JP2580317Y2 - 移植作業機における変速操作装置 - Google Patents

移植作業機における変速操作装置

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JP2580317Y2
JP2580317Y2 JP1991051080U JP5108091U JP2580317Y2 JP 2580317 Y2 JP2580317 Y2 JP 2580317Y2 JP 1991051080 U JP1991051080 U JP 1991051080U JP 5108091 U JP5108091 U JP 5108091U JP 2580317 Y2 JP2580317 Y2 JP 2580317Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、歩行型田植機等の移植
作業機に係り、詳しくは移植作業機における走行変速装
置及び株間変速装置の変速操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歩行型田植機は、ミッションケー
ス内に走行変速装置及び株間変速装置を収納しており、
これら変速装置は、それぞれ入力軸に摺動のみ自在に支
持されかつ3個の異なる歯数の歯車を有するスライドギ
ヤを有している。そして、ミッションケースから延出し
ている走行変速操作レバーを操作することにより、シフ
タが走行変速装置のスライドギヤを選択噛合して、走行
車輪に、前進2速、前進1速、中立及び後進の各回転を
伝達し、またミッションケースの側方に突出する操作ロ
ッドを抜き差し操作することにより、上記シフタとは別
のシフタが株間変速装置のスライドギヤを選択噛合し
て、プランタ等の植付け装置への回転が変速され、株間
が大中小に変更される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上述した歩行
型田植機は、走行変速装置専用のシフタ及び株間変速専
用のシフタの異なる2個のシフタを必要とし、こみ入っ
たミッションケース内の構成を更に複雑にしていると共
に、ミッションケースのコンパクト化の妨げとなってお
り、また各シフタそれぞれに操作レバー(操作ロッド)
を必要とし、操作が繁雑になっていた。
【0004】そこで、本考案は、走行変速装置及び株間
変速装置のシフタを1個で兼用し、もって上述課題を解
消した移植作業機における変速操作装置を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、ミッションケース(3)内
に、エンジン(2)からの回転を変速して水田車輪(1
5)に伝達する走行変速装置(36,31,37,4
2)と、エンジンからの回転を変速して植付け装置(1
0)に伝達する株間変速装置(36,A,B)を収納し
てなる移植作業機(1)において、前記ミッションケー
ス(3)に配置した案内部材(63)に、前記走行変速
装置及び株間変速装置を操作するシフタ(66,67,
69)を軸方向に摺動自在に支持すると共に、該ミッシ
ョンケースから変速操作レバー(22)を延設し、該変
速操作レバー(22)の一方向への移動操作により、
記シフタ(66,67,69)を軸方向にスライドし
て、前記走行変速装置(36,31,37,42)及び
株間変速装置(36,A,B)を同時に変速作動してな
と共に、前記変速操作レバー(22)の所定領域で前
記一方向への移動操作により、前記走行変速装置(3
6,31,37,42)を一定速度に保持したまま株間
変速装置(36,A,B)のみを変速作動可能とした、
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】以上構成に基づき、変速レバー(22)の一方
向への移動操作に基づき、シフタ(66,67,69)
は軸方向にスライドする。これにより、走行変速装置及
び株間変速装置が同時に変速され、例えば、前進2速
(路面走行)、前進1速(作業走行)、中立、後進の各
位置に切換えられると共に、この前進1速(作業走行)
においては、変速操作レバー(22)を所定領域で一方
向に移動操作することにより、走行変速装置(36,3
1,37,42)を一定速度に保持したまま、株間変速
装置(36,A,B)のみを変速作動可能として株間を
大中小位置に切換えることが可能となる。
【0007】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によると、
走行変速装置及び株間変速装置を操作するものでありな
がら、一体的に構成されたシフタ(66,67,69)
で足り、構造簡単にできると共に、トランスミッション
を安価かつ軽量に構成でき、更に変速操作を簡単かつ容
易に行うことができる。
【0008】また、前記一体的に構成されたシフタは、
軸方向にスライドするので、スペースは小さくて足り、
ミッションケースの小型化を達成でき、かつ前記トラン
スミッションの軽量化に基づく機体の前後バランスの改
善と相俟って、機体のコンパクト化特に前後方向の短縮
化を図ることができる。更に、変速操作レバー(22)
を一方向に移動操作することで、前記一体のシフタを動
かして走行変速装置及び株間変速装置を同時に変速作動
することができると共に、変速操作レバー(22)をそ
の所定領域で一方向に移動操作することにより、走行変
速装置(36,31,37,42)を一定速度に保持し
たまま、株間変速装置(36,A,B)のみを変速作動
して、株間を大中小位置に切換えることができる。
【0009】なお、上述したカッコ内の符号は、図面と
対照するためのものであるが、何等構成を限定するもの
ではない。
【0010】
【実施例】以下、図面に沿って本考案による実施例につ
いて説明する。
【0011】歩行型田植機1は、図7に示すように、エ
ンジン2、ミッションケース3及びフレーム5等よりな
る機体6を有しており、該機体6の後方にはハンドル7
が延設されていると共に、苗のせ台9が左右方向に摺動
自在に支持されており、かつ該苗のせ台9の下端部分に
プランタ10が配設されている。更に、フレーム5の下
方には後方の揺動支点11aを中心に揺動自在にフロー
ト11が懸架されており、該フロート11は田面の土圧
を感知して機体高さを検知する機体高さ検知機構を構成
している。また、ミッションケース3の左右から出力軸
12が突設しており、更に該出力軸を中心に揺動自在に
チェーンケース13が支持されており、かつこれらチェ
ーンケースの先端には水田車輪15が支持されている。
【0012】そして、機体6の前方におけるエンジン2
に固定されたブラケット16とミッションケース3に固
定されたバンパ部材17との間には、機体高さ調節用の
油圧シリンダ19が配設されている。該油圧シリンダ1
9は、シリンダ可動型からなり、そのロッド19aが前
記ブラケット16及びバンパ部材17とに固定され、か
つ該ロッド19aに案内されてシリンダ19bが上下に
往復動する。更に、該シリンダ19bにはピンを中心に
天秤アーム20が左右揺動自在に連結されており、該天
秤アームの両端はそれぞれロッド21を介して揺動チェ
ーンケース13の基端部に固定されているアーム13a
に連結している。そして、ミッションケース3から後方
に向けて1本の変速操作レバー22が延びている。
【0013】一方、図4乃至図6に示すように、エンジ
ン2の下方にミッションケース3が配設されており、エ
ンジン2のPTO軸24からの動力がギヤ25、軸26
に支持されたギヤ27a、該ギヤと一体のギヤ27b、
変速主軸23に固定したギヤ30を介して、ミッション
ケース3内の変速主軸23に伝達されている。そして、
該変速主軸23に隣接してプランタ駆動軸30が回転自
在に支持されており、また変速主軸23の他方に隣接し
てカウンタ軸31が回転自在に支持されている。更に、
ミッションケース3の前端部にはアクスルケース32,
32が固定されており、該アクスルケース32,32に
は前記チェーンケース13,13の筒部13b,13b
が揺動自在に挿入・嵌合されている。そして、前記アク
スルケース32,32には左右の出力軸12,12が軸
支されていて、該出力軸12の先端に固設されたスプロ
ケット33からチェンを介してチェーンケース13に車
軸によって支持される車輪15に動力伝達されている。
また、ミッションケース3には、前記カウンタ軸31と
並んでプランタ中間軸35が回転自在に支持されてい
る。
【0014】そして、前記プランタ駆動軸30には転位
ギヤからなる株間変速ギヤA,Bが固定されており、該
株間変速ギヤA,Bと選択噛合可能に変速ギヤ体36が
変速主軸23に摺動のみ自在に支持され、かつこのギヤ
体36には幅狭ギヤC及び幅広ギヤDが形成されてい
る。本実施例では、これらのギヤA〜Dとして前述のよ
うに転位ギヤ(正転位又は負転位)を用いており、これ
により軸間距離を調整することが可能であり、よって、
歯数差が少ない場合には、変速主軸23とプランタ駆動
軸30との軸間距離を一定にしたままで、株間変速ギヤ
A,Bと幅狭ギヤC及び幅広ギヤDとを選択的に噛合可
能としている。また、カウンタ軸31には、小ギヤ37
と大ギヤ39が固設されており、出力軸12,12には
サイドクラッチ40,40が設けられていて、これらサ
イドクラッチ40,40は、出力軸12,12に軸支さ
れたファイナルギヤ41が左右の出力軸12,12のい
ずれか一方、または両方とも噛合し得るように構成され
ている。そして、プランタ中間軸35には逆転ギヤ体4
2が摺動及び回転自在に取付けられていると共に、プラ
ンタクラッチ43が摺動可能に取付けられており、また
プランタ中間軸35に被嵌されている中空軸45のケー
ス3の外側端にスプロケット46が固定されており、前
記プランタクラッチ43は、該中空軸45と前記プラン
タ中間軸35とを接離し得る。なお、逆転ギヤ体42は
大ギヤ42b及び小ギヤ42cからなり、大ギヤ42b
が変速ギヤ体の幅狭ギヤCに常時噛合していると共に、
該大ギヤ42bがファイナルギヤ41に噛合する位置
と、小ギヤ42cが大ギヤ39に噛合する位置に切換え
られる。そして、前記スプロケット46とプランタ駆動
軸30端に設けられたスプロケット47とがチェン49
を介して連結されており、またプランタ中間軸35の左
端にはプランタ10等の植付け装置へ動力を伝達するス
プロケット50が取付けられている。
【0015】また、図5に示すように、ミッションケー
ス7の後方上部には、スクリューシャフト51が左右幅
方向に延びて回転自在に支持されており、該スクリュー
シャフト51にはスライドブロック52が摺動のみ自在
に螺合されている。更に、スクリューシャフト51はプ
ランタ中間軸35からスプロケット53、チェン55及
びスプロケット56を介して動力伝達されており、スク
リューシャフト51の回転に基づき前記スライドブロッ
ク52が一定ストローク内で往復移動する。そして、図
6に示すように、該スライドブロック52は下方の回転
軸56の前端部に固定されている第1の揺動アーム57
に連結している。回転軸56は、図7に示すように、フ
レーム5の側方に沿って機体前後に延びていると共に回
転自在に支持されており、かつこの回転軸56の後端に
は第2の揺動アーム59が固定され、このアーム59の
先端に苗のせ台9が連結されている。従って、スクリュ
ーシャフト51の回転に基づくスライドブロック52の
往復動により、第1の揺動アーム57、回転軸56及び
第2の揺動アーム59を介して苗のせ台9を左右往復動
するよう構成されている。
【0016】次に、走行変速装置及び株間変速装置の操
作装置とについて、図1及び図2に沿って説明する。ミ
ッションケース3から後方に向けて延びている1本の変
速操作レバー22は、その基部22aでは軸状になって
ケース3に回転自在に支持されている。そして、図7に
示すように、該変速操作レバー22は、先端部22bが
上方に屈曲しており、該先端部22bが、図3に示すよ
うに、円弧状のガイド溝60aに沿って揺動操作され、
従って基部22aが正逆の回動操作になる。該基部22
aには、ミッションケース3内にてアーム61が固定さ
れており、該アーム61の先端部にはピン62が植設さ
れている。一方、ミッションケース3には機体左右方向
に貫通するガイド孔63が形成されており、該ガイド孔
には多数のディテンド溝66a…有する1本のシフタ軸
66が摺動自在に支持されていると共に、ガイド孔63
に臨む部分に、ボール及びスプリングからなるディテン
ド装置70が配置され、該ディテンド装置によりシフタ
軸66が6箇所に位置決めされる。また、シフタ軸66
の一端部にはL字状に折曲されたプレート67が固定さ
れており、該プレートの先端部分には長孔67aが形成
され、該長孔67aに前記ピン62が嵌合している。更
に、シフタ軸66の他端部にはシフタアーム69が固定
されており、該シフタアーム69は前端部に2個の係合
溝69a,69bが形成され、該一方の係合溝69aは
前記変速ギヤ体36の係合溝36a(図4参照)に係合
し、かつ他方の係合溝69bは前記逆転ギヤ体42の係
合溝42aに係合している。従って、前記シフタ軸6
6、プレート67及びシフタアーム69は、一体に構成
され、ガイド孔(案内部材)63に支持されて軸方向に
スライドする1個のシフタを構成している。なお、図3
に示すように、変速操作レバー22は、ガイド板60の
ガイド溝60aに沿って、前進2速F2(路面走行速
度)、前進1速F1(作業速度)、中立N及び後進Rの
各位置に操作され、かつ前進1速F1において更に株間
の小、大、中の各位置に操作される。
【0017】次に、変速位置について、図8乃至図13
を参照して説明する。
【0018】 前進1速(路面走行速度段)F2(図8参照) 変速操作レバー22の上部に設けられた変速位置表示ガ
イド板60のF2位置にレバー22をセットすると、変
速ギヤ体36のギヤCと逆転ギヤ体42の大ギヤ42b
とは噛み合っており、逆転ギヤ体42の大ギヤ42bと
ファイナルギヤ41とが噛み合っている(図4、図6参
照)。従って、サイドクラッチ40が出力軸12に接続
すると、PTO軸24から変速主軸23に伝達された回
転力は、ギヤC、逆転ギヤ体の大ギヤ42b、ファイナ
ルギヤ41、サイドクラッチ40を介して、出力軸12
に伝達される。なお、カウンタ軸31はファイナルギヤ
41、小ギヤ37により回転するが、大ギヤ39とギヤ
Dとが噛み合っていないため、空転するだけで支障はな
い。また、プランタ駆動軸30は、ギヤB及びDの噛合
により回転し、更にスプロケット47、チェン49及び
スプロケット46を介して中空軸45が回転するが、プ
ランタクラッチ43が切れているので、プランタ中間軸
35が回転することはなく、プランタ10等の植付け装
置が作動することはない。
【0019】 前進1速(植付走行速度段)F1(図9乃至図11参
照) 変速操作レバー22が変速位置表示ガイド板60のF1
領域にある場合には、変速ギヤ体36のギヤDが広幅に
形成されているために、常にギヤ39にギヤDが噛み合
わされており、PTO軸24から変速主軸23に伝達さ
れた回転力は、ギヤD、大ギヤ39、カウンタ軸31、
小ギヤ37、フィナルギヤ49、サイドクラッチ40を
介して出力軸12に植付走行速度が伝達される。
【0020】そして、図9に示すように、操作レバー2
2を株間の小位置にセットした場合、変速ギヤ体36の
ギヤD及びギヤBを介して変速主軸23の回転力がプラ
ンタ駆動軸30に伝達され、更に該小回転速度がスプロ
ケット47、チェン49、スプロケット46、中空軸4
5及びプランタクラッチ43を介してプランタ中間軸3
5に伝達される。
【0021】また、図10に示すように、操作レバー2
2を株間の大位置にセットした場合、ギヤC及びギヤA
を介して回転力がプランタ駆動軸30に伝達され、更に
該大回転速度がプランタ中間軸35に伝達される。
【0022】また、図11に示すように、操作レバー2
2を株間の中位置にセットした場合、ギヤC及びギヤB
を介して回転力がプランタ駆動軸30に伝達され、更に
該中回転速度がプランタ中間軸35に伝達される。
【0023】即ち、植付走行速度は一つの速度段で形成
されるが、プランタ駆動軸30、チェン49、スプロケ
ット46、中空軸45、プランタクラッチ43、プラン
タ中間軸35を介して、スプロケット50からプランタ
10が小、中、大回転速度で回転され、株間隔が大中小
に調整される。このように、変速操作レバー22を、変
速位置表示ガイド板60のF1領域において移動操作す
ることにより、植付走行速度を一定速度に保持したまま
株間変速装置のみを変速作動することを可能としてい
る。
【0024】 ニュートラル速度段N 変速操作レバー22を位置Nにセットすると、図12に
示すように、変速ギヤ体36のギヤDとギヤ39との噛
合が断たれて出力軸12への回転力が伝わらない。
【0025】 後進速度段R 変速操作レバー22を位置Rにセットすると、図13に
示すように、変速ギヤ体36のギヤC及びDからギヤ3
9への回転力伝達が断たれ、変速主軸23の回転がギヤ
C、逆転ギヤ体42の大ギヤ42b及び小ギヤ42c、
大ギヤ39、カウンタ軸31、小ギヤ37、ファイナル
ギヤ41及びサイドクラッチ40を介して出力軸12に
低速の逆回転が伝達される。
【0026】そして、上述した走行及び株間の変速に際
して、変速操作レバー22は、円弧状のガイド溝60a
に沿って操作され、その基端軸部22aが正逆回動され
る。これにより、該軸部22aに固定されているアーム
61が左右方向に揺動し、その先端のピン62がプレー
ト67の長孔67aに嵌合していることにより、該プレ
ート67を一体に固定したシフタ軸66がガイド孔63
に案内されて左右方向にスライドする。更に、該シフタ
軸66は、そのディテンド溝66aにディテンド装置7
0のボールが嵌合することにより所定位置に位置決めさ
れると共に、該シフタ軸66に一体に固定されているシ
フタアーム69を軸方向にスライドする。そして、該シ
フタアーム69に形成された一方の係合溝69aが変速
ギヤ体36の係合溝36aに係合して該ギヤ体を軸方向
に移動し、ギヤD,Cを選択噛合すると共に、他方の係
合溝69bが逆転ギヤ体42の係合溝42aに係合し、
ギヤ42b,42cを軸方向に移動して選択噛合する。
【0027】即ち、前進2速(路面走行速度段)F2に
あっては(図8参照)、変速ギヤ体36の幅広ギヤDが
株間変速用の幅広ギヤBに噛合し、かつシフタアーム6
9により一体に移動する変速ギヤ体36と逆転ギヤ体4
2とが、そのギヤC及び42bを噛合状態に保持したま
ま、該逆転ギヤ体の大ギヤ42bをファイナルギヤ41
に噛合する。また、前進1速(植付走行速度段)F1に
おける株間小位置にあっては(図9参照)、変速ギヤ体
36の幅広ギヤDが株間変速用幅広ギヤBに噛合した状
態を保持しつつ、該幅広ギヤDが大ギヤ39に噛合し、
かつ逆転ギヤ体の大ギヤ42bがファイナルギヤ41と
の噛合から外れる。前進1速F1における株間大位置に
あっては(図10参照)、変速ギヤ体36の幅広ギヤD
が大ギヤ29との噛合を保持しつつ、該幅広ギヤDが株
間変速用の幅広ギヤBとの噛合が外れると共に、変速ギ
ヤ体36の幅狭ギヤCが株間変速用幅狭ギヤAに噛合す
る。更に、前進1速における株間中位置にあっては(図
11参照)、変速ギヤ体36の幅広ギヤDが大ギヤ39
との噛合を保持しつつ、その幅狭ギヤCが株間変速用の
幅狭ギヤAから幅広ギヤBに噛合が切換わる。そして、
中立位置Nにあっては(図12参照)、変速ギヤ体36
の幅広ギヤDが大ギヤ39との噛合が外れ、この際逆転
ギヤ体42もその大ギヤ42bが常時噛合するギヤCと
噛合している以外、他のギヤと噛合していない。更に、
後進位置Rにあっては(図13参照)、変速ギヤ体36
の幅広ギヤDがどのギヤとも噛合していない状態を保持
しつつ、逆転ギヤ体42の小ギヤ42cが大ギヤ39に
噛合する。なおこの際、変速ギヤ体36のギヤC及びD
は、株間変速用ギヤA,Bのいずれにも噛合しない。
【0028】なお、以上、歩行型田植機について説明し
たが、本考案は、これに限ることなく、乗用型田植機、
湛水直播機等の他の水田作業機に同様に適用できること
は勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る変速操作装置を示す部分側面図。
【図2】その正面図。
【図3】その変速操作レバーのガイド部材を示す正面断
面図。
【図4】本考案を適用した歩行型田植機のトランスミッ
ションを示す展開断面図。
【図5】そのスクリューシャフト部分を示す断面図。
【図6】トランスミッションを示す側面図。
【図7】歩行型田植機の全体側面図。
【図8】その前進2速(路面走行)時のギヤ位置を示す
断面正面図。
【図9】その前進1速(作業走行)時における株間小位
置のギヤ位置を示す断面正面図。
【図10】その前進1速時における株間大位置のギヤ位
置を示す断面正面図。
【図11】その前進1速時における株間中位置のギヤ位
置を示す断面正面図。
【図12】その中立時のギヤ位置を示す断面正面図。
【図13】その後進時のギヤ位置を示す断面正面図。
【符号の説明】
歩行型田植機(移植作業機) 2 エンジン 3 ミッションケース 10 植付け装置(プランタ) 15 水田車輪 22 変速操作レバー 22a 基端軸部 36 変速ギヤ体 42 逆転ギヤ体 C,D,39,37,42a,42b 走行変速装置
(ギヤ) A,B 株間変速装置(ギヤ) 61 アーム 66,67,69 シフタ(シフタ軸、シフタアー
ム、プレート)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−120325(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01C 11/02

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミッションケース内に、エンジンからの
    回転を変速して走行車輪に伝達する走行変速装置と、エ
    ンジンからの回転を変速して植付け装置に伝達する株間
    変速装置を収納してなる移植作業機において、 前記ミッションケースに配置した案内部材に、前記走行
    変速装置及び株間変速装置を操作するシフタを軸方向に
    摺動自在に支持すると共に、該ミッションケースから変
    速操作レバーを延設し、該変速操作レバーの一方向への
    移動操作により、前記シフタを軸方向にスライドして、
    前記走行変速装置及び株間変速装置を同時に変速作動し
    てなると共に、前記変速操作レバーの所定領域で前記一
    方向への移動操作により、前記走行変速装置を一定速度
    に保持したまま株間変速装置のみを変速作動可能とし
    た、 移植作業機における変速操作装置。
JP1991051080U 1991-06-06 1991-06-06 移植作業機における変速操作装置 Expired - Lifetime JP2580317Y2 (ja)

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