることを特徴とする、特許請
    求の範囲第4項に記載の触媒組成物。
  10. 【請求項10】希土類金属塩とアルカリ金属塩の重量比
    が少なくとも0.8:1であり、全て触媒組成物の全重量に
    基づく重量比で表わした場合、約4%から約17%の銅
    塩、約0.25%から約2.3%のアルカリ金属塩、そして約
    0.2%から約15%の希土類金属塩が上に共沈積された状
    態で含まれている高表面積のアルミナ担体を含む触媒組
    成物(b)の存在下に、約190℃から約250℃の温度、大
    気圧から約70psigの圧力下で、約10秒から約50秒の接触
    時間の条件(c)において、約1.0モルから約1.1モルの
    エチレンと約0.5モルから約0.9モルの酸素を、2.0モル
    のHClに対して反応させること(a)を含む、1,2−ジク
    ロロエタンを製造するためのオキシ塩素化方法。
  11. 【請求項11】前記触媒組成物には、重量百分率で約8
    %から約12%の塩化銅、約0.5%から約2.0%の塩化カリ
    ウムそして約1%から約10%の塩化セリウムが含まれて
    いることを特徴とする、特許請求の範囲第10項に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】前記触媒組成には、重量百分率で約8%
    から約12%の塩化銅、約0.5%から約2.0%の塩化カリウ
    ム、および約1%から約10%の実質上セリウム、ランタ
    ン、ネオジム及びプラセオジムの希土類金属塩化物の混
    合物、が含まれていることを特徴とする、特許請求の範
    囲第10項に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記反応温度が約220℃から約240℃であ
    り、接触時間が約25秒から約35秒であり、触媒組成に
    は、塩化第二銅、塩化カリウム及び塩化セリウムが含ま
    れていることを特徴とする、特許請求の範囲第10項に記
    載の方法。
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