JP2541684Y2 - 水田作業車輌におけるポンプ駆動装置 - Google Patents

水田作業車輌におけるポンプ駆動装置

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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は歩行型田植機等の水田作
業車輌に係り、詳しくは水田作業車輌におけるポンプ駆
動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歩行型田植機においては、油圧ポ
ンプはトランスミッションケース前方の一方の側面に取
付けられ、エンジンよりのVベルトで常時駆動されてい
た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、油圧ポ
ンプの駆動軸は油圧ポンプに基端部のみを支持されてい
るので、油圧ポンプの駆動軸の強度が不足し、かつ軸承
部の耐久性が低下する虞れがあった。
【0004】そこで、本考案は、油圧ポンプを、ミッシ
ョンケースのケース蓋体に固定すると共に、該ポンプを
カウンタギヤにて駆動し、もって上述課題をを解消する
上に更に、構造の簡素化が図れる水田作業車輌における
ポンプ駆動装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、エンジン(2)の出力軸
(23)の回転を、動力伝達装置(G)を介してトラン
スミッション(T)に伝達してなる水田作業車輌(1)
において、前記動力伝達装置(G)及びトランスミッシ
ョン(T)を、ケースの一部(3a)をケース蓋体(3
b)にて閉塞してミッションケース(3)に収納し、か
つ該ケース蓋体(3b)に油圧ポンプを固定し、更に該
油圧ポンプ(71)から前記ミッションケース(3)内
に突出するポンプ駆動軸(26)にポンプ駆動ギヤ(2
7)を固定すると共に、該ポンプ駆動ギヤ(27)を前
記動力伝達装置(G)に連動し、そして該ポンプ駆動ギ
ヤ(27)のボス部(75)を、前記ミッションケース
(3a)に形成した円筒部(76)に支持してなること
を特徴とする。
【0006】
【作用】以上の構成に基づき、エンジン(2)の出力軸
(23)の回転が動力伝達装置(G)により、トランス
ミッション(T)に伝達される。この際、動力伝達装置
(G)にポンプ駆動ギヤ(27a,27b)が連動し、
ポンプ駆動軸(26)を介して油圧ポンプ(71)が駆
動される。
【0007】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
ポンプ駆動軸(26)は基端部がケース蓋体(3b)に
固定された油圧ポンプ(71)のケースに支持されると
共に、ポンプ駆動軸(26)の先端部が軸(26)に固
定されたポンプ駆動ギヤ(27)のボス部(75)を介
して、ミッションケース(3a)の円筒部(76)に支
持されているので、ポンプ駆動軸(26)に掛かる負荷
を軽減できると共に、油圧ポンプ(71)の駆動軸(2
6)の軸承部の耐久性を向上できる。また、駆動軸(2
6)が前記動力伝達装置(G)の中間軸を兼用している
ので、水田作業車輌(1)の動力伝達装置(G)の構造
を簡素化できる。
【0008】なお、前記カッコ内の符号は図面を対照す
るものであって、何等本考案の構成を限定するものでは
ない。
【0009】
【実施例】以下、図面に沿って本考案による実施例につ
いて説明する。
【0010】歩行型田植機1は、図9に示すように、エ
ンジン2、ミッションケース3及びフレーム5等よりな
る機体6を有しており、該機体6の後方にはハンドル7
が延設されていると共に、苗のせ台9が左右方向に摺動
自在に支持されており、かつ該苗のせ台9の下端部分に
プランタ10が配設されている。更に、フレーム5の下
方には後方の揺動支点11aを中心に揺動自在にフロー
ト11が懸架されており、該フロート11は田面の土圧
を感知して機体高さを検知する機体高さ検知機構を構成
している。また、ミッションケース3の左右から出力軸
12が突設しており、更に該出力軸を中心に揺動自在に
チェーンケース13が支持されており、かつこれらチェ
ーンケースの先端には水田車輪15が支持されている。
【0011】そして、機体6の前方におけるエンジン2
に固定されたブラケット16とミッションケース3に固
定されたバンパ部材17との間には、機体高さ調節用の
油圧シリンダ19が配設されている。該油圧シリンダ1
9は、シリンダ可動型からなり、そのロッド19aが前
記ブラケット16及びバンパ部材17とに固定され、か
つ該ロッド19aに案内されてシリンダ19bが上下に
往復動する。更に、該シリンダ19bにはピンを中心に
天秤アーム20が左右揺動自在に連結されており、該天
秤アームの両端はそれぞれロッド21を介して揺動チェ
ーンケース13の基端部に固定されているアーム13a
に連結している。そして、ミッションケース3から後方
に向けて1本の変速操作レバー22が延びている。
【0012】一方、図6乃至図8に示すように、エンジ
ン2の下方にトランスミッションTが配設されている。
3はそのミッションケースである。エンジン2のPTO
軸23からの動力がギヤ25、軸26に支持されたギヤ
27a、該ギヤと一体のギヤ27b、変速主軸24に固
定したギヤ29を介して、ミッションケース3内の変速
主軸24に伝達されている。なお、PTO軸23、ギヤ
25、ギヤ27b,27a、軸26、ギヤ29及び変速
主軸24によりエンジン2からトランスミッションTへ
の動力伝達装置Gを構成している。そして、該変速主軸
24に隣接してプランタ駆動軸30が回転自在に支持さ
れており、また変速主軸24の他方に隣接してカウンタ
軸31が回転自在に支持されている。更に、ミッション
ケース3の前端部にはアクスルケース32,32が固定
されており、該アクスルケース32,32には前記チェ
ーンケース13,13の筒部13b,13bが揺動自在
に挿入・嵌合されている。そして、前記アクスルケース
32,32には左右の出力軸12,12が軸支されてい
て、該出力軸12の先端に固設されたスプロケット33
からチェンを介してチェーンケース13に車軸によって
支持される車輪15に動力伝達されている。また、ミッ
ションケース3には、前記カウンタ軸31と並んでプラ
ンタ中間軸35が回転自在に支持されている。
【0013】そして、前記プランタ駆動軸30には転位
ギヤからなる株間変速ギヤA,Bが固定されており、該
株間変速ギヤA,Bと選択噛合可能に変速ギヤ体36が
変速主軸24に摺動のみ自在に支持され、かつこのギヤ
体36には幅狭ギヤC及び幅広ギヤDが形成されてい
る。また、カウンタ軸31には、小ギヤ37と大ギヤ3
9が固設されており、出力軸12,12にはサイドクラ
ッチ40,40が設けられていて、これらサイドクラッ
チ40,40は、出力軸12,12に軸支されたファイ
ナルギヤ41が左右の出力軸12,12のいずれか一方
に、または両方ともに噛合し得るように構成されてい
る。そして、プランタ中間軸35には逆転ギヤ体42が
摺動及び回転自在に取付けられていると共に、プランタ
クラッチ43が摺動可能に取付けられており、またプラ
ンタ中間軸35に被嵌されている中空軸45のケース3
の外側端にスプロケット46が固定されており、前記プ
ランタクラッチ43は、該中空軸45と前記プランタ中
間軸35とを接離し得る。なお、逆転ギヤ体42は大ギ
ヤ42b及び小ギヤ42cからなり、大ギヤ42bが変
速ギヤ体36の幅狭ギヤCに常時噛合していると共に、
該大ギヤ42bがファイナルギヤ41に噛合する位置
と、小ギヤ42cが大ギヤ39に噛合する位置に切換え
られる。そして、前記スプロケット46とプランタ駆動
軸30端に設けられたスプロケット47とがチェーン4
9を介して連結されており、またプランタ中間軸35の
左端にはプランタ10等の植付け装置ヘ動力を伝達する
スプロケット50が取付けられている。
【0014】また、図7に示すように、ミッションケー
ス3の後方上部には、スクリューシャフト51が左右幅
方向に延びて回転自在に支持されており、該スクリュー
シャフト51にはスライドブロック52が摺動のみ自在
に螺合されている。更に、スクリューシャフト51はプ
ランタ中間軸35からスプロケット53、チェン55及
びスプロケット56を介して動力伝達されており、スク
リューシャフト51の回転に基づき前記スライドブロッ
ク52が一定ストローク内で往復移動する。そして、図
8に示すように、該スライドブロック52は下方の回転
軸57の前端部に固定されている第1の揺動アーム59
に連結している。回転軸57は、図9に示すように、フ
レーム5の側方に沿って機体前後に延びていると共に回
転自在に支持されており、かつこの回転軸57の後端に
は第2の揺動アーム60が固定され、このアーム60の
先端に苗のせ台9が連結されている。従って、スクリュ
ーシャフト51の回転に基づくスライドブロック52の
往復動により、第1の揺動アーム59、回転軸57及び
第2の揺動アーム60を介して苗のせ台9を左右往復動
するよう構成されている。
【0015】次に、走行変速装置及び株間変速装置の操
作装置とについて、図3及び図4に沿って説明する。ミ
ッションケース3から後方に向けて延びている1本の変
速操作レバー22は、その基部22aでは軸状になって
ケース3に回転自在に支持されている。そして、図9に
示すように、該変速操作レバー22は、先端部22bが
上方に屈曲しており、該先端部22bが、図5に示すよ
うに、ガイド部材61の円弧状のガイド溝61aに沿っ
て揺動操作され、従って基部22aが正逆の回動操作に
なる。該基部22aには、ミッションケース3内にてア
ーム62が固定されており、該アーム62の先端部には
ピン63が植設されている。一方、ミッションケース3
には機体左右方向に貫通するガイド孔65が形成されて
おり、該ガイド孔65には多数のディテンド溝66a…
有する1本のシフタ軸66が摺動自在に支持されている
と共に、ガイド孔65に臨む部分に、ボール及びスプリ
ングからなるディテンド装置70が配置され、該ディテ
ンド装置70によりシフタ軸66が6箇所に位置決めさ
れる。また、シフタ軸66の一端部にはL字状に折曲さ
れたプレート67が固定されており、該プレートの先端
部分には長孔67aが形成され、該長孔67aに前記ピ
ン63が嵌合している。更に、シフタ軸66の他端部に
はシフタアーム69が固定されており、該シフタアーム
69は前端部に2個の係合溝69a,69bが形成さ
れ、該一方の係合溝69aは前記変速ギヤ体36の係合
溝36a(図6参照)に係合し、かつ他方の係合溝69
bは前記逆転ギヤ体42の係合溝42aに係合してい
る。従って、前記シフタ軸66、プレート67及びシフ
タアーム69は、一体に構成され、ガイド孔(案内部
材)65に支持されて軸方向にスライドする1個のシフ
タを構成している。なお、図5に示すように、変速操作
レバー22は、ガイド板61のガイド溝61aに沿っ
て、前進2速F2(路面走行速度)、前進1速F1(作
業速度)、中立N及び後進Rの各位置に操作され、かつ
前進1速F1において更に株間の小、大、中の各位置に
操作される。
【0016】次に、図6のエンジン2からの入力部を拡
大した図1及び図2を参照して、PTO軸23、ギヤ2
7a,27b、油圧ポンプ71について詳細に説明する
と、ミッションケース3は、ほぼ中央部で分割されてお
り、図1に示す3aはミッションケース3の左側ミッシ
ョンケースである。そして、この左側ミッションケース
3aにケース蓋3bが油密に取付けられていると共に、
このケース蓋3bに油圧ポンプ71が油密に取付けられ
ている。
【0017】そして、エンジン2のPTO軸23は、ケ
ース3aに固定されたエンジン2のクランクケースとケ
ース蓋3bの軸承孔72とに軸支されており、このPT
O軸23にキー等により軸方向のみ移動可能にギヤ25
が取付けられ、かつギヤ25のケース3a側のボス部端
25aがケース3aの孔73に挿入されている。
【0018】また、油圧ポンプ71の軸26の先端部8
1にギヤ27aが回り止めされて嵌合わされていると共
に、このギア27aのボス部端75がケース3aの軸承
孔76に軸支されている。
【0019】また、図2に示すように、硬鋼製のギヤ2
7aの中間ボス部77が正方形(角取りされた)に形成
され、この中間ボス部77に合成樹脂製のギヤ27bの
隅ぬすみされた正方形の孔79が圧入され、ギヤ27a
と27bとが一体のギヤ27に構成されている。なお、
前記したように、ボス部端75は円筒形に形成されて、
ケース3aの軸承孔76に軸支されている。なお、図2
(d) ,(e) に示すように、ギヤ27aのギヤ部を幅広く
し、その右部のギヤ頭をカットし、低いギヤ部82に形
成し、ギヤ27bのギヤ状の孔83を圧入し嵌め合わせ
て固定し、ギヤ27aと27bとを一体のギヤ27に形
成してもよい。また、一般に圧入・嵌合せ部を接着して
もよい。
【0020】次に、エンジン2からミッションケース3
への動力伝達作用について説明すると、エンジン2が回
転すると、軸23が回転し、キー等で回り止めされたギ
ヤ25を介して、ギヤ27bが回転し、ギヤ27bの正
方形孔79によりギヤ27bが回転し、ギヤ29を介し
て変速主軸24に回転することによりエンジン2の回転
がミッションケース3内に伝達される。そして、ギヤ2
7aが回転するときに、ギヤ27aの回り止め孔80か
ら軸26の先端部81回転が伝わり、軸26の回転に伴
って油圧ポンプ71が作動する。
【0021】エンジン2とケース3aと取付けを外し
て、エンジン2をPTO軸23と共にギヤ25から図2
において右方に移動するとエンジン2はケース3aから
取外すすることができる。この際、ギヤ25はボス部端
25aによりケース3aに係合して、ほぼ組立状態を保
持しているので、エンジン2をケース3aに取付けると
き、PTO軸23はギヤ25に容易に挿入し、エンジン
2のケース3aに対する着脱が容易であり、エンジン2
の保守を容易にする。また、PTO軸23がケース蓋3
bとエンジン2のクランクケースとにより両端共に支持
されているので、PTO軸23の強度の向上を図ること
ができる。
【0022】また、ポンプ軸26がポンプケースにより
基端部が支持され、ギヤ27aのボス部端75を介して
先端部がミッションケース3aの軸承孔76に支持され
ているので、ポンプ軸26の強度を向上できると共に、
ポンプ軸26の軸承部の耐久性を向上できる。
【0023】また、エンジン2のPTO軸23に取付け
たギヤ25に2段減速ギヤをなす1段側の合成樹脂製ギ
ヤ27bが高い周速度で噛み合い、このギヤ27bと一
体で2段側の硬鋼製ギヤ27aが低い周速度かつ高いト
ルクで、ギヤ29に噛み合っているので、高い周速度で
噛み合うギヤ25とギヤ27bとに発生するギヤ音を低
減できる。そして、高いトルクで噛み合うギヤ29に対
するギヤ27aの歯幅の増大を防止できる。
【0024】次に、変速操作について図3乃至図6を参
照して説明すると、 前進1速(路面走行速度段)F2においては、レバー
22をガイド板61のF2位置にセットする。変速ギヤ
体36のギヤcと逆転ギヤ体42の大ギヤ42bとが噛
み合い、逆転ギヤ体42の大ギヤ42bとファイナルギ
ヤ41とが噛み合う。サイドクラッチ40が出力軸12
に接続すると、PTO軸23から変速主軸24に伝達さ
れた回転力は、ギヤc、逆転ギヤ体42の大ギヤ42
b、ファイナルギヤ41、サイドクラッチ40を介し
て、出力軸12に伝達される。なお、カウンタ軸31は
ファイナルギヤ41、小ギヤ37により回転するが、大
ギヤ39とギヤDとが噛み合っていないため、空転する
だけで支障はない。また、プランタ駆動軸30は、ギヤ
B及びDの噛合により回転し、更にスプロケット47、
チェーン49及びスプロケット46を介して中空軸45
が回転するが、プランタクラッチ43が切れているの
で、プランタ中間軸35が回転することはなく、プラン
タ10等の植付け装置が作動することはない。
【0025】前進1速(植付走行速度段)F1 変速操作レバー22がガイド板61のF1領域にある場
合には、変速ギヤ体36のギヤDが広幅に形成されてい
るために、常にギヤ39にギヤDが噛み合わされてお
り、PTO軸23から変速主軸24に伝達された回転力
は、ギヤD、大ギヤ39、カウンタ軸31、小ギヤ3
7、フィナルギヤ41、サイドクラッチ40を介して出
力軸12に植付走行速度が伝達される。
【0026】そして、操作レバー22を株間の小位置に
セットした場合、変速ギヤ体36のギヤD及びギヤBを
介して変速主軸24の回転力がプランタ駆動軸30に伝
達され、更に該小回転速度がスプロケット47、チェン
49、スプロケット46、中空軸45及びプランタクラ
ッチ43を介してプランタ中間軸35に伝達される。
【0027】また、操作レバー22を株間の大位置にセ
ットした場合、ギヤC及びギヤAを介して回転力がプラ
ンタ駆動軸30に伝達され、更に該大回転速度がプラン
タ中間軸35に伝達される。
【0028】また、操作レバー22を株間の中位置にセ
ットした場合、ギヤC及びギヤBを介して回転力がプラ
ンタ駆動軸30に伝達され、更に該中回転速度がプラン
タ中間軸35に伝達される。
【0029】即ち、植付走行速度は一つの速度段で形成
されるが、プランタ駆動軸30、スプロケット47、チ
ェーン49、スプロケット46、中空軸45、プランタ
クラッチ43、プランタ中間軸35を介して、スプロケ
ット50からプランタ10が小、大、中回転速度で回転
され、株間隔が大小中に調整される。
【0030】ニュートラル速度段N 変速操作レバー22を位置Nにセットすると、変速ギヤ
体36のギヤDとギヤ39との噛合が断たれて出力軸1
2への回転力が伝わらない。
【0031】後進速度段R 変速操作レバー22を位置Rにセットすると、変速ギヤ
体36のギヤC及びDからギヤ39への回転力伝達が断
たれ、変速主軸24の回転がギヤC、逆転ギヤ体42の
大ギヤ42b及び小ギヤ42c、大ギヤ39、カウンタ
軸31、小ギヤ37、ファイナルギヤ41及びサイドク
ラッチ40を介して出力軸12に低速の逆回転が伝達さ
れる。
【0032】そして、上述した走行及び株間の変速に際
して、変速操作レバー22は、円弧状のガイド溝61a
に沿って操作され、その基端軸部22aが正逆回動され
る。これにより、該軸部22aに固定されているアーム
62が左右方向に揺動し、その先端のピン63がプレー
ト67の長孔67aに嵌合していることにより、該プレ
ート67を一体に固定したシフタ軸66がガイド孔65
に案内されて左右方向にスライドする。更に、該シフタ
軸66は、そのディテンド溝66aにディテンド装置7
0のボールが嵌合することにより所定位置に位置決めさ
れると共に、該シフタ軸66に一体に固定されているシ
フタアーム69を軸方向にスライドする。そして、該シ
フタアーム69に形成された一方の係合溝69aが変速
ギヤ体36の係合溝36aに係合して該ギヤ体を軸方向
に移動し、ギヤD,Cを選択噛合すると共に、他方の係
合溝69bが逆転ギヤ体42の係合溝42aに係合し、
ギヤ42b,42cを軸方向に移動して選択噛合する。
【0033】なお、以上、歩行型田植機について説明し
たが、本考案は、これに限ることなく、乗用型田植機、
湛水直播機等の他の水田作業機に同様に適用できること
は勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るトランスミッション一部を拡大し
た拡大断面図。
【図2】(a) はカウンタギヤの斜視図、(b) はその断面
側面図、(c) はその小ギヤの裏面図、(d) はカウンタギ
ヤの他の実施例を示す断面側面図、(e) はその小ギヤの
裏面図。
【図3】その変速操作位置を示す部分側面図。
【図4】その正面図。
【図5】その変速操作レバーのガイド部材を示す正面
図。
【図6】本考案を適用したトランスミッション全体を示
す断面展開図。
【図7】そのスクリューシャフト部分を示す断面正面
図。
【図8】そのトランスミッションを示す側面図。
【図9】歩行型田植機の全体側面図。
【符号の説明】
1 水田作業車輌(歩行型水田作業機) 2 エンジン 3 ミッションケース 3a ケースの一部 3b ケース蓋体(ケース蓋) 26 ポンプ駆動軸(軸) 27 ポンプ駆動ギヤ(ギヤ) 71 油圧ポンプ 75 ボス部(ボス部端) 76 円筒部(軸承孔) G 動力伝達装置 T トランスミッション

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力軸の回転を、動力伝達装置
    を介してトランスミッションに伝達してなる水田作業車
    輌において、 前記動力伝達装置及びトランスミッションを、ケースの
    一部をケース蓋体にて閉塞してミッションケースに収納
    し、かつ該ケース蓋体に油圧ポンプを固定し、更に該油
    圧ポンプから前記ミッションケース内に突出するポンプ
    駆動軸にポンプ駆動ギヤを固定すると共に、該ポンプ駆
    動ギヤを前記動力伝達装置に連動し、そして該ポンプ駆
    動ギヤのボス部を、前記ミッションケースに形成した円
    筒部に支持してなることを特徴とする、 水田作業車輌におけるポンプ駆動装置。
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