JP2532433Y2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、入賞の種類に基づいて
異なる景品玉数を払い出すパチンコ機に関し、特に景品
玉が払い出されたときに点灯する景品玉払出表示部を備
えたパチンコ機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のパチンコ機においては、打球が入
賞して所定個数の景品玉が払い出される際に、遊技盤の
一側上部に設けられる払出表示ランプが点灯するものが
一般的であった。そして、このような技術が入賞の種類
に応じて異なる景品玉数を払い出す形式のパチンコ機に
も応用され、入賞の種類に対応する払出表示ランプが複
数隣接して設けられ、打球の入賞毎に対応する払出表示
ランプが点灯するようになっているだけであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】このため、入賞の種類
に応じたいずれかのランプが点灯することになるが、そ
れらのランプが隣接して設けられ且つランプの点灯態様
が同じであるため、いずれのランプが点灯したか否かが
分かりずらいという問題があった。本考案は、上記した
問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところ
は、払出景品玉数の差を容易に見極めることができるパ
チンコ機を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本考案においては、入賞の種類に基づいて異な
る景品玉数を払い出すパチンコ機において、該パチンコ
機の前面に、所定長さ寸法を持って当該パチンコ機にお
ける最大景品玉数と同じ数の表示器からなる景品玉払出
数表示部を設け、前記入賞の種類に応じた数の表示器を
点灯してその点灯長さ寸法を異ならせたことを特徴とす
るものである。

【０００５】

【作用】入賞の種類に応じて異なる景品玉数が払い出さ
れたときに、その入賞の種類に応じた数の表示器が点灯
表示されるので、景品玉払出数表示部の点灯長さ寸法が
異なって表示されるため、どの種類の景品玉数が払い出
されたか否かを極めて容易に見極めることができる。

【０００６】

【実施例】以下、図面を参照して、本考案の実施例につ
いて説明する。まず、図５に示すように、パチンコ機１
０は、パチンコ島台１のカウンター台２の上部に横方向
に列設されている。図示におけるパチンコ機１０は、打
球が入賞したときに実際の景品玉が払い出される形式の
パチンコ機ではなく、打球が入賞したときに払い出され
るべき景品玉数に対応する得点が積算表示され、打球の
発射毎に減算され、且つ発射される打球が内部を循環す
る形式のパチンコ機（いわゆるカード式パチンコ機）で
ある。もちろん、本実施例の要部を構成する景品玉払出
数表示部３７が設けられるパチンコ機として、景品玉を
実際に払い出す通常のパチンコ機であってもよい。

【０００７】そこで、実施例に係るカード式のパチンコ
機１０を図１を参照して説明する。図１は、パチンコ機
１０の正面図である。図において、パチンコ機１０の前
面には、額縁状に形成された前面枠１１が一側（左側）
を軸支された状態で開閉自在に設けられ、その開口に
は、金枠１２が周設され、該金枠１２にガラス扉１３と
前面扉板１４が一側（左側）を軸支された状態で開閉自
在に設けられている。ガラス扉１３の後方には、前面枠
１１の裏面に着脱自在に取り付けられる遊技盤３０が設
けられ、前面扉板１４には、カード装置２３等が設けら
れている。遊技盤３０及び前面扉板１４の構成について
は、後に詳述する。

【０００８】また、前面枠１１の開放側の側部から上部
にかけて状態表示ランプ部材１５が取り付けられてい
る。この状態表示ランプ部材１５の内部には、次に説明
する操作ハンドル１７が操作されてパチンコ機１０が稼
働中であることを表示する稼働ランプ（図示しない）
や、遊技状態が大当り遊技状態となったときに点灯する
大当りランプ（図示しない）が内蔵されている。更に、
前面枠１１の下部には、下部装飾板１６が張り付けら
れ、その下部装飾板１６の一側前方には、打球の弾発力
を調節する操作ハンドル１７が設けられている。

【０００９】次に、前面扉板１４の構成について説明す
ると、前面扉板１４には、発射される打球の待機状態を
観察できる打球表示窓２０が設けられると共に、その上
部に獲得した景品玉数を累積的に数字で表示する総景品
玉数表示器２１と、入賞の都度払い出される景品玉数を
数字で表示する払出景品玉数表示器２２とが設けられて
いる。総景品玉数表示器２１と払出景品玉数表示器２２
とは、それぞれ２桁及び４桁の７セグメントＬＥＤで構
成されている。もちろん、他の数値表示器で構成しても
良い。

【００１０】また、前面扉板１４の軸支側上部に、カー
ド装置２３と複数の貸出選択スイッチ２４が設けられて
いる。カード装置２３は、貸玉に係る情報が記録された
カード（例えば、磁気カード）が挿入されるものであ
り、貸出選択スイッチ２４は、借り受ける貸玉数を選択
するものである。しかして、遊技開始の際、カードをカ
ード装置２３に挿入し、記録された情報の範囲内でいず
れかの貸出選択スイッチ２４を操作することにより遊技
をするための貸玉を借り受けることができる。そして、
借り受けた貸玉数は、前記総景品玉数表示器２１に表示
される。この総景品玉数表示器２１に表示される数値が
「１」以上のときに前記操作ハンドル１７を操作すると
打球が発射され、総景品玉数表示器２１に表示される数
値が「０」となったときには、操作ハンドル１７を操作
しても打球が発射されない。

【００１１】更に、カード装置２３の下方には、プリン
ター装置２５と精算スイッチ２６及び景品スイッチ２７
とが設けられている。プリンター装置２５は、遊技終了
時に前記総景品玉数表示器２１に表示される数値を印字
したレシートを排出するものであり、精算スイッチ２６
は、その遊技終了を印字指令するものであり、景品スイ
ッチ２７は、小景品（例えば、タバコ等）が欲しいとき
に操作することにより、その小景品に対応する景品玉数
をプリンター装置２５に印字指令するものである。した
がって、パチンコ機１０での遊技を終了したい場合に
は、精算スイッチ２６を操作することにより、総景品玉
数表示器２１に表示される数値、即ち、獲得した景品玉
数がレシートに印字されてプリンター装置２５から排出
される。これと同時に前記カード装置２３に挿入されて
いたカードも返却されるようにしても良い。また、遊技
の途中で小景品が欲しくなったときには、景品スイッチ
２７を操作することにより小景品に対応する数値が印字
されてレシートがプリンター装置２５から排出され、該
レシートを持って小景品と交換すれば良い。もちろん、
レシートに数値が印字されると、それに対応する数値が
総景品玉数表示器２１から減算されて残余の数値が表示
される。

【００１２】なお、本実施例においては、カード装置２
３とプリンター装置２５とを有するものを示したが、獲
得した景品玉は、精算スイッチ２６が操作されたときに
カード装置２３に記録するものでも良い。この場合に
は、プリンター装置２５は必要なくなる。

【００１３】次に、遊技盤３０の構成について説明す
る。遊技盤３０のレール３５に囲まれた遊技領域のほぼ
中央には、センター役物３１が配置されている。このセ
ンター役物３１は、一対の開閉翼片３１ｂを有し、大当
り遊技状態となったときに比較的長い一定時間（例え
ば、２５秒）又は所定個数（例えば、１０個）の入賞玉
が発生するまでの開閉動作（以下、開閉サイクルとい
う）を行う。また、開閉翼片３１ｂは、センター役物３
１の下方に配置される始動入賞口３２ａ〜３２ｃに打球
が入賞したときにも１回又は２回開閉動作する。そし
て、その１回又は２回の開閉動作中に受け入れられた入
賞玉がセンター役物３１の内部に設けられたＶ入賞口
（符号なし）に入賞すると大当り遊技状態となって前記
開閉サイクルを行う。また、この開閉サイクル中に受け
入れられた入賞玉がＶ入賞口に入賞すると、再度開閉サ
イクルを繰り返す。このような開閉サイクルの繰り返し
は、所定回数（例えば、１５回）設定される。

【００１４】また、センター役物３１の上部中央には、
通常入賞口３１ａも設けられ、打球が入賞することによ
り、所定個数の景品玉を排出するようになっている。ま
た、遊技盤３０の遊技領域には、センター役物３１の左
右側方に通常入賞口３３ａ，３３ｂが設けられ、下部側
方にチュ−リップ式入賞口３４ａ，３４ｂが設けられて
いる。更に、遊技領域の最下方には、アウト口３６が設
けられている。

【００１５】上記した遊技盤３０に設けられる入賞装置
や入賞口のうち、通常入賞口３１ａ及び始動入賞口３２
ａ〜３２ｃに打球が入賞したときに払出される景品玉数
は、相対的に少ない数（例えば、７個）に設定され、セ
ンター役物３１、通常入賞口３３ａ，３３ｂ、及びチュ
ーリップ式入賞口３４ａ，３４ｂに打球が入賞したとき
に払出される景品玉数は、相対的に多い数（例えば、１
５個）に設定されている。そして、それぞれの入賞に基
づいて払出される景品玉数は、数値として前記払出景品
玉数表示器２２に表示されると共に、遊技盤３０の上部
に配置される景品玉払出数表示部３７に表示される。

【００１６】景品玉払出数表示部３７は、遊技盤３０の
上部であってレール３５の外側に沿って横方向に所定の
長さ寸法を持って所定個数（１５個）のパチンコ玉を擬
したＬＥＤ表示器が配置された構造となっている。この
所定個数は、当該遊技において払い出される最大景品玉
数に相当する数が設定される。しかして、打球がセンタ
ー役物３１、通常入賞口３３ａ，３３ｂ、及びチューリ
ップ式入賞口３４ａ，３４ｂに入賞したときには、図２
に示すように、１５個すべての景品玉払出数表示部３７
が点灯表示されると共に、払出景品玉数表示器２２に
「１５」という数値が表示される。一方、打球が通常入
賞口３１ａ及び始動入賞口３２ａ〜３２ｃに入賞したと
きには、図３に示すように、７個の景品玉払出数表示部
３７が点灯表示されると共に、払出景品玉数表示器２２
に「７」という数値が表示される。即ち、入賞の種類に
応じて景品玉払出数表示部３７の点灯表示される長さ寸
法が異なるように制御される。

【００１７】上記した動作の概略を図４に示す。図４に
おいて、入賞センサ４０が打球を検出すると、その検出
信号が入力回路４１を介して制御回路４２に送られる。
しかして、制御回路４２においては、送られた検出信号
に基づいて演算回路４３で演算されるデータを出力回路
４４に出力して景品玉払出数表示部３７及び払出景品玉
数表示器２２を表示駆動する。

【００１８】このように、本実施例においては、入賞の
種類に応じて異なる景品玉数が払い出されたときに、そ
の入賞の種類に応じて景品玉払出数表示部３７の点灯長
さ寸法が異なって表示されるので、どの種類の景品玉数
が払い出されたか否かを極めて容易に見極めることがで
きる。特に、本実施例のようなカード式のパチンコ機１
０においては、実際に景品玉が払い出されないので、景
品玉払出数表示部３７で遊技者に視覚的に分かり易い方
法で表示することにより、遊技者の景品玉の払出数に対
する不信感をなくすことができる。また、入賞がある毎
に横方向に長い景品玉払出数表示部３７が点灯するの
で、装飾効果の向上が図られると共に、特に大当り遊技
状態時における連続点灯により、遊技者に優越感を与え
ることができる。

【００１９】なお、上記した実施例では、景品玉払出数
表示部３７として、パチンコ玉を擬したＬＥＤ表示器を
示したが、ランプであっても良い。また、景品玉払出数
表示部３７を遊技盤３０の上部に設けたものを示した
が、パチンコ機１０の前面であればどこでも良い。同様
に、払出景品玉数表示器２２の設置位置も前面扉板１４
ではなく、遊技盤３０に設けても良い。更に、景品玉払
出数表示部３７に使用されるＬＥＤ表示器を２色発光又
は３色発光のＬＥＤを使用し、払出景品玉数の違いによ
り異なる色で発光させるようにしても良い。また、上記
実施例では、２種類の払出景品玉数のものを示したが、
３種類以上の払出景品玉数を有するものでも良い。

【００２０】

【考案の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本考案においては、入賞の種類に応じて異なる景品
玉数が払い出されたときに、その入賞の種類に応じた数
の表示器が点灯表示されるので、景品玉払出数表示部の
点灯長さ寸法が異なって表示されるため、どの種類の景
品玉数が払い出されたか否かを極めて容易に見極めるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係るパチンコ機の正面図である。

【図２】景品玉払出数表示部の動作を示すパチンコ機の
部分正面図である。

【図３】同様に景品玉払出数表示部の動作を示すパチン
コ機の部分正面図である。

【図４】景品玉払出数表示部の表示動作を示す動作説明
図である。

【図５】パチンコ機の列設状態を示す斜視図である。

【符号の説明】 １０ パチンコ機 ３０ 遊技盤 ３１ センター役物 ３１ａ 通常入賞口 ３２ａ〜３２ｃ 始動入賞口 ３３ａ，３３ｂ 通常入賞口 ３４ａ，３４ｂ チューリップ式入賞口 ３７ 景品玉払出数表示部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 入賞の種類に基づいて異なる景品玉数を
   払い出すパチンコ機において、 該パチンコ機の前面に、所定長さ寸法を持って当該パチ
   ンコ機における最大景品玉数と同じ数の表示器からなる
   景品玉払出数表示部を設け、前記入賞の種類に応じた数
   の表示器を点灯してその点灯長さ寸法を異ならせたこと
   を特徴とするパチンコ機。