JPH1190233A - オキシ塩素化用触媒の製造方法 - Google Patents

オキシ塩素化用触媒の製造方法

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JPH1190233A
JPH1190233A JP9253669A JP25366997A JPH1190233A JP H1190233 A JPH1190233 A JP H1190233A JP 9253669 A JP9253669 A JP 9253669A JP 25366997 A JP25366997 A JP 25366997A JP H1190233 A JPH1190233 A JP H1190233A
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JP
Japan
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catalyst
ethylene
alkaline metal
oxychlorination
metallic
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JP9253669A
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English (en)
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Yasuo Kogure
靖雄 小暮
Tadatoshi Honda
忠敏 本多
Isao Takasu
勲 高須
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 Cu−Al−Cl共沈触媒に、アルカリ
金属の少なくとも一種の金属元素を担持することにより
製造した触媒の存在下に、エチレンおよび塩化水素と、
酸素または酸素含有ガスとを、150℃〜350℃の温
度で流動床または固定床で反応させることを特徴とする
1,2−ジクロルエタンの製造方法。 【効果】 アルカリ金属元素を担持する事により、触媒
の流動性が向上し、塩化水素の高転化率におけるときの
エチレンの燃焼率が約半分になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレンのオキシ
塩素化用触媒の製造方法、およびその触媒を使用した
1,2−ジクロルエタンの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】オキシ塩素化法による脂肪族炭化水素の
塩素化には一般に、多孔質なアルミナ、シリカアルミ
ナ、粘土などの不活性担体に金属塩を担持させた触媒が
用いられている。特にエチレンのオキシクロリネーショ
ンによる1,2−ジクロルエタンの製造には、工業的に
は古くから塩化第二銅をアルミナ担体に担持させた触媒
が用いられる。
【0003】しかしこの触媒は活性成分が揮発し活性の
低下を引き起こす。また、この活性成分が反応中に粘着
性を有することから、特に流動床においては、この表面
での粘着性により流動状態の悪化を引き起こし、その結
果、触媒層の温度分布が不均一となり高温部においてエ
チレンの燃焼反応が進行し易くなるなどの工業上極めて
重要な問題を抱えている。
【0004】これらの問題は一般に活性成分である塩化
第二銅が還元状態において融点の低い塩化第一銅となる
ことから生じる。そこで問題を解決するために例えば特
開平02−225429に開示されているように、触媒
をシリカやアルミナ等の不活性な担体で希釈したり、触
媒表面の銅濃度をコントロールする事で触媒粘着性を抑
えている。また特開平02−211251および特公平
03−39740の様にアルカリ金属、アルカリ土類金
属または希土類金属等の成分を添加することにより融点
を実質的に引き上げ、揮発または粘着性を抑制してい
る。しかしながら、これらの触媒は含浸触媒であるがた
めに、必然的に表面における活性成分の濃度が高く、問
題を解決するには十分ではない。このため特公昭49−
5119ではアンモニアの存在下でアルミナヒドロゲル
中に水酸化銅微粒子を高分散させることにより改善がな
されている。しかしながら完全には問題を解決するには
至っておらず、更なる改善が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、活性低下を引き起こすことなく、エチレンの燃焼反
応を抑え、1,2−ジクロルエタンを高収率で得られる
触媒を提供する事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、Cu−Al−
Cl共沈触媒に、アルカリ金属の少なくとも一種の金属
元素を担持することを特徴とするエチレンのオキシ塩素
化用触媒の製造方法である。また、本発明は、この方法
によって製造されたエチレンのオキシ塩素化用触媒を提
供するものである。また、本発明は、Cu−Al−Cl
共沈触媒にアルカリ金属の少なくとも一種の金属元素を
担持することにより製造した触媒の存在下に、エチレン
および塩化水素と、酸素または酸素含有ガスとを、15
0℃〜350℃の温度で流動床または固定床で反応させ
ることを特徴とする1,2−ジクロルエタンの製造方法
である。
【0007】
【発明の実施の形態】Cu−Al−Cl共沈触媒の調製
法は、例えば、塩化銅14.4gに対して水317g、
36%HCl溶液35〜167gを混合溶解したA液
と、水酸化アルミニウム27〜110g、NaOH18
〜73g、水34〜135gを混合溶解したB液を、純
水300g中に同時に供給し、Cu−Al−Cl系の共
沈スラリーを生成させ、スラリー生成後、20〜40℃
で24〜48時間熟成後、このスラリーを濾過する。濾
過したケーキを再び純水中に分散し、このリスラリーを
噴霧乾燥により、100〜150℃で3〜24時間乾燥
後、更に300〜600℃で3〜24時間焼成すること
により行うことができる。
【0008】本発明で使用する銅の金属塩は、塩化物ま
たは硝酸塩、硫酸塩の何れでも良い。 アルカリ金属の
担持方法は、焼成後のCu−Al−Cl共沈触媒にアル
カリ金属として0.01〜5wt%になるようにアルカ
リ金属塩の水溶液を含浸させ、100〜150℃で3〜
10時間乾燥後、300〜600℃で3〜10時間焼成
する。また、含浸金属元素は塩化物、硝酸塩、炭酸塩、
硫酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩等一般使用される金属
塩が用いられる。特に硝酸塩または塩化物が好ましい。
【0009】本発明の触媒は、Cu−Al−Cl共沈触
媒にアルカリ金属を担持させた触媒で、触媒全重量に対
し金属銅として3〜20wt%、好ましくは6〜15w
t%、Clとして3〜15wt%、好ましくは4〜10
wt%、その他は主としてアルミナもしくは含水アルミ
ナを含有する。アルカリ金属としては、リチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム、セシウムであり、担持
量は触媒全重量に対し、0.01〜5wt%、好ましく
は0.1〜2wt%である。
【0010】オキシ塩素化方法は、エチレンと塩化水
素、酸素または酸素含有ガスと不活性ガス(無くても良
い)を反応温度150〜350℃、大気圧〜0.5MP
aの圧力下、GHSV1,000〜5,000/hrで
触媒の存在下で反応させる。
【0011】1,2−ジクロルエタン(EDCと略称す
る。)の選択率は、消費したエチレンのモル数に対す
る、生成した1,2−EDCのモル数から計算する。
【0012】
【数1】EDCの選択率=100*1,2-EDC/(仕込
みエチレン−未反応エチレン) エチレンの燃焼率は、消費したエチレンのモル数に対す
る、生成した反応器出口のCOおよびCO2 の生成モル
数から計算する。
【0013】
【数2】エチレンの燃焼率=100*{(CO+C
2)/2}/(仕込みエチレン−未反応エチレン)
【0014】
【実施例】本発明を以下、実施例によりさらに具体的に
説明する。 触媒の製造方法 触媒A 塩化銅4.5g、塩化カリウム0.63gと塩化セリウ
ム1.68gを水30gに混合溶解し、その溶液にガン
マーアルミナ(フジミインコーポレッド AS−11)
30gを浸漬し、風乾後、150℃で3時間乾燥、40
0℃で5時間焼成した。この触媒を、触媒Aとした。触
媒Aを打錠、破砕後、篩いで篩い分けて20〜42メッ
シュを取り出し使用した。調製後の触媒の組成は表1に
示した。この触媒は一般に工業用に使用されている代表
的な触媒である。 触媒C 塩化銅14.4g、36%HCl溶液91g、水317
gを混合溶解しA液を調製した。水酸化アルミニウム6
2g、NaOH41.5g、水77gを混合溶解させB
液を調製した。同時にA液、B液を純水300g中に供
給し反応させた。生成したスラリーを濾過後、ケーキを
純水に分散し、リスラリーさせて噴霧乾燥させた。この
粉体を150℃で乾燥後、更に400℃で焼成した。こ
の触媒を、触媒Cとした。 触媒D 焼成後の触媒C30gを6.1%塩化リチウム水溶液4
0gに浸し150℃で乾燥後、更に400℃で焼成し
た。この触媒を、触媒Dとした。組成を表1に示した。 触媒E 焼成後の触媒C30gを2.5%塩化ナトリウム水溶液
40gに浸し150℃で乾燥後、更に400℃で焼成し
た。この触媒を、触媒Eとした。組成を表1に示した。 触媒F 焼成後の触媒C30gを1.9%塩化カリウム水溶液4
0gに浸し150℃で乾燥後、更に400℃で焼成し
た。この触媒を、触媒Fとした。組成を表1に示した。 触媒G 焼成後の触媒C30gを1.4%塩化ルビジウム水溶液
40gに浸し150℃で乾燥後、更に400℃で焼成し
た。この触媒を、触媒Gとした。組成を表1に示した。 触媒H 焼成後の触媒C30gを1.27%塩化セシウム水溶液
40gに浸し150℃で乾燥後、更に400℃で焼成し
た。この触媒を、触媒Hとした。組成を表1に示した。
【0015】実施例1〜5および比較例1 これらの触媒A〜Hのいずれかを、内径11.5mm、
高さ450mmのパイレックスガラス製反応管に、3g
詰め、反応熱の除去をよくするために触媒をアルミナ、
カーボランダムおよび石英砂等で等量希釈した。尚、G
HSVは、触媒のみを基準とした。反応温度は、260
〜270℃、GHSV=2250で行った。 エチレ
ン、塩化水素、酸素、のモル比は1.00:1.25:
0.38で反応管に供給した。反応結果を表2に示し
た。
【0016】
【表1】 表1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 触媒 Al Cu Cl その他 名 (wt%) (wt%) (wt%) 金属名 (wt%) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ A 45.7 5.02 3.2 K 1.0 Ce 2.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ D 36.7 10.0 7.8 Li 1.0 E 36.7 10.0 7.8 Na 1.0 F 36.7 10.0 7.8 K 1.0 G 36.7 10.0 7.8 Rb 1.0 H 36.7 10.0 7.8 Cs 1.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0017】
【表2】 表2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 例 触媒 反応 GHSV エチレン HCl 1,2EDC CO+CO2 温度 転化率 転化率 選択率 選択率 (℃) (1/h) (%) (%) (%) (%) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 比較例1 A 260 2250 61.3 99.6 97.0 2.58 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 D 270 2250 63.1 99.9 98.5 1.03 2 E 265 2250 63.7 99.9 98.5 1.18 3 F 265 2250 63.9 99.9 98.5 1.03 4 G 263 2250 64.3 99.9 98.5 1.11 5 H 261 2250 63.8 99.9 98.4 1.05 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0018】表2は、固定床の反応結果である。オキシ
塩素化反応では、HCl転化率が95%以上にならない
とエチレンの燃焼は低く、触媒の添加物の効果の判別が
困難である。HClの高転化率において、反応温度に関
わらず実施例においてエチレンの燃焼が低くなってい
る。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、流動性が向上しエチレ
ンの燃焼を抑制する事が出来、従来の触媒に比べ産業上
優位な触媒となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu−Al−Cl共沈触媒に、アルカリ
    金属の少なくとも一種の金属元素を担持することを特徴
    とするエチレンのオキシ塩素化用触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 触媒全重量中の金属銅の含有量が、3〜
    20重量部、アルカリ金属が、0.01〜5重量部であ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属が、リチウム、ナトリウ
    ム、カリウム、ルビジウム、セシウムより成る群から選
    ばれた少なくとも一種の金属元素である請求項1または
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の方法によ
    って製造されたエチレンのオキシ塩素化用触媒。
  5. 【請求項5】 エチレンおよび塩化水素と、酸素または
    酸素含有ガスとを請求項4に記載の触媒の存在下に、1
    50℃〜350℃の温度で流動床または固定床で反応さ
    せることを特徴とする1,2−ジクロルエタンの製造方
    法。
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